JP2009113942A - 垂直搬送機 - Google Patents

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徹哉 橋本
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Abstract

【課題】クリーンルームからクリーンルームへ、個々の物品を汚すことなく、連続的に搬送する垂直搬送機を提供する。
【解決手段】垂直搬送機1は、4個の輪体からなる輪体群に張架される無端条体20、30、40を備え、外装10内に内装70を設けることにより、搬送台60が位置する第1のエリアと、輪体群及び無端条体20、30、40が位置する第2のエリアとに区画される。第1のエリアに清浄な空気を導入すると共に、この空気を第2のエリアを経由して外装10の周囲に排出させる。
【選択図】図1

Description

本発明は、物品を連続して垂直方向に搬送する垂直搬送機に関し、特に、クリーンルームからクリーンルームへ搬送する垂直搬送機に関する。
半導体の生産設備等のように、生産ラインがクリーンルーム内に設置されることが多くなると共に、これが上下の階に亘ることも多くなっている。このような場合に、上下のクリーンルーム間で物品を搬送する垂直搬送機は、当然クリーンルームと同じ程度に、清浄な状態に保持されなければならない。
このような目的の垂直搬送機として、例えば特許文献1には、上下のクリーンルーム間に防火壁で仕切られた垂直シャフトの中を、クリーンキャレッジが昇降するリフター式の垂直搬送装置が紹介されている。また、特許文献2には、上下のクリーンルーム間に同様の昇降路が設けられ、クリーンルームと同等の清浄度とした籠が昇降するエレベータが紹介されている。
これらの垂直搬送機は、何れも内部をクリーンな状態に保持されたキャレッジ又は籠が、往復して上昇と下降を繰り返すものである。そして、各クリーンルームでは、物品の搬入又は搬出に際してのみ開口部の扉を開いて、停止したキャレッジ又は籠と連通するようになっている。このため、物品の搬送速度を速くすることができないという問題がある。特に、半導体等の生産設備においては、小さな物品を、個々に、高速で搬送することが望まれているのであるが、このような要求に充分な対応ができていない。
これに対して、連続式の垂直搬送機は、例えば、物品を載せる複数の搬送台が連続的に循環して上昇及び下降するものであり、停止させることなく走行させることができる。しかしながら、往復式の場合と比較してクリーンな状態とすべき範囲が広くなり、搬送台の搬送路全体を全てクリーンな状態に保持する必要がある。そして、搬送路には、搬送台を走行させるための輪体や、条体及び駆動源等が含まれるために、汚れやすく、クリーンな状態に保持することが困難であるという問題がある。
特開平07−176587号公報 特開昭63−8184号公報
したがって、本発明の目的は、クリーンルームからクリーンルームへ物品を垂直方向へ搬送する垂直搬送機であって、個々の物品を、連続的に高速で搬送することが可能な垂直搬送機を提供することである。
上記の課題を解決するために、本発明の請求項1に係る垂直搬送機は、箱型をなす外装の中に、上部2個の輪体及び下部2個の輪体からなる輪体群に張架される無端条体を複数備え、前記無端条体に保持される複数の搬送台が前記外装内を循環して上昇及び下降する垂直搬送機であって、前記外装内に内装を設けることにより、前記搬送台が位置する第1のエリアと前記輪体群及び前記無端条体が位置する第2のエリアとに区画し、前記第1のエリアに清浄な空気を導入すると共に、該空気が前記第2のエリアを経由して前記外装の周囲に排出される手段を採用している。
また、本発明の請求項2に係る垂直搬送機は、請求項1に記載の垂直搬送機において、前記物品の搬入口及び搬出口において、前記第1のエリアがクリーンルームと直結されている手段を採用している。また、本発明の請求項3に係る垂直搬送機は、請求項1又は2に記載の垂直搬送機において、前記物品の搬入口及び搬出口が、箱型をなす前記外装の同一側に設けられている手段を採用している。また、本発明の請求項4に係る垂直搬送機は、請求項1乃至3の何れかに記載の垂直搬送機において、前記清浄な空気が前記外装の周囲からフィルターを経由して導入される手段を採用している。また、本発明の請求項5に係る垂直搬送機は、請求項1乃至4の何れかに記載の垂直搬送機において、前記無端条体の数が3である手段を採用している。
本発明の垂直搬送機は、上記の手段を採用することにより、クリーンルームからクリーンルームへ物品を垂直方向へ搬送する垂直搬送機であって、個々の物品を、汚すことなく、連続的に高速で搬送することができる。
以下、本発明を図1〜図5に示す実施例により説明するが、これらの図は本願発明を何ら限定するものではない。図1は本発明の垂直搬送機1の概略斜視図を示し、図2はその一横断面を示す概略断面図である。
本発明の垂直搬送機1は、箱型をなす外装10の中に、上部2個及び下部2個の輪体からなる輪体群に張架される無端条体を複数備えている。すなわち、この垂直搬送機1は、3つの無端条体20、30、40を備え、第1の無端条体20は、4個の輪体21、22、23、24からなる輪体群に張架され、第2の無端条体30は、4個の輪体31、32、33、34からなる輪体群に張架され、第3の無端条体40は、4個の輪体41、42、43、44からなる輪体群に張架されている。
3つの無端条体20、30、40には、複数の搬送台60が保持されている。そして、駆動装置80によって一部の輪体(例えば、22、32、41)を回転させることにより、無端条体20、30、40が走行し、搬送台60が外装10内を循環するように、連続して上昇及び下降することになる。
各搬送台60は、取付部品61によって第1の無端条体20に取り付けられている。また、各搬送台60は、取付部品62によって第2の無端条体30に取り付けられると共に、取付部品62と一体に形成された接続部品63によって第3の無端条体40に取り付けられている。すなわち、搬送台60と接続部品63とは一体化されており、全体を3つの無端条体20、30、40に保持されているので、常に水平な状態が保たれるようになっている。
