JP2009118234A - 撮影装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】撮像素子から出力される画像信号に基づく被写体画像に撮影データ等を含む撮影情報画像を重畳させて表示する際に、撮影情報画像の視認性を向上するとともに被写体画像も見えるようにする。
【解決手段】画像表示部116には、撮像素子104から出力される画像信号に基づく被写体画像が表示され、その被写体画像中に、撮影情報を表す、文字、アイコン、および画像のうちの少なくともいずれかを含む画像である撮影情報画像が重畳して表示される。このとき、表示部116に表示される被写体画像中の、撮影情報画像が重畳表示される部分の画像を形成する部分画像データに対してぼかし処理が行われる。
【選択図】図1
【解決手段】画像表示部116には、撮像素子104から出力される画像信号に基づく被写体画像が表示され、その被写体画像中に、撮影情報を表す、文字、アイコン、および画像のうちの少なくともいずれかを含む画像である撮影情報画像が重畳して表示される。このとき、表示部116に表示される被写体画像中の、撮影情報画像が重畳表示される部分の画像を形成する部分画像データに対してぼかし処理が行われる。
【選択図】図1
Description
本発明は、撮影装置に関し、特に被写体の画像を表示可能な表示装置を有する撮影装置に関する。
デジタルスチルカメラやムービーカメラ等はカラー液晶パネルや電子ビューファインダ(EVF)等の表示装置を有し、この表示装置に露出値や撮影可能駒数、ヒストグラム等の撮影情報を被写体の画像ともに表示する機能(以下、表示装置上に被写体の像とともに撮影情報を表示することをOn Screen Displayの頭文字をとり、「OSD」と称する)を有している。
OSD表示によって、被写体の画像と撮影情報とを同時に見ることが可能になるが、撮影情報と、表示される被写体の画像とで色、輝度、空間周波数(画像の細かさと撮影情報を構成する文字の線幅)が近いと、文字が見づらくなるという欠点がある。
上記欠点をなくすための技術として特許文献1、特許文献2、そして特許文献3に開示される技術が知られている。
特許文献1には、液晶モニタ付きのカメラにおいて、液晶モニタに画像と文字情報とを表示する際に、画像の明るさに応じて文字表示部位の背景色および文字色を変更して、画像および文字が見易くなるようにした構成が開示されている。
特許文献2には、顕微鏡の観察像を撮影して観察画像を得る電子カメラと、観察画像とともに撮像情報を表示するための表示手段と、この表示手段を制御して、前記撮像情報の表示状態を可変設定する表示設定手段とを備えた顕微鏡撮像装置が開示されている。
特許文献3には、顕微鏡の観察像にポインタの像を投影し、観察像中の特定の部位を投影したポインタで指示可能とするものが開示される。そして、ポインタの像を投影する際に観察像の色および明るさを検出し、その検出結果に基づいてポインタの色および明るさを設定するようにした構成が開示されている。
上述した特許文献1の技術では、画像表示領域が狭くなって、フレーミングやピント合わせに際して操作性が低下する可能性がある。特許文献2の技術において、表示状態を手動設定するのは、デジタルカメラのような携帯機器では実用的ではない。また、特許文献3においては観察像とポインタ像との空間周波数の関係については言及されていない。すなわち、観察像の細かさとポインタの線幅等との関係によってはポインタが見づらくなる可能性があるが、このことに関しては言及されていない。
本発明は上述した課題に鑑み、なされたもので、色、輝度、空間周波数等が多岐にわたる画像を撮影する可能性のある撮影装置において、表示される被写体の画像によらず、視認性の高いOSD表示を実現することを目的とする。
(1) 本発明は、撮像素子から出力される画像信号から生成された画像である被写体画像を表示可能な表示部を有する撮影装置に適用され、
撮影情報を表す、文字、アイコン、および画像のうちの少なくともいずれかを含む画像である撮影情報画像を生成する撮影情報画像生成部と、
