WO2009116488A1 - 絶縁金属ベース回路基板及びそれを用いた混成集積回路モジュール - Google Patents

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Abstract

 基板の実装工程時の熱負荷により発生する反り挙動を減少させるための回路設計方法及びそれを用いた絶縁金属ベース回路基板及びその回路基板を用いた混成集積回路モジュールを提供する。  本発明の絶縁金属ベース回路基板は、絶縁金属ベース回路基板の回路側平面の重心を通る、回路平面に垂直な、少なくとも一つの任意の断面において、回路部及び非回路部からなる導体金属の回路占有率が50%以上であり、かつ、導体金属の面積が絶縁金属ベース回路基板平面の面積の50%以上を占め、しかも回路部全てを内包するように規定した最小の矩形形状の面積が絶縁金属ベース回路基板平面の面積の60%以上を占める、金属箔上に絶縁層を介して導体回路を設けてなる絶縁金属ベース回路基板である。

Description

絶縁金属ベース回路基板及びそれを用いた混成集積回路モジュール
 本発明は、半導体素子や発光ダイオード(LED:Light Emitting Diode)素子、チップ抵抗やチップコンデンサなどの表面実装型電子部品を搭載した混成集積回路モジュールに関し、ことに実装工程時の熱負荷により発生する反り挙動を減少させるための回路設計方法とそれを適用した混成集積回路モジュールに関する。
 小型化や実装時の省力化などを可能にする表面実装を実現するために、各種の回路基板が用いられており、これらの回路基板に各種の表面実装電子部品を搭載した混成集積回路モジュールが用いられている。特に、高発熱性電子部品を実装する回路基板として、金属板上に無機充填材を充填したエポキシ樹脂等からなる絶縁層を設け、該絶縁層上に回路を設けた絶縁金属ベース回路基板が用いられている。
 一方、各種の電子装置は、軽量化、薄型化が求められており、例えば、液晶表示装置は、画面の大型化とともに、薄型化を実現する努力が為されている。そこで、大面積に効率よくLED素子を配することができる絶縁金属ベース回路基板を用いることが考えられる。絶縁金属ベース回路基板上の回路には各種の電子部品が半田や導電樹脂などを介して接合される。しかし、この実装工程時の熱負荷により絶縁金属ベース回路基板が反り挙動を示す場合がある。
 従来では、このような反り挙動は特に問題とはならなかったが、例えば、特許文献1に示されるような液晶表示装置用途のように、画面の大型化とともに、薄型化を実現する努力が為されている場合、絶縁金属ベース回路基板にも大型化とともに薄型化が要求される。すると、実装工程時の熱負荷により絶縁金属ベース回路基板が反り挙動を示し、半田や導電性樹脂の接合が不充分になるなどの不都合が起きることが懸念される。
 また、非特許文献1には、プラスチック基板について、反りが発生することが記載されており、基板の線膨張率とヤング率を改善することにより反りが抑制できることが記載されている。
特開2006-310014号公報 シャープ技報 第85号 2003年4月
発明の概要
 本発明は、上記の事情に鑑みてなされたものであり、基板の実装工程時の熱負荷により発生する反り挙動を減少させるための回路設計方法及びそれを用いた絶縁金属ベース回路基板及びその回路基板を用いた混成集積回路モジュールを提供することを目的とするものである。
 本発明者は、有限要素法を用いた熱弾塑性解析において、いろいろな絶縁金属ベース回路基板の回路パターンを種々変えて、電子部品を半田により接合する混成集積回路について、実装工程に対応する室温から250℃の範囲の熱を負荷する計算を種々行った。
 その結果、絶縁金属ベース回路基板の基板箔厚みが薄い場合や基板の大きさが大きい場合には、構造上熱負荷により反りが発生すること、ただし、回路設計方法を工夫することで、その反りを低減させることができることを見いだした。
 さらに、本発明者は、上記知見に基づき、いろいろと実験的に検討し、次の知見を得て本発明に至ったものである。
 本発明の回路設計方法では、導体金属金属の配置構成を制御し、絶縁金属ベース回路基板の回路パターンの外形を矩形形状に近づけることを特徴とする。
