JP2009116504A - ローン管理システムおよびその方法、並びにプログラム - Google Patents

ローン管理システムおよびその方法、並びにプログラム Download PDF

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Abstract

【課題】 顧客の利便性を向上することができるローン管理システムおよびその方法を提供する。
【解決手段】 担保不足判定処理手段24により、担保情報DB41のデータを用いて算出した各金融商品の担保時価評価額の合計金額に判定用割合を乗じて得られる判定用閾値と、借入金額DB40に記憶された借入金額とを比較し、借入金額が判定用閾値を超えているか否か(担保不足か否か)を判定する。そして、担保不足と判定された場合には、充当借入金額更新処理手段26により、借入金額のうち、極度限度額と同じ金額の分を、金融商品担保ローン充当借入金額として借入金額DB40に記憶させ、極度限度額を超える分については、無担保ローン充当借入金額として借入金額DB40に記憶させる。
【選択図】 図1

Description

本発明は、顧客が保有する金融商品を担保として顧客への融資を行うための処理を実行するコンピュータからなるローン管理システムおよびその方法、並びにプログラムに係り、例えば、証券会社等の金融機関が有価証券を担保として顧客に貸付を行う場合等に利用できる。
従来の証券担保ローンでは、株券等の有価証券に担保権を設定し、融資限度額(担保時価×担保掛目×極度掛目)の範囲内で顧客に融資している。そして、融資割合(担保時価評価額(担保時価×担保掛目)に対する借入金額)が一定割合を超えた場合には、一定水準(借入金額≦融資限度額)を回復するまで、追加担保の差入れまたは借入金の一部返済等により、融資割合を改善する(つまり、低い割合にする)必要があった。
なお、ネットワークを利用したコンピュータ処理で証券担保ローンに関する処理を実現する有価証券担保ローン処理システムが知られている(特許文献1参照)。
特開2004−151900号公報(要約)
しかしながら、従来の証券担保ローンでは、融資割合が一定割合を超え、期日までに追加担保の差入れまたは借入金の一部返済等による改善がない場合には、顧客の意思に関わらず、担保証券を売却処分して借入金の返済および支払利息に充当するので、「自己の資産を処分せずに資金調達することができる」という証券担保ローンの最大の魅力に反することになってしまう。
従って、担保とされている有価証券の価格変動による顧客の予期しないタイミングでの返済義務の発生を回避することができ、融資割合が一定割合を超えた場合に追加担保の差入れまたは借入金の一部返済等による改善がなくても担保証券の売却処分が行われないようなローン管理システムを構築することができれば、顧客にとって便利であり、魅力的である。
なお、前述した特許文献1に記載された有価証券担保ローン処理システムは、証券会社および証券金融会社の手続負担の軽減やコストダウンを図るためのものであり、上記のような顧客の利便性向上に関する課題を解決するものではない。
本発明の目的は、顧客の利便性を向上することができるローン管理システムおよびその方法、並びにプログラムを提供するところにある。
本発明は、顧客が保有する金融商品を担保として顧客への融資を行うための処理を実行するコンピュータからなるローン管理システムであって、各顧客の借入金額、並びに借入金額のうち金融商品を担保として借入れを行う金融商品担保ローンに充当する金融商品担保ローン充当借入金額および/または借入金額のうち無担保で借入れを行う無担保ローンに充当する無担保ローン充当借入金額を、顧客識別情報と関連付けて記憶する借入金額データベースと、各顧客の保有する各金融商品の保有数量を、顧客識別情報と関連付けて記憶する担保情報データベースと、各金融商品の時価情報を時価情報提供システムから取得する処理を実行する時価情報取得処理手段と、各顧客について、顧客識別情報をキーとして、担保情報データベースから各金融商品の保有数量を抽出するとともに、借入金額データベースから借入金額を抽出し、抽出した各金融商品の保有数量に、時価情報取得処理手段により取得した各金融商品の時価情報を乗じることにより、各金融商品の担保時価を算出し、算出した各金融商品の担保時価に予め定められた担保掛目を乗じることにより各金融商品の担保時価評価額を算出し、算出した各金融商品の担保時価評価額の合計金額に予め定められた判定用割合を乗じて得られる判定用閾値と、抽出した借入金額とを比較し、借入金額が判定用閾値を超えているか、または判定用閾値以上であるか否かを判定する処理を実行する担保不足判定処理手段と、各顧客について、担保不足判定処理手段により算出した各金融商品の担保時価評価額の合計金額に予め定められた極度掛目を乗じることにより極度限度額を算出する処理を実行する極度限度額算出処理手段と、各顧客について、担保不足判定処理手段により借入金額が判定用閾値を超えているか、または判定用閾値以上であると判定された場合に、新たな金融商品担保ローン充当借入金額として、極度限度額算出処理手段により算出した極度限度額と同じ金額を、顧客識別情報と関連付けて借入金額データベースに記憶させる処理、および/または新たな無担保ローン充当借入金額として、借入金額から極度限度額を減じて得られる金額を、顧客識別情報と関連付けて借入金額データベースに記憶させる処理を実行するとともに、担保不足判定処理手段により借入金額が判定用閾値以下または未満と判定された場合に、新たな金融商品担保ローン充当借入金額として、借入金額と同じ金額を、顧客識別情報と関連付けて借入金額データベースに記憶させる処理、および/または新たな無担保ローン充当借入金額として、ゼロを、借入金額データベースに記憶させる処理を実行する充当借入金額更新処理手段とを備えたことを特徴とするものである。
ここで、ローンの担保となる「金融商品」には、例えば、株式、債券、投資信託等が含まれる。従って、「金融商品担保ローン」には、いわゆる証券担保ローンが含まれる。他の発明についても同様である。
また、「借入金額のうち金融商品を担保として借入れを行う金融商品担保ローンに充当する金融商品担保ローン充当借入金額および/または借入金額のうち無担保で借入れを行う無担保ローンに充当する無担保ローン充当借入金額」とされているのは、金融商品担保ローン充当借入金額および無担保ローン充当借入金額の双方の金額を記憶してもよく、あるいはいずれか一方の金額を記憶してもよい趣旨である。いずれか一方の金額の記憶でよいのは、金融商品担保ローン充当借入金額と、無担保ローン充当借入金額とを合計すると、借入金額となるため、いずれか一方の金額を記憶しておけば、他方の金額は、借入金額から一方の金額を減じることにより得られるからである。
このような本発明のローン管理システム(以下、「融資割合悪化時に極度限度額を超える分について無担保ローンとする発明」という。)においては、算出した各金融商品の担保時価評価額の合計金額に判定用割合を乗じて得られる判定用閾値と、借入金額とを比較し、借入金額が判定用閾値を超えているか、または判定用閾値以上であるか否かを判定する。そして、借入金額が判定用閾値を超えているか、または判定用閾値以上であると判定した場合には、借入金額のうち、極度限度額と同じ金額の分を、金融商品担保ローン充当借入金額とし、残りの金額(すなわち、借入金額から極度限度額を減じて得られる金額)の分を、無担保ローン充当借入金額とし、一方、借入金額が判定用閾値以下または未満と判定した場合には、借入金額の全てを、金融商品担保ローン充当借入金額とし、無担保ローン充当借入金額をゼロとする。このため、例えば担保となる金融商品の時価の下落により、各金融商品の担保時価評価額の合計金額が下がり、借入金額が、判定用閾値を超えるか、または判定用閾値以上になってしまった場合でも、追加担保の差入れまたは借入金の一部返済等による融資割合の改善義務が顧客に生じることはなく、また、融資割合が改善されない場合における担保金融商品の売却処理も回避することが可能となるので、「自己の資産を処分せずに資金調達することができる」という金融商品担保ローンの最大の魅力が十分に発揮され、顧客の利便性が向上し、これらにより前記目的が達成される。
また、上記の発明では、融資割合が悪化している状態(過大になっている状態)のときには、借入金額のうち極度限度額を超える分について無担保ローンとする処理を行っているが、次のように、借入金額の全額を無担保ローンとする処理を行ってもよい。
すなわち、本発明は、顧客が保有する金融商品を担保として顧客への融資を行うための処理を実行するコンピュータからなるローン管理システムであって、各顧客の借入金額、および借入金額が金融商品を担保として借入れを行う金融商品担保ローンに充当されているのか無担保で借入れを行う無担保ローンに充当されているのかの別を示すローン種別識別情報を、顧客識別情報と関連付けて記憶する借入金額データベースと、各顧客の保有する各金融商品の保有数量を、顧客識別情報と関連付けて記憶する担保情報データベースと、各金融商品の時価情報を時価情報提供システムから取得する処理を実行する時価情報取得処理手段と、各顧客について、顧客識別情報をキーとして、担保情報データベースから各金融商品の保有数量を抽出するとともに、借入金額データベースから借入金額を抽出し、抽出した各金融商品の保有数量に、時価情報取得処理手段により取得した各金融商品の時価情報を乗じることにより、各金融商品の担保時価を算出し、算出した各金融商品の担保時価に予め定められた担保掛目を乗じることにより各金融商品の担保時価評価額を算出し、算出した各金融商品の担保時価評価額の合計金額に予め定められた判定用割合を乗じて得られる判定用閾値と、抽出した借入金額とを比較し、借入金額が判定用閾値を超えているか、または判定用閾値以上であるか否かを判定する処理を実行する担保不足判定処理手段と、各顧客について、担保不足判定処理手段により借入金額が判定用閾値を超えているか、または判定用閾値以上であると判定された場合に、新たなローン種別識別情報として、無担保ローンを示す情報を、顧客識別情報と関連付けて借入金額データベースに記憶させる処理を実行するとともに、担保不足判定処理手段により借入金額が判定用閾値以下または未満と判定された場合に、新たなローン種別識別情報として、金融商品担保ローンを示す情報を、顧客識別情報と関連付けて借入金額データベースに記憶させる処理を実行するローン種別更新処理手段とを備えたことを特徴とするものである。
このような本発明のローン管理システム(以下、「融資割合悪化時に借入金額の全額を無担保ローンとする発明」という。)においては、算出した各金融商品の担保時価評価額の合計金額に判定用割合を乗じて得られる判定用閾値と、借入金額とを比較し、借入金額が判定用閾値を超えているか、または判定用閾値以上であるか否かを判定する。そして、借入金額が判定用閾値を超えているか、または判定用閾値以上であると判定した場合には、ローン種別識別情報を、無担保ローンを示す情報とし(つまり、借入金額の全額を無担保ローンとし)、一方、借入金額が判定用閾値以下または未満と判定した場合には、ローン種別識別情報を、金融商品担保ローンを示す情報とする(つまり、借入金額の全額を金融商品担保ローンとする)。このため、例えば担保となる金融商品の時価の下落により、各金融商品の担保時価評価額の合計金額が下がり、借入金額が、判定用閾値を超えるか、または判定用閾値以上になってしまった場合でも、追加担保の差入れまたは借入金の一部返済等による融資割合の改善義務が顧客に生じることはなく、また、融資割合が改善されない場合における担保金融商品の売却処理も回避することが可能となるので、「自己の資産を処分せずに資金調達することができる」という金融商品担保ローンの最大の魅力が十分に発揮され、顧客の利便性が向上し、これらにより前記目的が達成される。
