JP2004102990A - 入札システム - Google Patents
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Abstract
【課題】借入人にとって、より好条件で資金を調達することができる入札システムを提供すること。
【解決手段】本発明にかかる入札システムは、前記借入人の借入希望額と、入札開催者の貸付条件を含む入札案件情報を記憶する入札案件情報DB122を有するデータベース12を備える。また、入札支援サーバ11を備え、この入札支援サーバ11は、応札者の端末から送信された貸付希望金額を含む入札情報を受信し、状況情報記憶手段に格納する入札実施処理部114と、入札情報に基づき、予め定められたアルゴリズムに従い、落札内容を決定する落札実施処理部115を備える。この落札実施処理部115は、応札者からの貸付希望金額の総額が、借入希望額に達しない場合には、不足分を入札開催者の貸付条件に従い当該入札開催者より貸付を行うことに決定する。
【選択図】 図1
【解決手段】本発明にかかる入札システムは、前記借入人の借入希望額と、入札開催者の貸付条件を含む入札案件情報を記憶する入札案件情報DB122を有するデータベース12を備える。また、入札支援サーバ11を備え、この入札支援サーバ11は、応札者の端末から送信された貸付希望金額を含む入札情報を受信し、状況情報記憶手段に格納する入札実施処理部114と、入札情報に基づき、予め定められたアルゴリズムに従い、落札内容を決定する落札実施処理部115を備える。この落札実施処理部115は、応札者からの貸付希望金額の総額が、借入希望額に達しない場合には、不足分を入札開催者の貸付条件に従い当該入札開催者より貸付を行うことに決定する。
【選択図】 図1
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、借入人の借入金に関する入札を支援する入札システム及び入札方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来より、企業は、様々な手法によって資金を調達している。例えば、特定少数の取引銀行との間で、それぞれ固有の取引条件により相対取引することで資金を調達する。また、参加金融機関全行と同一条件によるシンジケート・ローンという形態によって資金を調達する場合もある。さらには、特定少数の金融機関との間で、コミットメントライン契約を締結することによって資金を調達する場合もある。この場合も、参加金融機関全行が同一条件で契約を締結する。
【0003】
また、借入方法として、売り手と買い手を電子市場においてマッチングさせる金融マーケットプレイス的な方法も提案されているが、実際には参加者を集めにくく、実現性は低い。
なお、従来の入札システムの一例としてオークションシステム、貸出/借入支援システムを開示した先行技術として、特許文献1、2がある。
【特許文献1】
特開2001−216403号公報
【特許文献2】
特開2002−49752号公報
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
借入人である企業としては、より低利で、より多数の機関投資家から、より機動的に借入し、より効率的な管理を行いたいというニーズがあるが、既存の方法ではそのニーズを十分に満たしているとはいえない。
【0005】
そのニーズを満たすためには入札の実施が有効であるが、次に示すような相当な労力を求められるという課題があり、かつ従来の契約形態では実現することができなかった。
【0006】
(1)特定多数の機関投資家に、幅広く入札を行い、機動的に貸出できる契約形態が必要である。
【0007】
(2)借入人の借入申込に対し、迅速に多数機関投資家へ入札を行い、入札結果を集計することが必要である。
【0008】
(3)多様化する各々の貸出を効率的に管理し、借入人にレポートすることが必要である。
【0009】
(4)入札という業務の性質上、参加金融機関が納得しうる公平性の確保が必要である。
【0010】
本発明は、このような問題点を解決するためになされたもので、借入人にとって、より好条件で資金を調達することができる入札システムを提供することを目的とする。
【0011】
【課題を解決するための手段】
本発明にかかる入札システムは、複数の応札者の端末と接続され、借入人の借入金に関する入札を支援する入札システムであって、前記借入人の借入希望額と、バックアップ実行者の貸付条件を含む入札案件情報を記憶する入札案件情報記憶手段(例えば、本実施の形態における入札案件情報DB122)と、前記応札者の端末から送信された貸付希望金額を含む入札情報を受信し、状況情報記憶手段に格納する入札情報取得手段(例えば、本実施の形態における入札実施処理部114)と、前記状況情報記憶手段に格納された入札情報に基づき、予め定められたアルゴリズムに従い、落札内容を決定する落札内容決定手段(例えば、本実施の形態における落札実施処理部115)とを備え、前記落札内容決定手段は、落札した応札者からの貸付希望金額の総額が、前記借入希望額に達しない場合には、不足分の全額又は一部を前記バックアップ実行者の貸付条件に従い当該バックアップ実行者より貸付を行うことに決定するものである。このような構成により、借入人は、より好条件で資金を調達することができる。
【0012】
また、前記入札案件情報記憶手段に記憶された入札案件情報を前記応札者の端末に提示する手段(例えば、本実施の形態におけるウェブエンジン112及び入札実施処理部114)をさらに備えるようにしてもよい。これにより、応札者は容易に入札案件情報を取得することができる。
【0013】
また、入札案件情報に加えて、当該入札案件における借入人の過去の入札内容履歴を提示するようにしてもよい。これにより、応札者は、入札をする上で有用な情報を取得することができる。
【0014】
さらに、入札案件情報に対して応札者が確認したかどうかを示す状況情報を取得する手段(例えば、本実施の形態における入札実施処理部114及び状況情報DB123)を備えるようにしてもよい。これにより、応札者の参加を促すことができる。
【0015】
また、応札者の担当者以外の責任者に前記入札案件情報に対する確認を促す電子メールを送信する手段(例えば、本実施の形態における入札実施処理部114及び状況情報DB123)をさらに備えるようにしてもよい。これにより、応札者の担当者の不正を防止できる。
【0016】
さらに、前記状況情報記憶手段に記憶された応札者からの入札情報が前記入札開催者に認識されることを防止する手段(例えば、本実施の形態におけるウェブエンジン112及び入札実施処理部114)を備えるようにするとよい。これにより、入札開催者自身が入札に参加したとしても他の参加者との公平性を保つことができる。
【0017】
また、前記落札内容決定手段により決定された落札内容を修正する修正手段を備えることが望ましい。これにより、自動的に落札内容を決定した場合の不都合を回避することができる。
【0018】
また、応札者の端末から送信された借入可能レートを受信し、前記借入人に提示する手段をさらに備えるとよい。これにより、借入人は、適切な時期に入札を行うことができる。また、好適な実施の形態における前記バックアップ実行者は、入札の開催者である。
【0019】
他方、本発明にかかる入札方法は、借入人の借入金に関する入札を支援する入札方法であって、前記借入人の借入希望額と、バックアップ実行者の貸付条件を含む入札案件情報を記憶手段に格納するステップと、応札者の端末から送信された貸付希望金額を含む入札情報を受信し、記憶手段に格納するステップと、前記入札情報に基づき、予め定められたアルゴリズムに従い、落札内容を決定するステップであって、落札した応札者からの貸付希望金額の総額が、前記借入希望額に達しない場合には、不足分を前記バックアップ実行者の貸付条件に従い当該バックアップ実行者より貸付を行うことを決定するステップとを備えたものである。このような方法により、借入人は、より好条件で資金を調達することができる。
【0020】
また、前記記憶手段に記憶された入札案件情報を前記応札者の端末に提示するステップをさらに備えることが望ましい。これにより、応札者は容易に入札案件情報を取得することができる。
【0021】
また、入札案件情報に加えて、当該入札案件における借入人の過去の入札内容履歴を提示するステップをさらに備えるとよい。これにより、応札者は、入札をする上で有用な情報を取得することができる。
【0022】
さらに、前記入札案件情報に対して応札者が確認したかどうかを示す状況情報を取得するステップを備えるとよい。これにより、応札者の参加を促すことができる。
【0023】
また、応札者の担当者以外の責任者に前記入札案件情報に対する確認を促す電子メールを送信するステップをさらに備えるようにしてもよい。これにより、応札者の担当者の不正を防止できる。
【0024】
また、記憶手段に記憶された応札者からの入札情報を前記入札開催者が認識することを防止することが望ましい。これにより、入札開催者自身が入札に参加したとしても他の参加者との公平性を保つことができる。
【0025】
また、決定された落札内容を修正するステップを備えることが望ましい。これにより、自動的に落札内容を決定した場合の不都合を回避することができる。
【0026】
応札者の端末から送信された借入可能レートを受信し、前記借入人に提示するステップをさらに備えるとよい。これにより、借入人は、適切な時期に入札を行うことができる。また、好適な実施の形態における前記バックアップ実行者は、入札の開催者である。
また、本発明にかかる他の入札システムは、複数の応札者の端末と接続され、コマーシャルペーパー発行者のコマーシャルペーパーに関する入札を支援する入札システムであって、前記発行者の発行希望額と、バックアップ実行者の購入条件を含む入札案件情報を記憶する入札案件情報記憶手段と、前記応札者の端末から送信された購入希望金額を含む入札情報を受信し、状況情報記憶手段に格納する入札情報取得手段と、前記状況情報記憶手段に格納された入札情報に基づき、予め定められたアルゴリズムに従い、落札内容を決定する落札内容決定手段とを備え、前記落札内容決定手段は、落札した応札者からの購入希望金額の総額が、前記発行希望額に達しない場合には、不足分の全額又は一部を前記バックアップ実行者の購入条件に従い当該バックアップ実行者より購入を行うことに決定するものである。
さらに、本発明にかかる他の入札システムは、複数の応札者の端末と接続され、ボンドに関する入札を支援する入札システムであって、保証金額とバックアップ実行者の保証条件を含む入札案件情報を記憶する入札案件情報記憶手段と、前記応札者の端末から送信された保証希望金額を含む入札情報を受信し、状況情報記憶手段に格納する入札情報取得手段と、前記状況情報記憶手段に格納された入札情報に基づき、予め定められたアルゴリズムに従い、落札内容を決定する落札内容決定手段とを備え、前記落札内容決定手段は、落札した応札者からの保証希望金額の総額が、前記保証金額に達しない場合には、不足分の全額又は一部を前記バックアップ実行者の保証条件に従い当該バックアップ実行者より保証を行うことに決定するものである。
【0027】
【発明の実施の形態】
発明の実施の形態1.
まず、本発明の実施の形態1にかかる入札システムの前提となる当事者間の契約形態について説明する。入札システムでは、借入人、エージェント、投資家の間で契約が締結される。ここで、借入人は、資金を調達しようとする企業、個人である。エージェントは、例えば、銀行等の金融機関であり、投資家による資金供給と、借入人の資金需要を結びつけることを主たる役割とする。即ち、エージェントは、この入札システムの開催者である。投資家は、資金を提供する、例えば、金融機関等の機関投資家であるが、一般投資家でもよい。
【0028】
エージェントと複数の投資家との間でビッド・ライン契約を締結する。但し、以下の例ではコミットメントをするのはエージェントのみで、参加した投資家はアンコミット・ベースで契約する。投資家が一部コミットメントしてもよい。参加した投資家による入札により資金を調達する。
【0029】
入札により投資家から十分な資金が集まらなかった場合は、エージェント(入札開催者)が予め決められた料率、例えば従来ベースのコストにより貸出を実行する。尚、バックアップ実行者は、1社である必要はなく、複数社であってもよい。また、以下の例では、バックアップ実行者は、入札の開催者であるが、これに限らず、入札開催者とは別の予め決められた者であってもよい。通常は、バックアップ実行者の貸出料率は足切レートとして入札者に知らされるため、この貸出料率よりも高い料率が入札者によって提示される場合はないが、バックアップ実行者の貸出料率が非公開の場合には、当該バックアップ実行者の貸出料率よりも高い料率が入札者によって提示される場合がある。この場合には、貸出料率が低いバックアップ実行者からの貸出が優先される。
【0030】
なお、バックアップ実行者が企業である場合、企業の他部門が入札者として参加することも可能である。この場合には、当該入札システムの運用部門から入札した部門へ他の入札者の入札情報等が漏洩しないよう不正防止策もとられている。
【0031】
また、本発明の実施の形態1にかかる入札システムにおいて、応札者は、一度のみ入札する権利が与えられる。そして、その入札の内容については、他の応札者は認識することができない仕組を採用している。
【0032】
続いて、本発明の実施の形態1にかかる入札システムの構成を図1を用いて説明する。
【0033】
図に示されるように、当該入札システム1自体は、入札支援サーバ11とデータベース12より構成される。入札支援サーバ11とデータベース12については、後に詳述する。この入札支援サーバ11には、応札管理者の端末2がLANやWANにより接続されている。また、入札支援サーバ11は、通信網4を介して複数の応札者の端末31、32、33と接続されている。入札支援サーバ11、応札管理者の端末2及び応札者の端末3の間の通信は、暗号化されており、セキュリティー対策が施されている。また、データのやり取りに際しては、データに電子署名を行っている。
【0034】
応札管理者の端末2は、応札管理者が使用する端末であり、汎用コンピュータ、専用コンピュータ等により構成されている。この端末2は、携帯端末、インターネット接続機能付きの携帯電話や固定電話であってもよい。当該端末2は、例えば、CPU等の制御部、ハードディスク、ROM等の記憶部、液晶ディスプレイ、CRT等の表示部、キーボード、マウス等の入力部を備えている。また、当該端末2は、入札支援サーバ11より送信されたウェブデータを表示部に表示させるためのデータに変換するブラウザプログラム及び電子メールソフトウェアがインストールされている。さらに、当該端末2は、カードリーダ21を制御し、当該カードリーダ21を介してICカードから所定情報を読み出す処理を実行する処理プログラムもインストールされている。端末2に接続されたカードリーダ21は、主として、この入札システムの正当な使用者であるかどうかを認証するために用いられる。従って、応札管理者が入札システムにログインする際に用いられる。
【0035】
応札者の端末3は、応札者が使用する端末であり、汎用コンピュータ、専用コンピュータ等により構成されている。この端末3は、携帯端末、インターネット接続機能付きの携帯電話や固定電話であってもよい。当該端末3は、例えば、CPU等の制御部、ハードディスク、ROM等の記憶部、液晶ディスプレイ、CRT等の表示部、キーボード、マウス等の入力部を備えている。また、当該端末3は、入札支援サーバ11より送信されたウェブデータを表示部に表示させるためのデータに変換するブラウザプログラム及び電子メールソフトウェアがインストールされている。さらに、当該端末31、32、33は、カードリーダ311、321、331を制御し、当該カードリーダ311、321、331を介してICカードから所定情報を読み出す処理を実行する処理プログラムもインストールされている。端末31等に接続されたカードリーダ311等は、主として、この入札システムの正当な使用者であるかどうかを認証するために用いられる。従って、応札者が入札システムにログインする際に用いられる。
【0036】
通信網4は、インターネット、公衆網、移動体通信網等の通信網である。
【0037】
続いて、図2を用いて、本発明の実施の形態にかかる入札システム1の構成について詳述する。
【0038】
入札支援サーバ11は、専用コンピュータ、汎用コンピュータ等によって構成される。この入札支援サーバは、制御部111、ウェブエンジン112、入札登録処理部113、入札実施処理部114、落札実施処理部115及びレポート作成処理部116を備えている。また、図2には図示していないが、通信網4を介して各端末と通信するための通信制御手段、インターフェースを備えている。また、電子メールを送受信するためのプログラムも備えている。この例では、システムサーバ11は、単一の構成として描かれているが、これに限らず、複数のコンピュータによって構成されていてもよい。
【0039】
制御部111は、CPU(中央制御装置)、ROM、RAMによって構成されている。当該制御部111は、メモリ、ハードディスク等の記憶手段に格納された制御プログラムに基づいて、入札登録処理部113、入札実施処理部114、落札実施処理部115及びレポート作成処理部116等の各種機能を実現するため処理を実行する。
【0040】
ウェブエンジン112は、応札管理者の端末2や応札者の端末3に対してウェブ(WEB)ページを表示させるためのHTMLデータやXMLデータ等の表示データを生成し、送信する機能を備えている。
【0041】
入札登録処理部113は、応札管理者によって、入札案件の登録を行う機能を有する。尚、応札管理者は、入札案件の登録を行うに先立って、借入人と話し合い、入札案件の条件等について合意を得ておく必要がある。
【0042】
入札実施処理部114は、入札を実施するための処理を行う。例えば、各応札者に対して入札の案内を行う機能、応札管理者に入札の状況を知らせる機能、各応札者より入札内容を受け付ける機能等を有する。
【0043】
落札実施処理部115は、落札者を決定するための処理を行う。例えば、スプレッドや入札金額等に応じて落札内容を自動決定する機能や応札管理者による落札内容の修正を受け付ける機能を有する。
【0044】
レポート作成処理部116は、借入人に対して有用な情報を含むレポートを作成する機能を有する。より具体的には、このレポート作成処理部116は、一定期間の調達コスト算出、機関投資家毎の金利条件から一定のマーケット・レートごとに機関投資家を区分したレポートを作成する機能を有する。
【0045】
入札システム1のデータベース12は、応札者情報DB121、入札案件情報DB122、状況情報DB123、落札情報DB124、貸出情報DB125を備えている。
【0046】
応札者情報DB121は、応札者を特定するための応札者情報を格納する。例えば、応札者が企業の場合には、担当者の氏名、連絡先となる住所、電話番号、FAX番号、電子メールアドレスが応札者情報に含まれる。さらに、入札内容を確認するために責任者の氏名、電子メールアドレスも応札者情報に含まれる。
【0047】
入札案件情報DB122は、入札案件を特定するための入札案件情報を格納する。入札案件情報には、入札案件の識別情報(例えば、案件毎に割り振られる案件番号)、借入人の企業名、確認期限、貸付希望日、借入希望額、返済期限、入札期限、契約書名、調印日が含まれる。ここで、確認期限は、応札者が入札の案内を確認する期限である。また、借入人の借入希望額よりも入札によって落札した応札者の貸付金総額が少ない場合に入札開催者であるエージェントから貸し付けられる条件もこのDB122に格納される。
【0048】
状況情報DB123は、入札が開始した後の各応札者からの応札状況を示す情報を格納する。状況情報DB123に格納された応札状況を示す情報には、貸付希望金額、貸付希望スプレッド、応札者の識別情報、入札案件の識別情報が含まれ、それぞれの情報が互いに関連付けられている。
【0049】
落札情報DB124は、落札に関する情報を格納する。落札情報には、例えば、入札案件の識別情報、落札者名、スプレッド(金利)、入札金額、決定金額等が含まれる。
【0050】
貸出情報DB125は、レポートを作成するために必要な貸出情報を格納する。貸出情報には、例えば、貸出人が異なる場合、金利条件が異なる場合、さらには貸出期間が異なる場合の貸出条件が含まれる。
【0051】
続いて、本発明の実施の形態1にかかる入札システムの全体処理の流れについて、図3のフローチャートを用いて説明する。
【0052】
まず、応札管理者は、その端末2を用いて入札の登録を行う(S101)。入札の登録処理においては、入札案件の内容が入札システム1に登録される。
【0053】
次に、入札を実施することになる(S102)。入札の実施にあたっては、まず、入札案件の内容を応札者に連絡する。応札者は、入札に参加する場合には、入札内容を入札システム1に登録する。この入札内容には、貸付希望金額及び貸付希望スプレッドが含まれる。
【0054】
入札期間が満了した後に落札者を決定する(S103)。落札者の決定は、原則として、予め定められたアルゴリズムによって自動的に行われる。但し、応札管理者や借入人が落札者の決定を修正し、最終的に決定することができる。
【0055】
続いて、当該入札システムの詳細な処理の流れについて、図4乃至図9のフローチャート及び図10乃至図32の画面表示例を示す図を用いて説明する。
