JP2009116608A - 被印字媒体 - Google Patents

被印字媒体 Download PDF

Info

Publication number
JP2009116608A
JP2009116608A JP2007288824A JP2007288824A JP2009116608A JP 2009116608 A JP2009116608 A JP 2009116608A JP 2007288824 A JP2007288824 A JP 2007288824A JP 2007288824 A JP2007288824 A JP 2007288824A JP 2009116608 A JP2009116608 A JP 2009116608A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
inlet portion
inlet
label
printing
layer
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP2007288824A
Other languages
English (en)
Inventor
Takayuki Hiyoshi
隆之 日吉
Toshiyuki Tamura
敏行 田村
Kuniyoshi Yamada
邦由 山田
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Toshiba TEC Corp
Original Assignee
Toshiba TEC Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Toshiba TEC Corp filed Critical Toshiba TEC Corp
Priority to JP2007288824A priority Critical patent/JP2009116608A/ja
Publication of JP2009116608A publication Critical patent/JP2009116608A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Images

Abstract

【課題】印字領域の全面にスペーサシート又は凹み部を形成する必要がなく、かつ低コストでインレット部の厚みによって形成された段差部により印字不良を生じないこと。
【解決手段】インレット部5の各側面に形成される第1のインレット段差部10と第2のインレット段差部11との各内にそれぞれ段差緩和層14、15を設けた。
【選択図】図2

