JP2009113067A - 鋼材の冷却方法及び装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】限られた個数のノズル、限られた段数の冷却ヘッダー管であっても、鋼材の幅方向の冷却ムラの抑制を可能にする。
【解決手段】鋼材の搬送経路に沿って、パスラインを挟んで設けられ、パスライン上を搬送される鋼材を冷却する、少なくとも1個の冷却ノズル6を備えた少なくとも1本の冷却ヘッダー管1と、鋼材の搬送方向と直交する断面において、冷却ノズル6から噴射する冷却媒体の鋼材と平行な方向の到達位置が変化可能なように、例えば冷却ヘッダー管を、所定の角度だけ正逆回動させる装置を備えた冷却装置を用い、前記冷却ヘッダー管1を、所定の角度だけ正逆回動しつつ冷却する。
【効果】TMCP(熱加工制御)型極厚H形鋼などの鋼材を、冷却ノズルで冷却する際に、高額の設備投資を行わずに、鋼材の寸法が変化しても、冷却ムラを抑制して、性能の断面内ばらつきを抑制できる。
【選択図】図3

Description

本発明は、とりわけ、ウエブの座屈を防止するために、フランジを外面から冷却する、フランジ厚さに比べてウエブ厚さの薄い薄肉ウエブH形鋼や、強度ならびに靭性を確保するために、フランジ及びウエブを冷却する、極厚H形鋼などの形鋼の冷却に有効な冷却方法及び冷却装置に関するものである。
軽量でかつ断面性能を高くするため、ウエブ厚さを薄くし、フランジ厚さを厚くした薄肉ウエブH形鋼では、近年、フランジとウエブの板厚比が3.0程度のものがある。このような薄肉ウエブH形鋼の場合、熱間圧延と自然冷却による通常の製造では、前記厚さの違いによるフランジとウエブの冷却速度の相違により温度差が生じて内部応力が発生し、ウエブの座屈が発生する。
この内部応力の発生を防止するためには、フランジとウエブの冷却時の温度差を小さくする必要があり、そのための手段として、1) フランジを水冷する、2) ウエブを加熱する、3) 前記1) と2) を併用する、の3つが考えられる。
しかしながら、設備費やランニングコスト、あるいは温度制御技術の容易さや製造コストなどの点より、一般にはH形状での圧延中にフランジ外面のみを水冷する方式が採用されている。
このようなH形鋼の冷却手段としては、たとえばフランジ外面に、進行方向に向かって斜めに冷却水を噴射するもの(特許文献1)、上下、左右、前後移動が可能な複数の冷却水ノズルを、H形鋼の形状、寸法変化に応じたガイド移動調整可能にしたもの(特許文献2)、フランジ外面を、幅方向に均一な実効水量密度分布が得られるように強制的に冷却するもの(特許文献3)など、多く提案されている。
特開昭49−43810号公報 特開昭60−221524号公報 特開平2−92413号公報
一方、近年、建築用部材に対する耐震性の要望が強まり、柱材や梁材用に強度や靭性に優れた極厚H形鋼が求められ、その製造に際し、高強度・高靭性の鋼材の一般的な制御方法である制御圧延や制御冷却が適用されている。
このうち制御圧延は、1000℃以上に加熱したスラブやCCBB(continuous casting beam blank)素材を、一旦、中程度の厚みまで粗圧延し、その後、鋼板の温度が未再結晶温度域、あるいはその近傍の温度域のときに最終の仕上げ圧延を行うものである。一方、制御冷却は、圧延後加速冷却によってAr3温度以上から500℃程度まで冷却し、強度を確保するものである。
この極厚H形鋼の制御冷却を行うための冷却装置として、フランジ内面に冷却ノズルを配設してフランジ内面を冷却するものが、特許文献4や特許文献5で開示されている。
特開平6−297028号公報 特開平7−108316号公報
しかしながら、これら特許文献4、5で開示された冷却装置は、フランジ内面を冷却するノズルが極厚H形鋼と接近して配置されるので、H形鋼の上下方向の反り、左右曲がりや、搬送中のH形鋼のズレによって、前記ノズルがH形鋼と衝突するおそれがある。
