JP2009118382A - 画像処理装置、画像形成装置、画像形成システムおよびプログラム - Google Patents

画像処理装置、画像形成装置、画像形成システムおよびプログラム Download PDF

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Abstract

【課題】画像の出所を追跡又は画像の形成を制限するためのパターン画像を形成することを基本にしつつも、画像の内容や用途によって応じてそのパターン画像の形成を解除し得る。
【解決手段】CPUは、画像を形成するために与えられた画像データと、ユーザによって入力されてこの画像データに付加された解除パスワードと、解除情報とを受信すると(SB1,SB2;YES)、この解除パスワードを用いて、暗号化された解除情報の復号を試みる(SB3)。そして、CPUは、復号した解除情報から追跡用パターン画像の形成を解除する指示を検出すると(SB4;YES)、追跡用パターン画像を形成させずに、画像データに応じた画像を形成させる(SB5)。一方、CPUは、追跡用パターン画像の形成を解除する指示を検出しないと判定すると(SB4;NO)、追跡用パターン画像と、画像データに応じた画像とを形成させる(SB6)。
【選択図】図7

Description

本発明は、追跡情報や複写の制限情報を付加した画像を形成するための技術に関する。
近年、オフィス等の組織で取り扱われる内部文書が第3者に漏洩することが問題化している。この場合、いち早くその文書や漏洩ルートを特定することが、漏洩による2次被害や更なる漏洩を防止するために効果的である。このための手法として、装置のメーカ名、製造番号及びプリント日時等の追跡情報を符号化した画像(以下、「追跡用パターン画像」という)を、文書画像中にプリントすることによって管理する、という技術が知られている。
しかしながら、この追跡用パターン画像には、例えば、バーコードやウォーターマークと呼ばれる符号化画像等が用いられるため、文書の内容とは関係のない画像として、ユーザに見えてしまうことになる。例えば、顧客に閲覧される契約書や、オフィス内のごく限られた人物のみに配布される文書であって漏洩の危険性が極めて低い文書等においては、文書の内容に無関係な画像はプリントされていないほうがよい。すなわち、文書の内容やその用途によって必要としない場合には、追跡用パターン画像をプリントしないことが好ましいケースもあり得るということである。例えば特許文献1には、印刷データの読み出しを指示したユーザがそのデータの作成者であるか否かを判定し、作成者でなければ、セキュリティレベルに応じた付加画像を付加することがされている。
特開2006−013627号公報
特許文献1に記載の技術では、ユーザが作成者自身でありさえすれば、たとえ機密性の高い文書であっても追跡用パターン画像をプリントしないようになっているので、文書の出所を追跡するという追跡用パターン画像の本来の目的を妨げてしまう虞がある。また、追跡用パターン画像をプリントするか否かをユーザの操作によって切り替えるという構成も考えられるが、この場合、追跡用パターン画像をプリントするための設定をいったん解除してしまうと、その後にユーザが追跡用パターン画像をプリントするように設定し直すことが必要である。仮にこれを忘れた場合には、追跡用パターン画像が必要な場合であっても、それがプリントされないことになってしまう。また、追跡用パターン画像の他に、複写を制限するためのパターン画像を用いると、漏洩自体を抑制することに寄与することが期待できる。
そこで、本発明は、画像の出所を追跡又は画像の形成を制限するためのパターン画像を形成することを基本にしつつも、画像の内容や用途によって応じてそのパターン画像の形成を解除し得る仕組みを提案する。
上述した課題を解決するため、本発明に係る第1の構成の画像処理装置は、画像データと、当該画像データに応じた画像の出所を追跡するためのパターン画像又は当該画像の形成を制限するためのパターン画像を形成することを解除する指示を含む解除情報とを取得する画像情報取得手段と、ユーザによって入力された認証情報を取得する認証情報取得手段と、前記認証情報取得手段が取得した認証情報が、前記解除情報に用いられている認証情報と一致した場合には、前記パターン画像を形成しないと判定し、両者の認証情報が一致しない場合には、前記パターン画像を形成すると判定する判定手段と、前記判定手段によって前記パターン画像を形成すると判定された場合には、画像データに応じた画像を形成する画像形成手段により、前記パターン画像と、前記画像情報取得手段が取得した画像データに応じた画像とを形成させ、前記判定手段によって前記パターン画像を形成しないと判定された場合には、前記画像形成手段により、前記パターン画像を形成させずに、前記画像情報取得手段が取得した画像データに応じた画像を形成させるよう、制御する制御手段とを備えることを特徴とする。
また、本発明に係る第2の構成の画像処理装置は、画像データと、当該画像データの種別を表す画像種別情報とを取得する画像情報取得手段と、画像の出所を追跡するためのパターン画像又は当該画像の形成を制限するためのパターン画像を形成することを解除する画像データの種別を表す画像種別情報を記憶する記憶手段と、前記画像情報取得手段が取得した画像種別情報と、前記記憶手段に記憶されている画像種別情報とを比較し、両者の画像種別情報が一致する場合には、前記パターン画像を形成しないと判定し、両者の画像種別情報が一致しない場合には、前記パターン画像を形成すると判定する判定手段と、前記判定手段によって前記パターン画像を形成すると判定された場合には、画像データに応じた画像を形成する画像形成手段により、前記パターン画像と、前記画像情報取得手段が取得した画像データに応じた画像とを形成させ、前記判定手段によって前記パターン画像を形成しないと判定された場合には、前記画像形成手段により、前記パターン画像を形成させずに前記画像情報取得手段が取得した画像データに応じた画像を形成させるよう、制御する制御手段とを備えることを特徴とする。
上記第1の構成の画像処理装置において、前記認証情報は、パスワードであり、前記画像情報取得手段が取得した解除情報は、前記パスワードに基づいて暗号化されており、前記判定手段は、前記認証情報取得手段が取得したパスワードを用いて前記解除情報の復号を試み、復号できた場合には前記パターン画像を形成しないと判定し、復号できなかった場合には前記パターン画像を形成すると判定することを特徴とする。
また、上記第1の構成の画像処理装置において、前記解除情報は、ネットワークにおける位置を表すアドレス情報であり、ネットワークを介して通信を行う通信手段を備え、前記認証情報取得手段は、前記アドレス情報が示す位置に記憶されたファイルに関連付けられた認証情報を、前記通信手段によって取得するようにしてもよい。
