JP2009117948A - ヘリカルアンテナ - Google Patents
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Abstract
【解決手段】 ヘリカルアンテナ1のヘリカル部10は、先端が同軸ケーブル11に対してほぼ垂直に折り曲げられている接続部10aと同軸ケーブル11の周囲にヘリカル状に巻回されているヘリカル素子10bとから構成されている。同軸ケーブル11の中心導体11aと、ヘリカル素子10bとは接続部10aを介して電気的に接続されている。また、ヘリカル素子10bの巻回中心から偏心する位置に同軸ケーブル11が配置されている。
【選択図】 図1
Description
そこで、地上デジタル放送受信用のアンテナとして特願2006−338037のアンテナが提案されている。このアンテナの構成を図32に示す。図32に示すL型アンテナ200は、同軸ケーブル202の先端部分の外被が除去されており、外部導体である編組線が若干露出している。さらに、編組線も先端部分において除去されて絶縁部が若干露出している。さらにまた、絶縁部も先端部分において除去されており中心導体が露出している。この中心導体の先端に、L字状に折曲されたL型素子201の端部が接続されている。L型素子201は同軸ケーブル202に対して折り返されるようになると共に、同軸ケーブル202にほぼ平行になるように延伸される。L型素子11の長さはL型アンテナ200を動作させる周波数帯の中心周波数にほぼ共振する長さとされ、例えば中心周波数の波長をλとした際に約λ/4の長さとされる。また、同軸ケーブル202とL型素子201との間隔は約0.009λ以上とされる。
これらの図に示す第1実施例にかかるヘリカルアンテナ1は、同軸ケーブル11の先端部分の外被が除去されており、外部導体である編組線11cが若干露出している。さらに、編組線11cも先端部分において除去されて絶縁部11bが若干露出している。さらにまた、絶縁部11bも先端部分において除去されており中心導体11aが露出している。ヘリカル部10は、先端が同軸ケーブル11に対してほぼ垂直に折り曲げられている接続部10aと同軸ケーブル11の周囲にヘリカル状に巻回されているヘリカル素子10bとから構成される。同軸ケーブル11の中心導体11aと、ヘリカル素子10bとは接続部10aを介して電気的に接続されている。
これらの図に示す第2実施例にかかるヘリカルアンテナ2は、同軸ケーブル21の先端部分の外被が除去されており、外部導体である編組線21cが若干露出している。さらに、編組線21cも先端部分において除去されて絶縁部21bが若干露出している。さらにまた、絶縁部21bも先端部分において除去されており中心導体21aが露出している。ヘリカル部20は、先端が同軸ケーブル21に対してほぼ垂直に折り曲げられている接続部20aと同軸ケーブル21の周囲にヘリカル状に巻回されているヘリカル素子20bとから構成される。同軸ケーブル21の中心導体21aと、ヘリカル素子20bとは接続部20aを介して電気的に接続されている。
第1実施例のヘリカルアンテナ1および第2実施例のヘリカルアンテナ2は同様の寸法とされ、ヘリカル素子10b、20bの直径Dが約8mm、ヘリカル素子10b、20bと同軸ケーブル11,21の径方向の最も広い間隔GLが約3mm、ヘリカル素子10b、20bと同軸ケーブル11,21の径方向の最も狭い間隔GSが約2mm、ヘリカル素子10b、20bの軸方向の長さLが約50.8mm、ヘリカル素子10b、20bの巻数が3.5ターンとされる。
Q=GL[λ]×L[λ]×10000≧4 (1)
ただし、(1)式においてGL[λ]およびL[λ]は波長で表した値であり、間隔GSは固定値とされている。
