JP2009114559A - 撥水撥油防汚性アパレル製品とその製造方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】
従来のクロロシラン系の撥水撥油防汚化学吸着剤を用いた撥水処理方法は、非水系の有機溶媒しか利用できなかったため、処理液が高価であり且つ環境面でも負荷が大きく、繊維製品の撥水撥油処置方法としては推奨できるものではなかった。
【解決手段】
少なくともフッ化炭素基と炭化水素基とアルコキシシリル基を主成分とする物質と水とアルコール及び/または界面活性剤を混合して超音波分散機で分散させる工程により作成した、少なくともフッ化炭素基と炭化水素基とアルコキシシリル基を主成分とする物質と水とアルコール及び/または界面活性剤を含む撥水撥油防汚処理液を用いて撥水撥油防汚性アパレル製品を製造提供する。
【選択図】図1

Description

本発明は、撥水撥油防汚性アパレル製品とその製造方法に関するものである。さらに詳しくは、製品の表面が、表面と化学結合した撥水撥油防汚膜で覆われた撥水撥油防汚性アパレル製品とその製造方法に関するものである。
なお、ここでいうアパレル製品とは、一般の天然繊維製品、合成繊維製品、毛皮製品、皮革製品、紙製品を含む。
一般にフッ化炭素基含有クロロシラン系の吸着剤と非水系の有機溶媒よりなる化学吸着液を用い、液相で化学吸着して単分子膜状の撥水撥油防汚性化学吸着膜を形成できることはすでによく知られている(例えば、特許文献1参照。)。
このような溶液中での化学吸着単分子膜の製造原理は、基材表面の水酸基などの活性水素とクロロシラン系の吸着剤のクロロシリル基との脱塩酸反応を用いて単分子膜を形成することにある。
特開平05−193056号 公報
しかしながら、従来のクロロシラン系の撥水撥油防汚化学吸着剤を用いた撥水処理方法は、非水系の有機溶媒しか利用できなかったため、処理液が高価であり且つ環境面でも負荷が大きく推奨できるものではなかった。
また、製膜処理に基材表面の活性水素基とクロロシリル基の脱塩酸反応を用いているため塩酸が発生して、基材を損なったり、大気中で使用できないという大きな欠点があった。
本発明は、従来のような非水系の有機溶媒を用いることなく耐摩耗性や耐水性に優れた撥水撥油防汚膜が形成された撥水撥油防汚性アパレル製品とその製造方法を提供することを目的とする。
また、被膜形成時に塩酸ガスの発生が無く、通常の空気雰囲気中での製膜が可能な撥水撥油防汚処理膜を用いて製造した撥水撥油防汚性アパレル製品とその製造方法を提供することを目的とする。
前記目的を達成するため、具体的に提供される第1の発明は、少なくともフッ化炭素基と炭化水素基とアルコキシシリル基を主成分とする物質と水とアルコール及び/または界面活性剤を含む撥水撥油防汚処理液で処理されたことを特徴とする撥水撥油防汚性アパレル製品である。
第2の発明は、第1の発明に於いて、フッ化炭素基と炭化水素基とアルコキシシリル基を主成分とする物質と水とアルコール及び/または界面活性剤に、さらにアルコキシシリル基を主成分とする物質が添加されていることを特徴とする撥水撥油防汚性アパレル製品である。
第3の発明は、第1および第2の発明に於いて、界面活性剤としてアルコールまたは下記化学式(化1)で表されるテトラアルキルアンモニウム塩を用いることを特徴とする撥水撥油防汚性アパレル製品である。
Figure 2009114559
第4の発明は、第1乃至第3の発明に於いて、フッ化炭素基と炭化水素基とアルコキシシリル基を主成分とする物質としてCF3−(CF2−(CH−Si(OA)3または[CF3−(CF2−(CH−Si(OA)、[CF3−(CF2−(CH−SiOA(nは0又は16以下の整数、Aはアルキル基)を用いることを特徴とする撥水撥油防汚性アパレル製品である。
