JP2009105062A - ショートアーク型超高圧水銀ランプ - Google Patents

ショートアーク型超高圧水銀ランプ Download PDF

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【課題】電極の形状変化を抑えて常に安定なアーク放電を作ることが可能なショートアーク型超高圧水銀ランプを提供すること。
【解決手段】 水銀と、希ガスと、ハロゲンを封入したショートアーク型超高圧水銀ランプにおいて、前記一対の電極のうち少なくとも一方の電極は、軸部に巻き付けたコイルの根元側の切れ端が、レーザ照射により、電極軸に溶融されていることを特徴とするショートアーク型超高圧水銀ランプ。
【選択図】 図1

Description

この発明はショートアーク型超高圧水銀ランプに関する。特に、発光管内に0.15mg/mm以上の水銀が封入され点灯時の水銀蒸気圧が110気圧以上となる超高圧水銀ランプを光源とした液晶ディスプレイ装置やDMD(デジタルミラーデバイス)を使ったDLP(デジタルライトプロセッサ)などのプロジェクター装置に使われる光源用放電ランプに関する。
投射型プロジェクター装置は、矩形状のスクリーンに対して、均一にしかも十分な演色性をもって画像を照明させることが要求され、このため、光源としては、水銀や金属ハロゲン化物を封入させたメタルハライドランプが使われている。また、このようなメタルハライドランプも、最近では、より一層の小型化、点光源化が進められ、また電極間距離の極めて小さいものが実用化されている。
このような背景のもと、最近では、メタルハライドランプに代わって、今までにない高い水銀蒸気圧、例えば150気圧、を持つランプが提案されている。これは、水銀蒸気圧をより高くすることで、アークの広がりを抑える(絞り込む)とともに、より一層の光出力の向上を図るというものである。
このような超高圧放電ランプは、例えば、特開平2−148561号、特開平6−52830号に開示されている。
上記ランプは、例えば、石英ガラスからなる発光管に一対の電極を2mm以下の間隔で対向配置し、この発光管に0.15mg/mm以上の水銀と1×10−6〜1×10−2μmol/mmの範囲でハロゲンを封入した超高圧水銀ランプが使われる。ハロゲンを封入する主目的は発光管の失透防止であるが、これにより、いわゆるハロゲンサイクルも生じる。
ところで、上記超高圧水銀ランプ(以下、単に放電ランプともいう)は、点灯時間の経過とともに電極形状が変形して放電アークの形状が乱れるという現象が起こる。この現象は放電ランプによって発生するものもあれば、全く発生しないものもあるが、この形状変化が激しくなると放電ランプとしては使うことができなくなる。
特開2001−312997号 特開平6−89699号
この発明が解決しようとする課題は、電極の形状変化を抑えて常に安定なアーク放電を作ることが可能なショートアーク型超高圧水銀ランプを提供することである。
上記課題を解決するために、請求項1に係るショートアーク型超高圧水銀ランプは、石英ガラスからなる発光管に一対の電極を2mm以下の間隔で対向配置し、この発光管に0.15mg/mm以上の水銀と、希ガスと、1×10−6〜1×10−2μmol/mmの範囲でハロゲンを封入した構造であって、前記一対の電極のうち少なくとも一方の電極は、軸部に巻き付けたコイルの根元側の切れ端が、レーザ照射により、電極軸に溶融されていることを特徴とする。
さらに、前記コイル部と前記発光間内表面の最短距離は2.0mm以内であることを特徴とする。
本発明者らは、鋭意検討した結果、前記電極形状の変化はランプ始動直後のグロー放電からアーク放電に移行するときの、コイル後端を起点とする放電が起こっているときの、コイル後端における電流集中が原因であることを突き止めた。この原因から放電容器内における化学反応によりコイル後端部にタングステンが蓄積して、数百時間の点灯により放電容器内面に到達するまで成長してしまい、場合によっては放電容器にクラックを発生させることが判明した。
本発明に係る超高圧水銀ランプを示す。 本発明に係る超高圧水銀ランプの電極の構造を示す。 本発明に係る超高圧水銀ランプの電極の構造を示す。 本発明に係る超高圧水銀ランプの電極の製造方法を示す。 本発明に係る超高圧水銀ランプを使った光源装置を示す。
