JP2009101362A - 炭化水素油の水素化処理触媒の製造方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】簡便な手段で製造し得、過酷な運転条件を必要とせずに、炭化水素油中の硫黄化合物を高度に脱硫することができる炭化水素油の水素化処理触媒の製造方法を提供する。
【解決手段】リン酸化物を担体基準で0.1〜13質量%含む無機酸化物担体上に、周期律表第8族金属を含む化合物、モリブデン化合物、リン化合物及び有機酸を含有する溶液を用い、触媒基準、酸化物換算でモリブデンを10〜40質量%、周期律表第8族金属を1〜15質量%、リン酸化物を0.7質量%以上かつ担持したリン酸化物と担体調製時に使用したリン酸化物の合計が担体基準で15質量%以下、有機酸由来の炭素を2〜14質量%、担体中のリン酸化物を含むリン酸化物とモリブデンの質量比[P/MoO]が0.05〜1.0となるように担持させ、乾燥させる炭化水素油の水素化処理触媒の製造方法。
【選択図】なし

Description

本発明は、炭化水素油の水素化処理触媒(以下、単に「水素化処理触媒」ともいう)の製造方法に関する。詳しくは、炭化水素油を水素化処理する際に、炭化水素油中の硫黄化合物及び窒素化合物を従来のこの種の水素化処理触媒を使用する場合よりも低減可能である優れた脱硫活性、脱窒素活性を有する水素化処理触媒の製造方法に関する。
近年、大気環境改善のために、石油製品(炭化水素油)の品質規制値が世界的に厳しくなる傾向にある。例えば、軽油中の硫黄化合物は、排ガス対策として期待されている酸化触媒、窒素酸化物(NOx)還元触媒、連続再生式ディーゼル排気微粒子除去フィルター等の後処理装置の耐久性に影響を及ぼす懸念があるため、軽油中の硫黄化合物の低減が要請されている。
このような状況下で、炭化水素油中の硫黄化合物を大幅に低減する超深度脱硫技術の開発が重要視されている。炭化水素油中の硫黄化合物の低減化技術として通常、水素化脱硫の運転条件、例えば、反応温度、液空間速度等を過酷にすることが考えられる。しかし、反応温度を上げると、触媒上に炭素質が析出して触媒活性が急速に低下する。また、液空間速度を低下させると、脱硫能は向上するものの精製処理能力が低下するため、設備規模を拡張する必要が生じる。
従って、運転条件を過酷にすることなしに炭化水素油の超深度脱硫を達成し得る最も良い方法は、優れた脱硫活性を有する触媒を開発することである。
近年、活性金属の種類、活性金属の含浸方法、触媒担体の改良、触媒細孔構造制御、活性化法等について多くの検討が多方面において進められており、一例として軽油の新規深度脱硫について、以下の開発成果が報告され、知られている。
例えば、周期律表6族金属(以下、単に「6族金属」とも記す)化合物、リン成分、周期律表8族金属(以下、単に「8族金属」とも記す)化合物及び有機酸を含む溶液を用いて担体に含浸担持し、その後、200℃以下の温度で乾燥する触媒の製造方法が知られている(特許文献1、2参照)。
また、酸化物担体上に、コバルト及びニッケルから選択される8族金属の塩又は錯体、及びモリブデン及びタングステンから選択させる6族金属のヘテロポリ酸を含む触媒において、8族金属の濃度が担体に関して2〜20質量%、6族金属の濃度が担体に関して5〜50質量%であり、実質的に自由水のない触媒が知られている(特許文献3参照)。
また、担体上に6族金属及び8族金属を担持した触媒に、ヒドロキシカルボン酸を6族金属と8族金属の金属総モル数の0.3〜5.0倍量添加し、次いで200℃以下の温度で乾燥させて得た触媒が知られている(特許文献4参照)。
上記のように種々の触媒ないしその製造方法が提案されており、簡便な方法で製造し得て、しかも運転条件を過酷にせずに炭化水素油の超深度脱硫を実現することができる脱硫活性の高い触媒も提案されているが、更なる活性の向上、かつ長い触媒寿命が求められている。
特開2003−299960号公報 WO04054712A1公報 特開平6−31176号公報 特許第3244692号公報
本発明の目的は、簡便な手段で製造し得て、かつ過酷な運転条件を必要とせずに、炭化水素油中の硫黄化合物を高度に脱硫することができ、同時に窒素化合物を低減することができる水素化処理触媒の製造方法を提供することである。
