JP2009118169A - 画像無線伝送システム及び画像表示装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】被写体の実像を忠実に信頼性高く表示する、画像無線伝送システムとすることを目的とする。
【解決手段】被写体を撮像する撮像部と、撮像部から得られる画像データを無線伝送する送信部と、送信部が送信する画像データを受信する受信部と、受信部が受信する画像データに基づき被写体のリアルタイム画像を表示する表示部とを備える画像無線伝送システムであって、受信部は、送信部との通信障害を検出する通信障害検出部を備え、表示部は、通信障害検出部が通信障害を検出すると、受信部で受信する画像データの画像の表示を遮断すると共に、通信障害が生じていることを明示する予め設定された所定の画像を表示する画像無線伝送システムとする。
【選択図】図1

Description

本発明は、画像無線伝送システムに関する。
従来、撮像装置で撮像した画像を無線伝送し、無線伝送した画像を表示装置へ表示する画像無線伝送システムが知られている。画像無線伝送システムは、撮像装置と、表示装置とが遠隔である場合や、配線スペース等の理由により有線接続が困難である場合などに好んで用いられる。
一方、撮像装置に搭載されるCMOSやCCD等の固体撮像素子の高性能化とも相まって、被写体を撮像する画像はより精細化し、これに伴い画像データの大容量化が進んでいる。また、撮像した被写体を、より美しい画像で表示できるように、画像処理の高度化、複雑化も進んでいる。
このため、画像無線伝送システムにおいて、伝送する画像データは、益々増大する傾向にある。伝送する画像データが増大すれば、伝送エラーが画像に及ぼす影響が大きくなることが懸念される。
伝送装置の技術進歩により、伝送誤り率、たとえばエラービットの発生率等を低減する技術も進歩している。しかし、飛躍的に増大する画像データを伝送する間に、何らかのアクシデントが生じる場合もあり、また電波環境は地理的、時間的に一定ではないことから、伝送する画像データに何らかのエラーが含まれる場合も生じる。
従来、伝送する画像データにエラーが検出されると、エラーを含んだ画像をそのまま表示するか、又はエラーのある画像データに対応する画像を画像処理技術により補完し、補完画像を作成して表示していた。また、エラーから迅速に復旧する技術に注目がおかれ、開発がなされる傾向にあった。
このような技術は、例えば下記特許文献1に開示されている。
特開平8−205159号公報
しかし、従来のように画像補完等を行うには相応の補完処理時間を要する。また、補完される画像データ部分は、本来正確に伝送されていない画像データ部分である。従って、これを基に表示される画像の信頼性は、補完データの推定方法にも大きく依存する。
このため、より信頼性の高い被写体画像を、忠実にリアルタイムに表示することが必要とされる画像無線伝送システムには、適さないものであった。また、推定による補完画像を、被写体のリアルタイム画像であるかのように表示することで、表示画像は、現実の被写体のリアルタイム状態である、と視認者に誤解を生じさせることも懸念される。
また、仮に推定による補完データの信頼性が低かったり、推定自体が適切でなかったりする場合には、誤った画像を視認者に提供することにもなる。
本発明は、このような問題点に鑑みなされたものであり、被写体の実像を忠実に信頼性高く表示する、画像無線伝送システムとすることを目的とする。
本発明の画像無線伝送システムは、被写体を撮像する撮像部と、撮像部から得られる画像データを無線伝送する送信部と、送信部が送信する画像データを受信する受信部と、受信部が受信する画像データに基づき被写体のリアルタイム画像を表示する表示部と、を備える画像無線伝送システムであって、受信部は、送信部との通信障害を検出する通信障害検出部を備え、表示部は、通信障害検出部が通信障害を検出すると、通信障害が生じていることを示すための予め設定された所定の画像を表示する表示部であることを特徴とする。
また、本発明の画像無線伝送システムは、被写体を撮像する撮像部と、撮像部から得られる画像データを無線伝送する送信部と、送信部が送信する画像データを受信する受信部と、受信部が受信する画像データに基づき被写体のリアルタイム画像を表示する表示部と、を備える画像無線伝送システムであって、受信部は、送信部との通信障害を検出する通信障害検出部を備え、表示部は、通信障害検出部が通信障害を検出すると、受信部で受信する画像データの画像の表示を遮断すると共に、通信障害が生じていることを示すための予め設定された所定の画像を表示する表示部であることを特徴とする。
また、本発明の画像無線伝送システムは、好ましくは通信障害検出部が、受信部が受信する受信データの信頼性を監視することにより通信障害を検出する通信障害検出部であることを特徴とする。
また、本発明の画像無線伝送システムは、好ましくは通信障害検出部が、送信部と受信部との間の通信リンク維持、又は送信部が画像データと共に送信する同期信号、又は表示部が表示する被写体のリアルタイム画像の品質のいずれかを監視することにより通信障害を検出する通信障害検出部であることを特徴とする。