さらに、前述したローン管理システム(融資割合悪化時に極度限度額を超える分について無担保ローンとする発明)において、各顧客について、顧客識別情報をキーとして、借入金額データベースから金融商品担保ローン充当借入金額および無担保ローン充当借入金額を抽出するか、または借入金額データベースから借入金額を抽出し、かつ、金融商品担保ローン充当借入金額または無担保ローン充当借入金額のいずれか一方を抽出して借入金額から減じることにより金融商品担保ローン充当借入金額または無担保ローン充当借入金額のいずれか他方を算出し、抽出または算出した金融商品担保ローン充当借入金額に、予め定められた金融商品担保ローン用金利および日割率を乗じることにより、金融商品担保ローン用支払利息を算出するとともに、抽出または算出した無担保ローン充当借入金額に、予め定められた無担保ローン用金利および日割率を乗じることにより、無担保ローン用支払利息を算出し、算出した金融商品担保ローン用支払利息および無担保ローン用支払利息を、前回の元加日からの日数分について加算することにより、各顧客が支払う支払利息を算出する処理を実行する支払利息算出処理手段と、各顧客について、顧客識別情報をキーとして、借入金額データベースから最新の借入金額を抽出し、支払利息算出処理手段により算出した支払利息を、抽出した最新の借入金額に加算することにより、新たな借入金額を算出し、算出した新たな借入金額を、顧客識別情報と関連付けて借入金額データベースに記憶させる処理を実行する元加処理手段とを備えた構成とすることが望ましい。
このように支払利息算出処理手段および元加処理手段を備えた構成とした場合には、日々変動し得る金融商品担保ローン充当借入金額および無担保ローン充当借入金額に応じて、日々の支払利息を算出し、所定の元加日における元加処理を実現することが可能となる。
また、前述したローン管理システム(融資割合悪化時に借入金額の全額を無担保ローンとする発明)において、各顧客について、顧客識別情報をキーとして、借入金額データベースから借入金額およびローン種別識別情報を抽出し、抽出したローン種別識別情報が金融商品担保ローンを示す情報である日付については、抽出した借入金額に、予め定められた金融商品担保ローン用金利および日割率を乗じることにより、金融商品担保ローン用支払利息を算出し、抽出したローン種別識別情報が無担保ローンを示す情報である日付については、抽出した借入金額に、予め定められた無担保ローン用金利および日割率を乗じることにより、無担保ローン用支払利息を算出し、算出した金融商品担保ローン用支払利息および無担保ローン用支払利息を、前回の元加日からの日数分について加算することにより、各顧客が支払う支払利息を算出する処理を実行する支払利息算出処理手段と、各顧客について、顧客識別情報をキーとして、借入金額データベースから最新の借入金額を抽出し、支払利息算出処理手段により算出した支払利息を、抽出した最新の借入金額に加算することにより、新たな借入金額を算出し、算出した新たな借入金額を、顧客識別情報と関連付けて借入金額データベースに記憶させる処理を実行する元加処理手段とを備えた構成とすることが望ましい。
このように支払利息算出処理手段および元加処理手段を備えた構成とした場合には、日々変動し得るローン種別識別情報に応じて、日々の支払利息を算出し、所定の元加日における元加処理を実現することが可能となる。
そして、前述したローン管理システム(融資割合悪化時に極度限度額を超える分について無担保ローンとする発明)において、借入金額データベースには、借入金額、並びに金融商品担保ローン充当借入金額および/または無担保ローン充当借入金額に加え、極度限度額算出処理手段により算出した極度限度額が、顧客識別情報と関連付けて記憶され、顧客端末装置からネットワークを介して送信されてくる顧客の借入情報表示要求信号を受信し、顧客識別情報をキーとして、借入金額データベースから、借入情報表示要求を行った顧客についての借入金額、金融商品担保ローン充当借入金額および/または無担保ローン充当借入金額、並びに極度限度額を抽出し、抽出した借入金額、金融商品担保ローン充当借入金額および/または無担保ローン充当借入金額、並びに極度限度額を含む借入情報を提示するための借入情報提示画面の表示用データを、ネットワークを介して顧客端末装置へ送信する処理を実行する借入情報提示処理手段を備えた構成とすることが望ましい。
また、前述したローン管理システム(融資割合悪化時に借入金額の全額を無担保ローンとする発明)において、顧客端末装置からネットワークを介して送信されてくる顧客の借入情報表示要求信号を受信し、顧客識別情報をキーとして、借入金額データベースから、借入情報表示要求を行った顧客についての借入金額およびローン種別識別情報を抽出し、抽出した借入金額およびローン種別識別情報を含む借入情報を提示するための借入情報提示画面の表示用データを、ネットワークを介して顧客端末装置へ送信する処理を実行する借入情報提示処理手段を備えた構成とすることが望ましい。
このように借入情報提示処理手段を備えた構成とした場合には、顧客は、いつでも自分の借入情報を参照可能となり、返済計画の立案、修正、あるいは担保金融商品の追加、売却等の判断に活用することができるようになる。
また、以上に述べた本発明のローン管理システムにより実現されるローン管理方法として、以下のような本発明のローン管理方法が挙げられる。
すなわち、本発明(融資割合悪化時に極度限度額を超える分について無担保ローンとする発明)は、顧客が保有する金融商品を担保として顧客への融資を行うための処理を実行するコンピュータからなるローン管理システムで実行されるローン管理方法であって、各顧客の借入金額、並びに借入金額のうち金融商品を担保として借入れを行う金融商品担保ローンに充当する金融商品担保ローン充当借入金額および/または借入金額のうち無担保で借入れを行う無担保ローンに充当する無担保ローン充当借入金額を、顧客識別情報と関連付けて借入金額データベースに記憶させるとともに、各顧客の保有する各金融商品の保有数量を、顧客識別情報と関連付けて担保情報データベースに記憶させておき、時価情報取得処理手段が、各金融商品の時価情報を時価情報提供システムから取得する処理を実行し、担保不足判定処理手段が、各顧客について、顧客識別情報をキーとして、担保情報データベースから各金融商品の保有数量を抽出するとともに、借入金額データベースから借入金額を抽出し、抽出した各金融商品の保有数量に、時価情報取得処理手段により取得した各金融商品の時価情報を乗じることにより、各金融商品の担保時価を算出し、算出した各金融商品の担保時価に予め定められた担保掛目を乗じることにより各金融商品の担保時価評価額を算出し、算出した各金融商品の担保時価評価額の合計金額に予め定められた判定用割合を乗じて得られる判定用閾値と、抽出した借入金額とを比較し、借入金額が判定用閾値を超えているか、または判定用閾値以上であるか否かを判定する処理を実行し、極度限度額算出処理手段が、各顧客について、担保不足判定処理手段により算出した各金融商品の担保時価評価額の合計金額に予め定められた極度掛目を乗じることにより極度限度額を算出する処理を実行し、充当借入金額更新処理手段が、各顧客について、担保不足判定処理手段により借入金額が判定用閾値を超えているか、または判定用閾値以上であると判定された場合に、新たな金融商品担保ローン充当借入金額として、極度限度額算出処理手段により算出した極度限度額と同じ金額を、顧客識別情報と関連付けて借入金額データベースに記憶させる処理、および/または新たな無担保ローン充当借入金額として、借入金額から極度限度額を減じて得られる金額を、顧客識別情報と関連付けて借入金額データベースに記憶させる処理を実行するとともに、担保不足判定処理手段により借入金額が判定用閾値以下または未満と判定された場合に、新たな金融商品担保ローン充当借入金額として、借入金額と同じ金額を、顧客識別情報と関連付けて借入金額データベースに記憶させる処理、および/または新たな無担保ローン充当借入金額として、ゼロを、借入金額データベースに記憶させる処理を実行することを特徴とするものである。
また、本発明(融資割合悪化時に借入金額の全額を無担保ローンとする発明)は、顧客が保有する金融商品を担保として顧客への融資を行うための処理を実行するコンピュータからなるローン管理システムで実行されるローン管理方法であって、各顧客の借入金額、および借入金額が金融商品を担保として借入れを行う金融商品担保ローンに充当されているのか無担保で借入れを行う無担保ローンに充当されているのかの別を示すローン種別識別情報を、顧客識別情報と関連付けて借入金額データベースに記憶させるとともに、各顧客の保有する各金融商品の保有数量を、顧客識別情報と関連付けて担保情報データベースに記憶させておき、時価情報取得処理手段が、各金融商品の時価情報を時価情報提供システムから取得する処理を実行し、担保不足判定処理手段が、各顧客について、顧客識別情報をキーとして、担保情報データベースから各金融商品の保有数量を抽出するとともに、借入金額データベースから借入金額を抽出し、抽出した各金融商品の保有数量に、時価情報取得処理手段により取得した各金融商品の時価情報を乗じることにより、各金融商品の担保時価を算出し、算出した各金融商品の担保時価に予め定められた担保掛目を乗じることにより各金融商品の担保時価評価額を算出し、算出した各金融商品の担保時価評価額の合計金額に予め定められた判定用割合を乗じて得られる判定用閾値と、抽出した借入金額とを比較し、借入金額が判定用閾値を超えているか、または判定用閾値以上であるか否かを判定する処理を実行し、ローン種別更新処理手段が、各顧客について、担保不足判定処理手段により借入金額が判定用閾値を超えているか、または判定用閾値以上であると判定された場合に、新たなローン種別識別情報として、無担保ローンを示す情報を、顧客識別情報と関連付けて借入金額データベースに記憶させる処理を実行するとともに、担保不足判定処理手段により借入金額が判定用閾値以下または未満と判定された場合に、新たなローン種別識別情報として、金融商品担保ローンを示す情報を、顧客識別情報と関連付けて借入金額データベースに記憶させる処理を実行することを特徴とするものである。
このような本発明のローン管理方法においては、前述した本発明のローン管理システムで得られる作用・効果がそのまま得られ、これにより前記目的が達成される。
さらに、本発明のプログラムは、以上に述べたローン管理システムとして、コンピュータを機能させるためのものである。