また、上記第1の構成の画像処理装置において、前記画像情報取得手段は、前記解除情報を意味する画像が形成された記録媒体から読み取った画像を表す読取画像データを取得し、取得した読取画像データから前記画像データおよび前記解除情報をそれぞれ取得するようにしてもよい。
また、上記第2の構成の画像処理装置において、前記画像情報取得手段は、前記画像種別情報を意味する画像が形成された記録媒体から読み取った画像を表す読取画像データを取得し、取得した読取画像データから前記画像データおよび前記画像種別情報をそれぞれ取得するようにしてもよい。
また、上記第2の構成の画像処理装置において、前記画像情報取得手段が取得した画像データには、電子署名がさらに付加されており、前記電子署名の正当性を検証する検証手段を備え、前記判定手段は、前記検証手段の検証によって電子署名が正当であると確認された場合に前記判定を行うようにしてもよい。
また、本発明は、上記構成のいずれか1の画像処理装置と、画像データに応じた画像を形成する前記画像形成手段とを備えることを特徴とする画像形成装置を提供する。
また、本発明は、情報処理装置と画像形成装置とを備え、前記情報処理装置は、ユーザによる認証情報の入力を受け付ける受付手段と、画像データと、当該画像データに応じた画像画像の出所を追跡するためのパターン画像又は当該画像の形成を制限するためのパターン画像を形成することを解除する指示を含む解除情報と、前記受付手段が入力を受け付けた認証情報とを前記画像形成装置へ送信する送信手段とを有し、前記画像形成装置は、前記情報処理装置の前記送信手段によって送信された画像データ、前記解除情報及び認証情報を受信する受信手段と、画像データに応じた画像を形成する画像形成手段と、前記受信手段が受信した認証情報が、前記解除情報に用いられている認証情報と一致した場合には、前記パターン画像を形成しないと判定し、両者の認証情報が一致しない場合には、前記パターン画像を形成すると判定する判定手段と、前記判定手段によって前記パターン画像を形成すると判定された場合には、前記画像形成手段により、前記パターン画像と、前記受信手段が受信した画像データに応じた画像とを形成させ、前記判定手段によって前記パターン画像を形成しないと判定された場合には、前記画像形成手段により、前記パターン画像を形成させずに、前記受信手段が受信した画像データに応じた画像を形成させるよう、制御する制御手段とを有することを特徴とする画像形成システムを提供する。
また、本発明は、情報処理装置と画像形成装置とを備え、前記情報処理装置は、画像データと、当該画像データの種別を表す画像種別情報とを前記画像形成装置へ送信する送信手段を有し、前記画像形成装置は、前記情報処理装置の前記送信手段によって送信された画像データと、当該画像データの種別を表す画像種別情報とを受信する受信手段と、画像の出所を追跡するためのパターン画像又は当該画像の形成を制限するためのパターン画像を形成することを解除する画像データの種別を表す画像種別情報を記憶する記憶手段と、画像データに応じた画像を形成する画像形成手段と、前記受信手段が受信した画像種別情報と、前記記憶手段に記憶されている画像種別情報とを比較し、両者の画像種別情報が一致する場合には、前記パターン画像を形成しないと判定し、両者の画像種別情報が一致しない場合には、前記パターン画像を形成すると判定する判定手段と、前記判定手段によって前記パターン画像を形成すると判定された場合には、画像データに応じた画像を形成する画像形成手段により、前記パターン画像と、前記受信手段が受信した画像データに応じた画像とを形成させ、前記判定手段によって前記パターン画像を形成しないと判定された場合には、前記画像形成手段により、前記パターン画像を形成させずに前記受信手段が受信した画像データに応じた画像を形成させるよう、制御する制御手段とを有することを特徴とする画像形成システムを提供する。
また、本発明は、コンピュータを、画像データと、当該画像データに応じた画像の出所を追跡するためのパターン画像又は当該画像の形成を制限するためのパターン画像を形成することを解除する指示を含む解除情報とを取得する画像情報取得手段と、ユーザによって入力された認証情報を取得する認証情報取得手段と、前記認証情報取得手段が取得した認証情報が、前記解除情報に用いられている認証情報と一致した場合には、前記パターン画像を形成しないと判定し、両者の認証情報が一致しない場合には、前記パターン画像を形成すると判定する判定手段と、前記判定手段によって前記パターン画像を形成すると判定された場合には、画像データに応じた画像を形成する画像形成手段により、前記パターン画像と、前記画像情報取得手段が取得した画像データに応じた画像とを形成させ、前記判定手段によって前記パターン画像を形成しないと判定された場合には、前記画像形成手段により、前記パターン画像を形成させずに、前記画像情報取得手段が取得した画像データに応じた画像を形成させるよう、制御する制御手段として機能させるためのプログラムを提供する。
また、本発明は、コンピュータを、画像データと、当該画像データの種別を表す画像種別情報とを取得する画像情報取得手段と、画像の出所を追跡するためのパターン画像又は当該画像の形成を制限するためのパターン画像を形成することを解除する画像データの種別を表す画像種別情報を記憶する記憶手段と、前記画像情報取得手段が取得した画像種別情報と、前記記憶手段に記憶されている画像種別情報とを比較し、両者の画像種別情報が一致する場合には、前記パターン画像を形成しないと判定し、両者の画像種別情報が一致しない場合には、前記パターン画像を形成すると判定する判定手段と、前記判定手段によって前記パターン画像を形成すると判定された場合には、画像データに応じた画像を形成する画像形成手段により、前記パターン画像と、前記画像情報取得手段が取得した画像データに応じた画像とを形成させ、前記判定手段によって前記パターン画像を形成しないと判定された場合には、前記画像形成手段により、前記パターン画像を形成させずに前記画像情報取得手段が取得した画像データに応じた画像を形成させるよう、制御する制御手段として機能させるためのプログラムを提供する。
本発明によれば、画像の出所を追跡、又は画像の形成を制限するためのパターン画像を形成することを基本にしつつも、画像の内容や用途によって応じてそのパターン画像の形成を解除し得る。
以下、本発明の実施形態の構成について図面を参照しつつ説明する。
(1)第1実施形態
(1−1)構成
図1は、本実施形態に係る画像形成システム1の概観を示す図である。同図に示すように、この画像形成システム1は、ホスト装置10と、画像形成装置20とを備えている。ホスト装置10はパーソナルコンピュータ等の情報処理装置である。画像形成装置20は、USB(Universal Serial Bus)ケーブル等の通信ケーブル30を介して接続されたホスト装置10から画像データを受信し、受信した画像データに応じた画像を記録用紙(記録媒体)に形成する複合機(もしくはプリンタ)である。