 即ち、本発明によれば、絶縁金属ベース回路基板の回路側平面の重心を通る、回路平面に垂直な、少なくとも一つの任意の断面において、回路部及び非回路部からなる導体金属の回路占有率が50%以上であり、かつ、導体金属の面積が絶縁金属ベース回路基板平面の面積の50%以上を占め、しかも、回路部全てを内包するように規定した最小の矩形形状の面積が絶縁金属ベース回路基板平面の面積の60%以上を占める、金属箔上に絶縁層を介して導体回路を設けてなる絶縁金属ベース回路基板が提供される。
 また、本発明の一態様では、上記絶縁層及び導体金属上に絶縁膜を形成している絶縁金属ベース回路基板が提供される。このような絶縁膜を設けることにより、実装工程時に、絶縁層や導体金属を半田や導電性樹脂及び熱による酸化から保護するという効果を得ることができる。
 また、本発明の一態様では、上記絶縁金属ベース回路基板を用いている混成集積回路モジュールが提供される。
 本発明に係る絶縁金属ベース回路基板の回路設計方法によれば、基板の大きさが大きくなっても、あるいは、基板箔厚みが薄くなっても、実装工程時の熱負荷により発生する反り挙動を減少させることができ、電子部品の接合材を確実に接合させることができ、実使用下においても、その周辺部に接合はがれを生じることがなく、信頼性の高い混成集積回路モジュールを提供することができる。
 また、本発明に係る絶縁金属ベース回路基板は、上記特徴のある混成集積回路モジュールを容易に得られるように予め特定な構造を有しているので、これを用いて得られる混成集積回路モジュールは、実使用条件下で受ける厳しい温度変化によっても半田や導電樹脂などの接合材及びその周辺部にクラックを生じることがなく信頼性が高い。
本発明の実施例に係る混成集積回路モジュールの平面概略図。 図1におけるA-A’断面概略図。 本発明の混成集積回路モジュールの他の一例を示す断面概略図。 本発明の比較例に係る混成集積回路モジュールの平面概略図。 本発明の比較例に係る混成集積回路モジュールの断面概略図。 「最小の矩形形状」を示す混成集積回路モジュールの平面概略図。
符号の説明
 1    表面実装電子部品
 2    導体金属
 3    絶縁層(A)
 4    金属箔
 5    接合材
 6    絶縁層(B)
 R    最小の矩形形状
 A-A’ 絶縁金属ベース回路基板の回路面側の重心を通る断面
 Wc   上記断面における、導体金属の長さの合計
 Wcn  上記断面における、各導体金属の長さ
 Ws   絶縁金属ベース回路基板の回路面側の重心を通る断面の長さ
発明を実施するための形態
 本発明者らは、薄型化、大型化した絶縁金属ベース回路基板の実装工程時の熱負荷による反り挙動を軽減し、半田や導電性樹脂の接合信頼性を高めるための回路設計方法及びそれを用いた絶縁金属ベース回路基板及びその回路基板を用いた混成集積回路モジュールを見いだすべく、実装方法、回路基板構造、材料について鋭意検討した結果、絶縁金属ベース回路基板の回路配置構成や外形を制御したときに、実装工程時の熱負荷による反り挙動を少なくできる回路基板が得られるという知見を得て、本発明に至ったものである。
 即ち、本発明は、導体金属金属の配置構成や外形を制御することにより、実装工程時の熱負荷による反り挙動を少なくできる絶縁金属ベース回路基板及びその回路基板を用いた混成集積回路モジュールが得られるという知見に基づいたものである。
 本発明の一実施形態に係る絶縁金属ベース回路基板は、絶縁金属ベース回路基板の回路側平面の重心を通る、回路平面に垂直な、少なくとも一つの任意の断面において、回路部及び非回路部からなる導体金属の回路占有率が50%以上であり、かつ、導体金属の面積が絶縁金属ベース回路基板平面の面積の50%以上を占め、しかも、回路部全てを内包するように規定した最小の矩形形状の面積が絶縁金属ベース回路基板平面の面積の60%以上を占める、金属箔上に絶縁層を介して導体回路を設けてなる絶縁金属ベース回路基板である。
 以下、図をもって、本発明の一実施形態に係る混成集積回路モジュール及び絶縁金属ベース回路基板を更に詳細に説明する。
 図1は、本発明の実施形態に係る混成集積回路モジュールの一例を示す平面図である。
 本実施形態の混成集積回路モジュールにおいては、表面実装型電子部品1が回路2上に搭載され、この回路2は絶縁層(A)3上に形成されている。
 図2は図1中のA-A’部分での回路平面に垂直な断面図を示す。絶縁金属ベース回路基板は、金属箔4の一主面上に絶縁層(A)3が設けられており、絶縁層(A)3上に回路2が形成されている。混成集積回路モジュールは、絶縁金属ベース回路基板の所望部分に接合材5を介して表面実装型電子部品1を配置搭載した構造を有している。