第5の発明は、第2乃至第3の発明に於いて、アルコキシシリル基を主成分とする物質としてSi(OA)、または(AO)Si(OSi(OA)OSi(OA)(nは、0または1、2の整数、Aはアルキル基)を用いることを特徴とする撥水撥油防汚性アパレル製品である。
第6の発明は、第1乃至第5の発明に於いて、処理液のpHが5乃至11であることを特徴とする撥水撥油防汚性アパレル製品である。
第7の発明は、少なくともフッ化炭素基と炭化水素基とアルコキシシリル基を主成分とする物質と水とアルコール及び/または界面活性剤を混合して分散させた撥水撥油防汚処理液で処理することを特徴とする撥水撥油防汚性アパレル製品の製造方法である。
第8の発明は、第7の発明に於いて、少なくともフッ化炭素基と炭化水素基とアルコキシシリル基を主成分とする物質とアルコキシシリル基を主成分とする物質と水とアルコール及び/または界面活性剤にさらにアルコキシシリル基を主成分とする物質を添加混合して分散させることを特徴とする撥水撥油防汚性アパレル製品の製造方法である。
第9の発明は、第7および第8の発明に於いて、界面活性剤としてアルコールまたは下記化学式(化1)で表されるテトラアルキルアンモニウム塩を用い、ホモジナイザーまたはホモジナイザーを用いて分散させることを特徴とする撥水撥水撥油防汚性アパレル製品の製造方法である。
Figure 2009114559
第10の発明は、少なくともフッ化炭素基と炭化水素基とアルコキシシリル基を主成分とする物質と水とアルコール及び/または界面活性剤を含む撥水撥油防汚処理液と基材を接触させて、基材表面に基材表面と共有結合した撥水撥油防汚性被膜を形成することを特徴とする撥水撥水撥油防汚性アパレル製品の製造方法である。
さらに、具体的に説明すると、本発明は、少なくともフッ化炭素基と炭化水素基とアルコキシシリル基を主成分とする物質と水とアルコール及び/または界面活性剤、あるいは、少なくともフッ化炭素基と炭化水素基とアルコキシシリル基を主成分とする物質とアルコキシシリル基を主成分とする物質と水とアルコール及び/または界面活性剤を混合して分散させる工程により、少なくともフッ化炭素基と炭化水素基とアルコキシシリル基を主成分とする物質と水とアルコール及び/または界面活性剤を含む撥水撥油防汚処理液、あるいは、少なくともフッ化炭素基と炭化水素基とアルコキシシリル基を主成分とする物質とアルコキシシリル基を主成分とする物質と水とアルコール及び/または界面活性剤を含む撥水撥油防汚処理液を用いて処理された撥水撥水撥油防汚性アパレル製品を提供するものである。
ここで、アルコールとしては、いわゆるアルコール類なら全て可能であるが、特に、エタノール、プロピルアルコール、ブタノール、エチレングリコールがフッ化炭素基と炭化水素基とアルコキシシリル基を主成分とする物質やアルコキシシリル基を主成分とする物質を水中に効率よく分散できて好ましい。一方、界面活性剤としては、下記化学式(化1)で表されるテトラアルキルアンモニウム塩を用いると、フッ化炭素基と炭化水素基とアルコキシシリル基を主成分とする物質やアルコキシシリル基を主成分とする物質を水中に効率よく分散できて都合がよい。
Figure 2009114559
また、フッ化炭素基と炭化水素基とアルコキシシリル基を主成分とする物質としてCF3−(CF2−(CH−Si(OA)3または[CF3−(CF2−(CH−Si(OA)、[CF3−(CF2−(CH−SiOA(nは0又は16以下の整数、Aはアルキル基)を用いると、撥水撥油防汚効果を向上する上で都合がよい。
一方、アルコキシシリル基を主成分とする物質としてSi(OA)、または(AO)Si(OSi(OA)OSi(OA)(nは、0または1、2の整数、Aはアルキル基)を用いると、撥水撥油防汚膜の耐摩耗性等の耐久性を向上できて都合がよい。
また、処理液のpHを5乃至11に制御しておくと、被膜を高密度に形成する上で都合がよい。
