JP2009104333A - 走行支援システム及び走行支援装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】車両が信号機手前で停車したときも停車しないときも信号機の情報を提供して車両の走行支援を行ない、車両へのデータ量を最小限とする。
【解決手段】光ビーコン送信機100は、車両が信号機b手前で停止した際の赤信号終了時間Tを算出し、車両が信号機b手前で停止したときと停止しないときとに対応した路車間通信データを生成する路車間通信データ生成部106を有し、光ビーコン受信機400は、路車間通信データに含まれた車両が信号機b手前で停止したときと停止しないときとに対応した信号サイクル情報を識別するデータ解読部404と、車両が信号機b手前で停止したときと停止しないときと応じて、各々対応したデータに基づき走行支援を行う表示データ生成部406を有するため、車両が信号機b手前で停止したときも停止しないときも信号機bの情報に基づき走行支援ができ、データ量を削減できる。
【選択図】図1

Description

本発明は走行支援システム及び走行支援装置に関し、特に、道路に設置され、信号機における信号の変遷に関する情報である信号サイクル情報を送信する路側送信機と、車両に設置され、路側送信機から送信された信号サイクル情報を受信し、信号サイクル情報に基づいて車両の走行支援を行う走行支援装置とを備えた走行支援システム、及び当該走行支援装置に関するものである。
従来、道路に設置された光ビーコン等の路側送信機により、信号機における信号の変遷に関する情報を車両に対して提供することが行われている。例えば、特許文献1には、車両が信号のある交差点に向かって道路を走行している場合において、当該車両が、当該交差点の黄信号の終了までに当該交差点に進入できず、当該交差点の手前で停止もできない車両の位置と速度の領域であるジレンマゾーンに入っている場合に、信号制御システムで設定される黄開始時刻等の信号制御の切り替えタイミング情報を車両で取り込み、ドライバに対して当該交差点の手前で停止できる限界走行速度、当該車両が当該交差点の黄信号の終了までに当該交差点に進入できる限界走行速度の提供を行うことにより、車両が交差点でスムーズに停止させるか、又は、黄信号終了以前で交差点に進入できるようにする技術が開示されている。
特開2006−139707号公報
上記のような技術では、情報提供の対象となる信号機の手前に別の信号機がある等の場合において、車両が手前の信号機の信号待ちのために停止することにより、先の対象となる信号機に車両が到達する時期がずれ込んでしまい、実際に車両が信号機に到達したときには、情報提供された対象となる信号機における信号の切り替えに関する情報を車両が利用することができないというケースが頻繁に発生する。
この場合において、車両が信号機の手前で停止しなかった場合と停止した場合との両方の時間にわたる情報を全て車両に提供することも考えられるが、これでは信号の情報を提供しなければならない時間が長時間に及び、車両に提供されるデータ量が膨大となってしまう場合がある。また、信号機の手前で停止するか否かを予想して、信号に関する情報を送る方法では、車両の速度変化により、停止するか否かの判定を誤る可能性があり、この場合、信号機に車両が到達する時期にみあった有用な情報を送ることができず、車両の走行支援をおこなうことが出来ない場合がある。
本発明は、上記問題点を解消する為になされたものであり、その目的は、車両が信号機の手前で停車した場合も停車しなかった場合も信号機の情報を提供して車両の走行支援を行うことができ、且つ車両に提供されるデータ量を最小限の量とできる走行支援システム及び走行支援装置を提供することにある。
本発明は、道路に設置され、信号機における信号の変遷に関する情報である信号サイクル情報を送信する路側送信機と、車両に設置され、路側送信機から送信された信号サイクル情報を受信し、信号サイクル情報に基づいて車両の走行支援を行う走行支援装置と、を備え、路側送信機は、車両が信号機の手前で停止した場合における停止時間を算出する停止時間算出手段と、車両が信号機の手前で停止せずに走行した場合に対応した第1信号サイクル情報と、停止時間算出手段が算出した停止時間に対応した第2信号サイクル情報とを含む信号サイクル情報を生成する信号サイクル情報生成手段と、信号サイクル情報生成手段が生成した信号サイクル情報を送信する送信手段と、を有し、走行支援装置は、路側送信機の送信手段が送信した信号サイクル情報を受信する受信手段と、受信手段が受信した信号サイクル情報に含まれる第1信号サイクル情報及び第2信号サイクル情報を識別する識別手段と、車両が信号機の手前で停止せずに走行した場合には、識別手段が識別した第1信号サイクル情報に基づいて車両の走行支援を行い、車両が信号機の手前で停止した場合には、識別手段が識別した第2信号サイクル情報に基づいて車両の走行支援を行う走行支援手段と、を有する、走行支援システムである。