また、本発明の第1実施例のヘリカルアンテナ1における平均利得の周波数特性を図32に示す従来のL型アンテナ200の平均利得の周波数特性と対比して図9に示す。図9においては、平均利得の周波数特性が第1実施例のヘリカルアンテナ1では実線で示され、従来のL型アンテナ200では破線で示されており、利得は従来のL型アンテナ200の最大値を0dBとして正規化して表示している。図9を参照すると、周波数帯域の低域側と中域から高域にかけて若干利得が低下しているが、ほぼ同等の利得の周波数特性が得られていることがわかる。また、本発明の第2実施例のヘリカルアンテナ2における平均利得の周波数特性も図9に示す実線の特性と同様となる。
この図に示す第3実施例のヘリカルアンテナ3は、第1実施例のヘリカルアンテナ1を保護ケース12に収納し、保護ケース12から同軸ケーブル11が導出されている。保護ケース12は、外部圧力からの保護やアンテナ構造の安定化、取り付け時の接着面の確保などを目的としてヘリカルアンテナ3に備えられている。この保護ケース12は直方体の形状を半截して構成されており、半截されたケースの一方にヘリカル部10と同軸ケーブル11の中心導体11a、絶縁部11bおよび編組線11cを含む前部を収納して、一方のケースに他方のケースを貼り合わせたりネジで固着することにより、保護ケース12内にヘリカル部10および同軸ケーブル11の前部が収納されるようになる。
なお、保護ケース12は誘電体とされることから、その影響を受けてヘリカルアンテナ3の電気長が短縮される場合は、所望のVSWR特性が得られるように、ヘリカル素子の直径や長さ、巻数を適宜調整する。すなわち、波長が短縮される場合は前述した波長λを波長の短縮率を勘案した波長に置き換えて前記(1)式を演算するようにすればよい。また、第2実施例のヘリカルアンテナ2を保護ケース12内に収納するようにしてもよい。
図10(a)は1/4波長の長さとされたホイップアンテナ100の構成を示す正面図であり、図10(b)はホイップアンテナ100の構成を示す側面図である。図10(a)(b)に示すホイップアンテナ100は、従来から一般に用いられているアンテナであり、同軸ケーブル101の中心導体の先端に1/4波長(λ/4)の長さのホイップ素子100aが同軸ケーブル101に対し垂直になるように接続されている。この場合、ホイップアンテナ100は地上デジタル放送を受信するものとされ、ホイップ素子100aの長さは約130mmの長さとされている。
図11(a)(b)に示すヘリカルアンテナ110は、同軸ケーブル111の先端部分の外被、外部導体である編組線、絶縁部11bがそれぞれ所定部分ずつ除去されて中心導体が露出している。ヘリカル部110は、先端が同軸ケーブル111に対してほぼ垂直に折り曲げられている接続部110aと同軸ケーブル111の周囲に巻回されているヘリカル素子110bとから構成される。同軸ケーブル111の中心導体と、ヘリカル素子110bとは接続部110aを介して電気的に接続されている。ヘリカル部110の巻き径はDとされ、軸方向の長さがLとされている。そして、ヘリカル部110の巻回中心に同軸ケーブル111が配置されており、同軸ケーブル111の外周面とヘリカル部110との径方向の間隔GSと間隔GLとは同じ長さとなっている。ヘリカルアンテナ110は地上デジタル放送を受信するものとされ、ヘリカル部110の直径Dが約20mm、ヘリカル部110の軸方向の長さLが約20mm、ヘリカル部110の巻数が2.25ターン、間隔GLと間隔GSとが約8.5mmとされている。
図13は、図11(a)(b)に示すヘリカルアンテナ110においてヘリカル部110の巻数を2ターンとすると共に間隔GSを約2mm、間隔GLを約15mmとした車両設置でオフセット給電の本発明にかかるヘリカルアンテナ120を、車両窓150の左側から約50mm、車両窓150の上側から約15mmの位置に取り付けた態様を示す図である。なお、同軸ケーブルは車両窓150の左端の金属フレームに沿って這わされている。
