JP2009101397A - 多孔板の塑性加工方法 - Google Patents

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昇平 松山
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Abstract

【課題】多孔板の絞り加工を実施する上で、容易に加工形状を決めることができる技術を提供することを課題とする。
【解決手段】軟鋼板にパンチング加工を施して得た多孔板に、絞り加工を施す多孔板の塑性加工方法であって、パンチング加工を施していない軟鋼板の限界絞り高さの50%を超えない範囲に設定した絞り高さを第1の条件とし、高張力鋼板を絞る際に考慮しなければならない曲げ半径の大きさや斜面の角度などの形状条件を第2の条件とし、これらの第1の条件と第2の条件に基づいて、多孔板に、プレス機を用いて絞り加工を施す工程とからなることを特徴とする。
【選択図】図4

Description

本発明は、軟鋼製の多孔板に塑性加工を施す技術に関する。なお、塑性加工は、絞り加工(深絞り加工を含む。)、曲げ加工を包含する加工法であって、絞り加工は、狭義の絞り、深絞りの他、張出しを含む。
車体等の構造物において、軽量化を主目的として、小さな穴が多数開けられているフレームが採用される(例えば、特許文献1参照。)。
特開2004−82796公報(図2)
特許文献1を次図に基づいて説明する。
図7は従来の技術の基本構成を説明する図であり、車両のフード100は、フードアウターパネル101に、フードインナーパネル102を重ねて構成される。そして、フードインナーパネル102は、小穴103が多数開けられた穴開き板を折り曲げ成形してリブ104を設けたものである。多数の小穴103が開けられているため、フードインナーパネル102は軽くなる。この結果、フード100及び車両の軽量化が図れる。
フード100の曲げ剛性を高めるには、リブ104の高さhが大きいほどよい。そこで、高さhを大きく設定して、絞り加工を施したところ、リブ104に割れ(亀裂)が入ってしまった。この割れは小穴103と隣の小孔103とを繋ぐように入っていた。このように、多孔板に絞り加工を施すと、著しく割れが入りやすい。
そこで、従来は、多孔板に高さhを小さく設定して、絞り加工を施していた。
しかし、剛性向上の観点から、高さhを最大限大きくことができることが望まれる。この要求に対処するために、多数の多孔板を準備し、条件を変えながら絞り加工を試み、多孔板の限界絞り高さを直接求めてきた。
しかし、この方法では、部品形状を設計する上で、形状決定に時間がかかり実用的ではない。
そこで、軟鋼板にパンチング加工を施して得た多孔板を絞り加工する際の形状決定の指標が望まれる。
本発明は、多孔板の絞り加工を実施する上で、容易に加工形状を決めることができる技術を提供することを課題とする。
請求項1に係る発明は、軟鋼板にパンチング加工を施して得た多孔板に、絞り加工を施す多孔板の塑性加工方法であって、
パンチング加工を施していない軟鋼板の限界絞り高さの50%を超えない範囲に設定した絞り高さを第1の条件とし、高張力鋼板を絞る際に考慮しなければならない曲げ半径の大きさや斜面の角度などの形状条件を第2の条件とし、これらの第1の条件と第2の条件に基づいて、前記多孔板に、前記プレス機を用いて絞り加工を施す工程とからなることを特徴とする。
請求項1に係る発明では、多孔板の限界絞り高さを求めるために、パンチング加工を施していない軟鋼板を使用して実験を行う。得られた限界絞り高さの半分の値を多孔板のための限界絞り高さに設定する。これに、高張力鋼板を絞る際に考慮しなければならない曲げ半径の大きさや斜面の角度などの形状条件を加味して、多孔板の絞り加工を実施すればよい。すなわち、多孔板の絞り加工を実施する上で、容易に加工形状を決めることができる。
本発明を実施するための最良の形態を添付図に基づいて以下に説明する。
図1は本発明で用いたプレス機の原理図であり、一例を示すと、プレス機10は、下ダイ11と、下面にビード12を備え、第1シリンダ13で吊されている上ダイ14と、この上ダイ14に貫通して昇降し、下端(先端)に半球部15を備えるパンチ16と、このパンチ16を昇降する第2シリンダ17とからなる。