Description

本発明は、例えばRFID(Radio Frequency Identification)システムに適用され、アンテナ素子及びICチップ等から成る非接触IC回路が形成されたRFIDインレット部を積層して成るRFIDラベル、RFIDカード等の被印字媒体に関する。
例えば商品管理や物流管理等は、バーコード等の機械コードをラベル等に印字することにより行われていた。近年、商品管理や物流管理等は、無線通信技術を用いたRFIDシステムが利用され始めている。RFIDシステムに用いられるRFIDラベルやRFIDカード等には、インレット部と呼ばれる無線通信可能なIC回路が埋め込まれている。RFIDシステムは、RFIDラベルやRFIDカード等に埋め込まれているICチップと外部の無線通信可能なリーダ・ライタとの間で電波又は電磁波を利用して情報を読み書きすることにより商品管理や物流管理等を行う。このRFIDシステムでは、無線により送受信される情報の内容が人間により認識できないので、当該情報の内容を人間により認識できるように、送受信される情報を例えばラベルやカードの表面に印字するのが一般的である。
RFIDラベルやRFIDカード等に埋め込まれているインレット部は、ICチップをアンテナ素子に実装して形成されている。例えば、RFIDラベルは、インレット部を被印字用紙と剥離紙との間に挟み込む構成になっている。
図5はRFIDラベルの構成図を示す。RFIDラベル100は、台紙101を有する。この台紙101の面上には、剥離層が形成されている。又、ラベル102の上面には、例えば商品管理や物流管理等のうち人間に必要な情報、例えばRFIDシステムのリーダ・ライタとの間で電波又は電磁波を利用して送受信される例えば商品管理や物流管理等に用いる情報が印字される。ラベル102は、例えばサーマルヘッドS等により発生する熱により発色し、情報の印字が行われる。なお、サーマルヘッドSが固定され、被印字媒体100が矢印A方向に搬送されることにより、ラベル102上への情報の印字が印字方向Bに向かって行われる。ラベル102の下面には、粘着層が形成されている。台紙101上の剥離層とラベル102の粘着層との間には、インレット部103が設けられる。このインレット部103は、シート基材104と、アンテナ素子105と、ICチップ106とから成る。このように台紙101とラベル102との間にインレット部103が設けられるので、インレット部103の両側面には、それぞれインレット部103の厚さに応じた傾斜角の第1のインレット段差部107と第2のインレット段差部108とが形成される。又、インレット部103の両端にもそれぞれインレット部103の厚さに応じた傾斜角の第3のインレット段差部109と第4のインレット段差部110とが形成される。
このようなRFIDラベル100は、サーマルプリンタ等によってラベル102上に印字を行った後、剥離紙からラベル102及びインレット部103を剥離し、これらラベル102及びインレット部103を管理すべき商品等に貼り付ける。通常、RFIDラベル100においてラベル102及びインレット部103は、一体化している。これにより、RFIDラベル100は、一般のラベルと同様に、ラベル102を剥離紙から剥離すると、インレット部103もラベル102と一体になって剥離される。
このようなRFIDラベル100は、ラベル102と剥離紙との間にインレット部103を挟み込んでいるので、インレット部103の厚み、一般的にはPET等の樹脂により形成された例えば50μmの厚みによってラベル102上に第1乃至第4のインレット段差部107〜110が形成される。このようなRFIDラベル100は、ラベル102面上に情報が例えばサーマルプリンタや熱転写プリンタ等により印字される。ところが、サーマルプリンタや熱転写プリンタ等により印字するとき、第1及び第2のインレット段差部107、108でサーマルヘッドSの移動が引っ掛かる等してサーマルヘッドSからICチップ106に対して過度の圧力が加わったり、インレット部103の厚みによって形成されたラベル102上の第1乃至第4のインレット段差部104〜110において印字不良等が発生するという問題がある。
このような問題を解決する技術が例えば特許文献1乃至3に開示されている。特許文献1、2は、ICチップの破損を防止するもので、このうち特許文献1は、ICチップを装着したアンテナシートをスペーサシートを介して各印刷シート間に挟持する非接触ICカードについて開示する。特許文献2は、ラベル本体に形成された凹み部にICタグを収容するICタグ付きラベルについて開示する。特許文献3は、直線の境界線を挟んで線対称の形状を有する第1の領域及び第2の領域と当該第2の領域に隣接する第3の領域とからなる被印字用紙におけるインレットの積層されていない第2の領域及び第3の領域を印字領域とすることを開示する。