また、このとき、アルコールとしてアルコール類、界面活性剤として下記化学式(化1)で表されるテトラアルキルアンモニウム塩を使用して、ホモジナイザーやホモジナイザーを用いて分散させると、処理液を均一且つ安定にする上で都合がよい。
Figure 2009114559
さらにまた、前記処理液と基材を接触させた後、必ずしも行う必要はないが、余分な処理液を有機溶媒を用いて洗浄すると、基材表面に基材表面と共有結合した均一厚みの撥水撥油防汚性被膜を形成できて都合がよい。
以上に説明したように、本発明によれば、有機溶媒を用いないで耐摩耗性や耐水性に優れた撥水撥油防汚性膜が形成されたアパレル製品を提供できる効果がある。
また、被膜形成時に塩酸ガスの発生が無く、したがって、基材を損なうことが無く、通常の空気雰囲気中での処理が可能な撥水撥油防汚性アパレル製品の製造方法を提供できる効果がある。
本発明は、耐久性が高く且つ撥水撥油防汚機能が高い撥水撥油防汚性アパレル製品とその製造方法を提供するものである。
少なくともフッ化炭素基と炭化水素基とアルコキシシリル基を主成分とする物質と水とアルコール及び/または界面活性剤、あるいは、少なくともフッ化炭素基と炭化水素基とアルコキシシリル基を主成分とする物質とアルコキシシリル基を主成分とする物質と水とアルコール及び/または界面活性剤を混合してホモジナイザーで分散させる工程により作成された、少なくともフッ化炭素基と炭化水素基とアルコキシシリル基を主成分とする物質と水とアルコール及び/または界面活性剤を含む撥水撥油防汚処理液を用いて製造された撥水撥油防汚性アパレル製品、あるいは、少なくともフッ化炭素基と炭化水素基とアルコキシシリル基を主成分とする物質とアルコキシシリル基を主成分とする物質と水とアルコール及び/または界面活性剤を含む撥水撥油防汚処理液を用いて製造された撥水撥油防汚性アパレル製品を提供する。
前記製造方法によれば、非水系の有機溶媒を用いないで耐摩耗性や耐水性に優れた撥水撥油防汚性アパレル製品を製造提供できる作用がある。
さらに、被膜形成時に塩酸ガスの発生が無く、通常の空気雰囲気中での製膜が可能な撥水撥油防汚性アパレル製品の製造方法を提供できる作用がある。
以下、本発明の具体的な実施例を説明するが、以下の実施例においては、とくに記載していない限り分子組成比はモル比を意味する。また、%は重量%を意味する。
まず、フッ化炭素基と炭化水素基とアルコキシシリル基を主成分とする物質として、例えば、CF3(CF27(CH22Si(Si(OCH3)とアルコキシシリル基を主成分とする物質としてSi(OCHを分子組成比で2:1になるように秤量し、体積比で10%のエタノールを含む水溶媒に0.01mol/Lなるように混合し、ホモジナイザー(いわゆる超音波分散機を用いてもよい。)で10分間程度処理すると、それぞれの−Si(OCH3基の一部が加水分解され−Si(OH)3基、=Si(OH)基、あるいは≡SiOH基に変換された物質を含む完全に透明な複合膜形成溶液を作成できた。
なお、ここで、スターラーによる単なる撹拌では、多少濁った液が得られのみで、放置するとフッ化炭素基と炭化水素基とアルコキシシリル基を主成分とする物質がすぐに分離してしまい、安定した処理液は得られなかった。
次に、よく洗浄して乾燥した羊毛製の布(毛織物)を用意し、この複合膜形成溶液を、空気中で(相対湿度57%、別の実験では70%でも問題なかった。)前記毛織物表面に塗布し、1時間程度放置した。このとき、水−アルコール溶媒は大部分蒸発するが、毛織物の繊維1表面は水酸基が多数含まれているので、前記フッ化炭素基と炭化水素基とアルコキシシリル基を主成分とする物質やアルコキシシリル基を主成分とする物質の≡SiOH基に変換した部分と前記繊維表面の水酸基が脱水反応して、毛織物の繊維表面全面に亘り表面と化学結合したフッ化炭素基と炭化水素基とシリル基を主成分とする物質2とシロキサン基を主成分とする物質3を含む複合膜を前記毛織物の繊維1表面に形成できる。(図1(a))
