JP2009116399A - 文書情報管理支援装置、および同装置におけるラスターデータの電子化方法、ならびに電子化プログラム、記録媒体 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】紙面を走査してラスターデータを取得し、出力装置に背景画像として表示し(ステップS100)、前記背景画像に示される前記表の記載に関して新たに入力される表の記載情報を取得して、新たに入力された前記表の記載情報を前景画像として表示し(ステップS200)、前記背景画像に示される図形上の管理したい座標位置に貼り付けられる任意形状のベクターデータからなるデジタルタグを識別可能なデジタルタグ識別情報を付して発行し、前記背景画像に示される図形にデジタルタグを貼り付け、前記テジタルタグを前景画像として表示し(ステップS300)、前記前景画像に表示される前記表の記載情報と前記デジタルタグとを前記デジタルタグ識別情報に基づいて関連付ける(ステップS500)ことによって実現する。
【選択図】図3
Description
また、「電子化」とは、ラスターデータをベクターデータに変換することをいう。
「ベクターデータ」とは、線の起終点の座標(位置)、曲線であれば曲がり方、太さ、色、線に囲まれた面の色、変化の仕方などを記号または数値で表し、コンピュータで扱いやすいデータで表現したものである。さらに、前記したベクターデータは、コンピュータでは1つの集合体として扱うことができ、属性情報などを付加することが可能である。
また、「属性情報」とは、名称やそのデータが何を表すか、などの情報を示す。属性情報の種類、量については、特に制限はない。
例えば、紙面に書かれた文書をイメージ画像に変換し、ベクトル化する情報処理装置及び情報処理方法が知られている(例えば、特許文献1参照)。
前記した特許文献1に開示された技術によれば、イメージデータは、文字領域、写真画像領域等のオブジェクトに分割される。そのうち、文字、線画、表などの領域は、入力したイメージデータから2値画像として抽出され、その輪郭線が追跡処理され、輪郭の曲線を曲線関数により関数近似することで、文字などの情報がベクトルで再現されることを可能としている。これによりイメージデータを電子化することが可能となる。
しかしながら、紙面に書かれた文書やラスターデータは、大きさ、フォーマット、文字、描かれている情報、情報の配置等が、用途や作成された時期によって異なり、したがって、一定ルールに基づく解析が困難であった。
なお、画像読取装置3は、紙面に書かれた情報をラスターデータに変換する装置であれば、どのような方法、装置の組合せであっても構わない。また、画像読取装置3は、ネットワークを介してコンピュータ2と接続されているものとしたが、コンピュータ2に標準装備されたデバイスであっても構わない。接続方法は、情報が送受信できるものであれば、どのような方法であっても構わない。
ここでは、入力装置23と出力装置22とを特に断りのない限りユーザインタフェース装置と称して説明する。ユーザインタフェース装置は、ラスターデータを背景画像として出力装置22に表示し、入力装置23から入力されるラスターデータ以外の文字や図形等を前景画像として出力装置22に表示する機能を有する。
ここで、キャンバスとは、画像読取装置3によって走査して取得したラスターデータのことである。また、デジタルタグ情報とは、キャンバス上に示される図形の中で、管理したい座標位置に貼り付けられる、ユニークなIDを有する任意形状のベクター情報によって構成される。例えば、デジタルタグ情報の項目は、ユニークな識別番号(ID)と配置した座標、属性情報等である。これらの詳細については、後述する。
なお、情報管理装置24は、コンピュータ2内に実装しても構わない。また、不図示のサーバに情報管理装置24を実装し、ネットワーク等を介して、コンピュータ2と接続しても構わない。記憶装置A(241),B(242),C(243)は、1個の記憶装置であっても構わない。
