JP2009112823A - 医学的な装置における給電及びデータ伝送のための医学的な供給ユニット - Google Patents

Abstract

【課題】可動性を維持しつつ、低圧給電及び支持体での比較的頑丈な取付けを必要とする、比較的大きな医学的装置と消費機器とにフレキシブルに給電するか、又は医学的装置と消費機器とをフレキシブルに取り付けることを可能にする装置を提供することである。
【解決手段】医学的な供給ユニットが連結装置（１２，２２）を有しており、該連結装置が前記支持体（１０）に沿って延びており、且つ前記連結装置（１２）に一貫して延在している、少なくとも２つの電気的に絶縁された導体レール（２７，２８）を有しており、前記連結装置が、該連結装置の長手方向に沿って開口を備えた中空レールとして形成されており、前記導体レールが中空レールの内側に配置されているようにした。
【選択図】図１

Description

本発明は、医学的な機器において給電及びデータ伝送のための医学的な供給ユニットに関する。特に本発明は、電流消費器とデータ伝送装置とが連結装置に沿って無段階に移動することができる医学的な供給ユニットに関する。また本発明は、請求項１から１５までのいずれか一項記載の医学的な供給ユニットと共に使用するためのシステム構成部材に関する。また本発明は、取付け対応部材を有する請求項２２記載のモジュール構成部材に関する。また本発明はシステムに関する。

医学的な領域、特に集中医療又は外科においては複数の電気的及び電子的な医学的装置を狭いスペースにおいて運転し、且つ前記医学的装置を患者の近くに配置するも患者への接近を妨げないように配置することが必要である。一般的に、この種の装置はある特定の範囲において移動可能であることが要求される。このことは前記医学的装置のための給電部、必要な場合にはデータ伝送ターミナルにも比較可能な要求が課される。

背景技術から医学的装置のための可動な支持体装置が公知である。前記医学的装置は連結装置を有している。この連結装置に給電及びデータ伝送のための医学的装置を接続することができる。従って、たとえばＤＥ４２３９６２５Ｃ１明細書には、医学的装置の給電及びデータ交換のために連結装置を有する医学的装置のための、可動な支持体装置が示されている。この場合、この装置には長く延びた、細長い支持体が設けられている。この支持体の外面には互いに電気的に絶縁された２つの導体レールが設けられている。前記２つの導体レールは支持体の長手方向延在に沿って一貫して延在している。医学的装置を支持体に沿って任意のポジションに配置し、給電及びデータ伝送を可能にするために、支持体にクランピング装置が配置可能であり、連結装置に無段階に移動させることができる。

ＤＥ４２３９６２５Ｃ１

しかし従来の連結装置は、不注意な操作の場合、たとえば接触により２つの導体レールの間に接続が形成されることがあるという欠点を有している。従ってこれにより他の保護機構（Ｓｉｃｈｅｒｕｎｇｓｍｅｃｈａｎｉｓｍｅｎ）が設けられない場合には、低電圧での給電しか行うことができない。更に従来の技術に設けられているクランピング装置は、支持体装置に設けられている給電部と医学的装置との電気的な接触の形成のためだけに設計されている。クランピング装置自体は、たとえば医学的装置の重量といった比較的大きな負荷に耐え、且つこの医学的装置を定置に固定することはできない。

従って本発明の課題は上記問題を解決することである。特に、本発明の課題は、可動性を維持しつつ、比較的大きな医学的装置と消費機器とにフレキシブルに給電するか、又は医学的装置と消費機器とをフレキシブルに取り付けることを可能にする装置を提供することである。医学的装置と消費機器は、低圧給電及び支持体での比較的頑丈な取付けを必要としている。

上記課題を解決するために本発明に係る医学的な領域のための医学的な供給ユニットは、長く延びた支持体を有しており、医学的な供給ユニットが連結装置を有しており、該連結装置が前記支持体に沿って延びており、且つ前記連結装置に一貫して延在している、少なくとも２つの電気的に絶縁された導体レールを有しており、前記連結装置が、該連結装置の長手方向に沿った開口を備えた中空レールとして形成されており、前記導体レールが中空レールの内側に配置されているようになっている。

有利な改良形は従属請求項の対象である。

即ち、好ましくは、少なくとも２つの前記導体レールが給電導体レールとして形成されており、少なくとも１つの前記導体レールがデータ伝送導体レールとして形成されている。

好ましくは、低圧給電に適している３つの前記給電導体レールと、２つの前記データ伝送導体レールとが設けられている。

好ましくは、前記連結装置が、該連結装置に沿って延びている案内区分を有している。

好ましくは、前記案内区分が、前記連結装置の内側で延びている少なくとも１つの案内溝を有している。

好ましくは、前記開口に沿ってカバー装置が設けられている。

好ましくは、前記カバー装置が、前記開口を狭めるか又は閉鎖する弾性的な材料から成る少なくとも１つのリップを有している。

好ましくは、前記給電導体レールが前記中空レールの内面において前記データ伝送導体レールに相対している。

好ましくは、前記支持体が直方体形に形成されており、４つの長手方向エッジと、４つの長手方向面と、内室とを有しており、少なくとも１つの前記連結装置が、１つの前記長手方向エッジに沿って延びており、前記連結装置を備えた前記長手方向エッジに隣接している、前記支持体の少なくとも１つの前記長手方向面が、交換可能であることに適しているモジュール構成部材をモジュール系において収容できるように形成されている。