本発明者は、上記の目的を達成するために検討を行ったところ、リン酸化物を所定量含有する無機酸化物担体に、6族金属化合物、8族金属化合物、有機酸を含む溶液を含浸させて、これら成分の所定量を担持させ、200℃以下の温度で乾燥させて得られるような特定の組成、物性の触媒は、不活性なコバルト、ニッケル種等の8族金属の金属種を形成しておらず、高活性な脱硫活性金属点(CoMoS相タイプII、NiMoS相タイプII等(二硫化モリブデンの2層目以上のエッジ部に存在するCo、Ni活性点を指し、タイプIは、二硫化モリブデンの1層目のエッジに存在するCo、Ni活性点を指し、タイプIIよりも活性が低い))が精密に制御されており、これらの結果、炭化水素油の脱硫反応及び脱窒素反応を効率的に進行させるので、反応条件を過酷にせずに高度な脱硫反応を容易に達成することができる高活性脱硫触媒であることを知見して本発明を完成した。
すなわち、本発明は、上記目的を達成するために、次の炭化水素油の水素化処理触媒の製造方法を提供する。
(1)比表面積230〜500m2/g、細孔容積0.5〜1ml/g、平均細孔直径40〜180Åであり、リン酸化物を担体基準で0.1〜13質量%含む無機酸化物担体上に、周期律表第8族金属から選ばれた少なくとも1種を含む化合物、モリブデン化合物、リン化合物及び有機酸を含有する溶液を用い、触媒基準、酸化物換算でモリブデンを10〜40質量%、周期律表第8族金属から選ばれた少なくとも1種を1〜15質量%、リン酸化物を0.7質量%以上かつ担持したリン酸化物と担体調製時に使用したリン酸化物の合計が担体基準で15質量%以下、有機酸由来の炭素を2〜14質量%、担体中のリン酸化物を含むリン酸化物とモリブデンの質量比[P/MoO]が0.05〜1.0となるように担持させ、200℃以下で乾燥させて、比表面積が100〜400m2/g、細孔容積が0.2〜0.6ml/g、平均細孔直径が50〜200Åとしたことを特徴とする直留ナフサ、接触改質ナフサ、接触分解ナフサ、接触分解ガソリン、直留灯油、直留軽油、接触分解軽油、熱分解軽油、水素化処理軽油、脱硫処理軽油、又は減圧蒸留軽油(VGO)から選択した炭化水素油の水素化処理触媒の製造方法。
(2)前記リン酸化物を含む無機酸化物担体が、無機酸化物担体の原料とリン酸化物の原料とを混練する混練法により調製されたことを特徴とする前記(1)に記載の炭化水素油の水素化処理触媒の製造方法。
(3)前記リン酸化物を含む無機酸化物担体が、400℃〜700℃で0.5〜10時間焼成して調製されたことを特徴とする前記(1)または(2)に記載の炭化水素油の水素化処理触媒の製造方法。
本発明によれば、過酷な運転条件を必要とせずに、炭化水素油中の硫黄化合物を高度に脱硫することができ、同時に窒素化合物も低減することができ、かつ簡便な手段で製造し得る炭化水素油の水素化処理触媒が提供される。この水素化処理触媒は、従来の炭化水素油水素化処理の場合とほぼ同じ水素分圧や反応温度等で、超深度脱硫領域での炭化水素油の脱硫反応及び脱窒素反応に対して、極めて優れた活性を有するものである。また、本発明によれば、上記水素化処理触媒を簡便に製造でき、更には上記水素化処理触媒を用いて苛酷な運転条件を必要とすることなく、硫黄化合物及び窒素化合物を従来よりも低減できる炭化水素油の水素化処理方法も提供される。
本発明の処理対象油は、例えば、直留ナフサ、接触改質ナフサ、接触分解ナフサ、接触分解ガソリン、直留灯油、直留軽油、接触分解軽油、熱分解軽油、水素化処理軽油、脱硫処理軽油、減圧蒸留軽油(VGO)等の留分が適している。これらの原料油の代表的な性状例として、沸点範囲が30〜560℃、硫黄化合物濃度が5質量%以下のものが挙げられる。
本発明では、無機酸化物担体として、脱硫活性を向上させるために、所定量のリン酸化物を含む無機酸化物担体が用いられる。無機酸化物担体としては、各種無機酸化物を用いることができるが、主成分がアルミナである無機酸化物が好ましい。
担体とするアルミナを主成分とする無機酸化物にリン酸化物を含有させるには、特に調製法を限定するものではなく、平衡吸着法、共沈法、混練法等により行うことができるが、脱硫活性の高い触媒が得られる点で、担体の原料であるアルミナゲルとリン酸化物の原料とを混練する混練法によることが好ましく、その際、リン酸化物の原料は水溶液として用いることが好ましい。
無機酸化物担体中のリン酸化物の含有量は、担体を基準として15質量%以下であれば特に制限はなく、通常0.1〜13質量%の範囲であり、好ましくは0.5〜13質量%、より好ましくは1〜13質量%、更に好ましくは1〜10質量%である。リン酸化物が15質量%以下の場合、二硫化モリブデンが配置すべきアルミナ表面上の場所が狭くならない。その結果、二硫化モリブデンのシンタリング(凝集)が起こらず、二硫化モリブデン結晶のエッジ部の面積は減少せず、脱硫活性点であるCoMoS相、NiMoS相の絶対数が減少せず、高い脱硫活性を保有することができる。一方、リン酸化物が0.1質量%以上であれば、その添加による脱硫活性向上効果が得られ、好ましい。
