JP2009109743A - 光学シート及びバックライトユニット並びに表示装置 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】接着剤もしくは粘着剤403により貼り合わされた光学機能部材402と光拡散層401を支持部材404により積層方向に押圧支持してこれら光学機能部材402と光拡散層401からなる光学シート40の熱膨張による反りを抑制するように構成した。
【選択図】図7
Description
(1)バックライト,エッジライトなどの内蔵光源を有さず、太陽光や室内照明光などの周辺光により表示光を生成するタイプの反射型液晶表示装置。
(2)太陽光や室内照明光などの周辺光だけでなく、液晶パネルの前面側(観察者側)に配置したフロントライトを、装置の内蔵光源として用いるタイプの反射型液晶表示装置。
(3)太陽光や室内照明光などの周辺光によらず、バックライト,エッジライトなどの内蔵光源からの照明光を表示光として用いるタイプの透過型液晶表示装置。
(4)バックライト,エッジライトなどの内蔵光源からの照明光、および太陽光や室内照明光などの周辺光の双方を表示光として用いるタイプの半透過型液晶表示装置。
があり、本発明は上記(3)または(4)のタイプに適用される。
このような液晶表示装置は、一般的に、液晶パネルの背面側(反観察者側)に光源を配置し、この光源からの光で液晶パネルを照射する方式、いわゆる、バックライト方式が採用されている。
このようなバックライトシステムとしては、大別して冷陰極管(CCFT)等の光源ランプを、光透過性に優れたアクリル樹脂等からなる平板状の導光板の側端部に沿って取り付け、光源ランプからの光を導光板内で多重反射させる導光板ライトガイド方式、いわゆるエッジライト方式と、導光板を用いない直下型方式とがある。
図1に示す液晶表示装置は、偏光板71,73に挟まれた液晶パネル72が上部に位置して設けられ、この液晶パネル72の下面側に、略長方形板状のPMMA(ポリメチルメタクリレート)やアクリル等の透明な基材からなる導光板79が配設され、この導光板79の上面(光射出面)には拡散フィルム(拡散層)78が配設されている。さらに、導光板79の下面には、導光板79に導入された光を効率よく上記液晶パネル72の方向に均一となるように散乱して反射させるための散乱反射パターン部が印刷などによって設けられる(図示せず)と共に、散乱反射パターン部の下方に反射フィルム(反射層)77が設けられている。
上記散乱反射パターン部は、白色である二酸化チタン(TiO2)粉末を透明な接着剤等の溶液に混合した混物を、所定のパターン、例えばドットパターンにて印刷し乾燥、形成したものであり、導光板79内に入射した光に指向性を付与し、光射出面側へと光を導くようになっており、高輝度化を図るための一手段である。
さらに、図2に例示したプリズムフィルムを用いる方法では、プリズムフィルムの枚数が2枚必要であるため、フィルムの吸収による光量の低下が大きくなるだけでなく、部材数の増加によりコストが上昇する原因にもなっていた。
直下型方式の液晶表示装置としては、図3に例示する構成のものが一般的に知られている。この種の液晶表示装置は、偏光板71,73に挟まれた液晶パネル72が上部に位置して設けられ、この液晶パネル72の下面側に、蛍光管等からなる複数の光源51が液晶パネル72の下面に沿って等間隔に配列され、さらに、光源84の上面側(光射出面側)に拡散フィルム(拡散層)74が設けられている。符号85は光源84からの光を液晶パネル72側へ反射させる反射板である。
また、最近では、光利用効率をアップして高輝度化を図るために、上記図2に示す場合と同様に拡散フィルム74と液晶パネル72の偏光板73との間に、光集光機能を備えたプリズムフィルム(プリズム層)を設けることが提案されている。このプリズムフィルムは、光源51から射出され、拡散フィルム74で拡散された光を、高効率で液晶パネル72の有効表示エリアに集光させるものである。
また、図3において、光源84の配列間隔が広すぎると、画面上に輝度ムラが生じやすく、光源の数を減らすことができず、消費電力の増加およびコストの増加を招く原因となっていた。
しかしながら、上記したような従来の構成では、液晶表示装置のさらなる薄型化が図られる今日、高輝度,低消費電力の要請に充分に応えられているとは言い難く、ユーザからは、低価格,高輝度,高表示品位で、かつ、低消費電力の液晶表示装置を実現できるバックライトシステムの開発が待ち望まれている。