特開2003−346111号公報 特開2006−10731号公報 特開2006−276389号公報
しかしながら、特許文献1、2は、印字領域の全面にスペーサシート又は凹み部を形成したシートを設けなければならないため、例えば物流ラベル等の大型ラベル(100mm×150mm等)に適用すると、ラベル全体の厚さが厚くなる。このため、当該ラベルをロール状に巻回する場合、当該1ロール当たりに含まれるラベル数は、当該ラベルの厚さよりも薄いラベルを巻回した1ロール当たりに含まれるラベル数よりも減少する。これと共に1枚のラベルに掛かるコストが高くなる。
特許文献3は、インレットの積層されている第1の領域に印字せずに、インレットの積層されていない第2の領域及び第3の領域に必要な情報を印字し、この後、インレットの積層されている第1の領域と印字された同一形状の領域とを貼りあわせてラベルを作成するために、現在使用されている一般的なラベルに比べて取り扱いが複雑であり、そのうえ印字しない領域が存在するために、ラベルに掛かるコストが高くなる。
本発明の目的は、印字領域の全面にスペーサシート又は凹み部を形成する必要がなく、かつ低コストでインレット部の厚みによって形成された段差部により印字不良を生じない被印字媒体を提供することにある。
本発明の主要な局面に係る被印字媒体は、外部装置との間で情報の送受信を行うアンテナ素子及びIC回路を備え、かつ長辺と短辺とから成る形状を有するインレット部と、インレット部が接着された被印字基材と、面上に剥離層が形成され、被印字基材及びインレット部が粘着層を介して剥離層上に剥離可能に接着される剥離基材と、インレット部の長辺側の両端部に隣り合うように設けられ、インレット部の長辺から離れるに従って薄く形成された段差緩和層とを具備する。
本発明によれば、印字領域の全面にスペーサシート又は凹み部を形成する必要がなく、かつ低コストでインレット部の厚みによって形成された段差部により印字不良を生じない被印字媒体を提供できる。
以下、本発明の一実施の形態について図面を参照して説明する。
図1はRFIDラベル等の被印字媒体の平面図を示し、図2は図1におけるQ−Q断面図を示す。この被印字媒体1は、剥離基材としての台紙2を有する。この台紙2の一方の面上には、剥離層3が形成されている。なお、これら台紙2及び剥離層3は、一般のラベルと同様に、剥離付き台紙であってもよい。
又、被印字基材としてのラベル4が設けられている。このラベル4の上面には、例えば商品管理や物流管理等のうち人間に必要な情報、例えばRFIDシステムのリーダ・ライタとの間で電波又は電磁波を利用して送受信される例えば商品管理や物流管理等に用いる情報が印字される。このラベル4は、例えばサーマルヘッドS等により発生する熱により発色する感熱紙若しくは感熱フィルム、熱転写リボンから転写インクを受容する受容紙や受容フィルムを用いることが可能である。なお、サーマルヘッドSは、固定されている。
一方、被印字媒体1は、例えば矢印A方向に搬送される。これにより、ラベル4上には、印字方向Bに向かって情報が印字される。ラベル4上への情報の印字は、被印字媒体1を固定し、サーマルヘッドSを印字方向Bに向かって移動させてもよい。
なお、ラベル4上への情報印字は、サーマルヘッドSを固定して被印字媒体1を矢印A方向に搬送したり、又は被印字媒体1を固定してサーマルヘッドSを印字方向Bに向かって移動させているが、これに限らず、サーマルヘッドSを角度90°回転させた矢印A方向と同一方向に固定し、かつ被印字媒体1を矢印A方向に対して垂直方向に搬送させてラベル4上への情報印字を行ってもよい。又、被印字媒体1を固定し、サーマルヘッドSを角度90°回転させた矢印A方向と同一方向に配置した状態で矢印A方向に対して垂直方向に移動させてラベル4上への情報印字を行ってもよい。
ラベル4の下面には、インレット部5が接着されている。これらラベル4及びこのラベル4に接着されたインレット部5は、粘着層6を介して台紙2の剥離層3上に接着される。これにより、ラベル4及びインレット部5は、台紙2に対して剥離可能に接着される。なお、粘着層5は、例えばエマルジョン系、溶剤系、ホットメルト系、紫外線(UV)系等の粘着剤又は両面粘着シート等が使用可能である。この粘着層5の材料は、一般のラベル粘着剤に使用されるものであれば特に制限が無い。
インレット部5は、長辺と短辺とから成る例えば長方形状に形成されている。ここでは、インレット部5の長辺方向が被印字媒体1の搬送方向(矢印A方向)に対して垂直方向に一致し、インレット部5の短辺方向が被印字媒体1の搬送方向(矢印A方向)に一致するように被印字媒体1が配置されている。