リン酸化物の含有量が上記範囲であることにより、脱硫活性の高い触媒が得られる。
本発明の触媒で使用するリン酸化物の原料としては、種々の化合物を用いることができる。例えば、オルトリン酸、メタリン酸、ピロリン酸、三リン酸、四リン酸が挙げられるがオルトリン酸が好ましい。
担体に用いるアルミナは、α−アルミナ、γ−アルミナ、δ−アルミナ、アルミナ水和物等の種々のアルミナを使用することができるが、多孔質で高比表面積であるアルミナが好ましく、中でもγ−アルミナが適している。アルミナの純度は、約98質量%以上、好ましくは約99質量%以上のものが適している。アルミナ中の不純物としては、SO4 2-、Cl-、Fe23、Na2O等が挙げられるが、これらの不純物はできるだけ少ないことが望ましく、不純物全量で2質量%以下、好ましくは1質量%以下で、成分毎では、SO4 2-<1.5質量%、Cl-、Fe23、Na2O<0.1質量%であることが好ましい。
アルミナには他の酸化物成分を添加することが好ましく、他の酸化物成分としては、ゼオライト、ボリア、シリカ及びジルコニアから選ばれる一種以上が好ましい。これらを複合化させることにより、脱硫活性点を形成する二硫化モリブデンの積層化が有利になる。このうちゼオライトは、コールカウンター法(1質量%NaCl水溶液、アパーチャ−30μm、超音波処理3分)での測定により平均細孔径が2.5〜6μm、好ましくは3〜4μmのものである。また、このゼオライトは粒子径6μm以下のものがゼオライト全粒子に対して占める割合が、約70〜98%、好ましくは約75〜98%、より好ましくは約80〜98%のものである。
このような特性のゼオライトは、難脱硫性物質の細孔内拡散を容易にするための細孔直径を精密に制御する上で好ましい。これに対し、例えば平均粒子径が大きすぎたり、大きな粒子径の含有量が多かったりすると、無機酸化物担体を調製する過程でアルミナ水和物(アルミナ前駆体)とゼオライトの吸着水量や結晶性の違いから、強度を増すために無機酸化物担体を焼成する場合、アルミナ水和物とゼオライトの収縮率が異なり、無機酸化物担体の細孔として比較的大きなメゾあるいはマクロポアーが生じる傾向がある。またこれらの大きな細孔は、比表面積を低下させるばかりではなく、残油を処理するような場合には触媒毒となるメタル成分の内部拡散を容易ならしめ、延いては脱硫、脱窒素及び分解活性を低下させる傾向を生じさせる。
本発明では、アルミナに添加させる好ましいゼオライトとしては、フォージャサイトX型ゼオライト、フォージャサイトY型ゼオライト、βゼオライト、モルデナイト型ゼオライト、ZSM系ゼオライト(ZSM-4、5、8、11、12、20、21、23、34
、35、38、46等がある)、MCM−41、MCM-22、MCM−48、SSZ−
33、UTD−1、CIT−5、VPI−6、TS−1、TS−2等が使用でき、特にY型ゼオライト、安定化Yゼオライト、βゼオライトが好ましい。また、ゼオライトは、プロトン型が好ましい。
上記のボリア、シリカ、ジルコニアは、一般に、この種の触媒担体成分として使用されるものを使用することができる。
上記のゼオライト、ボリア、シリカ、及びジルコニアは、それぞれ単独で、あるいは2種以上を組合せて使用できる。
これら他の酸化物成分の添加量は、一般に、無機酸化物担体中に、アルミナが65質量%より多く99.4質量%以下であり、リン酸化物が0.1質量%から13質量%であるのに対し、他の酸化物成分が0.5質量%から20質量%未満であり、好ましくは、アルミナが70〜99質量%、リン酸化物が0.5〜15質量%であるのに対し、他の酸化物成分が0.5〜15質量%であり、より好ましくは、アルミナが80〜98.5質量%、リン酸化物が1〜10質量%であるのに対して、他の酸化物成分が0.5〜10質量%である。
これら他の酸化物成分の添加量が上記の範囲であれば、細孔直径の制御を好適に行うことができ、またブレンステッド酸点やルイス酸点を十分に付与でき、6族金属、特にモリブデンを高分散できる。
本発明における所定量のリン酸化物を含む無機酸化物担体は、400℃〜700℃で0.5〜10時間焼成して調製される。
本発明の触媒は、後述するように、無機酸化物担体に活性成分を担持させた後は、200℃以下で乾燥だけで調製するため、触媒の機械特性(側面破壊強度や最密充填かさ密度等)を得るために、無機酸化物担体を焼成する。このとき、400℃未満で0.5時間未満の焼成では十分な機械強度を得ることができず、700℃を超えると高温度下で10時間を超える長時間の焼成を行っても、この効果が飽和するばかりでなく、焼き締めにより、無機酸化物担体の比表面積、細孔容積、平均細孔直径と言った特性を却って低下してしまう。