【0056】
図4は、入札案件の登録に関する処理を示すフローチャートである。まず、応札管理者は、その端末2に接続されたカードリーダ21に、ICカードを挿入する(S201)。カードリーダ21は、ICカードに格納された識別情報を読み取り、端末2に出力する。端末2は、識別情報に基づき、使用者を認証する。このとき、端末2が正当な使用者であると判断した場合には、当該入札システム1にアクセスすることができる。なお、この認証処理は、端末2でなくとも、入札支援サーバ11において実行するようにしてもよい。
尚、ICカードによる認証は、必ずしも必須ではない。以下、他の処理においても同様である。
【0057】
応札管理者は、端末2を用いて業務メニューページを入札支援サーバ11に要求したものとする(S202)。例えば、端末2に格納されたブラウザプログラムを起動し、ブラウザプログラムに、業務メニューページへのショートカットのアイコンをクリックすることによって、所定のURLを提供することにより業務メニューページの表示を要求する。
【0058】
入札支援サーバ11は、ウェブエンジン112によって、業務メニューページを応札管理者の端末2に送信する(S203)。この業務メニューページは、HTMLデータ又はXMLデータ等の表示データにより構成されている。この業務メニューページには、借入人と、その借入人に関する入札案件内容が表示されるが、これらの情報は、入札案件情報DB122より抽出する。
【0059】
応札管理者の端末2は、当該業務メニューページを受信し、ブラウザプログラムによって画面に表示する(S204)。画面表示例を図10に示す。図10に示されるように、業務メニューには、借入人名がプルダウン式により表示され、任意の借入人を選択することができる(S205)。図10は、借入人を「A株式会社」とした状態を示す。この場合には、「A株式会社」が借入人である入札案件が表示される。現在表示中の借入人と異なる借入人を選択すると、新たな借入人を表示する業務メニューページが入札支援サーバ11から応札管理者の端末2に送信される(S206)。
【0060】
応札管理者の端末2は、当該業務メニューページを受信し、ブラウザプログラムによって画面に表示する(S207)。次に、応札管理者が画面上の新規ボタンをクリックしたものとする(S208)。このクリックに応じて、入札支援サーバ11は、入札登録処理部113及びウェブエンジン112によって入札実施通知内容を登録するための登録ページを応札管理者の端末2に送信する(S209)。
【0061】
応札管理者の端末2は、当該登録ページを受信し、ブラウザプログラムによって画面に表示する(S210)。画面表示例を図11に示す。このとき、借入人の欄には、業務メニューページの借入人の欄において選択された企業名が表示されている。登録ページでは、確認期限、貸付希望日、借入希望額、返済期日、入札期限、契約書名、調印日の入力が設けられている。契約書名のプルダウンを表示させると、契約書の一覧が表示され、その中から該当の契約書を選択することができる。契約書を選択すると調印日が自動的に表示される。応札管理者は、これらの入力欄に必要情報をキーボード等の入力装置を用いて入力する(S211)。入力が完了した場合には、応札管理者は、登録ボタンをクリックする(S212)。
【0062】
入札支援サーバ11は、登録ボタンのクリックに応じて、入札実施通知内容を確認する画面を表示するための確認ページを、入札登録処理部113及びウェブエンジン112によって応札管理者の端末2に送信する(S213)。
【0063】
応札管理者の端末2は、当該確認ページを受信し、ブラウザプログラムによって画面に表示する(S214)。画面表示例を図12に示す。この確認ページでは、図11に示す登録ページにおいて入力された情報が表示されるとともに、この内容で登録することでよいかどうかを質問するメッセージが表示されている。応札管理者が、登録ページ下部のOKボタンをクリックすると(S215)、入札支援サーバ11は、入札登録処理部113によって入札案件情報を入札案件情報DB122に格納する(S216)。このとき、入札案件情報に入札案件の識別情報を割当て、互いに関連付けて格納する。さらに、入札登録処理部113及びウェブエンジン112は、登録完了ページを応札管理者の端末2に送信する(S217)。
【0064】
応札管理者の端末2は、当該登録完了ページを受信し、ブラウザプログラムによって画面に表示する(S218)。この登録完了ページでは、例えば、「新規登録が完了しました。案件名は、A株式会社6月30日入札1000億です。」といったメッセージが表示される。
【0065】
入札支援サーバ11は、さらに、入札実施処理部114によって、予め登録された応札者に対して、入札の開催を案内する電子メールを発信する(S219)。応札者の端末3は、電子メールソフトウェアによって、当該電子メールを受信し、画面に表示する。この電子メールの例を、図13に示す。当該電子メールには、応札を行うための画面を表示させるURLが記載されている。従って、応札者は、このURLをクリックすることによって、応札手続を行うことができる。
【0066】
図5は、案内メールを受けた応札者が入札案件情報を取得する処理及び応札管理者が応札者の確認状況をチェックする処理を示すフローチャートである。
【0067】
応札者Xは、その端末31のカードリーダ311にICカードを挿入する(S301)。その上で、応札者Xは、端末31の入力手段を用いて、応札トップページの表示を入札システム1に要求する(S302)。
【0068】
入札支援サーバ11は、これに応じて、ウェブエンジン112により、応札トップページを通信網4を介して応札者Xの端末31に送信する(S303)。
【0069】
応札者Xの端末31は、当該応札トップページを受信し、ブラウザプログラムによって画面に表示する(S304)。画面表示例を図14に示す。この応札トップページでは入札案件名が新規入札案件と過去の入札データと共に表示されている。特にこの例では、新規入札案件と過去の入札データの判別を容易にするために、空行が挿入されている。画面中、1の番号が付されている案件が新規入札案件であり、2、3の番号が付されている案件が過去の入札案件である。過去の入札案件は、入札の状況を示すボタン及び入札結果を示すボタンが関連付けられて表示されている。応札者Xが入札結果ボタンをクリックすると、入札結果が画面表示される。即ち、入札支援サーバ11の入札実施処理部114及びウェブエンジン112が落札情報DB124より入札結果を示す情報を抽出し、入札結果を示すウェブページを生成した上で、これを応札者Xの端末31に送信する。
【0070】
応札者Xが図14に示す応札トップページにおいて、新規入札案件の確認ボタンをクリックしたものとする(S305)。すると、入札支援サーバ11は、入札実施処理部114及びウェブエンジン112によって、入札実施ページを応札者の端末31に送信する(S306)。
【0071】
応札者Xの端末31は、当該入札実施ページを受信し、ブラウザプログラムによって画面に表示する(S307)。画面表示例を図15に示す。図に示されるように、この画面には、入札実施内容が表示される。より具体的には、応札管理者と応札者との入札に関する契約内容及びこの入札に関する案件情報が表示される。また、画面下部には確認ボタンが表示されている。応札者Xがこの確認ボタンをクリックすると(S308)、入札支援サーバ11は、入札実施処理部114によって、状況情報DB123に、応札者Xによる当該案件の確認が完了したことを示す確認情報を格納する(S309)。さらに、入札支援サーバ11は、入札実施処理部114及びウェブエンジン112によって、確認完了ページを送信する(S310)。
【0072】
応札者Xの端末31は、当該確認完了ページを受信し、ブラウザプログラムによって画面に表示する(S311)。この画面には、例えば、「入札通知書の内容を確認いただきました。この結果は管理者側に送信されました」とのメッセージが表示される。
【0073】
他方、図16に示す業務メニューページを表示した状態において、応札管理者がその端末2を用いて、確認状況ボタンをクリックしたものとする(S312)。入札支援サーバ11は、入札実施処理部114によって、状況情報DB123より、入札の確認状況及び入札の状況に関する情報を抽出する。そして、入札実施処理部114及びウェブエンジン112は、確認状況ページを生成し、応札管理者の端末2に送信する(S313)。
【0074】
応札管理者の端末2は、当該確認状況ページを受信し、ブラウザプログラムによって画面に表示する(S314)。図17に画面表示例を示す。図に示されるように、案件紹介のメールを送信した応札者すべての確認状況及び入札の状況を示す情報が表示される。尚、画面において○は、確認済又は入札済であることを示し、空欄は未だ情報が得られていないことを示す。×は、入札に不参加であることを示す。
【0075】
図6は、応札者が入札内容を登録する処理を示すフローチャートである。
【0076】
応札者Xは、その端末31のカードリーダ311にICカードを挿入する(S401)。その上で、応札者Xは、端末31の入力手段を用いて、応札トップページの表示を入札システム1に要求する(S402)。
【0077】
入札支援サーバ11は、これに応じて、ウェブエンジン112により、応札トップページを通信網4を介して応札者Xの端末31に送信する(S403)。
【0078】
応札者Xの端末31は、当該応札トップページを受信し、ブラウザプログラムによって画面に表示する(S404)。画面表示例を図18に示す。この応札トップページでは入札案件名が新規入札案件と過去の入札データと共に表示されている。
【0079】
応札者Xが図18に示す応札トップページにおいて、新規入札案件の入札ボタンをクリックしたものとする(S405)。すると、入札支援サーバ11は、入札実施処理部114及びウェブエンジン112によって、入札入力ページを応札者の端末31に送信する(S406)。
【0080】
応札者Xの端末31は、当該入札入力ページを受信し、ブラウザプログラムによって画面に表示する(S407)。画面表示例を図19に示す。図に示されるように、この画面には、入札実施内容と共に、入札内容の入力欄が表示されている。入力欄に入力する項目としては、「貸付希望金額」と「貸付希望スプレッド」がある。
【0081】
応札者Xが入力欄に入札内容を入力し(S408)、入札ボタンをクリックすると(S409)、入札支援サーバ11は、入札実施処理部114及びウェブエンジン112によって、確認ページを送信する(S410)。このとき、入札内容に関する情報は、入札支援サーバ11の記憶手段中に一時的に格納される。
【0082】
応札者Xの端末31は、当該確認ページを受信し、ブラウザプログラムによって画面に表示する(S411)。応札者Xが確認ページ中に表示された確認ボタンを押下すると(S412)、入札支援サーバ11は、入札実施処理部114によって、一時的に格納されていた入札内容に関する情報を、状況情報DB123に格納する(S413)。かかる入札内容に関する情報、即ち応札状況を示す情報には、貸付希望金額、貸付希望スプレッド、応札者の識別情報、入札案件の識別情報が含まれ、それぞれの情報が互いに関連付けられている。そして、入札支援サーバ11は、入札実施処理部114及びウェブサーバ112によって、入札完了ページを送信する(S414)。
【0083】
応札者Xの端末31は、当該入札完了ページを受信し、ブラウザプログラムによって画面に表示する(S415)。
【0084】
他方、図19に示す画面に表示された不参加ボタンをクリックした場合には、不参加確認画面が表示された後、この応札者Xが不参加であることを示す情報が状況情報DB123に格納される。
【0085】
その後、応札管理者がその端末2を用いて、業務メニューページの表示を要求したものとする(S416)。入札支援サーバ11は、ウェブエンジン112によりこの要求に応じて業務メニューページを送信する(S417)。
【0086】
応札管理者の端末2は、当該業務メニューページを受信し、ブラウザプログラムによって画面に表示する(S418)。図20にこの段階における業務メニューページの画面表示例を示す。画面中2及び3の符号が付されている入札案件については、既に入札期間が満了しているため、応札状況ボタンが表示される。そして、応札管理者は、この応札状況ボタンをクリックすることにより、入札者、入札金額等を参照することができる。その一方で画面中1の符号が付されている入札案件については、入札中であるため、応札状況ボタンが表示されない。従って、応札者は、入札中の案件については、入札者、入札金額等を参照することができない。これにより、応札管理者が企業である場合に、応札管理者の他部門が応札者として参加する場合であっても、入札者や入札金額等を知ることができないので、入札の公平性を確保することができる。また、そのログ自体を改ざんされない仕組とすることで、応札管理者の不正操作も検知できる。
【0087】
図7は、応札者が自身が入札した内容を確認する処理を示すフローチャートである。
【0088】
応札者Xは、その端末31のカードリーダ311にICカードを挿入する(S501)。その上で、応札者Xは、端末31の入力手段を用いて、応札トップページの表示を入札システム1に要求する(S502)。
【0089】
入札支援サーバ11は、これに応じて、ウェブエンジン112により、応札トップページを通信網4を介して応札者Xの端末31に送信する(S503)。
【0090】
応札者Xの端末31は、当該応札トップページを受信し、ブラウザプログラムによって画面に表示する(S504)。画面表示例を図21に示す。応札者Xが図21に示す応札トップページにおいて、新規入札案件の入札済ボタンをクリックしたものとする(S505)。すると、入札支援サーバ11は、入札実施処理部114及びウェブエンジン112によって、入札内容ページを応札者の端末31に送信する(S506)。
【0091】
応札者Xの端末31は、当該入札内容ページを受信し、ブラウザプログラムによって画面に表示する(S507)。画面表示例を図22に示す。図に示されるように、この画面には、入札実施内容と共に、入札内容が表示されている。
【0092】
図8は、応札管理者による入札の締切処理を示すフローチャートである。まず、応札管理者は、その端末2に接続されたカードリーダ21に、ICカードを挿入する(S601)。応札管理者が端末2を用いて業務メニューページを入札支援サーバ11に要求したものとする(S602)。
【0093】
この要求に応じて、入札支援サーバ11は、ウェブエンジン112によって、業務メニューページを応札管理者の端末2に送信する(S603)。
【0094】
応札管理者の端末2は、当該業務メニューページを受信し、ブラウザプログラムによって画面に表示する(S604)。画面表示例を図23に示す。例えば、入札期限である平成14年6月30日の12:00になると、業務メニューページ中に入札締切ボタンが表示されるようになる。次に、応札管理者が画面上の入札締切ボタンをクリックしたものとする(S605)。このクリックに応じて、入札支援サーバ11は、落札実施処理部115及びウェブエンジン112によって入札締切を行うための入札締切確認ページを応札管理者の端末2に送信する(S606)。
【0095】
応札管理者の端末2は、当該入札締切確認ページを受信し、ブラウザプログラムによって画面に表示する(S607)。画面表示例を図24に示す。応札管理者が、画面に表示されたOKボタンをクリックする(S608)。
【0096】
入札支援サーバ11は、登録ボタンのクリックに応じて、入札の締切が受け付けられたことを示す締切OKページを、落札実施処理部115及びウェブエンジン112によって応札管理者の端末2に送信する(S609)。
【0097】
応札管理者の端末2は、当該締切OKページを受信し、ブラウザプログラムによって画面に表示する(S610)。また、入札支援サーバ11は、締切が行われたことを示す締切情報を状況情報DB123及び落札情報DB124に格納する(S611)。
尚、入札締切は、時刻サーバにより自動的に行うようにしてもよい。
【0098】
図9は、応札管理者が落札者を決定する処理及び応札者が落札結果を確認する処理を示すフローチャートである。まず、応札管理者は、その端末2に接続されたカードリーダ21に、ICカードを挿入する(S701)。応札管理者が端末2を用いて業務メニューページを入札支援サーバ11に要求したものとする(S702)。
【0099】
この要求に応じて、入札支援サーバ11は、ウェブエンジン112によって、業務メニューページを応札管理者の端末2に送信する(S703)。
【0100】
応札管理者の端末2は、当該業務メニューページを受信し、ブラウザプログラムによって画面に表示する(S704)。画面表示例を図25に示す。次に、応札管理者が画面上の応札状況ボタンをクリックしたものとする(S705)。このクリックに応じて、入札支援サーバ11は、ウェブエンジン112によって入札者および入札条件を決定するための応札状況ページを応札管理者の端末2に送信する(S706)。
【0101】
応札管理者の端末2は、当該応札状況ページを受信し、ブラウザプログラムによって画面に表示する(S707)。画面表示例を図26に示す。画面表示例は、入札支援サーバ11の落札実施処理部115が、予め定められたアルゴリズムに従って、落札内容を自動決定したものである。そして、応札管理者の判断が必要とされる部分につき、落札内容を修正することができるよう構成されている。落札内容の自動決定処理の一例について説明する。落札実施処理部115は、状況情報DB123から各応札者からの応札状況を示す情報を読み出す。かかる応札状況を示す情報には、貸付希望金額、貸付希望スプレッド、応札者の識別情報、入札案件の識別情報が含まれ、それぞれの情報が互いに関連付けられている。また、入札案件情報DB122より借入希望額情報を読み出す。落札実施処理部115は、各応札者の貸付希望スプレッドの比較処理を行い、貸付希望スプレッドが低い順にソートして、比較結果情報として記憶手段に格納する。続いて、バックアップ実行者の条件を入札案件情報DB122から読み出し、当該バックアップ条件に含まれるスプレッドと、記憶手段に格納された貸付希望スプレッドとを比較し、当該バックアップ条件に含まれるスプレッドより高い貸付希望スプレッドを提示した応札者は、入札対象外として処理される。次に、記憶手段に格納された比較結果情報より各応札者の貸付希望金額を貸付希望スプレッドが低い順に、入札案件情報DB122より読み出した借入希望額情報を上回る前まで、加算処理を行う。詳細には、貸付希望金額を貸付希望スプレッドが低い順に加算して、順次、加算する度に当該借入希望額情報と比較処理を行い、当該借入希望額よりも当該加算額が大きくなった場合には、最後に加算した貸付希望額を減算するとともに、最後に加算した貸付希望額を提示した応札者よりも低い貸付希望スプレッドを提示した応札者を落札者として決定する。最後に加算した貸付希望額を提示した応札者も既に決定した落札者の貸付希望額の総額と借入希望額の差分を貸し付ける条件で落札者として決定する。これらの落札者として決定した応札者に関する情報は落札者情報として落札情報DB124に格納される。なお、バックアップ実行者の条件を上回る条件を提示した応札者の貸付希望金額を全て加算処理しても借入希望額に満たない場合は、落札者として決定された応札者の貸付希望額の総額と、借入希望額との差分を計算し、差分情報を記憶手段に格納する。そして、差分情報を、エージェントが貸し出しを実施する貸出額として落札情報DB124に格納する。
【0102】
図26に示す画面表示例では、応札者が列挙されている。そして、応札者毎に、落札することができたかできなかったかを示す当落情報、順位、応札者名、スプレッド、入札金額、決定金額、累積が示されている。この例では、スプレッドの低い条件を提示した応札者を落札者として選定している。この例では、低いスプレッドを提示した2社の応札者の入札金額は、それぞれ800億円、150億円であり、合計額950億円は、借入人の借入希望額の1000億円以下であるため、2社の応札者を落札者として選定している。さらに、残りの50億円については、同じスプレッドを提示した応札者が2社あり、いずれの入札金額も50億円より高いため、入札金額通りにこの2社又は1社に落札させることはできない。このような場合には、候補となる応札者について、プルダウン方式で当落のいずれかを選択することができるような画面構成としている。また、決定金額についても修正可能なように表示されている。この例では、同じスプレッドを提示した応札者2社の双方とも落札することとし、残りの50億円を均等按分した25億円ずつを決定金額として表示している。応札管理者は、この表示通りに落札者及び条件を決定してもよく、また、修正してもよい。
【0103】
同順位の応札者が複数存在する場合には、例えば、入札金額に応じて按分することにより決定金額を算出するか、入札金額の多い応札者に片寄せするなどのロジックで、落札者を自動決定する。
【0104】
また、決定した落札者の落札金額、即ち落札者の貸付希望金額の総額が借入人の借入希望金額に達しなかった場合には、その不足金額分は、エージェントが貸し出しを実施する。
【0105】
ここで、応札管理者が、図26に示す画面上の当落又は決定金額を修正し、更新ボタンをクリックしたものとする(S709)。
【0106】
入札支援サーバ11は、更新ボタンのクリックに応じて、結果確認ページを落札実施処理部115及びウェブエンジン112によって応札管理者の端末2に送信する(S710)。