また、本発明の画像無線伝送システムは、さらに好ましくは表示部が、通信障害検出部が通信障害を検出すると、通信障害が生じていることを示すための予め設定された所定の画像として警告画像を表示する表示部であることを特徴とする。
また、本発明の他の画像無線伝送システムは、被写体を撮像する撮像部と、撮像部から得られる画像データを無線伝送する送信部と、送信部が送信する画像データを受信する受信部と、受信部が受信する画像データに基づき被写体のリアルタイム画像を表示する表示部と、を備える画像無線伝送システムであって、表示部が表示する画像に対応する補助音声を出力する音声出力部を備え、受信部は、送信部との通信障害を検出する通信障害検出部を備え、通信障害検出部が通信障害を検出すると、表示部は、受信部が受信する画像データの画像の表示を遮断すると共に、音声出力部は、通信障害が生じていることを告知するための予め設定されたガイド音声を出力することを特徴とする。
また、本発明の画像表示装置は、無線送信されたリアルタイム被写体の画像データを受信する受信部と、受信部が受信する画像データのリアルタイム画像を表示する表示部と、を備える画像表示装置であって、受信部は、画像データの通信障害を検出する通信障害検出部を備え、表示部は、通信障害検出部が通信障害を検出すると、通信障害が生じていることを示すための予め設定された所定の画像を表示する表示部であることを特徴とする。
また、本発明の画像表示装置は、無線送信されたリアルタイム被写体の画像データを受信する受信部と、受信部が受信する画像データのリアルタイム画像を表示する表示部と、を備える画像表示装置あって、受信部は、画像データの通信障害を検出する通信障害検出部を備え、表示部は、通信障害検出部が通信障害を検出すると、受信部で受信する画像データのリアルタイム画像の表示を遮断すると共に、通信障害が生じていることを示すための予め設定された所定の画像を表示する表示部であることを特徴とする。
また、本発明の画像表示装置は、好ましくは通信障害検出部が、受信部が受信する受信データの信頼性を監視することにより通信障害を検出する通信障害検出部であることを特徴とする。
また、本発明の画像表示装置は、好ましくは通信障害検出部が、通信リンクの維持、又は同期信号、又は表示部が表示するリアルタイム画像の品質のいずれかを監視することにより、通信障害を検出する通信障害検出部であることを特徴とする。
また、本発明の画像表示装置は、さらに好ましくは表示部が、通信障害検出部が通信障害を検出すると、通信障害が生じていることを示すための予め設定された所定の画像として警告画像を表示する表示部であることを特徴とする。
また、本発明の他の画像表示装置は、無線送信されたリアルタイム被写体の画像データを受信する受信部と、受信部が受信する画像データのリアルタイム画像を表示する表示部と、を備える画像表示装置あって、表示部が表示する画像に対応する補助音声を出力する音声出力部を備え、受信部は、通信障害を検出する通信障害検出部を備え、通信障害検出部が通信障害を検出すると、表示部は、受信部が受信する画像データの画像の表示を遮断すると共に、音声出力部は、通信障害が生じていることを告知するための予め設定されたガイド音声を出力することを特徴とする。
被写体の実像を忠実に、信頼性高く表示する、画像無線伝送システムとできる。
以下、図面に基づいて、車両に搭載した画像無線伝送システムの実施形態を説明する。
(第一の実施形態)
図1は、本発明の第一の実施形態にかかるシステム構成概念図である。図1において、車両用後方確認カメラシステム100は、車両後部に撮像部10を備える。撮像部10は、例えばCCDやCMOSイメージセンサを用いることができる。
また、車両用後方確認カメラシステム100は、車両後退時に車両後方を照射する照明部20を備える。照明部20が車両後方を照射することにより、運転者は夜間等においても車両後方の視認が可能となる。また、照明部20が車両後方を照射することにより、撮像部10が、より鮮明に車両後方を撮像できる。
車両用後方確認カメラシステム100は、撮像部10で撮像する撮像画像を、送信部70が備える無線インターフェース1(72)から受信部90が備える無線インターフェース2(91)に伝送し、表示部15に表示する。
車両用後方確認カメラシステム100は、撮像部10で撮像する画像をA/D変換部30でディジタル信号に変換した後、画像処理部40で所望の画像処理を行う。画像処理部40は、例えばホワイトバランス処理やガンマ補正、階調補正等を行い、撮像画像を再現性良く正確に視認できるように画像処理を行う。
画像処理部40は、ASIC等により構成することができる。一方で、車両用後方確認カメラシステム100は、撮像部10で撮像する被写体の画像をリアルタイム表示することから、画像処理部40での処理を迅速に行い、処理による遅延時間は短い方が好ましい。従って、どのような画像処理を行うかについては、ASIC等の処理能力と処理時間との関係で決めることとしてもよい。