なお、ここでは、画像形成システム1において、ホスト装置10と画像形成装置20とが1対1で接続されている場合について説明するが、LAN(Local Area Network)等のネットワークで接続され、いずれか一方、もしくは両方が複数備えられていてもよい。
次に、ホスト装置10の構成について説明する。
図2は、ホスト装置10の構成を示すブロック図である。
同図に示すように、ホスト装置10は、制御部11と、記憶部12と、操作部13と、表示部14と、通信部15とを備える。制御部11は、装置全体を制御するCPU(Central Processing Unit)や、作業用のワークエリアを提供するRAM(Random Access Memory)および各種制御プログラムを記憶するROM(Read Only Memory)を備え、制御プログラムに記述された手順に従って演算処理を行う。
記憶部12は、制御部11によって実行されるコンピュータやその実行時に使用されるデータを記憶するための記憶手段であり、例えばハードディスク装置である。操作部13は、キーボード等の入力装置またはボタン等の操作子を備え、ユーザによる操作を受け付けてこれを表す制御信号を生成し、制御部11に供給する。表示部14は、液晶パネルなどを備え、制御部11の制御の下で、ホスト装置10を操作するためのメニュー画面等を表示する。通信部15は、例えばモデム等を備える通信手段である。制御部11は、画像を形成させるための画像データを、通信部15を介して画像形成装置20に送信する。
制御部11は、画像形成装置20に、画像を形成させるための画像データを送信するに際しては、上記制御プログラムに基づいて、画像データに「解除情報」および「解除パスワード」を付加して送信する。
ここで、「解除情報」は、画像形成装置20に対して画像の出所を追跡するための画像である「追跡用パターン画像」を形成することを解除させる指示を含んでいる。この解除情報は、予め決められた暗号化パスワードによって暗号化されている。「解除パスワード」は、ユーザが画像の形成を指示するときに入力するパスワード(認証情報)である。この解除パスワードは、画像形成装置20が解除情報を復号する際に用いられる。暗号化パスワードと、その暗号化パスワードによって暗号化された解除情報を復号し得る解除パスワードとは、同一である。
また、解除パスワードは、解除情報の復号を許可するユーザ、すなわち、追跡用パターン画像の形成を解除することを許可するユーザに対して、予め知らされているものとする。例えば、社外の人物に提出するための文書を作成するユーザや、漏洩の危険性が比較的少ない文書(例えば、或るグループ内で使用する文書)を作成するユーザ等がこれに該当する。
「追跡用パターン画像」は、画像形成装置20のメーカ名、製造番号及び画像を形成した日時等の追跡情報を符号化した画像である。この追跡情報を復号することにより、どのような画像形成装置でいつ画像が形成されたかなどを知ることができるから、これを基に各画像の出所を追跡することができる。
なお、「解除情報」及び「解除パスワード」は、例えば画像データのヘッダ部分に埋め込まれることによって、画像データに付加される。これ以外にも、画像データに対応付けて、解除情報および解除パスワードが送信されるのであれば、これ以外の構成を採ってもよい。
次に、画像形成装置20の構成について説明する。
図3は、画像形成装置20の構成を示すブロック図である。
同図に示すように、画像形成装置20は、CPU21と、画像読取部22と、記憶部23と、UI(User Interface)部24と、通信部25と、解除情報検出部26と、追跡情報付加判定部27と、画像形成部28とを備える。
CPU21は、記憶部23に記憶された制御プログラムを実行することにより、ホスト装置10から受信した画像データに応じて各種制御を行ったり、この画像データに応じた画像を画像形成部28に形成させたりする。
画像読取部22は、図示せぬ光源、結像レンズ、ラインセンサおよび信号処理回路を有する。印刷物がこの画像読取部22の図示せぬプラテンガラスに置かれて読み取り開始が指示されると、光源がこの用紙に光を照射し、結像レンズが、用紙からの反射光をラインセンサの位置に結像する。ラインセンサは、結像された光を受光し、その光に応じた画像信号を生成する。信号処理回路は、ラインセンサによって生成された画像信号に対してA/D変換およびシェーディング補正等の処理を施して、画像読取部22が読み取った画像を表す画像データを生成する。
記憶部23は、上述した記憶部12と同等の機能を有し、CPU21が各種制御を行うためのプログラムの他に、ホスト装置10や画像読取部22から受信した画像データを記憶する。なお、点線で示した追跡情報付加管理テーブル231は、後述する第2実施形態における構成であるから、後で説明する。
UI部24は、ユーザにより操作入力が行われるとともに、ユーザに対する表示を含む報知が可能なタッチパネル等のユーザインタフェースである。通信部25は、上述した通信部15と同等の機能を有する。CPU21は、通信部25によって、通信ケーブル30を介して接続されたホスト装置10から画像データ、解除情報及び解除パスワードを受信して、これらを取得する。
解除情報検出部26は、受信した画像データのヘッダ部分を参照し、画像データに付加された解除情報を検出する。
追跡情報付加判定部27は、ホスト装置10から受信した解除情報と解除パスワードとに基づいて、画像を形成するために受信した画像データに応じた画像を形成する際に、追跡情報を含む追跡用パターン画像を形成させるか否かを判定する。具体的には、追跡情報付加判定部27は、基本的には追跡用パターン画像を形成させると判定するものの、解除情報の暗号化に用いられている暗号化パスワードと、解除パスワードとが一致すれば、追跡用パターン画像を形成させないと判定することになる。
ここで、図4は、追跡用パターン画像が形成された文書Aと、追跡用パターン画像が形成されていない文書Bとを表した図である。同図に示すように、文書A,Bのそれぞれには、ホスト装置10によって送信される画像データに応じた画像が破線N1で囲まれた領域に形成されている。同図左側に示すように、文書Aにおいては、記録用紙の右下部分の破線N2で囲まれた領域に、追跡用パターン画像が形成されている。ここでは、この追跡用パターン画像にはバーコードが用いられているが、追跡情報を含むのであれば、2次元コードやウォーターマーク等の、別の形態の画像を用いてもよい。