図3は電極の根元付近の拡大構造を表す。(a)(b)は同一の構造を示すが、(a)が構成を説明するための符号を付しており、(b)は放電容器内の反応を説明するための符号を付している。
本発明の放電ランプのようにプロジェクター装置に搭載されてランプは、プロジェクター装置の小型化の要請により、放電ランプ自身も小型化が強く求められている。その一方で、放電ランプは高い温度条件で点灯されることから、電極には熱容量を持たせる必要があり、ある程度の大きさ(体積)が必要となる。
従って、図に示すように、電極1のコイル部4と放電容器の壁との距離Lは極めて短くなってしまい、数値例をあげると、2.0mm以下であり、具体的には1.5mm以下や1.0mm以下のランプも存在している。なお、ここで定義される距離とは、コイル部と放電容器の壁との最短距離である。
さらに、本発明者らは、ランプ点灯に伴い距離Lがより短くなっていく原因を以下のように推測している。
すなわち、コイル4の後端部に電流が集中すると、局所的に加熱されたタングステンは表面から放射状に飛散するように蒸発する。蒸発したタングステンは水銀および希ガスよりも電離電圧が低いためアークeにより容易に電離され、コイル4の後端部から最も近い放電容器内表面にアークeの経路を導く。その結果、図示のように放電容器の内面に高温のアークeが接触、あるいは衝突することになり、これが原因となって、放電容器内面が局部的に凹むとともに、放電容器の構成材料である石英ガラス(SiO)が蒸発する。蒸発したSiOは、放電プラズマによりSiとOに分離して、電極先端からタングステンの酸化物としての蒸発を招くことになる。このタングステンの酸化物がコイル後端部に輸送され、酸素の脱離反応によりWとして堆積することで距離Lをより短くすることになる。ランプ始動のたびにある確率でこの現象が生じると、さらなる成長を招いてこれら反応サイクルの繰り返しにより放電容器内面に接触するまで成長、蓄積したものと考える。
上記現象は、コイルと放電容器内面が極めて近い放電ランプにおいて生ずるものではあるが、本発明者らはコイル後端部から生じる放電アークが、放電開始とともに電流集中を抑制することさえできれば、このような問題には発展しないことを見出したわけである。
図1に本発明のショートアーク型超高圧水銀ランプ(以下、単に「放電ランプ」ともいう)の全体構成を示す。
放電ランプ10は、石英ガラスからなる放電容器によって形成された概略球形の発光部11を有し、この発光部11には、一対の電極1が互いに対向して配置する。また、発光部11の両端部から伸びるよう封止部12が形成され、これらの封止部12内には、通常モリブデンよりなる導電用金属箔13が、例えばシュリンクシールにより気密に埋設されている。一対の電極1は軸部が、金属箔13に溶接されて電気的に接続され、また、金属箔13の他端には、外部に突出する外部リード14が溶接されている。
発光部11には、水銀と、希ガスと、ハロゲンガスが封入されている。
水銀は、必要な可視光波長、例えば、波長360〜780nmという放射光を得るためのもので、0.15mg/mm以上封入されている。この封入量は、温度条件によっても異なるが、点灯時150気圧以上で極めて高い蒸気圧となる。また、水銀をより多く封入することで点灯時の水銀蒸気圧200気圧以上、300気圧以上という高い水銀蒸気圧の放電ランプを作ることができ、水銀蒸気圧が高くなるほどプロジェクター装置に適した光源を実現することができる。
希ガスは、例えば、アルゴンガスが約13kPa封入され、点灯始動性を改善するためのものである。
ハロゲンは、沃素、臭素、塩素などが水銀その他の金属との化合物の形態で封入され、ハロゲンの封入量は、10−6〜10−2μmol/mmの範囲から選択される。その機能はハロゲンサイクルを利用した長寿命化も存在するが、本発明の放電ランプのように極めて小型で高い内圧を有するものは、このようなハロゲンを封入することが放電容器の失透防止を主目的としている。
放電ランプの数値例を示すと、例えば、発光部の最大外径9.5mm、電極間距離1.5mm、発光管内容積75mm、定格電圧80V、定格電力150Wであり、交流点灯される。
また、この種の放電ランプは、小型化するプロジェクター装置に内蔵されるものであり、装置の全体寸法が極めて小型化される一方で高い光量が要求されることから、発光管部内の熱的影響は極めて厳しいものとなり、ランプの管壁負荷値は0.8〜2.0W/mm2、具体的には1.5W/mm2となる。