また、ホイップ素子100aおよびヘリカル部110は、例えば直径約0.6mmのりん青銅線材を使用しており、同軸ケーブル101,111は直径約3mmの1.5Cケーブルを使用している。
図14および図15において、横軸に示す(1)は図10(a)(b)に示す構成のホイップアンテナ100を自由空間に設置した場合を示しており、上記周波数帯域においてレジスタンスは約140Ω〜約380Ωに変化し、リアクタンスは約−130Ω〜約+140Ωに変化するようになり、高抵抗でリアクタンスも大きいためVSWRが高くなる。この場合のVSWRの最大値は約5と計算される。
図14および図15において、横軸に示す(2)は図11(a)(b)に示す構成のヘリカルアンテナ110を自由空間に設置しセンター給電した場合を示しており、上記周波数帯域においてレジスタンスは約18Ω〜約85Ωに変化し、リアクタンスは約−120Ω〜約+110Ωに変化するようになって、低抵抗となるためVSWRが高くなる。VSWRの最大値は約12と計算される。
図14および図15において、横軸に示す(4)は図13に示す構成の本発明にかかるヘリカルアンテナ120を車両設置でオフセット給電した場合を示しており、上記周波数帯域においてレジスタンスが約64Ω〜約210Ωに変化し、リアクタンスは約−80Ω〜約+60Ωに変化して抵抗もリアクタンスも好適な値となる。この時のVSWRの最大値は約2.5と計算される。
図16に示す装着例では、フロントガラスとされる車両窓150の上部にヘリカルアンテナ3が取り付けられている。ヘリカルアンテナ3は、図5に示すようにヘリカル部10が保護ケース12に収納されており、保護ケース12の一面に両面テープや吸盤などの貼着手段を設け、車両窓150の上部に貼着している。また、バックミラー151の背面にヘリカルアンテナ3を貼着したり、ねじ止め等により固着するようにしても良い。さらに、バックミラー151内に第1実施例のヘリカルアンテナ1ないし第3実施例のヘリカルアンテナ3のいずれかを内蔵するようにしても良い。バックミラー151に貼着する場合も、保護ケース12の一面に両面テープなどの貼着手段を設け、バックミラー151の背面に貼着する。この場合、ヘリカルアンテナ3から導出されている同軸ケーブル11は、取り付けられたヘリカルアンテナ3近傍のルーフライニング(天井内張り)やピラーガーニッシュ(ピラー室内カバー)に挿入され、車室内に設置されているチューナーに接続できるように配線する。
ダイバーシティ受信においては、複数のアンテナを約λ/2の間隔で配置するのが一般的とされている。λは動作周波数帯域の中心周波数の波長である。図17に示す2つのヘリカルアンテナ3は、車両窓150の上部の左右に所定間隔離隔されてそれぞれ配置されている。この場合、それぞれのヘリカルアンテナ3の保護ケース12の一面に両面テープなどの貼着手段を設け、車両窓150の上部の所定箇所に貼着すればよい。2つのヘリカルアンテナ3から導出されている同軸ケーブル11は、車両窓150の近傍のルーフライニング(天井内張り)やピラーガーニッシュ(ピラー室内カバー)に挿入して、車室内に設置されているチューナーに接続できるように配線する。この場合、2つのヘリカルアンテナ3の間隔はλ/2とするのが好適とされるが、車両の寸法等の制約がある場合はこれに限ることはない。また、2つのヘリカルアンテナ3を、車両窓150以外の場所に配置するようにしてもよいし、水平設置に限らず垂直方向やその他の方向に設置してもよい。