このインレット部5は、シート基材7と、アンテナ素子8と、ICチップ9とを有する。このうちシート基材7は、例えばPETフィルム等の樹脂若しくは紙により形成されている。このシート基材7上には、アンテナ素子8及びICチップ9が形成されている。アンテナ素子8は、シート基材7上に例えばアルミニウムや銅等をパターニングして形成されている。ICチップ9は、電気的にアンテナ素子8に接続されている。このICチップ9は、アンテナ素子8を介して例えばRFIDシステムのリーダ・ライタとの間で電波又は電磁波を利用して送受信される例えば商品管理や物流管理等に用いる情報の内容の送受信を行う。
シート基材7は、長方形状に形成され、長辺が印字方向Bに対して垂直方向に設けられる。このシート基材7の長辺の長さ、すなわち印字方向Bに対して垂直方向の長さは、ラベル4の幅方向の長さ、すなわちラベル4の印字方向Bに対して垂直方向の長さと同一長さに形成されている。
上記の如くインレット部5がラベル4に接着され、かつこれらインレット部5及びラベル4が台紙2の剥離層3上に接着されることによりインレット部5の長辺側の両側面5a、5b側、ここでは印字方向Bに対して垂直方向のインレット部5の両側面5a、5b側には、それぞれ当該両側面とラベル4と粘着層6とにより囲まれる各空間から成る第1のインレット段差部10と第2のインレット段差部11とが形成される。なお、第1のインレット段差部10は、インレット部5の一方の側面5aに沿って形成されている。ここでは、インレット部5の一方の側面5aは、印字方向Bの上流側に設けられる。第2のインレット段差部11は、インレット部5の他方の側面5bに沿って形成されている。ここでは、インレット部5の一方の側面5bは、印字方向Bの下流側に設けられる。なお、インレット部5の短辺方向(印字方向B)の幅長をCとすると、第1と第2のインレット段差部10、11の同方向の幅長Dは、略C/2である。
又、インレット部5における短辺方向、ここでは印字方向Bに対して平行方向の各側面には、それぞれ第3のインレット段差部12と第4のインレット段差部13とが形成される。これら第3のインレット段差部12と第4のインレット段差部13とは、それぞれラベル4の印字方向Bに対して平行な各縁部の位置と一致するものとなる。
第1のインレット段差部10と第2のインレット段差部11との各空間内には、それぞれ各段差緩和層14、15が設けられている。これら段差緩和層14、15は、第1のインレット段差部10と第2のインレット段差部11との各段差の傾きの度合い、例えば図2に示すようにラベル4の平面に対する傾斜角θを小さくする。
具体的に各段差緩和層14、15は、それぞれ一端部をインレット部5の両側面5a、5bにそれぞれ隣接しかつインレット部5の両側面5a、5bに沿って設けられる。これら段差緩和層14、15は、それぞれ台紙2とラベル4との間の粘着層6上に接着して設けられている。これら段差緩和層14、15は、それぞれインレット部6における長辺方向の長さ、ここではラベル4に対して接触して印字を行う印字方向Bに対して垂直方向の長さがインレット部5の長辺方向の長さと同一長さに形成されている。これら段差緩和層14、15の層厚は、インレット部5の両側面5a、5bに隣接する一端部から離れるに従って薄く形成されている。
図3は各段差緩和層14、15の具体的な構成図を示す。各段差緩和層14、15は、それぞれ短辺方向、ここでは印字方向Bの幅長の異なる複数のシート部材としての各段差緩和シート14−1、14−2、…、14−n、15−1、15−2、…、15−n(以下、14−1、14−2、…、15−nと省略する)を積層して成る。これら段差緩和シート14−1、14−2、…、15−nは、各段差緩和シート14−1、15−1の短辺方向の幅長が最も短く、次に各段差緩和シート14−2、15−2、次に各段差緩和シート14−n、15−nの順に形成されている。これら段差緩和シート14−1、14−2、…、15−nの枚数及び短辺方向の幅長は、それぞれ例えばインレット部5の厚さに応じて適宜決定すればよい。これら段差緩和シート14−1、14−2、…、15−nは、それぞれ粘着層5からラベル4に向かって短辺方向の幅長の長い順に積層される。
これら段差緩和シート14−1、14−2、…、15−nは、それぞれ弾性体例えばPET等の樹脂又は紙から成る。これら段差緩和シート14−1、14−2、…、15−nは、例えば厚さ20μm〜0μmの範囲内に形成されている。これにより、各段差緩和シート14−1、14−2、…、15−nを第1のインレット段差部10と第2のインレット段差部11との各空間内にそれぞれ設けると、各段差緩和層14、15の層厚とインレット部5の層厚との差は、20μm以下になる。又、各段差緩和層14、15は、それぞれインレット部5の両側面5a、5bから離れた他端部の層厚が20μm以下になる。
