JP2009113550A - 電動パワーステアリング装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】車速変化に追従した応答性のよい操舵感覚が得られつつ車速補間係数の急変を原因とした操舵フィーリングの悪化を防止し、ECU付近からの異音発生を防止すること。
【解決手段】操舵トルクと操舵補助指令との対応を示すアシスト特性が車速に応じて複数個記憶され、車速および操舵トルクに対応する操舵補助指令を出力するアシスト特性テーブル301〜303と、車速に応じた車速補間係数を出力する車速補間係数テーブル321,322と、車速補間係数の変化率が所定のしきい値を越えない場合は、車速補間係数テーブル321,322から出力される車速補間係数を出力し、車速補間係数の変化率が所定のしきい値を越える場合は、変化率を制限した車速補間係数を出力する変化率制限部330と、変化率制限部330から出力される車速補間係数を用いてアシスト特性テーブル301〜303から出力される操舵補助指令に対する補間演算を行う補間演算部310とを備える。
【選択図】 図4

Description

本発明は、車速の急変、車速の急変等に伴う車速補間係数の急変などを原因として発生するアシストトルクの急変を防止する電動パワーステアリング装置に関するものである。
乗用車やトラック等の車両の操舵力を軽減するため、操舵補助モータによって操舵を補助する、いわゆる電動パワーステアリング(EPS:Electric Power Steering)装置がある。EPS装置では、操舵補助モータの駆動力を、減速機を介してギヤまたはベルト等の伝送機構により、ステアリングシャフトまたはラック軸に補助力を付与するようになっている。
このようなEPS装置では、ハンドルに加えられる操舵トルクを検出するトルクセンサが設けられており、トルクセンサで検出される操舵トルクと車速に基づき、アシストマップと呼ばれるテーブルを参照することにより、操舵補助モータに供給すべき電流の目標値が設定される。そして、この電流目標値と電動モータに実際に流れる電流の値との偏差に基づいて比例積分演算により操舵補助モータの駆動部に与えるべき指令値が生成される。電動モータの駆動部は、その指令値に応じたデューティ比のパルス幅変調信号(PWM信号)を生成するPWM信号生成回路と、そのPWM信号のデューティ比に応じてオンオフするパワートランジスタを用いて構成されるモータ駆動回路とを備え、PWM信号のデューティ比に応じた電圧を電動モータに印加する。
この種の電動パワーステアリング装置では、例えば、車両の急加速、急減速時にアシストマップから出力される電流の目標値が急変する場合があるので、電流の目標値の変化に応答し、電流が目標値に追従し、電流も急変し、操舵フィーリングが悪化したり、ECU付近から異音が発生するなどの問題がある。
このような問題を解消するために、特許文献1では、アシストテーブル記憶部から操舵トルクに対応した基本目標電流値を読み出し、車速係数目標値記憶部を参照することにより車速に対応した車速係数目標値を読み出し、目標電流値設定部は車速係数の値を現在値から車速係数目標値記憶部から読み出された車速係数目標値まで、常に徐々に変更し、該変更した車速係数を基本目標電流値に乗じることによって目標電流値を求め、この目標電流値に従って電動モータを駆動することによって、車速信号の急変に基づく車速係数の急変を原因とした操舵フィーリングの悪化を防止するようにしている。
特開2003−19972号公報
しかしながら、特許文献1においては、車速係数の1制御周期あたりの変動幅を常に所定値(0.01)に制限して車速係数を漸次的に変動させるようにしているので、車速係数は常に所定値の変動しかできず、車速変化に追従した応答性のよい操舵感覚を得ることができないという問題がある。
本発明は、上記に鑑みてなされたものであって、車速変化に追従した応答性のよい操舵感覚が得られつつ車速の急変等に伴う車速補間係数の急変を原因とした操舵フィーリングの悪化を防止し、ECU付近からの異音発生を防止することが可能な電動パワーステアリング装置を提供することを目的とする。