演算制御装置21は、主制御部210と、GUI管理部211と、メモリインタフェース部212と、ラスターデータ管理部213と、表記載情報管理部214と、図形情報管理部215と、デジタルタグカウンタ(CNT)216と、デジタルタグ配置判定部217と、データリンク設定部218と、一時記憶部219とにより構成される。
メモリインタフェース部212は、情報管理装置24が管理する記憶装置A(241),B(242),C(243)(図1参照)と一時記憶部219との間のデータ転送制御(リード/ライト)を行う。
ラスターデータ管理部213は、ラスターデータを、GUI管理部211を介して出力装置22に背景画像として表示する機能を有する。
データリンク設定部218は、新しく生成された入力用の表に入力された表(文字)記載情報とデジタルタグとの関連付け、すなわち、表(文字)記載情報と図形との間のリンクを設定する機能を有する。
ここで、電子化の対象となる文書は、一例として、プラントの配管施工図である。プラントの配管施工図に記載されている情報は、大きく分けて表(文字)と、図形のオブジェクトに分類することができる。本発明の実施の形態に係る文書情報管理支援装置1では、文書を構成する要素のひとつである表(文字)と図形とをそれぞれ読み取って電子化して、最後に表と図形の電子情報との間にリンクを張る(関連付ける)ことで、ラスターデータの電子化を行うこととする。
以下、図3〜7を用いて、本発明の実施の形態に係る文書情報管理支援装置1におけるラスターデータの電子化方法の概略説明を行う。
なお、事前に文書が走査されており、生成されるラスターデータが記憶装置A(241)に記憶されている場合は、前記したステップS100は不要である。
配管施工図10とは、プラントを構成する配管形状の一部を等軸側投影し、図面としたものである。プラントで用いられる配管施工図は、現在ではCAD(Computer Aided Design)等、コンピュータを用いて作成されることが多く、電子情報として残され、管理されている。しかしながら、過去に建設されたプラントの図面は、手書きや図面のみが残されている場合が多い。
なお、表題欄11、予算欄13、設計仕様欄14、キープラン15、および接続先等16が、本発明の実施の形態において説明する表(文字)記載情報に相当し、配管形状12が図形情報に相当する。
表題欄11は、プラント名、図面名称、図面番号、改訂番号、担当者、会社名など、この図面が示す情報が何であるかを示す項目である。このうち図面番号は、この図書を示す識別番号として用いられることが多い。
配管施工図10に記載する配管とは、複数の部品をつなげ、流体を流す機能を果たす状態の製品を示す。直管、曲げ管、エルボ、ティー管等の配管を構成する製品は、部品と称する。
配管形状12は1本線または2本線で描かれている。形状は、直線、曲線、溶接線を示す点、部品を示す形状記号、部品番号、寸法を示す寸法線などで構成される。
溶接線を示す点は、連続する部品のつなぎ目を示す。溶接線には、部品同士を溶接で接合する場合と部品同士をねじ込み式の部品を用いて固定する場合がある。配管形状を示すために必要な情報は、上記した例以外にも記載があっても良い。部品を示す形状記号は、弁・キャップ・オリフィス・レジューサなどの部品で部品形状を簡易的に示す記号が使われることがある。部品を示す形状記号の適用範囲は、特に限定しない。
寸法線及び寸法は、配管の加工や施工のために必要となる長さを示すものである。寸法は現物の実寸を表し、寸法線は寸法が示す範囲を明確にするための線である。配管形状12は前記した通り、縮尺率は部分的に変更している場合があるが、寸法線は現物の寸法を記載する。
設計仕様欄14は、記載されている配管に関する仕様である。配管毎の口径、圧力、温度等が記載される。配管の仕様が分かる情報であれば、記載項目はこだわらない。
なお、ここに記載した配管施工図10を構成する要素は、前記したものだけに限られない。
そして、表記載情報管理部214は、画面表示されたラスターデータに含まれる表記載情報を取得し、先に準備した入力テーブルを表示して、作業者によって入力された表(文字)記載情報を受け付ける。なお、ここで入力された表(文字)記載情報が、記憶装置B(242)に登録されている一例が、図5の下部に示されている。