なお、上記のプログラムまたはその一部は、例えば、光磁気ディスク(MO)、コンパクトディスク(CD)を利用した読出し専用メモリ(CD−ROM)、CDレコーダブル(CD−R)、CDリライタブル(CD−RW)、デジタル・バーサタイル・ディスク(DVD)を利用した読出し専用メモリ(DVD−ROM)、DVDを利用したランダム・アクセス・メモリ(DVD−RAM)、フレキシブルディスク(FD)、磁気テープ、ハードディスク、読出し専用メモリ(ROM)、電気的消去および書換可能な読出し専用メモリ(EEPROM)、フラッシュ・メモリ、ランダム・アクセス・メモリ(RAM)等の記録媒体に記録して保存や流通等させることが可能であるとともに、例えば、ローカル・エリア・ネットワーク(LAN)、メトロポリタン・エリア・ネットワーク(MAN)、ワイド・エリア・ネットワーク(WAN)、インターネット、イントラネット、エクストラネット等の有線ネットワーク、あるいは無線通信ネットワーク、さらにはこれらの組合せ等の伝送媒体を用いて伝送することが可能であり、また、搬送波に載せて搬送することも可能である。さらに、上記のプログラムは、他のプログラムの一部分であってもよく、あるいは別個のプログラムと共に記録媒体に記録されていてもよい。
以上に述べたように本発明によれば、金融商品担保ローンについての融資割合(各金融商品の担保時価評価額の合計金額に対する借入金額)が悪化したときには、極度限度額を超える分について無担保ローンとするか、あるいは借入金額の全額を無担保ローンとするので、例えば担保となる金融商品の時価の下落により、各金融商品の担保時価評価額の合計金額が下がり、融資割合が悪化した場合でも、追加担保の差入れまたは借入金の一部返済等による融資割合の改善義務が顧客に生じることはなく、また、融資割合が改善されない場合における担保金融商品の売却処理も回避することができるので、「自己の資産を処分せずに資金調達することができる」という金融商品担保ローンの最大の魅力を十分に発揮させることができ、顧客の利便性を向上させることができるという効果がある。
以下に本発明の各実施形態について図面を参照して説明する。
[第1実施形態]
図1には、本発明の第1実施形態のローン管理システム10の全体構成が示されている。このローン管理システム10は、金融商品を担保とする金融商品担保ローン(いわゆる証券担保ローンを含む。)と、無担保ローンとを組み合わせたハイブリッドローンの管理を行うためのシステムであり、「融資割合悪化時に極度限度額を超える分について無担保ローンとする発明」を実現するものである。図2には、借入金額データベース40の構成が示され、図3には、担保情報データベース41の構成が示されている。図4は、金融商品担保ローンと無担保ローンとの関係を示す説明図である。図5には、ローン管理システム10によるローン管理の流れがフローチャートで示され、図6および図7には、ローン管理の流れが具体的数値例で示されている。図8には、借入情報提示画面100の一例が示されている。
図1において、ローン管理システム10は、ハイブリッドローンの管理に関する各種処理を実行するとともに各種処理に必要なデータを記憶するローン管理サーバ20と、このローン管理サーバ20にネットワーク1を介して接続された1台または複数台の顧客端末装置50と、ローン管理サーバ20に内部ネットワーク2を介して接続された1台または複数台の担当者端末装置60と、ローン管理サーバ20に専用線3を介して接続された1つまたは複数の時価情報提供システム70とを備えている。
ネットワーク1は、本実施形態では、主としてインターネットであるが、インターネットとイントラネットやLAN等との組合せでもよく、有線であるか無線であるか、さらには有線および無線の混在型であるかを問わず、要するに、複数地点(距離の長短は問わない。)間で、ある程度の速度をもって情報を伝送することができるものであればよい。内部ネットワーク2は、ローンの貸し手である証券会社等の金融機関またはそのグループ企業の内部に設けられたイントラネットやLAN等で構成されるネットワークである。なお、ローン管理サーバ20と時価情報提供システム70との接続は、専用線3ではなく、ネットワーク1や内部ネットワーク2でもよい。
ローン管理サーバ20は、1台または複数台のコンピュータにより構成され、ハイブリッドローンの管理に関する各種処理を実行する処理手段20Aと、この処理手段20Aに接続された借入金額データベース40、担保情報データベース41、および掛目データベース42とを含んで構成されている。
処理手段20Aは、借入・返済処理手段21と、保有情報更新処理手段22と、時価情報取得処理手段23と、担保不足判定処理手段24と、極度限度額算出処理手段25と、充当借入金額更新処理手段26と、支払利息算出処理手段27と、元加処理手段28と、借入情報提示処理手段29と、帳票出力処理手段30とを含んで構成されている。
借入・返済処理手段21は、顧客による借入申込(追加の借入を含む。)の受付、借入審査、顧客による返済申込の受付、担当者による入金確認の受付、並びに借入申込および返済申込に係る借入金額の更新の各処理を実行するものである。具体的には、借入・返済処理手段21は、顧客の要求に応じ、顧客端末装置50へネットワーク1を介して借入申込画面(不図示)の表示用データを送信するとともに、顧客端末装置50からネットワーク1を介して送信されてくる借入申込画面での入力情報(顧客識別情報、新規または追加の借入希望金額等)を受信し、受信した情報に基づき、借入申込を行った顧客への貸付が可能であるか否かの借入審査を行う。なお、顧客端末装置50で借入申込画面を用いて顧客により入力される情報は、ローンの貸し手である証券会社等の金融機関の担当者が、担当者端末装置60で代行入力し、内部ネットワーク2を介してローン管理サーバ20へ送信し、これを借入・返済処理手段21により受信してもよい。
借入・返済処理手段21による借入審査では、借入申込を行った顧客について、顧客識別情報(口座番号等)をキーとして、担保情報データベース41(図3参照)から各金融商品の担保時価を抽出し(各金融商品の保有数量を抽出し、抽出した各金融商品の保有数量に、各金融商品の時価情報を乗じることにより、各金融商品の担保時価を算出してもよい。)、抽出または算出した各金融商品の担保時価に、掛目データベース42に記憶された各金融商品の担保掛目(金融商品識別情報をキーとして抽出される。)を乗じることにより、各金融商品の担保時価評価額を算出し、算出した各金融商品の担保時価評価額の合計金額に、掛目データベース42に記憶された極度掛目(借入申込を行った顧客についての極度掛目であり、顧客識別情報をキーとして抽出される。)を乗じることにより、借入申込を行った顧客についての極度限度額を算出する。そして、新規の借入申込の場合には、受信した借入希望金額が、極度限度額の範囲内か否かを判断し、追加の借入申込の場合には、借入金額データベース40(図2参照)に記憶されている最新の借入金額(顧客識別情報をキーとして抽出される。)に、受信した借入希望金額を加算した金額が、極度限度額の範囲内か否かを判断し、極度限度額の範囲内である場合に、借入金額データベース40(図2参照)に記憶されている最新の借入金額(新規の借入申込の場合には、ゼロ)に、借入希望金額を加算して新たな借入金額を算出し、顧客識別情報と関連付けて借入金額データベース40に保存する。例えば、借入審査が借入申込日の夜間のバッチ処理で行われるとすれば、最新の借入金額(例えば、借入申込日の前日の夜の時点で確定している借入金額)に、借入希望金額を加算して新たな借入金額を算出し、算出した新たな借入金額(借入希望金額を加算した後の借入金額)を、借入申込日の日付の借入金額として借入申込日の夜間に借入金額データベース40に保存し、翌日に、申し込まれた借入希望金額について顧客の指定口座への振込処理を行う。なお、借入申込日と、借入審査の時期と、振込日と、借入金額のデータベースへの反映日との時期的な関係は、顧客との契約や取決めで定まるものであり、上記の例は、一例に過ぎない。
また、借入・返済処理手段21は、顧客の要求に応じ、顧客端末装置50へネットワーク1を介して返済申込画面(不図示)の表示用データを送信するとともに、顧客端末装置50からネットワーク1を介して送信されてくる返済申込画面での入力情報(顧客識別情報、返済金額等)を受信し、受信した情報を、図示されない返済申込データベースに記憶させる。なお、顧客端末装置50で返済申込画面を用いて顧客により入力される情報は、ローンの貸し手である証券会社等の金融機関の担当者が、担当者端末装置60で代行入力し、内部ネットワーク2を介してローン管理サーバ20へ送信し、これを借入・返済処理手段21により受信してもよい。そして、顧客による実際の入金(返済)は、インターネットバンキング等により、ローンの貸し手である証券会社等の金融機関の担当者により確認され、返済申込データベース(不図示)に記憶された返済金額(顧客識別情報をキーとして抽出される。)と照合される。従って、借入・返済処理手段21は、入金(返済)を確認した担当者の要求に応じ、担当者端末装置60へ内部ネットワーク2を介して入金確認画面(不図示)の表示用データを送信するとともに、担当者端末装置60から内部ネットワーク2を介して送信されてくる入金確認画面での入力情報(顧客識別情報、入金金額等)を受信し、受信した情報を入金実績データベース(不図示)に保存する。その後、借入・返済処理手段21は、各顧客について、入金実績データベース(不図示)に記憶された各顧客の入金金額(返済金額)を、借入金額データベース40(図2参照)に記憶されている各顧客の最新の借入金額(顧客識別情報をキーとして抽出される。)に反映させる処理を行う。例えば、返済申込日の翌日に、担当者による入金確認が行われて入金確認画面での入力情報が入金実績データベースに保存され、入金確認日の夜間のバッチ処理で入金実績データベースの入金金額(返済金額)が借入金額データベース40の借入金額に反映されるとすれば、最新の借入金額(例えば、入金確認日の前日の夜の時点で確定している借入金額)から、入金金額(返済金額)を減算して新たな借入金額を算出し、算出した新たな借入金額(返済金額を減算した後の借入金額)を、入金確認日の日付の借入金額として入金確認日の夜間に借入金額データベース40に保存する。なお、返済申込日と、実際の入金日と、入金確認日と、借入金額のデータベースへの反映日との時期的な関係は、顧客との契約や取決めで定まるものであり、上記の例は、一例に過ぎない。
保有情報更新処理手段22は、図示されない売買取引システムから、約定した売買取引の情報(顧客識別情報、金融商品識別情報、売買数量等)を受信し、売買された金融商品についての当該顧客の保有数量を、顧客識別情報(口座番号等)および金融商品識別情報(銘柄コード等)をキーとして、担保情報データベース41(図3参照)から抽出し、抽出した保有数量に、受信した買いの数量を加算、または受信した売りの数量を減算することにより、新たな保有数量を算出し、算出した新たな保有数量を、顧客識別情報(口座番号等)および金融商品識別情報(銘柄コード等)と関連付けて担保情報データベース41に保存する処理(保有数量の更新処理)を実行するものである。
また、保有情報更新処理手段22は、時価情報取得処理手段23により取得した各金融商品の時価情報(時価単価:例えば終値)を、金融商品識別情報(銘柄コード等)と関連付けて担保情報データベース41(図3参照)に保存する処理(時価単価の更新処理)を行うとともに、担保情報データベース41(図3参照)に記憶された各顧客の各金融商品の保有数量(更新後の保有数量)と、時価情報取得処理手段23により取得した各金融商品の時価情報(時価単価:例えば終値)とを乗じることにより、各顧客の保有する各金融商品の新たな担保時価を算出し、算出した各顧客の各金融商品の新たな担保時価を、顧客識別情報(口座番号等)および金融商品識別情報(銘柄コード等)と関連付けて担保情報データベース41に保存する処理(担保時価の更新処理)も行う。