 図3は、本発明の他の実施形態に係る混成集積回路モジュールを示す断面図である。
 この実施形態においては、金属箔4の一主面上に絶縁層(A)3が設けられており、絶縁層(A)3上に導体金属2が形成され、接合材を使用しない回路部分及び絶縁層(A)3の上に絶縁層(B)6を配置した構造を有している。
 この実施形態に係る混成集積回路モジュールでは、絶縁金属ベース回路基板の回路の所望部分に接合材5を介して表面実装型電子部品1を配置搭載した構造を有している。
 また、本発明の比較例となる回路基板の平面図を図4に、断面図を図5に示す。
[導体金属]
 本発明において、導体金属とは、電子・電気素子を駆動させるために電流が流れる回路部分、及び電気的には利用しない非回路部分を含む。
 また、本発明において、「回路側平面」とは、絶縁金属ベース回路基板上で上記導体金属部分が形成される面のことを意味する。また、「回路側平面の重心」とは、面の厚さや重さを一様とみなし、基板回路面の各部にはたらく重力を1つにまとめたとき、その力がはたらく点と定義される。例えば、円板状の基板の重心は中心と同じになり、三角形状の基板の重心は、三角形の頂点とその対辺の中点を結んだ線が交わる点になる。多角形の基板の重心は、まず対角線で複数の三角形に分割して、三角形の重心点を割り出す。次に、各々の三角形の重心点の重心を求めると、それが多角形の基板の重心となる。
 また、「断面」とは、絶縁金属ベース回路基板の平面に対して略垂直の断面のことを意味する。
 本発明の導体金属を構成する金属としては、銅、アルミニウム、ニッケル、鉄、錫、金、銀、モリブデン、チタニウムのいずれか、これらの金属を2種類以上含む合金、或いは上記金属又は合金を使用したクラッド箔等を用いることができる。尚、上記      の製造方法は電解法でも圧延法で作製したものでもよい。
 また、金属箔上にはNiメッキ、Ni-Auメッキ、半田メッキなどの金属メッキがほどこされていてもかまわない。尚、絶縁層(B)との接着性の点から、上記金属箔の絶縁層(B)に接する側の表面はサンドブラスト、エッチング、各種メッキ処理、カップリング剤処理等の表面処理も適宜選択可能である。
 導体金属の厚みは0.005mm~0.400mmが好ましく、更に好ましくは0.01mm~0.30mmである。
 導体金属の厚みが0.005mm以上であれば回路基板として十分な導通回路を確保できるし、0.400mm以下ならば回路形成の製造工程上の問題も発生することがない。
 また、本発明において、回路が単一の金属箔で構成されているものであっても、2つ以上の複数の金属層を積層したクラッド箔から構成されているものでも構わない。
 本発明においては、図1の平面図の重心を通るA-A‘断面を示す図2に例示するように、絶縁金属ベース回路基板の回路側平面の重心を通る、回路平面に垂直な、少なくとも一つの任意の断面における導体金属の回路占有率が50%以上、好ましくは60%以上、さらに好ましくは70%以上である。
 この回路占有率が50%以上であれば、反りの発生を抑制することができる。
[回路占有率]
 本発明において、導体金属の回路占有率とは、断面概略図である図2に示す記号を用いれば、
100×(Wc/Ws)[%]で表せる。
 ここで、Wsは、図2に示すように、絶縁金属ベース回路基板における回路面側の重心を通る断面の絶縁層乃至は金属箔の長さである。
 また、Wcは、
   Wc=Wc1+Wc2+Wc3+Wc4+Wc5+・・・・・+Wcn
で定義される、導体金属の長さの合計である。
 例えば、絶縁層乃至は金属箔の長さWsが300mmで、導体金属の長さの合計Wcが240mm(=Wc1(100mm)+Wc(60mm)+Wc3(80mm))である場合、回路占有率は、80%となる。
[最小の矩形形状]
 本発明では、導体金属の回路部全てを内包するように最小の矩形形状が規定され、その最小の矩形形状の面積が上記絶縁金属ベース回路基板平面の面積に占める割合が60%以上、好ましくは70%以上、さらに好ましくは90%以上である。これにより、一様な反りを誘起せしめ、複雑な反りを制御し、実装工程における接合材の接合不良を無くすことが出来る。
 ここで、最小の矩形形状とは、電気・電子回路としての機能を有する導体金属の回路部分全てを含むように規定され、かつ可能な限り最小の面積を持つように規定される形状を意味する。