この構成によれば、路側送信機は、車両が信号機の手前で停止した場合における停止時間を算出する停止時間算出手段と、車両が信号機の手前で停止せずに走行した場合に対応した第1信号サイクル情報と、停止時間算出手段が算出した停止時間に対応した第2信号サイクル情報とを含む信号サイクル情報を生成する信号サイクル情報生成手段と、信号サイクル情報生成手段が生成した信号サイクル情報を送信する送信手段とを有するため、車両が信号機の手前で停止した場合と停止しなかった場合に対応した信号機の情報を送信することができる。
また、この構成によれば、走行支援装置は、路側送信機の送信手段が送信した信号サイクル情報を受信する受信手段と、受信手段が受信した信号サイクル情報に含まれる第1信号サイクル情報及び第2信号サイクル情報を識別する識別手段と、車両が信号機の手前で停止せずに走行した場合には、識別手段が識別した第1信号サイクル情報に基づいて車両の走行支援を行い、車両が信号機の手前で停止した場合には、識別手段が識別した第2信号サイクル情報に基づいて車両の走行支援を行う走行支援手段と、を有するため、車両が信号機の手前で停止した場合と停止しなかった場合とのいずれの場合も信号機の情報に基づいて車両の走行支援を行うことができる。
さらに、この構成によれば、路側送信機は第1信号サイクル情報及び第2信号サイクル情報以外の信号サイクル情報を送信する必要がなく、走行支援装置は第1信号サイクル情報及び第2信号サイクル情報以外の信号サイクル情報を受信する必要がないため、車両に提供されるデータ量を最小限の量とすることができる。
この場合、信号サイクル情報生成手段は、第1信号サイクル情報に関する信号の表示時間帯と第2信号サイクル情報に関する信号の表示時間帯とが重複しないときは、第1信号サイクル情報の全情報と第2信号サイクル情報の全情報とを含む信号サイクル情報を生成し、第1信号サイクル情報に関する信号の表示時間帯と第2信号サイクル情報に関する信号の表示時間帯とが重複するときは、第1信号サイクル情報の全情報と、第2信号サイクル情報から第1信号サイクル情報と重複する表示時間帯に関する情報を除いた情報とを含む信号サイクル情報を生成することが好適である。
この構成によれば、信号サイクル情報生成手段は、第1信号サイクル情報に関する信号の表示時間帯と第2信号サイクル情報に関する信号の表示時間帯とが重複しないときは、第1信号サイクル情報の全情報と第2信号サイクル情報の全情報とを含む信号サイクル情報を生成するため、路側送信機は、車両が信号機の手前で停止した場合と停止しなかった場合に対応した信号機の情報を送信することができる。
また、この構成によれば、信号サイクル情報生成手段は、第1信号サイクル情報に関する信号の表示時間帯と第2信号サイクル情報に関する信号の表示時間帯とが重複するときは、第1信号サイクル情報の全情報と、第2信号サイクル情報から第1信号サイクル情報と重複する表示時間帯に関する情報を除いた情報とを含む信号サイクル情報を生成するため、路側送信機は、重複する部分の情報を除いた最小限の量のデータを車両に送信することができる。
この場合、信号サイクル情報生成手段は、第1信号サイクル情報に関する信号の表示時間帯と第2信号サイクル情報に関する信号の表示時間帯とが重複しないときは、車両が信号機の手前で停止せずに走行した場合に対応した情報である旨のフラグを第1信号サイクル情報に含み、且つ車両が信号機の手前で停止した場合に対応した情報である旨のフラグを第2信号サイクル情報に含む信号サイクル情報を生成し、第1信号サイクル情報に関する信号の表示時間帯と第2信号サイクル情報に関する信号の表示時間帯とが重複するときは、車両が信号機の手前で停止せずに走行した場合と車両が信号機の手前で停止した場合とで情報の区別が無い旨のフラグを含む信号サイクル情報を生成することが好適である。