また、拡散フィルム74と導光板79との間には、遮光部83を有するレンズシート82が配設されている。
上記レンズシート82を介在させたことによる作用効果は、導光板79から射出する光が有する拡散性をレンズ作用により変調(コリメート)して、液晶パネル72側に方向を揃えて射出させることが可能となる点にある。また、レンズ層の焦点面近傍箇所に開口18aを持つ遮光部83を形成したことにより、液晶パネル72の画素に入射する光量を選択的に多くすることが可能となり、バックライトの利用効率が向上することと、前記開口83aの形状を制御することで表示光の視域も制御することが可能となることが挙げられる。
図5において、ディスプレイ用のバックライトユニット90は、光学シート100及び光学シート100の光入射側に配置されて直下型の光源110を備える。
光学シート100は、一方の面を光入射面101aとし該光入射面101aと反対の面を光出射面101bとする光拡散層101と、光入射面101aより光拡散層101に入射した光源110からの光が光出射面101bから出射する時に当該光の出射方向、範囲、色、輝度分布の何れか1つを少なくとも制御する光学機能部材102とを備え、光学機能部材102は光拡散層101の光出射面101bに層状の接着剤もしくは粘着剤103により一体に貼り合わされている。また、光拡散層101の光入射面101aに対向して光源110が配置されている。
また、基材1021のレンズ部1022と反対の面には、各単位レンズ1022aの集光部分に光を透過させるストライプ状の光透過部、すなわち開口部1024aと各単位レンズ1022aの非集光部分に光を反射させる光反射部1024bが並べられた反射層1024が設けられている。そして、基材1021と反対に位置する反射層1024の面には接着剤もしくは粘着剤103を介して光拡散層101が一体に接着されている。また、反射層1024は、例えば白色インキ、金属箔、金属蒸着層からなり、開口部1024aは、例えば空気層からなっている。
光源110からの光Lは光拡散層101の光入射面101a11から入射する。光拡散層101に入射した光Lは、ここでランダムに散乱される。
このように散乱された光のうち、開口部1024aを通過した光γのみが、レンズシート1023へと導かれる。各開口部1024aは、レンズシート1023に設けられた各単位レンズ1022aの頂点に対向するようにそれぞれ設けられているので、各単位レンズ1022aには、これに対応する各開口部1024aによって絞られた光のみが導かれる。
つまり、各開口部1024aが、スリットのような働きをすることによって、散乱角度が絞られた光γのみが各単位レンズ1022aに入射することになるので、単位レンズ1022aに斜めから入射する光がなくなり、もって、視聴者の視覚方向Fに進むことなく横方向に無駄に出射されてしまう光をなくすことができる。
このように、光源110からの光Lを散乱させ、散乱角度が絞られた光γのみを単位レンズ1022aに入射させることができるとともに、単位レンズ1022aに入射できなかった光については、無駄に出射させることなく再利用することができるので、光源110からの光の利用効率を高めつつ、拡散範囲を制御して出射させることが可能になる。
図6に示す液晶表示装置は、両面が偏光板121,123に挟まれてなる液晶パネル122を備え、この液晶パネル122はバックライトユニット90を構成するレンズシート1023の単位レンズ1022aに相対向して設けられている。また、光源110は、バックライトユニット90の光拡散層101側下面に沿って等間隔に配列された冷陰極線管などからなる複数のランプ110aと、ランプ110aからの光をバックライトユニット90の光拡散層101へ反射させる反射板110bとを備えている。
特に、線熱膨張係数の異なる材質で構成される複数の光学要素を粘着または接着により一体化させた光学シートでは、各光学要素毎に線熱膨張が異なるために、バックライトの熱によるディスプレイ用バックライトユニット筺体内における光学シートの反りが顕著に発生することがあり、この反りによって鮮明な表示画像を得る上で不利となる問題があった。
請求項5の発明は、請求項4に記載の光学シートにおいて、前記光拡散性微粒子は、球形もしくは無定形の形状で有機材又は無機材からなり、所定の屈折率を有することを特徴とする。
