JP2009107578A - エアバッグ装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】自動車の座席の乗員の側方に展開するサイドエアバッグ装置について、乗員の体格に応じた反力で乗員を保護する。
【解決手段】エアバッグ12の内側に、テザー58を配置し、突出先端側48に縫合する。インフレータ12の固定具16にピン35を進退するアクチュエータ33を取り付ける。テザー58の後端部を、ピン35に保持する。大柄な乗員の場合には、ピン35にテザー58を保持したままとし、エアバッグ14の容量を小さいままとして、反力を大きくする。小柄な乗員の場合には、ピン35を移動してテザー58を解放し、エアバッグ14の容量を小さくして、反力を小さくする。
【選択図】図1

Description

本発明は、例えば、自動車の乗員の側方に展開するエアバッグを備えたエアバッグ装置に関する。
従来、例えば、自動車の乗員の側方にエアバッグを展開し、側面衝突時に乗員を保護する側突用のエアバッグ装置が知られている。
そして、この種のエアバッグ装置として、座席の側部に収納され、乗員とドアとの間に展開して、乗員の胸部及び腰部を保護するいわゆるサイドエアバッグと呼ばれるエアバッグ装置が知られている。このエアバッグ装置は、袋状のエアバッグと、このエアバッグの後側部に収納されてガスを供給するインフレータを備えている。
このようなエアバッグ装置として、エアバッグの内側を区画して上部バッグと下部バッグとを形成するとともに、上部バッグに破断可能な点縫製部を設けた構成が知られている(例えば、特許文献1参照。)。この構成では、上部バッグの内部圧力が設定した圧力以上に大きくなった場合には、点縫製部が破断し、上部バッグの容量を増大し、圧力を軽減することを図っている。
特開2004−9790号公報 (第5頁、図2、図4)
上記従来のように、圧力により破断する破断部を設ける構成では、エアバッグの内部圧力が設定した値に到達しないと破断しないため、例えば平均的な成人男性を確実に拘束できる圧力を確保する設定とすると、破断部の破断の前後において内部圧力は相当大きくなり、例えば小柄な乗員を小さい圧力で柔らかく拘束する設定との両立が容易でない。
本発明は、このような点に鑑みなされたもので、被保護物に応じて適切な条件で乗員を保護可能なエアバッグ装置を提供することを目的とする。
請求項1記載のエアバッグ装置は、内側にガスが導入されて膨出する膨出部を構成する袋状の外殻部、及びこの外殻部の一部を他の部分に連結して前記膨出部の容積を規制する連結手段を備えたエアバッグと、このエアバッグにガスを供給するインフレータと、入力される制御信号に応じて前記連結手段を保持及び解放する保持解放手段とを具備するものである。
そして、この構成では、入力される制御信号に応じて保持解放手段が連結手段を保持及び解放することにより、エアバッグの容量が変化し、エアバッグの内圧が変化する。連結手段を保持し、エアバッグの容量を小さくすることにより、内圧を大きくし、比較的反力を大きくした状態と、連結手段を解放し、エアバッグの容量を大きくすることにより、内圧を小さくし、比較的反力を小さくした状態とが切替可能となる。
請求項2記載のエアバッグ装置は、請求項1記載のエアバッグ装置において、エアバッグは、着席した乗員の側部と車体の部材との間に展開し、前記乗員の状態及び前記乗員以外の状況の少なくとも一方を検出し、検出した因子に応じて保持解放手段に制御信号を入力する制御手段を具備するものである。
そして、この構成では、着席した乗員の状態及び乗員以外の状況に応じて、エアバッグの容量及び反力を調整し、着席した乗員の状態及び乗員以外の状況に応じた好ましい状態でエアバッグが展開する。
請求項3記載のエアバッグ装置は、請求項2記載のエアバッグ装置において、エアバッグは、車体に取り付けられる基部と、この基部から展開方向に突出するエアバッグ本体部とを備え、このエアバッグ本体部は、着席した乗員の胸部の側方に展開する上側気室と、この上側気室の下方であって着席した乗員の腰部の側方に展開する下側気室とを備え、連結手段は、前記上側気室の突出先端側と前記基部側に配置された保持解放手段とを連結するものである。