前記表示部に表示される前記被写体画像に、前記撮影情報画像を重畳して表示する重畳表示制御部と、
前記表示部に表示される前記被写体画像中の、前記撮影情報画像が重畳表示される部分の画像を形成する部分画像データに対してぼかし処理を行うぼかし処理部と
を有することにより、上述した課題を解決する。
(2) 本発明はまた、撮像素子から出力される画像信号から生成された画像である被写体画像を表示部に表示する際に、撮影情報を表す、文字、アイコン、および画像のうちの少なくともいずれかを含む撮影情報画像を前記被写体画像中に重畳して表示する方法に適用され、当該の方法が、
前記表示部に表示される前記被写体画像中の、前記撮影情報画像が重畳表示される部分の画像を形成する部分画像データに対してぼかし処理を行うこと
を有することにより上述した課題を解決する。
撮影情報を表す、文字、アイコン、および画像のうちの少なくともいずれかを含む画像である撮影情報画像を生成する撮影情報画像生成部と、
前記表示部に表示される前記被写体画像に、前記撮影情報画像を重畳して表示する重畳表示制御部と、
前記表示部に表示される前記被写体画像中の、前記撮影情報画像が重畳表示される部分の画像を形成する部分画像データに対してぼかし処理を行うぼかし処理部と
を有することにより、上述した課題を解決する。
(2) 本発明はまた、撮像素子から出力される画像信号から生成された画像である被写体画像を表示部に表示する際に、撮影情報を表す、文字、アイコン、および画像のうちの少なくともいずれかを含む撮影情報画像を前記被写体画像中に重畳して表示する方法に適用され、当該の方法が、
前記表示部に表示される前記被写体画像中の、前記撮影情報画像が重畳表示される部分の画像を形成する部分画像データに対してぼかし処理を行うこと
を有することにより上述した課題を解決する。
本発明によれば、被写体画像中の、撮影情報画像が重畳して表示される部分にぼかし処理が適用されることにより、撮影情報をより明瞭に視認することが可能となる。また、撮影情報画像が重畳して表示される部分にはぼかし処理をした被写体画像が表示されているので、どのような被写体像があるのかは認識でき、撮影者は撮像情報を確認しながら的確なフレーミング(構図調節)を行うことが可能となる。
図1は、本発明の実施の形態に係る撮影装置の概略的構成を説明するブロック図である。撮影装置100は、撮影レンズ102と、撮像素子104と、画像処理部106と、CPU108と、OSDイメージデータ生成部110と、ぼかし処理部112と、画像合成部114と、画像表示部116と、メモリ制御部118と、メモリ120と、インターフェース122と、記憶媒体124と、システムバス126とを有する。撮影レンズ102は、CCDあるいはCMOSイメージセンサで構成される撮像素子104の撮像面上に被写体像を形成する。画像処理部106は、撮像素子104から出力される信号にA/D変換、同時化(デモザイク処理)、ホワイトバランス調整、階調・レベル補正、シェーディング補正等の処理をして画像データを生成する。
画像処理部106はまた、内部にぼかし処理部112および画像合成部114を有していて、後で詳細に説明するぼかし、画像合成の処理を行う。なお、これらのぼかし処理部112および画像合成部114は、画像処理部106とは別に設けられていてもよいが、本明細書中では、ぼかし処理部112および画像合成部114は画像処理部106に含まれるものとして説明をする。
画像処理部106で生成された画像データは、メモリ制御部118を介してメモリ120に一時的に保管される。メモリ120は、画像処理部106が画像処理を行う際のバッファメモリとしても用いられるので、書き込み・読み出しの速度が速いことが望ましく、例えばDRAMで構成することが可能である。画像処理部106で生成された画像データはまた、必要に応じてJPEG圧縮され、インターフェース122を介して記憶媒体124に記録される。この記憶媒体124としては様々なものを用いることが可能である。一例として、記憶媒体124はフラッシュメモリで構成することが可能で、撮影装置100に内蔵されるものであっても、撮影装置100に対して着脱可能に構成されるものであってもよい。