時価情報取得処理手段23は、各金融商品の時価情報(金融商品識別情報、時価単価等)を、時価情報提供システム70から専用線3を介して取得する処理を実行するものである。
担保不足判定処理手段24は、各顧客について、顧客識別情報をキーとして、担保情報データベース41(図3参照)から各金融商品の担保時価(保有情報更新処理手段22による更新処理を経て判定当日の夜の時点で確定している担保時価)を抽出するとともに(各金融商品の保有数量を抽出し、抽出した各金融商品の保有数量に、時価情報取得処理手段23により取得した各金融商品の時価情報を乗じることにより、各金融商品の担保時価を算出してもよい。)、借入金額データベース40(図2参照)から最新の借入金額(借入・返済処理手段21による増減処理を経て判定当日の夜の時点で確定している判定当日の日付の借入金額)を抽出し、抽出または算出した各金融商品の担保時価に、掛目データベース42に記憶された各金融商品の担保掛目(金融商品識別情報をキーとして抽出される。)を乗じることにより、各金融商品の担保時価評価額を算出し、算出した各金融商品の担保時価評価額の合計金額に、予め定められた判定用割合(本実施形態では、一例として85%とするが、これに限定されるものではない。)を乗じて得られる判定用閾値と、抽出した借入金額(判定当日の日付の借入金額)とを比較し、借入金額が判定用閾値を超えているか、または判定用閾値以上であるか否かを判定する処理を実行するものである。また、担保不足判定処理手段24は、算出した各金融商品の担保時価評価額の合計金額および判定用閾値を、顧客識別情報と関連付けて借入金額データベース40(図2参照)に保存する。なお、元加処理手段28による元加処理が行われる場合には、元加後の借入金額を用いて判定処理を行う。
極度限度額算出処理手段25は、各顧客について、担保不足判定処理手段24により算出した各金融商品の担保時価評価額の合計金額に、掛目データベース42に記憶された極度掛目(各顧客についての極度掛目であり、顧客識別情報をキーとして抽出される。)を乗じることにより、極度限度額を算出する処理を実行するものである。また、極度限度額算出処理手段25は、算出した極度限度額を、顧客識別情報と関連付けて借入金額データベース40(図2参照)に保存する。
充当借入金額更新処理手段26は、各顧客について、担保不足判定処理手段24により借入金額が判定用閾値を超えているか、または判定用閾値以上であると判定された場合に、新たな金融商品担保ローン充当借入金額(判定当日の日付の金融商品担保ローン充当借入金額)として、極度限度額算出処理手段25により算出した極度限度額と同じ金額を、顧客識別情報と関連付けて借入金額データベース40(図2参照)に保存するとともに、新たな無担保ローン充当借入金額(判定当日の日付の無担保ローン充当借入金額)として、借入金額(判定当日の日付の借入金額)から極度限度額算出処理手段25により算出した極度限度額を減じて得られる金額(つまり、借入金額のうち極度限度額を超える分の金額)を、顧客識別情報と関連付けて借入金額データベース(図2参照)に保存する処理を実行するものである。一方、充当借入金額更新処理手段26は、担保不足判定処理手段24により借入金額が判定用閾値以下または未満と判定された場合に、新たな金融商品担保ローン充当借入金額(判定当日の日付の金融商品担保ローン充当借入金額)として、借入金額(判定当日の日付の借入金額)と同じ金額を、顧客識別情報と関連付けて借入金額データベース(図2参照)に保存するとともに、新たな無担保ローン充当借入金額(判定当日の日付の無担保ローン充当借入金額)として、ゼロを、顧客識別情報と関連付けて借入金額データベース(図2参照)に保存する処理を実行するものである。
支払利息算出処理手段27は、前回の元加日以降の各日付のデータに関し、各顧客について、顧客識別情報をキーとして、借入金額データベース40(図2参照)から金融商品担保ローン充当借入金額および無担保ローン充当借入金額を抽出し、抽出した金融商品担保ローン充当借入金額に、予め定められた金融商品担保ローン用金利(本実施形態では、一例として3.675%とするが、これに限定されるものではない。)および日割率(本実施形態では、金融商品担保ローン充当借入金額が日々変動し得るので、1日/365日となる。)を乗じることにより、金融商品担保ローン用支払利息を算出するとともに、抽出した無担保ローン充当借入金額に、予め定められた無担保ローン用金利(本実施形態では、一例として10%とするが、これに限定されるものではない。)および日割率(本実施形態では、無担保ローン充当借入金額が日々変動し得るので、1日/365日となる。)を乗じることにより、無担保ローン用支払利息を算出し、算出した金融商品担保ローン用支払利息および無担保ローン用支払利息を、前回の元加日からの日数分について加算することにより、各顧客が支払う支払利息を算出する処理を実行するものである。
元加処理手段28は、各顧客について、顧客識別情報をキーとして、借入金額データベース40(図2参照)から最新の借入金額(借入・返済処理手段21による増減処理を経て当日の夜の時点で確定している当日の日付の借入金額)を抽出し、支払利息算出処理手段27により算出した支払利息を、抽出した最新の借入金額に加算することにより、新たな借入金額を算出し、算出した新たな借入金額を、当日の日付の借入金額として、顧客識別情報と関連付けて借入金額データベース40に保存する処理を実行するものである。元加処理手段28による元加処理は、例えば、毎月の定められた日、あるいは半年に1回の定められた日等に行われる。
借入情報提示処理手段29は、顧客端末装置50からネットワーク1を介して送信されてくる顧客の借入情報表示要求信号(顧客識別情報を含む。)を受信し、顧客識別情報をキーとして、借入金額データベース40(図2参照)から、借入情報表示要求を行った顧客についての借入金額、金融商品担保ローン充当借入金額、無担保ローン充当借入金額、各金融商品の担保時価評価額の合計金額、判定用閾値、および極度限度額を抽出し、これらの抽出したデータを用いて借入情報表示要求を行った顧客についての借入情報を提示するための借入情報提示画面100(図8参照)の表示用データを作成し、作成した借入情報提示画面100の表示用データを、ネットワーク1を介して顧客端末装置50へ送信する処理を実行するものである。また、借入情報提示処理手段29は、顧客端末装置50からの表示要求を受信した場合と同様に、担当者端末装置60から内部ネットワーク2を介して送信されてくる担当者による借入情報表示要求信号(顧客識別情報を含む。)を受信し、当該担当者が担当する顧客についての借入情報を提示するための借入情報提示画面100(図8参照)の表示用データを、内部ネットワーク2を介して担当者端末装置60へ送信する処理を行う。
帳票出力処理手段30は、元加処理手段28による元加処理が行われた際に、支払利息算出処理手段27により算出した各顧客の支払利息、支払利息を元加した後の借入金額、さらには、借入金額データベース40(図2参照)に記憶された各顧客についてのその時点での金融商品担保ローン充当借入金額、無担保ローン充当借入金額、各金融商品の担保時価評価額の合計金額、判定用閾値、および極度限度額を含む各顧客の借入情報を示すための帳票データを出力し、顧客識別情報と関連付けて帳票データ記憶手段(不図示)に保存する処理を実行するものである。また、帳票出力処理手段30は、元加処理手段28による元加処理時以外の時点でも、定期的に、借入金額データベース40(図2参照)に記憶された各顧客についてのその時点での借入金額、金融商品担保ローン充当借入金額、無担保ローン充当借入金額、各金融商品の担保時価評価額の合計金額、判定用閾値、および極度限度額を含む各顧客の借入情報を示すための帳票データを出力し、顧客識別情報と関連付けて帳票データ記憶手段(不図示)に保存する処理を行う。そして、帳票データ記憶手段(不図示)に顧客識別情報と関連付けられて記憶された帳票データは、担当者の要求に応じ、担当者端末装置60へ内部ネットワーク2を介して送信され、担当者端末装置60で印刷されて各顧客に郵送される。
借入金額データベース40は、図2に示すように、日付、借入金額、金融商品担保ローン充当借入金額、無担保ローン充当借入金額、各金融商品の担保時価評価額の合計金額、判定用閾値、および極度限度額を、顧客識別情報(本実施形態では、一例として口座番号とする。)と関連付けて記憶するものである。この借入金額データベース40に記憶される日付は、本実施形態では、その日付が示す日の夜に確定した借入金額等のデータと対応しており、従って、日中の時点では、前日の日付と対応している借入金額等のデータが最新のデータとなる。例えば、2007年10月2日の夜に確定した借入金額等のデータは、2007年10月2日という日付と対応させて記憶され、2007年10月3日の日中の時点では、2007年10月3日という日付に対応する借入金額等のデータは、未だ存在していない状態であり、2007年10月2日という日付に対応する借入金額等のデータが最新のデータとなる。なお、日付の記憶方法は、これに限定されず、例えば、借入金額データベース40に記憶される日付は、前日の夜に確定した借入金額等のデータと対応させてもよく、例えば、2007年10月2日の夜に確定した借入金額等のデータは、2007年10月3日という日付と対応させて記憶してもよく、この場合には、2007年10月3日の日中の時点では、2007年10月3日という日付に対応する借入金額等のデータは既に存在するが、そのデータは、2007年10月2日の夜に確定したデータということになる。
担保情報データベース41は、図3に示すように、各顧客の保有する各金融商品についての金融商品識別情報(銘柄コード等)、保有数量(株数、口数等)、時価情報(時価単価:終値、基準価額等)、担保時価(保有数量×時価情報)を、顧客識別情報(本実施形態では、一例として口座番号とする。)と関連付けて記憶するものである。
掛目データベース42は、各金融商品についての担保掛目を、金融商品識別情報(銘柄コード等)と関連付けて記憶するとともに、各顧客についての極度掛目を、顧客識別情報(口座番号等)と関連付けて記憶するものである。ここで、担保掛目は、担保となる金融商品毎に定められているものであり、例えば、国内上場株式は、担保時価の60%以内、海外上場株式は、担保時価の50%以内、国債等は、担保時価の90%以内、地方債等は、担保時価の80%以内、社債等は、担保時価の70%以内、証券投資信託受益証券は、担保時価の70%以内等である。また、極度掛目は、例えば、原則として70%等とされ、貸し手である証券会社等の金融機関の審査により、変更される場合がある。
そして、以上において、ローン管理サーバ20の処理手段20Aに含まれる各処理手段21〜30は、ローン管理サーバ20を構成するコンピュータ本体の内部に設けられた中央演算処理装置(CPU)、およびこのCPUの動作手順を規定する1つまたは複数のプログラムにより実現される。