そして、この構成では、乗員の体格に応じて、胸部を保護する上側気室の内圧を変化させ、乗員に応じた適切な条件で乗員を保護可能となる。
請求項4記載のエアバッグ装置は、請求項3記載のエアバッグ装置において、エアバッグは、車体の部材に面する車体側基布パネルと、乗員側に面する乗員側基布パネルとを重ねて接合して袋状に形成され、連結手段は、これら車体側基布パネルと乗員側基布パネルとを重ねた重合部に連結されたものである。
そして、この構成では、乗員の側方に沿って展開するエアバッグについて、エアバッグの展開方向の先端部が、連結手段が保持解放手段で保持されエアバッグの内側に折り込まれた状態から、連結手段が保持解放手段を解放すると、エアバッグの展開方向に沿って突出するため、乗員に与える影響が抑制される。また、連結手段は、基布パネルを重ねた部分に連結されるため、強固な連結が可能になる。
請求項5記載のエアバッグ装置は、請求項3または4記載のエアバッグ装置において、連結手段は、上側気室の突出先端側の略全長にわたって連結されたものである。
そして、この構成では、連結手段がエアバッグ本体部に強固に連結される。保持解放手段が連結手段を保持した状態と解放した状態とで形状の変化が小さく、エアバッグの展開特性が容易に安定する。
請求項6記載のエアバッグ装置は、請求項3ないし5いずれか一記載のエアバッグ装置において、連結手段は、先端の両端部を突出先端側に連結した紐状のテザーを備え、保持解放手段は、ピンを進退させて前記テザーの基部側を保持及び解放するアクチュエータを備えたものである。
そして、この構成では、アクチュエータがピンを進退させ、紐状のテザーを保持及び解放することにより、保持解放手段が連結手段を迅速に解放する構成が容易に実現される。
本発明のエアバッグ装置によれば、保持解放手段が連結手段を保持及び解放することにより、エアバッグの容量を変化させ、エアバッグの内圧を変化させることができる。連結手段を保持し、エアバッグの容量を小さくすることにより、内圧を大きくし、比較的反力を大きくした状態と、連結手段を解放し、エアバッグの容量を大きくすることにより、内圧を小さくし、比較的反力を小さくした状態とを切替でき、被保護物を適切な条件で保護できる。
以下、本発明のエアバッグ装置の一実施の形態を図面を参照して説明する。
図1ないし図5において、11はエアバッグ装置で、このエアバッグ装置11は、被取付部材である自動車の車室の座席(シート)Sに取り付けられて、座席Sに着座した被保護物である乗員と対向物である車体の部材であるドアとの間に膨張展開して乗員を保護するいわゆるサイドエアバッグ装置を構成している。なお、乗員すなわち搭乗者は、図4に示す平均的な成人男性のダミーA1及び図5に示す小柄な女性のダミーA2により示す。また、前後、両側、上下などの方向は、自動車の直進方向を基準とし、図1におけるFが展開方向としての前方、Uが上方、図3におけるWが側方である。
そして、このエアバッグ装置11は、ガスを発生させ噴射するインフレータ12と、このインフレータ12が供給するガスにより膨張展開する袋状のエアバッグ14と、これらインフレータ12とエアバッグ14とを連結して座席に固定する取付部材である固定具16と、この固定具16に一体に形成された保持解放手段18と、これら部材を収納するカバーである図示しない樹脂製のケース体となどを備えている。
そして、インフレータ12は、図1及び図2に示すように、略円柱状の本体部21と、この本体部21の一端部から突設されたガス供給部22とを備えている。また、本体部21の他端部には、このインフレータ12を動作させるためのコネクタ23が設けられている。そして、ガス供給部22は、ディフューザとも呼ばれるもので、本体部21の一端部から、本体部21より径寸法の小さいあるいは本体部21と略同じ径寸法の円柱状に突設され、周面には、ガス吐出口となる複数の円孔が形成されている。また、このインフレータ12は、例えばいわゆるハイブリッドタイプで、コネクタ23に点火信号が流れることにより、本体部21の内部に充填した推進薬を反応させるとともに、本体部21の内部のボンベに貯留したガスを開放して、ガス供給部22から比較的低い温度のガスを噴射する。