また、本発明によれば、光拡散層の線膨張係数α1と光学機能部材の線膨張係数α2を数1の式を満たす範囲に設定し、かつ光拡散層の線膨張係数α1と支持部材の線膨張係数α3が数2の式を満たす範囲に設定することで、光学シートの反りを確実に軽減でき、表示品位の低下を確実に防止できる。
また、本発明によれば、貼り合わされた光学機能部材と光拡散層を含む全体の厚さtと一対の第2支持片間の間隔lyが数3の式で示す関係にすることで、光学シートの反りを確実に軽減でき、表示品位の低下を確実に防止できる。
以下、本発明の実施の形態を図面に基づいて説明する。
図7は、本発明にかかる光学シートを用いたバックライトユニットを具備する液晶表示装置の概略断面図であり、各部位の縮尺は実際とは一致しない。
図7に示す液晶表示装置10は、液晶パネル(特許請求の範囲に記載した画像表示素子に相当する)20と、この液晶パネル20の光入射側に臨ませて配置されたディスプレイ用のバックライトユニット30を備える。液晶パネル20の両面には偏光板201,202が設けられている。
バックライトユニット30は、光学シート40及び光学シート40の光入射側に配置されて直下型の光源50とを備える。
前記光源50は、光学シート40の光拡散層401側下面に沿って等間隔に配列された冷陰極線管などからなる複数のランプ501と、ランプ501からの光を光学シート40の光拡散層401へ反射させる反射板502とを備えている。
また、接着剤もしくは粘着剤403により貼り合わせることで積層された光学機能部材402と光拡散層401は、断面がチャンネル状を呈する支持部材404によって積層方向に押圧して支持される。これにより、これら光学機能部材402及び光拡散層401の熱膨張に伴う反りを抑制できる。
なお、レンズ部4022の単位レンズ4022aは、図7に示すような半円柱状凸シリンドリカルレンズに限定されるものではなく、半球状の凸レンズを二次元方向に一定のピッチで配列形成してなるレンズシートや、図7に示すように、単位レンズ4022aとして半円柱状凸シリンドリカルレンズが1方向に並列してなるレンズ部を有するレンチキュラーシートや他のレンズシートでもよい。
また、基材4021のレンズ部4022と反対の面には、各単位レンズ4022aの集光部分(焦点を含む部分)に光を透過させるストライプ状の光透過部、すなわち開口部4024aと各単位レンズ4022aの非集光部分に光を反射させる光反射部4024bが並べられた反射層4024が設けられている。そして、基材4021と反対に位置する反射層4024の面には接着剤もしくは粘着剤403を介して光拡散層401が一体に接着されている。また、光反射部4024bは、白色である二酸化チタン(TiO2)粉末を透明な接着剤等の溶液に混合した混合物を、所定のパターン、例えばドットパターンにて印刷形成したものである。なお、光反射部4024bを含む反射層4024は転写(UV接着や熱圧着)によっても形成することができる。
そして、前記貼り合わされた光学機能部材402と光拡散層401を含む全体の厚さtと前記一対の第2支持片404b間の間隔lyが下記の数3の式
なお、上記厚さtと間隔lyの関係を数1のように設定するのは、厚さtが1.20×ly未満の場合、光学機能部材402及び光拡散層401の熱膨張に伴う反りを抑制することができないからである。また、厚さtが1.20×ly以上になると、接着剤もしくは粘着剤403が押しつぶされ、その一部が開口部4024a内に突出し、開口部4024aを通過する光に支障を来たすからである。
また、本実施の形態においては、光拡散層401の線膨張係数をα1とし、光学機能部材402、すなわちレンズシート4023の線膨張係数をα2とし、支持部材404の線膨張係数をα3としたときに、α1とα2が下記の数1の式、
なお、レンズシート4023の線膨張係数α2が0.33×α1未満の場合、もしくは0.45×α1を超えた場合、高温(80℃)の環境で500時間保存した時に光学シート40に反りが生じるためである。また、支持部材404の線膨張係数α3が0.0018×α1未満の場合、もしくは1.00×α1を超える場合も高温(80℃)の環境で500時間保存した時に光学シート40に反りが生じるためである。
また、本実施の形態によれば、光拡散層401の線膨張係数α1と光学機能部材、すなわちレンズシート4023の線膨張係数α2を数1の式を満たす範囲に設定し、かつ光拡散層401の線膨張係数α1と支持部材404の線膨張係数α3が数2の式を満たす範囲に設定することで、光学シート40の反りを確実に軽減でき、液晶表示装置10の表示品位の低下を確実に防止できる。