この構成によれば、信号サイクル情報生成手段は、第1信号サイクル情報に関する信号の表示時間帯と第2信号サイクル情報に関する信号の表示時間帯とが重複しないときは、車両が信号機の手前で停止せずに走行した場合に対応した情報である旨のフラグを第1信号サイクル情報に含み、且つ車両が信号機の手前で停止した場合に対応した情報である旨のフラグを第2信号サイクル情報に含む信号サイクル情報を生成するため、路側送信機は、簡易な手法で信号サイクル情報を生成することができ、走行支援装置は、第1信号サイクル情報に関する信号の表示時間帯と第2信号サイクル情報に関する信号の表示時間帯とが重複しないことと、第1信号サイクル情報と第2信号サイクル情報との区分とを識別することができる。
また、この構成によれば、信号サイクル情報生成手段は、第1信号サイクル情報に関する信号の表示時間帯と第2信号サイクル情報に関する信号の表示時間帯とが重複するときは、車両が信号機の手前で停止せずに走行した場合と車両が信号機の手前で停止した場合とで情報の区別が無い旨のフラグを含む信号サイクル情報を生成するため、路側送信機は、簡易な手法で信号サイクル情報を生成することができ、走行支援装置は、第1信号サイクル情報に関する信号の表示時間帯と第2信号サイクル情報に関する信号の表示時間帯とが重複することを識別でき、車両が信号機の手前で停止した場合と停止しなかった場合に対応した信号機の情報を受信することができる。
さらに、本発明は、車両に設置され、道路に設置された路側送信機から信号機における信号の変遷に関する情報である信号サイクル情報を受信し、信号サイクル情報に基づいて車両の走行支援を行う走行支援装置であって、車両が信号機の手前で停止せずに走行した場合に対応した第1信号サイクル情報と、車両が信号機の手前で停止した場合に対応した第2信号サイクル情報とを含む信号サイクル情報を受信する受信手段と、受信手段が受信した信号サイクル情報に含まれる第1信号サイクル情報及び第2信号サイクル情報を識別する識別手段と、車両が信号機の手前で停止せずに走行した場合には、識別手段が識別した第1信号サイクル情報に基づいて車両の走行支援を行い、車両が信号機の手前で停止した場合には、識別手段が識別した第2信号サイクル情報に基づいて車両の走行支援を行う走行支援手段と、を備えた走行支援装置である。
本発明の走行支援システム及び走行支援装置によれば、車両が信号機の手前で停車した場合も停車しなかった場合も信号機の情報を提供して車両の走行支援を行うことができ、且つ車両に提供されるデータ量を最小限の量とできる。
以下、本発明の実施の形態に係る走行支援システム及び走行支援装置について添付図面を参照して説明する。図1は実施形態に係る光ビーコン送信機の構成を示すブロック図であり、図2は実施形態に係る光ビーコン受信機の構成を示すブロック図であり、図3は実施形態に係る走行支援システムの構成を示す平面図である。
図3に示すように、以下に説明する本実施形態の走行支援システムは、光ビーコン受信機400を搭載した車両が、光ビーコン送信機100、信号機aが設置された交差点A、及び信号機bが設置された交差点Bを順次通過する場合に適用されるものである。以下の説明では、車両に搭載された光ビーコン受信機400に対し、主に信号機bの信号の変遷に関する情報である信号サイクルデータ(信号サイクル情報)を提供する場合を想定して説明する。図3のような状況では、光ビーコン受信機400を搭載した車両は、信号機bの手前である信号機aが設置された交差点Aにおいて停止する可能性がある。
以下、各装置の構成について説明する。図1に示すように、本実施形態の光ビーコン送信機100は、信号機a,bそれぞれの信号制御機200,300から信号機a,bそれぞれにおける信号の変遷に関する情報である信号サイクルデータを受信し、車両に対して送信するためのものである。
図1に示すように、本実施形態の光ビーコン送信機100は、車両との赤外線通信用の光ビーコンヘッド120を備えた光ビーコン制御機102からなる。光ビーコン制御機102は、信号サイクルデータ受信部104と路車間通信データ生成部106とを有している。信号サイクルデータ受信部104は、信号制御機200,300それぞれの信号サイクルデータ送信部202,302から、信号機a,bそれぞれの信号サイクルデータを受信するためのものである。
路車間通信データ生成部106は、信号サイクルデータ受信部104が受信した信号機aの信号サイクルデータから、車両が信号機aの手前で停止した場合における停止時間を算出し、車両が信号機の手前で停止せずに走行した場合に対応した情報(第1信号サイクル情報)と、算出した停止時間に対応した情報(第2信号サイクル情報)とを含む路車間通信データ(信号サイクル情報)を生成するためのものである。路車間通信データ生成部106は、特許請求の範囲に記載の停止時間算出手段及び信号サイクル情報生成手段として機能する。