好ましくは、少なくとも２つの前記連結装置が１つの前記長手方向エッジに沿って延びており、前記少なくとも２つの連結装置の内側の連結装置が前記内室から接近可能であり、少なくとも１つの外側の連結装置が前記支持体の外側から接近可能である。

好ましくは、前記支持体が少なくとも１つの前記モジュール構成部材の取付けのために、取付け装置を有している。

好ましくは、前記取付け装置が少なくとも１つの取付け溝を有している。

好ましくは、当該医学的な供給ユニットがシーリングマウントである。

好ましくは、当該医学的な供給ユニットがシーリングレールである。

好ましくは、当該医学的な供給ユニットが壁レールである。

更に上記課題を解決するために本発明に係る上記請求項記載の医学的な供給ユニットと共に使用するためのシステム構成部材は、連結部材を有しており、該連結部材が、少なくとも２つの互いに絶縁された接触部材を有しており、前記連結部材が、前記接触部材を互いに電気的に絶縁する絶縁体を有しており、前記連結部材が、連結装置に連結されることに適しており、前記接触部材が、前記連結部材が前記連結装置に連結されている状態において、導体レールとの導通性の接触を形成し、且つ前記導体レールに沿って可動であるようになっている。

有利な改良形は従属請求項の対象である。

即ち、好ましくは、給電接触部材として、給電導体レールに接触させられることに適しており、且つ低圧給電に適している３つの接触部材が設けられている。

好ましくは、データ伝送接触部材として、データ伝送導体レールと接触させられることに適している２つの接触部材が設けられている。

好ましくは、前記給電接触部材と前記データ伝送接触部材とが、前記連結部材に関して互いに相対している。

好ましくは、前記連結装置内に配置されている案内区分において案内されることに適している案内構成部材を有している。

好ましくは、前記案内構成部材と前記案内区分とが、前記案内構成部材の位置又は向きの変更により、前記連結部材が前記連結装置に対して相対的に定置に固定されるように形成されている。

好ましくは、請求項９から１２のいずれか一項記載の医学的な供給ユニットにおいて使用するための、モジュール構成部材の形をした請求項１６から２１のいずれか一項記載のシステム構成部材であって、当該システム構成部材が支持体内にモジュール系において挿入されることに適しており、前記モジュール構成部材が、該モジュール構成部材が前記支持体内に挿入されている状態において、前記長手方向面の一部分を形成することに適しているフロント面を有している。

更に上記課題を解決するために本発明に係るモジュール構成部材は、取付け対応部材を有しており、前記取付け対応部材が、取付け装置と係合し、当該モジュール構成部材を前記支持体に対して相対的に定置に固定することに適しているようになっている。

有利な改良形は従属請求項の対象である。

即ち、好ましくは、請求項１０から１２までのいずれか一項記載の医学的な供給ユニットにおいて使用するために、前記取付け対応部材が、前記取付け溝と係合可能であるフックである。

好ましくは、フロント面が低圧給電のために少なくとも１つのソケットを有している。

好ましくは、フロント面がスイッチ、制御器、給電ソケット、電流制御装置、特に調光器、又は制御装置、特に制動制御部等を前記連結装置に接続可能な装置を有している。

更に上記課題を解決するために本発明に係るシステムは、請求項１から１５までのいずれか一項記載の医学的な供給ユニットと、請求項１６から２６までのいずれか一項記載のシステム構成部材とから成っているようになっている。

有利な改良形は従属請求項の対象である。

即ち、好ましくは、前記連結装置に固定対応部材が備え付けられており、該固定対応部材が前記連結部材と係合することができるように形成されている。

本発明の観点によれば医学的な領域のための、長く延びた支持体を有する医学的な供給ユニットが開示される。この場合、医学的な供給ユニットは連結装置を有していて、この連結装置は支持体に沿って延びていて、連結装置において一貫して延在している電気的に絶縁された少なくとも２つの導体レールを有している。更に連結装置はこの連結装置の長手方向に沿って開口を備えた中空レールとして形成されていて、中空レールの内側に導体レールが配置されている。

少なくとも２つの導体レールが給電導体レールとして形成されていて、少なくとも１つの導体レールがデータ伝送導体レールとして形成されていると、医学的な供給ユニットは最小限の数の導体レールで廉価に製造することができる。

連結装置に、低圧給電に適している３つの給電導体レールと、２つのデータ伝送導体レールとが設けられていると、国内の一般的な供給電圧を備えた慣用の電源装置（Ｎｅｔｚｇｅｒａｅｔｅ）の接続、及び保護接触コンセントの接続を可能にする。保護接触コンセントに市販の保護接触プラグが接続可能である。