また、車両用後方確認カメラシステム100は、フラッシュメモリ60に格納されるプログラムにより動作するCPU1(80)を備える。CPU1(80)は、車両用後方確認カメラシステム100全体を制御する構成とする。また、CPU1(80)は、マルチプロセッサシステム等として構成してもよい。
また、車両用後方確認カメラシステム100は、必要に応じてフラッシュメモリ60にバージョンアッププログラム等を書き換え可能であり、ファームアップやメンテナンスに対応してプログラムの更新が可能である。
また、CPU1(80)には、停止検出部82と操作部81とからの情報を入力する構成とする。停止検出部82は、例えばパーキングブレーキの動作情報やパーキングギアの動作状況、車両の速度計からの速度情報等の入力により、車両の停止状態を検出する。典型的には、自宅車庫の駐車場等において、車両が所定の駐車位置等に駐車したことを検出する。
操作部81は、操作ボタン等により運転者の指示を入力できる構成とし、各種設定入力が行える構成とする。タッチパネルを用いて表示部15を構成する場合には、操作部81からの入力は、表示部15からのタッチパネル入力により代替できる。
また、車両用後方確認カメラシステム100は、操舵角センサ83と方位センサ84とを備える。操舵角センサ83と方位センサ84とからの出力は、CPU1(80)に入力される。CPU1(80)は、操舵角センサ83と方位センサ84とからの入力に基づき、ステアリング切り角や車両の向き等を考慮した車両を誘導する表示等を、表示部15に表示させる。
CPU1(80)は、例えば、記憶部1(50)に予め記憶する車両固有の車幅データに基づき、車両後退時の予測経路等を演算し、表示部15に表示させる。記憶部1(50)は、不揮発性メモリを用いることとでき、ROM、EEPROM、RAM等で構成してもよい。
また、CPU1(80)は、送信部70から送信する画像データに、通信障害検出用の同期信号を付与する通信障害検出用同期信号付与部71を備える。受信部90は、画像データに付与された通信障害検出用の同期信号を受信する。
なお、車両用後方確認カメラシステム100は、各要素デバイス間の同期をとるため、クロックジェネレータ等により生成する同期信号を用いる。従って、車両用後方確認カメラシステム100は、通信障害検出用同期信号付与部71が付与する通信障害検出用の同期信号を用いなくてもよい。車両用後方確認カメラシステム100は、通信障害検出用同期信号付与部71を備えずに、通常の同期信号により、送信部70と受信部90との間での通信障害の有無を監視してもよい。
また、CPU2(85)が備える通信障害検出部92は、受信部90で受信する同期信号を監視する。通信障害検出部92は、例えば同期信号を連続的に受信できるかどうかを監視する。そして、通信障害検出部92は、同期信号を連続的に受信できないと判断すると、表示部15に警告を表示等させるトリガーを出力する。
CPU2(85)は、音声出力部25に音声を出力させる為に、音声処理を行う音声処理部86を備える。また、CPU2(85)は、表示部15に画像を表示させる為に、描画処理を行う描画処理部87を備える。
CPU2(85)は、通信障害検出部92が通信障害を検出すると、受信部90が受信する画像データの表示を遮断する。そして、CPU2(85)は、通信障害検出部92が通信障害を検出すると、例えば、予め記憶部2(55)に記憶する警告音声を読み出し、音声出力部25に読み出した警告音声をアナウンスさせる。
また、CPU2(85)は、通信障害検出部92が通信障害を検出すると、警告音声に換えて又は警告音声と共に、例えば、予め記憶部2(55)に記憶する警告画像を読み出し、表示部15に警告画像を表示させる。
車両用後方確認カメラシステム100は、撮像部10を載置する車両後方と、表示部15を載置する運転席近傍とが、車種に応じて離れているので、無線による伝送として例示する。しかし、これに限られず、有線接続による画像情報等の伝送や通信を行う構成とすることもできる。
次に、車両用後方確認カメラシステム100の動作フローの典型例を説明する。図2は、第一の実施形態の動作フロー概要を示す図である。
(ステップS21)
通信障害検出部92は、受信部90が受信する画像データにおいて、監視する同期信号に関わる所定の数Nを設定する。所定の数Nは、典型的には、通信障害検出部92で監視する画像データの信頼性レベルに対応し、これを設定するための指標となる。所定の数は、例えば3と設定する。
所定の数Nが大きいと、表示部15は、画像データの信頼性が低くても受信部90が受信する画像データを表示する場合が生じる。また、所定の数Nが小さいと、表示部15は、画像データの信頼性が低ければ、受信部90で受信する画像データの表示を遮断する。
所定の数Nは、操作部81から任意の数を設定できる。また、タッチパネルを用いる表示部15から、任意の数を設定できる。
(ステップS22)
