JP2009109606A - 凸版印刷版の製造方法 - Google Patents

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【課題】良好なレリーフ深度と良好な版再現性とを両立し得る凸版印刷版の製造方法を提供する。
【解決手段】凸版印刷原版の特定部位を硬化させた後、未硬化部を現像残渣吸収材を用いて除去する凸版印刷版の製造方法において、現像残渣吸収材がポリエステルを主成分として形成されることを特徴とする凸版印刷版の製造方法。
【選択図】なし

Description

本発明は、凸版印刷版の製造方法に関する。
近年、紙・フィルムなどの軟包装に印刷を施す方法としてフレキソ印刷が広汎に用いられている。フレキソ印刷に代表される凸版印刷用の版材としては、例えば感光性樹脂版が例示され、この感光性樹脂版の1つである旭化成(株)製AFP(登録商標)は代表的な商品である。
感光性樹脂版からフレキソ凸版印刷版を製造する方法としては、例えば、まずフィルム支持体を通じて全面に紫外線露光(バック露光と呼ぶ)を施し、均一な光硬化層を設ける。次に、裏面(紫外線露光された面とは反対側の、未硬化状態の感光性樹脂層面)側からレリーフ露光を行う。レリーフ露光の方法としては、紫外線を選択的に透過するネガフィルム等、透明画像担体を介して紫外線露光を行う方法や、デジタル情報となった画像を赤外線レーザーでアブレージョンして紫外線の透過部を形成した薄層を介して紫外線露光を行う方法、等が挙げられる。そして、未露光部分の感光性樹脂を現像液で洗浄除去等することにより、レリーフ画像が形成される。
ここで、現像液として有機溶剤を用いることは環境負荷の観点から好ましくない。また、未露光部分の感光性樹脂を含む現像液を大量に処分する場合、そのコストは高価である。
このような事情の下、特許文献1:特開平5−19469号公報には、シート状感光性樹脂版の現像方法としていわゆる熱現像法(凸版印刷原版の特定部位を硬化させた後、加熱溶融状態の未硬化部を現像残渣吸収材を用いて除去する凸版印刷版の製造方法)が提唱されている。この方法は乾式で現像処理を行う方法であるため、洗浄除去工程で有機溶剤廃棄物や汚染廃水副生成物が発生せず、また、現像処理後に長時間の乾燥を必要としないという利点をもつ。
また、特許文献2:特開2005−134892号公報には、熱現像中に発生する凝縮液を制御する方法、および装置が記載されている。更に、特許文献3:特開2006−301641号公報には、熱現像において現像媒体を感光性樹脂版から剥離する方法が記載されている。
特開平5−19469号公報 特開2005−134892号公報 特開2006−301641号公報
しかしながら、従来の製版方法は、レリーフ深度と版再現性とを両立させる観点からなお改善の余地を有するものであった。
本発明は、良好なレリーフ深度と良好な版再現性とを両立し得る凸版印刷版の製造方法を提供することを課題とする。
本発明者は、前記課題を解決するため鋭意検討の結果、凸版印刷原版の特定部位を硬化させた後、未硬化部を現像残渣吸収材を用いて除去する凸版印刷版の製造方法において、前記現像残渣吸収材をポリエステルを主成分として形成することにより上記課題を解決し得ることを見出し、本発明を完成させた。
即ち、本発明は以下の通りである。
[1]
凸版印刷原版の特定部位を硬化させた後、未硬化部を現像残渣吸収材を用いて除去する凸版印刷版の製造方法において、前記現像残渣吸収材がポリエステルを主成分として形成されることを特徴とする凸版印刷版の製造方法。
[2]
前記現像残渣吸収材が副成分としてセルロースを含む請求項1記載の製造方法。
[3]
前記現像残渣吸収材の表面の算術平均粗さ(Ra)が13μm以上30μm以下である請求項1又は2記載の製造方法。
[4]
前記現像残渣吸収材の通気性が80cm/cm/s以上200cm/cm/s以下である請求項1,2又は3記載の製造方法。
[5]
前記現像残渣吸収材の密度が100kg/m以上250kg/m以下である請求項1〜4のいずれか1項記載の製造方法。
本発明によれば、良好なレリーフ深度と良好な版再現性とを両立し得る凸版印刷版の製造方法が提供される。