出願人は、各種のラベル(本実施の形態のラベル4に相当)に対して印字を行ってその評価を行った。これら評価を行ったラベルのインレット部5におけるアンテナ素子8は、アルミニウム又は銅により形成される。アンテナ素子8の膜厚は、アルミニウムにより形成されたもので9μm、銅により形成されたもので18μmが一般的である。これらラベルに対する評価の結果、ラベルのインレット部5により生じる段差部において印字不良が発生せず、かつアンテナ素子8の膜厚が20μmまでの段差部であれば、当該段差を吸収して印字不良が発生しないことを見出した。この結果、インレット部5により生じる第1のインレット段差部10と第2のインレット段差部11とは、それぞれ20μm以下に形成することにより印字不良を発生することがなくなる。従って、各段差緩和シート14−1、14−2、…、15−nは、例えば厚さ20μm〜0μmの範囲内に形成する。
次に、被印字媒体1の製造方法について図4を参照して説明する。
インレット部5が粘着層6の上面に設けられる。これと共に粘着層6の上面でかつインレット部5の両側面5a、5bには、それぞれ各段差緩和層14、15が設けられる。これら段差緩和層14、15は、それぞれ各段差緩和シート14−1、14−2、…、15−nを粘着層6からラベル4に向かって印字方向Bの幅長の長い順に積層される。これらインレット部5と各段差緩和層14、15とが設けられた粘着層6上には、ラベル4が設けられる。
一方、台紙2の一方の面上には、剥離層3が形成される。しかるに、剥離層3が形成された台紙2と、インレット部5、粘着層6及び各段差緩和層14、15が設けられたラベル4とが接合される。これにより被印字媒体1が製造される。
このように上記一実施の形態によれば、インレット部5の両側面5a、5bにそれぞれ各段差緩和層14、15を設けたので、インレット部5の両側面5a、5bにより形成されるラベル4における各段差の傾きの度合いを小さくできる。これにより、例えばサーマルヘッドSをラベル4上に接触させて当該ラベル4上に例えば商品管理や物流管理等の情報を印字するとき、サーマルヘッドSからラベル4に圧力が加わっても、インレット部5の両側面5a,5bにおいてそれぞれサーマルヘッドSからの圧力が均一に加わる。又、ラベル4における各段差の傾きの度合いが小さくなるので、例えばサーマルヘッドSをラベル4上に接触させながら移動させたときに、サーマルヘッドSはラベル4上をスムーズに移動できる。これにより、インレット部5の両側面5a、5bに対応するラベル4上において印字不良等を発生することがなくなる。そのうえ、サーマルヘッドSからラベル4に圧力が加わっても、過度に大きな圧力がICチップ9に加わることもない。
各段差緩和シート14−1、14−2、…、15−nは、例えば厚さ20μm〜0μmの範囲内に形成されているので、インレット部5の両側面5a、5bにより形成されるラベル4上の各段差の傾きは、最大でも1枚の段差緩和シート14−1の厚さ20μmにより形成される段差の傾きであり、この程度の傾きであれば、上記の通りインレット部5の両側面5a、5bに対応するラベル4上において印字不良等を発生することがない。
各段差緩和シート14−1、14−2、…、15−nは、例えば厚さ20μm〜0μmの範囲内に形成するのは、各種のラベル(本実施の形態のラベル4に相当)に対して印字を行った評価の結果から見出された値であり、これら段差緩和シート14−1、14−2、…、15−nの厚さ20μm〜0μmであれば、インレット部5により生じる段差部において印字不良が発生することがない。
又、ラベル4上への情報印字は、例えば図1に示すサーマルヘッドSを角度90°回転させた矢印A方向と同一方向に固定し、かつ被印字媒体1を矢印A方向に対して垂直方向に搬送させてラベル4上への情報印字を行ったり、又は、被印字媒体1を固定し、サーマルヘッドSを角度90°回転させた矢印A方向と同一方向に配置した状態で矢印A方向に対して垂直方向に移動させてラベル4上への情報印字を行う場合もある。このような場合であっても、上記一実施の形態と同様の効果を奏することができる。
次に、具体例として実施例1と比較例1、2とについて説明する。
表1は実施例と比較例1、2との比較結果を示す。
Figure 2009116608
実施例1においてラベル4は、アート紙を用いる。このアート紙から成るラベル4の裏面の全面には、アクリルエマルジョン系粘着剤を塗布し、インレット部5を接着する。インレット部5のシート基材7は、PETの樹脂により例えば50μmの厚みに形成されている。本インレット部5の厚さすなわちICチップ9の接合部以外のシート基材7とアンテナ素子8との厚さは、60μmである。
各段差緩和層14、15は、図3に示すように各段差緩和シート14−1、14−2、…、15−nにより形成される。これら段差緩和シート14−1、14−2、…、15−nは、それぞれPETの樹脂により例えば16μmの厚みに形成されている。