通信障害検出部92は、Xに初期値0を設定する。
(ステップS23)
受信部90は、送信部70と通信リンクを確立する。
(ステップS24)
受信部90は、送信部70が送信する画像データを受信する。受信部90が受信する画像データには、通信障害検出用同期信号付与部71が付与する通信障害検出用の同期信号が含まれる。
(ステップS25)
通信障害検出部92は、通信障害検出用の同期信号を検出できるかどうかを監視する。通信障害検出用の同期信号を検出できなければ、ステップS26へと進み、通信障害検出用の同期信号を検出できれば、ステップS2cへと進む。
なお、通信障害検出部92は、車両用後方確認カメラシステム100が、デバイス間の同期に通常用いる同期信号を、検出できるかどうかを監視してもよい。
(ステップS26)
通信障害検出部92は、Xに1を加える。例えば、Xが初期値0であれば、Xを1とする。
(ステップS27)
通信障害検出部92は、XがNより大きいかどうかを判断する。XがNより大きければステップS28へと進み、XがNより大きくなければステップS2aへと進む。
ここで、XがNより大きい場合とは、ステップS21で設定した所定の数Nより多くの回数だけ、同期信号を連続的に受信できない場合に対応する。
また、XがNより大きくない場合とは、ステップS21で設定した所定の数Nと同じか、所定の数Nより少ない回数だけ、同期信号を連続的に受信できない場合に対応する。換言すれば、所定の数Nを、受信部90が受信する画像データの信頼性を示す指標として用いることになる。
(ステップS28)
CPU2(85)は、表示部15に、受信部90が受信する画像データに対応する画像の表示を遮断させる。また、CPU2(85)は、表示部15に、記憶部2(55)に記憶する所定の警告画像を表示させる。
記憶部2(55)が記憶する警告画像は、例えば「現在、車両後方の画像を受信できません」等の文字表示とできる。また、運転者に、車両後方の被写体画像をリアルタイムに表示できていないことを告知する表示とする。
(ステップS29)
受信部90は、操作部81からの入力操作等により、車両後方の画像データの受信を終了するかどうかを判断する。受信を終了すると表示部15への画像表示も終了し、典型的には車両用後方確認カメラシステム100の電源をオフする。また、受信部90は、停止検出部82等からパーキングギアの動作状況の入力を受けたCPU1(80)からの指示により、受信を終了する。また、受信部90は、送信部70から送信終了の信号を受信すると、受信を終了する。
受信部90が受信を終了する場合には、動作フローを終了する。受信部90が受信を終了しない場合には、ステップS22へと戻る。
(ステップS2a)
CPU2(85)は、表示部15に補完データを表示させる。このステップS2aは、ステップS25で同期信号が確認できないものの、ステップS27において、所定の数Nである3回より大きくはなく、例えば1回分の同期信号が確認できない状態に対応する。
なお、補完データの作成方法や推定方法については、多くの公知技術が提案されているので、ここでは説明を避ける。
(ステップS2b)
受信部90は、操作部81からの入力操作等により、車両後方の画像データの受信を終了するかどうかを判断する。受信部90が受信を終了する場合には、動作フローを終了する。受信部90が受信を終了しない場合には、ステップS23へと戻る。
(ステップS2c)
CPU2(85)は、同期信号を監視する通信障害検出部92が同期信号の遮断を検出しないので、表示部15に、受信部90が受信する画像データに対応する画像を表示させる。
(ステップS2d)
受信部90は、操作部81からの入力操作等により、車両後方の画像データの受信を終了するかどうかを判断する。受信部90が受信を終了する場合には、動作フローを終了する。受信部90が受信を終了しない場合には、ステップS22へと戻る。
図2に示す車両用後方確認カメラシステム100の動作フローでは、通信障害検出部92が、典型的には、通信障害検出用同期信号付与部71が付与する通信障害検出用の同期信号を監視する。同期信号を連続して検出できない状態が所定の回数(例えば4回)続けば、通信障害検出部92は、受信する画像データを信頼できないものと判断する。
通信障害検出部92が、受信する画像データを信頼できないものと判断すると、CPU2(85)は、表示部15に、受信する画像データに対応する画像の表示を遮断させる。さらに、CPU2(85)は、表示部15に、記憶部2(55)に予め記憶する警告画像等を表示させる。
従って、図2に示す動作フローを行う車両用後方確認カメラシステム100は、同期信号の連続受信不能回数を画像データの信頼性指標とし、これにより任意の信頼性を設定可能となる。
すなわち、所定の数Nを大きく設定すれば、受信する画像データの信頼性が低い場合でも画像データを表示できる。一方、所定の数Nを小さく設定すれば、受信する画像データの信頼性が低い場合には、画像データの表示を遮断して警告表示を行うことができる。