図18(a)(b)に示す第4実施例のヘリカルアンテナ4は、受信信号を増幅する増幅手段を備える構成とされている。第4実施例のヘリカルアンテナ4において、同軸ケーブル41の先端部分の外被が除去されており、外部導体である編組線41cが若干露出している。さらに、編組線41cも先端部分において除去されて絶縁部41bが若干露出している。さらにまた、絶縁部41bも先端部分において除去されており中心導体41aが露出している。基板42の一面にはアンプ43が設けられており、アンプ43の出力端に中心導体41aが接続されている。ヘリカル部40は、先端が基板42に対してほぼ垂直に折り曲げられている接続部40aと、基板42および同軸ケーブル41の周囲にヘリカル状に巻回されているヘリカル素子40bとから構成される。アンプ43の入力端には、接続部40aの一端が接続されており、接続部40aの他端にはヘリカル素子40bの端部が接続されている。ヘリカル素子40bは、接続部40aの長さが長くなる方向あるいは短くなる方向に同軸ケーブル41に対して偏心して設置されている。基板42には、アンプ43の他にヘリカル部40のインピーダンス整合回路など他の機能をもった回路を共に設けるようにしてもよい。なお、アンプ43には、同軸ケーブル41を介してチューナーから同軸ケーブル41に重畳された電力が動作電源として供給される。
この図に示す第5実施例のヘリカルアンテナ5は、第4実施例のヘリカルアンテナ4を保護ケース44に収納し、保護ケース44から同軸ケーブル41が導出されている。保護ケース44は、外部圧力からの保護やアンテナ構造の安定化、取り付け時の接着面の確保などを目的としてヘリカルアンテナ5に備えられている。この保護ケース44は直方体の形状を半截した蓋部44aとケース部44bとから構成されており、半截されたケース部44bにヘリカル部40と同軸ケーブル41の中心導体41a、絶縁部41bおよび編組線41cを含む前部と、アンプ43が設けられた基板42を収納して、ケース部44bに蓋部44aを貼り合わせたりネジで固着することにより保護ケース44内にヘリカル部40、同軸ケーブル41の前部およびアンプ43が設けられた基板42が収納されるようになる。この場合、基板42およびヘリカル部40を保持する保持部をケース部44bおよび蓋部44aの内側に形成して、この保持部に基板42およびヘリカル部40を保持させるようにしてもよい。
図20に示す第1の変形例においては、アンプ43の入力端に接続されている接続部40a−1を基板42にほぼ平行に引き出してヘリカル部40−1におけるヘリカル素子に接続されている。この場合、同軸ケーブル41はヘリカル部40−1の巻回中心から偏心して配置されていることから、接続部40a−1はヘリカル部40−1の巻回中心を通ることなく図20に示すように配置される。また、基板42は垂直に配置される。図示する例では、基板42がヘリカル部40−1に近接するように偏心されているが、逆に同軸ケーブル41がヘリカル部40−1に近接するように偏心させても良い。第1の変形例では、接続部40a−1を基板42にほぼ平行に設置しているため、量産時の接続部40a−1の取付状態のばらつきを抑えることができる。
以上の変形例においては、ヘリカル部の形状が楕円形状、三角形状、四角形状とされていたが、これに限ることはなくヘリカル部の形状を多角形としても良い。
また、以上のヘリカル部の変形例は第4実施例に適用されることから第5実施例のヘリカルアンテナ5にも適用することができる。さらに、第1実施例ないし第3実施例のヘリカルアンテナ1ないしヘリカルアンテナ3におけるヘリカル部10に適用することができる。
図24(a)に示す第6実施例のヘリカルアンテナ6は、断面が円形とされる円筒状の誘電体で構成されている円筒部45を備え、円筒部45の外周面にヘリカル部40’が設けられている。円筒部45は、図24(b)に示すように外周面にヘリカル溝45aが形成されており、このヘリカル溝45aにヘリカル部40’を構成するヘリカル素子40b’が嵌入される。リン青銅等の線材により作成された弾性を有するヘリカル素子40b’は、誘電体とされる円筒部45の外周面のヘリカル溝45aに嵌入されることで、円筒部45に保持されるようになる。これにより、ヘリカル素子40b’の内径が円筒部45におけるヘリカル溝45aの外径によって規制されるため、量産時の電気的なばらつきを抑制することができる。