連結装置が、有利には相対する２つの案内溝の形をした案内区分を有していると、機械的な負荷からの導体レールの負荷軽減を達成することができ、且つ医学的な装置又は別の電流消費器（Ｓｔｒｏｍａｂｎｅｈｍｅｒ）をより確実に連結装置において定置に取り付けることができる。更に連結装置に沿った医学的な装置又は別の電流消費器の移動時に、医学的な装置又は別の電流消費器は確実に案内され、連結装置における傾きを防ぐことができる。

中空レールの開口に沿って、有利には弾性な材料から成る、前記開口を狭めるか又は閉鎖する１つ又は２つのリップの形をしたカバー装置が設けられていると、給電導体レールの不都合な接触は更に困難になり、効果的なダストガード及び飛沫ガードが提供される。

給電導体レールにデータ伝送信号を不純にするノイズを発信する電流消費器が接続されている場合、データ伝送導体レールと給電導体レールとの分離によりデータ伝送自体は保証されている。

給電導体レール及びデータ伝送導体レールが、中空レールの内面において相対して配置されていると、相互の誘導妨害を更に抑制することができる。

支持体が直方体形に形成されていて、４つの長手方向エッジと、４つの長手方向面と、内室とを有していて、少なくとも１つの連結装置が１つの長手方向エッジに沿って延びていて、連結装置を備えた長手方向エッジに隣接している、支持体の少なくとも１つの長手方向面が、交換可能なモジュール構成部材がモジュール系に収容することができるように形成されていると、フレキシブルな医学的な供給ユニットを給電のために、並びに種々異なる医学的な装置及び給電体及び制御器又はスイッチといった別の装置の取付けのために提供することができる。

支持体が、少なくとも２つの連結装置が１つの長手方向エッジに沿って延びていて、１つの連結装置が内側の連結装置として内室から接近可能であり、少なくとも１つの外側の連結装置が支持体の外側から接近可能であると、内側の連結装置にモジュール構成部材が接続されている一方で、外側の連結装置に自由に移動可能な消費装置が取り付けられるという可能性は保持されたままである。外側の連結装置及び内側の連結装置の供給は種々異なる電流回路により行うことができる。

医学的な供給ユニットが、有利には取付け溝の形をした取付け装置をモジュール構成部材の取り付けのために有していると、モジュール状に構成された医学的な供給ユニットを、たとえば制御器又は医学的な装置の保持又は給電のために提供することが可能である。

医学的な供給ニットの種々異なる構成群が支持体として構成されていてよい。たとえばシーリングマウント（Ｄｅｃｋｅｎｓｔａｔｉｖ）のカンチレバアームへの、又はシーリングレール（Ｄｅｃｋｅｎｓｃｈｉｅｎｅｎ）のレールシステムへの連結装置の統合時に、電気的な医学的装置又はシステム構成部材をここに取り付け、そして提供することもできる。

連結部材を有する、医学的な領域のためのシステム構成部材が同様に開示されている。この場合、連結部材は少なくとも２つの互いに絶縁された接触部材と、連結部材を互いに電気的に絶縁する絶縁体とを有している。この場合、システム構成部材は、給電導体レール及びデータ伝送レールである内部にある導体レールを備えた中空レールとして形成されている連結装置と連結されることに適している。この場合、接触部材はそれぞれ１つの導体レールと連結された状態において導通性の接触を形成し、導体レールに沿って可動であるように形成されている。

給電接触部材として給電導体レールと接触させられることに適している３つの接触部材が設けられ、これらの接触部材が低圧給電に適していると、慣習的な電源装置を接触部材に接続することができる。

データ伝送接触部材としてデータ伝送レールと接触させられることに適している２つの接触部材が設けられていると、システム構成部材又はこのシステム構成部材に接続された装置は、データ伝送導体レールを介してデータ伝送を実施することができる。給電部材とデータ伝送部材とが互いに分離していると、電気的な装置の有線接続型のノイズがデータ伝送に不利に作用することはない。

給電接触部材がデータ伝送接触部材に連結部材に関して反対の側に位置すると、相互の妨害を更に抑制することができる。

システム構成部材が案内区分において案内されることに適している案内構成部材を有していると、システム構成部材を連結装置に沿って確実に案内することができ、且つ導体レールを機械的な負荷から解放することが可能になる。

案内区分において案内構成部材がシステム構成部材の案内構成部材の位置又は向きの変更により、支持体に対して相対的に定置に固定されると、比較的大きな自重又は比較的高い機械的な負荷を有するシステム構成部材、たとえばガイドのためのグリップを支持体に取り付けることもできる。

システム構成部材が、モジュール系状に支持体に挿入されることに適しているモジュール構成部材として構成されていて、モジュール構成部材が支持体に挿入されている状態で長手方向面の一部分を形成することに適しているフロント面を有していると、電気的な装置の取付け、給電及び制御のための支持体のモジュール状の構成が可能になる。モジュール構成部材に液体又は医学的なガスのための媒体取出し個所を組み付けることもできる。