これら段差緩和層14、15の作成は、先ず、各段差緩和シート14−1、15−1がインレット部5の両側面5a、5bにそれぞれ隣接した位置で、ラベル4の全面に塗布されている粘着剤によってラベル4に接着される。次に、各段差緩和シート14−2、15−2がインレット部5の両側面5a、5bにそれぞれ隣接した位置で、アクリルエマルジョン系粘着剤によって各段差緩和シート14−1、15−1に積層接着される。次に、各段差緩和シート14−n、15−nがインレット部5の両側面5a、5bにそれぞれ隣接した位置で、アクリルエマルジョン系粘着剤によって各段差緩和シート14−2、15−2に積層接着される。
各段差緩和層14、15の作成後、インレット部5及び各段差緩和層14、15が設けられたラベル4の裏面に粘着層6が形成される。粘着層6は、両面粘着シートを用いた。
次に、剥離層3及び台紙2は、グラシンセパレータを用いる。これら剥離層3及び台紙2がラベル4の裏面に形成された粘着層6に積層される。これにより、実施例の被印字媒体1が作成される。
比較例1は、実施例1における各段差緩和層14、15が無い被印字媒体である。この比較例1の他の部分は、実施例1と同様の構成を有する。
比較例2は、実施例1におけるインレット部5の印字方向Bに対して垂直方向の長さをラベル4の幅(印字方向Bに対して垂直方向の長さ)よりも短く形成した被印字媒体である。この比較例2の他の部分は、実施例1と同様の構成を有する。
表1は、具体的に実施例1の被印字媒体1に対してサーマルプリンタ(B−SA4TM−TS15:東芝テック(株)製)を用いて熱転写印字を行った印字評価の結果を示す。実施例の被印字媒体1であれば、各段差緩和層14、15を設けてインレット部5の両側面5a、5bにより形成されるラベル4における各段差の傾きの度合いを小さくした。これにより、実施例1の被印字媒体1における第1及び第2のインレット段差部10、11、各段差緩和層14、15の最終端部、第3及び第4のインレット段差部12、13、アンテナ素子8に対応するラベル4上においてそれぞれ印字不良等が発生せずに良好な印字結果が得られた。
比較例1は、インレット部5におけるシート基材7の印字方向Bに対して垂直方向の長さをラベル4の幅(印字方向Bに対して垂直方向の長さ)と同一長さに形成したので、第3及び第4のインレット段差部12、13に対応するラベル4上の印字不良の発生を防止できた。しかしながら、第3及び第4のインレット段差部12、13に対応するラベル4上の印字不良の発生を防止することができず、不良の結果となった。
比較例2は、実施例1におけるインレット部5の印字方向Bに対して垂直方向の長さをラベル4の幅(印字方向Bに対して垂直方向の長さ)よりも短く形成したので、第1及び第2のインレット段差部10、11に対応するラベル4上でも印字不良の発生を防止することができず、不良の結果となった。
なお、本発明は上記実施形態そのままに限定されるものではなく、実施段階ではその要旨を逸脱しない範囲で構成要素を変形して具体化できる。また、上記実施形態に開示されている複数の構成要素の適宜な組み合わせにより、種々の発明を形成できる。例えば、実施形態に示される全構成要素から幾つかの構成要素を削除してもよい。さらに、異なる実施形態にわたる構成要素を適宜組み合わせてもよい。
各段差緩和層14、15は、それぞれ複数の段差緩和シート14−1、14−2、…、15−nを積層して成るが、これに限らず、これら段差緩和シート14−1、14−2、…、15−nを一体化して形成してもよい。又、各段差緩和層14、15は、それぞれ第1のインレット段差部10と第2のインレット段差部11との各空間形状に近似して一体成形してもよい。
又、各段差緩和層14、15は、インレット部5の長辺側の両側面5a、5bにそれぞれ隣接して設けるに限らず、例えばインレット部5の長辺側の両側面5a、5bに対して各空間を介して配置してもよい。これらインレット部5の長辺側の両側面5a、5bと各段差緩和層14、15との間の空間は、インレット部5により生じる段差部において印字不良が発生しない範囲で形成することが可能である。
上記一実施の形態は、RFIDラベルに適用した場合について説明したが、これに限らず、RFIDカード等の各種カードにも適用可能である。
本発明に係る被印字媒体の一実施の形態を示す平面図。 同被印字媒体におけるQ−Q断面図。 同被印字媒体における段差緩和層の具体的な構成図。 同被印字媒体の製造方法を説明するための図。 従来におけるRFIDラベルの構成図。
符号の説明
1:被印字媒体、2:台紙、3:剥離層、4:ラベル、5:インレット部、5a,5b:インレット部の両側面、6:粘着層、7:シート基材、8:アンテナ素子、9:ICチップ、10:第1のインレット段差部、11:第2のインレット段差部、12:第3のインレット段差部、13:第4のインレット段差部、14,15:段差緩和層、14−1,14−2,…,14−n,15−1,15−2,…,15−n:シート部材、S:サーマルヘッド。