画像形成部28は、シアン(C)、マゼンタ(M)、イエロー(Y)、ブラック(K)のトナー毎に設けられた画像形成ユニットを有し、その各々が、感光体ドラム、帯電部、露光部、現像部、転写部及び定着部を有する。感光体ドラムは、軸を中心にして所定の速度で周回するドラム状の部材であり、帯電部によって所定の電位に帯電される。露光部は、帯電した感光体ドラムにレーザ光を照射して静電潜像を形成する。現像部は、感光体ドラムに形成された静電潜像にトナーを付着させてトナー像として現像する。転写部は、感光体ドラムに現像された各色のトナー像を記録用紙に転写する。定着部は転写されたトナー像をその記録用紙に定着させる。
(1−2)動作
(1−2−1)ホスト装置10の動作
次に、画像形成システム1の動作を説明する。以下では、ユーザが契約書を表す文書データを作成し、この文書データに応じた画像を形成させるときの動作について説明する。
図5は、ホスト装置10が実行する処理の流れを示すフローチャートである。
まず、ユーザによって操作部13が操作されて文書データが作成されると、制御部11は、ユーザからの指示に応じてこれを記憶部12に記憶させる。この文書データに付加される解除情報は、文書作成時点でこの文書データに対応付けられて記憶部12に記憶される。この解除情報は、文書データ毎に指定された暗号化パスワードにより暗号化されており、これと同一の解除パスワードを用いて復号することができる。
続いて、操作部13から、この文書データに基づいて画像の形成を指示する操作信号を受信すると(ステップSA1;YES)、制御部11は、この文書データに基づいて、例えばページ記述言語(PDL:Page Description Language)で記述した画像データを生成する。この画像データが画像を形成するための画像データである。
次いで、制御部11は、この画像を形成するための画像データに解除情報を付加するか否かを判定する(ステップSA2)。ここでは、すべての画像データに解除情報を付加するようにホスト装置10の動作設定がなされているものとし、制御部11はこの画像データに、文書データに対応付けられていた「解除情報」を付加すると判定する(ステップSA2;YES)。ここで、解除情報を付加するということは、画像形成装置20に画像を形成させる際には、基本的には追跡用パターン画像を形成させることを意味する。
続いて、制御部11は、ユーザに対して追跡用パターン画像の形成を解除するか否かを質問するべく、解除パスワードの入力を要求する(ステップSA3)。このステップSA3において、制御部11は、図6に示したような表示画面Mを表示部14に表示させる。同図に示すように、この表示画面Mには、「追跡用パターン画像をプリントしない場合はパスワードを入力してください。」というメッセージとともに、入力フォームM1、「OK」および「キャンセル」というソフトボタンが表示されている。ここで、解除パスワードを知っているユーザは、操作部13を操作して入力フォームM1を選択して解除パスワードを入力し、「OK」ボタンを選択する。制御部11は、この操作に応じた操作信号を受信すると、解除パスワードの入力があったと判定し(ステップSA4;YES)、ステップSA5に進む。そして、制御部11は、画像データに、暗号化された解除情報およびユーザによって入力された解除パスワードを付加して、通信部15によって画像形成装置20に送信させる(ステップSA5)。
一方、ステップSA4において、ユーザによってパスワードが入力されず「キャンセル」のソフトボタンが選択された場合には、制御部11は、解除パスワードの入力がなかったと判定し(ステップSA4;NO)、ステップSA6に進む。この場合、ユーザがパスワードを知らないか、文書に追跡用パターン画像を付加して形成することを許可したことになる。つまり、解除パスワードの入力がなければ、この時点で追跡用パターン画像を形成することが確定するため、制御部11は、解除情報および解除パスワードを付加せずに、この画像データを、通信部15によって画像形成装置20に送信させる(ステップSA6)。
また、上述したステップSA2の判定結果が「NO」となり、制御部11が画像データに解除パスワードを付加しないと判定した場合にも、ステップSA6に進む。ここで解除情報が付加されない場合とは、追跡用パターン画像の形成を解除することが一切許可されていない場合である。例えば、機密性を有する文書を作成しユーザであって、常に追跡用パターン画像を形成しても支障のない文書のみを作成するユーザのホスト装置10に対しては、強制的に追跡用パターン画像が形成されるように、このような設定が事前になされていてもよい。
(1−2−2)画像形成装置20の動作
続いて、画像形成装置20の動作について説明する。
図7は、画像形成装置20が実行する処理の流れを示すフローチャートである。
まず、CPU21は、画像を形成するために与えられた画像データを通信部25によって受信して、これを取得したと判定すると(ステップSB1;YES)、解除情報検出部26に解除情報を検出させ、この画像データに付加されている解除情報及び解除パスワードも受信したか否かを判定する(ステップSB2)。上述したステップSA4,5で説明したように、ユーザによって解除パスワードが入力された場合には、この画像データに付加された解除パスワードも送信されることになるから、この場合、ステップSB2における判定結果は「YES」となる。
続いて、CPU21は、この解除パスワードを用いて、同じく画像データに付加して送信されてきた解除情報の復号を試みる(ステップSB3)。そして、CPU21は、追跡情報付加判定部27に、復号により得た解除情報から追跡用パターン画像の形成を解除する指示を検出したか否かを判定させる(ステップSB4)。そして、CPU21は、追跡情報付加判定部27によって、追跡用パターン画像の形成を解除すると判定されると(ステップSB4;YES)、追跡用パターン画像の形成を解除させるための制御を行う。つまり、図4に示した文書Bのように、CPU21は、画像形成部28に対して、追跡用パターン画像を形成させずに、画像を形成するために与えられた画像データに応じた画像のみを記録用紙に形成させる(ステップSB5)。
すなわち、解除情報の暗号化に用いられた暗号化パスワードと、ユーザによって入力された解除パスワードとが一致すれば、CPU21は追跡用パターン画像を形成させないよう制御することになる。つまり、この場合において、CPU21は、追跡用パターン画像の形成を解除することが許可されている正当なユーザのみに対して、追跡用パターン画像の形成を解除させることができる。
一方、解除パスワードと暗号化パスワードとが一致しておらず、それを正しく復号することができなかった場合には、CPU21は、追跡情報付加判定部27によって追跡用パターン画像の形成を解除させないと判定させる(ステップSB4;NO)。この場合、CPU21は、追跡情報を取得し、画像形成部28に対して図4に示した文書Aのような、この追跡情報を含む追跡用パターン画像(破線領域N2内)と、画像を形成するために与えられた画像データに応じた画像とを記録用紙に形成させる(ステップSB6)。このようになるのは、正当でないユーザによって解除パスワードが入力されたり、誤って解除パスワードが入力された場合などである。