以下、本発明を実施するための最良の形態(以下、発明の実施の形態)について詳細に説明する。尚、本発明は、以下の実施の形態に限定されるものではなく、その要旨の範囲内で種々変形して実施することができる。
本実施の形態の凸版印刷版の製造方法は、凸版印刷原版の特定部位を硬化させた後、未硬化部を現像残渣吸収材(以下、単に「吸収材」と略記することがある。)を用いて除去する凸版印刷版の製造方法において、前記吸収材がポリエステルを主成分として形成されることを特徴とする。これにより、良好なレリーフ深度と良好な版再現性とを両立し得る凸版印刷版の製造方法が提供される。
ここで、「レリーフ深度」とは凸版印刷版の印刷部(レリーフ面)と非印刷部(バック面)の高低差を意味し、「版再現性」とは印刷画像を凸版印刷版に転写する正確さを意味する。従来、凸版印刷原版の特定部位を硬化させた後、未硬化部を吸収材を用いて除去する凸版印刷版の製造方法においては、レリーフ深度を確保するためには凸版印刷版に対する吸収材の押圧力を高く設定することが行なわれた。しかし、このような場合、凸版印刷版の画像部が破壊される場合がある。また、画像部の硬化度合いを確保するために過剰な露光を行い、ショルダー角度(凸版印刷版のレリーフ上面とレリーフ側面との間に狭持される角度をΘ°とした場合、(180−Θ)°として定義される。)が小さくなる場合があり、版再現性が低下する傾向となっていた。ショルダー角度が小さくなると印刷画像の線の部分が太るため好ましくない。
本実施の形態においては上記構成を採用することにより、良好なレリーフ深度と良好な版再現性が実現し得る。なお、そのような作用が発現する機構についての詳細は詳らかでないが、特定の素材で形成された吸収材を用いることにより、未硬化部が吸収材を通過する際の樹脂流れが規制され、凸版印刷版に対する吸収材の押圧力を高く設定した場合にも凸版印刷版に過剰な応力を印加せずに済み、しかも速やかな樹脂の排出によりショルダーに付着した樹脂が効率良く除去されるため、ショルダー角度の低下も抑制し得るものと考えられる。
本実施の形態において、凸版印刷原版の特定部位を硬化させる光源は特に限定されない。例えば、高圧水銀灯、超高圧水銀灯、紫外線蛍光灯、殺菌灯、カーボンアーク灯、キセノンランプ、メタルハライドランプ等を挙げることができる。凸版印刷原版に照射される光は、200nmから300nmの波長を有することが好ましい。光源は、1種類でも構わないが、波長の異なる2種類以上の光源を用いて硬化させることにより、樹脂の硬化性が向上することがあるので、2種類以上の光源を用いることも差し支えない。
本実施の形態において、凸版印刷原版の特定部位を硬化させた後、未硬化部を現像残渣吸収材を用いて除去する方法としては特に限定されない。このような除去方法としては、現像剤を用いて未露光部を膨潤させ、吸収材を用いて当該膨潤した未露光部を吸収・除去する方法や、加熱して未露光部を溶融させ、当該溶融した未露光部を吸収・除去する方法が挙げられる。
前記現像剤としては、例えば、3−メトキシブチルアセテート、パークロロエチレン(1,1,1−トリクロロエチレン)、アルコール(n−ブタノール等)、界面活性剤を含む水溶性現像液が挙げられる。これらは1種を単独で、又は2種以上を併用することができる。また、代替溶剤であるソルビット(商標名、マクダミッド製)のような溶剤現像液を用いることも可能である。
一方、熱現像における加熱の方法としては、赤外ヒーターを用い凸版印刷版の表面や裏面を加温する方法や、吸収材を加温し、吸収材が凸版印刷版表面に接触する際に凸版印刷版の表面を加温する方法、等が挙げられる。
未露光部を吸収・除去する方法としては、露光後の凸版印刷原版を保持し、露光面に吸収材を重ねて加圧接触・剥離させる方法や、吸収材を接触させながら接触部分を減圧して未露光部分の樹脂を除去する方法、等が挙げられる。加圧接触させる際にはエラストマー等の樹脂シートを更に積層し、押圧を均一化することも好適である。
前記吸収材はポリエステルを主成分として形成される。
ポリエステルが吸収材中に占める割合としては、好ましくは50質量%以上、より好ましくは60質量%以上、さらに好ましくは70質量%以上であり、100質量%であってもよい。当該割合を50質量%以上に設定することは、現像残渣を良好に吸収する観点から好ましい。