図2は軟鋼板と多孔板との形態を説明する図であり、(a)に示すように、パンチング加工前の軟鋼板21は穴無しの矩形鋼板である。一方、多孔板22は、(b)に示すように、多数の小穴が開けられている軟鋼板である。
軟鋼板21は、JIS G 3131「熱間圧延軟鋼板及び鋼帯」で規定される。絞り加工用としては、SPHD又はSPHEが好適である。SPHD又はSPHEは引張り強さが270N/mm以上である軟鋼である。又は、軟鋼板は、JIS G 3141「冷間圧延鋼板及び鋼帯」で規定されるSPCC、SPCD又はSPCEが適用できる。SPCC、SPCD又はSPCEも引張り強さが270N/mm以上である鋼である。
多孔板22は、軟鋼板21に多数の小穴を開けた穴開き板である。
図3は絞り加工を説明する図であり、下ダイ11に軟鋼板21を載せ、この軟鋼板21は上ダイ14で抑える。第1シリンダ13の作用で数十トン〜数百トンの圧下力を与える。すると、ビード12が軟鋼板21に食い込む。この状態で、パンチ16を第2シリンダ17の作用で静かに下げる。軟鋼板21は下に凸に変形し始める。パンチ16がある値まで下がると、軟鋼板21の伸びが変形に追いつかなくなって割れる。このときの絞り高さHが、限界絞り高さになる。絞り高さHを限界絞り高さ未満に設定すれば、割れが発生する心配はない。
以上に説明した限界絞り高さを、実験で求めることにする。
(実験例)
本発明に係る実験例を以下に述べる。なお、本発明は実験例に限定されるものではない。
○プレス機の仕様(共通):
・パンチの直径:150mm
・パンチの先端の形状:半球又は円錐台
・上ダイの穴の直径:153mm
・上ダイに設けたビードの半径:10mm
・第1シリンダの軸力:100トン
・下ダイの穴の直径:160mm
・潤滑剤:潤滑オイル
○軟鋼板:
・厚さ:1.0mm
・材質:JIS G 3131 SPHD
・サンプルの数:6
○絞り高さの測定:
・割れが発生した瞬間の絞り高さを「最大絞り高さ」とした。サンプル6個について調べた最大絞り高さを次表に示す。
Figure 2009101397
試料1〜3は、パンチの形状が半球頭であって、平均46.96mmもの最大絞り高さが得られた。
一方、試料4〜6は、パンチの形状が円錐台頭であり、平頭と錐面との境界に折れ部が発生するため、最大絞り高さは26.47mm(平均値)に留まった。
次に、多孔板をプレス機に掛けて最大絞り高さを調べる。
○多孔板:
・厚さ:1.0mm
・小穴の直径:3mm
・小穴のピッチ:5mm
・材質:JIS G 3131 SPHD
・サンプルの数:6
○多孔板での絞り高さの測定:
・割れが発生した瞬間の絞り高さを「最大絞り高さ」とした。サンプル6個について調べた最大絞り高さを次表に示す。
Figure 2009101397
試料7〜9は、パンチの形状が半球頭であって、最大絞り高さは23.5〜24.3mmであった。
一方、試料10〜12は、パンチの形状が円錐台頭であり、平頭と錐面との境界に折れ部が発生するため、最大絞り高さは15.9〜16.0mmに留まった。
図4は半球頭パンチを用いたときの絞り高さのグラフであり、試料1、2、3及び試料7、8、9を横軸にとり、最大絞り高さを縦軸にとった。試料1、2、3の平均値が46.96mmであったので、この値の半分の値(23.48mm)をグラフに加入した。加入した線は、加入線Aと呼ぶ。
この加入線Aよりも、試料7〜9は上に出ている。絞り高さが大きいほど、大きく絞ることができるため、加入線Aより上は「可」となる。
言い換えると、限界絞り高さを23.48mmに設定して、絞り加工を実施した場合、試料7〜9に、割れが発生する心配はない。
図5は円錐台頭パンチを用いたときの絞り高さのグラフであり、試料4、5、6及び試料10、11、12を横軸にとり、最大絞り高さを縦軸にとった。試料4、5、6の平均値が26.47mmであったので、この値の半分の値(13.2mm)をグラフに加入した。加入した線は、加入線Bと呼ぶ。
この加入線Bよりも、試料10〜12は上に出ている。絞り高さが大きいほど、大きく絞ることができるため、加入線Bより上は「可」となる。
言い換えると、限界絞り高さを13.2mmに設定して、絞り加工を実施した場合、試料10〜12に、割れが発生する心配はない。