モジュール構成部材が、取付け装置、有利には、取付け溝と係合可能であるフックにより、モジュール構成部材を支持体に対して相対的に定置に固定することに適している取付け対応部材を有していると、モジュール構成部材のモジュール状の取付け及び取外しが可能になる。モジュール構成部材はフロント面に少なくとも１つのスイッチ又は制御器を有していてよい。

連結装置を介してシステム構成部材を取り付けることもできる。このシステム構成部材を介して医学的な供給ユニットの制動を解除するか又は制動をかけることができる。

特に固定対応部材が、連結部材が係合することができる凹部又は孔を持って形成されていると、中空レールの背面における固定対応部材を介しての定置の固定を更に改良することができる。

上記医学的な供給ユニット及び上記システム構成部材から成るシステムも同様に開示されている。

カバーをされた状態にある本発明による医学的な供給ユニットの１形態の斜視図である。 前記形態の一区分の斜視図である。 支持体の一区分を上から見た図である。 支持体の一区分を上から見た図である。 支持体のハンドグリップの斜視図である。 モジュール構成部材の一区分を上から見た図である。 支持体の載置トレイの斜視図である。

以下に、本発明の医学的な供給ユニットを実施するための最良の形態を図面を参照にしながら詳細に説明する。

図１には医学的な供給ユニット１の斜視図が示されている。この医学的な供給ユニット１は天井取付け装置２を有している。この天井取付け装置２によって医学的な供給ユニットは取付け場所に取り付けられる。第１のカンチレバアーム３はその２つの端部の一方の端部において、回動軸を介して天井取付け装置２に結合されているので、第１のカンチレバアーム３が天井取付け装置２に対して相対的に水平方向で旋回できる。第１の制動機構（図示せず）を介して天井取付け装置２と第１のカンチレバアーム３との間の向きを位置決めすることができ、旋回を停止することができる。第２のカンチレバアーム４はその２つの端部の一方の端部において、回動軸を介して第１のカンチレバアーム３の他方の端部と結合されているので、第２のカンチレバアーム４は第１のカンチレバアーム３に対して相対的に水平に旋回することができる。第２の制動機構（図示せず）を介して第１のカンチレバアーム３と第２のカンチレバアーム４との間の向きを位置決めすることができる。第２のカンチレバアーム４の他方の端部にスペーサピラー（Ｄｉｓｔａｎｚｓａｅｕｌｅ）５が配置されていて、このスペーサピラー５は図１の第２のカンチレバアーム４に対して垂直で鉛直に下方に延びている。スペーサピラー５がその中心軸線を中心にして回動できるように第２のカンチレバアーム４に取り付けられている。第３の制動機構（図示せず）を介して、第２のカンチレバアーム４に対して相対的にスペーサピラー５の回動向きを固定することができる。

スペーサピラー５の下側の端部には直方体形で長く延びた支持体１０が設けられている。この支持体１０は４つの長手方向エッジ１１を有している。これらの長手方向エッジ１１に沿って連結装置が連結レール１２として延びている。更に支持体は４つの長手方向面１３を有している。これらの長手方向面１３は複数のモジュール構成部材１４に分割されている。２つのガス取出し個所を内蔵しているモジュール構成部材１４ａと、国内の慣習的な低電圧給電のための２つの防護接触コンセント（Ｓｃｈｕｔｚｋｏｎｔａｋｔｓｔｅｃｋｄｏｓｅ）を有するモジュール構成部材１４ｂとが図示されている。更に２つの連結装置を介して操作つまみ１６を備えたハンドグリップ１５の形をしたシステム構成部材が支持体に取り付けられている。これらの操作つまみ１６を介して第１のカンチレバアーム３と、第２のカンチレバアーム４と、スペーサピラー５とを固定するための制動機構を解除及び制動機構を機能させることができる。制動機構が解除されている場合、ハンドグリップ１５を介して支持体の位置を変更させることができる。

支持体１０について以下に記載する。

図２には図１の斜視図の支持体１０を後から見た図が示されている。この図面から載置トレイ１７及びランプ１８の形をした別のシステム構成部材が、連結レール１２を介して支持体に取り付けられていることが認識可能である。更に長手方向面１３の縁部にはそれぞれ２つの連結レール１２が、長手方向エッジ１１に沿って配置されていることが認識可能である。４つの長手方向エッジ１１はそれぞれアルミニウムから成る押出成形された異形レール１９により形成される。これらの長手方向エッジ１１は螺合により上側のプレート２０及び下側のプレート２１を互いに結合して、プレート２０，２１と共に直方体形の剛性な骨格を形成する。

図３には１つの異形レール１９の上側端部を有する図２の一部分が示されている。図４には同じ部分を上から見た図が示されている。異形レール１９は外側に位置する連結レール１２の形をした２つの連結装置と、内側に位置する連結レール２２の形をした１つの連結装置とを有している。

以下に、外側に位置する連結レール１２について記載する。

連結レール１２は異形レール１９に形成された中空レールである。連結レール１２は支持体の外面に開口を有しており、この開口は異形レール１９に沿ってギャップとして延びている。