無機酸化物担体の比表面積、細孔容積、平均細孔直径は、炭化水素油に対する水素化脱硫活性の高い触媒にするために、比表面積230〜500m2/g、好ましくは270〜500m2/g、細孔容積0.5〜1ml/g、好ましくは0.55〜0.9ml/g、平均細孔直径40〜180Åである必要がある。この理由については次の通りである。
含浸溶液中で6族金属と8族金属は錯体を形成していると考えられるため、無機酸化物担体の比表面積が230m2/g未満では、含浸の際、錯体の嵩高さのために金属の高分散化が困難となり、その結果、得られる触媒を硫化処理しても、上記の活性点(CoMoS相、NiMoS相等)形成の精密な制御が困難になると推測される。比表面積が500m2/g以下であれば、細孔直径が極端に小さくならないため、触媒の細孔直径も小さくならず、好ましい。細孔直径が小さいと、硫黄化合物の触媒細孔内拡散が不十分となり、脱硫活性が低下する。
細孔容積が0.5ml/g以上では、通常の含浸法で触媒を調製する場合、細孔容積内に入り込む溶媒が少量とならないため、好ましい。溶媒が少量であると、活性金属化合物の溶解性が悪くなり、金属の分散性が低下し低活性な触媒となる。活性金属化合物の溶解性を上げるためには、硝酸等の酸を多量に加える方法があるが、余り加えすぎると担体の低表面積化が起こり、脱硫性能低下の主原因となる。細孔容積が1ml/g以下であれば、比表面積が小さくならず、活性金属の分散性が良くなり、脱硫活性の高い触媒となるため、好ましい。
平均細孔直径が40Å以上では、活性金属を担持した触媒の細孔直径も小さくならず、好ましい。触媒の細孔直径が小さいと、硫黄化合物の触媒細孔内への拡散が不十分となり、脱硫活性が低下する。平均細孔直径が180Å以下であれば、触媒の比表面積が小さくならず、好ましい。触媒の比表面積が小さいと、活性金属の分散性が悪くなり、脱硫活性の低い触媒となる。また、上記の平均細孔直径の条件を満たす細孔の有効数を多くするために、触媒の細孔分布すなわち平均細孔径±15Åの細孔を有する細孔の割合は、20〜90%、好ましくは35〜85%とする。90%以下では、脱硫される化合物が特定の硫黄化合物に限定されず、満遍なく脱硫することができるため好ましい。一方、20%以上では、炭化水素油の脱硫に寄与しない細孔が増加せず、その結果、脱硫活性が大幅に低下することがないため好ましい。
また、後述する6族金属、8族金属の分散性を向上させるために、上記担体にリン酸化物を担持させてもよい。担持させるリン酸化物の原料としては、担体調製時と同様のものが好ましく、例えばオルトリン酸、メタリン酸、ピロリン酸、三リン酸、四リン酸が挙げられ、オルトリン酸が好ましい。また、リン化合物を担持させる方法としては、担体にこれらのリン化合物原料を含浸させる方法がある。
なお、担持させるリン酸化物の量は、担体調製時に使用したリン酸化物を含めた合計量が、15質量%を越えないようにする。例えば、担体を、無機酸化物とリン酸化物とを混練法で調製した場合は、混練時に使用するリン酸化物の一部を担持用のリン酸化物に使用する。また、活性金属に対しては、例えばモリブデンを用いる場合は、リン酸化物とモリブデンとの質量比[P25]/[MoO3]の値で、好ましくは0.01〜1.5、より好ましくは0.05〜1.0、更に好ましくは0.1〜0.5である。この質量比が0.01以上では、CoとMoの渾然一体化が図れること、また、硫化後、二硫化モリブデンの積層化が図れることの2点から、最終的に脱硫活性点と考えられるCoMoS相、NiMoS相、特に脱硫活性点の中で高い脱硫活性を示すCoMoS相、NiMoS相のタイプIIが得られ易く、高活性な触媒となりやすく好ましい。1.5以下では、触媒の表面積及び細孔容積が減少せず、触媒の活性が低下せずに、また酸量が増えず、炭素析出を招かないため、活性劣化を引き起こしにくくなるため、好ましい。
本発明の触媒に担持させる6族金属は、モリブデンが好ましい。
6族金属の担持量は、触媒基準、酸化物換算で、10〜40質量%、好ましくは10〜30質量%である。10質量%以上では、6族金属に起因する効果を発現させるのに十分であり、好ましい。また、40質量%以下では、6族金属の含浸(担持)工程で6族金属化合物の凝集が生じず、6族金属の分散性が良くなり、また、効率的に分散する6族金属担持量の限度を超えず、触媒表面積が大幅に低下しない等により、触媒活性の向上がみられ、好ましい。
8族金属は、コバルト、ニッケルが好ましい。
