JP2009102131A - 冷蔵倉庫におけるエレベータ設備 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】冷蔵倉庫に設置されて、外部に面する荷捌き場2と冷蔵庫4の設置階との間で荷物を搬送するべく、昇降路を構成しているエレベータシャフト5の下部が荷捌き場に面して配置されているとともに、エレベータシャフトの頂部が冷蔵庫の設置階において該冷蔵庫の内部または冷蔵庫に隣接する位置に配置されているエレベータ設備10であって、エレベータシャフト5の頂部に、冷蔵庫4内の冷気をエレベータシャフト内に供給するための送気装置11を設置する。具体的には、エレベータシャフトの頂部と冷蔵庫とを区画している区画壁に開口部を設けて、該開口部に防火ダンパーを介して送気装置11としての換気扇、特に有圧換気扇を設置すると良い。
【選択図】図2
Description
これは、地表階(1階)にトラックヤード1と荷捌き場2を設け、トラックにより搬入した荷物を荷捌き場2で荷捌きして垂直搬送設備としてのエレベータ3により2階(3層以上の多層階とされる場合もある)に設置した冷蔵庫4に直接搬送して入庫するようにしたものである。勿論、出庫の際には冷蔵庫4内の荷物をエレベータ3により荷捌き場2に直接搬送し、トラックに積み込んで搬出するものである。
また、このような冷蔵倉庫に保管していた荷物を搬出する際には、冷蔵温度と外部温度との温度差に起因して荷物に結露が生じてしまうことがあるため、たとえば特許文献2にはそのような結露を防止するために出庫するべき荷物を調温ステーションにおいて所定温度に調温してから出庫するという冷蔵自動倉庫についての開示がある。
すなわち、この種の冷蔵倉庫では荷捌き場2が外部に面して設けられており、その荷捌き場2に面してエレベータ3の乗降口が設けられていることから、図5に示しているように乗降口の扉6が開かれた際に、あるいは扉6を閉じた状態であってもその隙間から、外気が多少なりともエレベータシャフト5内に流入してしまうことが不可避である。
そして、エレベータシャフト5は冷蔵庫4の内部あるいは冷蔵庫4に隣接して配置されていることから、エレベータシャフト5の内面には断熱材を取り付けてはいるものの、必然的にエレベータシャフト5の内部温度は外気に比べてかなり低温となっているし、エレベータシャフト5の内表面温度や内部設置機器の表面温度は充分に低温となっていて、外気の露点温度以下になることも通常である。
そのため、夏期に高温多湿の外気がエレベータシャフト5内に多量に流入したような場合には、流入した外気がエレベータシャフト5内を上昇して頂部に長時間滞留してしまい、そこで結露してときには水滴となって流れ落ちる事態となることもある。
本発明においては、エレベータシャフトの頂部と冷蔵庫とを区画している区画壁に開口部を設けて、該開口部に防火ダンパーを介して送気装置としての換気扇を設置することが好適である。
また、送気装置としては市販の有圧換気扇等の安価な汎用製品をそのまま使用可能であるから、それを設置するに要する設備費や運転費、保守費も些少であり、結露防止対策として大きな負担になることもない。
本実施形態のエレベータ設備10は図4〜図5に示したような最も基本的かつ一般的な形態の冷蔵倉庫への適用例であって、図4〜図5に示した従来のエレベータ3を基本とするものであるが、昇降路を構成しているエレベータシャフト5の頂部に、冷蔵庫4内の冷気をエレベータシャフト5内に供給するための送気装置11を設置したことを主眼とする。
すなわち、その詳細を図3に示すように、冷蔵庫4とエレベータシャフト5とを区画している区画壁12には送気装置11を取り付けるための開口部13が設けられ、その開口部13の内側に防火ダンパー14を介して送気装置11が設置されている。なお、図3における符号15は区画壁11の内面に取り付けられている断熱材である。
本実施形態における送気装置11は有圧換気扇であって、その仕様はエレベータシャフト5の内容積や内外の温度条件、想定される流入外気量等を考慮して設定されるものであるが、たとえば羽根径40cm、風量1m3/min程度、最大静圧200Pa程度のものが適当であり、低騒音型であることが好ましい。
いずれにしても、上記のように有圧換気扇1台程度の送気量では、冷蔵庫4内が過度の負圧になったり、それに起因して冷蔵庫4内に外気の流入や冷蔵能力の低下といった問題が生じることは殆どないと考えられるが、冷蔵庫4の規模や送気量の設定によりそれらが問題とされる場合には、必要に応じて冷蔵庫4への冷気の供給や冷蔵能力の増強等の対策を講じれば良い。
また、多少の外気がエレベータシャフト5内に流入したとしても、エレベータシャフト5内を下降する冷気の気流により押し戻されて頂部にまで上昇することはないし、冷気の供給によりエレベータシャフト5内の温度は自ずと低温に維持されるので、いずれにしても高温多湿の外気が頂部に長時間滞留してしまうことはなく、従来においてはそれに起因していた結露の発生を有効に防止することができる。
逆に所要供給量が少なくて良く、特に静圧が必要でなければ(有圧ではない)普通換気扇も使用可能であるし、あるいは冷蔵庫内に送風機や軸流ファンを設置してダクトを介してエレベータシャフト5内に供給することでも良い。
いずれにしても、エレベータシャフト5は防火区画(竪穴区画)を構成する必要があるから、送気装置11を設置するために区画壁12に形成する全ての開口部13には上記実施形態と同様に防火ダンパー14を設置する必要があることはいうまでもない。
2 荷捌き場
4 冷蔵庫
5 エレベータシャフト
6 扉
10 エレベータ設備
11 送気装置(有圧換気扇)
12 区画壁
13 開口部
14 防火ダンパー
15 断熱材
Claims (2)
- 冷蔵倉庫に設置されて、外部に面する荷捌き場と冷蔵庫の設置階との間で荷物を搬送するべく、昇降路を構成しているエレベータシャフトの下部が前記荷捌き場に面して配置されているとともに、該エレベータシャフトの頂部が冷蔵庫の設置階において該冷蔵庫の内部または冷蔵庫に隣接する位置に配置されているエレベータ設備であって、
前記エレベータシャフトの頂部に、冷蔵庫内の冷気をエレベータシャフト内に供給するための送気装置を設置してなることを特徴とする冷蔵倉庫におけるエレベータ設備。 - 請求項1記載の冷蔵倉庫におけるエレベータ設備であって、
エレベータシャフトの頂部と冷蔵庫とを区画している区画壁に開口部を設けて、該開口部に防火ダンパーを介して送気装置としての換気扇を設置してなることを特徴とする冷蔵倉庫におけるエレベータ設備。
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