弾性的なゴムリップ２３がギャップの各側に沿って、このギャップがゴムリップ２３により閉鎖されるようにギャップの中央に向かって延びている。従って短絡又は動きの鈍さ原因になることがある異物、汚れ又は液体が連結レール１２に達することを防ぐことができるか、又は困難にするすることができる。ゴムリップ２３が弾性的で、そして更に中空異形を有していることにより、後に記載する連結部材４０が突き抜けることができる程度にリップ２３は僅かな力作用下で開放することができる。

連結レール１２は２つの相対する面に第１の絶縁体２４と第２の絶縁体２５とを有している。これらの絶縁体２４，２５は、それぞれ連結レール１２の２つの相対する面において連結レール１２の長手方向に沿って延びている収納溝２６内に、溝・キー装置（Ｎｕｔ−ｕｎｄ−Ｆｅｄｅｒ−Ｖｏｒｒｉｃｈｔｕｎｇ）を介して取り付けられている。絶縁体２４，２５はプロフィールにおいてコーム状に構成されている。コーム状に引っ込んでいる領域に沿って絶縁体２４に給電導体レール２７が配置されていて、絶縁体２５にデータ伝送導体レール２８が配置されている。この場合、防護導体、中性導体（ｎｅｕｔｒａｌ ｃｏｎｄｕｃｔｏｒ）もしくは外部導体である３つの給電導体レール２７と、２つのデータ伝送導体レール２８が設けられている。給電導体レール２７に国内で一般的な５０Ｈｚの交流電圧が２３０Ｖで印加する。データ伝送導体レール２８はデータ伝送のためのＥＩＡ４８５ブスインターフェースを提供する。

案内区分として連結レール１２に２つの案内溝２９が設けられている。これらの案内溝２９は第１の絶縁体２４もしくは第２の絶縁体２５とリップ２３との間において、連結レール１２の相対している各面に沿って延びている。案内溝２９は以下に記載する案内構成部材４４を収容するために働く。

連結レール１２の開口に相対している面に固定対応部材として鋼から成る位置決めレール３１が２つの溝に導入されて設けられている。位置決めレール３１は連結レール１２とほぼ同じ長さ及び僅かに狭い幅を有している。位置決めレール３１の深さは位置決めレール３１の幅の一部分である。位置決めレール３１はその幅面に複数の方形の打抜き孔を有している。これらの打抜き孔は規則的な間隔を置いて位置決めレール３１の長手方向に沿って延びている。位置決めレール３１は以下で記載するシステム構成部材１５，１７の固定及び位置決めのために働く。

内部に位置する連結レール２２は基本的に連結レール１２と同様に構成されている。ただしゴムリップ２３と位置決めレール３１とは設けられておらず、案内溝２９はより小さく形成されている。

図３及び図４から分かるように、以下で詳細に記載するモジュール構成部材１４は異形レール１９に隣接している。モジュール構成部材１４を取り付けるために、連結レール１２と連結レール２２との間にはそれぞれ１つの取付け装置が取付け溝３０の形をして異形レール１９に設けられている。

以下にシステム構成部材とモジュール構成部材とについて記載する。

システム構成部材、たとえば図５に示したハンドグリップ１５、図７に示した載置トレイ１７又は図６に示したモジュール構成部材１４は連結部材４０を有していることを特徴とする。この連結部材４０は連結レール１２又は２２に可動（摺動可能）に連結することに適している。連結部材は連結部材絶縁体４１から成っている。この連結部材絶縁体４１は連結レール１２，２２の内部で自由に運動できるように寸法設定されている。連結部材絶縁体４１に接触部材が３つの給電接触部材４２及び２つのデータ伝送接触部材４３の形で配置されている。これらの接触部材は、連結部材が連結レール１２，２２において移動させられる場合に、給電導体レール２７とデータ伝送導体レール２８とに接触したままであるように形成されている。更に連結部材は案内構成部材４４を提供する。この案内構成部材４４は、この実施の形態では直方体形又は丸みを帯びた直方体形に構成されていて、案内溝２９に沿ってこの案内溝２９内において移動することができる。案内構成部材４４は、連結レール１２，２２での連結部材４０の移動時に機械的な負荷が連結部材４０にかけられる場合に働く。前記負荷は案内構成部材４４と案内溝２９とを介して受容され、従って導体レール２７，２８はこの実施の形態では機械的に負荷軽減されたままである。