上述した課題を解決し、目的を達成するために、本発明は、少なくとも操舵トルクおよび車速に基づいて演算した操舵補助指令に基づき操舵補助用の電動モータを駆動制御することにより、車両の操舵を補助する電動パワーステアリング装置において、操舵トルクと操舵補助指令との対応を示すアシスト特性が車速に応じて複数個用意され、車速および操舵トルクに対応する操舵補助指令を出力するアシスト特性演算部と、車速に応じた車速補間係数を演算する車速補間係数演算部と、前記車速補間係数演算部から出力される車速補間係数の変化率が所定のしきい値を越えない場合は、前記車速補間係数演算部から出力される車速補間係数を出力し、車速補間係数の変化率が所定のしきい値を越える場合は、前記変化率を制限した車速補間係数を出力する変化率制限部と、前記変化率制限部から出力される車速補間係数を用いて前記アシスト特性演算部から出力される操舵補助指令に対する補間演算を行う補間演算部と、を備え、前記補間演算部で補間された操舵補助指令に基づき操舵補助用の電動モータを駆動制御することを特徴とする。
また、本発明の好ましい態様によれば、車速補間係数の変化率が所定のしきい値を越える場合は、前回サンプル周期の車速補間係数に、前記しきい値より小さな所定の定数値を加算することで、変化率を制限した車速補間係数を出力することが望ましい。
また、本発明の好ましい態様によれば、前記車速補間係数演算部は、例えば車速と車速補間係数との対応を示す第1および第2の車速補間係数特性が記憶され、第1の車速補間係数特性は、例えば第1の車速から第1の車速よりも大きな第2の車速までの範囲で車速補間係数が最大値から漸減し、第2の車速補間係数特性は、例えば第2の車速から第2の車速よりも大きな第3の車速までの範囲で車速補間係数が最大値から漸減するものであり、車速に対応する車速補間係数を出力することが望ましい。
また、本発明の好ましい態様によれば、前記アシスト特性演算部は、アシスト特性が車速に応じて複数個用意され、車速および操舵トルクに対応する2つの操舵補助指令を出力し、前記補間演算部は、前記変化率制限部から出力される車速補間係数を用いて前記アシスト特性演算部から出力される2つの操舵補助指令に対する補間演算を行うことが望ましい。
本発明にかかる電動パワーステアリング装置によれば、車速補間係数の変化率が所定のしきい値を越える場合のみに、車速補間係数の変化率を制限するようにしているので、車速補間係数の変化率が所定のしきい値を越えないときは、車速変化に応じて車速補間係数を変化させることができ、これにより車速変化に追従した応答性のよい操舵感覚が得られつつ車速補間係数の急変を原因とした操舵フィーリングの悪化を防止し、またECU付近からの異音発生を防止することができる。
以下に、本発明にかかる電動パワーステアリング装置の実施例を図面に基づいて詳細に説明する。なお、この実施例によりこの発明が限定されるものではない。
図1は、電動パワーステアリング(EPS)装置100の一般的な構成を示す図である。図1において、操向ハンドル1のコラム軸2は減速ギア3、ユニバーサルジョイント4aおよび4b、ピニオンラック機構5を経て操向車輪のタイロッド6に連結されている。コラム軸2には、操向ハンドル1の操舵トルクTを検出するトルクセンサ10が設けられており、操向ハンドル1の操舵力を補助する操舵補助モータ20が、減速ギア3を介してコラム軸2に連結されている。ここで、操舵補助モータ20は、例えば、ブラシレスモータやブラシモータである。電動パワーステアリング装置を制御するコントロールユニット(ECU)30には、バッテリ14から内蔵の電源リレー13を経て電力が供給され、イグニションキー11からイグニション信号が供給される。また、コントロールユニット30は、トルクセンサ10で検出された操舵トルクTと車速センサ12で検出された車両速度(車速)Vとに基づいて、操舵補助モータ20の電流指令値を演算し、操舵補助モータ20の電流検出値と電流指令値とに基づいて、操舵補助モータ20の電流検出値が電流指令値に追従するように操舵補助モータ20を駆動制御する。
図2は、図1のコントロールユニット30のハードウェア構成を示す図である。コントロールユニット30は、図2に示すように、電源リレー13と、MCU(マイクロコントロールユニット)110と、モータ駆動回路108と、電流検出回路120と、位置検出回路130等を備えている。
