JP2009118163A - 無線伝送装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】地下街のような閉(電波遮蔽)空間におけるデジタル放送の中継にあって、地上へ無線波を漏らさず、地下街の受信状態を良好に維持する。
【解決手段】無線中継システム10は送信機12及び受信機14を有する。送信機12の受信状態入力部25は、受信機14で把握された受信状態を受信状態通知信号36として取得し、送信電力制御部23は受信機14の受信状態に応じて最適な出力となるように送信電力制御信号34を出力して信号増幅部21を制御する。送信アンテナ指向性変更部24は、受信機14の受信状態に応じて指向性変更信号35を出力して送信アンテナ部22から出力される電波の指向特性を調整する。
【選択図】図3

Description

本発明は、無線伝送装置に係り、特に受信した無線波を再送信する中継機能を有する無線伝送装置に関する。
地下街などの閉空間(電波遮蔽空間)などでは、テレビの放送波の伝搬状態が悪いため、地下街の入り口付近に接地された中継器で放送波を増幅して、地下街へ放送波を再送信することがある(従来技術1)。
放送波などの電波を増幅して送信する場合、電波の受信側では、受信アンテナで受信する。この際に、送信側は、受信側の電波の受信状態によらず、任意で定めた送信電力と周波数特性で電波を送信する。その様な無線中継システムの構成を図12に模式的に示す。
まず、送信側100では、伝送したい信号である伝送信号111が信号増幅部101に入力される。そして信号増幅部101が、その伝送信号111を増幅して増幅伝送信号109を出力し、送信アンテナ部102が増幅伝送信号109を電波として送信する。一般に、送信側100と受信側120との間の伝送路130において、送信された電波は、その伝送路130の特性の影響を受けながら減衰し、受信側120の受信アンテナ121に入力される。
また、従来技術2として、携帯電話などの無線通信のシステムにおいて、無線基地局のアンテナ指向性を制御して、通信品位の向上を図った技術がある(特許文献1参照)。この技術では、送信側(基地局)がまずパイロット信号を送信し、受信側である携帯端末でそのパイロット信号の受信状況を受信特性として送信側に返信する。送信側は、その受信特性をもとに、どの方向にどのような出力で電波を送信するかを決定している。
特開平9−200115号公報
ところで、従来技術1では、固定された送信電力及び周波数特性で電波を送信するため、伝送路において伝送特性に変化が生じた場合には柔軟に対応できなかった。つまり、伝送特性が悪化した場合には、送信側の出力を増加させることができないため、受信側の受信状態が悪化し、変調されている電波が復調できないときもある。
また、従来技術2では、携帯電話などの双方向通信を前提とした技術であり、例えば、テレビ放送波のように、一方のみの伝送を前提とする場合、適応ができなかった。
また、近年、デジタル放送の普及が拡大しているが、デジタル放送の電波を地下街に再送信する場合に、地上への電波の漏れがないような配慮が必要となる。したがって、予め伝送状態の悪化を想定して、出力を高く設定するといった対策が必要なことがあった。
本発明は、以上のような状況に鑑みなされたものであって、その目的は、閉空間における中継システムにおいて、適正な電波特性により無線波(伝送波)を中継可能とする技術を提供することにある。
本発明に係る装置は、無線中継システムに関する。この無線中継システムは、受信した信号の出力を調整し、外部からの電波が遮蔽された電波遮蔽空間内に電波を送信する送信機と、前記送信機から送信される電波を前記電波遮蔽空間内で受信する受信機とを備える無線中継システムであって、前記受信機は、前記受信機の設置位置における前記送信機が送信した電波の強度を検知する電波強度検知手段と、前記検知した電波の強度を、前記送信機に通知する電波強度通知手段と、を有し、前記送信機は、前記受信機から通知された電波の強度を基に、送信する電波の出力特性を前記受信機の受信状態が所望の状態となるように制御する出力調整手段と、を有する。
本発明によれば、閉空間における中継システムにおいて、適正な電波特性により無線波(伝送波)を中継可能とすることができる。