 例えば、図1に示すような構造の回路の場合、最小の矩形形状とは、図6の斜線部が示すような範囲を意味する。
 例えば、回路基板平面の面積が90000mmで、最小の矩形形状の面積が81000mmである場合、最大の矩形形状が絶縁金属ベース回路基板平面内に占める面積の割合は90%となる。
[絶縁層(A)]
 絶縁層(A)の熱伝導率は0.5W/mK以上であり、好ましくは1W/mK以上であり、さらに好ましくは1.5W/mK以上である。
 0.5W/mK以上の熱伝導率を有する絶縁層を用いた絶縁金属ベース回路基板は、電子部品から発生する熱を効率よく絶縁金属ベース回路基板裏面側に放熱し、さらに、外部に放熱することにより電子部品の蓄熱を低減し、電子部品の温度上昇を小さくするとともに、長寿命の混成集積回路モジュールを提供することができる。
 また、導体金属と金属箔との間の耐電圧が1kV以上、望ましくは1.5kV以上、さらに望ましくは2kV以上という、耐電圧特性を有することが好ましい。耐電圧が1kV以上であれば、電子部品を搭載したときに、安定して電子部品を稼働させることができる。
 さらに、絶縁層(A)は、200Kから450Kの温度範囲において、貯蔵弾性率と熱膨張率との積が1kPa/K以上10MPa/K以下のものが好ましく、10kPa/K以上1MPa/K以下のものが特に好ましい。
 貯蔵弾性率と熱膨張率との積が1kPa/K以上であれば、絶縁層(A)の扱いが容易であり、10MPa/K以下であると接合材への負担を軽減できるからである。
 絶縁層(A)の厚さは、50μm以上400μm以下が好ましく、更に好ましくは80μm以上200μm以下である。絶縁層(A)の厚さが50μm以上であれば電気絶縁性が確保できるし、400μm以下で熱放散性が十分に達成できるし、小型化や薄型化に寄与できる。
 絶縁層(A)に用いられる樹脂としては、耐熱性、電気絶縁性に優れた樹脂であればどのようなものであっても良いが、耐熱性や寸法安定性の点から熱硬化性樹脂が好ましく、熱硬化性樹脂としては、エポキシ樹脂、フェノール樹脂、シリコーン樹脂、アクリル樹脂などが使用できる。
 中でも、無機充填材を含みながらも、硬化状態において、金属箔と導体金属との接合力及び絶縁性に優れた二官能性エポキシ樹脂と重付加型硬化剤とを主成分としたものが好ましい。
 重付加型硬化剤としては、機械的及び電気的性質に優れた酸無水物類やフェノール類が好ましい。
 重付加型硬化剤の配合量としては、熱硬化性樹脂に含まれるエポキシ樹脂のエポキシ当量に対して活性水素等量が0.8~1倍となるように添加することにより絶縁層の機械的及び電気的性質を確保できるため好ましい。
 エポキシ樹脂としては、ビスフェノールF型エポキシ樹脂などの可撓性を有しないエポキシ樹脂やダイマー酸エポキシ樹脂などの可撓性を有するエポキシ樹脂が使用できる。またアクリルゴムなどで予め変性したエポキシ樹脂も使用できる。
 具体的なエポキシ樹脂としては、公知のエポキシ樹脂、例えばナフタレン型、フェニルメタン型、テトラキスフェノールメタン型、ビフェニル型、およびビスフェノールAアルキレンオキサイド付加物型のエポキシ樹脂等があげられるが、このうち応力緩和性という理由で、主鎖がポリエーテル骨格を有し直鎖状であるエポキシ樹脂が好ましい。
 主鎖がポリエーテル骨格を有し主鎖状であるエポキシ樹脂としては、ビスフェノールA型、ビスフェノールF型エポキシ樹脂、ビスフェノールA型の水素添加エポキシ樹脂、ポリプロピレングリコール型エポキシ樹脂、ポリテトラメチレングリコール型エポキシ樹脂に代表される脂肪族エポキシ樹脂、およびポリサルファイド変性エポキシ樹脂等が挙げられ、これらを複数組み合わせて用いることもできる。
 絶縁金属ベース回路基板に高い耐熱性が必要な場合にはビスフェノールA型エポキシ樹脂を単独、若しくは他のエポキシ樹脂と組み合わせて用いることで電気絶縁性、熱伝導率が共に高く、耐熱性の高い樹脂硬化体が得られることが可能となる。
 ビスフェノールA型エポキシ樹脂については、エポキシ当量300以下であることが一層好ましい。エポキシ当量が300以下であれば、高分子タイプになるときに見られる架橋密度の低下によるTgの低下、従って耐熱性の低下を引き起こすことが防止されるからである。また、分子量が大きくなると、液状から固形状となり、無機充填材を硬化性樹脂中にブレンドすることが困難になり、均一な樹脂組成物が得られなくなるという問題をも避けることができる。