Claims (7)

  1. 外部装置との間で情報の送受信を行うアンテナ素子及びIC回路を備え、かつ長辺と短辺とから成る形状を有するインレット部と、
    前記インレット部が接着された被印字基材と、
    面上に剥離層が形成され、前記被印字基材及び前記インレット部が粘着層を介して前記剥離層上に剥離可能に接着される剥離基材と、
    前記インレット部の前記長辺側の両端部に隣り合うように設けられ、前記インレット部の前記長辺から離れるに従って薄く形成された段差緩和層と、
    を具備することを特徴とする被印字媒体。
  2. 前記段差緩和層は、前記インレット部の前記短辺方向と同一方向の幅長の異なる複数のシート部材を積層することにより前記インレット部から離れるに従って薄く形成することを特徴とする請求項1記載の被印字媒体。
  3. 前記複数のシート部材は、前記粘着層から前記被印字基材に向かって前記幅長の長い順に積層されることを特徴とする請求項2記載の被印字媒体。
  4. 前記段差緩和層は、前記インレット部との間の各層厚の差が20μm以下で、かつ前記インレット部の前記両端部から離れた端部の層厚が20μm以下に形成されたことを特徴とする請求項1記載の被印字媒体。
  5. 前記段差緩和層は、前記インレット部の前記長辺方向と同一方向の長さが前記インレット部の前記長辺方向の長さと同一長さに形成されていることを特徴とする請求項1記載の被印字媒体。
  6. 前記段差緩和層は、前記インレット部の前記長辺側の両端部にそれぞれ隣接して設けられることを特徴とする請求項1記載の被印字媒体。
  7. 前記インレット部は、前記長辺方向の長さが前記被印字基材の長さと同一長さに形成されたことを特徴とする請求項1記載の被印字媒体。
JP2007288824A 2007-11-06 2007-11-06 被印字媒体 Pending JP2009116608A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2007288824A JP2009116608A (ja) 2007-11-06 2007-11-06 被印字媒体

