JP2009117598A - 回路基板とそれを用いた半導体装置 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】無機フィラーを含有する樹脂からなる絶縁層と、その表面に配置された第1の回路と、その裏面に配置された第2の回路とを有し、前記第1の回路が、前記絶縁層の内部に陥入する凸部を有する。
【選択図】図4
Description
図1は、本発明の回路基板の一例について、その構造を例示したものである。この態様の回路基板は、絶縁層2を介して、図1において、上面に、回路1が形成され、下面には、別の回路4が形成されている。そして、回路1は、その下面から伸びて、絶縁層2に陥入する(絶縁層に垂直投射した場合の形状が)断面が円形の凸部を有する。なお、回路1、4の絶縁層2と接する面にはニッケル層が設けられていても良い。また、図1に例示されている通りに、必要に応じて、回路1と回路4とが支柱5を通じて電気的に接続されていてもよいし、電気的に接続されていなくてもよい。
金属酸化物としては、酸化アルミニウムは、電気絶縁性、熱伝導性ともに良好な絶縁接着剤層を容易に得ることができ、しかも安価に入手可能であるので、特に好ましい。また、金属窒化物としては、窒化硼素は、電気絶縁性、熱伝導性に優れ、更に誘電率が小さいので好ましい。
本発明の回路基板を製造する方法については、いくつかの方法を採用することができるが、以下、図1に示す回路基板を製造する方法を以下に例示する。
LED装置の場合に用いる堰について、その材料に関しては特に制限が無く、金属や、セラミックス、樹脂などの何れをも用いることができる。堰の表面は、LEDが発光する波長に対して反射率の高い材料で被覆することが好ましい。堰の形状及び大きさについても特に制限は無く、LED素子を1個もしくは複数個を囲むように設けても良い。堰の高さは、LED素子が封止材で覆われるようにすれば良い。
図1に係る回路基板を作成する目的で、以下の操作を行った。まず、510mm×510mm×85μmの銅箔の所定箇所にエッチングレジストを施し、50μmの深さまでエッチングすることにより、凸部の高さが50μmで頂部の垂直投射形状が直径2.3mmの真円形の凸部を650個有する上部回路用の銅箔を得た。
次に、前記銅箔の凸部を形成した面全面に、窒化硼素(電気化学工業社製、「GP」)を53体積%含有するビスフェノールA型エポキシ樹脂(ジャパンエポキシレジン社製、「EP828」)に、アミン系硬化剤を加え、硬化後の厚みが100μm(但し、凸部形成部分は除く)となるように塗布し、更に、厚さが35μmの銅箔をラミネート法により張り合わせた。なお、絶縁接着剤の硬化は、70℃にて3時間加熱した後に、更に、140℃にて10時間加熱することで行った。
次に、両面の銅箔をエッチングして回路を形成し、CO2レーザーによるレーザービアを形成し、これに導電ペーストを充填し、更に硬化して両面の導体回路を電気的に接続し、回路を得た。なお、図1に示されるように凸部が上層の回路に形成される場合には、絶縁接着剤の塗布の作業性などを考慮して、回路基板の作成操作自体は、上層の回路を下にした状態で作成して最終的に上下を逆転することが望ましい。
表に記載されているデータより、このように本発明の回路基板を使用する場合には、十分に熱放散が行なわれるので、LED表面温度の上昇が小さく、かつ耐電圧性も優れ、良好であった。
なお、無機フィラー粒子径、絶縁層の熱伝導率、LED表面温度、及び絶縁層の耐電圧性の測定については、次に示す方法で行った。
試料60mgを秤取し、0.2%ヘキサメタリン酸ナトリウム水溶液中で超音波による分散後、レーザー散乱式粒度測定計(使用機器;マイクロトラック/日機装社製、「モデルSPA−7997」)により測定した。
試料0.1〜1.0gを秤取し、超音波による分散後、レーザー回折式粒度分布測定装置(使用機器;シーラス社製、「モデル920」)により測定した。
絶縁接着剤の硬化体を(直径10mm、厚さ1mmの円板)を別途作製し、レーザー法熱伝導率測定装置(使用機器;アルバック理工社製、「TC−7000」)により測定した。
稼働時のLED表面を放射温度計(日本アビオニクス社製、「TVS2000」)で測定した。
回路基板の下方側(LEDを搭載していない側)の回路をベタパターンとし、絶縁層上の回路用の金属箔をエッチングして直径20mmの円形パターンを10mm間隔で3×3個(計9個)形成した。なお、前記円形パターンのうち中心部に位置する円形パターンは支柱を作成して前記回路と電気的に接続した。JIS C 2110に規定された段階昇圧法により、中心部の円形パターンと他の円形パターン間の耐電圧を測定した。
510mm×510mm×115μmの銅箔を用いて、80μmの深さまでエッチングすることにより、絶縁層中の高さが80μmの凸部を形成したこと以外は、実施例1と同一の操作をして得た回路について、実施例1と同じ評価を行った。この結果を表1に示した。