 エポキシ樹脂は加水分解性塩素濃度が600ppm以下であることが好ましい。加水分解性塩素濃度が600ppm以下であれば、金属ベース回路基板として充分な耐湿性を示すことができる。
 エポキシ樹脂には硬化剤を添加することが一般的である。硬化剤としては、芳香族アミン系樹脂、酸無水物系樹脂、フェノール系樹脂及びジシアンアミドからなる群から選ばれる1種類以上を用いることができる。
 硬化剤の添加量については、エポキシ樹脂100質量部に対して、5~50質量部であることが好ましく、10~35質量部であることが一層好ましい。硬化剤の添加量が5重量部以上であれば硬化速度が遅くなり製造時の作業性に悪影響を及ぼす可能性がなく、また、硬化剤の添加量が50重量部以下であればエポキシ樹脂の特性(耐熱性等)を損なわずに硬化させることができる。
 硬化剤に対して、必要に応じて硬化触媒を使用することもできる。硬化触媒としては、一般にイミダゾール化合物、有機リン酸化合物、第三級アミン、第四級アンモニウム等が使用され、いずれか1種類以上を選択することができる。
 硬化触媒の添加量については、硬化温度により変化するため特に制限はないが、一般にエポキシ樹脂100質量部に対して0.01質量部以上5質量部以下であることが好ましい。硬化触媒の添加量が0.01質量部以上ならば十分に硬化するし、5質量部以下ならば回路基板製造工程のおける硬化度合いの制御が容易となる。
 硬化剤についてはフェノール樹脂などの可撓性を有しない硬化剤や脂肪族系炭化水素のジアミンなどの可撓性を有する硬化剤が使用でき、これらの硬化剤とエポキシ樹脂を組み合わせてよい。また、硬化促進剤についても必要に応じて使用してもよいし、これらの硬化剤以外にポリイミド樹脂、フェノキシ樹脂などの樹脂成分を使用してもよい。
 絶縁層(A)には、必要に応じて、無機充填材、カップリング剤等の分散助剤、溶剤等の粘度調整助剤など公知の各種助剤を、本発明の目的に反しない限りに於いて、添加することが可能である。
 絶縁層(A)に含有される無機充填材としては、電気絶縁性で熱伝導性の良好なものが好ましく、例えば、酸化ケイ素、酸化アルミニウム、窒化アルミニウム、窒化ケイ素、窒化ホウ素、酸化マグネシウム等が用いられる。これらの無機充填材は、単独でも複数を組み合わせても用いることができる。
 無機充填材としては、このうち窒化アルミウムおよび窒化ホウ素が高熱伝導性であるという理由で好ましい。また、酸化ケイ素、窒化ホウ素を用いることで硬化体の誘電率を低く抑えることが可能となり、高周波で用いる電気、電子部品の放熱材料に用いる場合に、電気絶縁性が確保しやすいことから好ましい。更に、ハンドリング性および流動性を向上させるため、上記無機充填材の粒子形状はアスペクト比が1に近いものが好ましい。粗粒子と微粒子を混ぜ合わせると破砕粒子や球状粒子を単独で用いた場合よりも高充填が可能となり、更に好ましい。
 無機充填材としては、絶縁層の熱伝導特性を向上させる目的で、粗粒子と微粒子等の複数の粒子群を混合使用することができる。例えば、粗粒子と微粒子を混ぜ合わせて用いる場合には、平均粒子径が5μm以上の粗粒子粉と5μm未満の微粒子粉を用いることが好ましい。粗粒子粉と微粒子粉の割合は粗粒子粉が無機充填材全体に対して40~98体積%が好ましく、より好ましくは50~96体積%である。
 また、上記無機充填材の添加量は絶縁層(A)をなす樹脂組成物中40~75体積%が好ましい。無機充填材の添加量が40体積%未満では放熱性の効果が低下し実用上用途が制限されることがあるし、75体積%を超えると樹脂中への分散が難しくなるし、また接着性の低下やボイド残存による耐電圧の低下をきたすためである。
 また、無機充填材中のナトリウムイオン濃度は、500ppm以下であることが好ましく、100ppm以下であることがより好ましい。無機充填材中のナトリウムイオン濃度が500ppmを超えると、高温下、直流電圧下においてイオン性不純物の移動が起こり、電気絶縁性が低下する傾向を示す場合がある。
[金属箔]
 金属箔は、アルミニウム、鉄、銅、又はそれら金属の合金、もしくはこれらのクラッド材等からなり、いずれでも構わないが、熱放散性を考慮するとアルミニウム、銅、又はそれらの合金が好ましい。また、必要に応じて、絶縁層との密着性を改良するために、絶縁層との接着面側に、サンドブラスト、エッチング、各種メッキ処理、カップリング剤処理等の表面処理も適宜選択可能である。更に、金属箔を前述した導体金属を形成する技術を利用して回路化することも可能である。