画像表示部116は、カラー液晶表示パネルまたは有機ELディスプレイパネルなどで構成され、撮影装置100の主電源が投入されて撮影者が撮影装置100を被写体に向けて構えているときにはスルー画(ライブビュー画像)が表示され、撮影直後にはポストビュー画像が表示される。また、撮影装置100を画像再生モードに設定することにより、撮影して得られた画像を適宜再生表示することが可能に構成される。本明細書中では、後述する撮影情報画像と区別することを目的として、撮像素子104から出力される画像信号から生成された画像であるスルー画(ライブビュー画像)、ポストビュー画像、再生モード時に再生表示される画像を、包括的に「被写体画像」と称する。画像表示部116としては、小型のディスプレイパネルに表示される画像を、拡大光学系を介して覗くEVF(=Electronic View Finder)であってもよいし、例えば撮影装置100の背面に設けられたモニタ表示部であってもよい。あるいは、これらのEVF、モニタ表示部を両方とも有していて、撮影者がどちらを用いるか選択可能に構成されていてもよい。以下では、画像表示部116はEVFであるものとして説明をする。画像処理部106から出力される表示用画像信号に基づき、画像表示部116に画像が表示される。
CPU108は、撮影装置100の動作を全体的に統括して制御する機能を有する。例えば、自動露光に係る測光、露光量演算等の一連の動作、フラッシュユニット用メインコンデンサの充電、フラッシュの発光量調節、撮影レンズ102のズーム駆動、フォーカシング、撮影者による撮影モードの設定操作受付、シャッタ(不図示)の開閉、絞り(不図示)の開度等を制御する。システムバス126は、上述した構成要素間で制御信号やデータを転送する際に用いられる。
OSDイメージデータ生成部110は、被写体画像を画像表示部116に表示する際に、その画像の一部に重畳させるようにして撮影データ等含む画像(撮影情報画像)を表示するためのOSDイメージデータを生成する。このOSDイメージデータは、プログラムオート、絞り優先オートやシャッタ速度優先オート、あるいはマニュアル等の露光モード、シャッタ速度、絞り値、撮影レンズ102の焦点距離、ホワイトバランスモード、測光モード、露出補正量、画像サイズや画質等の画像記録モード、記憶媒体124の残り空き容量と画像ファイルのサイズとによって決まる撮影可能駒数、そしてヒストグラム等の、文字、アイコン、グラフなどを含む画像を形成する画像データである。このOSDイメージデータに基づく撮影情報画像は、例えば画像表示部116の画面内において右下の領域に表示することが可能である。
特に画像表示部116に表示される画像を見ながらフレーミング(構図調節)する撮影装置においては、撮影情報画像の背景に被写体画像が表示されていることが的確なフレーミングをする上で大事である。撮影情報画像を被写体画像に重畳させて表示することにより、撮影者は撮影データを確認しながらフレーミングをすることが可能となる。
上述したOSDイメージデータ生成部110は、CPU108での処理によって実現することが可能である。なお、撮影装置100が、記憶媒体124内に記憶されている画像を表示する動作モードである、再生モードに設定されている場合にも、再生表示される画像に撮影情報画像を重畳させて表示することが可能に構成されている。以下では、撮影装置100が撮影モードに設定されていて、被写体画像に撮影情報画像を重畳させて画像表示部116に表示する場合を例に説明する。
ぼかし処理部112は、以下で詳しく説明するように、被写体画像内の、撮影情報画像を重畳させて表示する領域の画像を形成する画像データ(本明細書中ではこれを「部分画像データ」と称する)に後述するぼかし処理を行う。画像合成部114は、上記ぼかし処理後の部分画像データを含む被写体画像データとOSDイメージデータとを合成する処理を行う。
上述のようにして生成された合成画像データが画像合成部114から出力され、画像表示部116には撮影情報画像が被写体画像に重畳して表示される。以上、図1を参照して説明した撮影装置100は、デジタルスチルカメラであってもよいし、ムービーカメラであってもよい。