そこで、出願人は、特許文献6において、ウエブ内幅の小さい形鋼であっても、冷却ノズル同士の干渉や、形鋼と冷却装置との衝突を回避しつつ、フランジおよびフィレットの内面を効果的に冷却でき、かつ冷却水の噴射により落下したスケールのノズルなどへの堆積を防止できる形鋼の冷却装置および冷却方法を開示した。
特開2003−19510号公報
以上説明した従来の冷却装置を用いた冷却方法では、被冷却材である形鋼の寸法に応じて、冷却ノズルの噴射方向(噴射角度)や冷却ノズルを備えた冷却ヘッダー管の段数を調整することで非冷却材の冷却範囲を適正化し、一旦設定した冷却ノズルの噴射方向は、被冷却材の寸法が変更されない限り変更されないのが一般的である。
これに対し、出願人は、水冷後の形状不良を防止するため、H形鋼のフランジ表面のフランジ幅方向温度分布をフランジ冷却前に測定し、この測定分布に基づき冷却ノズルの高さ又は冷却水の噴射角度を予め調整して冷却する方法を、特許文献7で開示している。
特開平9−295003号公報
しかしながら、以上の従来技術は、いずれも限られた冷却ノズルで、鋼材の搬送方向と直交する断面における鉛直方向(以下、鋼材の幅方向とも言う。)の冷却を行うので、個々の冷却ノズルの冷却域間の冷却能が低くなる。また、個々の冷却ノズルの冷却域内でも冷却能は均一ではなく強弱が存在するので、たとえ鋼材の冷却前の幅方向温度分布が均一であっても、冷却後の幅方向温度分布は均一ではなく、幾つかの起伏(凹凸)のある温度分布となるのが一般的である。
一例として図9に、極厚H形鋼(H498mm×B432mm×tw45mm×tf70mm、引張強度は490MPa級)の仕上げ圧延後、フランジ内外面の水冷前後のフランジ外表面温度分布を実測した結果を実線で示す。
この場合、フランジ外面の冷却には、フラットスプレーノズルを鋼材の搬送方向に多数配置した冷却ヘッダー管を4段配置し、フランジ内面及びフィレット部の冷却には、同様の冷却ヘッダー管を2段配置した冷却装置を使用して行った。なお、同図に破線で示す温度分布と断面内の温度分布(マップ表示)は、シミュレーション結果を示したものである。
このような冷却による鋼材表面の温度ムラを抑制するために、例えば多くの小径の孔を板状ガイドに設けた冷却装置が、特許文献8に開示されている。
特開2006−281220号公報
しかしながら、特許文献8で開示された冷却装置は、多額の設備投資を伴うほか、冷却水の噴射孔が小径ゆえに目詰りしやすく、しかも多数の噴射孔を備えるために設備のメンテナンスに経費がかかり、実用的でない。
本発明が解決しようとする問題点は、特許文献8で開示された鋼材表面の温度ムラを抑制する冷却方法では、多額の設備投資を伴うほか、冷却水の噴射孔が目詰りしやすく、しかも設備のメンテナンスに経費がかかり、実用的でないという点である。
発明者は、多数の冷却ノズルを備えた多段の冷却ヘッダー管を用いて鋼材を冷却する際に、個々の冷却ノズルによる冷却域を、冷却ヘッダー管又は冷却ノズルを、鋼材の幅方向に正逆回動又は往復移動することで従来技術における問題点を解決できるのではないかと考えた。
そして、多数の冷却ノズルを備えた多段の冷却ヘッダー管からなる冷却装置を用いて極厚H形鋼を水冷する際に、極厚H形鋼の搬送中に前記冷却ヘッダー管を所定量正逆回動させることで、図8に示す個々の冷却ノズルによる水冷域の冷却能力(水量密度)のムラを抑制できることを見出した。
本発明の鋼材の冷却方法は、上記知見に基づいてなされたものであり、
限られた個数のノズル、限られた段数の冷却ヘッダー管であっても、鋼材の幅方向の冷却ムラを抑制することを可能にするために、
少なくとも1本の冷却ヘッダー管に設けた、少なくとも1個の冷却ノズルから、搬送中の鋼材に向けて冷却媒体を噴射して冷却する方法において、
鋼材の搬送方向と直交する断面において、前記冷却ノズルから噴射する冷却媒体の、鋼材と平行な方向の到達位置が変化可能なように、
前記の冷却ヘッダー管又は冷却ノズルを、所定の角度だけ正逆回動又は鋼材と平行な方向に往復移動させつつ冷却することを最も主要な特徴としている。