給電接触部材４２とデータ伝送接触部材４３とは連結部材絶縁体４１においては向かい合って配置されていて、連結部材絶縁体４１に設けられている案内構成部材４４は僅かな直径を有する２つの相対するセクタ（Ｓｅｋｔｏｒ）を有している。この２つのセクタは接触部材４２，４３に対して９０°だけ回動して配置されている。接触部材４２，４３と比較的大きな直径を有する案内構成部材４４のセクタとが、連結レール１２の長手方向に対して平行になるように連結部材絶縁体４１を配向する場合には、連結部材４０を連結レール１２の開口に相対している壁に接触するまで導入することが可能である。接触部材４２，４３と案内構成部材４４とを備えた連結部材絶縁体４１を９０°だけ回動させることにより、接触部材４２，４３と導体レール２７，２８との接触は閉鎖され、連結部材４０は案内構成部材４４によって案内溝２９において形状接続的にロックされる。更に案内構成部材４４はねじり（Ｖｅｒｓｃｈｒａｕｂｅｎ）により連結部材４０に対してずらされ、その結果、連結部材４０は連結レール１２，２２の後面又は位置決めレール３１において支持され、案内構成部材４４は案内溝２９の一方の面に押圧される。こうして形成された摩擦接続により連結部材４０のポジションは、連結レール１２，２２において固定される。摩擦接続に対して択一的には、案内溝２９の適切なプロファイリングにより形状接続による固定を行うことができる。形状接続は、連結部材４０が固定後に位置決めレール３１の打抜き孔３１内に少なくとも部分的に突入しているように構成されていることにより達成することもできる。

図４及び図５には、たとえばシステム構成部材として、切換えボタン１６を備えたハンドグリップ１５が示されている。ハンドグリップ１５は給電を必要としないか、又は給電は図５に示された別の連結部材４０′を介して行うことができるので、この場合、連結部材４０は給電接触部材４２ではなくデータ伝送接触部材４３だけしか有していない。切換えボタン１６の操作時には、対応するデータ伝送信号がデータ伝送接触部材４３を介してデータ伝送導体レール２８へと伝送される。データ伝送導体レール２８に第１のカンチレバー３と、第２のカンチレバアーム４と、スペーサピラー５との制動機構を操作する制御装置（図示せず）も接続されている。この制御装置によって適切な制御信号がデータ伝送導体レール２８を介して受信されると、制動機構は解除もしくは機能させられ、その結果、支持体１０の固定された状態と可動な状態との間において切り換えることができる。

以下に図６のモジュール構成部材１４について記載する。

モジュール構成部材１４は連結部材４０を備えたシステム構成部材である。更に連結部材４０は、支持体１０の１つの長手方向面１３にモジュールとして挿入されるように設計されている。

モジュール構成部材１４は、２つの長い縁と２つの短い縁とを備えた方形のフロント面５０を有している。このフロント面５０は支持体１０の長手方向面１３の一部分を形成することができるように構成されている。保持面５１はその短い縁に沿ってフロント面５０に対して垂直に延びている。その結果、保持面５１はフロント面５０と共にＵ字形を形成する。保持面５１には、それぞれ１つの取付け対応部材が取付けフック５２の形で形成されている。この取付けフック５２は取付け溝３０と係合可能（図３参照）であり、従ってモジュール構成部材１４は支持体１０からの落下から保護されて形成されていることにより防がれる。支持体１０内へのモジュール構成部材１４の、不都合に奥へと突入することは保持面５１の後側縁が取付け溝３０の背面に当接するように構成されている。レバー５３を介する取付けフック５２の弾性的な変形によって、取付けフック５２と取付け溝３０との係合を解除することができ、モジュール構成部材１４を支持体１０から取り外すことができる。フロント面５０には２つの防護接触コンセント５４が設けられている。つまり記載のモジュール構成部材は図１のコンセントモジュール構成部材１４ｂである。防護接触コンセントは結合線路５５によって連結部材４０に結合されていて、連結部材４０を介して３つの給電導体レール２７により給電される。

防護接触コンセント５４に対して択一的には、フロント面５０にはスイッチ又は制御器（図示せず）が取り付けられていてもよい。こうして防護接触コンセント５４は結合線路５５を介して給電導体レール２７ではなく、データ伝送導体レール２８に結合され、このデータ伝送導体レール２８に対しても接触し、そして適切な信号に反応する装置を制御及び切り換えることができる。

本発明内で実施の形態の別の形態が可能であることは、当業者には自明である。従ってモジュール構成部材としてコンセント、スイッチ及び制御器だけを使用することができるのではなく、輸血制御部等の医学的な装置を使用することができる。この医学的な装置に給電導体レールを介してエネルギを供給することもでき、且つ医学的な装置はデータ伝送導体レールを介して制御することもできる。

更に電気的な構成部材の代わりに、たとえば医学的なガスといった流体の取出し個所も、モジュール構成部材１４ａに示したように、モジュール構成部材１４ａに組み込むことができる。

更に、モジュール構成部材１４を支持体１０と溝３０とフック５２との前記機構を介して取り付けるのではなく、たとえばねじり締め又はクランピングにより取り付けることが可能である。

図７には、システム構成部材として載置トレイ１７が例示されている。

載置トレイ１７は鋼薄板から成る、２つの連結部材４０，４０′を有する曲げ部材である。２つの連結部材４０，４０′は連結レール１２に可動に連結されることに適している。載置トレイ１７には電気的な構成部品は内蔵されていないので、連結部材４０に接触部材４２，４３は設けられていない。連結部材４０は固定後に少なくとも部分的に位置決めレール３１の打抜き孔３１内に突入し、ひいては鉛直力を伝達するように形成されている。