以下、ぼかし処理部112および画像合成部114での処理内容を中心に、本発明に係る撮影装置100について説明をする。図2には、被写体画像の例を示す。図2に示される画像のように、比較的高めの空間周波数成分を含む(細かい絵柄)の画像に撮影情報画像を重畳させて表示すると、図3に示されるように、撮影情報画像に含まれる文字が被写体画像の絵柄の中に埋もれてしまい、撮影情報の確認が困難となる。図4には、図3に示す画像例中の、撮影情報画像が重畳して表示される部分を拡大して示す。この図4を見ても、撮影情報画像に含まれる文字の一部が背景の被写体画像と区別がつかず、撮影情報が見づらくなっていることがわかる。なお、図3、図4において、表示される撮影情報の例として、撮影日、撮影時刻、絞り値、シャッタ速度等、文字で構成されるものが例示されているが、この他にアイコンやヒストグラム等の画像が含まれていてもよい。
図5は、画像処理部106(ぼかし処理部112、画像合成部114)で実行されるOSD処理の手順例を示す概略フローチャートである。図5の処理は、撮影装置100が撮影モードに設定されていて、撮影者が被写体に撮影装置100を向けているときに、適宜の時間間隔をおいて繰り返し実行される処理であるものとして説明をする。
S501において、画像処理部106は撮像素子104から画像信号を読み出し、S502において、A/D変換、同時化(デモザイク処理)、ホワイトバランス調整、階調・レベル補正、シェーディング補正等の画像処理をして画像データ(撮影画像データ)を生成する。
画像処理部106はS503において、撮影装置100が撮影情報画像を表示する設定となっているか否かの判定を行い、この判定が肯定されるとS504に進む。S504において画像処理部106は、撮影情報画像表示エリア決定の処理を行う。この処理について説明すると、被写体画像に撮影情報画像を重畳させて表示する際の、被写体画像内における撮影情報画像の表示エリアを決定する。例えば、撮影情報画像のイメージサイズ(ピクセルサイズ)、外形形状等に関する情報と、撮影情報画像の中心が位置する座標位置に関する情報とを、画像処理部106がOSDイメージデータ生成部110から入力することにより上記表示エリアを決定することができる。OSDイメージデータ生成部で生成される撮影情報画像の外形形状は、正方形、長方形、その他任意の多角形、円形、楕円形、雲形等、任意のものとすることができるが、以下では撮影情報画像が長方形の外形形状を有するものとして説明をする。
S505において画像処理部106は、被写体画像中、撮影情報画像が重畳表示される部分に対応する部分の画像データである部分画像データにぼかし処理を行う。なお、撮影情報画像中には先に説明したように文字、アイコン、グラフ等が配置されるが、これらの文字、アイコン、グラフ等の周囲に余白を設けるようにして撮影情報画像の外形形状が定められることが望ましい。もし、撮影情報画像に上記余白が無い、あるいは殆ど無い(文字、アイコン、グラフ等が撮影情報画像の縁から殆ど離れていない状態で配置されている)場合には、撮影情報画像の周囲に余白が設けられるようにして部分画像画像の外形形状を決めることが望ましい。理由は、文字、アイコン、グラフ等と、これら文字、アイコン、グラフ等の周囲の画像(背景画像)との区別を容易にすることが、撮影情報の視認性を高める上で重要であるからである。この余白の部分にぼかし処理をすることにより、撮影情報の視認性が向上する。S505で行われるぼかし処理に関しては、公知の2次元フィルタを部分画像データに適用することで実現可能である。例えば3×3、5×5、7×7といったローパスフィルタを適用したり、ガウスフィルタを適用したりすることも可能である。図6には、ローパスフィルタ特性を有する3×3の2次元フィルタを部分画像データに適用する例を示す。