本発明の垂直搬送機1は、外装10の内部に内装70を設けることにより2つのエリアに区画することを特徴としている。第1のエリア91には搬送台60が位置するようにし、第2のエリア92には無端条体20、30、40及びこれを張架する輪体群が位置するようにする。
図3は、図2におけるA―A矢視を示し、第2のエリア92内に、第1の無端条体20及びこれを張架する輪体21、22、23、24が位置していることを示している。また、図4は、図2におけるB―B矢視を示し、第1のエリア91内に、複数の搬送台60が位置していることを示している。また、図5は、図2におけるC―C矢視を示し、第2のエリア92内に、第2の無端条体30及びこれを張架する輪体31、32、33、34が位置していると共に、第3の無端条体40及びこれを張架する輪体41、42、43、44が位置していることを示している。
内装70には、取付部品61及び取付部品62の走行路に一致するスリット状の開口71及び開口72が設けられている。すなわち、第1のエリア91及び第2のエリア92は、開口71、72によって連通している。また、外装10についても、適宜開口が設けられており、その内外が連通するようになっている。
本発明の垂直搬送機1は、第1のエリア91をクリーンルームと同等の清浄度とする。このために、第1のエリア91に清浄な空気を導入し、導入された空気が内装70の開口71、72を通って第2のエリア92に流入し、その後外装10の周囲に排出されるようにしている。開口71、72が隙間の狭いスリット状であること、及び第2のエリア92が比較的狭い空間であることから、空気の流れは乱れを生じることなく、第1のエリア91から第2のエリア92に向けて、確実に流れるようにすることができる。
清浄な空気としては、例えば、ファンフィルターユニット(FFU)を通過させた空気である。そして、ファンフィルターユニット90は、図に示すように、外装10の一部に取り付けることが好ましい。必要に応じて、複数のファンフィルターユニット90を設けても良い。その他、清浄な空気が得られれば、どのような装置でも使用することができる。
第1のエリア91は、開口部73を介して、各階のクリーンルームと直結されている。開口部73は、各階において、物品の搬入口及び/又は搬出口を構成することになる。垂直搬送機1への物品の搬入は、通常搬送台60が上昇する側で行われ、垂直搬送機1からの物品の搬出は、通常搬送台60が下降する側で行われる。
また、同一階において、搬入口及び搬出口となる二つの開口部73を備えることもできる。搬入口と搬出口との位置関係は、搬送機の構造によって決まるが、外装10の同一側に設けることが好ましい。このようにすると、同一階に二つの開口部73を設けた場合に、二つが同一面に並ぶことになるので、レイアウト上好ましい。この場合、各開口部73に開閉扉を設けて、使用しない開口部73を閉鎖するようにしても良い。
通常、外装10の周囲は大気圧であり、クリーンルーム及び第1のエリア91は正圧に保持されることになる。そして、第1のエリア91には、ファンフィルタユニット90によって清浄な空気が導入され、第2のエリア92を経由して外装10の周囲に排出されるので、第1のエリア91はクリーンルームと同等の清浄度に保たれる。
なお、外装10が防火壁で仕切られたシャフト内に設置される場合等においては、シャフト内を排気することにより外装10の周囲を負圧とし、第1のエリア91に導入された清浄な空気が、第2のエリア92を経由して外装10の周囲に排出されるようにすることもできる。
以上の説明では、無端条体の数が3である場合を示したが、3以外の数である場合も全く同様に、搬送台60が位置する第1のエリア91と、条体及び輪体が位置する第2のエリア92とに区画することができる。そして、搬送台60が位置する第1のエリア91は、常にクリーンルームと同等の清浄度に保つことが可能である。したがって、本発明の垂直搬送機1は、クリーンルームからクリーンルームへ、個々の物品を汚すことなく、連続的に高速で搬送することができる。
本発明の垂直搬送機の一例を示す概略斜視図である。 図1に示す垂直搬送機の概略横断面図である。 図2に示すA―A矢視における概略縦断面図である。 図2に示すB―B矢視における概略縦断面図である。 図2に示すC―C矢視における概略縦断面図である。
符号の説明
1 垂直搬送機
10 外装
20、30、40 無端条体
21、22、23、24、31、32、33、34、41、42、43、44 輪体
60 搬送台
61、62 取付部品
63 接続部品
70 内装
71、72 開口
73 開口部
80 駆動装置
90 ファンフィルターユニット
91 第1のエリア
92 第2のエリア

Claims (5)

  1. 箱型をなす外装の中に、上部2個の輪体及び下部2個の輪体からなる輪体群に張架される無端条体を複数備え、前記無端条体に保持される複数の搬送台が前記外装内を循環して上昇及び下降する垂直搬送機であって、
    前記外装内に内装を設けることにより、前記搬送台が位置する第1のエリアと前記輪体群及び前記無端条体が位置する第2のエリアとに区画し、
    前記第1のエリアに清浄な空気を導入すると共に、該空気が前記第2のエリアを経由して前記外装の周囲に排出されることを特徴とする垂直搬送機。
  2. 前記物品の搬入口及び搬出口において、前記第1のエリアがクリーンルームと直結されていることを特徴とする請求項1に記載の垂直搬送機。
  3. 前記物品の搬入口及び搬出口が、箱型をなす前記外装の同一側に設けられていることを特徴とする請求項1又は2に記載の垂直搬送機。
  4. 前記清浄な空気が、前記外装の周囲からフィルターを経由して導入されることを特徴とする請求項1乃至3の何れかに記載の垂直搬送機。
  5. 前記無端条体の数が3であることを特徴とする請求項1乃至4の何れかに記載の垂直搬送機。


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