そこで引き続いて、表面に残った複合膜形成溶液の水エタノール溶媒が完全に蒸発してしまう前、すなわち被膜が完全に硬化してしまう前にエタノールで未反応の余分なフッ化炭素基と炭化水素基とアルコキシシリル基を主成分とする物質やアルコキシシリル基を主成分とする物質を洗浄除去すると、略5nm程度の厚みのフッ化炭素基と炭化水素基とシリル基を主成分とする物質2とシロキサン基を主成分とする物質3を含む複合膜が前記毛織物の繊維表面に形成できた。
このとき、複合膜形成溶液中のフッ化炭素基と炭化水素基とアルコキシシリル基を主成分とする物質やアルコキシシリル基を主成分とする物質は、水とアルコールの混合溶媒中でアルコキシシリル基の一部が加水分解して−Si(OH)3基に変換されており、繊維1の表面は水酸基すなわち活性水素を多数含む(ガラス製の製品でも同じ)ので、前記−Si(OH)3基と毛織物の繊維表面の水酸基が脱水反応して、フッ化炭素基と炭化水素基とシリル基を主成分とする物質2と、シロキサン基を主成分とする物質3が混合した状態で−SiO−結合を介して前記毛織物の繊維1の表面に結合する。
しかしながら、この状態では、−SiOH基の一部4が脱水反応せずに膜中に残る。(図1(a))そこで、さらに複合膜が形成された毛織物を空気中で120〜180℃30分程度の加熱処理を行うと、未反応の−SiOH基が完全に脱水反応して、ポリシロキサン結合を形成し網目状のシリカ膜6に変化して、耐摩耗性、且つ離水性(滑水性ともいう)に優れたフッ化炭素基と炭化水素基とシリル基を主成分とする物質2とシロキサン基を主成分とする物質3よりなる水滴接触角が151度の撥水撥油防汚性の複合膜7で被われた毛織物を製造できた。(図1(b))
なお、ここで、不活性ガスである窒素ガス雰囲気中で200〜280℃30分程度の加熱処理を行うと、被膜が酸化されることもなく、さらに耐摩耗性に優れた撥水撥油防汚性の複合膜で被われた毛織物を製造できた。
実施例1に於いて、未反応の余分なフッ化炭素基と炭化水素基とアルコキシシリル基を主成分とする物質やアルコキシシリル基を主成分とする物質を洗浄除去する工程を省くと、布表面の水滴接触角が略146度で繊維表面に膜厚が数十ナノメートルの被膜が得られた。なお、この条件でも、透明度はそれほど損なわれず、下地が毛織物の繊維のような不透明なものの場合には、実用上光沢も全く問題なかった。
なお、実施例1および2に於いて、フッ化炭素基と炭化水素基とアルコキシシリル基を主成分とする物質とアルコキシシシリル基を主成分とする物質の分子組成比を、好ましくは1:10〜1:0(より好ましくは1:3〜3:1)にしておくと、被膜の表面エネルギーを20〜5mN/mの間で制御できた。
また、このときの防汚性毛織物の表面水滴接触角は、物質2と物質3の組成に依存するので、例えば、組成を1:10〜1:0の範囲で変えれば、平坦基材表面での臨界表面エネルギーを20〜至5mN/mに制御できて、布の水滴接触角は145±13度の範囲で制御できた。また、1:3〜3:1の場合、0.02mol/Lの水滴に対する転落角は15〜7度に制御でき、洗浄時の水切りが良くなった。
さらにまた、フッ化炭素基と炭化水素基とアルコキシシリル基を主成分とする物質とアルコキシシリル基を主成分とする物質の総濃度が0.05mol/Lでも同様の被膜が得られたが、0.01〜0.0001mol/Lになるように調製しておくと、処理液のゲル化を防止でき、寿命を1ヶ月程度まで確保できた。
実施例1において、アルコキシシリル基を主成分とする物質Si(OCHを除き同様の条件で撥水撥油防汚毛織物を試作した。この場合に得られた被膜の基本性能である水に対する接触角を測定すると、158度であった。また、耐久性は、実施例1に比べてやや劣るが、その他の物性値は、実施例1とほぼ同等であり、実用に供し得る防汚性の絹織物を製造できた。