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2007288824A JP2009116608A (ja) 2007-11-06 2007-11-06 被印字媒体

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP2009116608A true JP2009116608A (ja) 2009-05-28

Family

ID=40783692

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2007288824A Pending JP2009116608A (ja) 2007-11-06 2007-11-06 被印字媒体

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2009116608A (ja)

Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2011092752A1 (ja) * 2010-01-29 2011-08-04 株式会社サトー Rfidラベルおよびrfidラベルの加工方法
JP2012183826A (ja) * 2011-02-16 2012-09-27 Ricoh Co Ltd 可逆性感熱記録媒体及びその製造方法

Citations (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2000019964A (ja) * 1998-06-30 2000-01-21 Toppan Forms Co Ltd 感熱記録用icタグ
JP2006114022A (ja) * 2004-09-15 2006-04-27 Ricoh Co Ltd 無線情報記録媒体

Patent Citations (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2000019964A (ja) * 1998-06-30 2000-01-21 Toppan Forms Co Ltd 感熱記録用icタグ
JP2006114022A (ja) * 2004-09-15 2006-04-27 Ricoh Co Ltd 無線情報記録媒体

Cited By (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2011092752A1 (ja) * 2010-01-29 2011-08-04 株式会社サトー Rfidラベルおよびrfidラベルの加工方法
JP2011159029A (ja) * 2010-01-29 2011-08-18 Sato Knowledge & Intellectual Property Institute Rfidラベルおよびrfidラベルの加工方法
US8511566B2 (en) 2010-01-29 2013-08-20 Sato Holdings Kabushiki Kaisha RFID label and RFID label manufacturing method
JP2012183826A (ja) * 2011-02-16 2012-09-27 Ricoh Co Ltd 可逆性感熱記録媒体及びその製造方法

Similar Documents

Publication Publication Date Title
ES2825600T3 (es) Método para producir un producto impreso de múltiples capas y tarjeta de visita
JP2008176240A (ja) 表裏表示rfidシートおよびその作成方法
CN113168551A (zh) Rfid标签和rfid标牌
JP4639106B2 (ja) 被印字媒体
JP2009116608A (ja) 被印字媒体
JP2004265126A (ja) 貼り合わせタグおよびその使用方法
US20220121896A1 (en) Chip card
JP4043622B2 (ja) 非接触ic記憶媒体を有する冊子状印刷物
JP2005519357A (ja) トランスポンダーラベル
JP4824496B2 (ja) 異種ラベル連続体およびその印字方法
JP2009223847A (ja) Icタグラベルの帯状連続体と印字用icタグラベル用紙
JP2009123089A (ja) 被印字媒体
JP4204371B2 (ja) Rf−idメディアの製造方法
JP2007018036A (ja) 商品タグ発行機
JP4797497B2 (ja) 商品タグ発行機
JP2019191987A (ja) Rfidタグ及びこれが貼り付けられた帳票
JP4882365B2 (ja) 金属対応の非接触式データキャリア配設部材
JP2003346112A (ja) 非接触icカード
JP2006243205A (ja) 被印字媒体
JP5078789B2 (ja) 積層シート作製機構
CN108108793B (zh) Rfid应答器卷材
JP2022171341A (ja) 証明書用紙
JP2014010473A (ja) アンテナ回路部材、icインレット、icチップの保護方法、およびアンテナ回路部材の製造方法
JP2003067715A (ja) 非接触icカード及び非接触icカード送付媒体
JP6331142B2 (ja) Icカードを製造する方法

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20100310

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20120524

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20120529

RD04 Notification of resignation of power of attorney

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A7424

Effective date: 20120529

A02 Decision of refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A02

Effective date: 20121002