このような高い水銀蒸気圧や管壁負荷値を有することがプロジェクター装置やオーバーヘッドプロジェクターのようなプレゼンテーション用機器に搭載された場合に、演色性の良い放射光を提供することができる。
図2は電極1の拡大図を示す。(a)(b)(c)はそれぞれ本発明の実施形態を示している。
いずれの図においても、電極1は、突起部2、太径部3、コイル部4と軸部5から構成される。
突起部2は、軸部5の先端によって形成されており、軸部5の外径に等しいか、あるいは溶融により若干大きいあるいは小さい値を有している。すなわち、突起部2は放電ランプの点灯によって、発生して成長するものではなく、軸部5の先端面によってもともと形成されている。
太径部3は、例えば糸状のタングステンをコイル状に巻き付けた状態から溶融して形成される。このため溶融太径部ともいい塊状になることで熱容量を大きくできる。特に、本発明の放電ランプは発光部内がきわめて熱的条件の厳しいものであるから太径部3は必要となる。
コイル部4は、同じく糸状のタングステンをコイル状に巻き付けた状態から前方部分が溶融して太径部3となり、残ったコイルの部分により形成される。コイル部4は、点灯始動時においては表面の凹凸効果により始動の種(始動開始位置)として機能するとともに、点灯後においては表面の凹凸効果と熱容量により放熱の機能を有している。また、コイルは細線のため加熱されやすく、グロー放電からアーク放電への移行を容易にする働きがある。
(a)は、コイル部4の後端部4a(4a1、4a2)において、その端面(切れ端)を溶融させることでバリやエッジのような鋭角な部分が存在しない構造となっている。このため、点灯始動時にコイル部を起点として発生したアーク放電は、点灯始動後も持続するようなことはなく、速やかに突起部2まで移行することになる。
鋭角が存在しない構造とは、コイルの端部を曲面化処理することであり、曲面化処理とはバリやエッジは存在しないように曲面形状にすることである。この曲面化処理は、例えば、レーザ光で形成できる。
また、図のように、コイルを軸部5に対して二重に巻きつける構造においては、内部に巻き付けたコイルの端部4a2と、外部に巻き付けたコイルの端部4a1の両方に対して鋭角が存在しないように曲面化処理をする必要がある。二重に巻き付ける理由は熱容量を大きくするためである。
(b)は、軸部5に巻き付けたコイル部が電極の先端から根元に向かって巻きつけて、その後、折り返して再び先端に向かって巻きつける構造となっている。つまり、コイルの端部は太径部4を一体的に溶融しており、根元側端部はいわゆる切れ端が存在しない構造を形成している。このようなコイル部構造も、コイルの根元側端部は、バリやエッジなどの鋭角な部分が存在しない構造といえる。
この構造の利点は、コイル部4の根元側端部において、レーザ光の照射などの特別な処理をする必要がないため、製造作業が極めて容易になることである。
(c)は、コイル部4が、前方のみならず後端部においても軸部5と一体的に溶融していることである。このためコイル部の根元側は鋭角な部分が存在しないばかりか、端部そのものが存在しない構造となっている。
この構造の利点は、バリやエッジのような鋭角な部分の存在を確実になくすことができることである。
図4は電極1の製造方法の一例を説明するための概略図であり、図3(a)の電極構造の製造方法について説明している。
(a)は電極ができ上がる前の状態を表すもので、タングステンからなる軸部5に対して、糸状のコイル4’が巻き付けられる。コイル4’は、例えばタングステンからなり、軸部5に対して、例えば2層に巻き付けられている。ここでコイル4’の端部には、バリエッジなどの鋭角な部分(いわゆる切れ端)S1、S2が存在する。
数値例をあげると、軸部5の長さは5.0〜10.0mmの範囲であって、例えば7.0mm、軸部5の外径はΦ0.2〜0.6mmの範囲であって、例えば0.4mmである。また、コイル4’の位置は軸部5の先端から0.4〜0.6mmの範囲であって、例えば0.5mm離れた位置から巻きつけられ、軸方向に1.5〜3.0mmの範囲であって、例えば1.75mmの長さで巻きつけられている。
また、コイル4’の線径はΦ0.1〜0.3の範囲であって、例えば、0.25mmである。