また、ステップSB2の判定結果が「NO」となり、解除パスワードを受信しなかったと判定した場合には、追跡用パターン画像の形成が許可されたことになるから、CPU21は、画像形成部28に画像データに応じた画像と、追跡用パターン画像とを形成させる(ステップSB6)。
以上説明した第1実施形態によれば、追跡用パターン画像の形成を解除させるための解除パスワードを知っているユーザは、これを入力することにより追跡用パターン画像の形成を解除させて、画像を形成するために与えられた画像データに応じた画像のみを形成させることができる。一方、追跡用パターン画像の形成に許可したり、解除パスワードを知らないユーザにおいては、正しい解除パスワードを入力しないので、追跡用パターン画像が強制的に形成されることになる。この構成により、画像の内容や用途によって追跡用パターン画像を形成することを基本にしつつも、必要に応じて解除パスワードを用いることによって、追跡用パターン画像の形成を解除することができる。
(2)第2実施形態
続いて、本発明の第2実施形態について説明する。この第2実施形態では、画像形成装置20は、形成する画像データの種別に応じて、追跡用パターン画像を形成するか否かを制御する。
(2−1)構成
本実施形態のホスト装置10の構成は、上述した第1実施形態と同じである。ただし、本実施形態では、ユーザによって操作部13が操作され、画像を形成する指示を受信すると、制御部11は、解除情報に代えて、この画像データの種別を表す「画像種別ID」を、画像データに付加して画像形成装置に送信する。制御部11は、画像形成装置20に送信する全ての画像データに対して画像種別IDを付加する。どの画像種別IDを付加するかについては、文書データ作成時においてユーザに指定されたものが付加されてもよいし、契約書等の文書作成時において、例えば決められたフォーマットに従って文書データを作成する場合等、画像データの種別が一意に特定されるものであれば、予め文書データに対して対応付けられていてもよい。
また、画像形成装置の構成は、解除情報検出部26に代えて、ホスト装置10から受信した画像データの種別を表す画像種別IDを検出する画像種別ID検出部を備える点のみで上述した第1実施形態と異なり、その他の構成は同じである。また、本実施形態の記憶部23には追跡情報付加管理テーブル231が記憶されている。
図8は、追跡情報付加管理テーブル231の内容の一例を示す図である。
同図に示すように、追跡情報付加管理テーブル231には、「画像種別ID」と「追跡情報解除可否」とが互いに対応付けて記述されている。「画像種別ID」は、上述した画像データの種別を識別するための識別情報であり、例えば、図示した「機密書類」、「一般書類」、「契約書フォーム」及び「契約書」がある。「追跡情報解除可否」は、追跡用パターン画像の形成の解除(つまり、追跡情報の付加の解除)を許可するか否かを表しており、同図において、「○」は追跡用パターン画像の形成が解除され、「×」は追跡用パターン画像の形成が解除されないことを表す。
「機密書類」は、例えば会社の内部情報や顧客情報等の機密性が高い情報が含まれる画像に割り当てられ、第3者に漏洩することが特に回避されるべきである画像である。したがって、この「機密書類」に対しては、追跡用パターン画像の形成の解除が許可されていない。「一般書類」は、例えば報告書等のように、機密書類よりは機密性の低い情報のみが記載された画像に対して割り当てられており、追跡用パターン画像の形成の解除が許可されている。「契約書フォーム」は、ユーザが契約書を作成するときに利用する形式を定めた画像に割り当てられ、それ自体には機密性を有する情報は含まれていない。よって、この「契約書フォーム」に対しては、追跡用パターン画像の形成の解除が許可されている。「契約書」は、契約書そのものを表す画像に割り当てられる。契約書は、社外の人物に提出される文書であるから、ここでは追跡用パターン画像の形成の解除が許可されている。
なお、画像種別IDはここで説明したものに限らず、もちろん他の画像種別IDおよび追跡情報の解除の可否が設定されていてもよい。
(2−2)動作
次に、本実施形態の画像形成システムの動作を説明する。
図9は、ホスト装置10が実行する処理の流れを示すフローチャートである。
まず、ユーザによって文書データが作成され、この文書データに応じた画像の形成が指示されると(ステップSA11;YES)、制御部11は、画像種別IDを、画像データに付加する(ステップSA12)。そして、制御部11は、この画像データと、画像データに付加された「画像種別ID」とを画像形成装置に送信する(ステップSA13)。
続いて、画像形成装置の動作について説明する。
図10は、画像形成装置が実行する処理の流れを示すフローチャートである。
まず、CPU21は画像形成の指示を含む画像データ及び画像種別IDを、通信部25によって受信したと判定すると(ステップSB11;YES)、CPU21は、これらを取得し、取得した画像データに付加された画像種別IDを画像種別ID検出部に検出させ、これと、追跡情報付加管理テーブル231とに基づいて、追跡情報付加判定部27に追跡用パターン画像の形成を解除させるか否かを判定させる(ステップSB12)。
例えば、ホスト装置10から送信されてきた画像データに付加された画像種別IDが「契約書」であれば、追跡情報付加管理テーブル231において「契約書」に対応付けられた「追跡情報解除可否」のフィールドには「○」と書き込まれているので、CPU21は、追跡情報付加判定部27の判定結果に基づいて、追跡用パターン画像の形成を解除させると判断する(ステップSB12;YES)。そして、CPU21は、追跡用パターン画像を形成させずに、画像を形成するために与えられた画像データに応じた画像のみを、記録用紙に形成させる(ステップSB13)。
一方、例えば、画像データに付加された画像種別IDが「機密書類」であれば、追跡情報付加管理テーブル231において「機密書類」に対応付けられた「追跡情報解除可否」のフィールドには「×」と書き込まれているので、CPU21は、追跡情報付加判定部27の判定結果に基づいて、追跡用パターン画像の形成を解除させないと判断する(ステップSB12;NO)。そして、CPU21は、追跡情報を取得し、この追跡情報を含む追跡用パターン画像と、画像を形成するために与えられた画像データに応じた画像とを記録用紙に形成させる(ステップSB14)。