従って、所定の数Nを調整することにより、車両用後方確認カメラシステム100に要求される特性や状況に応じて、どの程度の信頼性で、被写体のリアルタイム画像を表示部15に表示させるのかについて、適宜設定することが可能となる。
次に、図3を用いて車両用後方確認カメラシステム100の動作フローの変形例について説明する。
(他の動作例1)
図3は、車両用後方確認カメラシステム100の動作フローの他の動作例1を説明する図である。なお、第一の実施形態で説明する車両用後方確認カメラシステム100の構成や動作フローと重複する部分については、説明を省略する。
(ステップS31)
車両用後方確認カメラシステム100は、送信部70と受信部90との間で通信リンクを確立する。
(ステップS32)
受信部90は、送信部70が送信する画像データを受信する。
(ステップS33)
通信障害検出部92は、受信部90と送信部70との間でリンクが維持されているかリンクが維持されていないかを判断する。すなわち、通信障害検出部92は、リンク状態を監視する。通信障害検出部92が、リンクは切断されていると判断すればステップS34へと進み、通信障害検出部92が、リンクは切断されていないと判断すればステップS36へと進む。
(ステップS34)
表示部15は、通信障害検出部92がリンクの切断を検出するのに対応して、受信データに対応する画像の表示を遮断し、警告画像を表示する。
(ステップS35)
受信部90は、操作部81からの入力操作等により、車両後方の画像データの受信を終了するかどうかを判断する。受信部90が受信を終了する場合には、動作フローを終了する。受信部90が受信を終了しない場合には、ステップS31へと戻る。
(ステップS36)
車両用後方確認カメラシステム100は、通信障害検出部92がリンクは切断されていないと判断すれば、受信部90が受信する画像データに対応する画像を表示する。
(ステップS37)
受信部90は、操作部81からの入力操作等により、車両後方の画像データの受信を終了するかどうかを判断する。受信部90が受信を終了する場合には、動作フローを終了する。受信部90が受信を終了しない場合には、ステップS32へと戻る。
他の動作例1で説明する動作フローでは、車両用後方確認カメラシステム100は、リンクの維持状態により、受信する画像データを表示するか非表示とするかを決定する。車両用後方確認カメラシステム100は、リンクが切断されると、補完データの作成や、補完データに基づく画像の表示をすることなく、警告表示を行う。
従って、車両用後方確認カメラシステム100は、現実の被写体の状況をリアルタイムで表示できる。そして、現実の被写体の状況をリアルタイムで表示できない場合には、被写体画像に換えて警告表示を表示する。
これにより運転者は、現実の被写体の状況をリアルタイムに把握できることとなり、誤った画像を視認することによる誤解等を低減できる。車両用後方確認カメラシステム100が、警告画像を表示する場合には、運転者は、車両後方を目視等することで、肉眼により直接確認することができる。
次に、図4を用いて車両用後方確認カメラシステム100について、動作フローの別の変形例を説明する。
(他の動作例2)
図4は、車両用後方確認カメラシステム100の動作フローの他の動作例2を説明する図である。なお、第一の実施形態で説明する車両用後方確認カメラシステム100の構成や動作フローと重複する部分については、説明を省略する。
(ステップS41)
車両用後方確認カメラシステム100は、送信部70と受信部90との間で通信リンクを確立する。
(ステップS42)
受信部90は、送信部70が送信する画像データを受信する。
(ステップS43)
通信障害検出部92は、受信する画像データのノイズ値を検出する。通信障害検出部92は、例えばハイパスフィルターやローパスフィルターを利用して、公知のノイズ抽出手法のいずれかを用いてノイズ値を算出する。
例えば、通信障害検出部92は、受信部90で受信する画像データの1フレーム相当分の最大ノイズ値を検出する。また、通信障害検出部92は、受信部90で受信する画像データの1フレーム相当について、平均ノイズ値を検出してもよい。
また、通信障害検出部92は、受信部90で受信する画像データのブロックごとにノイズ値を検出してもよい。また、通信障害検出部92は、1フレーム相当分の画像又はブロック相当分の画像ごとに、ノイズ値のばらつきを算出してもよい。ノイズ値のばらつきは、典型的にはノイズの標準偏差とする。
(ステップS44)
通信障害検出部92は、ステップS43で検出するノイズ値が、所定の閾値以上であるかどうかを判断する。所定の閾値は、予め操作部81等から運転者が入力できるものとする。
通信障害検出部92が検出するノイズ値が所定の閾値以上であれば、ステップ45へと進む。通信障害検出部92が検出するノイズ値が所定の閾値以上でなければ、ステップ47へと進む。
(ステップS45)