実験結果は省略するが、小穴の直径を1〜5mm、ピッチを3〜8mm(小穴の直径に比例して大きくする。)、板厚を0.5〜1.5mmに変更して、同様の実験を行ったところ、図4や図5と同様の結果を得ることができた。
以上、絞り高さについて説明したが、プレスによる成形性を論じる場合には、形状条件(曲げ半径や斜面の角度など)についても検討する必要がある。この検討には、加工硬化指数(以下、n値と記す。)が好適である。
すなわち、n値は、真応力−対数ひずみ曲線を指数関数に近似させた場合の関係式σ=Kεのnの値である。この値は張出し成形性を示す一つの指標とされ、n値が大きいほど張出し成形に対して有利であることは広く知られている。
詳細は省略するが、試料7(多孔板)のn値は、試料1(軟鋼板)のn値の0.85倍であった。すなわち、多孔板の張出し成形性は、軟鋼板の張出し成形性より低い。この結果、軟鋼板の形状条件を多孔板に適用すると、多孔板に割れが入る可能性がある。そのため、軟鋼板の形状条件(曲げ半径や斜面の角度など)は、多孔板に適用できない。
多孔板に適当な形状条件を探す必要がある。
本発明者らは、種々の鋼種を検討し、高張力鋼の形状条件が利用できることを突き止めた。その理由を次に説明する。
図6はひずみ−応力線図であり、多孔板の塑性域の指数(σ=K・εのnの値)を求めたところ、約0.17であった。
パンチング加工を施していない高張力鋼板(JIS G 3135 SPFC590)の応力とひずみの関係を調べ、その曲線の塑性域の指数(σ=K・εのnの値)を求めたところ、約0.14であった。
上述したとおりに、n値が大きいほど張出し成形性が良くなり、塑性成形を施した際に割れが発生しにくくなる。
多孔板のn値(約0.17)は、高張力鋼板のn値(約0.14)より、20%程度大きい。このような高張力鋼板の形状条件に基づいて、塑性加工を実施しても、多孔板が割れる心配はない。
そして、高張力鋼板(穴無し板)の形状条件(曲げ半径や傾斜の角度など)は、近年の高張力鋼板の需要増加に伴って、データが豊富に蓄積されている。
本発明は、取得が容易な高張力鋼板の形状条件を、巧みに利用して、多孔板の塑性加工を実施することができるため、多孔板の絞り加工を実施する上で、容易に加工形状を決めることができることになる。
以上の知見から、軟鋼板にパンチング加工を施して得た多孔板に、絞り加工を施す多孔板の塑性加工方法は、パンチング加工を施していない軟鋼板の限界絞り高さの50%を超えない範囲に設定した絞り高さを第1の条件とし、高張力鋼板を絞る際に考慮しなければならない曲げ半径の大きさや斜面の角度などの形状条件を第2の条件とし、これらの第1の条件と第2の条件に基づいて、前記多孔板に、前記プレス機を用いて絞り加工を施す工程とからなることを特徴とする。
尚、プレス機100は、液圧プレス、メカニカルプレスの何れでも差し支えない。そして、パンチを下降させる形式の他、パンチを上昇させる形式や、パンチレスのバルジング(張出し、膨出)装置であってもよい。
また、本発明は、四輪車の車体に適用する多孔板に好適であるが、その他の車両、一般の構造物に適用することは差し支えない。
本発明は、四輪車の車体に適用する多孔板に好適である。
本発明で用いたプレス機の原理図である。 軟鋼板と多孔板との形態を説明する図である。 絞り加工を説明する図である。 半球頭パンチを用いたときの絞り高さのグラフである。 円錐台頭パンチを用いたときの絞り高さのグラフである。 ひずみ−応力線図である。 従来の技術の基本構成を説明する図である。
符号の説明
10…プレス機、21…軟鋼板、22…軟鋼製の多孔板、H…限界絞り高さ。

Claims (1)

  1. 軟鋼板にパンチング加工を施して得た多孔板に、絞り加工を施す多孔板の塑性加工方法であって、
    パンチング加工を施していない軟鋼板の限界絞り高さの50%を超えない範囲に設定した絞り高さを第1の条件とし、高張力鋼板を絞る際に考慮しなければならない曲げ半径の大きさや斜面の角度などの形状条件を第2の条件とし、これらの第1の条件と第2の条件に基づいて、前記多孔板に、前記プレス機を用いて絞り加工を施す工程とからなることを特徴とする多孔板の塑性加工方法。
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