図形情報のトレースは、図6の上部に示すように、キャンバス上に示される図形の中で、管理したい座標にデジタルタグ(図6中、点線☆枠で表示)を配置して、デジタルタグ間を線分で結ぶことにより実現される。なお、表中の管理したい項目によって、デジタルタグの配置の仕方は変更可能とする。また、デジタルタグの形状も用途に応じて変更可能とする。デジタルタグは、図6下部に示すように、ユニークな識別番号(ID)を持つ、任意形状のベクター情報である。デジタルタグは、IDと配置した座標、属性情報等をデータ項目として持つテーブルが事前に用意され、図形情報管理部215によって管理される。詳細は後記する。
すなわち、デジタルタグ配置チェックは、デジタルタグが正しく貼り付けられているか否かをチェックするステップである。ここでは、デジタルタグを貼り付けた(デジタルタグカウンタ数の)順に順次デジタルタグまたはデジタルタグ間の線分の表示を点滅、あるいは色付けを行う等によって、作業者に正しく配置されていることを確認させる。このステップS400におけるデジタルタグ配置チェックは、必要に応じて行うこととする。詳細は後記する。
ここでいうデータリンクとは、作業者がユーザインタフェース装置を用い、ステップS200の処理で記憶装置B(242)に登録した表(文字)記載情報と、記憶装置C(243)に登録したデジタルタグとを関連付けることである。図7に示すように、記憶装置B(242)に登録した表(文字)記載情報が選択されて、その行の色が変わり、選択された情報に対応するデジタルタグのIDを書き込むことによって、関連付けがなされる。このように、表(文字)記載情報とデジタルタグとの間にリンクを張ることにより、表(文字)から図形、図形から表(文字)の情報を呼び出すことができる。詳細はいずれも後記する。
なお、表(文字)記載情報と、図形情報との間に関連するものがない場合、この処理は不要である。
前記したステップS100〜S500に記載した一連の処理により、ラスターデータを電子化することができる。なお、ステップS200とS300とは順番が逆であっても構わない。
まず、紙面のラスターデータ化と登録処理(ステップS100)について、図10〜12のフローチャートを用いて、詳細に説明する。
この処理では、配管施工図10をラスターデータに変換し、コンピュータ2の情報管理装置24の記憶装置A(241)へ登録し、キャンバスと称する背景画像を作成する。
演算部32は、走査したデータをラスターデータに変換するプログラムを備えており、走査したデータをラスターデータに変換する(ステップS102)。そして、そのラスターデータに識別名を付与し、記憶部33に送信し、記録する(ステップS103、S104)。
ここで、ラスターデータに付与する識別名は、画像読取装置3の入出力部34から作業者が指示しても良く、また、演算部32が任意の重複しない名称を付与するプログラムを備え、自動で付与してもよい。なお、識別名は、文字・数字のいずれでも構わない。
画像読取装置3は、入出力部34を介して、コンピュータ2からその取得指示を受信する(ステップS108)。そして、演算部32が、記憶部33に記録されているラスターデータの識別名リストを読み出し、コンピュータ2へ識別名リストを送信する(ステップS109、S110)。
画像読取装置3の演算部32は、入出力部34を介して、記憶部33から読み出したラスターデータをコンピュータ2に送信する(ステップS119)。
次に、演算制御装置21は、ラスターデータの識別名について、作業者によって入力装置23から入力された新名称を受け付け(ステップS122)、一時記憶部219に保管したラスターデータの識別名を変更する(ステップS123)。そして、演算制御装置21は、新名称が付与されたラスターデータを情報管理装置24の記憶装置A(241)に記憶する(ステップS124)。新名称を付与し、記憶装置A(241)に記憶したラスターデータを「キャンバス」と呼ぶ。これにより、文書のラスターデータ化と登録が完了する。
図13は、演算制御装置21の表記載情報管理部214による表(文字)の登録処理(ステップS200)の詳細手順を示すフローチャートである。