路車間通信データ生成部106が生成した路車間通信データは、赤外線通信用の光ビーコンヘッド120により、赤外線通信の形態で車両に搭載された光ビーコン受信機400に送信される。光ビーコンヘッド120は、特許請求の範囲に記載の送信手段として機能する。
一方、図2に示すように、本実施形態の光ビーコン受信機400は、車両に搭載され、光ビーコン送信機100から送信された路車間通信データを受信し、路車間通信データに基づいて車両の走行支援を行う走行支援装置として機能する。
図2に示すように、本実施形態の光ビーコン受信機400は、信号サイクルデータ受信部402、データ解読部404、表示データ生成部406、GPS408、車速センサ410及び表示部412を備える。
信号サイクルデータ受信部402は、光ビーコン送信機100の光ビーコンヘッド120から赤外線通信の形態で送信された路車間通信データを受信するためのものである。信号サイクルデータ受信部402は、特許請求の範囲に記載の受信手段として機能する。
データ解読部404は、信号サイクルデータ受信部402が受信した路車間通信データから、車両が信号機の手前で停止せずに走行した場合に対応した情報と、車両が信号機の手前で停止した場合に算出された停止時間に対応した情報とを識別するためのものである。データ解読部404は、特許請求の範囲に記載の識別手段として機能する。
GPS408は、自車位置を検出するためのGPS(Global Positioning System)衛星信号を受信し、受信されたGPS衛星信号に基づき自車位置を検出するためのものである。車速センサ410は、車軸の回転数を計測することにより、車両の車速を検出するためのものである。
表示データ生成部406は、GPS408及び車速センサ410により検出された情報に基づいて、車両が、実際に信号機aが設置された交差点Aで停止したか否かを判別し、データ解読部404が識別した車両が信号機の手前で停止せずに走行した場合に対応した情報と、車両が信号機の手前で停止した場合に算出された停止時間に対応した情報とのいずれの情報に基づいて車両の運転者に対し走行支援を行うかを決定し、表示部412に表示する表示データを生成するためのものである。
表示部412は、具体的にはGPS408の液晶ディスプレイであり、表示データ生成部406が生成した表示データを表示することにより、運転者に対して走行の支援を行うためのものである。表示データ生成部406及び表示部412は、特許請求の範囲に記載の走行支援手段として機能する。
以下、本実施形態の走行支援システム及び走行支援装置の動作について説明する。以下の説明では、図3に示すように、光ビーコン受信機400を搭載した車両が光ビーコン送信機100に接近しつつある場合を想定して説明する。図4は、実施形態に係る光ビーコン送信機の動作を示すフロー図である。図4に示すように、光ビーコン制御機102の信号サイクルデータ受信部104は、信号機a,bそれぞれの信号制御機200,300から、信号機a,bそれぞれの信号サイクルデータを受信する(S11)。
信号サイクルデータ受信部104から信号機a,bそれぞれの信号サイクルデータを入力された路車間通信データ生成部106は、信号機aの信号サイクルデータから、車両が交差点Aにおいて赤信号あるいは黄信号で停止した場合の停止時間である赤信号終了時間Tを算出する(S12)。
この場合の赤信号終了時間Tは、例えば、光ビーコン送信機100が路車間通信データを送信する際に、信号機aが赤信号である場合は、車両が交差点Aにおいて赤信号で停止してから青信号で発進するまでの時間となり、そのときの赤信号の残り点灯時間となる。また、例えば、光ビーコン送信機100が路車間通信データを送信する際に、信号機aが黄信号である場合は、赤信号終了時間Tは、車両が交差点Aにおいて黄信号あるいは赤信号で停止してから青信号で発進するまでの時間となり、そのときの黄信号及び赤信号の残り点灯時間となる。あるいは、例えば、光ビーコン送信機100が路車間通信データを送信する際に、信号機aが青信号である場合は、赤信号終了時間Tは、車両が交差点Aにおいて青信号から変わった黄信号あるいは赤信号で停止してから再度青信号で発進するまでの時間となり、そのときの青信号、黄信号及び赤信号の残り点灯時間となる。