また、固定具16は、リテーナとも呼び得るもので、板金を折曲形成したリテーナ本体部25と、取付手段である一対のボルト26とを備えている。そして、リテーナ本体部25は、略平板状の基板部27と、この基板部27から一体に延設されたインフレータ保持部28と、基板部27の下側部から一体に延設されたガス案内部29と、基板部27の上側部から延設された保持解放手段取付部30とを備えている。そして、インフレータ保持部28は、インフレータ12の本体部21を挿入可能な略円筒状に湾曲され、先端部をボルトやリベットなどの固定具で基板部27に締め付け固定することにより、インフレータ12を固定して保持する。
また、ガス案内部29は、ガスを分配するもので、リテーナ本体部25の下端部から一体に延設され、すなわち金属板によりガス供給部22より径寸法の大きい断面円弧状の円筒状に形成され、インフレータ12のガス供給部22を囲んでいる。
そして、保持解放手段取付部30は、上下一対の取付部であるねじ孔30aと、これらねじ孔30a同士の間に位置する係止孔30bとを備えている。
また、保持解放手段18は、アクチュエータ33を備え、このアクチュエータ33は、制御線34を介して車体に設けられる図示しない制御手段としての制御装置に接続され、この制御装置からの制御信号に基づき、ピン35を進退させるようになっており、例えば、制御信号である電力が加わっていない状態で、ピン35が突出し、制御信号である電力が加わった状態で、ピン35が後退するようになっている。そして、この保持解放手段18は、ねじ孔30aに螺合するねじなどの取付具37で、固定具16の保持解放手段取付部30に強固に固定されている。そして、保持解放手段18を保持解放手段取付部30に取り付けた状態で、ピン35が前進して突出した状態では、図2に示すように、このピン35の先端部が係止孔30bに挿入される一方、ピン35が後退した状態では、アクチュエータ33と保持解放手段取付部30との間に空間部38が形成される。
また、エアバッグ14は、1枚あるいは複数枚のパネルとも呼ばれる基布を縫合して構成されている。本実施の形態では、互いに略同型の2枚の内外側の基布として、乗員側に面する乗員側基布パネル41と、車体の部材であるドアのパネルなどに面する車体側基布パネル42とを重ね合わせ、これらパネル41,42を外周部近傍で重ねた重合部43を外周縫合線44で縫い合わせて接合することにより、扁平な袋体の外殻部45が構成されている。そして、この外殻部45の後端部を除く部分が、エアバッグ本体部46となり、このエアバッグ本体部46の内側が、ガスが導入されて膨張展開する膨出部46aとなるとともに、エアバッグ本体部45の後端部に基部47が設定され、この基部47の内側が、ガス導入部47aとなっている。そして、この後側の基部47が、エアバッグ14の展開方向後方の端末部となるとともに、この基部47の反対側であるエアバッグ本体部46の前端側の部分に、他の部分より前側に突出した突出先端側48が設けられている。
さらに、エアバッグ14の内側には、基布による隔壁51が設けられ、膨出部46aが上下に区画されている。この隔壁51は、例えば、矩形状の基布の長手方向に沿った両側部を、外殻を構成する基布に縫合線52に沿って縫合して形成されている。そして、この隔壁51は、後端部51aを基部47に臨ませて、前側に向かって下がるように傾斜し、先端部51bは外周縫合線44で縫い合わされている。また、この隔壁51には、必要に応じてガスが挿通可能な連通口が形成されている。そして、この隔壁51により、エアバッグ14は、所定の幅寸法で扁平に展開するとともに、エアバッグ14の膨出部46aは、上側に位置する第1の分室である上側気室54と、下側に位置する第2の分室である下側気室55とに区画されている。そして、上側気室54は、胸部保護部(胸腹用チャンバー)であり、エアバッグ14の展開時には、乗員の胸部を中心として、乗員の肩部、胸部、腹部に対向して展開する。また、突出先端側48は、この上側気室54の前端側の略全長を形成している。そして、下側気室55は、腰部保護部(腰用チャンバー)であり、エアバッグ14の展開時には、乗員の腰部に対向して展開するようになっている。また、下側気室55の容積は、上側気室54の容積より小さく形成されている。また、図示しないが、膨出部46aには、必要に応じて展開時の幅寸法を規制する規制部が、例えばパネル41,42同士を縫着して形成されている。さらに、これらパネル41,42には、必要に応じて防炎布などとも呼ばれる補強布が重ねて縫い合わされている。