本発明の鋼材の冷却方法は、
鋼材の搬送経路に沿って、パスラインを挟んで設けられ、前記パスライン上を搬送される鋼材を冷却する、少なくとも1個の冷却ノズルを備えた少なくとも1本の冷却ヘッダー管と、
前記鋼材の搬送方向と直交する断面において、前記冷却ノズルから噴射する冷却媒体の、鋼材と平行な方向の到達位置が変化可能なように、前記の冷却ヘッダー管又は冷却ノズルを、所定の角度だけ正逆回動又は鋼材と平行な方向に往復移動させる装置と、
を備えたことを主要な特徴とする本発明の鋼材の冷却装置を用いて実施できる。
また、発明者は、前記冷却ノズルや冷却ヘッダー管の回動速度又は移動速度が遅すぎるとかえって冷却能力(水量密度)のムラが増すほか、回動速度又は移動速度を必要以上に速くしても冷却能力のムラ抑制の点では差が認められないこと、つまり鋼材の搬送速度との関係において適切な回動速度又は移動速度が存在することを見出し、本発明のさらに望ましい形態を成立させた。
すなわち、前記本発明の鋼材の冷却方法において、
前記鋼材の搬送速度をVL、冷却ノズルから噴射した冷却媒体による鋼材と平行な方向の冷却長さをW、冷却ノズル1個当たりの鋼材の搬送方向における冷却ゾーン長さをSLとした場合、
前記冷却ノズルを、
W≧(W/SL)・VL
で表される速度VWで正逆回動又は往復移動させるのである。
本発明によれば、TMCP(熱加工制御)型極厚H形鋼などの形鋼に代表される鋼材を、冷却ノズルで冷却する際に、高額の設備投資を行わずに、鋼材の寸法が変化しても、冷却ムラを抑制して、性能の断面内ばらつきを抑制することができる。
また、冷却ノズルの噴射角度や高さを調整する機構を有する冷却設備の場合は、所定の速度が得られるように、冷却ノズルの角度や高さを駆動・制御する装置を改造することで実現可能であり、産業上の利用価値の高い発明である。
以下、本発明を実施するための最良の形態について、図1〜図5を用いて詳細に説明する。
図1は本発明の鋼材の冷却方法を実施する本発明の鋼材の冷却装置の一例を示す正面図、図2は図1の側面図、図3は冷却ノズルの正逆回動装置を説明する図である。
図1〜図3において、1は例えばH形鋼2の搬送経路に沿って、パスラインを挟んで設けられた上面冷却装置を構成する冷却ヘッダー管で、上フランジ内面冷却用は2段、フランジ外面冷却用は5段の冷却ヘッダー管1が、前記H形鋼2のフランジ外面と平行なように、例えば鉛直方向に配置されている。
3は前記それぞれの冷却ヘッダー管1に一端を接続されたリンク機構であり、これらリンク機構3の他端は、電動機4による回転運動を、ピニオンギアを介して鉛直方向の直線運動に変換されるねじ軸5に接続されている。
このような構成により、各冷却ヘッダー管1の例えば複数位置に、その先端をパスラインの方向に向けて設けられた冷却ノズル6は、制御装置7からの指令によってH形鋼2のフランジ外面と平行な鉛直方向の首振り角度の制御が行われる。なお、前記冷却ノズル6のうち、上フランジ内面冷却用のものは、その先端をパスラインに対して他側にあるフランジの内面に向けて設けられている。
11は下面冷却装置を構成する冷却ヘッダー管で、前記上面冷却装置と異なり、水平方向に3本固定配置され、各冷却ヘッダー管11に備えられた冷却ノズル12の噴出角度は固定されている。
図4は、上記本発明の冷却装置を用いた本発明の冷却方法における、冷却ヘッダー管1の正逆回動速度VWと、鋼材の搬送速度VLの関係を説明するための模式図である。
図4中、右上がりのハッチング部は、1個の冷却ノズル6から噴射する冷却水が、冷却ヘッダー管1の正逆回動により、鋼材の搬送方向と直角の鉛直方向にWの距離を冷却した場合の被水冷領域(図4の1個の冷却ノズル6による、鋼材の搬送方向における冷却ゾーン長さSLを重畳した領域)を示している。
図4に示すように、VL、VWならびにSLの関係によっては冷却水の未噴射域が生じる。