なお、前記ポリエステルとしては、例えば、ポリエチレンテレフタレート(PET)、ポリトリメチレンテレフタレート(PTT)、ポリブチレンテレフタレート(PBT)、ポリエチレンナフタレート(PEN)、ポリブチレンナフタレート(PBN)、等が挙げられる。これらは1種を単独で、又は2種以上を併用することができる。
前記吸収材の形態としては、例えば、不織布、紙、連続気泡フォーム、多孔性シートなどが挙げられる。中でも、不織布の形態であることは、良好な取扱い性と、不織布が残渣を吸収して凸版印刷原版から引き離される際の良好な耐引き裂き性を実現する観点から好ましい。なお、「不織布」とは、繊維を熱・機械的または化学的な作用によって接着または絡み合わせる事で布状に成形したものを指す。このような不織布には、例えば、スパンボンド、スパンレース、マイクロウエブ、フラッシュ紡糸不織布等の不織布が含まれる。
前記不織布を形成する繊維としては、湿式紡糸法で製造された繊維であることが好ましい。
また、前記繊維の種類としては、マルチフィラメントおよびモノフィラメントのいずれでもよい。未延伸糸、部分延伸糸(半延伸糸とも言われる、いわゆるPOY)、延伸糸、短繊維、トウ、撚糸、仮撚糸等、任意の種類が含まれる。
更に、前記繊維の断面形状としては、用途に応じて任意の形態をとることが可能であり、丸形の他、例えば、三角型、四角型、おにぎり型、W型、C型、ドッグボーン型等の異形糸が挙げられ、中実繊維であっても中空繊維であってもよい。
前記吸収材はポリエステルの他、各種の副成分を含有することができる。このような副成分としては、例えば、セルロース、ナイロン、ポリプロピレン、ポリプロピレン、ビニロン、レーヨン、キュプラ、羊毛、ガラス、靭皮繊維、葉脈繊維などが挙げられる。また、発泡ポリウレタンなどの発泡体を含有しても構わない。
中でも副成分としてセルロースを含むことが好適である。当該セルロースとしては、(C10)nで表される炭水化物が挙げられ、より具体的には、例えば、β-グルコースが重合した化合物、及びこれらの誘導体が挙げられる。
なお、このような副成分が吸収材中に占める割合としては、好ましくは50質量%以下、より好ましくは40質量%以下、さらに好ましくは30質量%以下、特に好ましくは10質量%以下であり、0質量%であってもよい。
前記吸収材の通気性としては、好ましくは80cm/cm/s以上、より好ましくは90cm/cm/s以上であり、好ましくは200cm/cm/s以下、より好ましくは180cm/cm/s以下、更に好ましくは160cm/cm/s以下である。通気性を当該範囲に設定することは、現像残渣を効率良く吸収する観点から好適である。
なお、本実施の形態における通気性は、JIS L 1096に記載のA法のフラジール法に基づき測定した値である。
前記吸収材の表面の算術平均粗さ(Ra)(以下、単に「表面粗さ」と略記することがある)としては、好ましくは13μm以上、より好ましくは14μm以上であり、好ましくは30μm以下、より好ましくは25μm以下、さらに好ましくは20μm以下である。Raを上記範囲に設定することは、吸収材の凹凸が凸版印刷版の表面に及ぼす影響が少なく、また溶融した樹脂が該吸収材に効率良く吸収される観点から好ましい。
なお、本実施の形態におけるRaは、小坂研究所社製表面粗さ測定機「SurfcorderSE500」を用いて、JISB0601−2001に基づき、平面に対して0°、45°、90°の方向で算術平均粗さを測定し、3方向で測定した算術平均粗さの平均値である。測定手順としては、前記吸収材を50mm四方に断裁し、検出器である触針に垂直に当たるように、且つ空気のもぐり込みがないように、両面テープ(3M社製、ST−416)でステージに貼り付けて固定し、測定を行なった。触針を測定表面に接触させて測定を行った。
前記吸収材の密度としては、好ましくは100kg/m以上、より好ましくは150kg/m以上であり、好ましくは250kg/m以下、好ましくは220kg/m以下である。吸収材の密度を当該範囲に設定することは、熱現像時に吸収材の強度を保つ観点、及び溶融した樹脂を吸収材に効率良く吸収させる観点から好適である。