図6には、被写体画像600に撮影情報画像が重畳して表示される様子が模式的に描かれている。撮影情報画像が重畳して表示される部分の画像を形成する部分画像データ602中、注目ピクセル604Cと、この注目ピクセル604Cを囲繞する8個の近傍ピクセルとで構成される3×3の画素ブロック604が抽出される。9個のピクセルはそれぞれ、1つのピクセルに対して赤(R)、緑(G)、青(B)のピクセル値を有している。すなわち、R、G、B3つのカラープレーン604R、604G、604B中にそれぞれ9つのピクセル値を有する。なお、図6ではRのカラープレーン604R中のピクセル値AR、BR、…HR、IRのみが示されている。RGBのカラープレーンごとに有する9つのピクセル値に対して3×3フィルタ606が適用される。3×3フィルタ606は、係数としてa、b、…、h、iの9つの値を有している。
例えば、Rのカラープレーン604Rのピクセル値AR、BR、…HR、IRに対して上記3×3フィルタを適用する場合、図6に示される式
ERnew=(a*AR+b*BR+c*CR+d*DR+e*ER+f*FR+g*GR
+h*HR+i*IR)/(a+b+c+d+e+f+g+h+i)
を用いて注目ピクセル604CのRのカラープレーンにおけるピクセル値ERの新しい値が算出される。以下、注目ピクセルを行方向、列方向にひとつづつずらしながら上記の式を用い、各注目ピクセルの新しいピクセル値を求める。さらにこの処理をR、G、Bの各カラープレーンに適用することにより、S505のぼかし処理が完了する。このとき、3×3フィルタ606中の係数の組み合わせを変えることにより、上記部分画像のぼかし具合を変えることができる。例えば、画像処理部106が部分画像および撮影情報表示画像中の空間周波数の分布を求め、画像の細かさが類似していて撮影情報画像の視認性低下が懸念される状況では部分画像のぼかしの程度を強めるように2次元フィルタ中の係数を選択するようにしてもよいし、あるいは別のぼかし処理を適用するようにしてもよい。
ERnew=(a*AR+b*BR+c*CR+d*DR+e*ER+f*FR+g*GR
+h*HR+i*IR)/(a+b+c+d+e+f+g+h+i)
を用いて注目ピクセル604CのRのカラープレーンにおけるピクセル値ERの新しい値が算出される。以下、注目ピクセルを行方向、列方向にひとつづつずらしながら上記の式を用い、各注目ピクセルの新しいピクセル値を求める。さらにこの処理をR、G、Bの各カラープレーンに適用することにより、S505のぼかし処理が完了する。このとき、3×3フィルタ606中の係数の組み合わせを変えることにより、上記部分画像のぼかし具合を変えることができる。例えば、画像処理部106が部分画像および撮影情報表示画像中の空間周波数の分布を求め、画像の細かさが類似していて撮影情報画像の視認性低下が懸念される状況では部分画像のぼかしの程度を強めるように2次元フィルタ中の係数を選択するようにしてもよいし、あるいは別のぼかし処理を適用するようにしてもよい。
以上に説明したS504、S505の処理と並行してOSDイメージデータ(撮影情報画像データ)がOSDイメージデータ生成部110で生成される。この処理が図5におけるS508の処理に相当する。なお、OSDイメージデータ生成部110の処理を、画像処理部106内で実行することも可能である。その場合、CPU108からは、撮影情報画像データを生成するのに必要な情報が画像処理部106に出力される。
画像処理部106は、部分画像データに対して上述した処理をした後の被写体画像データと撮影情報画像データとを合成する処理をS506で行う。S506での画像合成処理に際しては、αブレンディング等、公知の画像ブレンディング技術を用いることが可能である。続くS507において画像処理部106は、S506で得られた合成画像データに基づく画像を画像表示部116に表示する処理を行う。
以上に説明した処理によって得られた合成画像の表示例を図7に示す。図7においては、撮影情報画像が重畳して表示される部分およびその近傍の部分のみを拡大して示している。図7に示されるように、被写体画像中の、撮影情報画像が重畳して表示される部分にローパスフィルタの処理が適用された結果、図4に示されるものに比して撮影情報の視認性は格段に向上している。また、被写体画像中の、撮影情報画像が重畳して表示される部分の画像は、高い空間周波数の情報は上述したぼかしの処理によって失われているが、どのような被写体像があるのかは認識できるので、撮影者は撮像情報を確認しながら的確なフレーミングを行うことが可能となる。