【0107】
応札管理者の端末2は、当該結果確認ページを受信し、ブラウザプログラムによって画面に表示する(S711)。図27に画面表示例を示す。この状態において、応札管理者が決定ボタンをクリックしたものとする(S712)。
【0108】
入札支援サーバ11は、決定ボタンのクリックに応じて、更新OKページを落札実施処理部115及びウェブエンジン112によって応札管理者の端末2に送信する(S713)。応札管理者の端末2は、当該更新OKページを受信し、ブラウザプログラムによって画面に表示する(S714)。
【0109】
また、入札支援サーバ11は、決定された落札情報を落札情報DB124に格納する(S715)。入札支援サーバ11は、さらに、落札実施処理部115によって、この入札に参加した応札者に対して、応札結果を案内する電子メールを発信する(S716)。応札者の端末3は、電子メールソフトウェアによって、当該電子メールを受信し、画面に表示する。この電子メールの例を、図28に示す。当該電子メールには、応札結果を表示するためのURLが記載されている。
【0110】
応札者が、このURLをクリックすることによって、入札支援サーバ11に対して応札トップページを要求したものとする(S717)。
【0111】
入札支援サーバ11は、この要求に応じて、応札トップページをウェブエンジン112によって応札者Xの端末31に送信する(S718)。
【0112】
応札者Xの端末31は、当該応札トップページを受信し、ブラウザプログラムによって画面に表示する(S719)。図29に画面表示例を示す。この状態において、応札者Xが入札結果ボタンをクリックしたものとする(S720)。
【0113】
入札支援サーバ11は、入札結果ボタンのクリックに応じて、落札結果ページを落札実施処理部115及びウェブエンジン112によって応札者Xの端末31に送信する(S721)。応札者Xの端末31は、当該落札結果ページを受信し、ブラウザプログラムによって画面に表示する(S722)。図30、図31及び図32に画面表示例を示す。図30に示す例では、応札者Xだけでなく応札者X以外の落札者のスプレッド、入札金額、決定金額が表示されている。図31に示す例では、応札者Xの応札条件とともに、今回の入札における上位応札の情報が表示されている。図32に示す画面例は、応札者X自身が落札できずに落選した場合の表示である。この場合も今回の入札における上位応札の情報が表示されている。
【0114】
そして、落札した応札者の入札額の総額が借入人の借入希望金額に届かず、その不足金額分をエージェントが貸し出しを実施する場合には、落札結果ページに、さらにエージェント名、スプレッド、決定金額が表示される。より具体的には、応札者Xの入札結果ボタンをクリックに応じて、入札支援サーバ11は、落札結果ページを落札実施処理部115及びウェブエンジン112によって応札者Xの端末31に送信する。応札者Xの端末31は、当該落札結果ページを受信し、ブラウザプログラムによって画面に表示する(S722)。画面表示例を図33に示す。この落札結果ページでは、バックアップライン適用として、エージェント名、スプレッド、入札金額、決定金額、累積金額が表示される。
【0115】
以上説明した通り、発明の実施の形態1にかかる入札システムでは、入札を行うことにより、より低利で、より多数の機関投資家から、より機動的に借入し、かつ、より効率的な管理ができるという借入人の短期資金調達ニーズを満たすことができる。また、入札を実施するにあたり、発生する銀行側の事務負担を軽減できる。さらに、各金融機関の入札実績を蓄積し、データを借入人に還元することにより、借入人に対しても新たな付加価値を提供できる。そして、多数の借入人の短期資金調達を本システム上で行うことにより、資金の借り手と貸し手の情報を一元的に取り扱うことにより、将来的に一種のマーケットが組成されるという潜在的可能性を有しており、金融機関にとっては新たな貸出のチャンス、借入人に対してはより低利の調達の機会が得られる。
【0116】
尚、上述の例では、入札案件の登録は、応札管理者により行ったが、借入人が行っても良い。この場合、借入人は、入札支援サーバ11と通信網4を介して接続された端末により登録を行う。
また、上述の例では、バックアップを行なう銀行は一行であったが、これに限らず、複数行であってもよい。バックアップを行なう銀行が複数の場合には、予め契約によりその割当を決定しておき、割当情報を入札案件に対応させて入札案件情報DB122に格納しておく。例えば、ある入札案件に関しては、3行によりバックアップ、即ち、借入人の借入希望額よりも入札によって落札した応札者の貸付金総額が少ない場合に貸し付けることが契約により決定されている場合には、具体的に、A銀行、B銀行、C銀行の負担割合を3:1:1の割合とする割当情報を格納する。落札処理を行う場合に、落札実施処理部115は、落札者として決定された応札者の貸付希望額の総額と、借入希望額との差分を計算し、差分情報を記憶手段に格納する。そして、落札実施処理部は、前記差分情報を記憶手段より読み出すとともに、前記割当情報を入札案件情報DB122より読み出し、差分情報により定められる金額を割当情報により定められる割当に分割処理する。例えば、差分が10億円の場合に、割当がA銀行とB銀行とで3:1の場合には、分割処理により、A銀行が7億5000万円と、B銀行が2億5000万円という貸付金額となる。かかる貸付金額は、貸出者の識別情報(ここでは、A銀行、B銀行のそれぞれ)と対応付けて落札情報DB124に格納される。
【0117】
発明の実施の形態2.
発明の実施の形態2にかかる入札システムは、発明の実施の形態1と基本的に同じであるが、入札の締切時間までに、複数回の入札を行うことができ、さらにその過程を入札参加者に認識することができる。例えば、他の応札者の応札者名、スプレッド、入札金額を認識することができる。
【0118】
このとき、応札者名を非表示とし、スプレッド、入札金額のみ認識できるようにしてもよい。
【0119】
発明の実施の形態3.
発明の実施の形態3にかかる入札システムは、いわゆる借り手主導型オープンビッティングと呼ぶことができるものである。この入札システムは、マーケットの生成に繋がり得るものである。
【0120】
最初に当該入札システムの概要につき説明する。この入札システムにおいては、信用力のある借入人、応札者(投資家)及びエージェントが参加者となる。応札者が、信用力のある複数の借入人に対する今の貸出可能レート(貸付情報)をアンコミットベースでシステムに登録する。このとき、借入人が具体的な条件を登録し、応札者がその条件を見て、当該条件に対応する貸付情報をシステムに登録するようにしてもよく、また、借入人の登録なしに、応札者が貸付情報をシステムに登録するようにしてもよい。借入人は、画面上で金利情勢を見極め、入札実行時期を判断する。そして、借入人は、希望のタイミングでエージェントに入札実行を依頼する仕組みを有する。このとき、借入人が応札者を選びたいという場合には、借入人は、ポジティブリスト、ネガティブリストを、予めエージェントに提示することとする。ここで、ポジティブリストとは、借入人が自身の入札案件に関し、落札者として選定することが可能な応札者のリストである。また、ネガティブリストとは、借入人が自身の入札案件に関し、落札者として選定することができない応札者のリストである。
【0121】
本発明の実施の形態3にかかる入札システムの構成を図34に示す。
【0122】
図に示されるように、当該入札システム1自体は、入札支援サーバ11とデータベース12より構成される。入札支援サーバ11とデータベース12の具体的な構成については、後に詳述する。この入札支援サーバ11には、応札管理者の端末2がLANやWANにより接続されている。また、入札支援サーバ11は、通信網4を介して借入人の端末5及び応札者の端末6と接続されている。入札支援サーバ11、応札管理者の端末2、借入人の端末5及び応札者の端末6の間の通信は、暗号化されており、セキュリティー対策が施されている。また、データのやり取りに際しては、データに電子署名を行っている。
【0123】
応札管理者の端末2は、応札管理者が使用する端末であり、汎用コンピュータ、専用コンピュータ等により構成されている。この端末2は、携帯端末、インターネット接続機能付きの携帯電話や固定電話であってもよい。当該端末2は、例えば、CPU等の制御部、ハードディスク、ROM等の記憶部、液晶ディスプレイ、CRT等の表示部、キーボード、マウス等の入力部を備えている。また、当該端末2は、入札支援サーバ11より送信されたウェブデータを表示部に表示させるためのデータに変換するブラウザプログラム及び電子メールソフトウェアがインストールされている。さらに、当該端末2は、カードリーダ21を制御し、当該カードリーダ12を介してICカードから所定情報を読み出す処理を実行する処理プログラムもインストールされている。端末2に接続されたカードリーダ21は、主として、この入札システムの正当な使用者であるかどうかを認証するために用いられる。従って、応札管理者が入札システムにログインする際に用いられる。
【0124】
借入人の端末5は、借入人が使用する端末であり、汎用コンピュータ、専用コンピュータ等により構成されている。この端末5は、携帯端末、インターネット接続機能付きの携帯電話や固定電話であってもよい。当該端末5は、例えば、CPU等の制御部、ハードディスク、ROM等の記憶部、液晶ディスプレイ、CRT等の表示部、キーボード、マウス等の入力部を備えている。また、当該端末5は、入札支援サーバ11より送信されたウェブデータを表示部に表示させるためのデータに変換するブラウザプログラム及び電子メールソフトウェアがインストールされている。さらに、当該端末5は、カードリーダ21を制御し、当該カードリーダ12を介してICカードから所定情報を読み出す処理を実行する処理プログラムもインストールされている。端末5に接続されたカードリーダ21は、主として、この入札システムの正当な使用者であるかどうかを認証するために用いられる。従って、応札管理者が入札システムにログインする際に用いられる。
【0125】
応札者の端末6は、応札者が使用する端末であり、汎用コンピュータ、専用コンピュータ等により構成されている。この端末6は、携帯端末、インターネット接続機能付きの携帯電話や固定電話であってもよい。当該端末6は、例えば、CPU等の制御部、ハードディスク、ROM等の記憶部、液晶ディスプレイ、CRT等の表示部、キーボード、マウス等の入力部を備えている。また、当該端末6は、入札支援サーバ11より送信されたウェブデータを表示部に表示させるためのデータに変換するブラウザプログラム及び電子メールソフトウェアがインストールされている。さらに、当該端末6は、カードリーダ611等を制御し、当該カードリーダ611等を介してICカードから所定情報を読み出す処理を実行する処理プログラムもインストールされている。端末6に接続されたカードリーダ611等は、主として、この入札システムの正当な使用者であるかどうかを認証するために用いられる。従って、応札者が入札システムにログインする際に用いられる。
【0126】
通信網4は、インターネット、公衆網、移動体通信網等の通信網である。
【0127】
続いて、図35を用いて、本発明の実施の形態にかかる入札システム1の構成について詳述する。
【0128】
入札支援サーバ11は、専用コンピュータ、汎用コンピュータ等によって構成される。この入札支援サーバは、制御部111、ウェブエンジン112、入札登録処理部113、入札実施処理部114、落札実施処理部115及び金利情報処理部117を備えている。また、図35には図示していないが、通信網4を介して各端末と通信するための通信制御手段、インターフェースを備えている。また、電子メールを送受信するためのプログラムも備えている。この例では、システムサーバ11は、単一の構成として描かれているが、これに限らず、複数のコンピュータによって構成されていてもよい。
【0129】
制御部111は、CPU(中央制御装置)、ROM、RAMによって構成されている。当該制御部111は、メモリ、ハードディスク等の記憶手段に格納された制御プログラムに基づいて、入札登録処理部113、入札実施処理部114、落札実施処理部115及び金利情報処理部117等の各種機能を実現するため処理を実行する。
【0130】
ウェブエンジン112は、応札管理者の端末2、借入人の端末5、投資家の端末6に対してウェブ(WEB)ページを表示させるためのHTMLデータやXMLデータ等の表示データを生成し、送信する機能を備えている。
【0131】
入札登録処理部113は、応札管理者又は借入人によって、入札案件の登録を行う機能を有する。
【0132】
入札実施処理部114は、入札を実施するための処理を行う。例えば、各応札者に対して入札の案内を行う機能、応札管理者に入札の状況を知らせる機能、各応札者より入札内容を受け付ける機能等を有する。
【0133】
落札実施処理部115は、落札者を決定するための処理を行う。例えば、入札金額等に応じて落札者を自動決定する機能や応札管理者による落札者の指定を受け付ける機能を有する。
【0134】
金利情報処理部117は、借入人による条件を登録し、応札者に対して提示する処理を行い、また、応札者より提示された貸付情報を登録し、借入人に対して提示する処理を行う。
【0135】
入札システム1のデータベース12は、入札案件情報DB122、入札状況情報DB123、落札情報DB124、応札者情報DB126、借入人情報DB127、落札者選択条件情報DB128を備えている。
【0136】
入札案件情報DB122は、入札案件を特定するための入札案件情報を格納する。入札案件情報には、借入人の企業名、確認期限、貸付希望日、借入希望額、返済期限及び入札期限が含まれる。ここで、確認期限は、応札者が入札の案内を確認する期限である。
【0137】
状況情報DB123は、入札が開始した後の各応札者からの応札状況を示す情報を格納する。
【0138】
落札情報DB124は、落札に関する情報を格納する。落札情報には、例えば、落札者名、スプレッド(金利)、入札金額、決定金額等が含まれる。
【0139】
応札者情報DB126は、応札者を特定するための応札者情報を格納する。例えば、応札者が企業の場合には、担当者の氏名、連絡先となる住所、電話番号、FAX番号、電子メールアドレスが応札者情報に含まれる。さらに、入札内容を確認するために責任者の氏名、電子メールアドレスも応札者情報に含まれる。
【0140】
借入人情報DB127は、資金を調達しようとする借入人を特定するための借入人情報を格納する。例えば、借入人が企業の場合には、担当者の氏名、連絡先となる住所、電話番号、FAX番号、電子メールアドレスが借入人情報に含まれる。
【0141】
落札者選択条件情報DB128は、借入人によって登録される落札者選択条件情報を格納する。この落札者選択条件情報には、上述したポジティブリストやネガティブリストが含まれる。さらに、落札者選択条件情報には、応札者毎に係数を設定するようにしてもよい。例えば、借入人として落札を希望しない応札者には係数0を、落札を希望する応札者には係数1を割り振り、その希望の度合いに応じて、0から1までの任意の係数を割り振る。この係数は、落札者を選定する際のアルゴリズムに加えられる。
【0142】
続いて、本発明の実施の形態3にかかる入札システムの処理フローを図36のフローチャートを用いて説明する。ここでは、借入人の登録した条件に応じて応札者が貸付情報を登録する場合について説明する。まず、借入人は、その端末5を用いて条件登録ページにアクセスする(S801)。入札支援サーバ11は、当該条件登録ページ要求に応じて、ウェブエンジン112によって条件登録ページを送信する(S802)。借入人の端末5は、当該条件登録ページを受信し、ブラウザプログラムにより画面に表示する(S803)。ここで、図37に条件登録ページの画面表示例を示す。図に示されるように条件をインディケーション照会内容として登録することができるよう構成されている。即ち、画面においては、契約書名が表示され、その条件として、応札者が貸付情報を回答する期限である回答期限情報及び詳細な貸付条件情報を入力することができる。この例では、条件1、2、3、4・・・と複数の条件をそれぞれ登録することができる。借入人が当該条件を入力し、送信ボタン等をクリックすると、入力した条件情報(回答期限情報及び詳細な貸付条件情報を含む)が入札支援サーバ11に送信される(S804)。
【0143】
入札支援サーバ11は、当該条件情報を受信して、借入人情報DB127に格納する(S805)。入札支援サーバ11は、条件情報の受信、格納に応じて、インディケーション照会要求通知を電子メールにより各応札者の担当者に対して送信する(S806)。当該インディケーション照会要求通知には、照会要求ページにアクセスするためのURL情報が記載されている。この例では、応札者Xの担当者が端末61を用いて当該URL情報をクリックすることにより照会要求ページを要求したものとする(S807)。
【0144】
入札支援サーバ11では、当該照会要求ページの要求に応じて、ウェブエンジン112が、当該照会要求ページを応札者Xの端末61に送信する(S808)。応札者Xの端末61は、当該照会要求ページを受信し、ブラウザプログラムにより画面に表示する(S809)。ここで、図38に紹介要求ページの画面表示例を示す。この例では、インディケーションの一覧が表示されている。そして、案件毎に状況が示されている。この例では、状況として、照会中(未回答)、照会中(要更新)、終了であることが案件毎に表示されている。そして、インディケーションを入力する場合には、気配値の「登録」と表示された部分をクリックする。そうすると、その部分にリンクされた回答ページが端末61から入札支援サーバ11に要求される(S810)。入札支援サーバ11では、当該回答ページの要求に応じて、ウェブエンジン112が、応札者Xの端末61に送信する(S811)。
【0145】
応札者Xの端末61では、当該回答ページを受信し、ブラウザプログラムにより画面に表示する(S812)。ここで、画面表示例を図39に示す。当該回答ページには、インディケーション照会内容が表示されるとともに、インディケーション回答内容の入力領域が表示されている。この例では、借入人より、5つの条件が登録されているが、応札者は、全ての条件について回答する必要はなく、任意の条件について回答すればよい。この例では、条件1のみについて、貸付金額及び貸付スプレッドからなる貸付情報を入力している(S813)。その後、図示しない送信ボタン等をクリックすると、当該貸付情報が入札支援サーバ11に送信される(S814)。入札支援サーバ11は、この貸出可能レートを貸出人(応札者)と関連付けて借入人情報DB127に格納する(S815)。
【0146】
同様にして応札者Yも回答ページにより貸付情報を入力し(S816)、送信すると(S817)、入札支援サーバ11は、この貸出可能レートを貸出人と関連付けて借入人情報DB127に格納する(S818)。
【0147】
その後、借入人が、その端末5を用いて、気配値表示ページの表示を要求したものとする(S819)。入札支援サーバ11は、この要求に応じて、ウェブエンジン112によって、気配値表示ページを送信する(S820)。
【0148】
借入人の端末5は、ブラウザプログラムにより気配値表示ページを画面に表示する(S821)。気配値表示ページでは、少なくとも応札者X及びYから登録された貸付条件が表示される。当該気配値表示ページの画面表示例を図40に示す。この画面表示例では、インディケーション照会の気配値の一覧が表示されるとともに、インディケーション照会申込の内容も併せて表示されている。そして、借入条件毎に、気配値の荷重平均が表示される。例えば、条件1の場合には、50億円ならば+0.01100%、100億円ならば+0.01130%で借入できることが表されている。また、この例では、表示する借入額範囲を特定できる。ここで、図40に示す画面表示例の詳細ボタンをクリックすると、図41に示す詳細ページが入札支援サーバ11により送信される。この例では、条件2について、各貸付人(応札者)の条件が表示されている。さらに、図41に示す画面表示例に示された参照ボタンをクリックすると、借入条件毎に回答内容を参照できる。
【0149】
借入人は、当該貸出可能レートを見て、入札を開催するのに適切な時期であると判断した場合には、入札案件登録ページの表示を入札支援サーバ11に要求する(S810)。入札支援サーバ11は、この要求に応じて、ウェブエンジン112によって、入札案件登録ページを送信する(S811)。
【0150】
借入人の端末5は、ブラウザプログラムにより入札案件登録ページを画面に表示する(S812)。この画面は、図11に示すページと同様の表示がなされる。借入人が入札案件情報を入力し(S813)、登録ボタンをクリックすると、入札案件情報が入札システム1に送信される(S814)。入札支援サーバ11は、この入札案件情報を受信し、入札案件情報DB122に格納する(S815)。
【0151】
その後は、発明の実施の形態1にかかる入札システムと同様にして、入札が行なわれる。但し、落札者を決定するにあたっては、落札者選択条件情報DB128に格納された落札者選択条件情報が参照される。
【0152】
以上のように、発明の実施の形態3にかかる入札システムによれば、借入人は、金利情勢を見極めて入札実行時期を判断することができるので、最も適切な時期に入札を行なうことができる。
【0153】
発明の実施の形態4.