CPU2(85)は、表示部15に、受信部90で受信する画像データに対応する画像の表示を遮断させる。また、CPU2(85)は、表示部15にブルーバックを表示させる。CPU2(85)が表示部15に表示させる画像は、ブルーバックでなくてもよい。CPU2(85)は、例えば、いわゆるブラックアウトやホワイト画面等を表示させてもよい。
(ステップS46)
受信部90は、操作部81からの入力操作等により、車両後方の画像データの受信を終了するかどうかを判断する。受信部90が受信を終了する場合には、動作フローを終了する。受信部90が受信を終了しない場合には、ステップS42へと戻る。
(ステップS47)
CPU2(85)は、表示部15に、受信部90が受信する画像データに対応する画像を表示させる。
他の動作例2で説明する動作フローにおいて、車両用後方確認カメラシステム100は、受信部90が受信する画像データに重畳されるノイズを検出する。
車両用後方確認カメラシステム100は、画像データに重畳されるノイズが大きければ、その画像データを、現実の被写体の状況をリアルタイムに表示する画像として、信頼性を高く表示することが困難であると推定する。
また、車両用後方確認カメラシステム100は、1フレーム相当分の画像データにおける、ノイズ値に所定の閾値以上のばらつきを検出する場合には、典型的には局所的なスパイクノイズ等が存在すると判断する。そして、車両用後方確認カメラシステム100は、受信する画像データに対応する画像の表示を遮断する。
これにより運転者は、現実の被写体の状況をリアルタイムに把握できることとなり、ノイズがある画像を視認することによる誤解等を低減できる。車両用後方確認カメラシステム100が、警告画像を表示する場合には、運転者は、車両後方を目視等することで、直接肉眼により確認することができる。
次に、図5を用いて車両用後方確認カメラシステム100のさらに別の動作フローの変形例について説明する。
(他の動作例3)
図5は、車両用後方確認カメラシステム100の動作フローの他の動作例3を説明する図である。なお、第一の実施形態で説明する車両用後方確認カメラシステム100の構成や動作フローと重複する部分については、説明を省略する。
(ステップS51)
車両用後方確認カメラシステム100は、送信部70と受信部90との間で通信リンクを確立する。
(ステップS52)
受信部90は、送信部70が送信する画像データを受信する。
(ステップS53)
CPU2(85)は、受信部90が受信する画像データを復号する。車両用後方確認カメラシステム100は、処理負荷を低減するため、また所望の通信速度を維持するため、撮像部10で撮像する画像データの容量を、公知の各種圧縮手法等を用いて低減する。
受信部90は、CPU1(80)がデータ容量を圧縮して低減化し送信部70が送信する画像データを、受信する。
(ステップS54)
通信障害検出部92は、CPU2(85)が復号化する画像データの復号エラーを検出する。
通信障害検出部92は、例えば受信するデータブロックを順次つなげるチェーンアドレスの異常等を監視し、復号エラーを検出する。また、通信障害検出部92は、例えばCPU2(85)が受信する画像データを、所定の方式にて復号化する際、画像データに含まれる特定マーカの異常等を監視し、復号エラーを検出する。
特定マーカは、例えばデータブロックのビット情報や通信順序等に関するアドレス情報等であってもよい。また、特定マーカは、データ種別を示す所望の識別データ等であってもよい。
通信障害検出部92が復号エラーを検出すればステップS55へと進む。また、通信障害検出部92が復号エラーを検出しなければステップS57へと進む。
(ステップS55)
ステップS54において、通信障害検出部92が復号エラーを検出すると、CPU2(85)は、音声出力部25に警告メッセージをアナウンスさせる。音声出力部25がアナウンスする警告メッセージは、予め記憶部2(55)に記憶させておき、通信障害検出部92が通信障害を検出すると、CPU2(85)の指示により、適宜最適なメッセージを読み出すこととできる。
(ステップS56)
受信部90は、操作部81からの入力操作等により、車両後方の画像データの受信を終了するかどうかを判断する。受信部90が受信を終了する場合には、動作フローを終了する。受信部90が受信を終了しない場合には、ステップS52へと戻る。
(ステップS57)
ステップS54において、通信障害検出部92が復号エラーを検出しければ、表示部15は、受信部90が受信してCPU2(85)が複合化する画像データに対応する画像を表示する。
他の動作例3で説明する動作フローにおいて、車両用後方確認カメラシステム100は、受信部90が受信する画像データの復号エラーを検出する。
車両用後方確認カメラシステム100は、受信部90が受信する画像データの復号エラーを検出すると、その画像データを、現実の被写体の状況をリアルタイムに表示する画像として、信頼性を高く表示することが困難であると推定する。
また、車両用後方確認カメラシステム100は、1フレーム相当分の画像データの中に、復号エラーを検出する場合には、その1フレームに対応する画像データは信頼性が低いと判断してもよい。そして、その1フレームに対応する画像データの表示を遮断してもよい。