MCU110は、CPU101、ROM102、RAM103、EEPROM(不揮発性メモリ)104、インターフェース(I/F)105、A/D変換器106、PWMコントローラ107などを備え、これらがバス接続されている。CPU101は、ROM102に格納された各種プログラムを実行して電動パワーステアリング装置を制御する。
ROM102は操舵補助モータ20の制御プログラムおよびフェールセーフ機能のプログラムを記憶するためのメモリとして使用され、RAM103は当該プログラムを動作させるためのワークメモリとして使用される。EEPROM104は電源遮断後においても記憶内容を保持可能なメモリであり、故障診断結果等を記録することができる。
A/D変換器106は、トルクセンサ10からの操舵トルクT、電流検出回路120からの操舵補助モータ20の電流検出値Im、および位置検出回路130からのモータ回転角信号θ等を入力し、デジタル信号に変換する。インターフェース105は、CANなどの車載ネットワークに接続されており、車速センサ12からの車速信号V(車速パルス)などが入力される。
PWMコントローラ107は操舵補助モータ20の電流指令値に基づきUVW各相のPWM制御信号を出力する。モータ駆動回路108は、インバータ回路などにより構成され、PWMコントローラ107から出力された信号に基づき操舵補助モータ20を駆動する。電流検出回路120は操舵補助モータ20の電流値を検出し、電流検出値ImをA/D変換器106に出力する。位置検出回路130は、レゾルバなどの位置センサ25からの出力信号をモータ回転角信号θとして、A/D変換器106に出力する。
図3は、MCU110による操舵補助モータ20の駆動制御系の概略的な機能ブロック図を示すものである。図3において、アシスト指令値演算部201には、トルクセンサ10で検出された操舵トルクTと、車速センサ12で検出された車速Vが入力される。アシスト指令値演算部201は、車速Vをパラメータとして操舵トルクTに対応する操舵補助指令値Irefを格納するアシスト特性テーブルを有し、入力される操舵トルクT及び車速Vに基いて、操舵補助モータ20に供給する電流の制御目標値である操舵補助指令値Irefを決定して、位相補償部203に出力する。位相補償部203は、操舵系の安定性を高めるために、操舵補助指令値Irefを位相補償し、位相補償した操舵補助指令値Iref´を加算部204に出力する。
位置検出回路130は、操舵補助モータ20に取り付けられた位置センサ25からの出力信号をモータ回転角信号θとして、補償制御部210に出力する。補償制御部210は、収斂性演算部、慣性演算部、及びSAT(セルフアライニングトルク)演算部などを有し、モータ回転角信号θなどに基づいて算出された収斂性、慣性、SAT等の補償値を加算部204に入力する。加算部204は、位相補償部203からの操舵補助指令値Iref´に収斂性、慣性、SAT等の補償値を加算する。センタ応答性改善部205は、操舵トルクTの信号を微分して加算部204に出力する。加算部204で、操舵トルクTの微分を操舵補助指令値Iref´に加算することで、アシスト特性不感帯での安定性確保、静摩擦の補償などを行う。加算部204から出力される操舵補助指令値Iref´´は電流制御部220に入力される。
電流制御部220は、PI(比例積分)制御部222、PWM制御部223などを備えている。PI制御部222は、操舵補助指令値Iref´´と電流検出回路120から出力される操舵補助モータ20のモータ電流検出値Imとの偏差を求め、該偏差を比例積分処理した電圧補償量VrefをPWM制御部223に出力する。PWM制御部223は、電圧補償量VrefをPWM処理して、UVW各相のPWM制御信号(モータ駆動指令)をモータ駆動回路108に出力する。モータ駆動回路108は、インバータ回路などにより構成されており、PWM制御部223から出力された信号に基づき操舵補助モータ20を駆動する。