このようなコイル4’の線径や層数は、放電ランプの仕様と後述するレーザ光のビーム径に対応して適宜設定できる。
(b)はコイル4’の先端部分にレーザ光を照射する状態を表している。レーザ光は、例えばYAGレーザなどの放射光であって、軸部5の先端に一番近いコイル4’を照射する。その後は、必要に応じて、照射位置を後端にずらして照射する。
レーザ光をコイル4’の所定の位置に確実に照射させることにより、軸部5に巻きつけたコイル4’を設計どおりに溶融させることができ、これにより、溶融太径部3を形成できるとともに、コイル先端の鋭角部分S1も除去することができる。
(c)は上記レーザ光の照射によって、太径部3が形成された状態を示す。太径部3は表面が溶融して滑らかなものとなっている。
数値例をあげると、突起部の外径はΦ0.15〜0.6mmであって、例えばΦ0.3mm、軸方向の長さは0.1〜0.4mmであって、例えば0.25mmである。太径部の外径はφ1.0〜2.0mmであって、例えば1.4mmであり、軸方向の長さは0.7〜2.0mmであって、例えば1.0mmである。
なお、太径部3はコイルを溶融させることでできるものであるが、コイルの後端を溶融させることなく残すことでコイル部4が形成される。コイル部4の後端には鋭角な部分S2が残っている。
(d)はコイル部4の後端に存在する鋭角な部分S2に対してレーザ光を照射させている。(b)におけるレーザ照射はコイルを溶融させて突起部2、太径部3など電極を形成することを主目的とするのに対し、この工程におけるレーザ照射はバリなどの鋭角な部分の除去を目的としている。従って、本工程におけるレーザ照射は、(b)におけるレーザ照射に対し、光の強度やビーム径を変更する。
(b)(d)のレーザ光の照射は、電極が酸化しないためにアルゴンガスなどの雰囲気で行うことが好ましい。
(b)工程におけるレーザ光照射について、数値例をあげると、ビーム径はΦ0.2〜0.7mmであって、例えばΦ0.6mm、また、照射時間は0.2〜1.0秒であって、例えば0.35秒である。(d)工程は、一般的にはこれよりも小さい数値となるが、鋭角部分が大きい場合などはこの限りではない。
また、レーザ照射は連続的に照射することもできるが、パルス的に照射させることもできる。この場合のパルス照射とは短時間(m秒レベル)の照射と休止を繰り返す照射であって、通常は連続的な照射よりも効果的である。
以上のように、本発明の放電ランプはコイルの根元側端部に鋭角な部分が存在しないように処理している。このため、点灯始動時に発生したアーク放電を速やかに電極の先端まで移行することができる。このため、根元放電にもとづく放電容器内面のSiOの蒸発や電極先端からの酸化タングステンの蒸発とその蓄積を防止あるいは減少することができる。結果として、コイルの根元側端部にタングステンが蓄積することによる電極形状の変形を抑えることができる。
ここで、本発明の放電ランプは、第一に、コイル部と放電容器内面の最短距離(図3における距離L)が小さいことが前提となる。最短距離Lが小さいからこそ、根元放電により放電容器内面にアークが衝突、接触するからである。具体的には、最短距離Lは2.0mm以下であって、1.5mm以下、1.0mm以下において顕著に発生する。
第二に、本発明の放電ランプは電極間距離が2mm以下であって、発光部に0.15mg/mm以上の水銀と、希ガスと、1×10−6〜1×10−2μmol/mmの範囲でハロゲンを封入したショートアーク型超高圧水銀ランプが前提となっている。
このような構成の放電ランプであるからこそ、放電容器内面から放出されたSiO2が放電プラズマでSiとOに分離して、Siが電極の構成材料であるタングステン(W)に固溶して融点を下げて電極を損耗させ、放電空間内の酸素(O)と反応してコイル根元まで輸送蓄積するからである。ここで、酸素(O)が適量であるならばハロゲンサイクルとして機能して、放電容器内壁へのタングステン(W)の輸送を抑制する働きがあるが、コイル部を起点として発生したアーク放電により放電容器内面のSiO2が蒸発した場合、放電空間内に酸化タングステン(WO)が多くなり、過剰な酸化タングステンがコイルの根元側端部まで輸送され、Wが析出することになる。