一例として、配管施工図10に記載されている表(文字)のうち、予算欄13の読み取りについて説明する。以降の説明において、表(文字)は予算欄13とする。他の表(文字)についても作業は同様である。
続いて、表(文字)入力プログラムを起動し(ステップS204)、入力用の表(入力テーブル)を出力装置22の画面に表示する。
なお、表(文字)入力プログラムがステップS201〜S203の処理を含むものとしても構わない。
入力テーブルは、表計算ソフトなどで作成したファイルをネットワークや入力装置23から取り込むこともできる。また、入力テーブルに入力した情報は、情報管理装置24の記憶装置B(242)に記憶し、活用される情報である。そのため、データベースのテーブルを予め決めておき、どのテーブルのどの項目を使うかということをステップS205の入力テーブルの作成段階に決めても構わない。入力テーブルは、表計算ソフト等のように、表の幅、高さは自由に変えられるものとする。入力テーブルの名称も、ここで作業者により入力されるものとする。
そして、予算欄13の読み取り範囲について、指定を受け付ける(ステップS207)。例えば、1行ずつ情報を読み取るため、予算欄13の上の横1行を選択する(図9参照)。
表記載情報管理部214は、入力装置23から読み取り範囲を指定する信号を受信して、読み取り範囲の座標、幅、高さを計算し、一時記憶部219に保管する(ステップS208)。なお、記憶場所は一時記憶部219に限らず、記憶装置B(242)であっても構わない。
表記載情報管理部214は、入力装置23から入力開始を指示する信号を受信する(ステップS209)、
なお、ラスターデータのコピー表示位置は、入力テーブルの種類や、表の形によって全体が表示できるように適切な位置に決められるものとする。そして、作業者が、ラスターデータを見ながら情報を読み取り、入力テーブルに入力する作業を、視線を変えずにできる位置に表示することを満たすものとする。
表記載情報管理部214は、一時記憶部219に保管していた情報を、メモリインタフェース部212経由で情報管理装置の記憶装置B(242)に記憶する(ステップS213)。
未入力情報がない場合(ステップS214でNo)、表記載情報管理部214は、入力終了の信号を受信し(ステップS216)、読み取り作業を終えるか否かを問う画面を、出力装置22の画面に表示する(ステップS217)。
以上、表記載情報管理部214による一連の処理により、配管施工図10に記載されている表(文字)が電子化され、情報管理装置24の記憶装置B(242)へ登録することができる。
なお、配管施工図10には、予算欄の他にも設計仕様欄や接続情報などの情報もあり、これらの表に対しても、予算欄と同様に入力テーブルを作成し、読み取り、入力を行うことで電子化する。また、配管施工図10の予算欄以外の項目については、表記載情報管理部214によるデジタルタグIDの記入欄の追加は必要に応じて設けることとする。
本発明の実施の形態に係る文書情報管理支援装置1における図形情報の登録処理について、図14を用いて、詳細な説明を行う(適宜図6、図8参照)。図14は、図形情報管理部215による図形情報の登録処理(ステップS300)の詳細手順を示すフローチャートである。
なお、ステップS200の表(文字)登録処理から同じキャンバスに対して継続して作業を行う場合は、既に出力装置22の画面にキャンバスが表示されているため、ステップS301〜S303の処理は不要となる。
そして、図形情報管理部215は、キャンバス上に配置したデジタルタグの順番を数えるために用意されたCNT(デジタルタグカウンタ)216を起動し、CNT216に初期値“0”を設定する(ステップS305)。CNT216は、デジタルタグを配置する毎に1ずつ増加するものとする。なお、CNT216の機能は、図形情報管理部215に含まれていても構わない。また、CNT216の機能は、絵読取りプログラムに含まれていても構わない。
また、情報管理装置24の記憶装置C(243)には、デジタルタグ情報を格納するデジタルタグテーブルを準備しておくものとする。デジタルタグテーブルは、図6の下部にそのデータ構造の一例が示されるように、デジタルタグに付番されるユニークなID毎に、属性、デジタルカウンタ数、座標、キャンバス名称等を格納できるものとする。なお、ID、キャンバス名称、座標が格納できれば、それ以上に情報を持つことは構わない。