路車間通信データ生成部106は、算出した赤信号終了時間Tが、交差点Bの信号機bの信号サイクルにおいて、どの時点となるかを算出する(S13)。すなわち、例えば、信号機bの信号が一サイクルで、青信号:X1秒点灯、黄信号:X2秒点灯、赤信号:X3秒点灯と変遷する信号サイクルを有していた場合において、赤信号終了時間Tが、「青」「黄」「赤」「青」「黄」「赤」の2サイクル目までの時点であるか、「青」「黄」「赤」「青」「黄」「赤」「青」「黄」といった2サイクル目を超える時点となるかを算出する。
赤信号終了時間Tが信号機bの信号サイクルの2サイクル目を超える場合は(S14)、路車間通信データ生成部106は、まず、図5に示すように、交差点Aを青信号で通過できる場合に対応した交差点Bにおける信号機bの信号サイクルデータを生成する(S15)。図5に示すように、この場合に生成される信号サイクルデータは、車両が青信号で通過した場合に適用するデータであることを示す数値1からなるフラグFがデータの先頭に付されている。また、この場合の信号サイクルデータは、1サイクル目の青信号:X1秒点灯、黄信号:X2秒点灯、赤信号:X3秒点灯といった信号の種別と当該信号種別ごとの点灯時間とを示す信号サイクル1と、2サイクル目の信号の種別と当該信号種別ごとの点灯時間とを同様に示す信号サイクル2とを含んでいる。
次に、路車間通信データ生成部106は、図6に示すように、交差点Aを赤信号あるいは黄信号で停止した場合に対応した交差点Bにおける信号機bの信号サイクルデータを生成する(S16)。図6に示すように、この場合に生成される信号サイクルデータは、車両が赤信号等で停止した場合に適用するデータであることを示す数値2からなるフラグFがデータの先頭に付されている。また、この場合の信号サイクルデータの先頭には、赤信号終了時間Tだけ後の時点のものとして適用するデータであることを示す赤信号終了時間Tからなるオフセット値Oを含む。さらに、オフセット値Oである赤信号終了時間Tだけ後の時点における2サイクル分の信号サイクル情報である信号サイクルNと信号サイクルN+1とを含んでいる。
例えば、車両が青信号で交差点Aを通過できた場合に知りたい信号機bの2サイクル分の信号サイクル情報が信号サイクル1、信号サイクル2であり、車両が赤信号で交差点Aに停止した場合に知りたい信号機bの2サイクル分の信号サイクル情報が信号サイクル5、信号サイクル6であったとする。このような場合において、図7(a)に示すように、信号サイクル1〜6の情報を全て送信することにすると、車両が交差点Aを通過した場合及び停止した場合のいずれの場合も不要なデータである信号サイクル3〜4のデータも送信することになり、送信するデータ量が多くなってしまう。
そこで、本実施形態では、図7(b)及び図4に示すように、路車間通信データ生成部106は、青信号で通過できる場合に対応した信号サイクルデータと、赤信号等で停止した場合に対応した信号サイクルデータとを結合して、路車間通信データを生成する(S17)。これにより、本実施形態では、車両が交差点Aを通過した場合及び停止した場合のいずれの場合も不要なデータである信号サイクル3〜4のデータを除き、必要なデータのみを送信するため、送信するデータ量を削減することができる。
一方、赤信号終了時間Tが信号機bの信号サイクルの2サイクル目を超えない場合がある。例えば、図8(a)に示すように、赤信号終了時間Tが信号機bの信号の1サイクル分の長さであり、車両が青信号で交差点Aを通過できた場合に知りたい信号機bの2サイクル分の信号サイクル情報が信号サイクル1、信号サイクル2であり、車両が赤信号で交差点Aに停止した場合に知りたい信号機bの2サイクル分の信号サイクル情報が信号サイクル2、信号サイクル3であったとする。この場合、上述したように、青信号で通過できる場合に対応した信号サイクルデータと、赤信号等で停止した場合に対応した信号サイクルデータとを結合して路車間通信データを生成すると、図8(b)に示すように、信号サイクル2のデータが重複し、却ってデータ量が多くなってしまう。
そこで、赤信号終了時間Tが信号機bの信号サイクルの2サイクル目を超えない場合は(S14)、図8(c)及び図4に示すように、路車間通信データ生成部106は、青信号で通過できる場合に対応した信号サイクルデータと、赤信号等で停止した場合に対応した信号サイクルデータから青信号で通過できる場合に対応した信号サイクルデータと重複する部分を除いたデータとを結合して、路車間通信データを生成する(S18)。