従って、上記構成を具備していない放電ランプであって、使用用途などが全く異なる放電ランプにおいて、電極にコイルを巻き付ける構造は従来から知られているかもしれない。しかし、そのような放電ランプは、もともとコイルの根元側端部にタングステンが蓄積するという現象は生じないため、すなわち技術的課題が存在しないものであるから、このような先行技術は本発明と全く次元を異にするものといえる。
本発明の放電ランプは電極の先端に突起部を有することを特徴とする。この突起部によりアーク放電を安定させるとともに、発光部に0.15mg/mm以上の水銀と、希ガスと、1×10−6〜1×10−2μmol/mmの範囲でハロゲンを封入したショートアーク型の放電ランプの場合は、当該突起が自己制御的に伸縮することで電極間距離を最適値に調整することが可能となる。
そして、突起部は軸部を利用して予め形成されることで自己制御的に伸縮する方向を予め規制することができる。しかし、突起部を放電ランプの製作時においては形成することなく、いわゆるゼロの状態からランプ点灯に伴い形成することも可能である。
放電ランプについて数値例をあげると以下のようになる。
発光部外径は、Φ8〜Φ12mmの範囲であって、例えば、10.0mm、発光部内容積は、50〜120mmの範囲であって、例えば、65mm、電極間距離は0.7〜2mmの範囲であって、例えば、1.0mmである。
また、放電ランプは定格200W、矩形波150Hzで点灯する。
電極1は純度99.9999%以上のタングステンから構成することが望ましい。これは電極に含まれる不純物が放電空間に放出された場合、放電容器の失透,黒化の原因になるからである。
図5は放電ランプ10とこの放電ランプ10を取り囲む凹面反射鏡20、さらにこの組み合わせ(以下、放電ランプ10と凹面反射鏡20の組み合わせを光源装置と称する)をプロジェクター装置30に組み込んだ状態を示す。プロジェクター装置30は、現実には、複雑な光学部品や電気部品などが密集するものであるが、図においては説明の便宜上簡略化して表現している。
放電ランプ10は凹面反射鏡20の頂部開口を通して保持される。放電ランプ10の一方の端子T1と他方の端子T2に不図示の給電装置が接続される。凹面反射鏡20は楕円反射鏡や放物面鏡が採用され、反射面には所定の波長の光を反射する蒸着膜が施される。
凹面反射鏡20の焦点位置は、放電ランプ10のアーク位置に設計されており、アーク起点の光を効率よく反射鏡によって取り出すことができる。
なお、凹面反射鏡20には前面開口を塞ぐ光透過性ガラスを装着することもできる。
なお、以上説明した電極構造は、放電ランプの両電極に採用することが望ましい。しかしながら、いずれか一方の電極にのみ採用することもできる。
また、上記説明は交流点灯型の超高圧水銀ランプについて説明したが、直流点灯型の超高圧水銀ランプについて適用することもできる。
以上、説明したように本発明に係る放電ランプの電極構造は、コイルの根元側端部をバリやエッジが存在しないように曲面化処理、あるいは溶融処理することを特徴とする。これにより、いわゆる根元放電の持続を防止することができ、コイル部の根元側端部にタングステンが蓄積することを防止できる。
軸部の先端によって突起が形成されていることを特徴とする。
1 電極
2 突起部
3 大径部
4 コイル部
5 軸部
10 放電ランプ
11 発光部
12 封止部

Claims (1)

  1. 石英ガラスからなる発光管に一対の電極を2mm以下の間隔で対向配置し、この発光管に0.15mg/mm以上の水銀と、希ガスと、1×10−6〜1×10−2μmol/mmの範囲でハロゲンを封入したショートアーク型超高圧水銀ランプにおいて、
    前記一対の電極のうち少なくとも一方の電極は、軸部に巻き付けたコイルの根元側の切れ端がレーザ照射により電極軸に溶融されているとともに、当該コイルと前記発光管内表面の最短距離が2.0mm以内であることを特徴とするショートアーク型超高圧水銀ランプ。
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JP2014519803A (ja) * 2011-06-17 2014-08-14 ロベルト・ボッシュ・ゲゼルシャフト・ミト・ベシュレンクテル・ハフツング 電池システムおよび中間電圧を供給するための方法

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