図25(a)に示す第7実施例のヘリカルアンテナ7は、断面が円形とされる円筒状の誘電体で構成されている円筒部46を備え、円筒部46の外周面にヘリカル部40”が設けられている。また、円筒部46の先端部に接続金具47が取り付けられている。円筒部46は、図25(b)に示すように外周面にヘリカル溝46aが形成されて、ヘリカル溝46a内に導電材が蒸着されることによりヘリカル素子40b”が形成されている。円筒部46には貫通孔46cが全体にわたり形成されており、先端部の肉厚が薄くされることにより外径が若干小さくされた突出部46bが形成されている。突出部46bの表面には、ヘリカル素子40b”と接続されるよう導電材が蒸着されている。金属製の接続金具47は、断面がほぼ円形のキャップ状とされ突出部46bに嵌合可能な嵌合部47aを有し、前面に基板42が挿通可能な矩形状挿通孔47bが形成されている。矩形状挿通孔47bの周囲は前方へ突出するよう形成されている。
。なお、ヘリカル溝46aを設けることなく円筒部46の外周面にヘリカル素子40b”を蒸着により形成するようにしても良い。
図26に示す第8実施例のヘリカルアンテナ8では、細長く形成されている基板42’に設けられたマイクロストリップライン48を介して、アンプ43の出力端が同軸ケーブル41の中心導体41aに接続されている。マイクロストリップライン48は、高周波特性の良好なガラスエポキシ基板やテフロン基板などの基板42’上に、銅箔などの導電性の蒸着材料を用いて同軸ケーブル41とほぼ同じ特性インピーダンスを有するように形成されている。このマイクロストリップライン48は線路部と、線路部を両側から挟んでいるグランド部とから構成されている。そして、線路部には同軸ケーブル41の絶縁部41bから導出されている中心導体41aが接続され、両側のグランド部には同軸ケーブル41の外部導体である編組線41cが接続されていると共に、スルーホールによって基板42’の裏面の全面に形成されているグランド部と接続されている。
図27に示す第9実施例のヘリカルアンテナ9は、図24(b)に示す構成の断面が円形とされる円筒状の誘電体で構成されている円筒部45内に、細長く形成されている図26に示す構成の基板42’が収納されている。すなわち、円筒部45の外周面にヘリカル溝45aが形成されており、このヘリカル溝45aにヘリカル部40’を構成するヘリカル素子40b’が嵌入されている。また、アンプ43の出力端が細長く形成されている基板42’に設けられたマイクロストリップライン48を介して同軸ケーブル41の中心導体41aに接続されている。マイクロストリップライン48の線路部には同軸ケーブル41の中心導体41aが接続され、両側のグランド部には同軸ケーブル41の編組線41cが接続されていると共に、スルーホールによって基板42’の裏面の全面に形成されているグランド部と接続されている。
図28に示す第4実施例のヘリカルアンテナ4の変形例においては、同軸ケーブル41の所定位置に導電性のケーブルリング49が装着されている。ケーブルリング49の内径は同軸ケーブル41の外径とほぼ等しく、ケーブルリング49の形状は円形となっている。ケーブルリング49は、圧着ダイスなどにより変形させて同軸ケーブル41に固定される。この変形例のヘリカルアンテナ4を車両窓150に取り付けた態様を図29に示す。この図に示すように、ケーブルリング49の同軸ケーブル41上の取り付け位置は、ヘリカルアンテナ4が取り付けられている車両窓150の周囲のボディフレーム153に接する位置とされている。ケーブルリング49のボディフレーム153への固定は、粘着テープなどで行う。例えば、ヘリカルアンテナ9を車両窓150に固定して同軸ケーブル41をボディフレーム153に這わせる位置に最適値がある場合、このケーブルリング49が位置決めの役割を果たすことから、取り付け作業が簡易化され、電気特性を安定させることができる。