図8(c)に示すように、この場合に生成される信号サイクルデータは、車両が青信号で通過する場合と赤信号等で停止した場合とで区分がないデータであることを示す数値0からなるフラグFがデータの先頭に付されている。また、この場合の通信サイクルデータは、青信号で通過できる場合に対応した信号サイクルデータ1〜2と、赤信号等で停止した場合に対応した信号サイクルデータから青信号で通過できる場合に対応した信号サイクルデータと重複する部分を除いた信号サイクルデータ3とを含んでいる。
赤信号終了時間Tが信号機bの信号の1サイクル分の長さより短い場合は、図9に示すように、路車間通信データ生成部106は、青信号で通過できる場合に対応した信号サイクルデータ1〜2と、赤信号等で停止した場合に対応したデータである信号サイクル1の赤信号終了時間Tの時点から2サイクル後のデータとなる信号サイクル2と信号サイクル3の中途までのデータとを重複部分を除いて結合して、路車間通信データを生成する。
路車間通信データ生成部106が生成した路車間通信データは、光ビーコンヘッド120から車両に搭載された光ビーコン受信機400の信号サイクルデータ受信部402によって受信される。信号サイクルデータ受信部402によって受信された路車間通信データは、データ解読部404によってフラグの値やオフセット値を識別される。
表示データ生成部406は、GPS408及び車速センサ410からの検出値によって車両が交差点Aで停車したか否かを判別し、データ解読部404によってフラグの値やオフセット値を識別された路車間通信データに従って、運転者に対する表示データを生成する。表示部412は、車両が青信号で通過した場合には、車両が青信号で通過した場合に対応した信号サイクルデータに基づいて、例えば、信号機bの現在あるいは次の信号の種別は何であり、その残り点灯時間はどれだけである、といった情報を運転者に提供する。一方、表示部412は、車両が赤信号で停止した場合には、車両が赤信号で停止した場合に対応した信号サイクルデータに基づいて、同様の情報を運転者に提供する。
本実施形態によれば、光ビーコン送信機100は、車両が信号機bの手前で停止した場合における停止時間である赤信号終了時間Tを算出し、車両が信号機bの手前で停止せずに走行した場合に対応した信号サイクル情報と、算出した赤信号終了時間Tに対応した信号サイクル情報とを含む路車間通信データを生成する路車間通信データ生成部106と、路車間通信データ生成部106が生成した路車間通信データを送信する光ビーコンヘッド120とを有するため、車両が信号機bの手前で停止した場合と停止しなかった場合に対応した信号機bの情報を送信することができる。
また、本実施形態によれば、光ビーコン受信機400は、光ビーコン送信機100の光ビーコンヘッド120が送信した路車間通信データを受信する信号サイクルデータ受信部402と、信号サイクルデータ受信部402が受信した路車間通信データに含まれる車両が信号機bの手前で停止せずに走行した場合に対応した信号サイクル情報と、赤信号終了時間Tに対応した信号サイクル情報とを識別するデータ解読部404と、車両が信号機bの手前で停止せずに走行した場合には、データ解読部404が識別した車両が信号機bの手前で停止せずに走行した場合に対応した信号サイクル情報に基づいて車両の走行支援を行い、車両が信号機bの手前で停止した場合には、データ解読部404が識別した赤信号終了時間Tに対応した信号サイクル情報に基づいて車両の走行支援を行う表示データ生成部406と、を有するため、車両が信号機bの手前で停止した場合と停止しなかった場合とのいずれの場合も信号機bの情報に基づいて車両の走行支援を行うことができる。
さらに、本実施形態によれば、光ビーコン送信機は、車両が信号機bの手前で停止せずに走行した場合に対応した信号サイクル情報及び赤信号終了時間Tに対応した信号サイクル情報以外の信号サイクル情報を送信する必要がなく、走行支援装置は当該情報以外の信号サイクル情報を受信する必要がないため、車両に提供されるデータ量を最小限の量とすることができる。
一方、本実施形態によれば、路車間通信データ生成部106は、車両が信号機bの手前で停止せずに走行した場合に対応した信号サイクル情報の表示時間帯と、赤信号終了時間Tに対応した信号サイクル情報の表示時間帯とが重複しないときは、車両が信号機bの手前で停止せずに走行した場合に対応した信号サイクル情報の全情報と、赤信号終了時間Tに対応した信号サイクル情報の全情報とを含む路車間通信データを生成するため、光ビーコン送信機100は、車両が信号機bの手前で停止した場合と停止しなかった場合に対応した信号機の情報を送信することができる。
