JP2009115440A - 遠心式加湿器 - Google Patents
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Abstract
【課題】既存の加湿器においては、空気殺菌や脱臭の効果を示す成分を含んだ液を噴霧する場合、その細霧化の方法によって、最初に発生する霧と後半で発生する霧で、成分濃度が変化することが多い。そこで、常に一定の効果が得られるように、噴霧の間中、成分比率の変化しない加湿器を提供することを課題とした。
【解決手段】そこで、細霧化の方法としては液体への物理的影響が最も少ない遠心式を選び、液体の循環を避けるために回転体への液体の供給を微量定量ポンプを用いて行い、ほぼ細霧化される量と同量の液体を供給することとした。
【選択図】図3
【解決手段】そこで、細霧化の方法としては液体への物理的影響が最も少ない遠心式を選び、液体の循環を避けるために回転体への液体の供給を微量定量ポンプを用いて行い、ほぼ細霧化される量と同量の液体を供給することとした。
【選択図】図3
Description
本発明は、加湿器に関する。より詳しくは、高速回転体上に供給された液体を、回転体による遠心力で遠心力方向に高速で射出し、射出された液体を、回転体の周囲に配置された壁面に衝突させることによって細霧とする方式の加湿器に関する。
各種の液体を細霧化して放出し空中の湿度を調節する方法やそれを利用した装置は多数知られている。そもそも、空気の加湿は人が快適に生活するのに適した湿度を維持するのが目的であり、国内では特に冬場の乾燥期に多用される。しかし、加湿の効果としては、単に快適な湿度を保つだけでなく、室内の脱臭や風邪やインフルエンザの蔓延を防ぐという効果もある。近年では、感染予防をより積極的に行うことを目的に、細菌やウイルスの失活に効果のある成分を含んだ液体を噴霧することも行われている。最近の、清潔志向や健康への関心の高揚に伴って、臭いや病原菌対策の目的が重要視される傾向が高まりつつあり、そのための器具も各種上市されている。
加湿の目的で液体を細霧化する方法は幾つか知られている。それらは、液体を加熱蒸発させる方法、超音波により微細霧とする方法、加圧し細孔から高速噴出するときの分散効果を利用する方法、高速気体中に吸引分散する方法、遠心力で液滴を高速で壁面に衝突させて分散させる方法あるいはそれらを組み合わせた方法などである。
特許文献1及び2には、次亜塩素酸を含んだ殺菌力のある液を空中に噴霧して空気を殺菌する方法が示してあり、微細霧を作る方法として超音波による方法も示してある。また特許文献3には、液中に気体を吹き込み、気泡が水面で割れる力を利用して微細霧を作る方法が示してある。
特開2005−13714号 特開2004−141429号 特開2005−305100号
従来から行なわれている液体の小規模噴霧方法は、噴霧方法自体に起因する基本的な問題と副次的な問題を含んでいる。噴霧方法自体に起因する基本的な問題としては、例えば加熱方式においては、加熱によって、液体に含まれている機能成分が熱の影響を受ける恐れがある場合は利用できないことである。またいずれの方法においても、内部で液体が循環し繰り返し微細化処理の作用を受ける場合も成分が影響を受ける場合があり、長時間の連続運転ができないこともある。例えば次亜塩素酸を有効成分とする液体を超音波処理により細霧化する場合は細霧化される液のみでなく他の液体にも影響を与えることになり、例えば次亜塩素酸の分解などが危惧される。また、気体を吹き込んで細霧化する方法においても、揮発性の有効成分が影響を受ける場合がある。加熱により気化する方法では、当然最初に揮発しやすい成分が揮発し徐々に成分濃度が下がっていく。
このような状況になると、最初に生成された細霧と最後に生成された細霧の有効成分含量が異なり、当初期待した通りの効果が得られないことも生じる。
そこで、本発明者は細霧化の間中、常に同じ有効成分の細霧が生成されることが必要であると考え、霧化される部分以外の液体が細霧化処理の影響を受けずに、有効成分を最後の液体まで、当初と同じ比率で含んだまま細霧化することを課題とした。
そこでまず、細霧化の方法としては液体への物理的影響が最も少ない遠心式を選ぶこととした。つまり、高速回転体を配設した加湿器で、高速回転体上に供給された液体を、回転体による遠心力で遠心力方向に高速で射出し、射出された液体を、回転体の周囲に配置された壁面に衝突させることによって細霧とする方式の加湿器を採用し、液体の循環を避けるために回転体への液体の供給を微量定量ポンプを用いて行い、ほぼ細霧化される量と同量の液体を供給することを第1の態様とした。
次に、第1の態様において、供給された液体が、高速回転体から射出され、回転体の周囲に配設された壁面に衝突した後、細霧化されずに残った場合に、その液体が残部の液体に混合され再度循環されるのを防ぐ為に、その液体を廃棄する仕組みを第2の態様とした。
さらに、第1又は第2の態様における微量定量ポンプとして、液体を手軽にかつ安価に微量定量供給が可能なチューブポンプを採用することを第3の態様とした。
さらに、第1乃至第3の態様において、液体の揮散を効果的に行なう目的で、高速回転体への液体の供給管又は衝突面の内1以上に加熱装置が配設されることを第4の態様とした。
さらに又、第1乃至第4の態様における液体として、噴霧使用に最適で、第1乃至第4の態様に最適な、微酸性電解水、強酸性電解水、弱酸性電解水、中性電解水、次亜塩素酸ナトリウム水、中和次亜塩素酸ナトリウム水の内、1又は2以上を組み合わせたものを使用することを第4の態様とすることによって前記課題を解決し本発明を完成した。
本発明によって、加湿、脱臭或いは殺菌の目的で液体を噴霧する場合に、噴霧の初めから最後まで、液に含まれる有効成分が変化することなく、濃度を一定に噴霧することが可能になり、目的とする所定の効果が安定して得られる加湿器を提供することが可能になった。
まず、図1に基づいて本発明を実施するための最良の形態の概念を説明する。タンク6に貯留された所望の噴霧用液体は、微量定量ポンプ4によって送液管5を通して給液ノズル3に供給される。従って、ノズルからは一定量の液が高速回転体1に供給され、回転による遠心力で遠心方向に飛散した液滴は回転体の周囲に置かれた衝突板2に高速で衝突し微細霧となる。回転体の形状は、図1に示したように平板円盤の他、中央が凹の円錐形状、中央が凸の円錐形状あるいは球状など回転体であれば様々な形状が可能である。また、その表面は単純な平滑面、粗面の他、同心円状或いは放射線状の細溝を設けてもよい。このように構成することによって、液に与える攪拌などの衝撃を最小にしながら細霧化が可能となるのである。また、回転体に供給する液の量を制御することによって、発生する微細霧の量を制御することが可能である。