8族金属の担持量は、触媒基準、酸化物換算で、1〜15質量%、好ましくは、3〜8質量%である。1質量%以上では、8族金属に帰属する活性点が十分に得られるため好ましい。また、15質量%以下では、8族金属の含有(担持)工程で8族金属化合物の凝集が生じず、8族金属の分散性が良くなることに加え、不活性なコバルト、ニッケル種等の8族金属種であるCo98種、Ni32種等の前駆体であるCoO種、NiO種等や担体の格子内に取り込まれたCoスピネル種、Niスピネル種等が生成しないと考えられるため、触媒能の向上が見られ、好ましい。また、8族金属としてコバルトとニッケルを使用するときは、Co/(Ni+Co)のモル比が0.6〜1の範囲、より好ましくは、0.7〜1の範囲になるように使用することが望ましい。この比が0.6以上では、Ni上でコーク前駆体が生成せず、触媒活性点がコークで被覆されず、その結果活性が低下しないため、好ましい。
8族金属と6族金属の上記した含有量において、8族金属と6族金属の最適質量比は、好ましくは、酸化物換算で、[8族金属]/[8族金属+6族金属]の値で、0.1〜0.25である。この値が0.1以上では、脱硫の活性点と考えられるCoMoS相、NiMoS相等の生成が抑制されず、脱硫活性向上の度合いが高くなるため、好ましい。0.25以下では、上記の不活性なコバルト、ニッケル種等(Co98種、Ni32種等)の生成が抑制され、触媒活性が向上されるので好ましい。
炭素の担持量は、触媒基準で、2〜14質量%である。この炭素は、有機酸、好ましくはクエン酸由来の炭素である。2質量%以上では、触媒表面上で8族金属が有機酸と錯化合物を十分に形成して、この場合、予備硫化工程において錯体化されていない6族金属が8族金属の硫化に先立って硫化されることにより、脱硫活性点と考えられるCoMoS相、NiMoS相が十分に形成されるので、不活性なコバルト、ニッケル種等の8族金属の金属種であるCo98種、Ni32種、及び担体の格子内に取り込まれたCoスピネル種、Niスピネル種等が形成されないと推測されるため、好ましい。14質量%以下では、触媒表面上で8族金属が有機酸と十分に錯体化合物を形成することができるが、一方、6族金属が有機酸と錯化合物を形成することはなく、また、余剰の有機酸由来の炭素が触媒表面上に残ることはなく、好ましい。6族金属が有機酸と錯体化した場合は、活性化(硫化)の際に、6族金属の硫化が8族金属の硫化と同時に起こり、脱硫活性点と考えられるCoMoS相、NiMoS相が効率的に形成されず、不活性なCo98種、Ni32種等が形成されると推定される。また、過剰な炭素は、触媒の被毒物質として硫化段階で脱硫活性点を被毒するため、活性低下の原因となる。
本発明の触媒を得るには、前記した成分からなり、前記した物性を有するリン酸化物を所定量含む無機酸化物担体に、前記した6族金属を少なくとも1種を含む化合物、前記した8族金属を少なくとも1種を含む化合物、有機酸を含有する溶液を用い、6族金属、8族金属、炭素を上記した担持量となるように担時させ、乾燥する方法によるが、具体的には、例えば、無機酸化物を、これらの化合物等を含有する溶液に含浸し、乾燥する方法により行う。
上記の含浸溶液中に使用する6族金属を含む化合物としては、三酸化モリブデン、モリブドリン酸、モリブデン酸アンモニウム、モリブデン酸等が挙げられ、好ましくは、三酸化モリブデン、モリブドリン酸である。これらの化合物の上記含浸溶液中の添加量は、得られる触媒中に上記した範囲内で6族金属が含有する量とする。
8族金属を含む化合物としては、炭酸コバルト、炭酸ニッケル、クエン酸コバルト、クエン酸ニッケル、硝酸コバルト6水和物、硝酸ニッケル6水和物等が挙げられ、好ましくは、炭酸コバルト、炭酸ニッケル、クエン酸コバルト、クエン酸ニッケル化合物である。特に好ましくは、クエン酸コバルト、クエン酸ニッケル化合物である。
上記のクエン酸コバルトとしては、クエン酸第一コバルト(Co3(C6572)、クエン酸水素コバルト(CoHC657)、クエン酸コバルトオキシ塩(Co3(C657・CoO)等が挙げられ、クエン酸ニッケルとしては、クエン酸第一ニッケル(Ni3(C6572)、クエン酸水素ニッケル(NiHC657)、クエン酸ニッケルオキシ塩(Ni3(C657)・NiO)等が挙げられる。
これらのコバルトとニッケルのクエン酸化合物の製造は、例えば、コバルトの場合、クエン酸の水溶液に炭酸コバルトを溶かすことにより得られる。このような製法で得られたクエン酸化合物の水分を除去しないで、そのまま、触媒調製に用いてもかまわない。
これらの化合物の上記含浸溶液中への添加量は、得られる触媒中に上記した範囲内で8族金属が含有される量とする。