本発明の実施の形態4にかかる入札システムは、借入金ではなく、CP(コマーシャルペーパー)により資金調達を行うためのシステムである。ここで、CPとは、企業等が無担保で短期の資金調達を行うために、割引方式で発行される約束手形のことをいう。また、ここでは2003年3月31日より取扱いが開始された電子CPも含まれる。なお、電子CPとは、2003年1月6日「社債等の振替に関する法律」が施行されたことにより発行可能となった所謂ペーパレス証券(短期社債)のことをいう。CPが入札の対象となるので、借入人の代わりに、CP発行会社が入札開催者であるエージェントに対してCPの入札を依頼することになる。
【0154】
本発明の実施の形態4にかかる入札システムは、基本的に、発明の実施の形態1にかかる入札システムと同様の構成を有し、また、同様の処理を実行する。但し、CPの発行申込み、即ちCPの入札案件の登録の処理及び入札条件の入力処理については、両者は異なる。
【0155】
発明の実施の形態1にかかる入札システムでは、入札案件の登録の処理は、図4に示すフローチャートに従い実行され、特に、図11に示す登録ページに必要情報を入力することにより実行されていた。これに対して、本発明の実施の形態4にかかる入札システムでは、CP発行会社名、CP発行希望日、CP発行希望金額、CP発行希望割引料、CP償還期日等の情報を入力できるように登録ページが構成され、そして、CP発行会社により入力されたこれらの情報は、入札案件情報として入札案件情報DB122に格納される。ここで、CP発行希望金額は、券種(額面)に枚数を乗じたものである。
【0156】
また、発明の実施の形態1にかかる入札システムでは、入札条件の入力処理は、図6に示すフローチャートに従い実行され、特に、図19に示す入札入力ページに必要情報を入力することにより実行されていた。これに対して、本発明の実施の形態4にかかる入札システムでは、CP購入希望額及びCP購入希望割引料を入力することにより入札入力ページが構成され、そして、応札者により入力されたこれらの情報は、状況情報DB123に格納される。ここで、CP購入希望金額は、券種(額面)に枚数を乗じたものである。
【0157】
尚、本発明の実施の形態4にかかる入札システムでは、CPのみを扱うことができるものであるが、これに限らず、本発明の実施の形態1にかかる入札システムの機能に加えて本発明の実施の形態4にかかる機能も有するように構成してもよい。即ち、借入金及びCPの両方の入札を行うことができるよう構成してもよい。
【0158】
発明の実施の形態5.
本発明の実施の形態5にかかる入札システムは、借入金やCPによる資金調達ではなく、保証契約の締結を支援するシステムである。
【0159】
本発明の実施の形態5にかかる入札システムは、基本的に、発明の実施の形態1にかかる入札システムと同様の構成を有し、また、同様の処理を実行する。但し、保証の申込み、即ちボンドの入札案件の登録の処理及び入札条件の入力処理については、両者は異なる。
【0160】
発明の実施の形態1にかかる入札システムでは、入札案件の登録の処理は、図4に示すフローチャートに従い実行され、特に、図11に示す登録ページに必要情報を入力することにより実行されていた。これに対して、本発明の実施の形態5にかかる入札システムでは、Applicant(例えば、輸出者)・Beneficiary(例えば、輸入者)の社名、保証発行希望日、保証金額・保証期間・保証内容(プロジェクト概要)、保証料(希望水準)、保証の種類(Bid Bond/Performance Bond/Warranty Bond等)、保証発行に係るその他要望事項等の情報を入力できるように登録ページが構成され、そして、Applicantにより入力されたこれらの情報は、入札案件情報として入札案件情報DB122に格納される。なお、保証料はApplicantからアレンジャーを通じて投資家に対して支払われる。
【0161】
また、発明の実施の形態1にかかる入札システムでは、入札条件の入力処理は、図6に示すフローチャートに従い実行され、特に、図19に示す入札入力ページに必要情報を入力することにより実行されていた。これに対して、本発明の実施の形態5にかかる入札システムでは、保証金額及び保証料を入力することにより入札入力ページが構成され、そして、応札者により入力されたこれらの情報は、状況情報DB123に格納される。
【0162】
尚、本発明の実施の形態5にかかる入札システムでは、ボンドのみを扱うことができるものであるが、これに限らず、本発明の実施の形態1にかかる入札システムの機能に加えて本発明の実施の形態5にかかる機能も有するように構成してもよい。即ち、借入金及びボンドの両方、さらにはCPの入札を行うことができるよう構成してもよい。
【0163】
その他の実施の形態.
上述の入札システム上、エージェントが入札条件を見られないといっても応札者からすれば確かめようがない。そこで、応札者の端末3が入札内容をハッシュ値に置き換えて、このハッシュ値を入札支援サーバ11に送信する。入札支援サーバ11は、このハッシュ値を受信し、所定の記憶手段に格納する。その後入札を行い、入札締め切り後に、応札者の端末3は、入札内容をそのまま、入札支援サーバ11に送信する。入札支援サーバ11は、受信した入札内容をハッシュ値に置き換える。さらに、入札支援サーバ11は、入札前に受信し、記憶しておいたハッシュ値と、今回置き換えたハッシュ値の一致を確かめる。これにより入札締め切り時間前にエージェントは決して入札内容が見られないことを応札者側に保証できる。
【0164】
上述の入札システムは、個別のシンジケートローン案件に対応する汎用システムであるが、借入人の希望により当初のシンジケートローンメンバー以外の銀行等に対し、入札を公開することも可能である。その場合は、参加金融機関の格付けなどによって参加資格を制限するなどの方法が考えられる。
【0165】
上述の入札システムにおいて、さらに参加応札者が入札条件を登録する際の再鑑機能を入札支援サーバに持たせるようにしてもよい。この場合には、例えば、応札者の責任者宛てに入札条件の確認を促すメールを送信する。また、応札者におけるフォーム入力権限者を限定するようにしてもよい。
【0166】
また、落札結果の通知内容と方法につき、様々なバリエーションがある。例えば、借入人に対し、参加応札者名と入札条件全てを携帯電話により通知する等である。そして、このバリエーションより、借入人及び参加応札者が任意に選択できるようにするとよい。
【0167】
上述の例において、コンピュータに記憶された制御プログラムは、様々な種類の記憶媒体に格納することが可能であり、また、通信媒体を介して伝達されることが可能である。ここで、記憶媒体には、例えば、フレキシブルディスク、ハードディスク、磁気ディスク、光磁気ディスク、CD−ROM、DVD、ROMカートリッジ、バッテリバックアップ付きRAMメモリカートリッジ、フラッシュメモリカートリッジ、不揮発性RAMカートリッジ等を含む。また、通信媒体には、電話回線等の有線通信媒体、マイクロ波回線等の無線通信媒体等を含み、インターネットも含まれる。
【0168】
【発明の効果】
本発明によれば、借入人にとって、より好条件で資金を調達することができる入札システムを提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の形態1にかかる入札システムを含む全体構成図である。
【図2】本発明の実施の形態1にかかる入札システムの構成図である。
【図3】本発明の実施の形態1にかかる入札システムの全体の処理を示すフローチャートである。
【図4】本発明の実施の形態1にかかる入札システムの処理の一部を示すフローチャートである。
【図5】本発明の実施の形態1にかかる入札システムの処理の一部を示すフローチャートである。
【図6】本発明の実施の形態1にかかる入札システムの処理の一部を示すフローチャートである。
【図7】本発明の実施の形態1にかかる入札システムの処理の一部を示すフローチャートである。
【図8】本発明の実施の形態1にかかる入札システムの処理の一部を示すフローチャートである。
【図9】本発明の実施の形態1にかかる入札システムの処理の一部を示すフローチャートである。
【図10】本発明の実施の形態1にかかる入札システムの画面表示例を示す図である。
【図11】本発明の実施の形態1にかかる入札システムの画面表示例を示す図である。
【図12】本発明の実施の形態1にかかる入札システムの画面表示例を示す図である。
【図13】本発明の実施の形態1にかかる入札システムの画面表示例を示す図である。
【図14】本発明の実施の形態1にかかる入札システムの画面表示例を示す図である。
【図15】本発明の実施の形態1にかかる入札システムの画面表示例を示す図である。
【図16】本発明の実施の形態1にかかる入札システムの画面表示例を示す図である。
【図17】本発明の実施の形態1にかかる入札システムの画面表示例を示す図である。
【図18】本発明の実施の形態1にかかる入札システムの画面表示例を示す図である。
【図19】本発明の実施の形態1にかかる入札システムの画面表示例を示す図である。
【図20】本発明の実施の形態1にかかる入札システムの画面表示例を示す図である。
【図21】本発明の実施の形態1にかかる入札システムの画面表示例を示す図である。
【図22】本発明の実施の形態1にかかる入札システムの画面表示例を示す図である。
【図23】本発明の実施の形態1にかかる入札システムの画面表示例を示す図である。
【図24】本発明の実施の形態1にかかる入札システムの画面表示例を示す図である。
【図25】本発明の実施の形態1にかかる入札システムの画面表示例を示す図である。
【図26】本発明の実施の形態1にかかる入札システムの画面表示例を示す図である。
【図27】本発明の実施の形態1にかかる入札システムの画面表示例を示す図である。
【図28】本発明の実施の形態1にかかる入札システムの画面表示例を示す図である。
【図29】本発明の実施の形態1にかかる入札システムの画面表示例を示す図である。
【図30】本発明の実施の形態1にかかる入札システムの画面表示例を示す図である。
【図31】本発明の実施の形態1にかかる入札システムの画面表示例を示す図である。
【図32】本発明の実施の形態1にかかる入札システムの画面表示例を示す図である。
【図33】本発明の実施の形態1にかかる入札システムの画面表示例を示す図である。
【図34】本発明の実施の形態3にかかる入札システムを含む全体構成図である。
【図35】本発明の実施の形態3にかかる入札システムの構成図である。
【図36】本発明の実施の形態3にかかる入札システムの処理の一例を示すフローチャートである。
【図37】本発明の実施の形態3にかかる入札システムの画面表示例を示す図である。
【図38】本発明の実施の形態3にかかる入札システムの画面表示例を示す図である。
【図39】本発明の実施の形態3にかかる入札システムの画面表示例を示す図である。
【図40】本発明の実施の形態3にかかる入札システムの画面表示例を示す図である。
【図41】本発明の実施の形態3にかかる入札システムの画面表示例を示す図である。
【符号の説明】
1 入札システム 2 応札管理者の端末
3 応札者の端末 4 通信網
5 借入人の端末 6 投資家の端末
11 入札支援サーバ 12 データベース
【発明の属する技術分野】
本発明は、借入人の借入金に関する入札を支援する入札システム及び入札方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来より、企業は、様々な手法によって資金を調達している。例えば、特定少数の取引銀行との間で、それぞれ固有の取引条件により相対取引することで資金を調達する。また、参加金融機関全行と同一条件によるシンジケート・ローンという形態によって資金を調達する場合もある。さらには、特定少数の金融機関との間で、コミットメントライン契約を締結することによって資金を調達する場合もある。この場合も、参加金融機関全行が同一条件で契約を締結する。
【0003】
また、借入方法として、売り手と買い手を電子市場においてマッチングさせる金融マーケットプレイス的な方法も提案されているが、実際には参加者を集めにくく、実現性は低い。
なお、従来の入札システムの一例としてオークションシステム、貸出/借入支援システムを開示した先行技術として、特許文献1、2がある。
【特許文献1】
特開2001−216403号公報
【特許文献2】
特開2002−49752号公報
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
借入人である企業としては、より低利で、より多数の機関投資家から、より機動的に借入し、より効率的な管理を行いたいというニーズがあるが、既存の方法ではそのニーズを十分に満たしているとはいえない。
【0005】
そのニーズを満たすためには入札の実施が有効であるが、次に示すような相当な労力を求められるという課題があり、かつ従来の契約形態では実現することができなかった。
【0006】
(1)特定多数の機関投資家に、幅広く入札を行い、機動的に貸出できる契約形態が必要である。
【0007】
(2)借入人の借入申込に対し、迅速に多数機関投資家へ入札を行い、入札結果を集計することが必要である。
【0008】
(3)多様化する各々の貸出を効率的に管理し、借入人にレポートすることが必要である。
【0009】
(4)入札という業務の性質上、参加金融機関が納得しうる公平性の確保が必要である。
【0010】
本発明は、このような問題点を解決するためになされたもので、借入人にとって、より好条件で資金を調達することができる入札システムを提供することを目的とする。
【0011】
【課題を解決するための手段】
本発明にかかる入札システムは、複数の応札者の端末と接続され、借入人の借入金に関する入札を支援する入札システムであって、前記借入人の借入希望額と、バックアップ実行者の貸付条件を含む入札案件情報を記憶する入札案件情報記憶手段(例えば、本実施の形態における入札案件情報DB122)と、前記応札者の端末から送信された貸付希望金額を含む入札情報を受信し、状況情報記憶手段に格納する入札情報取得手段(例えば、本実施の形態における入札実施処理部114)と、前記状況情報記憶手段に格納された入札情報に基づき、予め定められたアルゴリズムに従い、落札内容を決定する落札内容決定手段(例えば、本実施の形態における落札実施処理部115)とを備え、前記落札内容決定手段は、落札した応札者からの貸付希望金額の総額が、前記借入希望額に達しない場合には、不足分の全額又は一部を前記バックアップ実行者の貸付条件に従い当該バックアップ実行者より貸付を行うことに決定するものである。このような構成により、借入人は、より好条件で資金を調達することができる。
【0012】
また、前記入札案件情報記憶手段に記憶された入札案件情報を前記応札者の端末に提示する手段(例えば、本実施の形態におけるウェブエンジン112及び入札実施処理部114)をさらに備えるようにしてもよい。これにより、応札者は容易に入札案件情報を取得することができる。
【0013】
また、入札案件情報に加えて、当該入札案件における借入人の過去の入札内容履歴を提示するようにしてもよい。これにより、応札者は、入札をする上で有用な情報を取得することができる。
【0014】
さらに、入札案件情報に対して応札者が確認したかどうかを示す状況情報を取得する手段(例えば、本実施の形態における入札実施処理部114及び状況情報DB123)を備えるようにしてもよい。これにより、応札者の参加を促すことができる。
【0015】
また、応札者の担当者以外の責任者に前記入札案件情報に対する確認を促す電子メールを送信する手段(例えば、本実施の形態における入札実施処理部114及び状況情報DB123)をさらに備えるようにしてもよい。これにより、応札者の担当者の不正を防止できる。
【0016】
さらに、前記状況情報記憶手段に記憶された応札者からの入札情報が前記入札開催者に認識されることを防止する手段(例えば、本実施の形態におけるウェブエンジン112及び入札実施処理部114)を備えるようにするとよい。これにより、入札開催者自身が入札に参加したとしても他の参加者との公平性を保つことができる。
【0017】
また、前記落札内容決定手段により決定された落札内容を修正する修正手段を備えることが望ましい。これにより、自動的に落札内容を決定した場合の不都合を回避することができる。
【0018】
また、応札者の端末から送信された借入可能レートを受信し、前記借入人に提示する手段をさらに備えるとよい。これにより、借入人は、適切な時期に入札を行うことができる。また、好適な実施の形態における前記バックアップ実行者は、入札の開催者である。
【0019】
他方、本発明にかかる入札方法は、借入人の借入金に関する入札を支援する入札方法であって、前記借入人の借入希望額と、バックアップ実行者の貸付条件を含む入札案件情報を記憶手段に格納するステップと、応札者の端末から送信された貸付希望金額を含む入札情報を受信し、記憶手段に格納するステップと、前記入札情報に基づき、予め定められたアルゴリズムに従い、落札内容を決定するステップであって、落札した応札者からの貸付希望金額の総額が、前記借入希望額に達しない場合には、不足分を前記バックアップ実行者の貸付条件に従い当該バックアップ実行者より貸付を行うことを決定するステップとを備えたものである。このような方法により、借入人は、より好条件で資金を調達することができる。
【0020】
また、前記記憶手段に記憶された入札案件情報を前記応札者の端末に提示するステップをさらに備えることが望ましい。これにより、応札者は容易に入札案件情報を取得することができる。
【0021】
また、入札案件情報に加えて、当該入札案件における借入人の過去の入札内容履歴を提示するステップをさらに備えるとよい。これにより、応札者は、入札をする上で有用な情報を取得することができる。
【0022】
さらに、前記入札案件情報に対して応札者が確認したかどうかを示す状況情報を取得するステップを備えるとよい。これにより、応札者の参加を促すことができる。
【0023】
また、応札者の担当者以外の責任者に前記入札案件情報に対する確認を促す電子メールを送信するステップをさらに備えるようにしてもよい。これにより、応札者の担当者の不正を防止できる。
【0024】
また、記憶手段に記憶された応札者からの入札情報を前記入札開催者が認識することを防止することが望ましい。これにより、入札開催者自身が入札に参加したとしても他の参加者との公平性を保つことができる。
【0025】
また、決定された落札内容を修正するステップを備えることが望ましい。これにより、自動的に落札内容を決定した場合の不都合を回避することができる。
【0026】
応札者の端末から送信された借入可能レートを受信し、前記借入人に提示するステップをさらに備えるとよい。これにより、借入人は、適切な時期に入札を行うことができる。また、好適な実施の形態における前記バックアップ実行者は、入札の開催者である。