図形情報管理部215は、入力された開始点の座標を計算する。続いて、図形情報管理部215は、情報管理装置24の記憶装置C(243)に、キャンバス名称と、座標と、デジタルカウンタ数と、属性とを記録する(ステップS307)。ここで、属性は、CNT216の値が“0”である場合は、開始点という属性を持つこととする。すなわち、開始点のCNT216表示は“0”である(図6参照)。
図形情報管理部215は、指定された座標を算出し、キャンバス名称、座標、属性、デジタルカウンタ数、ユニークなIDを記憶装置C(243)に記憶し、デジタルカウンタ数を1増加する。(ステップS310)。
その際、図形情報管理部215は、移動された溶接点を表すデジタルタグの位置座標を受け付ける(ステップS313)。図形情報管理部215は、座標が変更されたデジタルタグのユニークIDを持つ情報に対し、記憶装置C(243)に記憶されている座標値を変更し、記憶する(ステップS314)。仮に、デジタルタグの削除指示が入力装置23から入力された場合、デジタルタグのユニークIDと、そのユニークIDに対して登録されている情報を全て削除する。削除されたユニークIDは欠番としても良く、また再度利用しても構わない。以上の処理により、開始点から次の基準点までのデジタルタグの配置が完了する。これを配管形状12の開始点とは逆の端点(終点)まで繰り返す。
以上の一連の処理において、ベクターデータであるデジタルタグと隣接するデジタルタグ間を結ぶ線分とにより、キャンバスの配管形状12と同じ形状を再現することができ、配管形状の電子化が完了する。
本発明の実施の形態に係る文書情報管理支援装置1におけるデジタルタグの配置チェック処理について、図15を用いて、詳細な説明を行う。図15は、デジタルタグ配置判定部217によるデジタルタグの配置チェック処理(ステップS400)の詳細手順を示すフローチャートである。
まず、ステップS401〜S403は、ステップS201〜S203と同様であるので、説明を省略する。
デジタルタグ配置判定部217は、開いているキャンバス名称に関連するデジタルタグ情報を、記憶装置C(243)から取得する(ステップS405)。
なお、ステップS300に示す図形情報の読み取り処理から継続して作業を行う場合は、画面にキャンバスが表示されているため、ステップS401〜S405の処理は不要となる。その場合は、デジタルタグ配置判定部217は、タグ配置チェックプログラムによって、デジタルタグ情報を一時記憶部219に一時保管するだけで構わない。
デジタルタグ配置判定部217は、選出したデジタルカウンタ数“0”、“1”のデジタルタグの座標、またはデジタルタグ間の線分の色を変えて出力装置22の画面に表示する(ステップS409)。すなわち、出力装置22の画面に表示されたデジタルタグを示す印とデジタルタグ間の線分とのいずれか一方または両方の色が変更される。なお、色の変更方法は、予めタグ配置チェックプログラムに組み込んでおくこととする。
ステップS411において、デジタルタグ配置判定部217は、チェック終了の指示信号が入力されたか否かを判定する(ステップS411)。もし、この指示信号が無い場合(ステップS411でNo)、デジタルタグ配置判定部217は、ステップS409の処理で変更したデジタルタグ、およびデジタルタグ間の線分の色を元に戻し、n=0(ステップS415)として、再びステップS408からの処理を繰り返す。チェック終了の指示信号が有った場合(ステップS411でYes)、デジタルタグ配置判定部217は、デジタルタグ、およびデジタルタグ間の線分の色を元に戻す(ステップS412)。
例えば、色の変化が、開始点に接している線分から、隣接した次の線分に順番に色が変化する場合は、正しく設定されていることになるが、隣接していない線分の色が変わった場合は、デジタルタグの順番が正しくないことが分かる。また、デジタルタグやデジタルタグ間の線分が、背景に示されるキャンバス上の配管形状を示す座標と一致しているか否かも確認のポイントとなる。