つぎに、本発明を実施するための最良の形態(以下、単に「実施形態」という)を、図面を参照して具体的に説明する。以下に説明する実施形態では、地下街にデジタル放送を中継して、地下街に設置されたテレビ受像機や携帯端末でデジタル放送を適正に受信可能とする。現在のデジタル放送では、OFDM(直交周波数分割多重)変調方式及びガードインターバルを含む態様を採用しているため、地下街のように反射波が多く発生する環境であっても、比較的良好な受信状態を実現できる。そこで、地下街や地下鉄などの電波遮蔽空間において、地上と同一の放送内容を地上と同一の周波数で再送信することが広く行われるようになってきた。この場合、SFN(単一周波数ネットワーク)を構築する場合には、地下で再送信した電波は、実質的に地上へ伝搬しないことが望ましい。そこで、最小限の送信電力及びアンテナの数で、地下街における電界レベルを所定レベルに保つとともに、地下街の出入口から電波が外部に漏れないようにする。また、地下街の伝送経路の変化に応じて、デジタル放送を再送信するときの指向特性を変更する。
<第1の実施形態>
第1の実施形態では、地下街90における電波伝搬特性の変化に応じて送信側の送信出力を調整する。例えばあるエリアに電波を送信する場合に、人の多さや天候によって伝送路における送受信間の電波伝搬特性が変化するとする。送信電波状況判断処理機能を有する装置でその変化を検知して、送信側に送信出力を決定させる信号を出すこと事で、送信側(送信出力制御部)は送信出力を変化させる。なお、送信側の送信出力を変化させる出力調整処理は、常時継続して実行されてもよいし、所定のタイミング、例えば、30分毎になされてもよい。
図1は、地下街90に設置された無線中継システム10を示しており、送信機12と、送信機12の送信対象エリア内92に存在する第1から第3の受信機14a〜14cと、送信対象エリア外94に存在する第4及び第5の受信機14d,14eとの位置関係を示している。なお、送信対象エリア外94とは、例えば地上への出口付近等である。また、第1〜第5の受信機14a〜14eを区別しないときは単に「受信機14」という。送信機12は、デジタル放送の中継装置である。また、受信機14はデジタル放送波の受信状態を把握可能な装置であり、例えば、地下街90の天井等に設置される。そして、受信機14で把握された受信状態は、送信機12に通知され、送信機12はその受信状態に応じて、指向特性を調整する。
本図に示すように、送信対象エリア内92に電波遮蔽物16が存在すると、地下街90における電波の伝送経路の伝送特性に変化が生じる。ここでは、送信機12と第1の受信機14aの間に電波遮蔽物16が存在するため、第1の受信機14aにおける受信状態が悪化する可能性がある。また、地下街90の混雑の度合い、つまり人が多く存在する場合、地下街90内の受信状態が悪化することもある。その場合、地下街90内の受信状態の改善のために、信機12から送信する電波の指向性を調整する。また、例えば送信機12と第5の受信機14eの間に従来存在していた電波遮蔽物17が取り除かれるなどした場合、本来送信対象エリア外94に存在する第5の受信機14eには電波が届かないようになっていたはずが、電波が届いてしまうようになることもある。そのような場合には、送信機12は第5の受信機14eの方向への送信電力を下げる調整をする。
図2は、電波のスペクトラムの例を模式的に示しており、図2(a)は送信機12の出力に関するスペクトラムを示し、図2(b)は受信機14の受信が安定した状態の受信機14におけるスペクトラムを示し、図2(c)は受信機14での受信が強度不足の状態の受信機14におけるスペクトラムを示している。
図2(b)に示すように、ある閾値以上の受信強度が得られている場合、テレビ受像機などでは電波を復調することができ、視聴者は放送の内容を視聴できる。しかし、図2(c)に示すように、電波遮蔽物16が存在したりして、受信強度が閾値を下回った受信強度しか得られていない場合、視聴者は放送の内容を視聴できなくなる。そこで、閾値を下回った場合、適正な受信状態となるように送信出力を強くする。また、閾値を上回っている場合、エネルギ効率の向上及び送信対象エリア外94への電波の漏れを抑えるために、送信電力を弱くする。この送信電力の調整については後述する。