また、ローン管理サーバ20の各データベース40〜42は、例えばハードディスク等により好適に実現されるが、記憶容量やアクセス速度等に問題が生じない範囲であれば、ROM、EEPROM、フラッシュ・メモリ、RAM、MO、CD−ROM、CD−R、CD−RW、DVD−ROM、DVD−RAM、FD、磁気テープ、あるいはこれらの組合せ等を採用してもよい。
さらに、ローン管理サーバ20は、1台のコンピュータあるいは1つのCPUにより実現されるものに限定されず、複数台のコンピュータや複数のCPUで分散処理を行うことにより実現されるものであってもよい。
顧客端末装置50および担当者端末装置60は、コンピュータにより構成され、例えばキーボードやマウス等の入力手段と、例えば液晶ディスプレイやCRTディスプレイ等の表示手段と、印刷装置とを備え、WWWブラウザ等の閲覧用プログラムが搭載されている。なお、顧客端末装置50および担当者端末装置60は、例えば、携帯電話機(PHSも含む。)や情報端末装置(PDA)等の携帯機器でもよい。
時価情報提供システム70は、コンピュータにより構成され、証券取引所システム等の市場システム、市場システムから取得した時価情報またはその加工情報を2次情報として提供する情報ベンダーのシステム、あるいは貸し手である証券会社等の金融機関の内部に設けられた他のシステム(市場システムや情報ベンダーのシステムから時価情報を取得しているシステム)等である。
このような第1実施形態においては、以下のようにしてローン管理システム10によりハイブリッドローンの管理が行われる。
図5において、借入・返済処理手段21により、日中に、顧客端末装置50からの顧客による借入申込(追加の借入を含む。)を受け付け、夜間のバッチ処理で借入審査を行った後、借入審査の結果が良好な場合には、夜間のバッチ処理で借入金額データベース40(図2参照)に記憶された借入金額の更新を行う(ステップS1)。すなわち、新規の借入申込の場合には、顧客端末装置50から受信した借入希望金額が、極度限度額の範囲内か否かを判断し、極度限度額の範囲内であれば、受信した借入希望金額を、当日の日付と対応する借入金額として、顧客識別情報(口座番号等)と関連付けて借入金額データベース40(図2参照)に保存する。また、追加の借入申込の場合には、顧客識別情報をキーとして、借入金額データベース40(図2参照)に記憶されている借入申込を行った顧客についての最新の借入金額(前日の借入金額)を抽出し、抽出した借入金額に、受信した借入希望金額を加算した金額が、極度限度額の範囲内か否かを判断し、極度限度額の範囲内であれば、抽出した最新の借入金額(前日の借入金額)に、受信した借入希望金額を加算して新たな借入金額を算出し、算出した新たな借入金額を、当日の日付と対応する借入金額として、顧客識別情報(口座番号等)と関連付けて借入金額データベース40(図2参照)に保存する。
また、借入・返済処理手段21により、日中に、顧客端末装置50からの顧客による返済申込を受け付け、さらに、例えば返済申込日の翌日の日中に、担当者端末装置60からの担当者による入金確認を受け付け、夜間のバッチ処理で借入金額データベース40(図2参照)に記憶された借入金額の更新を行う(ステップS1)。すなわち、担当者により入金確認されて入金実績データベース(不図示)に記憶されている返済申込を行った顧客の入金金額(返済金額)を、顧客識別情報(口座番号等)とともに抽出し、抽出した顧客識別情報(口座番号等)をキーとして、借入金額データベース40(図2参照)に記憶されている返済申込を行った顧客の最新の借入金額(前日の借入金額)を抽出し、抽出した借入金額から、入金金額(返済金額)を減算して新たな借入金額を算出し、算出した新たな借入金額(返済金額を減算した後の借入金額)を、当日の日付と対応する借入金額として、顧客識別情報(口座番号等)と関連付けて借入金額データベース40(図2参照)に保存する。
続いて、所定の元加日か否かを判断し(ステップS2)、元加日であると判断された場合には、支払利息算出処理手段27により、前回の元加日以降、前日までの各日付のデータに関し、各顧客について、顧客識別情報をキーとして、借入金額データベース40(図2参照)から金融商品担保ローン充当借入金額および無担保ローン充当借入金額を抽出し、抽出した金融商品担保ローン充当借入金額に、予め定められた金融商品担保ローン用金利(本実施形態では、一例として3.675%とするが、これに限定されるものではない。)および日割率(本実施形態では、金融商品担保ローン充当借入金額が日々変動し得るので、1日/365日となる。)を乗じることにより、金融商品担保ローン用支払利息を算出するとともに、抽出した無担保ローン充当借入金額に、予め定められた無担保ローン用金利(本実施形態では、一例として10%とするが、これに限定されるものではない。)および日割率(本実施形態では、無担保ローン充当借入金額が日々変動し得るので、1日/365日となる。)を乗じることにより、無担保ローン用支払利息を算出し、算出した金融商品担保ローン用支払利息および無担保ローン用支払利息を、前回の元加日からの日数分について加算することにより、各顧客が支払う支払利息を算出する(ステップS3)。図6の例では、2007年10月1日については、金融商品担保ローン充当借入金額が3,000,000円であり、無担保ローン充当借入金額が0円であるから(図2参照)、金融商品担保ローン用支払利息は、3,000,000円×3.675%×(1日/365日)=302円となり、無担保ローン用支払利息は、0円となるので、支払利息は、302円+0円=302円となる。また、2007年10月2日については、金融商品担保ローン充当借入金額が2,394,000円であり、無担保ローン充当借入金額が606,000円であるから(図2参照)、金融商品担保ローン用支払利息は、2,394,000円×3.675%×(1日/365日)=241円となり、無担保ローン用支払利息は、606,000円×10%×(1日/365日)=166円となるので、支払利息は、241円+166円=407円となる。
そして、元加処理手段28により、各顧客について、顧客識別情報をキーとして、借入金額データベース40(図2参照)から最新の借入金額(ステップS1で借入・返済処理手段21による増減処理を経て記憶された当日の日付の借入金額)を抽出し、支払利息算出処理手段27により算出した支払利息を、抽出した最新の借入金額に加算することにより、新たな借入金額を算出し、算出した新たな借入金額(元加処理後の借入金額)を、当日の日付と対応する借入金額として、顧客識別情報(口座番号等)と関連付けて借入金額データベース40(図2参照)に保存する(ステップS3)。
一方、ステップS2で、元加日でないと判断された場合には、上記のステップS3の処理を行うことなく、次のステップS4の処理に移る。
続いて、保有情報更新処理手段22により、図示されない売買取引システムから、約定した売買取引の情報(顧客識別情報、金融商品識別情報、売買数量等)を受信し、売買された金融商品についての当該顧客の保有数量を、顧客識別情報(口座番号等)および金融商品識別情報(銘柄コード等)をキーとして、担保情報データベース41(図3参照)から抽出し、抽出した保有数量に、受信した買いの数量を加算、または受信した売りの数量を減算することにより、新たな保有数量を算出し、算出した新たな保有数量を、顧客識別情報(口座番号等)および金融商品識別情報(銘柄コード等)と関連付けて担保情報データベース41に保存することにより、保有数量の更新処理を行う(ステップS4)。
それから、時価情報取得処理手段23により、各金融商品の時価情報(金融商品識別情報、時価単価等)を、時価情報提供システム70から専用線3を介して取得し、取得した時価情報(時価単価:例えば終値)を、保有情報更新処理手段22により、金融商品識別情報(銘柄コード等)と関連付けて担保情報データベース41(図3参照)に保存することにより、時価単価の更新処理を行う(ステップS5)。
さらに、保有情報更新処理手段22により、担保情報データベース41(図3参照)に記憶された各顧客の各金融商品の保有数量(ステップS4の更新後の保有数量)と、時価情報取得処理手段23により取得して担保情報データベース41(図3参照)に記憶された各金融商品の時価単価(ステップS5の更新後の時価単価)とを乗じることにより、各顧客の保有する各金融商品の新たな担保時価を算出し、算出した各顧客の各金融商品の新たな担保時価を、顧客識別情報(口座番号等)および金融商品識別情報(銘柄コード等)と関連付けて担保情報データベース41に保存することにより、担保時価の更新処理を行う(ステップS6)。
その後、担保不足判定処理手段24により、各顧客について、顧客識別情報をキーとして、担保情報データベース41(図3参照)から各金融商品の担保時価(ステップS6の保有情報更新処理手段22による更新後の担保時価)を金融商品識別情報とともに抽出し、抽出した金融商品識別情報をキーとして、掛目データベース42に記憶された各金融商品の担保掛目を抽出し、抽出した各金融商品の担保時価に、抽出した各金融商品の担保掛目を乗じることにより、各金融商品の担保時価評価額を算出し、算出した各金融商品の担保時価評価額の合計金額を、顧客識別情報(口座番号等)と関連付けて借入金額データベース40(図2参照)に保存する(ステップS7)。
続いて、担保不足判定処理手段24により、借入金額データベース40(図2参照)から最新の借入金額(ステップS1の借入・返済処理手段21による増減処理および元加日の場合にはステップS3の元加処理を経ている当日の日付の借入金額)を抽出し、ステップS7で算出した各金融商品の担保時価評価額の合計金額に、予め定められた判定用割合(本実施形態では、一例として85%とするが、これに限定されるものではない。)を乗じて得られる判定用閾値と、抽出した借入金額(当日の日付の借入金額)とを比較し、借入金額が判定用閾値を超えているか、または判定用閾値以上であるか否かを判定する(ステップS8)。また、担保不足判定処理手段24により、算出した判定用閾値を、顧客識別情報(口座番号等)と関連付けて借入金額データベース40(図2参照)に保存する(ステップS8)。
それから、極度限度額算出処理手段25により、各顧客について、顧客識別情報をキーとして、掛目データベース42に記憶された極度掛目を抽出し、担保不足判定処理手段24により算出した各金融商品の担保時価評価額の合計金額に、抽出した極度掛目を乗じることにより、極度限度額を算出し、算出した極度限度額を、顧客識別情報(口座番号等)と関連付けて借入金額データベース40(図2参照)に保存する(ステップS9)。
その後、担保不足判定処理手段24により借入金額が判定用閾値を超えているか、または判定用閾値以上であると判定された場合には、充当借入金額更新処理手段26により、各顧客について、新たな金融商品担保ローン充当借入金額(判定当日の日付に対応する金融商品担保ローン充当借入金額)として、極度限度額算出処理手段25により算出した極度限度額と同じ金額を、顧客識別情報(口座番号等)と関連付けて借入金額データベース40(図2参照)に保存するとともに、新たな無担保ローン充当借入金額(判定当日の日付に対応する無担保ローン充当借入金額)として、借入金額(判定当日の日付の借入金額)から極度限度額算出処理手段25により算出した極度限度額を減じて得られる金額(つまり、借入金額のうち極度限度額を超える分の金額)を、顧客識別情報(口座番号等)と関連付けて借入金額データベース(図2参照)に保存する(ステップS10)。