つぎに、本実施例の要部について説明する。図4は、図3に示したアシスト指令値演算部201の機能ブロック図を示すものである。操舵トルクTは、低速アシスト特性テーブル301、中速アシスト特性テーブル302および高速アシスト特性テーブル303に入力される。図6は、アシスト特性テーブル301〜303にそれぞれ設定記憶される複数のアシスト特性を示すものである。低速アシスト特性テーブル301には、車速Vが低速V1のとき(この場合はV1=0)の、操舵トルクTと操舵補助指令値Irefとの関係を示す低速アシスト特性が設定記憶されており、低速アシスト特性テーブル301は、入力される操舵トルクTに対応する操舵補助指令値Irefを出力する。中速アシスト特性テーブル302には、車速Vが中速V2のとき(V2>V1)の、操舵トルクTと操舵補助指令値Irefとの関係を示す中速アシスト特性が設定記憶されており、中速アシスト特性テーブル302は、入力される操舵トルクTに対応する操舵補助指令値Irefを出力する。高速アシスト特性テーブル303には、車速Vが高速V3のとき(V3>V2)の、操舵トルクTと操舵補助指令値Irefとの関係を示す高速アシスト特性が設定記憶されており、高速アシスト特性テーブル303は、入力される操舵トルクTに対応する操舵補助指令値Irefを出力する。操舵補助指令値Irefは、基本的には、車速が小さくなるほど大きくなり、操舵トルクTが大きくなるほど大きくなる。
切替部305は、車速Vに基づき、複数のアシスト特性テーブル301〜303からの複数の入力のうちの2つの入力を選択する。切替部305は、車速VがV1≦V<V2のときは、図4に実線で示すように、低速アシスト特性テーブル301からの入力および中速アシスト特性テーブル302からの入力を選択し、車速VがV2≦V<V3のときは、図4に破線で示すように、中速アシスト特性テーブル302からの入力および高速アシスト特性テーブル303からの入力を選択する。切替部305で選択された2つの操舵補助指令値Ia,Ibは、補間演算部310に入力される。低速アシスト特性テーブル301、中速アシスト特性テーブル302および高速アシスト特性テーブル303および切替部305は、特許請求の範囲のアシスト特性演算部に対応する。
第1車速補間係数テーブル321、第2車速補間係数テーブル322および切替部323によって車速に応じた車速補間係数を演算する車速補間係数演算部が実現されている。第1車速補間係数テーブル321および第2車速補間係数テーブル322には、車速Vが入力される。図7は、第1車速補間係数テーブル321および第2車速補間係数テーブル322に設定記憶される車速補間係数γ(γ≦1)を示すものである。第1車速補間係数テーブル321には、車速VがV1≦V<V2のときの車速補間係数γ(曲線A)が設定記憶されており、第1車速補間係数テーブル321は、入力される車速Vに対応する車速補間係数γを出力する。第2車速補間係数テーブル322には、車速VがV2≦V≦V3のときの車速補間係数γ(曲線B)が設定記憶されており、第2車速補間係数テーブル322は、入力される車速Vに対応する車速補間係数γを出力する。この場合、車速補間係数γは、車速VがV1またはV2のときに最大値(=1)をとる。第1車速補間係数テーブル321に記憶される車速補間係数特性は、例えばV1からV2までの範囲で車速補間係数γが最大値から漸減し、第2車速補間係数テーブル322に記憶される車速補間係数特性は、例えばV2からV3までの範囲で車速補間係数γが最大値から漸減するものである。
切替部323は、車速Vに基づき、第1および第2車速補間係数テーブル321,322からの2つの入力のうちの1つの入力を選択する。切替部323は、車速VがV1≦V<V2のときは、第1車速補間係数テーブル321からの入力を選択し、車速VがV2≦V≦V3のときは、第2車速補間係数テーブル322からの入力を選択する。切替部323で選択された車速補間係数γnは、変化率制限部330に入力される。
図5は、変化率制限部330の機能ブロック図を示すものである。変化率制限部330は、1サンプル遅延部331、減算部332、比較部333、定数発生部334、加算部335および切替部336を備えている。1サンプル遅延部331は、入力された今回サンプル周期の車速補間係数γnを1サンプル周期遅延して、前回サンプル周期の車速補間係数γn-1として出力する。減算部332は、今回サンプル周期の車速補間係数γnと前回サンプル周期の車速補間係数γn-1とを減算して車速補間係数の変化率Δγ(=|γn−γn-1|)を求めて出力する。比較部333は、車速補間係数の変化率Δγを所定のしきい値γcと比較し、例えばΔγ≧γcのときに“1”で、Δγ<γcのときに“0”である2値の比較信号を切替部336に出力する。