すなわち、VW<(W/SL)・VLの関係になると、図4(a)に示すように、鉛直方向の冷却長さWの両端部近傍に、冷却ノズル6による冷却ゾーンが通過しない領域(冷却水の未噴射域)が生じる。
また、冷却水の噴射領域においては冷却ノズル6の回動方向(前記冷却長さWの方向)および鋼材の搬送方向に前記冷却ゾーンが重畳する個所と重畳しない個所が混在する不均一な水量密度分布となる。
一方、VW>(W/SL)・VLの関係になると、図4(b)に示すように、冷却ノズル6の回動方向(前記冷却長さWの方向)および鋼材の搬送方向に前記冷却ゾーンが重畳する回数が2回〜4回と変動する水量密度分布となる。
しかしながら、冷却ノズル回動方向の流下水の影響や、冷却ノズル6の回動によりノズルから噴射された冷却水にノズル回動方向への慣性力が付与されることにより、図4(a)の場合に比べてかなり均一な水量密度分布となる。
以上のことから、
本発明方法を実施する際には、冷却ヘッダー管1の正逆回動速度又は往復移動速度VWは、鋼材の搬送速度VL、鉛直方向の冷却長さWおよび冷却ノズル6の鋼材の搬送方向における冷却ゾーン長さSLの間に、以下の関係を満足させることが望ましい。
W>(W/SL)・VL
さらには、冷却ヘッダー管1の正逆回動速度又は往復移動速度VWは、鋼材の搬送速度VL、鉛直方向の冷却長さWおよび冷却ノズル6の鋼材の搬送方向における冷却ゾーン長さSLの間に、以下の関係を満足させることが望ましい。
W=(W/SL)・VL
次に、本発明の鋼材の冷却装置をH形鋼の熱間圧延ラインに配置し、本発明の冷却方法を実施して冷却能力の確認を行った結果について説明する。
図5は、H形鋼の熱間圧延ラインと、この熱間圧延ラインへの本発明の冷却装置の設置位置を示した図で、21はサイズがH498mm×B432mm×tw45mm×tf70mm、引張強度が490MPa級のTMCP型極厚H形鋼を製造することを目的として製造された、幅1500mm、厚さ250mmの連続鋳造スラブである。
この連続鋳造スラブ21を、加熱炉で1250〜1300℃に加熱した後、ブレークダウンミル22で10数パスのリバース圧延を行い、粗形鋼片とした。続いて、この粗形鋼片に、粗ユニバーサルミル23とエッジャーミル24とで10数パスの圧延(熱加工制御圧延)を施し、最後に仕上げユニバーサルミル25で1パスの整形圧延(ウエブ・フランジの厚み調整とフランジの角度起こしを目的とした軽圧下圧延)を行った。
図5に示すように、仕上げユニバーサルミル25の下流側に、図1に記載の冷却装置を設置し、下記表1に記載の冷却条件で3パス水冷の各パス毎に鋼材のフランジ内外面、フィレット部及びウエブ上下面の冷却を行った。
しかる後、冷却完了後のH形鋼を圧延方向中央部で切断し、切断面の温度分布を走査型温度計にて測定した。その結果を図6に示す。また、比較のために、下記表1に示す冷却条件で、フランジ外面を冷却する冷却ノズルの回動を停止した状態で冷却した場合の断面内温度分布を図7に示す。
図6に示すように、本発明の冷却方法を適用すれば、水冷完了後のH形鋼のフランジ外面温度ばらつきを、約100℃から約50℃(両端部50mm除く)にまで50%低下させることができた。これによってフランジ幅方向の機械的性質のばらつきを抑制することが可能となった。
この本発明の実施例の場合、0.5m/秒の搬送速度VLで搬送される、フランジ幅Bが432mmのH形鋼を4段の冷却ノズルで冷却するから、各冷却ノズルの回動による冷却長さWは100mm=0.1m、H形鋼の搬送方向における冷却ノズル1個当たりの冷却ゾーン長さSLは0.05mであることから、冷却ノズルの正逆回動速度VWは、(0.1/0.05)×0.5=1.0m/秒として冷却した。
一方、比較例の場合、図7に示すように、水冷完了後のH形鋼のフランジ外面温度のばらつきは100℃と大きく、結果的にフランジ幅方向の機械的性質のばらつきも本発明を適用した場合(図6)に比べて大きかった。
本発明は上記の例に限らず、各請求項に記載された技術的思想の範疇内で、適宜実施の形態を変更しても良いことは言うまでもない。