図3は、無線中継システム10を構成する送信機12及び受信機14の機能ブロック図である。送信機12は、信号増幅部21と、送信アンテナ部22と、送信電力制御部23と、送信アンテナ指向性変更部24と、受信状態入力部25と、中継信号入力部26とを有する。
信号増幅部21は、中継信号入力部26に入力があった中継すべき伝送信号31を増幅する。なお、中継信号入力部26への伝送信号31の入力経路は、有線または無線のいずれであってもよい。送信アンテナ部22は、アダプティブアレイアンテナであって、増幅された伝送信号(増幅伝送信号)32を受信機14へ送出する。受信状態入力部25は、受信機14で把握された受信状態を受信状態通知信号36として取得する。送信電力制御部23は、受信機14の受信状態に応じて最適な出力となるように送信電力制御信号34を出力して信号増幅部21を制御する。送信アンテナ指向性変更部24は、受信機14の受信状態に応じて指向性変更信号35を出力して送信アンテナ部22から出力される電波の指向特性を調整する。
図4は、送信アンテナ部22による任意の指向性のイメージを示している。ここでは、指向性1〜5の5つの方向について指向性別の出力強度を示している。指向性1の方向が、最大の出力となっており、指向性3の方向が最小の出力となっている。これら指向性1〜5で示す出力強度を制御することで、地下街90における受信特性を所望の状態に維持する。
より具体的には、第1〜第5の受信機14a〜14eにはそれぞれ、送信アンテナ部22における指向性1〜5が関連づけられている。例えば、第1の受信機14aの受信強度を増加させたい場合には、指向性1の方向の出力を増加させ、第2の受信機14bの受信強度を下げたいときには、指向性2の方向の出力を低下させる。
図3の説明に戻り、受信機14は、アンテナ部41と、受信電界強度判断部42とを有する。
アンテナ部41は、送信機12の送信アンテナ部22から出力された放射伝送信号33を受信する。受信電界強度判断部42は、受信した放射伝送信号33の強度に関する情報を受信状態通知信号36として送信機12に通知する。なお、この通知は、有線又は無線のいずれの伝送手段であってもよい。
以上の構成による送信機12及び受信機14の動作について、図5のフローチャートをもとに、主に送信機12の送信出力の調整処理に着目して説明する。
送信機12の中継信号入力部26が中継すべき伝送信号31を取得すると、まず信号増幅部21は、伝送信号31を管理者等によって予め任意に設定されている電力となるように増幅する(S10)。
つづいて、送信アンテナ部22は、信号増幅部21で増幅された信号(増幅伝送信号32)を地下街90の空間内に放射伝送信号33として送出する(S12)。
つぎに、受信機14のアンテナ部41は、送信機12の送信アンテナ部22から送出された放射伝送信号33を受信し(S14)、受信電界強度判断部42は受信した信号の電界強度のデータ(電力P1)を受信状態通知信号36として送信機12に送信する(S16)。なお、このS14及びS16における処理は、第1〜第5の受信機14a〜14eで、それぞれなされる。
そして、送信機12の送信アンテナ指向性変更部24は、第1〜第5の受信機14a〜14eのそれぞれにおいて受信した放射伝送信号33の電力P1が規定値(閾値)P0より大きいか否かまたは小さいかを判断する(S18)。なお、規定値P0は、第1の受信機14a〜14eそれぞれ個別に設定される。
受信した放射伝送信号33の電力P1が規定値P0より大きい場合(S18のY)、送信アンテナ指向性変更部24は、閾値より大きい分だけ、つまり、受信した電力P1と閾値P0の差分(P1−P0)だけ送信電力を低下させる(S20)。例えば、上述のように、第1の受信機14aの受信強度を低下させたいときには、指向性1の出力を低下させる。
受信した放射伝送信号33の電力P1が規定値P0より小さい場合(S18のN)、送信アンテナ指向性変更部24は、規定値P0より小さい分だけ、つまり、受信した電力P1と規定値P0の差(P0−P1)分だけ送信電力を増加させる(S22)。
なお、S20及びS22に示す処理が第1〜第5の受信機14a〜14eそれぞれについてなされると、送信電力制御部23は、送信アンテナ部22から送信される調整後の放射伝送信号33の総送信電力S1を算出する(S24)。