載置トレイに自由選択的に、たとえば防護接触コンセント又はスイッチといった電気的な装置を備え付けることもできる。この場合、供給のために連結部材４０内に必要な接触部材４２，４３が組み付けられている。

医学的な供給ユニットはコスト削減のために、記載の可動な構成部材よりも僅かな構成部材を備えて形成することができるか、又は移動性の向上のために、たとえば１つのカンチレバー３，４の長手方向軸線を中心とした回動可能性といった更なる自由度を有していてよい。

ゴムリップ２３の材料が弾性的にもかかわらず、材料の残留剛性に基づき連結部材４０の上側及び下側に直接、ゴムリップ２３を通過する開口がもたらされる。これらの開口はやはり、連結部材４０の上側及び下側に取り付けられているカバータブにより閉鎖することができる。

ゴムリップ２３に対して択一的には、たとえばブラシ又はたとえば可動なカバープレートといった別のカバー手段を使用することができる。この場合、ブラシは接触部材４０の可動性を容易にするために有利であり、可動なカバープレートは接触レール１２が必要でない状態において、中空レールへの侵入に対する更に確実な防護を提供するから有利である。

剛性要求に応じて異形レール１９のために、アルミニウムに代わって別の材料又はプラスチックを使用することができる。

データ伝達が給電導体レールを介して給電と同時に行われると、別体のデータ伝送導体レールを省くことができる。このことは連結機構のコスト節約及び簡略化に繋がる。

１ 供給ユニット、 ２ 天井取付け装置、 ３ 第１のカンチレバアーム、 ４ 第２のカンチレバアーム、 ５ スペースピラー、 １０ 支持体、 １１ 長手方向エッジ、 １２ 連結レール、 １３ 長手方向面、 １４，１４ａ，１４ｂ モジュール構成部材、 １５ ハンドグリップ、 １６ 操作つまみ（切換えボタン）、 １７ 載置トレイ、 １８ ランプ、 １９ 異形レール、 ２０ 上側のプレート、 ２１ 下側のプレート、 ２２ 連結レール、 ２３ 弾性的なゴムリップ、 ２４ 第１の絶縁体、 ２５ 第２の絶縁体、 ２６ 収納溝、 ２７ 給電導体レール、 ２８ データ伝送導体レール、 ２９ 案内溝、 ３１ 位置決めレール、 ４０，４０′ 連結部材、 ４１ 連結部材絶縁体、 ４２ 給電接触部材、 ４３ データ伝送接触部材、 ４４ 案内構成部材、 ５０ フロント面、 ５１ 保持面、 ５２ 取付けフック、 ５３ レバー、 ５４ 防護接触コンセント

Claims (28)