また、本実施の形態によれば、貼り合わされた光学機能部材402と光拡散層401を含む全体の厚さtと一対の第2支持片404b間の間隔lyが数3の式で示す関係にすることで、光学シート40の反りを確実に軽減でき、液晶表示装置10の表示品位の低下を確実に防止できる。
(実施例1)
光学シート40を液晶表示装置10にセットした状態において、温度80℃の環境で500時間保存した。その後、液晶表示装置10から光学シート40を取り出し、この光学シート40を平面上に置いた際の平面から光学シートにおける端部までの高さの最大値を測定して、反り量とした。
ここで、支持部材404における一対の第2支持片404b間の間隔lyが2mmのとき、4mmのとき、6mmのときの反り状態の測定結果を図8に示す。この図8において、間隔lyが2mmのときの光学シートの反り量は小さくならず、×印となることが確認された。また、間隔lyが4mmのときの光学シートの反り量は小さくなり、丸印となることが確認された。また、間隔lyが6mmのときの光学シートの反り量は小さくなり、丸印となることが確認された。
この実施例2の場合も上記実施例1と同様な条件下で測定した。このときの光拡散層401の線膨張係数α1とレンズシート4023の線膨張係数α2が数1の式を満たす範囲に設定された場合の測定結果を図9(a),(b)に示す。この図9から明らかなように、レンズシート4023の線膨張係数α2が0.33×α1未満(例えば0.30×α1)の場合、もしくは0.45×α1以上の場合、例えば0.48×α1の場合の光学シートの反り量は小さくならず、×印となることが確認された。また、レンズシート4023の線膨張係数α2が0.33×α1及び0.33×α1を超えた値、例えば0.36×α1の場合、もしくは0.45×α1及び0.45×α1以下の場合、例えば0.42×α1の場合の光学シートの反り量は小さくなり、丸印となることが確認された。
この実施例3の場合も上記実施例1と同様な条件下で測定した。このときの光拡散層401の線膨張係数α1と支持部材404の線膨張係数α3が数2の式を満たす範囲に設定された場合の測定結果を図10(a),(b)に示す。この図10から明らかなように、支持部材404の線膨張係数α3が0.0018×α1未満(例えば0.0015×α1)の場合、もしくは1.00×α1以上の場合、例えば1.05×α1の場合の光学シートの反り量は小さくならず、×印となることが確認された。また、支持部材404の線膨張係数α3が0.0018×α1及び0.0018×α1を超えた値、例えば0.0021×α1場合、もしくは1.00×α1及び1.00×α1以下の値、例えば0.95×α1の場合の光学シートの反り量は小さくなり、丸印となることが確認された。
Claims (8)
- 一方の面を光入射面とし前記光入射面と反対の面を光出射面とする光拡散層と、
前記光入射面より前記光拡散層に入射した光が前記光出射面から出射する際に当該光の出射方向、範囲、色、輝度分布の何れか1つを少なくとも制御する光学機能部材とを備え、
前記光学機能部材は前記光出射面に接着剤もしくは粘着剤により貼り合わされ、
前記貼り合わせで積層状態にある前記光学機能部材と前記光拡散層を積層方向に押圧して支持する支持部材を設けた、
ことを特徴とする光学シート。 - 前記光拡散層は、アクリル、MS、PS、PC、ASのうち少なくとも何れかを含む有機系樹脂からなり、かつ前記光拡散層は光拡散性微粒子を含むことを特徴とする請求項1に記載の光学シート。
- 前記光拡散性微粒子は、球形もしくは無定形の形状で有機材又は無機材からなり、所定の屈折率を有することを特徴とする請求項3に記載の光学シート。
- 前記光学機能部材は、光透過性の基材と、前記基材の一方の面に単位レンズを一定のピッチで配列形成してなるレンズ部とを有するレンズシートであり、前記基材の前記レンズ部と反対の面に、前記各単位レンズの集光部分に光を透過させる光透過部及び前記各単位レンズの非集光部分に光を反射させる光反射部が並べられた反射層が設けられていることを特徴とする請求項1記載の光学シート。
- 光源と、請求項1乃至6の何れか1項に記載の光学シートを少なくとも備える、
ことを特徴とするバックライトユニット。 - 画素単位での透過/遮光に応じて表示画像を規定する画像表示素子と、
前記画像表示素子の背面に、請求項7記載のバックライトユニットを備える、
ことを特徴とする表示装置。
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