一方、実施例1に於いて、水−アルコール溶媒に代えて、陽イオン界面活性剤である下記化学式(化2)で表されるテトラアルキルアンモニウム塩を用い、濃度が0.0005mol/Lになるように調製して、同様の実験を行ってみたが、ほぼ同様の被膜が形成できた。
Figure 2009114559
さらに、実施例1に於いて、水−アルコール溶媒にさらに陽イオン界面活性剤である下記化学式(化2)で表されるテトラアルキルアンモニウム塩が0.005mol/Lになるように添加して同様の実験を行ってみたが、ほぼ同様の被膜が形成できた。
Figure 2009114559
なお、実施例1、2、3、5に於いて、アルコールには、いわゆるアルコール類が全て使用できたが、エタノール、プロピルアルコール、ブタノール、エチレングリコールで好結果が得られた。
また、界面活性剤としては、中性乃至弱アルカリ性の界面活性剤であれば使用できるが、中でも調合処理液のpHが6乃至11になるものでないと高性能の被膜を形成できなかった。pHが5未満の場合、密度の高い被膜が形成できなかった。一方、pHが12を超えると、被膜の一部が破壊された。
なお、下記化学式(化1)で表されるテトラアルキルアンモニウム塩の内、特に好ましいものは、Rの炭素数が12〜16であった。
Figure 2009114559
さらにまた、フッ化炭素基と炭化水素基とアルコキシシリル基のみを主成分とする物質として、一般には、以下のような物質が挙げられる。
CF3−(CF2n−(R)mSiXp(OA)3-p
(但し、nは0または16以下の整数、Rはアルキル基、フェニル基、ビニル基、エチニル基、シリコン若しくは酸素原子を含む置換基、mは0又は1、XはH,アルキル基,アルコキシ基,含フッ素アルキル基又は含フッ素アルコキシ基の置換基、pは0、1または2、Aは、CH、C、C等のアルキル基)
具体的には、一般式CF3−(CF2−(CH−Si(OA)3または[CF3−(CF2−(CH−Si(OA)、[CF3−(CF2−(CH−SiOA(nは0又は16以下の整数、Aはアルキル基)で表される物質が挙げられる。
さらに、具体的には、以下に示す物質(1)-(19)が挙げられる。
(1) CF3CH2O(CH215Si(OCH3
(2) CF3(CH22Si(CH32(CH215Si(OCH3
(3) CF3(CH26Si(CH32(CH29 Si(OCH3
(4) CF3COO(CH215Si(OCH3
(5) CF3(CF27(CH22Si(OCH3
(6) CF3(CF2(CH22Si(OCH3
(7) CF3(CF2764SiCH
(8) CF3CH2O(CH215Si(OC3
(9) CF3(CH22Si(CH32(CH215Si(OC3
(10) CF3(CH26Si(CH32(CH29 Si(OC3
(11) CF3COO(CH215Si(OC3
(12) CF3(CF27(CH22Si(OC3
(13) CF3(CF25(CH22Si(OCH3
(14) CF3(CF2764Si(OC3
(15)[CF3(CF2(CH22Si(OCH
(16)[CF3(CF2(CH22SiOCH
(17)[CF3(CF2(CH22Si(OC
(18)[CF3(CF2(CH22SiOC
(19)CF3(CF2(CH22SiCH(OCH
また、アルコキシシリル基のみを主成分とする物質として、一般には、Si(OA)、または(AO)Si(OSi(OA)OSi(OA)(nは、0または1、2の整数、Aはアルキル基)表される物質が挙げられる。
さらに、具体的には、以下に示す物質(1)-(8)が挙げられる。
(1)Si(OCH
(2)SiH(OCH3
(3)SiH2(OCH2
(4)(CHO)3SiOSi(OCH2OCH
(5)Si(OC
(6)SiH(OC3
(7)SiH2(OC2
(8)(HO)3SiOSi(OC2OC