次に、図2によって、また別の本発明を実施するための最良の形態の概念を説明図する。水温が低かったり、揮発しにくい成分を含む場合に、揮散を補助する目的で、高速回転体への液体の供給管、衝突面の内1以上に加熱装置が配設されている態様である。液体は供給管からノズルに到達するまでに、あるいは衝突板に衝突したときに、あるいはその両方で加熱され、容易に揮散することになる。さらに又、衝突面に衝突後微細霧とならなかった液体は、液受8で集められ排出管9を通して系外に排出され、再度使用されるのが防止されるのである。
さらにまた、図3によって、本発明を利用した最良の形態の加湿器の1例を説明する。細霧を発生する仕組みや、細霧化を助けるための加熱の仕組みは図1及び図2に基づいて説明した内容と同じである。発生した細霧を効率よく分散させるために排気ファン13が配設されている。そこで、発生した細霧はファンの回転によって上部に吸引され周囲に分散される。効率よく細霧を吸引去るために装置の外箱15には吸気孔16が配設されており、そこから外気を吸引する。高速回転体と排気ファンの間にはフィルター14が配設されており、一定より大きい粒子の液滴が分散されるのを防いでいる。なお、この例では、部品数を減らすために、高速回転体とファンの回転駆動を1つの電動機12で行っているが、各別個の電動機で駆動する態様もある。衝突板に衝突後細霧とならなかった液は、集められ最終的に排液タンク11に収容された後廃棄されるのである。
1 高速回転体
2 衝突板
3 給液ノズル
4 微量定量タンク
5 送液管
6 タンク
7 高速回転体軸
8 液受け
9 排出管
10 ヒーター
11 排液タンク
12 電動機
13 排気ファン
14 フィルター
15 外箱
16 吸気孔
2 衝突板
3 給液ノズル
4 微量定量タンク
5 送液管
6 タンク
7 高速回転体軸
8 液受け
9 排出管
10 ヒーター
11 排液タンク
12 電動機
13 排気ファン
14 フィルター
15 外箱
16 吸気孔
Claims (5)
- 高速回転体を配設した加湿器で、高速回転体上に供給された液体を、回転体の遠心力で遠心力方向に高速で射出し、射出された液体を、回転体の周囲に配置された壁面に衝突させることによって細霧とする方式の加湿器において、該回転体への液体の供給が微量定量ポンプによってなされることを特徴とする加湿器。
- 高速回転体から射出され、回転体の周囲に配設された壁面に衝突した後、細霧化されずに残った液体を廃棄する仕組みであることを特徴とする請求項1に記載の加湿器。
- 微量定量ポンプがチューブポンプであることを特徴とする請求項1又は2に記載の加湿器。
- 高速回転体への液体の供給管、衝突面の内1以上に過熱装置が配設されていることを特徴とする請求項1乃至3に記載の加湿器。
- 液体が微酸性電解水、強酸性電解水、弱酸性電解水、中性電解水、次亜塩素酸ナトリウム水、中和次亜塩素酸ナトリウム水の内、1又は2以上を組み合わせたものであることを特徴とする請求項1乃至4に記載の加湿器。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2007316379A JP2009115440A (ja) | 2007-11-08 | 2007-11-08 | 遠心式加湿器 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2007316379A JP2009115440A (ja) | 2007-11-08 | 2007-11-08 | 遠心式加湿器 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2009115440A true JP2009115440A (ja) | 2009-05-28 |
Family
ID=40782765
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2007316379A Pending JP2009115440A (ja) | 2007-11-08 | 2007-11-08 | 遠心式加湿器 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2009115440A (ja) |
Cited By (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2011072540A (ja) * | 2009-09-30 | 2011-04-14 | Panasonic Corp | 液体微細化装置とそれを用いたサウナ装置 |
JP2013044443A (ja) * | 2011-08-22 | 2013-03-04 | Corona Corp | ナノミストとマイナスイオン発生装置 |
JP2022095714A (ja) * | 2018-02-28 | 2022-06-28 | パナソニックIpマネジメント株式会社 | 液体微細化装置の止水方法 |
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2007
- 2007-11-08 JP JP2007316379A patent/JP2009115440A/ja active Pending
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Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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JP2011072540A (ja) * | 2009-09-30 | 2011-04-14 | Panasonic Corp | 液体微細化装置とそれを用いたサウナ装置 |
JP2013044443A (ja) * | 2011-08-22 | 2013-03-04 | Corona Corp | ナノミストとマイナスイオン発生装置 |
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JP7223931B2 (ja) | 2018-02-28 | 2023-02-17 | パナソニックIpマネジメント株式会社 | 液体微細化装置の止水方法 |
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