なお、本実施の形態における密度は、JIS L 1096に基づいて吸収材の単位面積当たりの質量および厚さを測定し、これらの値から算出した値である。
必要に応じて、得られた凸版印刷版の表面の粘着性を除去する目的で、未硬化部を現像残渣吸収材を用いて除去した後、後処理を行っても良い。後処理方法は、高圧水銀灯、紫外線蛍光灯、カーボンアーク灯、キセノンランプ、ジルコニウムランプ、太陽光などの活性光線源により処理する方法、熱処理法、電子線処理法が挙げられる。特に生産性・コストの点から、活性光線源により処理する方法が好ましい。
本実施の形態において用いられる凸版印刷原版は、透明なポリエステルフィルムなどの支持体、支持体の上に少なくとも一層の感光性樹脂層、必要に応じて感光性樹脂の上にスリップ層または保護層と呼ばれる薄い可とう性フィルム層あるいは赤外線レーザーでアブレージョン可能な薄層が設けられるのが一般的である。薄い可とう性フィルム層あるいは赤外線レーザーでアブレージョン可能な薄層が設けられた場合、未硬化部を現像残渣吸収材を用いて除去する際、これらの層も同時に除去される。硬化前の感光性樹脂層は、20℃で流動性があったり、固体であっても構わない。取り扱い性の観点から室温で固体であるものが好ましい。通常、凸版印刷原版の厚みは0.5〜10mmの範囲で用いられる。
感光性樹脂層の素材としては公知の樹脂のものを使用することが可能であり、一般的な構成として、オリゴマーもしくはポリマー成分と重合性モノマー成分と光開始剤から構成される。
オリゴマーもしくはポリマー成分に用いられる材料も多岐にわたり、ポリウレタン系、ポリビニルアルコール系、ポリエステル樹脂系あるいはナイロン樹脂系から、極性基含有ポリマーと疎水性のポリマーを混合・分散した樹脂計系(バインダーポリマー)や、疎水性のポリマー、たとえば熱可塑性エラストマーを用いる場合まで様々である。これらのオリゴマーもしくはポリマー成分は単独で用いてもよいし2つ以上を併用してもよい。ゴム弾性を保持する観点や加工性の観点から、熱可塑性エラストマーが好ましい。ここで、「熱可塑性エラストマー」とは、常温付近でゴム弾性を示し、塑性変形し難く、押出機等で組成物を混合するときに熱で可塑化するエラストマーを意味する。
具体的には、例えば、スチレン・ブタジエンブロックコポリマー、スチレン・イソプレンブロックコポリマー、スチレン・エチレン/ブチレンブロックコポリマー、スチレン・ブタジエンゴムなどの少なくとも1つの共役ジエンユニットもしくは共役ジエンユニット水素添加物を主体とする第1の重合体ブロックと、少なくとも1つのビニル芳香族炭化水素ユニットを主体とする第2の重合体ブロックを含む熱可塑性エラストマーブロック共重合体、EPDM、プロピレン・エチレン/プロピレンブロックコポリマーなどのオレフィン系熱可塑性エラストマー、ポリウレタン系熱可塑性エラストマー、ポリエステル系熱可塑性エラストマー、ポリアミド系熱可塑性エラストマー、塩化ビニル系熱可塑性エラストマー、フッ素系熱可塑性エラストマー、シリコーン系熱可塑性エラストマー、イソプレンゴム、ブタジエンゴム、クロロプレンゴム、ニトリルゴム、ブチルゴム、アクリルゴム、エピクロルヒドリンゴム等が挙げられる。押出機等での成形加工性の観点から、好ましくは、少なくとも1つの共役ジエンユニットもしくは共役ジエンユニット水素添加物を主体とする第1の重合体ブロックと、少なくとも1つのビニル芳香族炭化水素ユニットを主体とする第2の重合体ブロックを含む熱可塑性エラストマーブロック共重合体を含有するものである。なお、上記の「主体とする」とは、重合体ブロック中に50質量%以上含まれていることを指す。共役ジエンユニットは、例えば、ブタジエン、イソプレン、クロロプレンが挙げられ、特に耐磨耗性の点からブタジエンが好ましく、ビニル芳香族炭化水素ユニットは、例えば、スチレン、P−メチルスチレン、第三級ブチルスチレン、α−メチルスチレン、1,1−ジフェニルエチレン、ビニルトルエンなどの単量体が挙げられ、特にスチレンが好ましい。これらは1種を単独で、又は2種以上を併用することができる。