なお、本願発明のアパレル製品とは、一般の天然繊維製品、合成繊維製品、毛皮製品、皮革製品、紙製品を含み、具体的には、衣類、帽子、ネクタイ、靴、鞄、傘、レインコート、スポーツ衣類、壁用クロス、カーテン、ジュータン、家具、乗り物の内装、シート類、生理用品、紙おしめ、寝具、シーツ、漁網等に適用できるであろう。
本発明の撥水撥油防汚処理液を用いた撥水撥油防汚性毛織物の製造工程を示したものであり、(a)は実施例1における複合被膜形成後の毛織物の繊維表面、(b)は実施例1における焼成後の複合膜が形成された防汚性処理された毛織物の繊維表面をそれぞれ分子レベルまで拡大した断面概念図。
符号の説明
1 毛織物の繊維
2 フッ化炭素基と炭化水素基とシリル基を主成分とする物質
3 シロキサン基を主成分とする物質
4 水酸基
5 水酸基4を多数含む複合膜
6 網目状のシリカ膜
7 撥水撥油防汚性の複合膜

Claims (10)

  1. 少なくともフッ化炭素基と炭化水素基とアルコキシシリル基を主成分とする物質と水とアルコール及び/または界面活性剤を含む撥水撥油防汚処理液で処理されたことを特徴とする撥水撥油防汚性アパレル製品。
  2. フッ化炭素基と炭化水素基とアルコキシシリル基を主成分とする物質と水とアルコール及び/または界面活性剤に、さらにアルコキシシリル基を主成分とする物質が添加されていることを特徴とする請求項1に記載の撥水撥油防汚性アパレル製品。
  3. アルコールとして、エタノール、プロピルアルコール、ブタノール、エチレングリコール、あるいは界面活性剤として下記化学式(化1)で表されるテトラアルキルアンモニウム塩を用いることを特徴とする請求項1および2に記載の撥水撥油防汚性アパレル製品。
    Figure 2009114559
  4. フッ化炭素基と炭化水素基とアルコキシシリル基を主成分とする物質としてCF3−(CF2−(CH−Si(OA)3または[CF3−(CF2−(CH−Si(OA)、[CF3−(CF2−(CH−SiOA(nは0又は16以下の整数、Aはアルキル基)を用いることを特徴とする請求項1乃至3に記載の撥水撥油防汚性アパレル製品。
  5. アルコキシシリル基を主成分とする物質としてSi(OA)、または(AO)Si(OSi(OA)OSi(OA)(nは、0または1、2の整数、Aはアルキル基)を用いることを特徴とする請求項2乃至4に記載の撥水撥油防汚性アパレル製品。
  6. 処理液のpHが5乃至11であることを特徴とする請求項1乃至5に記載の撥水撥油防汚性アパレル製品。
  7. 少なくともフッ化炭素基と炭化水素基とアルコキシシリル基を主成分とする物質と水とアルコール及び/または界面活性剤を混合して分散させた撥水撥油防汚処理液で処理ことを特徴とする撥水撥油防汚性アパレル製品の製造方法。
  8. 少なくともフッ化炭素基と炭化水素基とアルコキシシリル基を主成分とする物質とアルコキシシリル基を主成分とする物質と水とアルコール及び/または界面活性剤にさらにアルコキシシリル基を主成分とする物質を添加混合して分散させることを特徴とする請求項7に記載の撥水撥油防汚性アパレル製品の製造方法。
  9. 界面活性剤としてアルコールまたは下記化学式(化1)で表されるテトラアルキルアンモニウム塩を用い、ホモジナイザーまたはホモジナイザーを用いて分散させることを特徴とする請求項7および8に記載の撥水撥油防汚性アパレル製品の製造方法。
    Figure 2009114559
  10. 少なくともフッ化炭素基と炭化水素基とアルコキシシリル基を主成分とする物質と水とアルコール及び/または界面活性剤を含む撥水撥油防汚処理液と基材を接触させて、基材表面に基材表面と共有結合した撥水撥油防汚性被膜を形成することを特徴とする撥水撥油防汚性アパレル製品の製造方法。
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