図30に示す第4実施例のヘリカルアンテナ4の変形例においては、同軸ケーブル41の所定位置に導電性のケーブル板50が装着されている。ケーブル板50はリング部を有し、リング部をカシメることにより同軸ケーブル41にケーブル板50が固定される。この他の変形例のヘリカルアンテナ4を車両窓150に取り付けた態様を図31に示す。この図に示すように、ケーブル板50の同軸ケーブル41上の取り付け位置は、ヘリカルアンテナ4が取り付けられている車両窓150の周囲のボディフレーム153に接する位置とされている。ケーブル板50の設置面積は大きくされていることからボディフレーム153への固定強度を増すことができる。ケーブル板50のボディフレーム153への固定は、粘着テープやネジ止めなどで行う。ケーブル板50は位置決めの機能を有しており、取り付け作業を簡易化して、電気特性を安定させることができる。
なお、ケーブルリング49やケーブル板50は第4実施例のヘリカルアンテナ4に適用されることに限るものではなく、上記説明した他の実施例のヘリカルアンテナに適用することができ、それらの同軸ケーブルの所定位置に取り付けることができる。
Claims (9)
- 同軸ケーブルと、
前記同軸ケーブルの中心導体の先端に接続され、前記同軸ケーブルの周囲に巻回されているヘリカル素子とを備え、
前記ヘリカル素子の巻回中心から偏心する位置に前記同軸ケーブルが配置されていることを特徴とするヘリカルアンテナ。 - 同軸ケーブルと、
ヘリカル素子と、
基板上に設けられており、前記同軸ケーブルの中心導体が出力端に接続され、前記ヘリカル素子が入力端に接続されている増幅手段とを備え、
前記ヘリカル素子は、前記同軸ケーブルおよび前記基板の周囲に巻回されていると共に、前記ヘリカル素子の巻回中心から偏心する位置に前記同軸ケーブルおよび前記基板が配置されていることを特徴とするヘリカルアンテナ。 - 前記ヘリカル素子の周形状が、円形、楕円形、三角形あるいは四角形のいずれかとされていることを特徴とする請求項1または2記載のヘリカルアンテナ。
- 前記ヘリカル素子が、絶縁性の円筒部の周面に形成されたヘリカル溝内に巻回されており、前記同軸ケーブルが前記円筒部内に挿入されていることを特徴とする請求項1記載のヘリカルアンテナ。
- 前記ヘリカル素子が、絶縁性の円筒部の周面に形成されたヘリカル溝内に巻回されており、前記同軸ケーブルおよび前記増幅手段が前記円筒部内に挿入されていることを特徴とする請求項2または3記載のヘリカルアンテナ。
- 前記ヘリカル素子が、絶縁性の円筒部の周面に導電性の蒸着材料を蒸着することにより形成されており、前記同軸ケーブルが前記円筒部内に挿入されていることを特徴とする請求項1記載のヘリカルアンテナ。
- 前記ヘリカル素子が、絶縁性の円筒部の周面に導電性の蒸着材料を蒸着することにより形成されており、前記同軸ケーブルおよび前記増幅手段が前記円筒部内に挿入されていることを特徴とする請求項2または3記載のヘリカルアンテナ。
- 前記同軸ケーブルの所定の位置に取付位置を示すマーキング手段が設けられていることを特徴とする請求項1ないし7のいずれかに記載のヘリカルアンテナ。
- 前記ヘリカル素子に対して偏心して配置されている前記同軸ケーブルにおいて、前記同軸ケーブルの外周面と前記ヘリカル素子との径方向の最も短かくされている間隔を固定とした際に、前記同軸ケーブルの外周面と前記ヘリカル素子との径方向の最も長くなる間隔を動作周波数帯域の中心周波数の波長で表した値GLと、前記ヘリカル素子の軸方向の長さを動作周波数帯域の中心周波数の波長で表した値Lとの積を10000倍した値Qが、約4以上とされていることを特徴とする請求項1ないし7のいずれかに記載のヘリカルアンテナ。
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