 金属箔の厚さは0.013mm以上であることが好ましい。より好ましくは0.05mm以上である。
 金属箔の厚さが0.013mm以上であればハンドリング時にしわを生じることもない。上限値については技術的な制限はないが、0.5mm以下の場合には液晶装置のバックライト用のLEDを搭載する回路基板として好適であるが、金属箔の厚さが3mmを超えると絶縁金属ベース回路基板としての用途が見いだせず、実用的でない。
 本発明の他の実施形態に係る混成集積回路モジュールでは、図3に示すように、接合材を使用しない回路部分及び絶縁層(A)3の上に絶縁層(B)6を配置した構造を有している。
 絶縁層(B)6(絶縁膜)は、LED素子、チップ抵抗やチップコンデンサなどの電子部品が、半田或いは導電樹脂等の接合材により固定される時、接合材の箇所を特定するためのソルダーレジストとして用いる。
 さらに、絶縁層(B)6(絶縁膜)を白色膜にして、光に対して反射率を高くし、LED素子と組み合わせることで、平面光源として使用することもできる。平面光源は、各種の照明として用いる他、テレビやパソコン、携帯電話などの各種液晶パネルのバックライトなどとして用いることができる。
[絶縁層(B)]
 絶縁層(B)全体の厚みは10~500μm程度あれば充分であるが、10~100μmとするときは絶縁金属ベース回路基板を生産性高く製造できるという利点も有することから好ましい。
 絶縁層(B)に使用される樹脂としては熱硬化型ソルダーレジストの場合はエポキシ樹脂、紫外線硬化型ソルダーレジストの場合はアクリル樹脂、紫外線・熱併用型ソルダーレジストの場合はエポキシ樹脂とアクリル樹脂との併用が望ましい。
 絶縁層(B)を白色膜にして、光に対して反射率を高くし、LED素子と組み合わせることで、平面光源として使用することもできる。平面光源は、各種の照明として用いる他、テレビやパソコン、携帯電話などの各種液晶パネルのバックライトなどとして用いることができる。
 上記の白色膜は、400~800nmの可視光領域に対して70%以上の反射率、さらに好ましい実施態様においては、450~470nmと520~570nm及び620~660nmに対していずれも80%以上の反射率を持つことがLED照射光の有効利用の点から好ましい。
 白色膜は、具体的には、光硬化樹脂や熱硬化樹脂を含有する樹脂組成物に白色顔料を配合して得ることができる。光硬化型樹脂や熱硬化性樹脂としてはエポキシ樹脂、アクリル樹脂、及びこれらの混合物が好適に用いられるが、これらに制限されるものではない。
 白色膜に含有される白色顔料としては、酸化亜鉛、炭酸カルシウム、二酸化チタン、酸化アルミニウム、スメクタイトから選ばれる少なくとも1種以上を含有することが好ましい。
 上記白色顔料のうち二酸化チタンが最も屈折率が大きく、基板の光の反射率を高める際に用いる場合により好ましい。二酸化チタンには、結晶系がアナターゼ型とルチル型が知られているが、ルチル型のものが安定性に優れるため光触媒作用が弱く、他の構造のものに比べ樹脂成分の劣化が抑制されるので好適に用いることができる。更に、二酸化チタンに各種の表面処理を施し、光触媒作用を抑制したものが好適に用いることができる。表面処理の代表例としては、二酸化ケイ素や水酸化アルミニウム等によるコーティングが挙げられる。また、二酸化チタンに関して、光の散乱効率を高めるために平均粒子径が0.30μm以下であることが好ましい。
 上記白色顔料のうち、酸化亜鉛は高屈折率及び高放熱性を兼備する材料であり、基板の反射率及び放熱性を高める際に用いる場合により好ましい。また、酸化亜鉛の光の散乱効率を高める場合には、平均粒子径が0.35μm以下であることが好ましい。
 絶縁層(B)に白色顔料を添加する場合の添加量は、絶縁層全体に対し5~50体積%が好ましく、更に好ましくは5~30体積%である。5体積%以上で十分な反射率向上の効果が得られるし、50体積%以下ならば絶縁層を形成する操作に於いて分散ができなくなることもない。
 尚、回路上に絶縁層(B)を形成する場合には、LEDなど電子部品の接合部やコネクター接合部に相当する部分に予め開口部を設けることで対応すればよい。
[混成集積回路モジュール]