一方、担保不足判定処理手段24により借入金額が判定用閾値以下または未満と判定された場合には、充当借入金額更新処理手段26により、各顧客について、新たな金融商品担保ローン充当借入金額(判定当日の日付に対応する金融商品担保ローン充当借入金額)として、借入金額(判定当日の日付の借入金額)と同じ金額を、顧客識別情報(口座番号等)と関連付けて借入金額データベース(図2参照)に保存するとともに、新たな無担保ローン充当借入金額(判定当日の日付に対応する無担保ローン充当借入金額)として、ゼロを、顧客識別情報(口座番号等)と関連付けて借入金額データベース(図2参照)に保存する(ステップS10)。
これにより、図4に示すようなハイブリッドローンの管理が実現される。図4において、借入金額は一定であるものとし、担保となる各金融商品の時価変動により、各金融商品の担保時価評価額の合計金額が増減すると、これに伴って、判定用閾値(各金融商品の担保時価評価額の合計金額×85%)ラインおよび極度限度額(各金融商品の担保時価評価額の合計金額×70%)ラインも変動する。判定用閾値ラインが借入金額ラインよりも下側にきているときは、無担保ローン適用期間となる。この際、本第1実施形態では、無担保ローン適用期間において、借入金額(L+M)のうち極度限度額Mまでは金融商品担保ローンを適用し、借入金額(L+M)のうち極度限度額Mを超過した分の金額Lについて無担保ローンを適用する。
図6および図7において、ハイブリッドローンの管理の流れを具体的数値例を挙げて説明すると、次のようになる。図6に示すように、2007年10月1日の時点では、大和太郎の保有する各金融商品(A社株、B社株、C社株)の担保時価評価額の合計金額が、3,600,000円であるから、判定用閾値は、3,600,000円×85%=3,060,000円となり、借入金額の3,000,000円と、判定用閾値の3,060,000円とを比較すると、借入金額の方が小さいので、担保は足りていることになる。従って、借入金額3,000,000円の全額が、金融商品担保ローン充当借入金額となり、無担保ローン充当借入金額は、0円となる。
次に、図6に示すように、時価変動(株価下落)により、2007年10月2日の時点で、大和太郎の保有する各金融商品(A社株、B社株、C社株)の担保時価評価額の合計金額が、3,420,000円に下がったとする。このとき、判定用閾値は、3,420,000円×85%=2,907,000円となり、借入金額の3,000,000円と、判定用閾値の2,907,000円とを比較すると、借入金額の方が大きいので、担保は不足していることになる。一方、極度限度額は、3,420,000円×70%=2,394,000円となる。従って、借入金額3,000,000円のうち、極度限度額の2,394,000円が、金融商品担保ローン充当借入金額となり、極度限度額を超過した分の金額である3,000,000円−2,394,000円=606,000円が、無担保ローン充当借入金額となる。
その後、図6に示すように、時価変動(株価回復)により、2007年10月3日の時点で、大和太郎の保有する各金融商品(A社株、B社株、C社株)の担保時価評価額の合計金額が、3,546,000円に上がったとする。このとき、判定用閾値は、3,546,000円×85%=3,014,100円となり、借入金額の3,000,000円と、判定用閾値の3,014,100円とを比較すると、借入金額の方が小さいので、担保は足りていることになる。従って、借入金額3,000,000円の全額が、金融商品担保ローン充当借入金額となり、無担保ローン充当借入金額は、0円となる。
さらに、本発明では、担保不足となったときに、所定の期日内に融資割合を改善することができなくても、担保となっている金融商品を売却する必要のないことが特徴となっているが、それでも、あえて金融商品を売却するのは、顧客の自由であるから、担保となっている金融商品(C社株)を売却するものとし、しかも売却で得た資金をすぐに返済に充てないものとする。図7に示すように、2007年10月4日の時点で、大和太郎の保有する各金融商品(A社株、B社株)の担保時価評価額の合計金額が、2,112,000円であるとする。このとき、判定用閾値は、2,112,000円×85%=1,795,200円となり、借入金額の3,000,000円と、判定用閾値の1,795,200円とを比較すると、借入金額の方が大きいので、担保は不足していることになる。一方、極度限度額は、2,112,000円×70%=1,478,400円となる。従って、借入金額3,000,000円のうち、極度限度額の1,478,400円が、金融商品担保ローン充当借入金額となり、極度限度額を超過した分の金額である3,000,000円−1,478,400円=1,521,600円が、無担保ローン充当借入金額となる。
それから、担保となる金融商品(E社株)を追加し、かつ、借入金100万円の返済をしたとする。図7に示すように、2007年10月5日の時点で、大和太郎の保有する各金融商品(A社株、B社株、E社株)の担保時価評価額の合計金額が、2,760,000円であるとし、借入金額は、100万円の返済により、200万円に減っているものとする。このとき、判定用閾値は、2,760,000円×85%=2,346,000円となり、借入金額の2,000,000円と、判定用閾値の2,346,000円とを比較すると、借入金額の方が小さいので、担保は足りていることになる。従って、借入金額2,000,000円の全額が、金融商品担保ローン充当借入金額となり、無担保ローン充当借入金額は、0円となる。
また、顧客は、自己の借入情報を参照したいときには、顧客端末装置50を操作し、借入情報表示要求信号(顧客識別情報を含む。)をネットワーク1を介してローン管理サーバ20に送信する。ローン管理サーバ20では、借入情報提示処理手段29により、顧客端末装置50からネットワーク1を介して送信されてくる顧客の借入情報表示要求信号(顧客識別情報を含む。)を受信し、顧客識別情報をキーとして、借入金額データベース40(図2参照)から、借入情報表示要求を行った顧客についての過去から前日に至るまでの日付、借入金額、金融商品担保ローン充当借入金額、無担保ローン充当借入金額、各金融商品の担保時価評価額の合計金額、判定用閾値、および極度限度額を抽出し、これらの抽出したデータを用いて借入情報表示要求を行った顧客についての借入情報を提示するための借入情報提示画面100(図8参照)の表示用データを作成し、作成した借入情報提示画面100の表示用データを、ネットワーク1を介して顧客端末装置50へ送信する。すると、顧客端末装置50の表示手段の画面上には、図8に示すような借入情報提示画面100が表示される。
図8において、借入情報提示画面100には、顧客名表示部101と、表示当日の日付を表示する日付表示部102とが設けられている。また、最新(前日)の借入情報を表示するための借入金額表示部111と、金融商品担保ローン充当借入金額表示部112と、無担保ローン充当借入金額表示部113と、各金融商品の担保時価評価額の合計金額表示部114と、判定用閾値表示部115と、極度限度額表示部116とが設けられている。例えば、2007年10月3日の日中の時点で借入情報表示要求を行ったとすれば、日付表示部102には、2007年10月3日が表示され、各表示部111〜116には、前日の2007年10月2日の夜の時点で確定している2007年10月2日という日付に対応して借入金額データベース40(図2参照)に記憶された借入情報が表示される。さらに、借入情報提示画面100には、過去の借入情報の履歴を示す履歴表示部120が設けられ、過去の日付、借入金額、金融商品担保ローン充当借入金額、および無担保ローン充当借入金額が履歴として表示されるようになっている。なお、履歴表示部120には、さらに各金融商品の担保時価評価額の合計金額、判定用閾値、および極度限度額を表示するようにしてもよい。
このような第1実施形態によれば、次のような効果がある。すなわち、ローン管理システム10は、時価情報取得処理手段23、担保不足判定処理手段24、極度限度額算出処理手段25、および充当借入金額更新処理手段26を備えているので、各金融商品の担保時価評価額の合計金額に判定用割合を乗じて得られる判定用閾値と、借入金額とを比較し、借入金額が判定用閾値を超えているか、または判定用閾値以上であると判定した場合(つまり、担保不足であると判定した場合)には、借入金額のうち、極度限度額と同じ金額の分を、金融商品担保ローン充当借入金額とし、極度限度額を超える分を、無担保ローン充当借入金額とすることができる。このため、例えば担保となる金融商品の時価の下落により、各金融商品の担保時価評価額の合計金額が下がり、借入金額が、判定用閾値を超えるか、または判定用閾値以上になってしまった場合でも、追加担保の差入れまたは借入金の一部返済等による融資割合の改善義務が顧客に生じることはなく(返済期限完全無制限の実現)、また、融資割合が改善されない場合における担保金融商品の売却処理も回避することができるので、「自己の資産を処分せずに資金調達することができる」という金融商品担保ローンの最大の魅力を十分に発揮させることができ、顧客の利便性を向上することができる。
また、ローン管理システム10は、支払利息算出処理手段27および元加処理手段28を備えているので、日々変動し得る金融商品担保ローン充当借入金額および無担保ローン充当借入金額に応じて、日々の支払利息を算出し、所定の元加日における元加処理を実現することができる。
さらに、ローン管理システム10は、借入情報提示処理手段29を備えているので、顧客は、システムによる表示要求の受付時間内であれば、いつでも自分の借入情報を参照することができ、返済計画の立案、修正、あるいは担保金融商品の追加、売却等の判断に活用することができる。
[第2実施形態]
図9には、本発明の第2実施形態のローン管理システム200の全体構成が示されている。このローン管理システム200は、金融商品を担保とする金融商品担保ローン(いわゆる証券担保ローンを含む。)と、無担保ローンとを組み合わせたハイブリッドローンの管理を行うためのシステムであり、「融資割合悪化時に借入金額の全額を無担保ローンとする発明」を実現するものである。また、図10には、借入金額データベース240の構成が示されている。
前記第1実施形態のローン管理システム10は、融資割合が悪化している状態(過大になっている状態)のときに、借入金額のうち極度限度額を超える分(図4の金額Lの部分)について無担保ローンとする処理を行う構成とされていたのに対し、本第2実施形態のローン管理システム200は、借入金額の全額(図4の金額L+Mの部分)を無担保ローンとする処理を行う構成とされている点が異なるが、その他の構成は前記第1実施形態の場合と同様であるため、以下では、異なる部分を中心に説明を行う。
ローン管理システム200は、1台または複数台のコンピュータにより構成されたローン管理サーバ220を備え、このローン管理サーバ220は、ハイブリッドローンの管理に関する各種処理を実行する処理手段220Aと、この処理手段220Aに接続された借入金額データベース240、担保情報データベース241、および掛目データベース242とを含んで構成されている。