重合性モノマー成分としては、例えばアクリル酸、メタクリル酸、フマル酸、マレイン酸などのエステル類、アクリルアミドやメタクリルアミドの誘導体、アリルエステル、スチレン及びその誘導体、N置換マレイミド化合物が挙げられる。
光開始剤としては、例えば、ベンゾフェノン、4,4−ビス(ジエチルアミノ)ベンゾフェノ ン、t−ブチルアントラキノン、2−エチルアントラキノン、2,4−ジエチルチオキサントン、イソプロピルチオキサントン、2,4−ジクロロチオキサントン等のチオキサントン類;ジエトキシアセトフェノン、2−ヒドロキシ−2−メチル−1−フェニルプロパン−1−オン、ベンジルジメチルケタール、1−ヒドロキシシクロヘキシル−フェニルケトン、2−メチル−2−モルホリノ(4−チオメチルフェニル)プロパン−1−オン、2−ベンジル−2−ジメチルアミノ−1−(4−モルホリノフェニル)−ブタノン等のアセトフェノン類;ベンゾインメチルエーテル、ベンゾインエチルエーテル、ベンゾインイソプロピルエーテル、ベンゾインイソブチルエーテル等のベンゾインエーテル類;2,4,6−トリメチルベンゾイルジフェニルホスフィンオキサイド、ビス(2,6−ジメトキシベンゾイル)−2,4,4−トリメチルペンチルホスフィンオキサイド、ビス(2,4,6−トリメチルベンゾイル)−フェニルホスフィンオキサイド等のアシルホスフィンオキサイド類;メチルベンゾイルホルメート;1,7−ビスアクリジニルヘプタン;9 −フェニルアクリジン;等が挙げられる。これらは単独で用いてもよいし、2種類以上を組み合わせて用いてもよい。
その他、感光性樹脂層の素材として、所望に応じ種々の可塑剤、補助添加成分、例えば熱重合防止剤、紫外線吸収剤、ハレーション防止剤、光安定剤、滑剤、光ルミネセンスタグ(外部エネルギー源によって励起され、得られたエネルギーを光および/または放射線の形で放出する物質)、フィラー、共重号体微粒子などを添加することができる。
次に、実施例及び比較例を挙げて本実施の形態をより具体的に説明するが、本実施の形態はその要旨を超えない限り、以下の実施例に限定されるものではない。尚、各物性の評価は、下記の通りの方法で行った。
[通気性、密度、表面粗さ]
明細書本文中の記載に準じて測定した。
[レリーフ深度、白抜き線深度、ショルダー角度]
現像後の凸版印刷版に後処理を施し、その後、版解析を行なって測定した。
後処理は、現像した版表面全体に254nmに中心波長をもつ殺菌灯を用いて1000mJ/cm、続いて紫外線蛍光灯を用いて1000mJ/cmの後露光を行なうことで実行した。ここで、後露光量は、MO−2型機のUV−25フィルタ−を用いて測定された照度から算出した。
版解析について、レリーフ深度は、荷重100gの直径10mmの円形の接触子を用いて、レリーフ面とバック面の高低差を3箇所測定し、平均値を求めた。
100μm白抜き線深度、500μm白抜き線深度、および100μm細線ショルダー角度は、OLYMPUS社製システム電動生物顕微鏡「BX61」(商品名)および三谷商事社製「WinROOF/OL」(商品名)を用いて観察、測定を行った。なお、白抜き線深度とは、凸版印刷版のレリーフ上面と、非画像部の白抜き線の最も深い箇所の高低差として定義される。白抜き線深度は、特定の白抜き線現像幅(例えば、100μm白抜き線深度の場合には100μm。)を設定した場合にどの程度の現像深さが確保可能かを評価する指標であり、当該幅が大きくなると、上記「レリーフ深度」と評価値が近づく傾向となるものである。
白抜き線の深度が大きいこと、及びショルダー角度が大きいこと(特にショルダー角度が45°以上)は、いずれも良好な版再現性(太りの少ない優れた印刷再現性)に寄与し得る。
[実施例1,2、比較例1,2]