以上説明した第2実施形態によれば、画像データに含まれる情報の内容や、その画像が形成された印刷物が組織外に提出されるか否か等の用途に応じて、画像種別毎に追跡用パターン画像の形成を解除させるか否かを判定することができる。この構成によれば、解除パスワードを入力しなくてよいので、第1実施形態の場合よりもユーザに負担を強いることなく、追跡用パターン画像を形成することを基本にしつつも、必要に応じて解除パスワードを用いることによって、追跡用パターン画像の形成を解除することができる。
(3)変形例
なお、上記実施形態を次のように変形してもよい。具体的には、例えば以下のような変形が挙げられる。これらの変形は、各々を適宜に組み合わせることも可能である。
(3−1)変形例1
上述した実施形態においては、画像形成装置20を例示して説明したが、例えば、CPU21と、記憶部23と、通信部25と、解除情報検出部26(又は、画像種別ID検出部)と、追跡情報付加判定部27とを備える画像処理装置において、ホスト装置から取得したデータに基づいて、外部装置である画像形成装置に対する追跡用パターン画像の形成の解除の可否を制御するようにしてもよい。
(3−2)変形例2
上述した第1実施形態では、画像形成装置20は、暗号化された解除情報に対し、ユーザによって入力された解除パスワードを用いた復号を試み、追跡用パターン画像の形成を解除させる指示を検出した場合に、追跡用パターン画像の形成を解除していた。これに対し、解除情報を暗号化しない方法を用いてもよい。この場合、ホスト装置10は暗号化していない解除情報を、画像形成装置20に送信する。そして、画像形成装置20のCPU21は、解除情報に対して設定されたパスワードと、ユーザによって入力された解除パスワードとが一致すると、追跡用パターン画像の形成を解除させる指示を有効とするとみなして、追跡用パターン画像を形成させないようにする。一方、両者が一致しない場合には、CPU21は追跡用パターン画像を形成させる。
また、解除パスワードに代えて、認証情報として指紋情報を用いてもよい。この場合、解除情報の暗号化においては、指紋情報から算出されるハッシュ値に基づいて特定される暗号化パスワードが用いられるようにする。そして、画像形成時において、ユーザが指紋情報をホスト装置10に入力すると、ホスト装置10は、画像データと、解除情報と、解除パスワードに相当する構成であるハッシュ値とを送信する。画像形成装置20は、このハッシュ値に基づいて特定されるパスワードを用いて解除情報の復号を試み、追跡用パターン画像を形成させるか否かを制御する。要は、追跡用パターン画像の形成を解除することが許可されたユーザのみが持つことのできる認証情報であれば、認証情報にはさまざまなものを適用することができる。
(3−3)変形例3
また、変形例1に係る画像形成システムのように、解除情報を暗号化しない場合には、URL(Uniform Resource Locator)等の、ネットワークにおける位置を示すアドレス情報を解除情報としてもよい。この場合、画像形成装置20のCPU21は、解除情報が付加された画像データを受信すると、通信部25によって上記解除情報(URL)が割り当てられたサーバ装置内のWebページ(ファイル)にアクセスする。そして、CPU21は、このWebページに含まれるファイルに格納されたパスワードを通信部25によって受信して、これを取得する。このパスワードを格納するファイルは、Webページそのものに含まれるファイルである必要はなく、要するに、このWebページに何らかの手段で関連付けられたファイルであればよい。そして、CPU21はこの解除情報による指示を有効とするために用いられているパスワードと、ユーザによって入力された解除パスワードとを照合し、両者が一致したら、追跡用パターン画像を形成させないようにする。また、CPU21は、上記解除情報(URL)で示されるサーバ装置に、ユーザによって入力された解除パスワードを送信する。これに応じてサーバ装置が認証を行ってこれに成功すると、サーバ装置は、画像形成装置20に追跡用パターン画像を形成させないよう指示する。そして、CPU21は、この指示に応じて追跡用パターン画像の形成を解除する、という構成としてもよい。
上述した第1実施形態の構成では、複数のホスト装置10が1台の画像形成装置20に接続される場合、すべてのホスト装置10に対してパスワードの変更を反映させるための作業を行わなければならないのに対し、この変形例の構成によれば、1台のサーバ装置のみのパスワードを更新して、これをユーザに通知すればよいだけであるから、その作業は容易である。
(3−4)変形例4
上述した第2実施形態において、ホスト装置10は、画像種別IDに加えて電子署名を、画像データに付加するようにしてもよい。この場合、画像形成装置は、画像データに付加された電子署名を検出すると、所定の検証アルゴリズムに従って、その正当性を検証する。そして、画像形成装置は、この検証により電子署名が予め決められたユーザを表すものとして正当なものであることを確認すると、第2実施形態と同じようにして、画像種別IDと、追跡情報付加管理テーブル231とに基づいて、追跡用パターン画像の形成の解除を許可するか否かを判定する。一方、画像形成装置は、この検証により電子署名の正当性を確認できなかった場合には、追跡情報付加管理テーブル231の内容とは関係なく、形成する画像のすべてに追跡用パターン画像を形成する。
この構成によれば、解除が許可されている契約書であっても、例えばセキュリティ等の
観点に基づいて決められた所定のユーザ以外によって画像の形成が指示された場合には、追跡用パターン画像の形成の解除が許可されないことになる。よって、例えば、漏洩の危険性が相当に高いと考えられる場合だけに追跡用パターン画像を形成させることができるため、利便性がさらに高くなる。また、画像種別IDの改竄等、ユーザによって不正なプログラムが用いられた場合であっても、必要な場合には、確実に追跡用パターン画像を形成することができる。
(3−5)変形例5
上述した実施形態では、文書データ(電子文書)に対して解除情報を付加する場合や、画像種別IDを付加する場合について説明した。
これを次のようにしてもよい。
まず、第1実施形態においては、画像形成装置20の画像読取部22が、解除情報を意味する画像が形成された印刷物から画像を読み取って読取画像データを生成する。そして、この生成した読取画像データに対して、第1実施形態と同様にして、追跡用パターン画像の形成を解除するか否かの制御を行う。この場合、CPU21及び解除情報検出部26は、印刷物に記された追跡用パターン画像に対応する画像から、解除情報と、その解除情報以外の画像データとをそれぞれを取得し、取得した解除情報に対して上記と同様の処理を行う。この構成においては、UI部24を介してユーザに解除パスワードを入力させてもよい。