絶縁接着剤に酸化アルミニウム(電気化学工業社製、「DAW−10」)を54体積%含有するビスフェノールF型エポキシ樹脂(ジャパンエポキシレジン社製、「EP807」)を用いたこと以外は、実施例1と同一の操作をして得た回路について、実施例1と同じ評価を行った。この結果を表1に示した。
510mm×510mm×125μmの銅箔を用いて、90μmの深さまでエッチングすることにより絶縁層中の高さが90μmの凸部を形成したこと以外は、実施例4と同一の操作をして得た回路基板について、実施例1と同じ評価を行った。この結果を表1に示した。
絶縁接着剤に酸化アルミニウム(電気化学工業社製、「DAW−5」)を22体積%及び酸化アルミニウム(電気化学工業社製、「DAW−45」を32体積%含有するビスフェノールF型エポキシ樹脂(ジャパンエポキシレジン社製、「EP807」)を用いたこと以外は、実施例2と同一の操作をして得た回路基板について、実施例1と同じ評価を行った。この結果を表1に示した。
510mm×510mm×1.5mmのアルミニウム板上に、窒化硼素(電気化学工業社製、「GP」)を53体積%含有するビスフェノールA型エポキシ樹脂(ジャパンエポキシレジン社製、「EP828」)に、アミン系硬化剤を加え、硬化後の厚みが200μmとなるように塗布し、厚さが35μmの銅箔をラミネート法により張り合わせた。
次いで、アルミニウム板の反対側全面に上述の絶縁剤を100μmの厚みで塗布し、銅箔をラミネート法により張り合わせた。前記銅箔をエッチングして、CO2レーザーによるレーザービアを形成し、これにメッキ処理して両面の導体回路を電気的に接続して回路を形成し金属ベース回路基板を得た。この金属ベース回路基板は、厚み1.5mmのアルミニウム板及び厚み200μmの絶縁層以外の部分が、図2に係る回路基板となる。
得られた金属ベース回路について、実施例1と同じ評価を行った。この結果を表1に示した。
510mm×510mm×35μmの銅箔を用いて、かつ、エッチング操作のみを行わないこと以外は、実施例1と同一の操作をして、銅製の凸部が形成されていないことを除いて、実施例1と同一の回路を有する回路基板を得て、実施例1と同じ評価を行った。この結果を表1に示した。
本発明の回路基板を使用する半導体装置は、前記特定構造の回路基板を用いているので、高い信頼性を発揮できるので、産業上極めて有用である。
2、12 絶縁層
3、13 凸部
8 半導体(LED)
9 ボンディングワイヤー
16 Cu
17 Ni層
15 ビアホール
110 堰
111 封止材
Claims (8)
- 無機フィラーを含有する樹脂からなる絶縁層と、その表面に配置された第1の回路と、その裏面に配置された第2の回路とを有し、前記第1の回路が、前記絶縁層の内部に陥入する凸部を有することを特徴とする回路基板。
- 前記凸部が、前記第1の回路と接触している前記絶縁層の面から、前記絶縁層の厚みの30〜95%まで陥入している請求項1に記載の回路基板。
- 前記絶縁層中に陥入している前記凸部の頂部と、前記第2の回路と接触する前記絶縁層の面との距離が、前記無機フィラーのメディアン径に対して100〜200%である請求項1又は2に記載の回路基板。
- 前記凸部の頂部が、平坦である請求項1乃至3のいずれかに記載の回路基板。
- 前記凸部の頂部の絶縁層の表面に垂直投影した場合の形状が、円形である請求項4に記載の回路基板。
- 前記凸部の頂部の絶縁層の表面に垂直投影した場合の面積の合計が、前記第1の回路の面積に対して、0.1〜50%である請求項4に記載の回路基板。
- 請求項1乃至6のいずれか一項に記載の回路基板を有する半導体装置であって、前記絶縁層から離れる側において、前記第1の回路又は第2の回路の上に、半導体を搭載したことを特徴とする半導体装置。
- 前記半導体が、LEDである請求項7記載の半導体装置。
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JP2007288622A JP2009117598A (ja) | 2007-11-06 | 2007-11-06 | 回路基板とそれを用いた半導体装置 |
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Cited By (2)
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WO2010131771A1 (ja) | 2009-05-14 | 2010-11-18 | 日本電気株式会社 | 情報処理装置、外部機器拡張システム、外部機器拡張方法、外部機器拡張プログラムおよびプログラム記録媒体 |
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2007
- 2007-11-06 JP JP2007288622A patent/JP2009117598A/ja active Pending
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