また、本発明にかかる他の入札システムは、複数の応札者の端末と接続され、コマーシャルペーパー発行者のコマーシャルペーパーに関する入札を支援する入札システムであって、前記発行者の発行希望額と、バックアップ実行者の購入条件を含む入札案件情報を記憶する入札案件情報記憶手段と、前記応札者の端末から送信された購入希望金額を含む入札情報を受信し、状況情報記憶手段に格納する入札情報取得手段と、前記状況情報記憶手段に格納された入札情報に基づき、予め定められたアルゴリズムに従い、落札内容を決定する落札内容決定手段とを備え、前記落札内容決定手段は、落札した応札者からの購入希望金額の総額が、前記発行希望額に達しない場合には、不足分の全額又は一部を前記バックアップ実行者の購入条件に従い当該バックアップ実行者より購入を行うことに決定するものである。
さらに、本発明にかかる他の入札システムは、複数の応札者の端末と接続され、ボンドに関する入札を支援する入札システムであって、保証金額とバックアップ実行者の保証条件を含む入札案件情報を記憶する入札案件情報記憶手段と、前記応札者の端末から送信された保証希望金額を含む入札情報を受信し、状況情報記憶手段に格納する入札情報取得手段と、前記状況情報記憶手段に格納された入札情報に基づき、予め定められたアルゴリズムに従い、落札内容を決定する落札内容決定手段とを備え、前記落札内容決定手段は、落札した応札者からの保証希望金額の総額が、前記保証金額に達しない場合には、不足分の全額又は一部を前記バックアップ実行者の保証条件に従い当該バックアップ実行者より保証を行うことに決定するものである。
【0027】
【発明の実施の形態】
発明の実施の形態1.
まず、本発明の実施の形態1にかかる入札システムの前提となる当事者間の契約形態について説明する。入札システムでは、借入人、エージェント、投資家の間で契約が締結される。ここで、借入人は、資金を調達しようとする企業、個人である。エージェントは、例えば、銀行等の金融機関であり、投資家による資金供給と、借入人の資金需要を結びつけることを主たる役割とする。即ち、エージェントは、この入札システムの開催者である。投資家は、資金を提供する、例えば、金融機関等の機関投資家であるが、一般投資家でもよい。
【0028】
エージェントと複数の投資家との間でビッド・ライン契約を締結する。但し、以下の例ではコミットメントをするのはエージェントのみで、参加した投資家はアンコミット・ベースで契約する。投資家が一部コミットメントしてもよい。参加した投資家による入札により資金を調達する。
【0029】
入札により投資家から十分な資金が集まらなかった場合は、エージェント(入札開催者)が予め決められた料率、例えば従来ベースのコストにより貸出を実行する。尚、バックアップ実行者は、1社である必要はなく、複数社であってもよい。また、以下の例では、バックアップ実行者は、入札の開催者であるが、これに限らず、入札開催者とは別の予め決められた者であってもよい。通常は、バックアップ実行者の貸出料率は足切レートとして入札者に知らされるため、この貸出料率よりも高い料率が入札者によって提示される場合はないが、バックアップ実行者の貸出料率が非公開の場合には、当該バックアップ実行者の貸出料率よりも高い料率が入札者によって提示される場合がある。この場合には、貸出料率が低いバックアップ実行者からの貸出が優先される。
【0030】
なお、バックアップ実行者が企業である場合、企業の他部門が入札者として参加することも可能である。この場合には、当該入札システムの運用部門から入札した部門へ他の入札者の入札情報等が漏洩しないよう不正防止策もとられている。
【0031】
また、本発明の実施の形態1にかかる入札システムにおいて、応札者は、一度のみ入札する権利が与えられる。そして、その入札の内容については、他の応札者は認識することができない仕組を採用している。
【0032】
続いて、本発明の実施の形態1にかかる入札システムの構成を図1を用いて説明する。
【0033】
図に示されるように、当該入札システム1自体は、入札支援サーバ11とデータベース12より構成される。入札支援サーバ11とデータベース12については、後に詳述する。この入札支援サーバ11には、応札管理者の端末2がLANやWANにより接続されている。また、入札支援サーバ11は、通信網4を介して複数の応札者の端末31、32、33と接続されている。入札支援サーバ11、応札管理者の端末2及び応札者の端末3の間の通信は、暗号化されており、セキュリティー対策が施されている。また、データのやり取りに際しては、データに電子署名を行っている。
【0034】
応札管理者の端末2は、応札管理者が使用する端末であり、汎用コンピュータ、専用コンピュータ等により構成されている。この端末2は、携帯端末、インターネット接続機能付きの携帯電話や固定電話であってもよい。当該端末2は、例えば、CPU等の制御部、ハードディスク、ROM等の記憶部、液晶ディスプレイ、CRT等の表示部、キーボード、マウス等の入力部を備えている。また、当該端末2は、入札支援サーバ11より送信されたウェブデータを表示部に表示させるためのデータに変換するブラウザプログラム及び電子メールソフトウェアがインストールされている。さらに、当該端末2は、カードリーダ21を制御し、当該カードリーダ21を介してICカードから所定情報を読み出す処理を実行する処理プログラムもインストールされている。端末2に接続されたカードリーダ21は、主として、この入札システムの正当な使用者であるかどうかを認証するために用いられる。従って、応札管理者が入札システムにログインする際に用いられる。
【0035】
応札者の端末3は、応札者が使用する端末であり、汎用コンピュータ、専用コンピュータ等により構成されている。この端末3は、携帯端末、インターネット接続機能付きの携帯電話や固定電話であってもよい。当該端末3は、例えば、CPU等の制御部、ハードディスク、ROM等の記憶部、液晶ディスプレイ、CRT等の表示部、キーボード、マウス等の入力部を備えている。また、当該端末3は、入札支援サーバ11より送信されたウェブデータを表示部に表示させるためのデータに変換するブラウザプログラム及び電子メールソフトウェアがインストールされている。さらに、当該端末31、32、33は、カードリーダ311、321、331を制御し、当該カードリーダ311、321、331を介してICカードから所定情報を読み出す処理を実行する処理プログラムもインストールされている。端末31等に接続されたカードリーダ311等は、主として、この入札システムの正当な使用者であるかどうかを認証するために用いられる。従って、応札者が入札システムにログインする際に用いられる。
【0036】
通信網4は、インターネット、公衆網、移動体通信網等の通信網である。
【0037】
続いて、図2を用いて、本発明の実施の形態にかかる入札システム1の構成について詳述する。
【0038】
入札支援サーバ11は、専用コンピュータ、汎用コンピュータ等によって構成される。この入札支援サーバは、制御部111、ウェブエンジン112、入札登録処理部113、入札実施処理部114、落札実施処理部115及びレポート作成処理部116を備えている。また、図2には図示していないが、通信網4を介して各端末と通信するための通信制御手段、インターフェースを備えている。また、電子メールを送受信するためのプログラムも備えている。この例では、システムサーバ11は、単一の構成として描かれているが、これに限らず、複数のコンピュータによって構成されていてもよい。
【0039】
制御部111は、CPU(中央制御装置)、ROM、RAMによって構成されている。当該制御部111は、メモリ、ハードディスク等の記憶手段に格納された制御プログラムに基づいて、入札登録処理部113、入札実施処理部114、落札実施処理部115及びレポート作成処理部116等の各種機能を実現するため処理を実行する。
【0040】
ウェブエンジン112は、応札管理者の端末2や応札者の端末3に対してウェブ(WEB)ページを表示させるためのHTMLデータやXMLデータ等の表示データを生成し、送信する機能を備えている。
【0041】
入札登録処理部113は、応札管理者によって、入札案件の登録を行う機能を有する。尚、応札管理者は、入札案件の登録を行うに先立って、借入人と話し合い、入札案件の条件等について合意を得ておく必要がある。
【0042】
入札実施処理部114は、入札を実施するための処理を行う。例えば、各応札者に対して入札の案内を行う機能、応札管理者に入札の状況を知らせる機能、各応札者より入札内容を受け付ける機能等を有する。
【0043】
落札実施処理部115は、落札者を決定するための処理を行う。例えば、スプレッドや入札金額等に応じて落札内容を自動決定する機能や応札管理者による落札内容の修正を受け付ける機能を有する。
【0044】
レポート作成処理部116は、借入人に対して有用な情報を含むレポートを作成する機能を有する。より具体的には、このレポート作成処理部116は、一定期間の調達コスト算出、機関投資家毎の金利条件から一定のマーケット・レートごとに機関投資家を区分したレポートを作成する機能を有する。
【0045】
入札システム1のデータベース12は、応札者情報DB121、入札案件情報DB122、状況情報DB123、落札情報DB124、貸出情報DB125を備えている。
【0046】
応札者情報DB121は、応札者を特定するための応札者情報を格納する。例えば、応札者が企業の場合には、担当者の氏名、連絡先となる住所、電話番号、FAX番号、電子メールアドレスが応札者情報に含まれる。さらに、入札内容を確認するために責任者の氏名、電子メールアドレスも応札者情報に含まれる。
【0047】
入札案件情報DB122は、入札案件を特定するための入札案件情報を格納する。入札案件情報には、入札案件の識別情報(例えば、案件毎に割り振られる案件番号)、借入人の企業名、確認期限、貸付希望日、借入希望額、返済期限、入札期限、契約書名、調印日が含まれる。ここで、確認期限は、応札者が入札の案内を確認する期限である。また、借入人の借入希望額よりも入札によって落札した応札者の貸付金総額が少ない場合に入札開催者であるエージェントから貸し付けられる条件もこのDB122に格納される。
【0048】
状況情報DB123は、入札が開始した後の各応札者からの応札状況を示す情報を格納する。状況情報DB123に格納された応札状況を示す情報には、貸付希望金額、貸付希望スプレッド、応札者の識別情報、入札案件の識別情報が含まれ、それぞれの情報が互いに関連付けられている。
【0049】
落札情報DB124は、落札に関する情報を格納する。落札情報には、例えば、入札案件の識別情報、落札者名、スプレッド(金利)、入札金額、決定金額等が含まれる。
【0050】
貸出情報DB125は、レポートを作成するために必要な貸出情報を格納する。貸出情報には、例えば、貸出人が異なる場合、金利条件が異なる場合、さらには貸出期間が異なる場合の貸出条件が含まれる。
【0051】
続いて、本発明の実施の形態1にかかる入札システムの全体処理の流れについて、図3のフローチャートを用いて説明する。
【0052】
まず、応札管理者は、その端末2を用いて入札の登録を行う(S101)。入札の登録処理においては、入札案件の内容が入札システム1に登録される。
【0053】
次に、入札を実施することになる(S102)。入札の実施にあたっては、まず、入札案件の内容を応札者に連絡する。応札者は、入札に参加する場合には、入札内容を入札システム1に登録する。この入札内容には、貸付希望金額及び貸付希望スプレッドが含まれる。
【0054】
入札期間が満了した後に落札者を決定する(S103)。落札者の決定は、原則として、予め定められたアルゴリズムによって自動的に行われる。但し、応札管理者や借入人が落札者の決定を修正し、最終的に決定することができる。
【0055】
続いて、当該入札システムの詳細な処理の流れについて、図4乃至図9のフローチャート及び図10乃至図32の画面表示例を示す図を用いて説明する。
【0056】
図4は、入札案件の登録に関する処理を示すフローチャートである。まず、応札管理者は、その端末2に接続されたカードリーダ21に、ICカードを挿入する(S201)。カードリーダ21は、ICカードに格納された識別情報を読み取り、端末2に出力する。端末2は、識別情報に基づき、使用者を認証する。このとき、端末2が正当な使用者であると判断した場合には、当該入札システム1にアクセスすることができる。なお、この認証処理は、端末2でなくとも、入札支援サーバ11において実行するようにしてもよい。
尚、ICカードによる認証は、必ずしも必須ではない。以下、他の処理においても同様である。
【0057】
応札管理者は、端末2を用いて業務メニューページを入札支援サーバ11に要求したものとする(S202)。例えば、端末2に格納されたブラウザプログラムを起動し、ブラウザプログラムに、業務メニューページへのショートカットのアイコンをクリックすることによって、所定のURLを提供することにより業務メニューページの表示を要求する。
【0058】
入札支援サーバ11は、ウェブエンジン112によって、業務メニューページを応札管理者の端末2に送信する(S203)。この業務メニューページは、HTMLデータ又はXMLデータ等の表示データにより構成されている。この業務メニューページには、借入人と、その借入人に関する入札案件内容が表示されるが、これらの情報は、入札案件情報DB122より抽出する。
【0059】
応札管理者の端末2は、当該業務メニューページを受信し、ブラウザプログラムによって画面に表示する(S204)。画面表示例を図10に示す。図10に示されるように、業務メニューには、借入人名がプルダウン式により表示され、任意の借入人を選択することができる(S205)。図10は、借入人を「A株式会社」とした状態を示す。この場合には、「A株式会社」が借入人である入札案件が表示される。現在表示中の借入人と異なる借入人を選択すると、新たな借入人を表示する業務メニューページが入札支援サーバ11から応札管理者の端末2に送信される(S206)。
【0060】
応札管理者の端末2は、当該業務メニューページを受信し、ブラウザプログラムによって画面に表示する(S207)。次に、応札管理者が画面上の新規ボタンをクリックしたものとする(S208)。このクリックに応じて、入札支援サーバ11は、入札登録処理部113及びウェブエンジン112によって入札実施通知内容を登録するための登録ページを応札管理者の端末2に送信する(S209)。
【0061】
応札管理者の端末2は、当該登録ページを受信し、ブラウザプログラムによって画面に表示する(S210)。画面表示例を図11に示す。このとき、借入人の欄には、業務メニューページの借入人の欄において選択された企業名が表示されている。登録ページでは、確認期限、貸付希望日、借入希望額、返済期日、入札期限、契約書名、調印日の入力が設けられている。契約書名のプルダウンを表示させると、契約書の一覧が表示され、その中から該当の契約書を選択することができる。契約書を選択すると調印日が自動的に表示される。応札管理者は、これらの入力欄に必要情報をキーボード等の入力装置を用いて入力する(S211)。入力が完了した場合には、応札管理者は、登録ボタンをクリックする(S212)。
【0062】
入札支援サーバ11は、登録ボタンのクリックに応じて、入札実施通知内容を確認する画面を表示するための確認ページを、入札登録処理部113及びウェブエンジン112によって応札管理者の端末2に送信する(S213)。
【0063】
応札管理者の端末2は、当該確認ページを受信し、ブラウザプログラムによって画面に表示する(S214)。画面表示例を図12に示す。この確認ページでは、図11に示す登録ページにおいて入力された情報が表示されるとともに、この内容で登録することでよいかどうかを質問するメッセージが表示されている。応札管理者が、登録ページ下部のOKボタンをクリックすると(S215)、入札支援サーバ11は、入札登録処理部113によって入札案件情報を入札案件情報DB122に格納する(S216)。このとき、入札案件情報に入札案件の識別情報を割当て、互いに関連付けて格納する。さらに、入札登録処理部113及びウェブエンジン112は、登録完了ページを応札管理者の端末2に送信する(S217)。
【0064】
応札管理者の端末2は、当該登録完了ページを受信し、ブラウザプログラムによって画面に表示する(S218)。この登録完了ページでは、例えば、「新規登録が完了しました。案件名は、A株式会社6月30日入札1000億です。」といったメッセージが表示される。
【0065】
入札支援サーバ11は、さらに、入札実施処理部114によって、予め登録された応札者に対して、入札の開催を案内する電子メールを発信する(S219)。応札者の端末3は、電子メールソフトウェアによって、当該電子メールを受信し、画面に表示する。この電子メールの例を、図13に示す。当該電子メールには、応札を行うための画面を表示させるURLが記載されている。従って、応札者は、このURLをクリックすることによって、応札手続を行うことができる。
【0066】
図5は、案内メールを受けた応札者が入札案件情報を取得する処理及び応札管理者が応札者の確認状況をチェックする処理を示すフローチャートである。
【0067】
応札者Xは、その端末31のカードリーダ311にICカードを挿入する(S301)。その上で、応札者Xは、端末31の入力手段を用いて、応札トップページの表示を入札システム1に要求する(S302)。
【0068】
入札支援サーバ11は、これに応じて、ウェブエンジン112により、応札トップページを通信網4を介して応札者Xの端末31に送信する(S303)。
【0069】
応札者Xの端末31は、当該応札トップページを受信し、ブラウザプログラムによって画面に表示する(S304)。画面表示例を図14に示す。この応札トップページでは入札案件名が新規入札案件と過去の入札データと共に表示されている。特にこの例では、新規入札案件と過去の入札データの判別を容易にするために、空行が挿入されている。画面中、1の番号が付されている案件が新規入札案件であり、2、3の番号が付されている案件が過去の入札案件である。過去の入札案件は、入札の状況を示すボタン及び入札結果を示すボタンが関連付けられて表示されている。応札者Xが入札結果ボタンをクリックすると、入札結果が画面表示される。即ち、入札支援サーバ11の入札実施処理部114及びウェブエンジン112が落札情報DB124より入札結果を示す情報を抽出し、入札結果を示すウェブページを生成した上で、これを応札者Xの端末31に送信する。
【0070】
応札者Xが図14に示す応札トップページにおいて、新規入札案件の確認ボタンをクリックしたものとする(S305)。すると、入札支援サーバ11は、入札実施処理部114及びウェブエンジン112によって、入札実施ページを応札者の端末31に送信する(S306)。
【0071】
応札者Xの端末31は、当該入札実施ページを受信し、ブラウザプログラムによって画面に表示する(S307)。画面表示例を図15に示す。図に示されるように、この画面には、入札実施内容が表示される。より具体的には、応札管理者と応札者との入札に関する契約内容及びこの入札に関する案件情報が表示される。また、画面下部には確認ボタンが表示されている。応札者Xがこの確認ボタンをクリックすると(S308)、入札支援サーバ11は、入札実施処理部114によって、状況情報DB123に、応札者Xによる当該案件の確認が完了したことを示す確認情報を格納する(S309)。さらに、入札支援サーバ11は、入札実施処理部114及びウェブエンジン112によって、確認完了ページを送信する(S310)。
【0072】