また、第2実施形態の構成においては、画像形成装置の画像読取部22が、画像種別情報を意味する画像が形成された印刷物から画像を読み取って読取画像データを生成する。そして、この生成した読取画像データに対して、第2実施形態と同様にして、追跡用パターン画像の形成を解除するか否かの制御を行う。この場合、CPU21及び画像種別ID検出部は、印刷物に記された追跡用パターン画像に対応する画像から、画像種別ID情報と、その画像種別ID情報以外の画像データとをそれぞれを取得し、取得した画像種別ID情報に対して上記と同様の処理を行う。
このように、記録媒体を読み取った画像を表す画像データを取得した場合にも、実施形態と同様にして、追跡用パターン画像の形成を解除するか否かの制御を行うことができる。
(3−6)変形例6
上述した第2実施形態における追跡情報付加管理テーブル231においては、「画像種別ID」に「追跡情報付加可否」が対応付けられていた。しかしながら、この追跡情報付加管理テーブル231は、画像形成装置が追跡用パターン画像を形成させるか否かを判定するために用いられるものであるから、解除を許可する画像種別IDのみが記述されたテーブルを用いてもよい。いずれのテーブルの構成を採ったとしても、画像形成装置が、ホスト装置10から取得した画像種別IDと、予め記憶しておいた追跡用パターン画像の形成の解除させる画像種別IDとが一致すれば、追跡用パターン画像を形成させないようにする、という点で共通している。
(3−7)変形例7
また、実施形態における追跡情報を含む追跡用パターン画像に代えて、画像形成装置は複写を制限(禁止)するための複写制限情報を含むパターン画像(複写制限パターン画像)を形成してもよい。このようにすれば、何らかの原因で画像が漏洩してしまっても、これを複写することができないので、その拡大などの2次被害を防止することができる。この場合、変形例5に係る構成の画像形成装置は、複写制限パターン画像に基づいて複写を制限することを認識すると、これに応じてその印刷物に形成された画像の複写を禁止するべく、画像形成部28に画像を形成させないようにする。
本画像形成システムは、画像の内容や用途によって応じてそのパターン画像の形成を解除するか否かを制御するものであるから、記録用紙に形成される画像のセキュリティが確保すことに寄与するのであれば、パターン画像が含む情報には種々のものを適用することができる。
なお、上述したCPU21が実行するプログラムは、磁気テープ、磁気ディスク、フレキシブルディスク、光記録媒体、光磁気記録媒体、CD(Compact Disk)、DVD(Digital Versatile Disk)、RAMなどの記録媒体に記録した状態で提供し得る。即ち、本発明をプログラムとして実現することもできる。
本実施形態に係る画像形成システムの概観を示す図である。 ホスト装置の構成を示すブロック図である。 画像形成装置の構成を示すブロック図である。 追跡用パターン画像が形成された文書Aと、追跡用パターン画像が形成されていない文書Bとを表した図である。 ホスト装置が実行する処理の流れを示すフローチャートである。 解除パスワードの入力を要求する表示画面Mを示した図である。 画像形成装置が実行する処理の流れを示すフローチャートである。 追跡情報付加管理テーブルの内容の一例を示す図である。 ホスト装置が実行する処理の流れを示すフローチャートである。 画像形成装置が実行する処理の流れを示すフローチャートである。
符号の説明
1…画像形成システム、10…ホスト装置、11…制御部、12…記憶部、13…操作部、14…表示部、15…通信部、20…画像形成装置、21…CPU、22…画像読取部、23…記憶部、231…追跡情報付加管理テーブル、24…UI部、25…通信部、26…解除情報検出部、27…追跡情報付加判定部、28…画像形成部、30…通信ケーブル。

Claims (12)

  1. 画像データと、当該画像データに応じた画像の出所を追跡するためのパターン画像又は当該画像の形成を制限するためのパターン画像を形成することを解除する指示を含む解除情報とを取得する画像情報取得手段と、
    ユーザによって入力された認証情報を取得する認証情報取得手段と、
    前記認証情報取得手段が取得した認証情報が、前記解除情報に用いられている認証情報と一致した場合には、前記パターン画像を形成しないと判定し、両者の認証情報が一致しない場合には、前記パターン画像を形成すると判定する判定手段と、
    前記判定手段によって前記パターン画像を形成すると判定された場合には、画像データに応じた画像を形成する画像形成手段により、前記パターン画像と、前記画像情報取得手段が取得した画像データに応じた画像とを形成させ、
    前記判定手段によって前記パターン画像を形成しないと判定された場合には、前記画像形成手段により、前記パターン画像を形成させずに、前記画像情報取得手段が取得した画像データに応じた画像を形成させるよう、制御する制御手段と
    を備えることを特徴とする画像処理装置。
  2. 画像データと、当該画像データの種別を表す画像種別情報とを取得する画像情報取得手段と、
    画像の出所を追跡するためのパターン画像又は当該画像の形成を制限するためのパターン画像を形成することを解除する画像データの種別を表す画像種別情報を記憶する記憶手段と、
    前記画像情報取得手段が取得した画像種別情報と、前記記憶手段に記憶されている画像種別情報とを比較し、両者の画像種別情報が一致する場合には、前記パターン画像を形成しないと判定し、両者の画像種別情報が一致しない場合には、前記パターン画像を形成すると判定する判定手段と、
    前記判定手段によって前記パターン画像を形成すると判定された場合には、画像データに応じた画像を形成する画像形成手段により、前記パターン画像と、前記画像情報取得手段が取得した画像データに応じた画像とを形成させ、
    前記判定手段によって前記パターン画像を形成しないと判定された場合には、前記画像形成手段により、前記パターン画像を形成させずに前記画像情報取得手段が取得した画像データに応じた画像を形成させるよう、制御する制御手段と
    を備えることを特徴とする画像処理装置。
  3. 前記認証情報は、パスワードであり、
    前記画像情報取得手段が取得した解除情報は、前記パスワードに基づいて暗号化されており、
    前記判定手段は、前記認証情報取得手段が取得したパスワードを用いて前記解除情報の復号を試み、復号できた場合には前記パターン画像を形成しないと判定し、復号できなかった場合には前記パターン画像を形成すると判定する
    ことを特徴とする請求項1に記載の画像処理装置。
  4. 前記解除情報は、ネットワークにおける位置を表すアドレス情報であり、
    ネットワークを介して通信を行う通信手段を備え、