溶剤現像型の未露光の感光性樹脂版AFP−HD(登録商標、旭化成ケミカルズ社製。支持体にポリエステルフィルム、感光性樹脂層にスチレン・ブタジエンブロックコポリマーを主成分とし、重合性モノマー成分、光開始剤、可塑剤、熱重合防止剤を含み、薄い可とう性フィルム層を有する凸版印刷原版。厚さ1.7mm。)のカバーシートを剥離し、感光性樹脂層の上にある保護膜層の上にネガフィルムを密着させた。露光機AFP−1500(登録商標、旭化成ケミカルズ社製)上で370nmに中心波長を有する紫外線蛍光灯を用いて、まず支持体側から330mJ/cmの全面露光をおこなった。次いで、ネガフィルムを通して6000mJ/cmの画像露光をおこなった。このときの露光強度をオ−ク製作所製のUV照度計MO−2型機を用い、UV−35フィルタ−を用いて測定した。バック露光を行なう側である下側ランプからの紫外線露光強度(ガラス板上)は9.2mW/cm、レリーフ露光側である上側ランプからの紫外線露光強度は10.3mW/cmであった。
なお、ネガフィルムの構成は、版再現性評価に用いる幅100μmの細線、幅100μmの白抜き線、幅500μmの白抜き線、非画像部を含む。
次に、ネガフィルムを剥離後、上記画像露光を行なった感光性樹脂版表面に下表1に示す吸収材を密着させた。その外側に、発泡ポリウレタンシートPSA(ロジャーズ社製、商品名)を積層した。更にその外側に、シリコーン処理を施したPETフィルム積層した。この積層体を、300mm四方のSUS製プレス板にて挟んだ。該積層体を加熱温度90℃、圧縮力1.5×10Paで30秒間熱プレス機(株式会社神藤金属工業所製、商品名「NF−37−H−2型」)にて加圧加温し、不織布を剥ぎ取って未硬化樹脂を取り除いた(熱現像)。1回の熱現像毎に吸収材を交換し、5回の熱現像処理を行った。また、吸収材を剥ぎ取る方向は5回とも常に同じ方向にして処理を行った。得られた凸版印刷版につき、各種物性を評価した。結果を下表2に示す。
Figure 2009109606
[E01070]
旭化成せんい社製、ポリエステル不織布「エルタスE01070」(商品名)
[ベンリーゼRT72K]
旭化成せんい社製、ポリエステル/コットン不織布「ベンリーゼRT72K」(商品名)。ポリエステル/コットン(質量比)=83/17。
[ベンリーゼSD60G]
旭化成せんい社製、不織布「ベンリーゼSD60G」(商品名)
[Cerex23200]
CerexAdvancedFabrics社製、「Cerex23200」(商品名)
Figure 2009109606
表2の結果から、以下の内容が読み取れる。
(1)実施例ではいずれも比較例よりレリーフ深度が深く、ショルダー角度も大きくなった。本実施例においては厚さ1.7mmの凸版印刷版が製造されるが、0.6mm以上のレリーフ深度を有する凸版印刷版は印刷に好ましく使用することができた。
(2)吸収材の材質が適度に設定された実施例1,2は、比較例1,2に比してレリーフ深度とショルダー角度のバランスが良好であった。また、一般的にはレリーフ深度と白抜き線深度とは相関関係となるが、実施例1および2では比較例2とレリーフ深度が同等であるにもかかわらず、より深い白抜き線深度となっている。深い白抜き線の深度を実現することは、白抜き線の埋まりが低減するため、良好な版再現性に寄与し得る。

Claims (5)

  1. 凸版印刷原版の特定部位を硬化させた後、未硬化部を現像残渣吸収材を用いて除去する凸版印刷版の製造方法において、
    前記現像残渣吸収材がポリエステルを主成分として形成されることを特徴とする凸版印刷版の製造方法。
  2. 前記現像残渣吸収材が副成分としてセルロースを含む請求項1記載の製造方法。
  3. 前記現像残渣吸収材の表面の算術平均粗さ(Ra)が13μm以上30μm以下である請求項1又は2記載の製造方法。
  4. 前記現像残渣吸収材の通気性が80cm/cm/s以上200cm/cm/s以下である請求項1,2又は3記載の製造方法。
  5. 前記現像残渣吸収材の密度が100kg/m以上250kg/m以下である請求項1〜4のいずれか1項記載の製造方法。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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WO2022220127A1 (ja) 2021-04-15 2022-10-20 旭化成株式会社 現像媒体、熱現像方法、及び熱現像システム

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