定数発生部334には、車速補間係数γの変化率Δγを制限するための定数値Cが設定されている。定数値Cは、しきい値γcより小さい値である。加算部335は、前回サンプル周期の車速補間係数γn-1と定数値Cとを加算し、その加算結果(γn-1+C)を切替部336に出力する。切替部336には、今回サンプル周期の車速補間係数γnも入力されており、切替部336は、比較部333の比較信号に基づきγnおよび(γn-1+C)のうちのいずれかを選択する。切替部336は、比較部333の比較結果が“0”で、変化率Δγがしきい値γcより小さいときには、今回サンプル周期の車速補間係数γnを選択し、比較部333の比較結果が“1”で、変化率Δγがしきい値γc以上のときには、前回サンプル周期の車速補間係数γn-1と定数値Cとの加算値(γn-1+C)を選択する。変化率制限部330の出力は、制限された車速補間係数値γとして補間演算部310に入力される。
補間演算部310は、演算部311、乗算部312,313、加算部314を備えている。演算部311は、変化率制限部330から出力される制限された車速補間係数値γを1から減算する演算を行い、その演算結果(1−γ)を乗算部312に出力する。乗算部313は、切替部305からの操舵補助指令値Iaに、制限された車速補間係数値γを乗算し、その乗算結果Ia・γを加算部314に入力する。乗算部312は、切替部305からの操舵補助指令値Ibに、(1−γ)を乗算し、その乗算結果Ib・(1−γ)を加算部314に入力する。加算部314は、乗算部313の出力Ia・γと、乗算部312の出力Ib・(1−γ)とを加算することにより、操舵補助指令値Ia,Ibを直線補間し、この直線補間結果Ia・γ+Ib・(1−γ)を、図3に示したアシスト指令値演算部201の出力Irefとして、位相補償部203に出力する。
図8は、変化率制限部330から出力される車速補間係数γの時間的変化を示すものである。時間t1においては、変化率Δγ1がしきい値γcより大きいので、変化率Δγ1は定数値Cに制限されている。一方、時間t2においては、変化率Δγ2がしきい値γcより小さいので、変化率Δγ2は定数値Cに制限されず、その時間における変化率Δγ2(=|γn−γn-1|)がそのまま出力されている。時間t2においては、C<|γn−γn-1|<γcである。このように、本実施例では、車速補間係数の変化率Δγが所定のしきい値γcを越える場合のみに、車速補間係数の変化率Δγを制限するようにしており、車速補間係数の変化率Δγが所定のしきい値γcを越えないときは、車速変化に応じて車速補間係数γを変化させることができる。
ところで、アシストトルクが急変する原因には、車速V自体が大きく変化することの他に、図7に示した車速補間係数の急変も関連している。すなわち、図7において、車速V1近傍、あるいは車速V2近傍では、曲線の傾きが急峻になっており、これらの領域では、車速変化が小さくても車速補間係数γが急変する。例えば、車速V2近傍で定常旋回中に車速が2〜3km/h程度変化しただけでも、車速補間係数が急変し、アシストトルクが急変してしまう。本実施例では、このようなことなどを原因として車速補間係数が急変する場合のみに、車速補間係数の変化率Δγを制限するようにしている。
以上説明したように本実施例によれば、車速補間係数の変化率Δγが所定のしきい値γcを越える場合のみに、車速補間係数の変化率Δγを制限するようにしているので、車速補間係数の変化率Δγがしきい値γcを越えないときは、車速変化に応じて車速補間係数γを変化させることができ、これにより車速変化に追従した応答性のよい操舵感覚が得られつつ車速補間係数の急変を原因とした操舵フィーリングの悪化を防止し、またECU付近からの異音発生を防止することができる。
なお、上記では、補間演算部310は、補間演算として直線補間を採用するようにしたが、曲線補間など他の任意の補間処理を採用するようにしてもよい。また、図6に示したアシスト特性、図7に示した車速補間係数特性は一例を示したに過ぎず、他の任意のアシスト特性、車速補間係数特性を採用するようにしてもよい。また、操舵補助指令を演算する際に、車速、操舵トルクの他に、ハンドルの舵角や車両のヨーレイトなどのパラメータを加味するようにしてもよい。
以上のように、本発明にかかる電動ステアリング装置は、車速の急変、車速補間係数テーブルの特性などを原因として発生するアシストトルクの急変を防止する場合に有用である。