有機酸としては、クエン酸一水和物、無水クエン酸、イソクエン酸、リンゴ酸、酒石酸、シュウ酸、コハク酸、グルタン酸、グルコン酸、アジピン酸、安息香酸、フタル酸、イソフタル酸、サリチル酸、マロン酸等が挙げられ、好ましくはクエン酸一水和物である。これらの有機酸は、硫黄を実質的に含まない化合物を使用することが重要である。
有機酸としてクエン酸を使用する場合は、クエン酸単独であってもよいし、上記したコバルトやニッケル等の8族金属とのクエン酸化合物であってもよい。
有機酸の添加量は、得られる触媒中に前記の炭素含有量で炭素が残る量とすることが重要であり、また8族金属に対して有機酸の添加量をモル比で、有機酸/8族金属=0.2〜1.2とすることが適している。このモル比が0.2以上では、8族金属に帰属する活性点が十分に得られるため好ましい。また、1.2以下では、含浸液が高粘度とならないため、担持工程に時間を要することがなく、活性金属が担体ペレットの内部まで含浸されるため、活性金属の分散状態は良好となり好ましい。
さらに、6族金属と8族金属の総量に対して有機酸の添加量は、モルで、有機酸/[6族金属+8族金属]が0.35以下、好ましくは、0.3以下となることが適している。0.35以下では、金属と錯体化しきれない余剰な有機酸が触媒表面に残ることがなく、好ましい。触媒表面上に余剰な有機酸が残っていると、硫化工程で原料油とともに流れ出す場合があるので好ましくない。
なお、上記の6族金属、8族金属の化合物が含浸溶液に十分に溶解しない場合には、これらの化合物とともに酸[硝酸、有機酸(クエン酸、リンゴ酸、酒石酸等)]を使用してもよく、好ましくは有機酸の使用であり、有機酸を用いる場合は、得られる触媒中にこの有機酸による炭素が残存することがあるため、触媒中の炭素含有量が上記範囲内となるようにすることが重要である。
上記の含浸溶液において、上記の各成分を溶解させるために用いる溶媒は、水である。溶媒の使用量は、少なすぎれば、担体を十分に浸漬することができず、多すぎれば、溶解した活性金属の一部が担体上に担持しきれず、含浸溶液容器のへりなどに付着してしまい、所望の担持量が得られないため、担体100gに対して、50〜90gが好ましい。上記溶媒に上記成分を溶解させて含浸溶液を調製するが、このとき温度は、0℃を超え100℃以下でよく、この範囲であれば、上記溶媒に各成分を良好に溶解させることができる。
このようにして調製した含浸溶液を、上記の無機酸化物に含浸させて、これらの溶液中の上記の各成分を上記の無機酸化物担体に担持させる。含浸条件は、種々の条件を採ることができるが、通常、含浸温度は、好ましくは0℃を超え100℃未満が適している。含浸時間は、15分〜3時間、好ましくは、20分〜2時間、さらに好ましくは、30分〜1時間である。なお、温度が高すぎると、含浸中に乾燥が起こり、分散度が偏ってしまう。また、含浸中は攪拌することが好ましい。
含浸溶液を含浸させた担体は、常温〜約80℃、窒素気流中、空気気流中、あるいは真空中で、水分をある程度[LOI(Loss on ignition)が50%以下と
なるように]除去し、その後、空気気流中、窒素気流中、あるいは真空中で200℃以下
、5時間〜20時間の乾燥を行う。乾燥を200℃以下の温度で行うと、金属と錯体化していると思われる有機酸が触媒表面上から脱離せず、その結果、得られる触媒を硫化処理したときに上記の活性点と考えられるCoMoS相、NiMoS相の形成の精密制御が容易になるため、好ましい。ただし、真空中で乾燥を行う場合は、圧力760mmHg換算で上記の温度範囲になるようにして乾燥を行うことが好ましい。
本発明においては、上記のようにして、リン酸化物を所定量含む無機酸化物担体に、所定量の6族金属、8族金属、炭素を担持させ、所定温度で乾燥させて得た触媒は、その比表面積が100〜400m2/g、好ましくは150〜350m2/gであり、細孔容積が0.2〜0.6ml/g、好ましくは0.3〜0.6ml/g、より好ましくは0.3〜0.5ml/g、平均細孔直径が50〜200Å、好ましくは50〜180Å、より好ましくは50〜150Åである。触媒の比表面積、細孔容積、及び平均細孔直径の各物性が上記範囲であるときに、所望の触媒活性が得られ、所期の目的を達成できる。触媒の上記各物性を上記範囲にすることは、触媒調製に当って、用いるリン酸化物を含む無機酸化物担体の上記各物性を上記した担体に関する上記各物性の範囲内で選択し、6族金属、8族金属などの必要担持成分の担持量を上記範囲内で制御し、必要担持成分を担持した後の乾燥条件を上記範囲内で制御することによって容易に達成できる。
さらに本発明における触媒では、リン原子が高度に分散している。触媒の断面を一方の表面から中心を通り、反対側の表面までリン原子のEPMA線分析を行ったとき、リン原子の分散状態を知ることができる。