このように、配管施工図10に対するデジタルタグ配置チェックの各処理は、そのような確認を作業者が行うための視覚的サポートを行う工程である。
そして、デジタルタグ配置判定部217は、表示が正しい(OK)か否かを表示する(ステップS413)。
表示が正しい(OK)であれば(ステップS413でYes)、ステップS400の処理は終了する。仮に、表示が正しくなければ(ステップS413でNo)、ステップS300に戻って間違いを訂正することができる。
本発明の実施の形態に係る文書情報管理支援装置1におけるデータリンク処理について、図16を用いて詳細な説明を行う(適宜図7、図8参照)。図16は、データリンク設定部218による表とデジタルタグ間のデータリンク処理(ステップS500)の詳細手順を示すフローチャートである。
データリンク設定部218は、データリンクプログラムを起動する(ステップS504)。なお、タグ配置チェックプログラムが、ステップS501〜S503の処理を含んでいても構わない。
データリンク設定部218は、記憶装置C(243)に記憶しているデジタルタグのうち、選定されたキャンバスに関する情報を抽出し(ステップS507)、一時記憶部219に保管する。デジタルタグはキャンバス名称を含むので、その項目より抽出することが可能である。ここで、抽出する情報は、キャンバスに関するデジタルタグ全てが対象となる。
データリンク設定部218は、一時記憶部219に保管したデジタルタグを出力装置22の画面に表示する(ステップS508)。
続いて、データリンク設定部218は、出力装置22の画面に表示された予算欄テーブルから、部品番号の選択を受け付ける(ステップS509)。選択方法については、データリンク設定部218が、入力装置23のキーボードやマウスによって選択された予算欄テーブルの部品番号が示されるセルを認識し、セルが選択された行(部品)に関する情報のみを変更可能とする。その際、選択されたことを示すために、選択されたセルや行の色を変えるなどしても構わない。
データリンク設定部218は、取得したデジタルタグIDを、一時記憶部219に保管されている予算欄テーブルのうち、ステップS509で選択した行(部品)のデジタルタグID項目欄に、デジタルタグIDを記録する(ステップS512)。そして、データリンク設定部218は、デジタルIDを記録した予算欄テーブルを読み直し、画面表示を更新する(ステップS513)。
作業者は、出力装置22の画面に表示される、予算欄情報のデジタルタグIDに数値が記載されたこと、およびキャンバス上のデジタルタグに風船が表示されること、風船内の部品番号が、情報をリンクしたい部品番号であることを確認する。
ここで、選択していない部品が有る場合(ステップS515でYes)、データリンク設定部218は、次の部品番号に対するリンク処理を行うために前記したステップS509〜S515までの処理を繰り返し実行する。
そして、データリンク設定部218は、前記した一連のデータリンク設定処理を終了する。以上により、配管施工図10の電子化作業が完了する。
また、本発明の実施の形態に係るプログラム、および記録媒体においても、前記した文書情報管理支援装置1およびラスターデータの電子化方法と同様の効果が得られるものである。
3 画像読取装置
21 演算制御装置
22 出力装置
23 入力装置
24 情報管理装置
211 ラスターデータ管理部
212 GUI管理部
213 メモリインタフェース部
214 表記載情報管理部
215 図形情報読取部
216 CNT(デジタルタグカウンタ)
217 デジタルタグ配置判定部
218 データリンク設定部
241 記憶装置A
242 記憶装置B
243 記憶装置C
Claims (8)
- 表と図形とを含む文書を走査して生成されるラスターデータをベクターデータに変換する文書情報管理支援装置であって、
前記ラスターデータに識別名を付して記憶部に記憶し、前記ラスターデータを背景画像として表示するラスターデータ管理部と、
