JP2009102921A - ホース収納水栓 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】先端側の引出式のハンド吐水部20をホース24とともに引出可能となしたホース収納水栓において、ハンド吐水部20の出入れ方向である雄嵌合部44及び雌嵌合部48の長手方向に亘って2個所に設けたOリング52,53を有し、Oリング52,53の弾性変形を伴って雄嵌合部44と雌嵌合部48とを弾性嵌合させる弾性嵌合機構50を、雄嵌合部44と雌嵌合部48との間に配設しておく。
【選択図】 図4
Description
このホース収納水栓として、ハンド吐水部と支持管部との一方に、ハンド吐水部の出入れ方向に突出する雄嵌合部を、他方に対応する雌嵌合部を設けて、それら雄嵌合部と雌嵌合部とを嵌合させ、その嵌合部分でハンド吐水部を保持するようになしたものが公知である。
図11はその具体例を示している。
このホース収納水栓(以下単に水栓とする)200では、シングルレバーハンドル204を左右に回動操作することで吐水の温度調節が行われ、また上下に回動操作することで吐水開始と止水及び吐水の流量調節が行われる。
図11(B)に示すように吐水管基部212の前面の略中央部には、ホース210の引出口の周りに、ハンド吐水部206側に突出する円筒形状の雄嵌合部214が設けられている。
この雄嵌合部214の外周面即ち雄嵌合面には、周方向に沿って連続的な凹凸形状をなす雄セレーション部216が設けられている。
一方ハンド吐水部206の後面には、対応する位置において雌嵌合部218が設けられている。
この雌嵌合部218の内周面即ち雌嵌合面には、周方向に連続的な凹凸形状をなす雌セレーション部220が設けられている。
ここにおいてホース210が水栓本体202側に収納され、またハンド吐水部206が水栓本体202側の吐水管基部212にて支持される。
このときハンド吐水部206は、雄嵌合部214と雌嵌合部218との嵌合部分で保持される。
即ち吐水口208の向きを所望の向きとした状態に、ハンド吐水部206が回転方向に位置決めされ、吐水管基部212にて支持される。
この種の雄嵌合部と雌嵌合部との嵌合部分でハンド吐水部を保持する形式のホース収納水栓については、例えば下記特許文献1に開示されている。
特に吐水管がL字状をなしていて水平部分が長く形成されており、そしてその水平部分の中間位置で長手方向に分割されて、先端側がハンド吐水部とされ、基端側が支持管部とされているような水栓にあっては、ハンド吐水部をホースとともに収納状態としたときに、即ち雄嵌合部と雌嵌合部とを嵌合させたときに、そのガタツキ即ち嵌合クリアランスによって、先端側のハンド吐水部が支持管部に対して折れ曲がったような外観を呈し、吐水管の水平部分が途中で形状的に不連続となってしまって、このことが見栄えを悪化させてしまう要因となる。
この特許文献2に開示のものは、ハンド吐水部を、先端側の吐水ヘッドと握りの部分即ちグリップ部分との分割構造として、それらを結合するようになしたもので、その結合部分の新規な結合構造を提案しているものであるが、この部分はハンド吐水部と支持管部との脱着部分とは別異の部分であり、特許文献2に開示のものは本発明とは相異なるものである。
しかしながらこの特許文献3に開示のものもまた、本発明とは相異なったものである。
また嵌合状態で雄嵌合部と雌嵌合部とが弾性嵌合機構にて弾性嵌合した状態となるため、雄嵌合部即ちハンド吐水部を所望の保持力で保持することが可能となり、またハンド吐水部を所望の回転方向の位置に良好に保持することができる。
この場合において、かかる弾性体として弾性リングを用い、これを上記の長手方向に間隔を隔てて複数個所に設けておくことができる(請求項3)。
この請求項6によれば、ホルダを介して弾性体を容易に取り付けることができるとともに、雄嵌合部を雌嵌合部に挿入する際に雄嵌合部が弾性体に直接接触するのを防止でき、従って雄嵌合部が弾性体に対し摺動することにより弾性体が摩耗したり損傷したりするのを有効に防止することができる。
この効果は弾性体としてエラストマーを用いた場合に特に大である。
ここでホルダは好適には樹脂製となしておくことができる。
筒状を成すホルダは、それ自身の剛性、変形抵抗をできるだけ小さくしておくことが望ましい。
ホルダの剛性,変形抵抗が大きいと、雄嵌合部を雌嵌合部に挿入したときにホルダによる大きな変形抵抗が、雄嵌合部の挿入に対し大きな挿入抵抗となって働く。
そこでホルダの保持部に上記の肉削部を設けておけばホルダの剛性,変形抵抗を小さくでき、雄嵌合部の挿入時における挿入感を長期に亘りより一定に保持することが可能となる。