例えば、以上の例では、個々の冷却ノズルがほぼ同一角度回動するような設定を行ったが、各段の冷却ノズルの水量調整と合わせて、各段の冷却ノズル・冷却ヘッダー管を独立して回動するように設定しても良い。
また、鋼材の長さ方向の温度変化に合わせて、各段の冷却ノズル、冷却ヘッダー管の正逆回動速度を冷却中に時間とともに変化するように制御しても良い。
また、冷却ヘッダー管を正逆回動するものに代えて、冷却ノズルを正逆回動するもの、冷却ヘッダー管又は冷却ノズルを鉛直方向に往復移動するものでも良い。
さらに、冷却前および/または冷却後に測定した鋼材の被冷却面の温度ならびに該鋼材の搬送速度に基づき、鋼材の搬送方向と垂直な方向に前記冷却ノズルを回動する速度ならびに前記冷却ノズルから噴射する流体の流量を制御するものでも良い。
本発明は形鋼の冷却のみならず、鋼板の冷却、例えば出願人が特開2007−83287号公報において開示したような平鋼の冷却、すなわち冷却水噴射ノズルを取付けた複数本のヘッダー管を高さ方向に設けた上部冷却装置と、平鋼を搬送する搬送ローラの搬送面下方に、前記搬送方向に沿って前記平鋼の幅方向に平行に設置された、冷却水噴射ノズルを取付けた複数本のヘッダー管からなる下部冷却装置においても適用可能である。具体的には、上部冷却装置のヘッダー管および下部冷却装置のヘッダー管を平鋼の搬送中に移動させる構造にすればよい。
本発明の鋼材の冷却方法を実施する本発明の鋼材の冷却装置の一例を示す正面図である。 図1を側面から見た図である。 本発明の鋼材の冷却装置を構成する冷却ノズルの正逆回動装置を説明する図である。 本発明の冷却方法における冷却ヘッダー管の正逆回動速度VWと、鋼材の搬送速度VLの関係を説明するための模式図で、(a)はVW<(W/SL)・VLの場合、(b)はVW>(W/SL)・VLの場合を示す図である。 形鋼の圧延ラインと、本発明の冷却装置のこの圧延ラインへの設置位置を示した図である。 本発明の冷却装置を用いた本発明方法で極厚H形鋼を水冷した後の断面温度分布を示した図である。 本発明の冷却装置を用い、冷却ヘッダー管を正逆回動しないで極厚H形鋼を水冷した後の断面温度分布を示した図である。 一般的なフラットスプレーノズルの流量密度分布を示した図である。 従来のH形鋼の水冷前と水冷後の温度分布の例を示した図である。
符号の説明
1 冷却ヘッダー管
2 H形鋼
3 リンク機構
4 電動機
5 ねじ軸
6 冷却ノズル
7 制御装置

Claims (3)

  1. 少なくとも1本の冷却ヘッダー管に設けた、少なくとも1個の冷却ノズルから、搬送中の鋼材に向けて冷却媒体を噴射して冷却する方法において、
    鋼材の搬送方向と直交する断面において、前記冷却ノズルから噴射する冷却媒体の、鋼材と平行な方向の到達位置が変化可能なように、
    前記の冷却ヘッダー管又は冷却ノズルを、所定の角度だけ正逆回動又は鋼材と平行な方向に往復移動させつつ冷却することを特徴とする鋼材の冷却方法。
  2. 前記鋼材の搬送速度をVL、冷却ノズルから噴射した冷却媒体による鋼材と平行な方向の冷却長さをW、冷却ノズル1個当たりの鋼材の搬送方向における冷却ゾーン長さをSLとした場合、
    前記冷却ノズルを、
    W≧(W/SL)・VL
    で表される速度VWで正逆回動又は往復移動させることを特徴とする請求項1に記載の鋼材の冷却方法。
  3. 鋼材の搬送経路に沿って、パスラインを挟んで設けられ、前記パスライン上を搬送される鋼材を冷却する、少なくとも1個の冷却ノズルを備えた少なくとも1本の冷却ヘッダー管と、
    前記鋼材の搬送方向と直交する断面において、前記冷却ノズルから噴射する冷却媒体の、鋼材と平行な方向の到達位置が変化可能なように、前記の冷却ヘッダー管又は冷却ノズルを、所定の角度だけ正逆回動又は鋼材と平行な方向に往復移動させる装置と、
    を備えたことを特徴とする鋼材の冷却装置。
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