電動ステアリング装置の一般的な構成を示す図である。 コントロールユニットのハードウェア構成を示す図である。 操舵補助モータの駆動制御系の概略的な機能ブロック図である。 アシスト指令値演算部の一例を示す機能ブロック図である。 変化率制限部の一例を示す機能ブロック図である。 アシスト特性を示す図である。 車速補間係数特性を示す図である。 車速補間係数の制限動作の一例を示すタイムチャートである。
符号の説明
1 操向ハンドル
2 コラム軸
3 減速ギア
4a,4b ユニバーサルジョイント
5 ピニオンラック機構
6 タイロッド
10 トルクセンサ
11 イグニションキー
12 車速センサ
13 電源リレー
14 バッテリ
20 操舵補助モータ
25 位置センサ
30 コントロールユニット
100 電動パワーステアリング(EPS)装置
108 モータ駆動回路
120 電流検出回路
130 位置検出回路
201 アシスト指令値演算部
203 位相補償部
205 センタ応答性改善部
210 補償制御部
220 電流制御部
222 PI制御部
223 PWM制御部
301 低速アシスト特性テーブル
302 中速アシスト特性テーブル
303 高速アシスト特性テーブル
310 補間演算部
321 第1車速補間係数テーブル
322 第2車速補間係数テーブル
330 変化率制限部
333 比較部
334 定数発生部

Claims (4)

  1. 少なくとも操舵トルクおよび車速に基づいて演算した操舵補助指令に基づき操舵補助用の電動モータを駆動制御することにより、車両の操舵を補助する電動パワーステアリング装置において、
    操舵トルクと操舵補助指令との対応を示すアシスト特性が車速に応じて複数個用意され、車速および操舵トルクに対応する操舵補助指令を出力するアシスト特性演算部と、
    車速に応じた車速補間係数を演算する車速補間係数演算部と、
    前記車速補間係数演算部から出力される車速補間係数の変化率が所定のしきい値を越えない場合は、前記車速補間係数演算部から出力される車速補間係数を出力し、車速補間係数の変化率が所定のしきい値を越える場合は、前記変化率を制限した車速補間係数を出力する変化率制限部と、
    前記変化率制限部から出力される車速補間係数を用いて前記アシスト特性演算部から出力される操舵補助指令に対する補間演算を行う補間演算部と、
    を備え、前記補間演算部で補間された操舵補助指令に基づき操舵補助用の電動モータを駆動制御することを特徴とする電動パワーステアリング装置。
  2. 前記変化率制限部は、車速補間係数の変化率が所定のしきい値を越える場合は、前回サンプル周期の車速補間係数に、前記しきい値より小さな所定の定数値を加算することで、変化率を制限した車速補間係数を出力することを特徴とする請求項1に記載の電動パワーステアリング装置。
  3. 前記車速補間係数演算部は、車速と車速補間係数との対応を示す第1および第2の車速補間係数特性が記憶され、第1の車速補間係数特性は、第1の車速から第1の車速よりも大きな第2の車速までの範囲で車速補間係数が最大値から漸減し、第2の車速補間係数特性は、第2の車速から第2の車速よりも大きな第3の車速までの範囲で車速補間係数が最大値から漸減するものであり、車速に対応する車速補間係数を出力することを特徴とする請求項1または2に記載の電動パワーステアリング装置。
  4. 前記アシスト特性演算部は、アシスト特性が車速に応じて複数個用意され、車速および操舵トルクに対応する2つの操舵補助指令を出力し、
    前記補間演算部は、前記変化率制限部から出力される車速補間係数を用いて前記アシスト特性演算部から出力される2つの操舵補助指令に対する補間演算を行うことを特徴とする請求項1〜3のいずれか一つに記載の電動パワーステアリング装置。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2012532054A (ja) * 2009-06-29 2012-12-13 ボルボ ラストバグナー アーベー 運転中に車両の運転者を支援する方法およびシステム
CN104443010A (zh) * 2013-09-24 2015-03-25 日立汽车系统转向器株式会社 动力转向装置

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