処理手段220Aは、借入・返済処理手段221と、保有情報更新処理手段222と、時価情報取得処理手段223と、担保不足判定処理手段224と、極度限度額算出処理手段225と、ローン種別更新処理手段226と、支払利息算出処理手段227と、元加処理手段228と、借入情報提示処理手段229と、帳票出力処理手段230とを含んで構成されている。
このうち、借入・返済処理手段221、保有情報更新処理手段222、時価情報取得処理手段223、担保不足判定処理手段224、極度限度額算出処理手段225、および元加処理手段228は、前記第1実施形態のローン管理システム10における同じ名称を付された各処理手段21,22,23,24,25,28と同様である。また、担保情報データベース241および掛目データベース242も、前記第1実施形態の担保情報データベース41および掛目データベース42と同様である。
なお、極度限度額算出処理手段225は、本第2実施形態のローン種別更新処理手段226の処理では極度限度額を使用しないため、その意味では設置を省略することができるが、借入情報提示処理手段229により極度限度額の表示を行うために設けられている。
ローン種別更新処理手段226は、前記第1実施形態の充当借入金額更新処理手段26に代えて設けられている。このローン種別更新処理手段226は、各顧客について、担保不足判定処理手段224により借入金額が判定用閾値を超えているか、または判定用閾値以上であると判定された場合に、新たなローン種別識別情報(判定当日の日付のローン種別識別情報)として、無担保ローンを示す情報を、顧客識別情報(口座番号等)と関連付けて借入金額データベース240(図10参照)に保存する処理を実行するものである。一方、ローン種別更新処理手段226は、担保不足判定処理手段224により借入金額が判定用閾値以下または未満と判定された場合に、新たなローン種別識別情報(判定当日の日付のローン種別識別情報)として、金融商品担保ローンを示す情報を、顧客識別情報(口座番号等)と関連付けて借入金額データベース240(図10参照)に保存する処理を実行するものである。
支払利息算出処理手段227は、前回の元加日以降の各日付のデータに関し、各顧客について、顧客識別情報をキーとして、借入金額データベース240(図10参照)から借入金額およびローン種別識別情報を抽出し、抽出したローン種別識別情報が金融商品担保ローンを示す情報である日付については、抽出した借入金額に、予め定められた金融商品担保ローン用金利(本実施形態では、一例として3.675%とするが、これに限定されるものではない。)および日割率(本実施形態では、借入金額およびローン種別識別情報が日々変動し得るので、1日/365日となる。)を乗じることにより、金融商品担保ローン用支払利息を算出し、抽出したローン種別識別情報が無担保ローンを示す情報である日付については、抽出した借入金額に、予め定められた無担保ローン用金利(本実施形態では、一例として10%とするが、これに限定されるものではない。)および日割率(本実施形態では、借入金額およびローン種別識別情報が日々変動し得るので、1日/365日となる。)を乗じることにより、無担保ローン用支払利息を算出し、算出した金融商品担保ローン用支払利息および無担保ローン用支払利息を、前回の元加日からの日数分について加算することにより、各顧客が支払う支払利息を算出する処理を実行するものである。
借入情報提示処理手段229および帳票出力処理手段230は、金融商品担保ローン充当借入金額や無担保ローン充当借入金額の代わりに、ローン種別識別情報を、画面表示あるいは帳票出力する項目としている点が、前記第1実施形態の借入情報提示処理手段29および帳票出力処理手段30と異なるが、その他の構成は同様である。
借入金額データベース240は、図10に示すように、日付、借入金額、ローン種別識別情報、各金融商品の担保時価評価額の合計金額、判定用閾値、および極度限度額を、顧客識別情報(本実施形態では、一例として口座番号とする。)と関連付けて記憶するものである。この借入金額データベース240は、金融商品担保ローン充当借入金額および無担保ローン充当借入金額の代わりに、ローン種別識別情報を記憶している点が、前記第1実施形態の借入金額データベース40(図2参照)と異なるが、その他の構成は同様である。
このような第2実施形態によれば、前記第1実施形態の場合と同様に、返済期限完全無制限の実現効果、顧客の利便性の向上効果、日々の支払利息の算出および元加処理の実現効果、顧客による借入情報の自在な参照を可能とする効果を得ることができる。
なお、本発明は前記各実施形態に限定されるものではなく、本発明の目的を達成できる範囲内での変形等は本発明に含まれるものである。
すなわち、前記各実施形態では、金融商品担保ローン用金利を3.675%とし、無担保ローン用金利を10%とする説明が行われていたが、これらの数値は一例に過ぎず、要するに、金融商品担保ローン用金利の方が、無担保ローン用金利に比べ、顧客に有利な金利となっていればよい。
また、前記各実施形態では、担保掛目を60%とし、極度掛目を70%とし、判定用割合を85%とする説明が行われていたが、これらの数値も一例に過ぎない。
さらに、前記第1実施形態の借入金額データベース40には、図2に示すように、日付、借入金額、金融商品担保ローン充当借入金額、無担保ローン充当借入金額、各金融商品の担保時価評価額の合計金額、判定用閾値、および極度限度額が、顧客識別情報(口座番号等)と関連付けて記憶され、前記第2実施形態の借入金額データベース240には、図10に示すように、日付、借入金額、ローン種別識別情報、各金融商品の担保時価評価額の合計金額、判定用閾値、および極度限度額が、顧客識別情報(口座番号等)と関連付けて記憶され、それぞれ多くの項目が記憶されていたが、これらの借入金額データベース40,240は、複数のデータベースに分割されていてもよい。
以上のように、本発明のローン管理システムおよびその方法、並びにプログラムは、例えば、証券会社等の金融機関が有価証券を担保として顧客に貸付を行う場合等に用いるのに適している。
本発明の第1実施形態のローン管理システムの全体構成図。 第1実施形態の借入金額データベースの構成図。 第1実施形態の担保情報データベースの構成図。 第1実施形態の金融商品担保ローンと無担保ローンとの関係を示す説明図。 第1実施形態のローン管理システムによるローン管理の流れを示すフローチャートの図。 第1実施形態のローン管理の流れ(その1)を具体的数値例で説明する図。 第1実施形態のローン管理の流れ(その2)を具体的数値例で説明する図。 第1実施形態の借入情報提示画面の例示図。 本発明の第2実施形態のローン管理システムの全体構成図。 第2実施形態の借入金額データベースの構成図。
符号の説明
1 ネットワーク
10,200 ローン管理システム
23,223 時価情報取得処理手段
24,224 担保不足判定処理手段
25,225 極度限度額算出処理手段
26 充当借入金額更新処理手段
27,227 支払利息算出処理手段
28,228 元加処理手段
29,229 借入情報提示処理手段
40,240 借入金額データベース
41,241 担保情報データベース
50 顧客端末装置
70 時価情報提供システム
226 ローン種別更新処理手段

Claims (9)

  1. 顧客が保有する金融商品を担保として顧客への融資を行うための処理を実行するコンピュータからなるローン管理システムであって、
    各顧客の借入金額、並びに前記借入金額のうち金融商品を担保として借入れを行う金融商品担保ローンに充当する金融商品担保ローン充当借入金額および/または前記借入金額のうち無担保で借入れを行う無担保ローンに充当する無担保ローン充当借入金額を、顧客識別情報と関連付けて記憶する借入金額データベースと、
    前記各顧客の保有する各金融商品の保有数量を、前記顧客識別情報と関連付けて記憶する担保情報データベースと、
    各金融商品の時価情報を時価情報提供システムから取得する処理を実行する時価情報取得処理手段と、
    前記各顧客について、前記顧客識別情報をキーとして、前記担保情報データベースから前記各金融商品の保有数量を抽出するとともに、前記借入金額データベースから前記借入金額を抽出し、抽出した前記各金融商品の保有数量に、前記時価情報取得処理手段により取得した前記各金融商品の時価情報を乗じることにより、前記各金融商品の担保時価を算出し、算出した前記各金融商品の担保時価に予め定められた担保掛目を乗じることにより前記各金融商品の担保時価評価額を算出し、算出した前記各金融商品の担保時価評価額の合計金額に予め定められた判定用割合を乗じて得られる判定用閾値と、抽出した前記借入金額とを比較し、前記借入金額が前記判定用閾値を超えているか、または前記判定用閾値以上であるか否かを判定する処理を実行する担保不足判定処理手段と、
    前記各顧客について、前記担保不足判定処理手段により算出した前記各金融商品の担保時価評価額の合計金額に予め定められた極度掛目を乗じることにより極度限度額を算出する処理を実行する極度限度額算出処理手段と、
    前記各顧客について、前記担保不足判定処理手段により前記借入金額が前記判定用閾値を超えているか、または前記判定用閾値以上であると判定された場合に、新たな前記金融商品担保ローン充当借入金額として、前記極度限度額算出処理手段により算出した前記極度限度額と同じ金額を、前記顧客識別情報と関連付けて前記借入金額データベースに記憶させる処理、および/または新たな前記無担保ローン充当借入金額として、前記借入金額から前記極度限度額を減じて得られる金額を、前記顧客識別情報と関連付けて前記借入金額データベースに記憶させる処理を実行するとともに、前記担保不足判定処理手段により前記借入金額が前記判定用閾値以下または未満と判定された場合に、新たな前記金融商品担保ローン充当借入金額として、前記借入金額と同じ金額を、前記顧客識別情報と関連付けて前記借入金額データベースに記憶させる処理、および/または新たな前記無担保ローン充当借入金額として、ゼロを、前記借入金額データベースに記憶させる処理を実行する充当借入金額更新処理手段と
    を備えたことを特徴とするローン管理システム。
  2. 顧客が保有する金融商品を担保として顧客への融資を行うための処理を実行するコンピュータからなるローン管理システムであって、
    各顧客の借入金額、および前記借入金額が金融商品を担保として借入れを行う金融商品担保ローンに充当されているのか無担保で借入れを行う無担保ローンに充当されているのかの別を示すローン種別識別情報を、顧客識別情報と関連付けて記憶する借入金額データベースと、
    前記各顧客の保有する各金融商品の保有数量を、前記顧客識別情報と関連付けて記憶する担保情報データベースと、
    各金融商品の時価情報を時価情報提供システムから取得する処理を実行する時価情報取得処理手段と、