以上、図5を参照して説明した処理例では、被写体画像中の、撮影情報画像が重畳して表示される部分にぼかし(ローパスフィルタ)の処理のみを行う例について説明したが、さらに明度変更の処理をしてもよい。例えば、撮影情報画像の背景部分に存在する画像が単色の比較的大きな花弁を有する花のようなものの画像や単色無地の壁面の画像である場合、撮影情報画像の色と、撮影情報画像の背景部分に存在する画像の色との関係によっては、上記ぼかしの処理をしただけでは撮影情報の視認性の改善効果が十分に得られない可能性がある。そのような場合には、以下で説明する明度変更の処理を追加的に行うことが効果的となる。
図8は、図5に示すフローチャート中、S505の処理とS506の処理との間に挿入することが可能な処理例を示す概略フローチャートである。S505でのぼかし処理に続き、画像処理部106はS800において、撮影情報画像データと上記部分画像データそれぞれについて、画像全体としての明度を求め、その結果から2つの画像間の明度差を求める処理を行う。具体的には、それぞれの画像中の、G色画素の画素値平均を求め、それらを比較することが可能である。あるいは、両画像でR、G、B全色の画素の画素値平均を求め、それらを比較することも可能である。さらにまた、2つの画像のヒストグラムを比較して、中央値や最頻値同士を比較して明度差を求めても良い。
S802において画像処理部106は、撮影情報画像と部分画像との明度差が予め定められた閾値内であるか否かを判定し、この判定が肯定された場合、すなわち、両画像間で明度差が比較的少ないと判定された場合、S804に進んで明度変更処理を部分画像データに対して施し、S506の処理に進む。例えば、撮影情報画像を構成する文字、アイコン、グラフ等が比較的明るい色で表示される一方、部分画像も比較的明るいものである場合には、部分画像データに対して明度を落とす処理が行われる。例えば、部分画像データの全てに対して1よりも小さい正の数を乗じることにより、明度を落とす処理を実現可能である。一方、撮影情報画像を構成する文字、アイコン、グラフ等が比較的暗い色で表示される一方、部分画像も比較的暗いものである場合には、部分画像データに対して明度を上げる処理が行われる。例えば、部分画像データの全てに対して1よりも大きい数を乗じることにより、明度を上げる処理を実現可能である。なお、このような処理をすると処理後の画像で白飛びを起こす部分が増加する可能性があり、部分画像内の被写体画像の視認性が低下する可能性がある。したがって、明度を上げる処理をする場合には入力画像データに対して大きな出力画像データが得られ、かつ階調特性を寝かせた(レベルを上げてガンマを寝かせた)トーンカーブに相当するルックアップテーブルを生成して、部分画像データにこのルックアップテーブルを適用するようにしてもよい。
S802での判定が否定された場合、すなわち、撮影情報画像と部分画像とで明度差が十分にあると判定された場合には明度変更の処理をすることなく、S506の処理に進む。
図5に示されるフローチャートの処理に、図8に示されるフローチャートの処理を追加して得られる合成画像の例を図9に示す。図9に示される例では、撮影情報画像を構成する文字が比較的明るく、部分画像も比較的明るいものであったので、部分画像データに対して明度を下げる処理が施されている。図7に示される合成画像の例に比して、図9に示される合成画像の例では撮影情報の視認性がさらに向上している一方、撮影情報画像の背景には被写体像を依然として確認可能であるので、撮影情報を確認しながら的確なフレーミングを行うことが可能となる。
なお、図8を参照して、撮影情報画像と部分画像とで明度差が少ない場合には部分画像データに対して明度変更処理を行う例について説明したが、撮影情報画像に対して明度変更の処理を行うようにしてもよいし、両方の画像データに対して明度変更処理を行い、十分な明度差が得られるようにしてもよい。或いは、S804での明度変更処理に代えて、図5のS506で行われる画像合成処理(ブレンディング)に際して撮影情報画像の透明度を変更するようにしてもよい。