応札者Xの端末31は、当該確認完了ページを受信し、ブラウザプログラムによって画面に表示する(S311)。この画面には、例えば、「入札通知書の内容を確認いただきました。この結果は管理者側に送信されました」とのメッセージが表示される。
【0073】
他方、図16に示す業務メニューページを表示した状態において、応札管理者がその端末2を用いて、確認状況ボタンをクリックしたものとする(S312)。入札支援サーバ11は、入札実施処理部114によって、状況情報DB123より、入札の確認状況及び入札の状況に関する情報を抽出する。そして、入札実施処理部114及びウェブエンジン112は、確認状況ページを生成し、応札管理者の端末2に送信する(S313)。
【0074】
応札管理者の端末2は、当該確認状況ページを受信し、ブラウザプログラムによって画面に表示する(S314)。図17に画面表示例を示す。図に示されるように、案件紹介のメールを送信した応札者すべての確認状況及び入札の状況を示す情報が表示される。尚、画面において○は、確認済又は入札済であることを示し、空欄は未だ情報が得られていないことを示す。×は、入札に不参加であることを示す。
【0075】
図6は、応札者が入札内容を登録する処理を示すフローチャートである。
【0076】
応札者Xは、その端末31のカードリーダ311にICカードを挿入する(S401)。その上で、応札者Xは、端末31の入力手段を用いて、応札トップページの表示を入札システム1に要求する(S402)。
【0077】
入札支援サーバ11は、これに応じて、ウェブエンジン112により、応札トップページを通信網4を介して応札者Xの端末31に送信する(S403)。
【0078】
応札者Xの端末31は、当該応札トップページを受信し、ブラウザプログラムによって画面に表示する(S404)。画面表示例を図18に示す。この応札トップページでは入札案件名が新規入札案件と過去の入札データと共に表示されている。
【0079】
応札者Xが図18に示す応札トップページにおいて、新規入札案件の入札ボタンをクリックしたものとする(S405)。すると、入札支援サーバ11は、入札実施処理部114及びウェブエンジン112によって、入札入力ページを応札者の端末31に送信する(S406)。
【0080】
応札者Xの端末31は、当該入札入力ページを受信し、ブラウザプログラムによって画面に表示する(S407)。画面表示例を図19に示す。図に示されるように、この画面には、入札実施内容と共に、入札内容の入力欄が表示されている。入力欄に入力する項目としては、「貸付希望金額」と「貸付希望スプレッド」がある。
【0081】
応札者Xが入力欄に入札内容を入力し(S408)、入札ボタンをクリックすると(S409)、入札支援サーバ11は、入札実施処理部114及びウェブエンジン112によって、確認ページを送信する(S410)。このとき、入札内容に関する情報は、入札支援サーバ11の記憶手段中に一時的に格納される。
【0082】
応札者Xの端末31は、当該確認ページを受信し、ブラウザプログラムによって画面に表示する(S411)。応札者Xが確認ページ中に表示された確認ボタンを押下すると(S412)、入札支援サーバ11は、入札実施処理部114によって、一時的に格納されていた入札内容に関する情報を、状況情報DB123に格納する(S413)。かかる入札内容に関する情報、即ち応札状況を示す情報には、貸付希望金額、貸付希望スプレッド、応札者の識別情報、入札案件の識別情報が含まれ、それぞれの情報が互いに関連付けられている。そして、入札支援サーバ11は、入札実施処理部114及びウェブサーバ112によって、入札完了ページを送信する(S414)。
【0083】
応札者Xの端末31は、当該入札完了ページを受信し、ブラウザプログラムによって画面に表示する(S415)。
【0084】
他方、図19に示す画面に表示された不参加ボタンをクリックした場合には、不参加確認画面が表示された後、この応札者Xが不参加であることを示す情報が状況情報DB123に格納される。
【0085】
その後、応札管理者がその端末2を用いて、業務メニューページの表示を要求したものとする(S416)。入札支援サーバ11は、ウェブエンジン112によりこの要求に応じて業務メニューページを送信する(S417)。
【0086】
応札管理者の端末2は、当該業務メニューページを受信し、ブラウザプログラムによって画面に表示する(S418)。図20にこの段階における業務メニューページの画面表示例を示す。画面中2及び3の符号が付されている入札案件については、既に入札期間が満了しているため、応札状況ボタンが表示される。そして、応札管理者は、この応札状況ボタンをクリックすることにより、入札者、入札金額等を参照することができる。その一方で画面中1の符号が付されている入札案件については、入札中であるため、応札状況ボタンが表示されない。従って、応札者は、入札中の案件については、入札者、入札金額等を参照することができない。これにより、応札管理者が企業である場合に、応札管理者の他部門が応札者として参加する場合であっても、入札者や入札金額等を知ることができないので、入札の公平性を確保することができる。また、そのログ自体を改ざんされない仕組とすることで、応札管理者の不正操作も検知できる。
【0087】
図7は、応札者が自身が入札した内容を確認する処理を示すフローチャートである。
【0088】
応札者Xは、その端末31のカードリーダ311にICカードを挿入する(S501)。その上で、応札者Xは、端末31の入力手段を用いて、応札トップページの表示を入札システム1に要求する(S502)。
【0089】
入札支援サーバ11は、これに応じて、ウェブエンジン112により、応札トップページを通信網4を介して応札者Xの端末31に送信する(S503)。
【0090】
応札者Xの端末31は、当該応札トップページを受信し、ブラウザプログラムによって画面に表示する(S504)。画面表示例を図21に示す。応札者Xが図21に示す応札トップページにおいて、新規入札案件の入札済ボタンをクリックしたものとする(S505)。すると、入札支援サーバ11は、入札実施処理部114及びウェブエンジン112によって、入札内容ページを応札者の端末31に送信する(S506)。
【0091】
応札者Xの端末31は、当該入札内容ページを受信し、ブラウザプログラムによって画面に表示する(S507)。画面表示例を図22に示す。図に示されるように、この画面には、入札実施内容と共に、入札内容が表示されている。
【0092】
図8は、応札管理者による入札の締切処理を示すフローチャートである。まず、応札管理者は、その端末2に接続されたカードリーダ21に、ICカードを挿入する(S601)。応札管理者が端末2を用いて業務メニューページを入札支援サーバ11に要求したものとする(S602)。
【0093】
この要求に応じて、入札支援サーバ11は、ウェブエンジン112によって、業務メニューページを応札管理者の端末2に送信する(S603)。
【0094】
応札管理者の端末2は、当該業務メニューページを受信し、ブラウザプログラムによって画面に表示する(S604)。画面表示例を図23に示す。例えば、入札期限である平成14年6月30日の12:00になると、業務メニューページ中に入札締切ボタンが表示されるようになる。次に、応札管理者が画面上の入札締切ボタンをクリックしたものとする(S605)。このクリックに応じて、入札支援サーバ11は、落札実施処理部115及びウェブエンジン112によって入札締切を行うための入札締切確認ページを応札管理者の端末2に送信する(S606)。
【0095】
応札管理者の端末2は、当該入札締切確認ページを受信し、ブラウザプログラムによって画面に表示する(S607)。画面表示例を図24に示す。応札管理者が、画面に表示されたOKボタンをクリックする(S608)。
【0096】
入札支援サーバ11は、登録ボタンのクリックに応じて、入札の締切が受け付けられたことを示す締切OKページを、落札実施処理部115及びウェブエンジン112によって応札管理者の端末2に送信する(S609)。
【0097】
応札管理者の端末2は、当該締切OKページを受信し、ブラウザプログラムによって画面に表示する(S610)。また、入札支援サーバ11は、締切が行われたことを示す締切情報を状況情報DB123及び落札情報DB124に格納する(S611)。
尚、入札締切は、時刻サーバにより自動的に行うようにしてもよい。
【0098】
図9は、応札管理者が落札者を決定する処理及び応札者が落札結果を確認する処理を示すフローチャートである。まず、応札管理者は、その端末2に接続されたカードリーダ21に、ICカードを挿入する(S701)。応札管理者が端末2を用いて業務メニューページを入札支援サーバ11に要求したものとする(S702)。
【0099】
この要求に応じて、入札支援サーバ11は、ウェブエンジン112によって、業務メニューページを応札管理者の端末2に送信する(S703)。
【0100】
応札管理者の端末2は、当該業務メニューページを受信し、ブラウザプログラムによって画面に表示する(S704)。画面表示例を図25に示す。次に、応札管理者が画面上の応札状況ボタンをクリックしたものとする(S705)。このクリックに応じて、入札支援サーバ11は、ウェブエンジン112によって入札者および入札条件を決定するための応札状況ページを応札管理者の端末2に送信する(S706)。
【0101】
応札管理者の端末2は、当該応札状況ページを受信し、ブラウザプログラムによって画面に表示する(S707)。画面表示例を図26に示す。画面表示例は、入札支援サーバ11の落札実施処理部115が、予め定められたアルゴリズムに従って、落札内容を自動決定したものである。そして、応札管理者の判断が必要とされる部分につき、落札内容を修正することができるよう構成されている。落札内容の自動決定処理の一例について説明する。落札実施処理部115は、状況情報DB123から各応札者からの応札状況を示す情報を読み出す。かかる応札状況を示す情報には、貸付希望金額、貸付希望スプレッド、応札者の識別情報、入札案件の識別情報が含まれ、それぞれの情報が互いに関連付けられている。また、入札案件情報DB122より借入希望額情報を読み出す。落札実施処理部115は、各応札者の貸付希望スプレッドの比較処理を行い、貸付希望スプレッドが低い順にソートして、比較結果情報として記憶手段に格納する。続いて、バックアップ実行者の条件を入札案件情報DB122から読み出し、当該バックアップ条件に含まれるスプレッドと、記憶手段に格納された貸付希望スプレッドとを比較し、当該バックアップ条件に含まれるスプレッドより高い貸付希望スプレッドを提示した応札者は、入札対象外として処理される。次に、記憶手段に格納された比較結果情報より各応札者の貸付希望金額を貸付希望スプレッドが低い順に、入札案件情報DB122より読み出した借入希望額情報を上回る前まで、加算処理を行う。詳細には、貸付希望金額を貸付希望スプレッドが低い順に加算して、順次、加算する度に当該借入希望額情報と比較処理を行い、当該借入希望額よりも当該加算額が大きくなった場合には、最後に加算した貸付希望額を減算するとともに、最後に加算した貸付希望額を提示した応札者よりも低い貸付希望スプレッドを提示した応札者を落札者として決定する。最後に加算した貸付希望額を提示した応札者も既に決定した落札者の貸付希望額の総額と借入希望額の差分を貸し付ける条件で落札者として決定する。これらの落札者として決定した応札者に関する情報は落札者情報として落札情報DB124に格納される。なお、バックアップ実行者の条件を上回る条件を提示した応札者の貸付希望金額を全て加算処理しても借入希望額に満たない場合は、落札者として決定された応札者の貸付希望額の総額と、借入希望額との差分を計算し、差分情報を記憶手段に格納する。そして、差分情報を、エージェントが貸し出しを実施する貸出額として落札情報DB124に格納する。
【0102】
図26に示す画面表示例では、応札者が列挙されている。そして、応札者毎に、落札することができたかできなかったかを示す当落情報、順位、応札者名、スプレッド、入札金額、決定金額、累積が示されている。この例では、スプレッドの低い条件を提示した応札者を落札者として選定している。この例では、低いスプレッドを提示した2社の応札者の入札金額は、それぞれ800億円、150億円であり、合計額950億円は、借入人の借入希望額の1000億円以下であるため、2社の応札者を落札者として選定している。さらに、残りの50億円については、同じスプレッドを提示した応札者が2社あり、いずれの入札金額も50億円より高いため、入札金額通りにこの2社又は1社に落札させることはできない。このような場合には、候補となる応札者について、プルダウン方式で当落のいずれかを選択することができるような画面構成としている。また、決定金額についても修正可能なように表示されている。この例では、同じスプレッドを提示した応札者2社の双方とも落札することとし、残りの50億円を均等按分した25億円ずつを決定金額として表示している。応札管理者は、この表示通りに落札者及び条件を決定してもよく、また、修正してもよい。
【0103】
同順位の応札者が複数存在する場合には、例えば、入札金額に応じて按分することにより決定金額を算出するか、入札金額の多い応札者に片寄せするなどのロジックで、落札者を自動決定する。
【0104】
また、決定した落札者の落札金額、即ち落札者の貸付希望金額の総額が借入人の借入希望金額に達しなかった場合には、その不足金額分は、エージェントが貸し出しを実施する。
【0105】
ここで、応札管理者が、図26に示す画面上の当落又は決定金額を修正し、更新ボタンをクリックしたものとする(S709)。
【0106】
入札支援サーバ11は、更新ボタンのクリックに応じて、結果確認ページを落札実施処理部115及びウェブエンジン112によって応札管理者の端末2に送信する(S710)。
【0107】
応札管理者の端末2は、当該結果確認ページを受信し、ブラウザプログラムによって画面に表示する(S711)。図27に画面表示例を示す。この状態において、応札管理者が決定ボタンをクリックしたものとする(S712)。
【0108】
入札支援サーバ11は、決定ボタンのクリックに応じて、更新OKページを落札実施処理部115及びウェブエンジン112によって応札管理者の端末2に送信する(S713)。応札管理者の端末2は、当該更新OKページを受信し、ブラウザプログラムによって画面に表示する(S714)。
【0109】
また、入札支援サーバ11は、決定された落札情報を落札情報DB124に格納する(S715)。入札支援サーバ11は、さらに、落札実施処理部115によって、この入札に参加した応札者に対して、応札結果を案内する電子メールを発信する(S716)。応札者の端末3は、電子メールソフトウェアによって、当該電子メールを受信し、画面に表示する。この電子メールの例を、図28に示す。当該電子メールには、応札結果を表示するためのURLが記載されている。
【0110】
応札者が、このURLをクリックすることによって、入札支援サーバ11に対して応札トップページを要求したものとする(S717)。
【0111】
入札支援サーバ11は、この要求に応じて、応札トップページをウェブエンジン112によって応札者Xの端末31に送信する(S718)。
【0112】
応札者Xの端末31は、当該応札トップページを受信し、ブラウザプログラムによって画面に表示する(S719)。図29に画面表示例を示す。この状態において、応札者Xが入札結果ボタンをクリックしたものとする(S720)。
【0113】
入札支援サーバ11は、入札結果ボタンのクリックに応じて、落札結果ページを落札実施処理部115及びウェブエンジン112によって応札者Xの端末31に送信する(S721)。応札者Xの端末31は、当該落札結果ページを受信し、ブラウザプログラムによって画面に表示する(S722)。図30、図31及び図32に画面表示例を示す。図30に示す例では、応札者Xだけでなく応札者X以外の落札者のスプレッド、入札金額、決定金額が表示されている。図31に示す例では、応札者Xの応札条件とともに、今回の入札における上位応札の情報が表示されている。図32に示す画面例は、応札者X自身が落札できずに落選した場合の表示である。この場合も今回の入札における上位応札の情報が表示されている。
【0114】
そして、落札した応札者の入札額の総額が借入人の借入希望金額に届かず、その不足金額分をエージェントが貸し出しを実施する場合には、落札結果ページに、さらにエージェント名、スプレッド、決定金額が表示される。より具体的には、応札者Xの入札結果ボタンをクリックに応じて、入札支援サーバ11は、落札結果ページを落札実施処理部115及びウェブエンジン112によって応札者Xの端末31に送信する。応札者Xの端末31は、当該落札結果ページを受信し、ブラウザプログラムによって画面に表示する(S722)。画面表示例を図33に示す。この落札結果ページでは、バックアップライン適用として、エージェント名、スプレッド、入札金額、決定金額、累積金額が表示される。
【0115】
以上説明した通り、発明の実施の形態1にかかる入札システムでは、入札を行うことにより、より低利で、より多数の機関投資家から、より機動的に借入し、かつ、より効率的な管理ができるという借入人の短期資金調達ニーズを満たすことができる。また、入札を実施するにあたり、発生する銀行側の事務負担を軽減できる。さらに、各金融機関の入札実績を蓄積し、データを借入人に還元することにより、借入人に対しても新たな付加価値を提供できる。そして、多数の借入人の短期資金調達を本システム上で行うことにより、資金の借り手と貸し手の情報を一元的に取り扱うことにより、将来的に一種のマーケットが組成されるという潜在的可能性を有しており、金融機関にとっては新たな貸出のチャンス、借入人に対してはより低利の調達の機会が得られる。
【0116】
尚、上述の例では、入札案件の登録は、応札管理者により行ったが、借入人が行っても良い。この場合、借入人は、入札支援サーバ11と通信網4を介して接続された端末により登録を行う。
また、上述の例では、バックアップを行なう銀行は一行であったが、これに限らず、複数行であってもよい。バックアップを行なう銀行が複数の場合には、予め契約によりその割当を決定しておき、割当情報を入札案件に対応させて入札案件情報DB122に格納しておく。例えば、ある入札案件に関しては、3行によりバックアップ、即ち、借入人の借入希望額よりも入札によって落札した応札者の貸付金総額が少ない場合に貸し付けることが契約により決定されている場合には、具体的に、A銀行、B銀行、C銀行の負担割合を3:1:1の割合とする割当情報を格納する。落札処理を行う場合に、落札実施処理部115は、落札者として決定された応札者の貸付希望額の総額と、借入希望額との差分を計算し、差分情報を記憶手段に格納する。そして、落札実施処理部は、前記差分情報を記憶手段より読み出すとともに、前記割当情報を入札案件情報DB122より読み出し、差分情報により定められる金額を割当情報により定められる割当に分割処理する。例えば、差分が10億円の場合に、割当がA銀行とB銀行とで3:1の場合には、分割処理により、A銀行が7億5000万円と、B銀行が2億5000万円という貸付金額となる。かかる貸付金額は、貸出者の識別情報(ここでは、A銀行、B銀行のそれぞれ)と対応付けて落札情報DB124に格納される。
【0117】
発明の実施の形態2.