また、本発明の触媒は、硫化処理した後に、透過型電子顕微鏡で観察した場合における二硫化モリブデン等の6族金属の二硫化物の層の積層数の平均値が2.5〜5であるものが好ましい。
すなわち、この二硫化モリブデン等の層は、無機酸化物担体上に形成されて、触媒の接触面積を大きくする役割をなすと共に、該層内にCoMoS相、NiMoS相等の活性点が形成される。積層数の平均値が2.5以上の触媒では、低活性なCoMoS相やNiMoS相等のタイプIの割合が多くならず、高活性を発現するため好ましい。また、5以下の触媒では、高活性なCoMoS相やNiMoS相等のタイプIIが形成され、活性点の絶対数が少なくならず、高活性を発現するため好ましい。
なお、分析に用いる透過型電子顕微鏡写真には、1視野当たり200以上の二硫化モリブデン等の6族金属の二硫化物の結晶が目視できるものを用いる。
更に、透過型電子顕微鏡で観察した場合における二硫化モリブデン等の6族金属の二硫化物の層の面方向の長さが、平均値で1〜3.5nm、好ましくは2〜3.5nmであるものが適している。
1nm以上では、二硫化モリブデン等の分子が単分子のみで存在することはないため、コバルト及びニッケルはスクエアピラミッド型の5配位硫黄構造を形成することができ、活性点であるCoMoS相やNiMoS相等となることができるため、好ましい。3.5nm以下では、二硫化モリブデン等の結晶が大きくならないため、エッジ部分の絶対数が減少せず、活性点であるCoMoS相やNiMoS相等の数を十分に確保することができるため、好ましい。
なお、分析に用いる透過型電子顕微鏡写真には、同じく、1視野当たり200以上の二硫化モリブデン等の6族金属の二硫化物の結晶が目視できるものを用いる。
また、本発明において、触媒の形状は、特に限定されず、通常、この種の触媒に用いられている形状、例えば、円柱状、三葉状、四葉状等を採用することができる。触媒の大きさは直径が約1〜2mm、長さは約2〜5mmが好ましい。
触媒の機械的強度は、側面破壊強度(SCS:Side Crushing Strength)で約2lbs/mm以上が好ましい。SCSが約2lbs/mm以上であれば、反応装置に充填した触媒が破壊され、反応装置内で差圧が発生し、水素化処理運転の続行が不可能となることはない。
触媒の最充填かさ密度(CBD:Compacted Bulk Density)は、0.6〜1.2g/mlが好ましい。
また、触媒中の活性金属の分散状態は、触媒中で活性金属が均一に分布しているユニフォーム型がこの好ましい。
本発明の水素化処理は、水素分圧0.7〜8MPa、温度220〜420℃、液空間速度0.3〜10hr−1、水素/オイル比20〜1000m(normal)/klの条件で、上記の触媒と硫黄化合物を含む炭化水素油とを接触させて脱硫を行い、炭化水素油中の難脱硫物質を含む硫黄化合物を減少させる方法である。また、水素中の硫化水素濃度は4容量%以下、好ましくは1.4容量%以下、より好ましくは1容量%以下である。
本発明の水素化処理により、ナフサ、灯油または軽油留分までの炭化水素油については、硫黄分10質量ppm以下の生成油を得ることができる。また、減圧軽油については、原油種によっても異なるが、1〜4質量%程度の硫黄分を0.3質量%以下、好ましくは0.07質量%以下の硫黄分とする生成油を得ることができる。
本発明の水素化処理方法を商業規模で行う場合には、本発明の触媒を固定床、移動床あるいは流動床式の触媒層を反応装置内に形成し、この反応装置内に原料油を導入し、上記の条件で水素化処理を行えばよい。
最も一般的には、固定床式触媒床を反応装置内に形成し、原料油を反応装置の上部より導入し、固定床を上から下に通過させ、反応装置の下部から生成物を流出させるものである。
また、本発明の触媒を、単独の反応装置に充填して行う一段の水素化処理方法であってもよいし、いくつかの反応装置に充填して行う多段連続水素化処理方法であってもよい。
さらに、本発明の触媒は、使用前(即ち、本発明の水素化処理方法を行う前)、反応装置中で硫化処理して活性化する。この硫化方法は、200℃〜400℃、好ましくは、250〜350℃、常圧あるいはそれ以上の水素雰囲気下で、硫黄化合物を含む石油蒸留物、それにジメチルジスルフィドや二硫化炭素等の硫化剤を加えてもの、あるいは硫化水素を用いて行う。
以下に実施例を挙げて本発明を説明するが、本発明はこれら実施例に何ら限定されるものではない。
参考例1
シリカとアルミナ水和物とオルトリン酸を混練し、押出成形後、600℃で2時間焼成して直径1/16インチの柱状成形物のリン酸化物−シリカ−アルミナ複合担体(リン酸化物−シリカ/アルミナ質量比=4/1/95、細孔容積0.70m2/g、比表面積3