    前記各顧客について、前記顧客識別情報をキーとして、前記担保情報データベースから前記各金融商品の保有数量を抽出するとともに、前記借入金額データベースから前記借入金額を抽出し、抽出した前記各金融商品の保有数量に、前記時価情報取得処理手段により取得した前記各金融商品の時価情報を乗じることにより、前記各金融商品の担保時価を算出し、算出した前記各金融商品の担保時価に予め定められた担保掛目を乗じることにより前記各金融商品の担保時価評価額を算出し、算出した前記各金融商品の担保時価評価額の合計金額に予め定められた判定用割合を乗じて得られる判定用閾値と、抽出した前記借入金額とを比較し、前記借入金額が前記判定用閾値を超えているか、または前記判定用閾値以上であるか否かを判定する処理を実行する担保不足判定処理手段と、
    前記各顧客について、前記担保不足判定処理手段により前記借入金額が前記判定用閾値を超えているか、または前記判定用閾値以上であると判定された場合に、新たな前記ローン種別識別情報として、無担保ローンを示す情報を、前記顧客識別情報と関連付けて前記借入金額データベースに記憶させる処理を実行するとともに、前記担保不足判定処理手段により前記借入金額が前記判定用閾値以下または未満と判定された場合に、新たな前記ローン種別識別情報として、金融商品担保ローンを示す情報を、前記顧客識別情報と関連付けて前記借入金額データベースに記憶させる処理を実行するローン種別更新処理手段と
    を備えたことを特徴とするローン管理システム。
  3. 前記各顧客について、前記顧客識別情報をキーとして、前記借入金額データベースから前記金融商品担保ローン充当借入金額および前記無担保ローン充当借入金額を抽出するか、または前記借入金額データベースから前記借入金額を抽出し、かつ、前記金融商品担保ローン充当借入金額または前記無担保ローン充当借入金額のいずれか一方を抽出して前記借入金額から減じることにより前記金融商品担保ローン充当借入金額または前記無担保ローン充当借入金額のいずれか他方を算出し、抽出または算出した前記金融商品担保ローン充当借入金額に、予め定められた金融商品担保ローン用金利および日割率を乗じることにより、金融商品担保ローン用支払利息を算出するとともに、抽出または算出した前記無担保ローン充当借入金額に、予め定められた無担保ローン用金利および日割率を乗じることにより、無担保ローン用支払利息を算出し、算出した前記金融商品担保ローン用支払利息および前記無担保ローン用支払利息を、前回の元加日からの日数分について加算することにより、前記各顧客が支払う支払利息を算出する処理を実行する支払利息算出処理手段と、
    前記各顧客について、前記顧客識別情報をキーとして、前記借入金額データベースから最新の前記借入金額を抽出し、前記支払利息算出処理手段により算出した前記支払利息を、抽出した最新の前記借入金額に加算することにより、新たな前記借入金額を算出し、算出した新たな前記借入金額を、前記顧客識別情報と関連付けて前記借入金額データベースに記憶させる処理を実行する元加処理手段と
    を備えたことを特徴とする請求項1に記載のローン管理システム。
  4. 前記各顧客について、前記顧客識別情報をキーとして、前記借入金額データベースから前記借入金額および前記ローン種別識別情報を抽出し、抽出した前記ローン種別識別情報が金融商品担保ローンを示す情報である日付については、抽出した前記借入金額に、予め定められた金融商品担保ローン用金利および日割率を乗じることにより、金融商品担保ローン用支払利息を算出し、抽出した前記ローン種別識別情報が無担保ローンを示す情報である日付については、抽出した前記借入金額に、予め定められた無担保ローン用金利および日割率を乗じることにより、無担保ローン用支払利息を算出し、算出した前記金融商品担保ローン用支払利息および前記無担保ローン用支払利息を、前回の元加日からの日数分について加算することにより、前記各顧客が支払う支払利息を算出する処理を実行する支払利息算出処理手段と、
    前記各顧客について、前記顧客識別情報をキーとして、前記借入金額データベースから最新の前記借入金額を抽出し、前記支払利息算出処理手段により算出した前記支払利息を、抽出した最新の前記借入金額に加算することにより、新たな前記借入金額を算出し、算出した新たな前記借入金額を、前記顧客識別情報と関連付けて前記借入金額データベースに記憶させる処理を実行する元加処理手段と
    を備えたことを特徴とする請求項2に記載のローン管理システム。
  5. 前記借入金額データベースには、前記借入金額、並びに前記金融商品担保ローン充当借入金額および/または前記無担保ローン充当借入金額に加え、前記極度限度額算出処理手段により算出した前記極度限度額が、前記顧客識別情報と関連付けて記憶され、
    顧客端末装置からネットワークを介して送信されてくる顧客の借入情報表示要求信号を受信し、前記顧客識別情報をキーとして、前記借入金額データベースから、借入情報表示要求を行った前記顧客についての前記借入金額、前記金融商品担保ローン充当借入金額および/または前記無担保ローン充当借入金額、並びに前記極度限度額を抽出し、抽出した前記借入金額、前記金融商品担保ローン充当借入金額および/または前記無担保ローン充当借入金額、並びに前記極度限度額を含む借入情報を提示するための借入情報提示画面の表示用データを、前記ネットワークを介して前記顧客端末装置へ送信する処理を実行する借入情報提示処理手段を備えた
    ことを特徴とする請求項1または3に記載のローン管理システム。
  6. 顧客端末装置からネットワークを介して送信されてくる顧客の借入情報表示要求信号を受信し、前記顧客識別情報をキーとして、前記借入金額データベースから、借入情報表示要求を行った前記顧客についての前記借入金額および前記ローン種別識別情報を抽出し、抽出した前記借入金額および前記ローン種別識別情報を含む借入情報を提示するための借入情報提示画面の表示用データを、前記ネットワークを介して前記顧客端末装置へ送信する処理を実行する借入情報提示処理手段を備えた
    ことを特徴とする請求項2または4に記載のローン管理システム。
  7. 顧客が保有する金融商品を担保として顧客への融資を行うための処理を実行するコンピュータからなるローン管理システムで実行されるローン管理方法であって、
    各顧客の借入金額、並びに前記借入金額のうち金融商品を担保として借入れを行う金融商品担保ローンに充当する金融商品担保ローン充当借入金額および/または前記借入金額のうち無担保で借入れを行う無担保ローンに充当する無担保ローン充当借入金額を、顧客識別情報と関連付けて借入金額データベースに記憶させるとともに、
    前記各顧客の保有する各金融商品の保有数量を、前記顧客識別情報と関連付けて担保情報データベースに記憶させておき、
    時価情報取得処理手段が、各金融商品の時価情報を時価情報提供システムから取得する処理を実行し、
    担保不足判定処理手段が、前記各顧客について、前記顧客識別情報をキーとして、前記担保情報データベースから前記各金融商品の保有数量を抽出するとともに、前記借入金額データベースから前記借入金額を抽出し、抽出した前記各金融商品の保有数量に、前記時価情報取得処理手段により取得した前記各金融商品の時価情報を乗じることにより、前記各金融商品の担保時価を算出し、算出した前記各金融商品の担保時価に予め定められた担保掛目を乗じることにより前記各金融商品の担保時価評価額を算出し、算出した前記各金融商品の担保時価評価額の合計金額に予め定められた判定用割合を乗じて得られる判定用閾値と、抽出した前記借入金額とを比較し、前記借入金額が前記判定用閾値を超えているか、または前記判定用閾値以上であるか否かを判定する処理を実行し、
    極度限度額算出処理手段が、前記各顧客について、前記担保不足判定処理手段により算出した前記各金融商品の担保時価評価額の合計金額に予め定められた極度掛目を乗じることにより極度限度額を算出する処理を実行し、
    充当借入金額更新処理手段が、前記各顧客について、前記担保不足判定処理手段により前記借入金額が前記判定用閾値を超えているか、または前記判定用閾値以上であると判定された場合に、新たな前記金融商品担保ローン充当借入金額として、前記極度限度額算出処理手段により算出した前記極度限度額と同じ金額を、前記顧客識別情報と関連付けて前記借入金額データベースに記憶させる処理、および/または新たな前記無担保ローン充当借入金額として、前記借入金額から前記極度限度額を減じて得られる金額を、前記顧客識別情報と関連付けて前記借入金額データベースに記憶させる処理を実行するとともに、前記担保不足判定処理手段により前記借入金額が前記判定用閾値以下または未満と判定された場合に、新たな前記金融商品担保ローン充当借入金額として、前記借入金額と同じ金額を、前記顧客識別情報と関連付けて前記借入金額データベースに記憶させる処理、および/または新たな前記無担保ローン充当借入金額として、ゼロを、前記借入金額データベースに記憶させる処理を実行する
    ことを特徴とするローン管理方法。
  8. 顧客が保有する金融商品を担保として顧客への融資を行うための処理を実行するコンピュータからなるローン管理システムで実行されるローン管理方法であって、
    各顧客の借入金額、および前記借入金額が金融商品を担保として借入れを行う金融商品担保ローンに充当されているのか無担保で借入れを行う無担保ローンに充当されているのかの別を示すローン種別識別情報を、顧客識別情報と関連付けて借入金額データベースに記憶させるとともに、
    前記各顧客の保有する各金融商品の保有数量を、前記顧客識別情報と関連付けて担保情報データベースに記憶させておき、
    時価情報取得処理手段が、各金融商品の時価情報を時価情報提供システムから取得する処理を実行し、
    担保不足判定処理手段が、前記各顧客について、前記顧客識別情報をキーとして、前記担保情報データベースから前記各金融商品の保有数量を抽出するとともに、前記借入金額データベースから前記借入金額を抽出し、抽出した前記各金融商品の保有数量に、前記時価情報取得処理手段により取得した前記各金融商品の時価情報を乗じることにより、前記各金融商品の担保時価を算出し、算出した前記各金融商品の担保時価に予め定められた担保掛目を乗じることにより前記各金融商品の担保時価評価額を算出し、算出した前記各金融商品の担保時価評価額の合計金額に予め定められた判定用割合を乗じて得られる判定用閾値と、抽出した前記借入金額とを比較し、前記借入金額が前記判定用閾値を超えているか、または前記判定用閾値以上であるか否かを判定する処理を実行し、
    ローン種別更新処理手段が、前記各顧客について、前記担保不足判定処理手段により前記借入金額が前記判定用閾値を超えているか、または前記判定用閾値以上であると判定された場合に、新たな前記ローン種別識別情報として、無担保ローンを示す情報を、前記顧客識別情報と関連付けて前記借入金額データベースに記憶させる処理を実行するとともに、前記担保不足判定処理手段により前記借入金額が前記判定用閾値以下または未満と判定された場合に、新たな前記ローン種別識別情報として、金融商品担保ローンを示す情報を、前記顧客識別情報と関連付けて前記借入金額データベースに記憶させる処理を実行する
    ことを特徴とするローン管理方法。
  9. 請求項1〜6のいずれかに記載のローン管理システムとして、コンピュータを機能させるためのプログラム。
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