    前記認証情報取得手段は、前記アドレス情報が示す位置に記憶されたファイルに関連付けられた認証情報を、前記通信手段によって取得する
    ことを特徴とする請求項1に記載の画像処理装置。
  5. 前記画像情報取得手段は、前記解除情報を意味する画像が形成された記録媒体から読み取った画像を表す読取画像データを取得し、取得した読取画像データから前記画像データおよび前記解除情報をそれぞれ取得する
    ことを特徴とする請求項1に記載の画像処理装置。
  6. 前記画像情報取得手段は、前記画像種別情報を意味する画像が形成された記録媒体から読み取った画像を表す読取画像データを取得し、取得した読取画像データから前記画像データおよび前記画像種別情報をそれぞれ取得する
    ことを特徴とする請求項2に記載の画像処理装置。
  7. 前記画像情報取得手段が取得した画像データには、電子署名がさらに付加されており、
    前記電子署名の正当性を検証する検証手段を備え、
    前記判定手段は、前記検証手段の検証によって電子署名が正当であると確認された場合に前記判定を行う
    ことを特徴とする請求項2に記載の画像処理装置。
  8. 請求項1〜7のいずれか1項に記載の画像処理装置と、
    画像データに応じた画像を形成する前記画像形成手段と
    を備えることを特徴とする画像形成装置。
  9. 情報処理装置と画像形成装置とを備え、
    前記情報処理装置は、
    ユーザによる認証情報の入力を受け付ける受付手段と、
    画像データと、当該画像データに応じた画像画像の出所を追跡するためのパターン画像又は当該画像の形成を制限するためのパターン画像を形成することを解除する指示を含む解除情報と、前記受付手段が入力を受け付けた認証情報とを前記画像形成装置へ送信する送信手段と
    を有し、
    前記画像形成装置は、
    前記情報処理装置の前記送信手段によって送信された画像データ、前記解除情報及び認証情報を受信する受信手段と、
    画像データに応じた画像を形成する画像形成手段と、
    前記受信手段が受信した認証情報が、前記解除情報に用いられている認証情報と一致した場合には、前記パターン画像を形成しないと判定し、両者の認証情報が一致しない場合には、前記パターン画像を形成すると判定する判定手段と、
    前記判定手段によって前記パターン画像を形成すると判定された場合には、前記画像形成手段により、前記パターン画像と、前記受信手段が受信した画像データに応じた画像とを形成させ、前記判定手段によって前記パターン画像を形成しないと判定された場合には、前記画像形成手段により、前記パターン画像を形成させずに、前記受信手段が受信した画像データに応じた画像を形成させるよう、制御する制御手段と
    を有する
    ことを特徴とする画像形成システム。
  10. 情報処理装置と画像形成装置とを備え、
    前記情報処理装置は、
    画像データと、当該画像データの種別を表す画像種別情報とを前記画像形成装置へ送信する送信手段
    を有し、
    前記画像形成装置は、
    前記情報処理装置の前記送信手段によって送信された画像データと、当該画像データの種別を表す画像種別情報とを受信する受信手段と、
    画像の出所を追跡するためのパターン画像又は当該画像の形成を制限するためのパターン画像を形成することを解除する画像データの種別を表す画像種別情報を記憶する記憶手段と、
    画像データに応じた画像を形成する画像形成手段と、
    前記受信手段が受信した画像種別情報と、前記記憶手段に記憶されている画像種別情報とを比較し、両者の画像種別情報が一致する場合には、前記パターン画像を形成しないと判定し、両者の画像種別情報が一致しない場合には、前記パターン画像を形成すると判定する判定手段と、
    前記判定手段によって前記パターン画像を形成すると判定された場合には、画像データに応じた画像を形成する画像形成手段により、前記パターン画像と、前記受信手段が受信した画像データに応じた画像とを形成させ、
    前記判定手段によって前記パターン画像を形成しないと判定された場合には、前記画像形成手段により、前記パターン画像を形成させずに前記受信手段が受信した画像データに応じた画像を形成させるよう、制御する制御手段と
    を有する
    ことを特徴とする画像形成システム。
  11. コンピュータを、
    画像データと、当該画像データに応じた画像の出所を追跡するためのパターン画像又は当該画像の形成を制限するためのパターン画像を形成することを解除する指示を含む解除情報とを取得する画像情報取得手段と、
    ユーザによって入力された認証情報を取得する認証情報取得手段と、
    前記認証情報取得手段が取得した認証情報が、前記解除情報に用いられている認証情報と一致した場合には、前記パターン画像を形成しないと判定し、両者の認証情報が一致しない場合には、前記パターン画像を形成すると判定する判定手段と、
    前記判定手段によって前記パターン画像を形成すると判定された場合には、画像データに応じた画像を形成する画像形成手段により、前記パターン画像と、前記画像情報取得手段が取得した画像データに応じた画像とを形成させ、
    前記判定手段によって前記パターン画像を形成しないと判定された場合には、前記画像形成手段により、前記パターン画像を形成させずに、前記画像情報取得手段が取得した画像データに応じた画像を形成させるよう、制御する制御手段
    として機能させるためのプログラム。
  12. コンピュータを、
    画像データと、当該画像データの種別を表す画像種別情報とを取得する画像情報取得手段と、
    画像の出所を追跡するためのパターン画像又は当該画像の形成を制限するためのパターン画像を形成することを解除する画像データの種別を表す画像種別情報を記憶する記憶手段と、
    前記画像情報取得手段が取得した画像種別情報と、前記記憶手段に記憶されている画像種別情報とを比較し、両者の画像種別情報が一致する場合には、前記パターン画像を形成しないと判定し、両者の画像種別情報が一致しない場合には、前記パターン画像を形成すると判定する判定手段と、
    前記判定手段によって前記パターン画像を形成すると判定された場合には、画像データに応じた画像を形成する画像形成手段により、前記パターン画像と、前記画像情報取得手段が取得した画像データに応じた画像とを形成させ、
    前記判定手段によって前記パターン画像を形成しないと判定された場合には、前記画像形成手段により、前記パターン画像を形成させずに前記画像情報取得手段が取得した画像データに応じた画像を形成させるよう、制御する制御手段
    として機能させるためのプログラム。
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