図8を参照しての上記説明においては、撮影情報画像と部分画像との明度差に基づいて、必要に応じて部分画像データ(撮影情報画像データ)に対して明度変更の処理を行う例について説明したが、以下で説明するように両画像間で色差を求め、色差が小さい(色が似ている)場合にはどちらかの画像(あるいは両方の画像)に色変更の処理をしてもよい。
図10は、図5に示すフローチャート中、S505の処理とS506の処理との間に挿入することが可能な処理例を示す概略フローチャートである。S505でのぼかし処理に続き、画像処理部106はS1000において、撮影情報画像データと上記部分画像データそれぞれについて、画像全体としての色度を求め、その結果から2つの画像間の色度差を求める処理を行う。具体的に説明すると、画像処理部106は先ず、それぞれの画像データ中の、R、G、B各色画素の画素値平均をそれぞれ求める。続いて画像処理部106は、撮影情報画像データの各色の画素値平均をRi、Gi、Biとし、部分画像データの各色の画素値平均をRp、Gp、Bpとしたときに、色差Δを、
色差Δ=√{(Ri−Rp)^2+(Gi−Gp)^2+(Bi−Bp)^2}
で算出する。上記式中、記号「^」は累乗を意味する。すなわち、「^2」は二乗を意味する。なお、上記式中、Ri、Gi、BiならびにRp、Gp、Bpに関し、平均値とするのに代えて、各画像に対応するR、G、B各色成分のヒストグラム中の最頻値としてもよい。
色差Δ=√{(Ri−Rp)^2+(Gi−Gp)^2+(Bi−Bp)^2}
で算出する。上記式中、記号「^」は累乗を意味する。すなわち、「^2」は二乗を意味する。なお、上記式中、Ri、Gi、BiならびにRp、Gp、Bpに関し、平均値とするのに代えて、各画像に対応するR、G、B各色成分のヒストグラム中の最頻値としてもよい。
S1002において画像処理部106は、撮影情報画像と部分画像との色差が予め定められた閾値内であるか否かを判定し、この判定が肯定された場合、すなわち、両画像間で色差が比較的少ないと判定された場合、S1004に進んで色変更処理を撮影画像データまたは部分画像データ、あるいは両方の画像データに対して施し、S506の処理に進む。色変更処理の具体例としては、例えば、両画像のうちのいずれか、または両方の画像の色相を変更したり、あるいは部分画像の彩度を落としたりする処理が可能である。
S1002での判定が否定された場合、すなわち、撮影情報画像と部分画像とで色度差が十分にあると判定された場合には上述した色変更の処理をすることなく、S506の処理に進む。
このように撮影情報画像と部分画像との色差を求め、両画像間で色差があまり無い場合には十分な色差が得られるようにいずれかの画像、または両方の画像に色変更の処理をすることにより、S505においてぼかしの処理をする際に、適用するぼかし量を抑制することができる。すなわち、撮影情報画像と部分画像との間に十分な色差を確保することができるので、ぼかし量を小さくしても撮影情報の視認性が確保できる。そのため、被写体画像が本来有していた、高い空間周波数成分を維持することができるので、撮影情報画像の背景の画像を鮮明に表示することが可能となる。
以上では、被写体画像に撮影情報画像を重畳して表示する例について説明したが、例えばCG(=Computer Graphics)画像に、そのCG画像を生成する際に用いたパラメータ等に関する情報を含む画像を重畳して表示することも可能である。
本発明は、デジタルスチルカメラや、デジタルビデオカメラ等に利用することが可能である。また、顕微鏡等の観察像を撮像してモニタ上に各種データとともに拡大表示する装置にも利用することが可能である。さらに、撮影して得られた画像を再生表示可能なビューワ等の装置にも利用することが可能である。
100 撮影装置
102 撮影レンズ
104 撮像素子
106 画像処理部
108 CPU
110 OSDイメージデータ生成部
112 ぼかし処理部
114 画像合成部
116 画像表示部(EVF/モニタ表示部)
118 メモリ制御部
120 メモリ
122 インターフェース