このようにすれば、肉削部を設けた部分において弾性体の弾性変形量をより小さくして、弾性体の変形抵抗による雄嵌合部の挿入時の挿入抵抗をより小さくすることができるのに加えて、ホルダ自体の変形抵抗も効果的に小さくできる効果が得られる。
尚、弾性体の圧縮変形時の変形抵抗を小さくすることによって、雄嵌合部の挿入時の挿入抵抗を小さくできる効果は、弾性体を請求項5に従って構成することによっても得ることができる。
このようにすることで、ホルダが拡径変形する際の変形抵抗をより効果的に小となすことができる。
図1において、10はホース収納水栓(ここではシングルレバー水栓。以下単に水栓とする)で、12は図示を省略するカウンターから起立する水栓本体であり、湯水の混合部14を有している。
この水栓本体12からは吐水管16が延び出している。
本実施形態において、吐水管16は吐水口18を有する先端側の引出式のハンド吐水部20と、その支持管部となる基端側の吐水管基部22とを有している。
ここでホース24はゴム等の弾性材から成る内側のチューブと、これを外側から被覆する蛇腹状の可撓性を有する金属管との2重管構造を成している。
水平部16-2はその中間で図中左右に2分割されており、その先端側の部分が、上記ハンド吐水部20として構成されている。
供給された水と湯とは混合部14で所定比率で混合され、その混合水が流出管26を通じて混合部14から流出する。
シングルレバーハンドル28は、正面形状が円形で逆カップ状をなすハンドル基部30と、これから延び出したレバー部32とを有している。
この混合部14では、レバー部32を混合部14の軸方向に回動操作することで吐止水と吐水の流量調節とが行われ、またレバー部32を軸周りに回動操作することで、混合水即ち吐水の温度調節が行われる。
ここでホースガイド管38は、内部空間にホース24を挿通させ、ホース移動時の案内を成す部材である。
図示のように略円筒状を成す樹脂製のホルダ54は、周方向所定個所に切欠き64(図7(C)参照)を有する断面Cリング状のもので、その切欠き64において周方向に分断され、拡径方向に抵抗少なく容易に弾性変形し得るものとなしてある。
このホルダ54は、長手方向に間隔を隔てて設けられた一対のリング状部66,68と、それらリング状部66と68とを周方向に所定間隔ごとに連結する連結片70と、一方のリング状部66から図中左向きに延び出した複数のアーム72と、他方のリング状部68から、アーム72とは逆向きに延び出した多数のアーム74とを有している。
そして隣接する連結片70と70との間の部分が上記の肉削部76とされている。
ここで各アーム72と72との間の部分は上記の肉削部78とされている。
これらアーム74と74との間の部分は上記の肉削部80とされている。
ホルダ54は、この係止溝92への止め具58の一対の脚部60の係止によって、ハンド吐水部20の雌嵌合部48から抜け止めされている。
言わばホルダ54は拡径方向に保形力の極めて小さい部材とされている。
同図に示しているように、Oリング52,53はアーム72,74の間の部分の肉削部78,80の個所においては圧縮変形しておらず、そのことによってOリング52,53の圧縮変形させる際の変形抵抗が適正な変形抵抗とされている。
尚、ホルダ54の内面且つ図中右端部、詳しくはアーム74の端部内面には、雄嵌合部44を差込案内する傾斜形状のガイド面96が形成されている。
これに対応して、図4及び図5に示しているように雄嵌合部44の外周面には、円環状の位置決用の凹部100が形成されており、この凹部100に対し、上記突起98が弾性的に嵌合するようになっている。
ここで突起98と凹部100とは、雄嵌合部44を雌嵌合部48に挿入したときに、雄嵌合部44の挿入端で突起98と凹部100とが互いに弾性嵌合するように、それらの位置が予め定めてある。
図4及び図5は、ハンド吐水部20を吐水管基部22から引き出した状態を表しており、この状態からハンド吐水部20を吐水管基部22側に押し込み、ハンド吐水部20の雌嵌合部48と吐水管基部22の雄嵌合部44とを嵌合させることによって、ホース24を吐水管基部22内部に全体的に収納し、ハンド吐水部20を吐水管基部22にて支持した状態とすることができる。
その際に雄嵌合部44は、ホルダ54のガイド面96の嵌込案内作用により、更にはホルダ54の内周面に長手方向に線状に形成された突条94による線状接触によって、摺動抵抗少なくホルダ54の内部に挿入される。
またそのOリング52,53の変形抵抗は、この実施形態ではそれらを全周に亘って均等に圧縮変形させた場合に比べて小さくなっている。