さらに、このエアバッグ14の膨出部46aの内側には、連結手段としてのテザー58が配置されている。このテザー58は、例えばエアバッグ14の外殻部45を構成するパネル41,42と同じ基布により紐状に形成され、さらに、本実施の形態では、先端部同士を重ねた環状となっている。そして、このテザー58は、前側部が、エアバッグ14の突出先端側48の略全長に沿って、パネル41,42を重ねた重合部43に重ねて、外周縫合線44で縫合されており、すなわち、胸部保護部である上側気室54の前端外周部と一体に縫製されているとともに、テザー58の後側部は、両端の先端部がエアバッグ14の突出先端側48に連結されてぶら下がる状態の紐状をなしている。
次に、このエアバッグ装置の組み立て工程を説明する。
まず、固定具16に、インフレータ12と保持解放手段18のアクチュエータ33を取り付けたユニットを構成し、このユニットをエアバッグ14の内側の基部47に配置するとともに、固定具16のボルト26を、エアバッグ14のパネル41,42に形成した取付孔に挿入する。また、エアバッグ14の内側に配置されたテザー58の後端部を保持解放手段18のピン35に係止し、このピン35を突出させてテザー58を抜け止めし、保持解放手段18に保持した状態とする。この状態で、図1に示すように、インフレータ12のガス供給部22を覆うガス案内部29が、エアバッグ14の隔壁51の後端部51aに対向する。また、この状態で、保持解放手段18に保持されたテザー58により、エアバッグ12の突出先端側48は基部47側に連結されて引き寄せられた状態となり、図3に示すように、エアバッグ14の上側気室54を構成するパネル41,42は断面略W字状に内側に折り込まれた折り返し部60が形成され、上側気室54の容量が小さく制限されている。
そして、このようにユニットに組み合わされたエアバッグ14を所定の形状に小さく折り畳み、さらに、これらユニットとエアバッグ14とを必要に応じてケースに収納し、エアバッグ装置11が構成される。そして、このエアバッグ装置11は、座席Sの側部に収納し、固定具16のボルト26を座席Sのフレームなどに固定することにより、自動車の座席Sに取り付けられ、すなわち、固定具16を介して、エアバッグ14及びインフレータ12が車体に取り付けられる。さらに、このエアバッグ装置11のインフレータ12のコネクタ23は、ハーネス23aを介して、車両側に備えられた制御装置に接続される。同様に、保持解放手段18のアクチュエータ33も、制御線34を介して制御装置に接続される。そして、この制御装置は、CPUを備えるとともに、単数あるいは複数のセンサが接続され、これらセンサにより得られる因子である乗員の状態や衝突の状況に応じて、インフレータ12に、このインフレータ12を起動させる点火信号を送るとともに、アクチュエータ33に対して制御信号を送る。
例えば、センサは、乗員の状態、例えば体格を検出するものとして、座席Sの座面に内蔵された体重(ウェイト)センサ、着座した乗員自体を撮影するCCDカメラ、及び座席Sの前後位置やリクライニング状態を検出するシートスライドリクライニングセンサなどを備え、これらセンサから得られる乗員の体重、画像の解析及び座席Sの位置などから算出した乗員の大きさなどが因子となる。例えば、運転席については、座席Sが前側に移動している場合には、体格が小さいことを推定する情報となる。一方、乗員以外の状況、例えば衝突状況を検出するものとして、車体側面に衝突検知センサを備え、このセンサから得られる衝突の大きさ(加速度)、水平移動か横転かなどのモードか因子となる。
そこで、車両が側面衝突などの衝撃を受けると、各センサのセンシング信号に基づき、制御手段は、乗員の保護に適切な状態でインフレータ12を起動し、ガス供給部22からガスを噴射する。すると、このガスは、ガス案内部29により案内され、上側気室54と下側気室55とに所定の割合で分配されて供給され、これら上側気室54及び下側気室55すなわち膨出部46aが膨張展開する。そして、この膨張展開する圧力により、エアバッグ14はカバーを開いて座席Sから突出し、乗員とドアのパネルとの間に扁平に膨張展開し、乗員を保護する。