また、本実施形態によれば、路車間通信データ生成部106は、車両が信号機bの手前で停止せずに走行した場合に対応した信号サイクル情報の表示時間帯と、赤信号終了時間Tに対応した信号サイクル情報の表示時間帯とが重複するときは、車両が信号機bの手前で停止せずに走行した場合に対応した信号サイクル情報の全情報と、赤信号終了時間Tに対応した信号サイクル情報から車両が停止せずに走行した場合に対応した信号サイクル情報と重複する表示時間帯に関する情報を除いた情報とを含む路車間通信データを生成するため、光ビーコン送信機100は、重複する部分の情報を除いた最小限の量のデータを車両に送信することができる。
加えて、本実施形態によれば、路車間通信データ生成部106は、車両が信号機bの手前で停止せずに走行した場合に対応した信号サイクル情報の表示時間帯と、赤信号終了時間Tに対応した信号サイクル情報の表示時間帯とが重複しないときは、車両が信号機bの手前で停止せずに走行した場合に対応した信号サイクル情報に、青信号通過の場合に対応した情報である旨のフラグを付し、赤信号終了時間Tに対応した信号サイクル情報に、赤信号停止の場合に対応した情報である旨のフラグを付した路車間通信データを生成するため、光ビーコン送信機100は、簡易な手法で路車間通信データを生成することができ、光ビーコン受信機400は、車両が信号機bの手前で停止せずに走行した場合に対応した信号サイクル情報の表示時間帯と、赤信号終了時間Tに対応した信号サイクル情報の表示時間帯とが重複しないことと、両者の情報の区分とを識別することができる。
また、本実施形態によれば、路車間通信データ生成部106は、車両が信号機bの手前で停止せずに走行した場合に対応した信号サイクル情報の表示時間帯と、赤信号終了時間Tに対応した信号サイクル情報の表示時間帯とが重複するときは、車両が信号機bの手前で停止せずに走行した場合と車両が信号機bの手前で停止した場合とで情報の区別が無い旨のフラグを含む路車間通信データを生成するため、光ビーコン送信機100は、簡易な手法で路車間通信データを生成することができ、光ビーコン受信機400は、車両が信号機bの手前で停止せずに走行した場合に対応した信号サイクル情報の表示時間帯と、赤信号終了時間Tに対応した信号サイクル情報の表示時間帯とが重複することを識別でき、車両が信号機bの手前で停止した場合と停止しなかった場合に対応した信号機bの情報を受信することができる。
以上、本発明の実施の形態について説明したが、本発明は、上記実施形態に限定されるものではなく種々の変形が可能である。
例えば、上記実施形態では、ビーコン受信機400を搭載した車両が、信号機aによって信号機bの手前に停車する可能性がある場合を中心に説明したが、本発明の走行支援システム及び走行支援装置は、車両が信号機によって信号機bの手前に停止する場合の他に、踏切、通行方向規制、跳ね橋等の要因によって停止する場合にも適用することが可能である。この場合においては、路車間通信データ生成部106は、踏切等の開閉時間の情報から車両の停止時間を算出することにより、路車間通信データを生成することができる。また、上記実施形態では、車両が信号機の手前で停止した場合及び停止しなかった場合ついて各々当該信号機の2サイクル分のデータを送信する例を示したが、送信されるデータは各々の場合について2サイクル分に限定されることはなく、2サイクル未満あるいは2サイクルを超えるデータを送信するものとできる。
実施形態に係る光ビーコン送信機の構成を示すブロック図である。 実施形態に係る光ビーコン受信機の構成を示すブロック図である。 実施形態に係る走行支援システムの構成を示す平面図である。 実施形態に係る光ビーコン送信機の動作を示すフロー図である。 青で交差点Aを通過することができた場合に必要なデータを示す図である。 赤で交差点Aを停止した場合に必要なデータを示す図である。 赤信号終了時間Tが2サイクルを超えている場合に送信するデータを示す図である。 (a)〜(c)は、赤信号終了時間Tが2サイクルを超えている場合に送信するデータを構成する手法を示す図である。 赤信号終了時間Tが2サイクルを超えている場合に送信するデータを示す図である。
符号の説明