1. 医学的な領域のための医学的な供給ユニットであって、長く延びた支持体（１０）を有している医学的な供給ユニットにおいて、
   当該医学的な供給ユニットが連結装置（１２，２２）を有しており、該連結装置（１２，２２）が前記支持体（１０）に沿って延びており、且つ前記連結装置（１２）に一貫して延在している、少なくとも２つの電気的に絶縁された導体レール（２７，２８）を有しており、
   前記連結装置（１２，２２）が、該連結装置（１２，２２）の長手方向に沿った開口を備えた中空レールとして形成されており、
   前記導体レールが中空レールの内側に配置されている、
   ことを特徴とする、医学的な供給ユニット。
2. 少なくとも２つの前記導体レールが給電導体レール（２７）として形成されており、
   少なくとも１つの前記導体レールがデータ伝送導体レール（２８）として形成されている、請求項１記載の医学的な供給ユニット。
3. 低圧給電に適している３つの前記給電導体レール（２７）と、２つの前記データ伝送導体レール（２８）とが設けられている、請求項２記載の医学的な供給ユニット。
4. 前記連結装置が、該連結装置に沿って延びている案内区分を有している、請求項１から３までのいずれか一項記載の医学的な供給ユニット。
5. 前記案内区分（２９）が、前記連結装置（１２，２２）の内側で延びている少なくとも１つの案内溝（２９）を有している、請求項４記載の医学的な供給ユニット。
6. 前記開口に沿ってカバー装置（２３）が設けられている、請求項１から５までのいずれか一項記載の医学的な供給ユニット。
7. 前記カバー装置が、前記開口を狭めるか又は閉鎖する弾性的な材料から成る少なくとも１つのリップ（２３）を有している、請求項６記載の医学的な供給ユニット。
8. 前記給電導体レール（２７）が前記中空レールの内面において前記データ伝送導体レール（２８）に相対している、請求項１から７までのいずれか一項記載の医学的な供給ユニット。
9. 前記支持体（１０）が直方体形に形成されており、４つの長手方向エッジ（１１）と、４つの長手方向面（１３）と、内室とを有しており、
   少なくとも１つの前記連結装置（１２，２２）が、１つの前記長手方向エッジ（１１）に沿って延びており、
   前記連結装置（１２，２２）を備えた前記長手方向エッジ（１１）に隣接している、前記支持体の少なくとも１つの前記長手方向面（１３）が、交換可能であることに適しているモジュール構成部材（１４）をモジュール系において収容できるように形成されている、請求項１から８までのいずれか一項記載の医学的な供給ユニット。
10. 少なくとも２つの前記連結装置（１２，２２）が１つの前記長手方向エッジ（１１）に沿って延びており、
    前記少なくとも２つの連結装置（１２，２２）の内側の連結装置（２２）が前記内室から接近可能であり、
    少なくとも１つの外側の連結装置（１２）が前記支持体の外側から接近可能である、請求項９記載の医学的な供給ユニット。
11. 前記支持体が少なくとも１つの前記モジュール構成部材（１４）の取付けのために、取付け装置（３０）を有している、請求項９又は１０記載の医学的な供給ユニット。
12. 前記取付け装置（３０）が少なくとも１つの取付け溝を有している、請求項１１記載の医学的な供給ユニット。
13. 当該医学的な供給ユニットがシーリングマウントである、請求項１から１２までのいずれか一項記載の医学的な供給ユニット。
14. 当該医学的な供給ユニットがシーリングレールである、請求項１から１２までのいずれか一項記載の医学的な供給ユニット。
15. 当該医学的な供給ユニットが壁レールである、請求項１から１２までのいずれか一項記載の医学的な供給ユニット。
16. 請求項１から１５までのいずれか一項記載の医学的な供給ユニットと共に使用するためのシステム構成部材であって、連結部材（４０）を有するシステム構成部材において、
    前記連結部材（４０）が、少なくとも２つの互いに絶縁された接触部材（４２，４３）を有しており、
    前記連結部材（４０）が、前記接触部材を互いに電気的に絶縁する絶縁体（４１）を有しており、
    前記連結部材（４０）が、連結装置（１２，２２）に連結されることに適しており、
    前記接触部材（４２，４３）が、前記連結部材（４０）が前記連結装置（１２，２２）に連結されている状態において、導体レール（２７，２８）との導通性の接触を形成し、且つ前記導体レール（２７，２８）に沿って可動である、
    ことを特徴とする、システム構成部材。
17. 給電接触部材（４２）として、給電導体レール（２７）と接触させられることに適しており、且つ低圧給電に適している３つの接触部材が設けられている、請求項１６記載のシステム構成部材。
18. データ伝送接触部材（４３）として、データ伝送導体レール（２８）と接触させられることに適している２つの接触部材が設けられている、請求項１６又は１７記載のシステム構成部材。
19. 前記給電接触部材（４２）と前記データ伝送接触部材（４３）とが、前記連結部材に関して互いに相対している、請求項１８記載のシステム構成部材。
20. 前記連結装置（１２，２２）内に配置されている案内区分（２９）において案内されることに適している案内構成部材（４４）を有している、請求項１６から１９までのいずれか一項記載のシステム構成部材。
21. 前記案内構成部材（４４）と前記案内区分（２９）とが、前記案内構成部材（４４）の位置又は向きの変更により、前記連結部材（４０）が前記連結装置（１２，２２）に対して相対的に定置に固定されるように形成されている、請求項２０記載のシステム構成部材。
22. 請求項９から１２のいずれか一項記載の医学的な供給ユニットにおいて使用するための、モジュール構成部材（１４）の形をした請求項１６から２１のいずれか一項記載のシステム構成部材であって、当該システム構成部材が支持体（１０）内にモジュール系において挿入されることに適しており、
    前記モジュール構成部材（１４）が、
    該モジュール構成部材（１４）が前記支持体内に挿入されている状態において、前記長手方向面（１３）の一部分を形成することに適しているフロント面（５０）を有している、請求項１６から２１までのいずれか一項記載のシステム構成部材。
23. 取付け対応部材（５２）を有する請求項２２記載のモジュール構成部材（１４）において、前記取付け対応部材（５２）が、取付け装置と係合し、当該モジュール構成部材（１４）を前記支持体に対して相対的に定置に固定することに適していることを特徴とする、モジュール構成部材。
24. 請求項１０から１２までのいずれか一項記載の医学的な供給ユニットにおいて使用するために、前記取付け対応部材（５２）が、前記取付け溝（３０）と係合可能であるフックである、請求項２３記載のモジュール構成部材。
25. フロント面（５０）が低圧給電のために少なくとも１つのソケット（５４）を有している、請求項２２から２４までのいずれか一項記載のモジュール構成部材。
26. フロント面（５０）がスイッチ、制御器、給電ソケット、電流制御装置、特に調光器、又は制御装置、特に制動制御部等を前記連結装置（１２，２２）に接続可能な装置を有している、請求項２２から２５までのいずれか一項記載のモジュール構成部材。
27. 請求項１から１５までのいずれか一項記載の医学的な供給ユニットと、請求項１６から２６までのいずれか一項記載のシステム構成部材とから成っていることを特徴とする、システム。
28. 前記連結装置（１２）に固定対応部材（３１）が備え付けられており、該固定対応部材（３１）が前記連結部材（４０）と係合することができるように形成されている、請求項２７記載のシステム。

Images