ここで、制御装置は、乗員の体型に応じた信号を送ってアクチュエータ33を制御し、ピン35を進退させ、テザー58を保持あるいは解放のどちらかの状態とする。
そして、例えば乗員が平均的な成人男性の体格の場合には、図4に示すように、アクチュエータ33のピン35を移動させずに前進位置に保持し、テザー58を保持する。すると、このテザー58により、エアバッグ14の折り返し部60の形状が維持され、上側気室54の容量は比較的小さくなり、インフレータ12から供給される一定量のガスにより、比較的反力が大きくなり、大きい体格の乗員を確実に拘束して保護できる。
一方、例えば乗員が小柄な女性の体型の場合には、図5に示すように、アクチュエータ33のピン35を移動すなわち後退させ、テザー58を解放する。すると、エアバッグ14は、制限されることなく展開可能になり、折り返し部60の部分も前方に展開して、上側気室54の容量は比較的大きくなり、インフレータ12から供給される一定量のガスにより、比較的反力が小さくなり、小さい体格の乗員を柔らかく拘束して保護できる。
また、衝突の状況に関し、大きな衝突エネルギーが乗員に加わる場合には、例え小柄で軽い乗員の場合でも、テザー58を解放せず、大きな反力で乗員を拘束することもできる。さらに、モードがロールオーバーすなわち横転の場合は、大柄な乗員に対して、衝突の初期には、テザー58を解放せず、大きな反力で乗員を拘束し、展開の後期に保持解放手段18を作動させてテザー58を解放し、いわば押圧モードから低圧・大面積モードに移行させる多段の制御を行うこともできる。
このように、本実施の形態によれば、インフレータ12からガスが供給され、車体側部と乗員の体側との間すなわち乗員の側方に展開するエアバッグ14を備えたいわゆるサイドエアバッグ装置であるエアバッグ装置11について、テザー58により、エアバッグ14の上側気室54の突出先端側48を基部47側に接離可能に短く連結し、このテザー58を制御装置の制御により所定の条件下で基部47側から離脱可能としたため、インフレータ12から一定の容量のガスを供給することにより、エアバッグ14の容量を変化させることにより反力を変化させ、乗員を体型別に適切な条件すなわち反力で保護できる。
すなわち、例えば、乗員が平均的な男性など比較的大柄な場合は、内圧を大きくし、エアバッグ14を小さく硬めに膨張展開させて、底つきなどすることなく乗員を確実に拘束して保護できる。一方、乗員が小柄な女性など比較的小柄な場合は、内圧を小さくし、エアバッグ14を大きく柔らかめに膨張展開させて、乗員の胸部を柔らかく拘束して保護できる。
特に、エアバッグ14は、上側気室54の容量を変化させることにより、腰部保護部である下側気室55については、乗員の体格に関わりなく十分な反力を確保し、胸部保護部である上側気室54については、体格に応じて反力を変化させるという、乗員の側方に展開するサイドエアバッグとして適切な特性を容易に実現できる。
また、テザー58は、乗員側基布パネル41と車体側基布パネル42とを重ねた重合部43に重ね、外周縫合線44で縫い合わせたため、テザー58をエアバッグ本体部46に簡略な構造で強固に連結できる。さらに、テザー58は、基布が複数重ねられた部分に接続されるとともに、上側気室54の突出先端側48の略全長にわたって連結されるため、簡略な構造で強固に連結できる。
さらに、テザー58により形成される折り返し部60は、テザー58の解放時には、エアバッグ14の展開方向に沿って、すなわち乗員の側方に沿って前方に向かうため、乗員への影響を抑制できるとともに、アクチュエータ33の動作によりテザー58を保持した状態と解放した状態とで形状の変化が小さく、エアバッグ14の展開特性を容易に安定させることができる。
また、テザー58を保持しあるいは解放する保持解放手段18は、ピン35を進退させてテザー58の基部側を保持及び解放するアクチュエータ33としたため、保持解放手段18がテザー58を迅速に解放する構成を容易に実現できる。