前記背景画像に示される図形上の管理したい座標位置に貼り付けられる任意形状のベクターデータからなるデジタルタグを発行し、前記背景画像に示される図形に前記デジタルタグを貼り付け、前記デジタルタグに識別用のデジタルタグ識別情報を付して記憶部に記憶し、前記デジタルタグを前景画像として表示する図形情報管理部と、
前記背景画像に示される前記表の記載に関して新たに入力される表の記載情報を取得して、前記識別名と前記デジタルタグ識別情報とを付して記憶部に記憶し、新たに入力された前記表の記載情報を前景画像として表示する表記載情報管理部と、
を有することを特徴とする文書情報管理支援装置。 - 前記図形情報管理部は、
前記デジタルタグに、前記背景画像上に配置した順番を識別するデジタルカウンタ情報を付し、前記デジタルカウンタ情報を前記デジタルタグが有する座標とともに関連付けて記憶部に記憶し、
前記背景画像に前記デジタルタグを配置して表示する際に、前記記憶部から前記デジタルカウンタ情報と前記座標とを読み出して、前記順番が前後するデジタルタグ間を線分で結び、前記デジタルタグと前記線分とを表示すること、
を特徴とする請求項1に記載の文書情報管理支援装置。 - 前記表記載情報管理部は、
前記背景画像の表に係る読み取り範囲を取得し、取得した前記読み取り範囲の記載情報を複写して表示し、複写した前記読み取り範囲の表示の該当箇所の一部に隣接して入力用の表を表示すること、
を特徴とする請求項1に記載の文書情報管理支援装置。 - 前記デジタルタグは、前記ラスターデータの前記識別名が付されて記憶部に記憶され、
指定された前記識別名に対応する前記背景画像が表示された際に、
前記識別名によって特定される前記デジタルタグおよび前記線分が、前記デジタルカウンタ情報に対応して、他と異なる色または点滅によって表示されること、
を特徴とする請求項2に記載の文書情報管理支援装置。 - 前記前景画像に表示される前記表の記載情報と前記デジタルタグとを前記デジタルタグ識別情報に基づいて関連付けるデータリンク設定部を備えること、
を特徴とする請求項1に記載の文書情報管理支援装置。 - 表と図形とを含む文書を走査して生成されるラスターデータをベクターデータに変換する、少なくとも出力装置と演算制御装置とを備えた文書情報管理支援装置におけるラスターデータの電子化方法であって、
前記演算制御装置が、前記ラスターデータを前記出力装置に背景画像として表示するステップと、
前記演算制御装置が、前記背景画像に示される図形上の管理したい座標位置に貼り付けられる任意形状のベクターデータからなるデジタルタグを識別可能なデジタルタグ識別情報を付して発行し、前記背景画像に示される図形に前記デジタルタグを貼り付け、前記テジタルタグを前景画像として表示するステップと、
前記演算制御装置が、前記背景画像に示される前記表の記載に関して新たに入力される表の記載情報を取得して、新たに入力された前記表の記載情報を前景画像として表示するステップと、
前記演算制御装置が、前記前景画像に表示される前記表の記載情報と前記デジタルタグとを前記デジタルタグ識別情報に基づいて関連付けるステップと、
を有することを特徴とするラスターデータの電子化方法。 - 表と図形とを含む文書を走査して生成されるラスターデータをベクターデータに変換するコンピュータを備えた文書情報管理支援装置に用いられるプログラムであって、
コンピュータに
前記ラスターデータを背景画像として表示させる手順と、
前記背景画像に示される図形上の管理したい座標位置に貼り付けられる任意形状のベクター情報からなるデジタルタグを識別可能なデジタルタグ識別情報を付して発行させ、前記背景画像に示される図形に前記デジタルタグを貼り付け、前記テジタルタグを前景画像として表示させる手順と、
前記背景画像に示される前記表の記載に関して新たに入力される表の記載情報を取得して、新たに入力された前記表の記載情報を前景画像として表示させる手順と、
前記前景画像に表示される前記表の記載情報と前記デジタルタグとを前記デジタルタグ識別情報に基づいて関連付ける手順と、
を実行させることを特徴とする電子化プログラム。 - 請求項7に記載のプログラムを記録したコンピュータに読み取り可能な記録媒体。
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