これにより運転者は、現実の被写体の状況をリアルタイムに把握できることとなり、復号エラーのある画像を視認することによる誤解等を低減できる。車両用後方確認カメラシステム100が、警告音声をアナウンスする場合には、運転者は、車両後方を目視等することで、直接肉眼により確認することができる。
すなわち、車両用後方確認カメラシステム100が、警告音声をアナウンスする場合には、運転者が車両周囲の安全確認や車両のステアリング、アクセルペダル、ブレーキペダル等の車両操作などに注意を払う為に、ディスプレイを視認できない場合においても、運転者に表示画像の状況を告知可能である。このため、運転者は、音声警告があった場合には、視線をディスプレイに移動させる必要はなく直接車両後方に視線を移動させれば良いので、不要な視線の移動がなく、限られた視覚を有効に用いることができる。
本実施形態で説明する車両用後方確認カメラシステム100は、その構成と動作とを自明な範囲で適宜変更して用いることができる。また、車両用後方確認カメラシステム100の各部で行う処理は、自明な範囲で適宜変更して処理することとできる。
本発明でいう通信障害とは、典型的には、通信障害検出部92が検出するリンクの切断状態であり、また同期信号の検出不能状態である。また、典型的には、通信障害検出部92が画像データに、所定の閾値以上のノイズを検出する状態に相当する。しかし、これに限られず、被写体のリアルタイム画像を信頼性高く通信することを阻害するような、あらゆる障害発生状態を包含する。
また、車両用後方確認カメラシステム100は、不図示の画像合成処理部を備えるシステム構成としてもよい。画像合成処理部は、受信部90が受信する画像データと、通信障害が生じていることを示す予め設定された所定の警告画像とを、重畳させた合成画像を、表示部15に表示することとしてもよい。この場合には、車両用後方確認カメラシステム100は、受信する被写体画像の表示を継続しつつ、警告画像を表示する。
また、車両用後方確認カメラシステム100は、オプション付き高機能ナビゲーションシステムとしてシステム構成してもよい。この場合には、例えば図1に示す通信障害検出部92と無線インターフェース2(91)と記憶部2(55)等については、その機能の一部又は全部をナビゲーションシステムのオプションとし追加可能に構成する。
典型的には、通信障害検出部92と無線インターフェース2(91)と記憶部2(55)等は、ナビゲーションシステムの拡張スロットに挿入できる拡張カードとして構成してもよい。ナビゲーションシステムが標準として備える機能との関係で、車両用後方確認カメラシステム100に必要な機能又は処理プログラムを、追加拡張ボードとしてカードに搭載し、ナビゲーションシステムのスロット等にカード挿入して、必要な処理や動作を実行可能としてもよい。また、撮像部10等は、ナビゲーションシステムにオプションで追加可能なシステム構成としてもよい。
本発明の第一の実施形態のシステム構成概念図である。 本発明の第一の実施形態の動作フロー概要を示す図である。 本発明の動作フローについて他の動作例1を説明する図である。 本発明の動作フローについて他の動作例2を説明する図である。 本発明の動作フローについて他の動作例3を説明する図である。
符号の説明
10・・撮像部、15・・表示部、20・・照明部、25・・音声出力部、30・・A/D変換部、40・・画像処理部、50・・記憶部1、60・・フラッシュメモリ、70・・送信部、71・・通信障害検出用同期信号付与部、80・・CPU1、81・・操作部、82・・停止検出部、83・・操舵角センサ、84・・方位センサ、86・・音声処理部、87・・描画処理部、90・・受信部、92・・通信障害検出部、100・・車両用後方確認カメラシステム。

Claims (12)

  1. 被写体を撮像する撮像部と、前記撮像部から得られる画像データを無線伝送する送信部と、前記送信部が送信する前記画像データを受信する受信部と、前記受信部が受信する前記画像データに基づき前記被写体のリアルタイム画像を表示する表示部と、を備える画像無線伝送システムであって、
    前記受信部は、
    前記送信部との通信障害を検出する通信障害検出部を備え、
    前記表示部は、
    前記通信障害検出部が通信障害を検出すると、前記通信障害が生じていることを示すための予め設定された所定の画像を表示する表示部である、
    ことを特徴とする画像無線伝送システム。
  2. 被写体を撮像する撮像部と、前記撮像部から得られる画像データを無線伝送する送信部と、前記送信部が送信する前記画像データを受信する受信部と、前記受信部が受信する前記画像データに基づき前記被写体のリアルタイム画像を表示する表示部と、を備える画像無線伝送システムであって、
    前記受信部は、
    前記送信部との通信障害を検出する通信障害検出部を備え、
    前記表示部は、