そして、送信電力制御部23は、算出した総送信電力S1と調整前の総送信電力S0との差分S2(=S1−S0)が、第1〜第5の受信機14a〜14eにおける調整前後の受信電力の増減の和S3とを比較して、総送信電力の差分S2が受信電力の増減の和S3より大きいか否かを判断する(S26)。言い換えると、受信側の増減量の和S3と送信側の調整量(差分S2)の大小を比較する。
受信電力の増減の和S3が総送信電力の差S2より大きい場合(S26のY)、出力調整が大きすぎたと判断して送信電力制御部23はその差S3−S2だけ送信電力を低下させる(S28)。また、受信電力の増減の和S3が総送信電力の差S2より小さい場合(S26のN)、予め設定した送信出力となるように送信電力制御部23はその差S2−S3だけ送信電力を増加させる(S30)。
なお、受信機14が1台のみの場合、送信機12の送信アンテナ指向性変更部24は不要であり、送信電力制御部23が信号増幅部21の出力を制御する。
以上、第1の実施形態によれば、目的の領域だけに適正なレベルの放射伝送信号33を送信でき、送信対象エリア外94への電波の伝搬を望ましいレベルに抑制できる。したがって、送信対象エリア外94へ電波が実質的に漏れてしまうことを防止できる。
<第2の実施形態>
第2の実施形態では、送信機が複数配置された状態について説明する。ここでは、地下街の出口付近に、指向性を調整可能な送信機を設置して内部方向にのみ電波を送信して、外部(地上)へ電波が伝搬するのを防止する。また、出口から十分に距離がある内部には、全方向に送信可能な送信機を設置する。
図6は、本実施形態において送信機12が複数配置された状態の地下街90を示した図である。ここでは、第1の実施形態における構成と同一のものには同一の符号を付すとともに説明を省略する。なお、第1の実施形態では、第4及び第5の受信機14d,14eは、送信対象エリア外94に配置されていたが、本実施形態では、いずれも送信対象エリア内に配置されているものとする。
また、図7は、地下街90の第1の出口92a付近から内部に向かう地下街通路99における第1の送信機12a及び第1の受信機14aの設置例を示している。なお、本実施形態のように送信機12(12a〜12g)が複数設置される場合には、それら複数の送信機を統括的に制御する中央制御装置(図示せず)が設けられてもよいし、いずれかの送信機12が中央制御装置として機能する構成であってもよい。
地下街90の地下街通路99において、第1〜第4の出口92a〜92d付近の通路天井97には、それぞれ第1〜第4の送信機12a〜12dが設置されている。そして地下街90の内部には第5〜第7の送信機12e〜12gが設置されている。また、第1〜第7の受信機14a〜14gが、地下街通路99に設置されており、より具体的には、いずれか一つの受信機14が、7つの送信機12のいずれか二つの間に挟まれるように設置されている。例えば、第1の送信機12aと第7の送信機12gの間には、第1の受信機14aが設置されている。
地下街90等の遮蔽空間から地上に電波を漏らしたくない場合、一般的な適用例では出口92から十分に距離を取った位置にアンテナ(送信機12)を設定して、電波が減衰することを考慮に入れることで電波が地上へ漏れないようにしている。したがって、出口92付近にアンテナが設置されることはない。
しかし、本実施形態では、出口92付近に指向性を変更可能なアダプティブアレイアンテナが設置されるので、出口92から地上96へ電波が伝搬してしまうことを防止できる。
<第3の実施形態>
第3の実施形態では、地下街に送信機を複数設置するとともに、送信機に第1の実施形態における受信機14の機能を持たせる。送信機や受信機のアンテナは、送受信対象の電波の周波数に最適化されている。したがって、送信機のアンテナは、受信機のアンテナとして使用した場合でも、周波数が同じであれば、送受信の機能を入れ替えても適正に利用できる。つまり、アンテナには、送信及び受信を選択的に実行できるという可逆性が備わっている。
そこで、複数の送信アンテナが地下街等の遮蔽空間内に設置されており、遮蔽空間から電波を漏洩させたくない場合や任意の位置に電波の強弱を付けたい場合に、アンテナの可逆性を利用し送信アンテナを受信アンテナとして利用し、電波状況を把握する。