このため雄嵌合部44を雌嵌合部48に挿入する際に、適正な挿入抵抗の下で、雄嵌合部44を雌嵌合部48に挿入し、雌嵌合部48に対して嵌合させることができる。
また雄嵌合部44と雌嵌合部48とが弾性嵌合機構50を介して弾性嵌合状態となるため、雄嵌合部44即ちハンド吐水部20を所望の保持力で保持することが可能となり、またハンド吐水部20を所望の回転方向の位置に良好に保持することができる。
この例は、弾性体102をリング状となすとともに、周方向に一定間隔ごとにブロック状の厚肉を成す厚肉部104を配置して、それらを細径の連結部106で連結したものである。
但しコスト的にはOリング52,53を用いて、ホルダ54の肉削部78,80によってOリングを部分的に圧縮弾性変形させるようになすのが安価である。
例えば本発明では弾性体として上記のようなOリングに代えて、円筒状を成すゴム等の単一の弾性体を用い、その圧縮変形に基づいて雄嵌合部44と雌嵌合部48とを弾性嵌合させるようになすことも可能である。
また上記実施形態では雄嵌合部44を吐水管基部22の側に、また雌嵌合部48をハンド吐水部20の側に設けているが、これとは逆に雄嵌合部44をハンド吐水部20の側に、また雌嵌合部48を吐水管基部22の側に設けることも可能である。
18 吐水口
20 ハンド吐水部
22 吐水管基部(支持管部)
24 ホース
44 雄嵌合部
48 雌嵌合部
50 弾性嵌合機構
52,53 Oリング(弾性体)
54 ホルダ
64 切欠き
76,78,80 肉削部
98 突起
100 凹部
Claims (11)
- 可撓性のホースが接続された、吐水口を有する先端側の引出式のハンド吐水部を、基端側の支持管部によって出入れ可能に支持するとともに、該ハンド吐水部と支持管部との一方には、該ハンド吐水部の出入れ方向に突出する雄嵌合部を、他方には対応する雌嵌合部を設けて、それら雄嵌合部と雌嵌合部との嵌合部分で該ハンド吐水部を保持するようになしたホース収納水栓において
前記ハンド吐水部の出入れ方向である前記雄嵌合部及び雌嵌合部の長手方向に亘って設けた弾性体を有し、該弾性体の弾性変形を伴って前記雄嵌合部と雌嵌合部とを弾性嵌合させる弾性嵌合機構が、該雄嵌合部と雌嵌合部との間に配設してあることを特徴とするホース収納水栓。 - 請求項1において、前記弾性体が、前記雄嵌合部及び雌嵌合部の軸心周りに環状を成す環状弾性体であることを特徴とするホース収納水栓。
- 請求項2において、前記弾性体が弾性リングであって、前記長手方向に間隔を隔てて複数個所に設けてあることを特徴とするホース収納水栓。
- 請求項3において、前記弾性体がOリングであることを特徴とするホース収納水栓。
- 請求項2〜4の何れかにおいて、前記弾性体は、周方向に沿って複数個所に厚肉部が設けてあり、各厚肉部を薄肉をなす連結部で連結した形態となしてあることを特徴とするホース収納水栓。
- 請求項1〜5の何れかにおいて、前記弾性体と前記雄嵌合部との間には、該弾性体を保持するホルダが介在させてあり、該ホルダの外周面上に該弾性体が保持されていることを特徴とするホース収納水栓。
- 請求項6において、前記ホルダは全体として筒状をなしており、該ホルダが、前記雄嵌合部の前記雌嵌合部への挿入時に挿入案内する案内部材を成していることを特徴とするホース収納水栓。
- 請求項7において、前記ホルダは拡径,縮径方向に変形可能且つ前記雄嵌合部の抜出状態の下で該雄嵌合部の外径よりも内径が小径であり、該雄嵌合部の前記雌嵌合部への挿入により拡径方向に押し拡げられて、前記弾性体を圧縮変形させるものであることを特徴とするホース収納水栓。
- 請求項8において、前記ホルダは、前記弾性体を保持して圧縮変形させる保持部且つ該弾性体の径方向内側に位置する部分の一部が、肉の削られた肉削部とされていて、該肉削部では該弾性体を圧縮変形させないか又は圧縮変形量を少なくするものとなしてあることを特徴とするホース収納水栓。
- 請求項8において、前記ホルダは、前記弾性体を保持する保持部以外の部分に複数の肉削部を有していることを特徴とするホース収納水栓。
- 請求項6〜10の何れかにおいて、前記ホルダには、内周面に径方向内方に突出する位置決用の突起が、前記雄嵌合部の外周面には対応した位置決用の凹部がそれぞれ設けてあり、且つそれら突起と凹部とは、前記雌嵌合部への前記雄嵌合部の挿入端で互いに弾性嵌合して位置決作用をなし且つクリック感を発生するものとなしてあることを特徴とするホース収納水栓。
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