 本発明に係る混成集積回路モジュールは、絶縁金属ベース回路基板上に複数の回路が設けられた構造を有し、上記回路基板の回路上に、例えばLED素子、半導体チップや抵抗チップなどの電子部品が半田或いは導電樹脂等の接合材により固定されており、上記の照明やバックライトなどを含む。
 上記混成集積回路モジュールは筐体に固定されて使用されるが、PPS(ポリフェニレンサルファイド)等からなる各種樹脂ケース等に取り付けられる場合もあれば、エポキシ樹脂等に包埋される場合もある。電子部品は一つの回路に設けられていても構わないし、一つの電子部品が二つ以上の回路上に跨って設けられていても構わない。
[絶縁金属ベース回路基板の製造方法]
 本発明に係る絶縁金属ベース回路基板の製造方法に関しては、無機充填材を含有する樹脂に適宜硬化剤等の添加剤を添加した絶縁材料を複数準備し、金属箔及び/又は導体金属用金属箔上に1層又は多層塗布しながら、必要に応じて加熱処理等を施して、硬化させ、その後金属箔よりエッチング等により回路形成する方法がある。
 或いは、予め絶縁材料からなるシ-トを作製しておき、上記シートを介して金属箔や導体金属用の金属箔を張り合わせた後エッチング等により回路形成する方法等の従来公知の方法で得ることができる。
 さらに、絶縁層(B)を形成する場合は、上記絶縁金属ベース回路基板上に絶縁層(B)となる、ソルダーレジストや白色膜を塗布し、熱及び光で硬化すればよい。この時、表面実装部品用の接合材を接合する回路部分には塗膜を形成しない。
 上記の絶縁金属ベース回路基板を用いた混成集積回路モジュールとするためには、所望の位置に接合材を用いて、表面実装部品などを接合すればよい。
 さらに、本発明において、絶縁層(上記絶縁層(A)、絶縁層(B))は1層以上の単位絶縁層から構成され、単位絶縁層が一層であっても、複数の単位絶縁層から構成されていても構わない。
 絶縁層は、回路基板の熱放散性を高く維持するために、いろいろな無機充填材を含有することが好ましい。また、絶縁層が多層構造を有する場合には、樹脂の種類、無機材の種類、樹脂への添加剤等の種類、或いはそれらの量的割合を変更した少なくとも2種類以上の単位絶縁層で構成されている。例えば、単位絶縁層が3層以上で構成されている場合、いずれの単位絶縁層が異なる組成であっても、また隣り合う単位絶縁層が異なる組成で、隣り合わない単位絶縁層が同一組成であっても構わない。
 また、本発明において、接合材としては、半田であっても、導電樹脂であっても、電子部品と回路材とを接合するものであれば構わないが、接合材が半田であるときには、電子部品と金属ベース回路基板との接合力が高く、従って電子部品から発生する熱が容易に放散しやすいので、好ましい。
 接合材が半田の場合、その半田は、鉛-錫を含む各種の2元、3元系半田であっても、鉛を含まない各種の2元、3元系半田、例えば金、銀、銅、錫、亜鉛、ビスマス、インジウム、アンチモンなどを含む半田であっても構わない。
 一方、接合材が導電樹脂の場合、エポキシ或いはアクリル等の樹脂に、金、銀、銅などの金属或いは黒鉛などの導電性材料を1種類含むものであっても、これら金属或いは黒鉛などの導電性材料を2種類以上含むものであっても構わない。
 以上、本発明の実施形態について述べたが、これらは本発明の例示であり、上記以外の様々な構成を採用することができる。
 以下、本発明を実施例により説明するが、本発明はこれらに限られるものではない。
〔実施例1~12、比較例1~6〕
 金属箔となる35μm厚の銅箔上に、硬化後の厚さが150μmになるように塗布層を形成した。
 塗布層は、ビスフェノールA型エポキシ樹脂(ジャパンエポキシレジン社製、「EP-828」)100質量部に対し、硬化剤としてフェノールノボラック(大日本インキ化学工業社製、「TD-2131」)を50質量部加え、平均粒子径が1.2μmである破砕状粗粒子の酸化ケイ素(龍森社製、「A-1」)と平均粒子径が10μmである破砕状粗粒子の酸化ケイ素(龍森社製、「5X」)を合わせて絶縁層中56体積%(球状粗粒子と球状微粒子は質量比が7:3)となるように配合した。
 そして、上記塗布層(絶縁層)上に、200μm厚のアルミ箔を張り合わせ、加熱することにより塗布層を硬化させ、絶縁金属ベース基板を得た。
 さらに、上記の絶縁金属ベース基板について、所定の位置をエッチングレジストでマスクして銅箔をエッチングした後、エッチングレジストを除去して銅回路を形成し、該絶縁金属ベース回路基板平面内にとりうる最大の矩形形状が350mm×350mmの絶縁金属ベース回路基板とした。