124 記憶媒体(メモリカード)
102 撮影レンズ
104 撮像素子
106 画像処理部
108 CPU
110 OSDイメージデータ生成部
112 ぼかし処理部
114 画像合成部
116 画像表示部(EVF/モニタ表示部)
118 メモリ制御部
120 メモリ
122 インターフェース
124 記憶媒体(メモリカード)
Claims (8)
- 撮像素子から出力される画像信号から生成された画像である被写体画像を表示可能な表示部を有する撮影装置であって、
撮影情報を表す、文字、アイコン、および画像のうちの少なくともいずれかを含む画像である撮影情報画像を生成する撮影情報画像生成部と、
前記表示部に表示される前記被写体画像に、前記撮影情報画像を重畳して表示する重畳表示制御部と、
前記表示部に表示される前記被写体画像中の、前記撮影情報画像が重畳表示される部分の画像を形成する部分画像データに対してぼかし処理を行うぼかし処理部と
を有することを特徴とする撮影装置。 - 前記ぼかし処理部は、前記部分画像データに対して、ローパスフィルタの機能を有する空間フィルタリングの処理を行うことにより前記ぼかし処理を行うことを特徴とする請求項1に記載の撮影装置。
- 前記撮影情報画像の有する明度と、前記部分画像データで形成される画像の有する明度との間に予め定められた明度差を生じるように、前記撮影情報画像を形成する撮影情報画像データおよび前記部分画像データの少なくともいずれかの画像データに対して明度変更の処理を行う明度変更処理部をさらに有することを特徴とする請求項1または2に記載の撮影装置。
- 前記撮影情報画像の有する色と、前記部分画像データで形成される画像の有する色との間に予め定められた色差を生じるように、前記撮影情報画像を形成する撮影情報画像データおよび前記部分画像データの少なくともいずれかの画像データに対して色変更の処理を行う色変更処理部をさらに有することを特徴とする請求項1または2に記載の撮影装置。
- 撮像素子から出力される画像信号から生成された画像である被写体画像を表示部に表示する際に、撮影情報を表す、文字、アイコン、および画像のうちの少なくともいずれかを含む撮影情報画像を前記被写体画像中に重畳して表示する方法であって、
前記表示部に表示される前記被写体画像中の、前記撮影情報画像が重畳表示される部分の画像を形成する部分画像データに対してぼかし処理を行うこと
を有することを特徴とする方法。 - 前記ぼかし処理を行うことは、前記部分画像データに対して、ローパスフィルタの機能を有する空間フィルタリングの処理を行うことにより前記ぼかし処理を行うことを含むことを特徴とする請求項5に記載の方法。
- 前記撮影情報画像の有する明度と、前記部分画像で形成される画像の有する明度との間に、予め定められた明度差を生じるように、前記撮影情報画像を形成する撮影情報画像データおよび前記部分画像データの少なくともいずれかの画像データに対して明度変更の処理を行うことをさらに有することを特徴とする請求項5または6に記載の方法。
- 前記撮影情報画像の有する色と、前記部分画像で形成される画像の有する色との間に、予め定められた色差を生じるように、前記撮影情報画像を形成する撮影情報画像データおよび前記部分画像データの少なくともいずれかの画像データに対して色変更の処理を行うことをさらに有することを特徴とする請求項5または6に記載の方法。
Priority Applications (1)
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JP2016084020A (ja) * | 2014-10-27 | 2016-05-19 | 三菱電機株式会社 | 車載表示制御装置及び車載表示システム |
JP2021034468A (ja) * | 2019-08-21 | 2021-03-01 | 株式会社ディスコ | 加工装置 |
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2007
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