図8は、本実施形態において、送信機112が複数設置された状態の地下街190を示した図である。受信機114の配置は、図6と同一である。つまり、地下街通路199の第1〜第4の出口192a〜192dの付近に、出力する電波の指向性を変更可能な第1から第4の送信機112a〜112dが設置されている。また、地下街通路199の内部には、指向性の調整機能を有していない第5〜第7の送信機112e〜112gが設置されている。なお、第5〜第7の送信機112e〜112gは、指向性の調整機能を有してもよい。
また、第1〜第7の送信機112a〜112gは、通常は送信機能を実行するが、後述する所定のタイミングで、第1の実施形態における受信機14の機能を実行して、地下街190における電波の受信状況を把握し、良好な受信状態を実現する。
図9は、地下街通路199の第1の出口192aから内部に向かう地下街通路199における第1の送信機112aと第7の送信機112gの設置状態を示した図である。ここでは、特に第1の送信機112aの電波と第7の送信機112gの電波が混信状態であることを示している。
例えば、第1の出口192a付近に設置された第1の送信機112aと、内部に設置された第7の送信機112gから電波を送信する場合、第7の送信機112gから送出した電波は第1の送信機112aに達している。つまり、第1の送信機112aは、受信機能を実行することで、第1の出口192a付近の電波の状態を把握できる。
一般に、電波の伝送路の状況によって、受信する信号の波形が異なる。図10は、伝送路によって信号波形が異なる状態を示した図である。例えば、電波が反射している場合、つまり反射波が含まれている場合、伝送路のマルチパスの状況によって受信した信号の波形が異なる。図10(a)は、伝送路の影響を受けていない信号の波形を示している。伝送路の影響を受けると、例えば図10(b)や図10(c)のような波形を示す。それぞれの図において、NチャネルからN+5チャネルの6つのチャネルについて示している。本来であれば、図10(a)のように各チャネルとも同一レベルの略方形の信号形状になるである。しかし、図10(b)では、N+1,N+4チャネルがほぼ適正な信号となっているが、他の信号は干渉等により信号のレベルが下がり、また、信号の形状が歪んでいる。図10(c)では、各チャンネルの信号とも歪みが発生している。
図10(b)や10(c)のような受信信号の波形の歪みかたは、直接波とマルチパス波の時間差、位相差、レベル差から変化する。マルチパスの状況によって変化する特性を事前に取得し、所定のテーブルに記憶しておくことで、現在受信している信号とそのテーブルに記憶されているテーブルを参照することができ、その結果、どのようなマルチパスの影響を受けているかを判断することができる。なお、この判断は、後述する受信状況推定部127で行われる。
図11は、本実施形態の送信機112(112a〜112g)の機能ブロック図を示している。送信機112は、第1の実施形態と同様の機能を有する中継信号入力部126、信号増幅部121、送信アンテナ部122、送信電力制御部123、送信アンテナ指向性変更部124、受信状況推定部127を有する。なお、送信電力制御部123及び送信アンテナ指向性変更部124をまとめて出力調整部150ともいう。
また、本実施形態において、送信アンテナ部122は、送信機能だけでなく受信機能を有する。そして、受信状況推定部127は、送信アンテナ部122で受信した電波の受信状態、より具体的には、上述のように電波の強度や波形等を解析する。
第1の送信機112aの送信アンテナ部122には、第7の送信機112gの送信アンテナ部122から出力された電波だけでなく、第1の送信機112aの送信アンテナ部122付近に伝搬してきた様々な電波が入力する。受信状況推定部127は、上述の通りマルチパスの状況を判断するための参照用のテーブルを有しているので、現在受信しているマルチパスの電波がどのような時間差、位相差、レベル差となっているのか判断できる。