 このとき、エッチングレジスト用のマスクのパターンを変更し、実施例1~12及び比較例1~6とした。例えば、図1のパターンが実施例1、図4のパターンが比較例1である。
 各実施例及び比較例について、回路側平面の重心を通る断面の導体金属の回路占有率、最大の矩形形状が絶縁金属ベース回路基板平面に占める割合を表1に示した。
Figure JPOXMLDOC01-appb-T000001
 上記絶縁金属ベース回路基板上に白色ソルダーレジスト(タムラ化研 DSR-330L10-11)を塗布し、熱及び光で硬化した。この時、銅回路上の接合材部分には白色塗膜を形成しない。
 次に、上記操作で得た各々の回路基板のパッドに、ERNI社の表面実装型のコネクターを接合材で接合し、混成集積回路モジュールとした。
 実施例1~8および比較例1~4については、錫-銅-銀からなる半田を用い、550Kの温度でリフローにより半田付けを行なった。また、実施例9~12、比較例5、6については、銀-エポキシからなる導電性接着剤を用い、385Kの温度でリフローにより接合した。
 接合後、水平なテーブルの上に置いて基板各部のテーブルからの高さを測定し、最高の値を最大の反り量とした。その結果を表2に示した。
 表2から分かるように、実施例1~12の最大の反り量は、比較例1~6の1/2以下である。即ち、本発明に係る絶縁金属ベース回路基板、また、それを用いた混成集積回路モジュールは、基板の実装工程時の熱負荷により発生する反り挙動を抑制する効果が優れていることが明瞭である。
Figure JPOXMLDOC01-appb-T000002
 また、コネクターの半田に接合不良がないかどうかを観察した。その結果は、表3に示した通り、比較例1~3では、接合不良が認められたのに対し、実施例1~12では、異常のないことが確認され、本発明のものが優れていることが明瞭である。
 さらに、上記各々の混成集積回路モジュールに関して、液相中において233Kで7分保持後、423Kで7分保持を1サイクルとして所定回数処理するヒートサイクル試験を行った。ヒートサイクル試験後に、各々の混成集積回路モジュールについて、光学顕微鏡で主に接合部分のクラックの発生の有無を観察した。
 その結果は、表3に示した通り、比較例1~6では、クラックの発生が認められたのに対し、実施例1~12では、500回のヒートサイクルでもクラックの発生は少ないことが確認された。さらに、実施例1、8では、1000回のヒートサイクルでもクラックの発生はなく、異常のないことが確認され、本発明のものが耐クラック性にも優れていることが明瞭である。
Figure JPOXMLDOC01-appb-T000003
 以上のように、本発明は、半導体素子や発光ダイオード(LED:Light Emitting Diode)素子、チップ抵抗やチップコンデンサなどの表面実装型電子部品を搭載した混成集積回路モジュールに関し、ことに実装工程時の熱負荷により発生する反り挙動を減少させるための回路設計方法とそれを適用した混成集積回路モジュールに関する。
 また、それに用いる絶縁金属ベース回路基板に関するもので、特に、厚さの薄い絶縁金属ベース回路基板に適用すると極めて効果的である。
 即ち、本発明の回路設計方法及びそれを用いた絶縁金属ベース回路基板を用いれば、実装工程における接合不良が発生せず、さらに、実使用条件下で受ける厳しい温度変化によっても電子部品の接合材及びその周辺部にクラックを生じることがなく信頼性の高い混成集積回路モジュールを提供することができ、産業上有用である。

Claims (3)

  1. 絶縁金属ベース回路基板の回路側平面の重心を通る、回路平面に垂直な、少なくとも一つの任意の断面において、回路部及び非回路部からなる導体金属の回路占有率が50%以上であり、
    かつ、導体金属の面積が絶縁金属ベース回路基板平面の面積の50%以上を占め、しかも、回路部全てを内包するように規定した最小の矩形形状の面積が絶縁金属ベース回路基板平面の面積の60%以上を占める、金属箔上に絶縁層を介して導体回路を設けてなる絶縁金属ベース回路基板。
  2. 絶縁層及び導体金属上に絶縁膜を形成している請求項1記載の絶縁金属ベース回路基板。
  3. 請求項請求項1又は2記載の絶縁金属ベース回路基板を用いている混成集積回路モジュール。
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