また、保持解放手段18は、インフレータ12を取り付ける取付具16に取り付けて、ユニット化し、構造を簡略化して製造コストを低減できる。
さらに、インフレータ12は、ガスの噴射特性を変更可能ないわゆるツインスクイブタイプなどの複雑な構成のものを用いる必要がなく、製造コストを低減できる。
なお、上記の実施の形態では、テザー58は環状とし、突出先端側48の略全長にわたって連結したが、この構成に限られず、例えば1のベルト状のテザーの先端部を突出先端側48の上端部などに縫合などして接合し、テザーの基端側には、アクチュエータ33のピン35に係止される係止孔を設けることもできる。
また、エアバッグ14は、2室の構成に限られず、3室以上の複数の分室を設けることもでき、あるいは、隔壁51を設けずに全体を1個の気室とすることもできる。
また、インフレータ12、エアバッグ14、固定具16の形状や構成は上記のものに限られず、種々の構成のものを用いることができる。例えば、インフレータは、燃焼によりガスを供給するいわゆるパイロ式の構成を採ることもできる。また、エアバッグには、供給されたガスを排気可能な排気口を設けることもできる。
本発明は、例えば、自動車の座席の側部に収納され、乗員とドアとの間に展開して、乗員を保護するいわゆるサイドエアバッグとして用いられる。
本発明のエアバッグ装置の一実施の形態を示す保持解放手段が連結手段を保持した状態の説明図である。 同上エアバッグ装置の図1のI−I断面相当位置の説明図である。 同上エアバッグ装置の図1のII−II断面相当位置の説明図である。 同上エアバッグ装置の大柄な乗員に対応してエアバッグを展開した状態の説明図である。 同上エアバッグ装置の小柄な乗員に対応してエアバッグを展開した状態の説明図である。
符号の説明
11 エアバッグ装置
12 インフレータ
14 エアバッグ
18 保持解放手段
33 アクチュエータ
35 ピン
41 乗員側基布パネル
42 車体側基布パネル
43 重合部
45 外殻部
46 エアバッグ本体部
46a 膨出部
47 基部
48 突出先端側
54 上側気室
55 下側気室
58 連結手段としてのテザー
F 展開方向としての前方

Claims (6)

  1. 内側にガスが導入されて膨出する膨出部を構成する袋状の外殻部、及びこの外殻部の一部を他の部分に連結して前記膨出部の容積を規制する連結手段を備えたエアバッグと、
    このエアバッグにガスを供給するインフレータと、
    入力される制御信号に応じて前記連結手段を保持及び解放する保持解放手段と
    を具備することを特徴とするエアバッグ装置。
  2. エアバッグは、着席した乗員の側部と車体の部材との間に展開し、
    前記乗員の状態及び前記乗員以外の状況の少なくとも一方を検出し、検出した因子に応じて保持解放手段に制御信号を入力する制御手段を具備する
    ことを特徴とする請求項1記載のエアバッグ装置。
  3. エアバッグは、車体に取り付けられる基部と、この基部から展開方向に突出するエアバッグ本体部とを備え、
    このエアバッグ本体部は、着席した乗員の胸部の側方に展開する上側気室と、この上側気室の下方であって着席した乗員の腰部の側方に展開する下側気室とを備え、
    連結手段は、前記上側気室の突出先端側と前記基部側に配置された保持解放手段とを連結する
    ことを特徴とする請求項2記載のエアバッグ装置。
  4. エアバッグは、車体の部材に面する車体側基布パネルと、乗員側に面する乗員側基布パネルとを重ねて接合して袋状に形成され、
    連結手段は、これら車体側基布パネルと乗員側基布パネルとを重ねた重合部に連結された
    ことを特徴とする請求項3記載のエアバッグ装置。
  5. 連結手段は、上側気室の突出先端側の略全長にわたって連結された
    ことを特徴とする請求項3または4記載のエアバッグ装置。
  6. 連結手段は、先端の両端部を突出先端側に連結した紐状のテザーを備え、
    保持解放手段は、ピンを進退させて前記テザーの基部側を保持及び解放するアクチュエータを備えた
    ことを特徴とする請求項3ないし5いずれか一記載のエアバッグ装置。
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