発明の実施の形態2にかかる入札システムは、発明の実施の形態1と基本的に同じであるが、入札の締切時間までに、複数回の入札を行うことができ、さらにその過程を入札参加者に認識することができる。例えば、他の応札者の応札者名、スプレッド、入札金額を認識することができる。
【0118】
このとき、応札者名を非表示とし、スプレッド、入札金額のみ認識できるようにしてもよい。
【0119】
発明の実施の形態3.
発明の実施の形態3にかかる入札システムは、いわゆる借り手主導型オープンビッティングと呼ぶことができるものである。この入札システムは、マーケットの生成に繋がり得るものである。
【0120】
最初に当該入札システムの概要につき説明する。この入札システムにおいては、信用力のある借入人、応札者(投資家)及びエージェントが参加者となる。応札者が、信用力のある複数の借入人に対する今の貸出可能レート(貸付情報)をアンコミットベースでシステムに登録する。このとき、借入人が具体的な条件を登録し、応札者がその条件を見て、当該条件に対応する貸付情報をシステムに登録するようにしてもよく、また、借入人の登録なしに、応札者が貸付情報をシステムに登録するようにしてもよい。借入人は、画面上で金利情勢を見極め、入札実行時期を判断する。そして、借入人は、希望のタイミングでエージェントに入札実行を依頼する仕組みを有する。このとき、借入人が応札者を選びたいという場合には、借入人は、ポジティブリスト、ネガティブリストを、予めエージェントに提示することとする。ここで、ポジティブリストとは、借入人が自身の入札案件に関し、落札者として選定することが可能な応札者のリストである。また、ネガティブリストとは、借入人が自身の入札案件に関し、落札者として選定することができない応札者のリストである。
【0121】
本発明の実施の形態3にかかる入札システムの構成を図34に示す。
【0122】
図に示されるように、当該入札システム1自体は、入札支援サーバ11とデータベース12より構成される。入札支援サーバ11とデータベース12の具体的な構成については、後に詳述する。この入札支援サーバ11には、応札管理者の端末2がLANやWANにより接続されている。また、入札支援サーバ11は、通信網4を介して借入人の端末5及び応札者の端末6と接続されている。入札支援サーバ11、応札管理者の端末2、借入人の端末5及び応札者の端末6の間の通信は、暗号化されており、セキュリティー対策が施されている。また、データのやり取りに際しては、データに電子署名を行っている。
【0123】
応札管理者の端末2は、応札管理者が使用する端末であり、汎用コンピュータ、専用コンピュータ等により構成されている。この端末2は、携帯端末、インターネット接続機能付きの携帯電話や固定電話であってもよい。当該端末2は、例えば、CPU等の制御部、ハードディスク、ROM等の記憶部、液晶ディスプレイ、CRT等の表示部、キーボード、マウス等の入力部を備えている。また、当該端末2は、入札支援サーバ11より送信されたウェブデータを表示部に表示させるためのデータに変換するブラウザプログラム及び電子メールソフトウェアがインストールされている。さらに、当該端末2は、カードリーダ21を制御し、当該カードリーダ12を介してICカードから所定情報を読み出す処理を実行する処理プログラムもインストールされている。端末2に接続されたカードリーダ21は、主として、この入札システムの正当な使用者であるかどうかを認証するために用いられる。従って、応札管理者が入札システムにログインする際に用いられる。
【0124】
借入人の端末5は、借入人が使用する端末であり、汎用コンピュータ、専用コンピュータ等により構成されている。この端末5は、携帯端末、インターネット接続機能付きの携帯電話や固定電話であってもよい。当該端末5は、例えば、CPU等の制御部、ハードディスク、ROM等の記憶部、液晶ディスプレイ、CRT等の表示部、キーボード、マウス等の入力部を備えている。また、当該端末5は、入札支援サーバ11より送信されたウェブデータを表示部に表示させるためのデータに変換するブラウザプログラム及び電子メールソフトウェアがインストールされている。さらに、当該端末5は、カードリーダ21を制御し、当該カードリーダ12を介してICカードから所定情報を読み出す処理を実行する処理プログラムもインストールされている。端末5に接続されたカードリーダ21は、主として、この入札システムの正当な使用者であるかどうかを認証するために用いられる。従って、応札管理者が入札システムにログインする際に用いられる。
【0125】
応札者の端末6は、応札者が使用する端末であり、汎用コンピュータ、専用コンピュータ等により構成されている。この端末6は、携帯端末、インターネット接続機能付きの携帯電話や固定電話であってもよい。当該端末6は、例えば、CPU等の制御部、ハードディスク、ROM等の記憶部、液晶ディスプレイ、CRT等の表示部、キーボード、マウス等の入力部を備えている。また、当該端末6は、入札支援サーバ11より送信されたウェブデータを表示部に表示させるためのデータに変換するブラウザプログラム及び電子メールソフトウェアがインストールされている。さらに、当該端末6は、カードリーダ611等を制御し、当該カードリーダ611等を介してICカードから所定情報を読み出す処理を実行する処理プログラムもインストールされている。端末6に接続されたカードリーダ611等は、主として、この入札システムの正当な使用者であるかどうかを認証するために用いられる。従って、応札者が入札システムにログインする際に用いられる。
【0126】
通信網4は、インターネット、公衆網、移動体通信網等の通信網である。
【0127】
続いて、図35を用いて、本発明の実施の形態にかかる入札システム1の構成について詳述する。
【0128】
入札支援サーバ11は、専用コンピュータ、汎用コンピュータ等によって構成される。この入札支援サーバは、制御部111、ウェブエンジン112、入札登録処理部113、入札実施処理部114、落札実施処理部115及び金利情報処理部117を備えている。また、図35には図示していないが、通信網4を介して各端末と通信するための通信制御手段、インターフェースを備えている。また、電子メールを送受信するためのプログラムも備えている。この例では、システムサーバ11は、単一の構成として描かれているが、これに限らず、複数のコンピュータによって構成されていてもよい。
【0129】
制御部111は、CPU(中央制御装置)、ROM、RAMによって構成されている。当該制御部111は、メモリ、ハードディスク等の記憶手段に格納された制御プログラムに基づいて、入札登録処理部113、入札実施処理部114、落札実施処理部115及び金利情報処理部117等の各種機能を実現するため処理を実行する。
【0130】
ウェブエンジン112は、応札管理者の端末2、借入人の端末5、投資家の端末6に対してウェブ(WEB)ページを表示させるためのHTMLデータやXMLデータ等の表示データを生成し、送信する機能を備えている。
【0131】
入札登録処理部113は、応札管理者又は借入人によって、入札案件の登録を行う機能を有する。
【0132】
入札実施処理部114は、入札を実施するための処理を行う。例えば、各応札者に対して入札の案内を行う機能、応札管理者に入札の状況を知らせる機能、各応札者より入札内容を受け付ける機能等を有する。
【0133】
落札実施処理部115は、落札者を決定するための処理を行う。例えば、入札金額等に応じて落札者を自動決定する機能や応札管理者による落札者の指定を受け付ける機能を有する。
【0134】
金利情報処理部117は、借入人による条件を登録し、応札者に対して提示する処理を行い、また、応札者より提示された貸付情報を登録し、借入人に対して提示する処理を行う。
【0135】
入札システム1のデータベース12は、入札案件情報DB122、入札状況情報DB123、落札情報DB124、応札者情報DB126、借入人情報DB127、落札者選択条件情報DB128を備えている。
【0136】
入札案件情報DB122は、入札案件を特定するための入札案件情報を格納する。入札案件情報には、借入人の企業名、確認期限、貸付希望日、借入希望額、返済期限及び入札期限が含まれる。ここで、確認期限は、応札者が入札の案内を確認する期限である。
【0137】
状況情報DB123は、入札が開始した後の各応札者からの応札状況を示す情報を格納する。
【0138】
落札情報DB124は、落札に関する情報を格納する。落札情報には、例えば、落札者名、スプレッド(金利)、入札金額、決定金額等が含まれる。
【0139】
応札者情報DB126は、応札者を特定するための応札者情報を格納する。例えば、応札者が企業の場合には、担当者の氏名、連絡先となる住所、電話番号、FAX番号、電子メールアドレスが応札者情報に含まれる。さらに、入札内容を確認するために責任者の氏名、電子メールアドレスも応札者情報に含まれる。
【0140】
借入人情報DB127は、資金を調達しようとする借入人を特定するための借入人情報を格納する。例えば、借入人が企業の場合には、担当者の氏名、連絡先となる住所、電話番号、FAX番号、電子メールアドレスが借入人情報に含まれる。
【0141】
落札者選択条件情報DB128は、借入人によって登録される落札者選択条件情報を格納する。この落札者選択条件情報には、上述したポジティブリストやネガティブリストが含まれる。さらに、落札者選択条件情報には、応札者毎に係数を設定するようにしてもよい。例えば、借入人として落札を希望しない応札者には係数0を、落札を希望する応札者には係数1を割り振り、その希望の度合いに応じて、0から1までの任意の係数を割り振る。この係数は、落札者を選定する際のアルゴリズムに加えられる。
【0142】
続いて、本発明の実施の形態3にかかる入札システムの処理フローを図36のフローチャートを用いて説明する。ここでは、借入人の登録した条件に応じて応札者が貸付情報を登録する場合について説明する。まず、借入人は、その端末5を用いて条件登録ページにアクセスする(S801)。入札支援サーバ11は、当該条件登録ページ要求に応じて、ウェブエンジン112によって条件登録ページを送信する(S802)。借入人の端末5は、当該条件登録ページを受信し、ブラウザプログラムにより画面に表示する(S803)。ここで、図37に条件登録ページの画面表示例を示す。図に示されるように条件をインディケーション照会内容として登録することができるよう構成されている。即ち、画面においては、契約書名が表示され、その条件として、応札者が貸付情報を回答する期限である回答期限情報及び詳細な貸付条件情報を入力することができる。この例では、条件1、2、3、4・・・と複数の条件をそれぞれ登録することができる。借入人が当該条件を入力し、送信ボタン等をクリックすると、入力した条件情報(回答期限情報及び詳細な貸付条件情報を含む)が入札支援サーバ11に送信される(S804)。
【0143】
入札支援サーバ11は、当該条件情報を受信して、借入人情報DB127に格納する(S805)。入札支援サーバ11は、条件情報の受信、格納に応じて、インディケーション照会要求通知を電子メールにより各応札者の担当者に対して送信する(S806)。当該インディケーション照会要求通知には、照会要求ページにアクセスするためのURL情報が記載されている。この例では、応札者Xの担当者が端末61を用いて当該URL情報をクリックすることにより照会要求ページを要求したものとする(S807)。
【0144】
入札支援サーバ11では、当該照会要求ページの要求に応じて、ウェブエンジン112が、当該照会要求ページを応札者Xの端末61に送信する(S808)。応札者Xの端末61は、当該照会要求ページを受信し、ブラウザプログラムにより画面に表示する(S809)。ここで、図38に紹介要求ページの画面表示例を示す。この例では、インディケーションの一覧が表示されている。そして、案件毎に状況が示されている。この例では、状況として、照会中(未回答)、照会中(要更新)、終了であることが案件毎に表示されている。そして、インディケーションを入力する場合には、気配値の「登録」と表示された部分をクリックする。そうすると、その部分にリンクされた回答ページが端末61から入札支援サーバ11に要求される(S810)。入札支援サーバ11では、当該回答ページの要求に応じて、ウェブエンジン112が、応札者Xの端末61に送信する(S811)。
【0145】
応札者Xの端末61では、当該回答ページを受信し、ブラウザプログラムにより画面に表示する(S812)。ここで、画面表示例を図39に示す。当該回答ページには、インディケーション照会内容が表示されるとともに、インディケーション回答内容の入力領域が表示されている。この例では、借入人より、5つの条件が登録されているが、応札者は、全ての条件について回答する必要はなく、任意の条件について回答すればよい。この例では、条件1のみについて、貸付金額及び貸付スプレッドからなる貸付情報を入力している(S813)。その後、図示しない送信ボタン等をクリックすると、当該貸付情報が入札支援サーバ11に送信される(S814)。入札支援サーバ11は、この貸出可能レートを貸出人(応札者)と関連付けて借入人情報DB127に格納する(S815)。
【0146】
同様にして応札者Yも回答ページにより貸付情報を入力し(S816)、送信すると(S817)、入札支援サーバ11は、この貸出可能レートを貸出人と関連付けて借入人情報DB127に格納する(S818)。
【0147】
その後、借入人が、その端末5を用いて、気配値表示ページの表示を要求したものとする(S819)。入札支援サーバ11は、この要求に応じて、ウェブエンジン112によって、気配値表示ページを送信する(S820)。
【0148】
借入人の端末5は、ブラウザプログラムにより気配値表示ページを画面に表示する(S821)。気配値表示ページでは、少なくとも応札者X及びYから登録された貸付条件が表示される。当該気配値表示ページの画面表示例を図40に示す。この画面表示例では、インディケーション照会の気配値の一覧が表示されるとともに、インディケーション照会申込の内容も併せて表示されている。そして、借入条件毎に、気配値の荷重平均が表示される。例えば、条件1の場合には、50億円ならば+0.01100%、100億円ならば+0.01130%で借入できることが表されている。また、この例では、表示する借入額範囲を特定できる。ここで、図40に示す画面表示例の詳細ボタンをクリックすると、図41に示す詳細ページが入札支援サーバ11により送信される。この例では、条件2について、各貸付人(応札者)の条件が表示されている。さらに、図41に示す画面表示例に示された参照ボタンをクリックすると、借入条件毎に回答内容を参照できる。
【0149】
借入人は、当該貸出可能レートを見て、入札を開催するのに適切な時期であると判断した場合には、入札案件登録ページの表示を入札支援サーバ11に要求する(S810)。入札支援サーバ11は、この要求に応じて、ウェブエンジン112によって、入札案件登録ページを送信する(S811)。
【0150】
借入人の端末5は、ブラウザプログラムにより入札案件登録ページを画面に表示する(S812)。この画面は、図11に示すページと同様の表示がなされる。借入人が入札案件情報を入力し(S813)、登録ボタンをクリックすると、入札案件情報が入札システム1に送信される(S814)。入札支援サーバ11は、この入札案件情報を受信し、入札案件情報DB122に格納する(S815)。
【0151】
その後は、発明の実施の形態1にかかる入札システムと同様にして、入札が行なわれる。但し、落札者を決定するにあたっては、落札者選択条件情報DB128に格納された落札者選択条件情報が参照される。
【0152】
以上のように、発明の実施の形態3にかかる入札システムによれば、借入人は、金利情勢を見極めて入札実行時期を判断することができるので、最も適切な時期に入札を行なうことができる。
【0153】
発明の実施の形態4.