    前記通信障害検出部が通信障害を検出すると、前記受信部で受信する前記画像データの画像の表示を遮断すると共に、前記通信障害が生じていることを示すための予め設定された所定の画像を表示する表示部である、
    ことを特徴とする画像無線伝送システム。
  3. 請求項1又は請求項2に記載の画像無線伝送システムにおいて、
    前記通信障害検出部は、
    前記受信部が受信する受信データの信頼性を監視することにより通信障害を検出する通信障害検出部である、
    ことを特徴とする画像無線伝送システム。
  4. 請求項1又は請求項2に記載の画像無線伝送システムにおいて、
    前記通信障害検出部は、
    前記送信部と前記受信部との間の通信リンク維持、又は前記送信部が画像データと共に送信する同期信号、又は前記表示部が表示する前記被写体のリアルタイム画像の品質のいずれかを監視することにより通信障害を検出する通信障害検出部である、
    ことを特徴とする画像無線伝送システム。
  5. 請求項1乃至請求項4のいずれか一項に記載の画像無線伝送システムにおいて、
    前記表示部は、
    前記通信障害検出部が通信障害を検出すると、前記通信障害が生じていることを示すための予め設定された所定の画像として警告画像を表示する表示部である、
    ことを特徴とする画像無線伝送システム。
  6. 被写体を撮像する撮像部と、前記撮像部から得られる画像データを無線伝送する送信部と、前記送信部が送信する前記画像データを受信する受信部と、前記受信部が受信する前記画像データに基づき前記被写体のリアルタイム画像を表示する表示部と、を備える画像無線伝送システムであって、
    前記表示部が表示する画像に対応する補助音声を出力する音声出力部を備え、
    前記受信部は、
    前記送信部との通信障害を検出する通信障害検出部を備え、
    前記通信障害検出部が通信障害を検出すると、
    前記表示部は、前記受信部が受信する画像データの画像の表示を遮断すると共に、
    前記音声出力部は、通信障害が生じていることを告知するための予め設定されたガイド音声を出力する、
    ことを特徴とする画像無線伝送システム。
  7. 無線送信されたリアルタイム被写体の画像データを受信する受信部と、前記受信部が受信する前記画像データのリアルタイム画像を表示する表示部と、を備える画像表示装置であって、
    前記受信部は、前記画像データの通信障害を検出する通信障害検出部を備え、
    前記表示部は、
    前記通信障害検出部が通信障害を検出すると、前記通信障害が生じていることを示すための予め設定された所定の画像を表示する表示部である、
    ことを特徴とする画像表示装置。
  8. 無線送信されたリアルタイム被写体の画像データを受信する受信部と、前記受信部が受信する前記画像データのリアルタイム画像を表示する表示部と、を備える画像表示装置あって、
    前記受信部は、前記画像データの通信障害を検出する通信障害検出部を備え、
    前記表示部は、
    前記通信障害検出部が通信障害を検出すると、前記受信部で受信する前記画像データのリアルタイム画像の表示を遮断すると共に、前記通信障害が生じていることを示すための予め設定された所定の画像を表示する表示部である、
    ことを特徴とする画像表示装置。
  9. 請求項7又は請求項8に記載の画像表示装置において、
    前記通信障害検出部は、
    前記受信部が受信する受信データの信頼性を監視することにより通信障害を検出する通信障害検出部である、
    ことを特徴とする画像表示装置。
  10. 請求項7又は請求項8に記載の画像表示装置において、
    前記通信障害検出部は、
    通信リンクの維持、又は同期信号、又は前記表示部が表示するリアルタイム画像の品質のいずれかを監視することにより、通信障害を検出する通信障害検出部である、
    ことを特徴とする画像表示装置。
  11. 請求項7乃至請求項10のいずれか一項に記載の画像表示装置において、
    前記表示部は、
    前記通信障害検出部が通信障害を検出すると、前記通信障害が生じていることを示すための予め設定された所定の画像として警告画像を表示する表示部である、
    ことを特徴とする画像表示装置。
  12. 無線送信されたリアルタイム被写体の画像データを受信する受信部と、前記受信部が受信する前記画像データのリアルタイム画像を表示する表示部と、を備える画像表示装置あって、
    前記表示部が表示する画像に対応する補助音声を出力する音声出力部を備え、
    前記受信部は、通信障害を検出する通信障害検出部を備え、
    前記通信障害検出部が通信障害を検出すると、
    前記表示部は、前記受信部が受信する画像データの画像の表示を遮断すると共に、
    前記音声出力部は、通信障害が生じていることを告知するための予め設定されたガイド音声を出力する、
    ことを特徴とする画像表示装置。
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