そして、受信状況推定部127は、判断の結果を調整信号135として第7の送信機112gの受信状況推定部127に通知する。第7の送信機112gでは、出力調整部150を介して送信電力制御部123及び送信アンテナ指向性変更部124が、その調整信号によって送信アンテナ部122から出力する信号の時間差、位相差、レベル差を調整する。これによって、第1の送信機112aの送信アンテナ部122付近に伝搬している電波を、所望の状態に制御出来る。なお、この制御のために、例えば、同一周波数キャンセラを導入してもよい。OFDM信号を用いたデジタル放送の中継にあっては、受信周波数と送信周波数が同一周波数の場合、送信アンテナからの再送信信号が受信アンテナに回り込み,発振が生じて特性が劣化することを防止するために、同一周波数キャンセラと呼ばれる装置が用いられる。この装置は、中継局に入射する干渉信号成分のみの周波数特性を求め,それを基に干渉信号の複製を生成し,受信信号から減算している。この干渉信号成分のみの周波数特性を求める機能を導入することで、上述の制御は実現できる。
例えば、第1の送信機112aのように、送信アンテナ部122が地下街190の第1の出口192a付近に設置されている場合、本来は送信機能を果たす送信アンテナ部122が付近の電波状況を判断できるため、他の送信機112の送信アンテナ部122の時間差、位相差、レベル差を調整することで、第1の出口192a付近の電波を弱くし第1の出口192aから外部へ電波が漏洩することを回避できる。
なお、受信状況推定部127では、前述の参照用のテーブルを持たなくともよい。この場合、第1の送信機112aの送信アンテナ部122で受信する電波の状況を連続的あるいは定期的に監視し続け、第7の送信機112gの送信アンテナ部122からの出力を継続する。
第7の送信機112gの送信電力制御部123は、信号の時間差、位相差、レベル差を変化させて信号を送信アンテナ部122から送出する。第1の送信機112aの送信アンテナ部122は、第7の送信機112gの送信アンテナ部122から送出された信号を含め、第1の送信機112a周囲にある電波を受信する。所望の受信状態になったら、第7の送信機112gは、受信状態を調整する為の電波の送出を停止する。このようにすることで、第1の送信機112a付近における電波状況を任意に変更することができる。
<第4の実施形態>
本実施形態では、第3の実施形態における図11の構成で実現できるので、主に異なる動作について説明する。本実施形態では、第7の送信機112gの送信出力が強く第1の出口192aから電波が漏れるおそれがある場合に、電波の漏れを防止する。
第1の送信機112aの受信状況推定部127が、受信した電波の受信状況を推定した結果、所定の規制値以上であると判断した場合、第1の出口192aから漏れる電波を打ち消すように、第1の送信機112aの送信アンテナ部122より電波を出力する。
このとき、送信アンテナ部122における指向性をどのようにするかは、送信機112を地下街190に設置するときに検証する。また、第1の出口192aから漏れる電波をゼロにする必要はなく、弱めることで所定の基準量以下になっていればよい。また、送信アンテナ部122から離れた位置の出口階段195や地下街床面194に電波吸収材などを設けることで、効果的に電波の漏れを低減できる。
なお、上述の第3及び第4の実施形態のように、送信機能と受信機能を一つの送信アンテナ部122で実現する場合、受信と送信を同時にできず、受信調整ができない。したがって、地下街190における地上波の中継が常時求められる場合には、例えば、早朝時にシステムを起動するときや、地下街190が閉鎖される真夜中の時間帯などに、上述の指向性制御の最適化がなされてもよい。
また、災害放送や緊急放送のように、広範囲で受信されたり確実に受信されることが望まれる場合には、そのような放送が始まる前に、一旦送信機能から受信機能へ切り替えて、送信出力の最適化が実施されてもよい。
以上、本発明を実施形態をもとに説明した。この実施形態は例示であり、それらの各構成要素の組み合わせにいろいろな変形例が可能なこと、またそうした変形例も本発明の範囲にあることは当業者に理解されるところである。
上述の各実施形態では、電波の受信状況を、実際に受信して判断したがこれに限る趣旨ではない。例えば、地下街などでは、時間帯や曜日によって混雑の状況が想定できる。現在のデジタル放送を伝送する電波としてUHF帯が用いられており、UHF帯の電波は人体に吸収されやすい特性を有する。混雑して人が多い場合、電波の受信状況は悪化する可能性がある。そこで、想定される混雑に応じて出力を調整可能とする構成であってもよい。つまり、混雑する時間帯は、出力を通常より上げ、混雑しない時間帯には出力を通常より下げる。そのために、送信機12,112又は送信機12,112を統括制御する中央制御装置(図示せず)等が、時間及び場所毎の出力値(電力)及び指向性が記憶されているテーブルを参照して出力値や指向性を制御すればよい。