100…光ビーコン送信機、102…光ビーコン制御機、104…信号サイクルデータ受信部、106…路車間データ生成部、120…光ビーコンヘッド、200…信号制御機、202…信号サイクルデータ送信部、300…信号制御機、302…信号サイクルデータ送信部、400…光ビーコン受信機、402…信号サイクルデータ受信部、404…データ解読部、406…表示データ生成部、408…GPS、410…車速センサ、412…表示部。

Claims (4)

  1. 道路に設置され、信号機における信号の変遷に関する情報である信号サイクル情報を送信する路側送信機と、
    車両に設置され、前記路側送信機から送信された前記信号サイクル情報を受信し、前記信号サイクル情報に基づいて前記車両の走行支援を行う走行支援装置と、
    を備え、
    前記路側送信機は、
    前記車両が信号機の手前で停止した場合における停止時間を算出する停止時間算出手段と、
    前記車両が信号機の手前で停止せずに走行した場合に対応した第1信号サイクル情報と、前記停止時間算出手段が算出した前記停止時間に対応した第2信号サイクル情報とを含む前記信号サイクル情報を生成する信号サイクル情報生成手段と、
    前記信号サイクル情報生成手段が生成した前記信号サイクル情報を送信する送信手段と、
    を有し、
    前記走行支援装置は、
    前記路側送信機の前記送信手段が送信した前記信号サイクル情報を受信する受信手段と、
    前記受信手段が受信した前記信号サイクル情報に含まれる前記第1信号サイクル情報及び前記第2信号サイクル情報を識別する識別手段と、
    前記車両が信号機の手前で停止せずに走行した場合には、前記識別手段が識別した前記第1信号サイクル情報に基づいて前記車両の走行支援を行い、前記車両が信号機の手前で停止した場合には、前記識別手段が識別した前記第2信号サイクル情報に基づいて前記車両の走行支援を行う走行支援手段と、
    を有する、
    走行支援システム。
  2. 前記信号サイクル情報生成手段は、
    前記第1信号サイクル情報に関する前記信号の表示時間帯と前記第2信号サイクル情報に関する前記信号の表示時間帯とが重複しないときは、前記第1信号サイクル情報の全情報と前記第2信号サイクル情報の全情報とを含む前記信号サイクル情報を生成し、
    前記第1信号サイクル情報に関する前記信号の表示時間帯と前記第2信号サイクル情報に関する前記信号の表示時間帯とが重複するときは、前記第1信号サイクル情報の全情報と、前記第2信号サイクル情報から前記第1信号サイクル情報と重複する表示時間帯に関する情報を除いた情報とを含む前記信号サイクル情報を生成する、
    請求項1に記載の走行支援システム。
  3. 前記信号サイクル情報生成手段は、
    前記第1信号サイクル情報に関する前記信号の表示時間帯と前記第2信号サイクル情報に関する前記信号の表示時間帯とが重複しないときは、前記車両が信号機の手前で停止せずに走行した場合に対応した情報である旨のフラグを前記第1信号サイクル情報に含み、且つ前記車両が信号機の手前で停止した場合に対応した情報である旨のフラグを前記第2信号サイクル情報に含む前記信号サイクル情報を生成し、
    前記第1信号サイクル情報に関する前記信号の表示時間帯と前記第2信号サイクル情報に関する前記信号の表示時間帯とが重複するときは、
    前記車両が信号機の手前で停止せずに走行した場合と前記車両が信号機の手前で停止した場合とで情報の区別が無い旨のフラグを含む前記信号サイクル情報を生成する、
    請求項2に記載の走行支援システム。
  4. 車両に設置され、道路に設置された路側送信機から信号機における信号の変遷に関する情報である信号サイクル情報を受信し、前記信号サイクル情報に基づいて前記車両の走行支援を行う走行支援装置であって、
    前記車両が信号機の手前で停止せずに走行した場合に対応した第1信号サイクル情報と、前記車両が信号機の手前で停止した場合に対応した第2信号サイクル情報とを含む前記信号サイクル情報を受信する受信手段と、
    前記受信手段が受信した前記信号サイクル情報に含まれる前記第1信号サイクル情報及び前記第2信号サイクル情報を識別する識別手段と、
    前記車両が信号機の手前で停止せずに走行した場合には、前記識別手段が識別した前記第1信号サイクル情報に基づいて前記車両の走行支援を行い、前記車両が信号機の手前で停止した場合には、前記識別手段が識別した前記第2信号サイクル情報に基づいて前記車両の走行支援を行う走行支援手段と、
    を備えた走行支援装置。
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