本発明の実施の形態4にかかる入札システムは、借入金ではなく、CP(コマーシャルペーパー)により資金調達を行うためのシステムである。ここで、CPとは、企業等が無担保で短期の資金調達を行うために、割引方式で発行される約束手形のことをいう。また、ここでは2003年3月31日より取扱いが開始された電子CPも含まれる。なお、電子CPとは、2003年1月6日「社債等の振替に関する法律」が施行されたことにより発行可能となった所謂ペーパレス証券(短期社債)のことをいう。CPが入札の対象となるので、借入人の代わりに、CP発行会社が入札開催者であるエージェントに対してCPの入札を依頼することになる。
【0154】
本発明の実施の形態4にかかる入札システムは、基本的に、発明の実施の形態1にかかる入札システムと同様の構成を有し、また、同様の処理を実行する。但し、CPの発行申込み、即ちCPの入札案件の登録の処理及び入札条件の入力処理については、両者は異なる。
【0155】
発明の実施の形態1にかかる入札システムでは、入札案件の登録の処理は、図4に示すフローチャートに従い実行され、特に、図11に示す登録ページに必要情報を入力することにより実行されていた。これに対して、本発明の実施の形態4にかかる入札システムでは、CP発行会社名、CP発行希望日、CP発行希望金額、CP発行希望割引料、CP償還期日等の情報を入力できるように登録ページが構成され、そして、CP発行会社により入力されたこれらの情報は、入札案件情報として入札案件情報DB122に格納される。ここで、CP発行希望金額は、券種(額面)に枚数を乗じたものである。
【0156】
また、発明の実施の形態1にかかる入札システムでは、入札条件の入力処理は、図6に示すフローチャートに従い実行され、特に、図19に示す入札入力ページに必要情報を入力することにより実行されていた。これに対して、本発明の実施の形態4にかかる入札システムでは、CP購入希望額及びCP購入希望割引料を入力することにより入札入力ページが構成され、そして、応札者により入力されたこれらの情報は、状況情報DB123に格納される。ここで、CP購入希望金額は、券種(額面)に枚数を乗じたものである。
【0157】
尚、本発明の実施の形態4にかかる入札システムでは、CPのみを扱うことができるものであるが、これに限らず、本発明の実施の形態1にかかる入札システムの機能に加えて本発明の実施の形態4にかかる機能も有するように構成してもよい。即ち、借入金及びCPの両方の入札を行うことができるよう構成してもよい。
【0158】
発明の実施の形態5.
本発明の実施の形態5にかかる入札システムは、借入金やCPによる資金調達ではなく、保証契約の締結を支援するシステムである。
【0159】
本発明の実施の形態5にかかる入札システムは、基本的に、発明の実施の形態1にかかる入札システムと同様の構成を有し、また、同様の処理を実行する。但し、保証の申込み、即ちボンドの入札案件の登録の処理及び入札条件の入力処理については、両者は異なる。
【0160】
発明の実施の形態1にかかる入札システムでは、入札案件の登録の処理は、図4に示すフローチャートに従い実行され、特に、図11に示す登録ページに必要情報を入力することにより実行されていた。これに対して、本発明の実施の形態5にかかる入札システムでは、Applicant(例えば、輸出者)・Beneficiary(例えば、輸入者)の社名、保証発行希望日、保証金額・保証期間・保証内容(プロジェクト概要)、保証料(希望水準)、保証の種類(Bid Bond/Performance Bond/Warranty Bond等)、保証発行に係るその他要望事項等の情報を入力できるように登録ページが構成され、そして、Applicantにより入力されたこれらの情報は、入札案件情報として入札案件情報DB122に格納される。なお、保証料はApplicantからアレンジャーを通じて投資家に対して支払われる。
【0161】
また、発明の実施の形態1にかかる入札システムでは、入札条件の入力処理は、図6に示すフローチャートに従い実行され、特に、図19に示す入札入力ページに必要情報を入力することにより実行されていた。これに対して、本発明の実施の形態5にかかる入札システムでは、保証金額及び保証料を入力することにより入札入力ページが構成され、そして、応札者により入力されたこれらの情報は、状況情報DB123に格納される。
【0162】
尚、本発明の実施の形態5にかかる入札システムでは、ボンドのみを扱うことができるものであるが、これに限らず、本発明の実施の形態1にかかる入札システムの機能に加えて本発明の実施の形態5にかかる機能も有するように構成してもよい。即ち、借入金及びボンドの両方、さらにはCPの入札を行うことができるよう構成してもよい。
【0163】
その他の実施の形態.
上述の入札システム上、エージェントが入札条件を見られないといっても応札者からすれば確かめようがない。そこで、応札者の端末3が入札内容をハッシュ値に置き換えて、このハッシュ値を入札支援サーバ11に送信する。入札支援サーバ11は、このハッシュ値を受信し、所定の記憶手段に格納する。その後入札を行い、入札締め切り後に、応札者の端末3は、入札内容をそのまま、入札支援サーバ11に送信する。入札支援サーバ11は、受信した入札内容をハッシュ値に置き換える。さらに、入札支援サーバ11は、入札前に受信し、記憶しておいたハッシュ値と、今回置き換えたハッシュ値の一致を確かめる。これにより入札締め切り時間前にエージェントは決して入札内容が見られないことを応札者側に保証できる。
【0164】
上述の入札システムは、個別のシンジケートローン案件に対応する汎用システムであるが、借入人の希望により当初のシンジケートローンメンバー以外の銀行等に対し、入札を公開することも可能である。その場合は、参加金融機関の格付けなどによって参加資格を制限するなどの方法が考えられる。
【0165】
上述の入札システムにおいて、さらに参加応札者が入札条件を登録する際の再鑑機能を入札支援サーバに持たせるようにしてもよい。この場合には、例えば、応札者の責任者宛てに入札条件の確認を促すメールを送信する。また、応札者におけるフォーム入力権限者を限定するようにしてもよい。
【0166】
また、落札結果の通知内容と方法につき、様々なバリエーションがある。例えば、借入人に対し、参加応札者名と入札条件全てを携帯電話により通知する等である。そして、このバリエーションより、借入人及び参加応札者が任意に選択できるようにするとよい。
【0167】
上述の例において、コンピュータに記憶された制御プログラムは、様々な種類の記憶媒体に格納することが可能であり、また、通信媒体を介して伝達されることが可能である。ここで、記憶媒体には、例えば、フレキシブルディスク、ハードディスク、磁気ディスク、光磁気ディスク、CD−ROM、DVD、ROMカートリッジ、バッテリバックアップ付きRAMメモリカートリッジ、フラッシュメモリカートリッジ、不揮発性RAMカートリッジ等を含む。また、通信媒体には、電話回線等の有線通信媒体、マイクロ波回線等の無線通信媒体等を含み、インターネットも含まれる。
【0168】
【発明の効果】
本発明によれば、借入人にとって、より好条件で資金を調達することができる入札システムを提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の形態1にかかる入札システムを含む全体構成図である。
【図2】本発明の実施の形態1にかかる入札システムの構成図である。
【図3】本発明の実施の形態1にかかる入札システムの全体の処理を示すフローチャートである。
【図4】本発明の実施の形態1にかかる入札システムの処理の一部を示すフローチャートである。
【図5】本発明の実施の形態1にかかる入札システムの処理の一部を示すフローチャートである。
【図6】本発明の実施の形態1にかかる入札システムの処理の一部を示すフローチャートである。
【図7】本発明の実施の形態1にかかる入札システムの処理の一部を示すフローチャートである。
【図8】本発明の実施の形態1にかかる入札システムの処理の一部を示すフローチャートである。
【図9】本発明の実施の形態1にかかる入札システムの処理の一部を示すフローチャートである。
【図10】本発明の実施の形態1にかかる入札システムの画面表示例を示す図である。
【図11】本発明の実施の形態1にかかる入札システムの画面表示例を示す図である。
【図12】本発明の実施の形態1にかかる入札システムの画面表示例を示す図である。
【図13】本発明の実施の形態1にかかる入札システムの画面表示例を示す図である。
【図14】本発明の実施の形態1にかかる入札システムの画面表示例を示す図である。
【図15】本発明の実施の形態1にかかる入札システムの画面表示例を示す図である。
【図16】本発明の実施の形態1にかかる入札システムの画面表示例を示す図である。
【図17】本発明の実施の形態1にかかる入札システムの画面表示例を示す図である。
【図18】本発明の実施の形態1にかかる入札システムの画面表示例を示す図である。
【図19】本発明の実施の形態1にかかる入札システムの画面表示例を示す図である。
【図20】本発明の実施の形態1にかかる入札システムの画面表示例を示す図である。
【図21】本発明の実施の形態1にかかる入札システムの画面表示例を示す図である。
【図22】本発明の実施の形態1にかかる入札システムの画面表示例を示す図である。
【図23】本発明の実施の形態1にかかる入札システムの画面表示例を示す図である。
【図24】本発明の実施の形態1にかかる入札システムの画面表示例を示す図である。
【図25】本発明の実施の形態1にかかる入札システムの画面表示例を示す図である。
【図26】本発明の実施の形態1にかかる入札システムの画面表示例を示す図である。
【図27】本発明の実施の形態1にかかる入札システムの画面表示例を示す図である。
【図28】本発明の実施の形態1にかかる入札システムの画面表示例を示す図である。
【図29】本発明の実施の形態1にかかる入札システムの画面表示例を示す図である。
【図30】本発明の実施の形態1にかかる入札システムの画面表示例を示す図である。
【図31】本発明の実施の形態1にかかる入札システムの画面表示例を示す図である。
【図32】本発明の実施の形態1にかかる入札システムの画面表示例を示す図である。
【図33】本発明の実施の形態1にかかる入札システムの画面表示例を示す図である。
【図34】本発明の実施の形態3にかかる入札システムを含む全体構成図である。
【図35】本発明の実施の形態3にかかる入札システムの構成図である。
【図36】本発明の実施の形態3にかかる入札システムの処理の一例を示すフローチャートである。
【図37】本発明の実施の形態3にかかる入札システムの画面表示例を示す図である。
【図38】本発明の実施の形態3にかかる入札システムの画面表示例を示す図である。
【図39】本発明の実施の形態3にかかる入札システムの画面表示例を示す図である。
【図40】本発明の実施の形態3にかかる入札システムの画面表示例を示す図である。
【図41】本発明の実施の形態3にかかる入札システムの画面表示例を示す図である。
【符号の説明】
1 入札システム 2 応札管理者の端末
3 応札者の端末 4 通信網
5 借入人の端末 6 投資家の端末
11 入札支援サーバ 12 データベース
Claims (20)
- 複数の応札者の端末と接続され、借入人の借入金に関する入札を支援する入札システムであって、
前記借入人の借入希望額と、バックアップ実行者の貸付条件を含む入札案件情報を記憶する入札案件情報記憶手段と、
前記応札者の端末から送信された貸付希望金額を含む入札情報を受信し、状況情報記憶手段に格納する入札情報取得手段と、
前記状況情報記憶手段に格納された入札情報に基づき、予め定められたアルゴリズムに従い、落札内容を決定する落札内容決定手段とを備え、
前記落札内容決定手段は、落札した応札者からの貸付希望金額の総額が、前記借入希望額に達しない場合には、不足分の全額又は一部を前記バックアップ実行者の貸付条件に従い当該バックアップ実行者より貸付を行うことに決定する入札システム。 - 前記入札案件情報記憶手段に記憶された入札案件情報を前記応札者の端末に提示する手段をさらに備えたことを特徴とする請求項1記載の入札システム。
- 入札案件情報に加えて、当該入札案件における借入人の過去の入札内容履歴を提示することを特徴とする請求項2記載の入札システム。
- 前記入札案件情報に対して応札者が確認したかどうかを示す状況情報を取得する手段をさらに備えたことを特徴とする請求項2記載の入札システム。
- 応札者の担当者以外の責任者に前記入札案件情報に対する確認を促す電子メールを送信する手段をさらに備えたことを特徴とする請求項2記載の入札システム。
- 前記状況情報記憶手段に記憶された応札者からの入札情報が前記入札開催者に認識されることを防止する手段を備えた請求項1記載の入札システム。
- 前記落札内容決定手段により決定された落札内容を修正する修正手段を備えたことを特徴とする請求項1記載の入札システム。
- 応札者の端末から送信された借入可能レートを受信し、前記借入人に提示する手段をさらに備えたことを特徴とする請求項1記載の入札システム。
- 前記バックアップ実行者は、入札の開催者であることを特徴とする請求項1記載の入札システム。
- 入札開催者によって実行される借入人の借入金に関する入札を支援する入札方法であって、
前記借入人の借入希望額と、バックアップ実行者の貸付条件を含む入札案件情報を記憶手段に格納するステップと、
応札者の端末から送信された貸付希望金額を含む入札情報を受信し、記憶手段に格納するステップと、
入札情報に基づき、予め定められたアルゴリズムに従い、落札内容を決定するステップであって、落札した応札者からの貸付希望金額の総額が、前記借入希望額に達しない場合には、不足分を前記バックアップ実行者の貸付条件に従い当該バックアップ実行者より貸付を行うことを決定するステップとを備えた入札方法。 - 前記記憶手段に記憶された入札案件情報を前記応札者の端末に提示する手段をさらに備えたことを特徴とする請求項10記載の入札方法。
- 入札案件情報に加えて、当該入札案件における借入人の過去の入札内容履歴を提示するステップをさらに備えたことを特徴とする請求項11記載の入札方法。
- 前記入札案件情報に対して応札者が確認したかどうかを示す状況情報を取得するステップをさらに備えたことを特徴とする請求項11記載の入札方法。
- 応札者の担当者以外の責任者に前記入札案件情報に対する確認を促す電子メールを送信するステップをさらに備えたことを特徴とする請求項11記載の入札方法。
- 記憶手段に記憶された応札者からの入札情報を前記入札開催者が認識することを防止することを特徴とする請求項10記載の入札方法。
- 決定された落札内容を修正するステップを備えたことを特徴とする請求項10記載の入札方法。
- 応札者の端末から送信された借入可能レートを受信し、前記借入人に提示するステップをさらに備えたことを特徴とする請求項9記載の入札方法。
- 前記バックアップ実行者は、入札の開催者であることを特徴とする請求項9記載の入札方法。
- 複数の応札者の端末と接続され、コマーシャルペーパー発行者のコマーシャルペーパーに関する入札を支援する入札システムであって、
前記発行者の発行希望額と、バックアップ実行者の購入条件を含む入札案件情報を記憶する入札案件情報記憶手段と、
前記応札者の端末から送信された購入希望金額を含む入札情報を受信し、状況情報記憶手段に格納する入札情報取得手段と、
前記状況情報記憶手段に格納された入札情報に基づき、予め定められたアルゴリズムに従い、落札内容を決定する落札内容決定手段とを備え、
前記落札内容決定手段は、落札した応札者からの購入希望金額の総額が、前記発行希望額に達しない場合には、不足分の全額又は一部を前記バックアップ実行者の購入条件に従い当該バックアップ実行者より購入を行うことに決定する入札システム。 - 複数の応札者の端末と接続され、ボンドに関する入札を支援する入札システムであって、
保証金額とバックアップ実行者の保証条件を含む入札案件情報を記憶する入札案件情報記憶手段と、
前記応札者の端末から送信された保証希望金額を含む入札情報を受信し、状況情報記憶手段に格納する入札情報取得手段と、
前記状況情報記憶手段に格納された入札情報に基づき、予め定められたアルゴリズムに従い、落札内容を決定する落札内容決定手段とを備え、
前記落札内容決定手段は、落札した応札者からの保証希望金額の総額が、前記保証金額に達しない場合には、不足分の全額又は一部を前記バックアップ実行者の保証条件に従い当該バックアップ実行者より保証を行うことに決定する入札システム。
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Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
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JP2003197650A JP2004102990A (ja) | 2002-07-18 | 2003-07-16 | 入札システム |
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Cited By (4)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2006285589A (ja) * | 2005-03-31 | 2006-10-19 | Sumitomo Mitsui Banking Corp | シンジケートローンのエージェント業務を支援するためのシステム |
JP2007042053A (ja) * | 2005-06-30 | 2007-02-15 | Seiko Epson Corp | プリンタ制御装置、プリンタ制御プログラム及び記録媒体 |
JP2009295141A (ja) * | 2008-06-05 | 2009-12-17 | Shacom Com Inc | 資本プールの自主的利率による資金取引プラットフォーム及びその方法 |
JP2011096243A (ja) * | 2009-10-28 | 2011-05-12 | Yonhap Infomax Co Ltd | 呼び値公開方式と入札ラウンド延長規則を有する単一価債権競売方法及び装置 |
-
2003
- 2003-07-16 JP JP2003197650A patent/JP2004102990A/ja active Pending
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Legal Events
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A131 | Notification of reasons for refusal |
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