また、監視カメラの映像や人体センサの検知結果をもとに混雑の程度を推定し、混雑している場所の受信状態を改善するように、送信機の指向性が制御されてもよい。
本実施形態をまとめると、上記の実施形態は、受信した信号の出力を調整し、外部からの電波が遮蔽された電波遮蔽空間内に電波を送信する送信機と、前記送信機から送信される電波を前記電波遮蔽空間内で受信する受信機とを備える無線中継システムに関する。前記受信機は、前記受信機の設置位置における前記送信機が送信した電波の強度を検知する電波強度検知手段と、前記検知した電波の強度を、前記送信機に通知する電波強度通知手段と、を有する。また、前記送信機は、前記受信機から通知された電波の強度を基に、送信する電波の出力特性を前記受信機の受信状態が所望の状態となるように制御する出力調整手段と、を有する。
そして、前記出力調整手段は、送信する電波の送信電力を制御してもよい。
また、前記出力調整手段は、送信する電波の指向性を調整してもよい。
また、前記送信機は、複数地点に配置されてもよい。
また、前記送信機は、前記受信機として機能可能であって、複数地点に配置された前記送信機のうち、いずれかを一時的に前記受信機として機能させてもよい。
また、複数の地点に配された前記送信機のうち、前記閉空間の出口近傍に設置された送信機の指向特性を、別の送信機から出力された電波が前記閉空間の出口から漏れる強さを弱める特性としてもよい。
本発明による第1の実施形態の、地下街に設置された無線中継システムの概要を示す図である。 本発明による第1の実施形態の、電波のスペクトラムの例を模式的に示した図である。 本発明による第1の実施形態の、無線中継システムを構成する送信機及び受信機の機能ブロック図である。 本発明による第1の実施形態の、送信アンテナ部による任意の指向性のイメージを示した図である。 本発明による第1の実施形態の、送信機の送信出力の調整処理を示すフローチャートである。 本発明による第2の実施形態の、送信機が複数配置された状態の地下街を示した図である。 本発明による第2の実施形態の、地下街の出口付近から内部に向かう地下街通路における送信機及び受信機の設置例を模式的に示した図である。 本発明による第3の実施形態の、送信機が複数設置された状態の地下街を模式的に示した図である。 本発明による第3の実施形態の、地下街通路の出口から内部に向かう地下街通路における送信機と送信機の設置例を模式的に示した図である。 本発明による第3の実施形態の、伝送路によって信号波形が異なる状態を模式的に示した図である。 本発明による第3の実施形態の、送信機の機能ブロック図である。 従来技術の、無線中継システムを模式的に示した機能ブロック図である。
符号の説明
12 送信機
14 受信機
14a〜14e 第1〜第5の受信機
21 信号増幅部
22 送信アンテナ部
23 送信電力制御部
24 送信アンテナ指向性変更部
25 受信状態入力部
41 アンテナ部
42 受信電界強度判断部
112 送信機
112a〜112g 第1〜第7の送信機
114 受信機
114a〜114e 第1〜第5の受信機
121 信号増幅部
122 送信アンテナ部
123 送信電力制御部
124 送信アンテナ指向性変更部
126 受信信号中継部
127 受信状況推定部

Claims (1)

  1. 受信した信号の出力を調整し、外部からの電波が遮蔽された電波遮蔽空間内に電波を送信する送信機と、前記送信機から送信される電波を前記電波遮蔽空間内で受信する受信機とを備える無線中継システムであって、
    前記受信機は、
    前記受信機の設置位置における前記送信機が送信した電波の強度を検知する電波強度検知手段と、
    前記検知した電波の強度を、前記送信機に通知する電波強度通知手段と、を有し、
    前記送信機は、
    前記受信機から通知された電波の強度を基に、送信する電波の出力特性を前記受信機の受信状態が所望の状態となるように制御する出力調整手段と、
    を有することを特徴とする無線中継システム。
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