98m2/g、平均細孔直径62Å)を得た。
イオン交換水20.1gに、硝酸コバルト6水和物7.98gとクエン酸1水和物3.84gとモリブデン酸アンモニウム11.09gを投入し、80℃に加温して10分間攪拌して含浸溶液を得た。
ナス型フラスコ中に、上記のリン酸化物−シリカ−アルミナ複合担体30.0gを投入し、そこへ上記の含浸溶液の全量をピペットで添加し、約25℃で3時間浸漬した。
この後、窒素気流中で風乾し、マッフル炉中120℃で約16時間乾燥させ、触媒Aを得た。
参考例2
SiO2/Al23モル比6のSHYゼオライト粉末(平均粒子径3.5μm 、粒子径
6μm以下のものがゼオライト全粒子の87%)とアルミナ水和物とオルトリン酸を混練し、押出成形後、600℃で2時間焼成して直径1/16インチの柱状成形物のリン酸化物−ゼオライト−アルミナ複合担体(リン酸化物/ゼオライト/アルミナ質量比:4/7/89、細孔容積0.70ml/g、比表面積412m2/g、平均細孔直径63Å)を
得た。
イオン交換水38.9gに、炭酸コバルト5.44gとクエン酸1水和物12.81gと三酸化モリブデン15.07gを投入し、80℃に加温して10分間攪拌して含浸溶液を得た。
ナス型フラスコ中に、上記のゼオライト−アルミナ複合担体50.0gを投入し、そこへ上記の含浸溶液の全量をピペットで添加し、約25℃で3時間浸漬した。
この後、窒素気流中で風乾し、マッフル炉中120℃で約16時間乾燥させ、触媒Bを得た。
実施例1
SiO2/Al23モル比6のSHYゼオライト粉末(平均粒子径3.5μm、粒子径
6μm以下のものがゼオライト全粒子の87%)とアルミナ水和物とオルトリン酸を混練し、押出成形後、600℃で2時間焼成して直径1/16インチの柱状成形物のリン酸化物−ゼオライト−アルミナ複合担体(リン酸化物/ゼオライト/アルミナ質量比:4/7/89、細孔容積0.70ml/g、比表面積412m2/g、平均細孔直径63Å)を
得た。
イオン交換水34.98gに、クエン酸第一コバルト16.07g、モリブドリン酸27.59gを投入し、80℃に加温して10分間攪拌して含浸溶液を得た。
ナス型フラスコ中に、上記のゼオライト−アルミナ複合担体50.0gを投入し、そこへ上記の含浸溶液の全量をピペットで添加し、約25℃で3時間浸漬した。
この後、窒素気流中で風乾し、マッフル炉中120℃で約16時間乾燥させ、触媒Cを得た。
実施例2
シリカとアルミナ水和物とオルトリン酸を混練し、押出成形後、600℃で2時間焼成して直径1/16インチの柱状成形物のリン酸化物-シリカ-アルミナ複合酸化物(リン酸化物/シリカ/アルミナ質量比:3/5/92、細孔容積0.68ml/g、比表面積417m/g、平均細孔直径64Å)を得た。
イオン交換水24.60gに、クエン酸第一コバルト7.32g、モリブドリン酸12.59gを投入し、80℃に加温して10分間攪拌して含浸溶液を得た。
ナス型フラスコ中に、上記リン酸化物-シリカ-アルミナ複合化合物30gを投入し、そこへ上記の含浸溶液を全量ピペットで添加し、約25℃で3時間浸漬した。
その後、窒素気流で風乾し、マッフル炉中120℃で約16時間乾燥させ、触媒Eを得た。
実施例3
シリカとアルミナ水和物とオルトリン酸を混練し、押出成形後、600℃で2時間焼成して直径1/16インチの柱状成形物のリン酸化物-シリカ-アルミナ複合酸化物(リン酸化物/シリカ/アルミナ質量比:4.4/5/90.5、細孔容積0.78ml/g、比表面積324m/g、平均細孔径98Å)を得た。
イオン交換水26.40gに、クエン酸第一コバルト9.81g、モリブドリン酸26.40gを投入し、80℃に加温して10分間攪拌して含浸溶液を得た。
ナス型フラスコ中に、上記リン酸化物-シリカ-アルミナ複合化合物30gを投入し、そこへ上記の含浸溶液を全量ピペットで添加し、約25℃で3時間浸漬した。
その後、窒素気流で風乾し、マッフル炉中120℃で約16時間乾燥させ、触媒Fを得た。
実施例4
アルミナ水和物を押出成形後、600℃で2時間焼成して直径1/16インチの柱状成形物を調製した。イオン交換水200gにオルトリン酸1.5gを投入し、十分に攪拌後、上記の柱状成形物を投入して24時間放置した。その後、600℃で2時間焼成してリン酸化物を含むアルミナ担体(リン酸化物/アルミナ質量比:2/98、細孔容積0.70ml/g、比表面積362m/g、平均細孔径69Å)を得た。
イオン交換水20.3gに、クエン酸第一コバルト7.27g、モリブドリン酸11.10gを投入し、80℃に加温して10分間攪拌して含浸溶液を得た。
ナス型フラスコ中に、上記リン酸化物を含むアルミナ担体30gを投入し、そこへ上記の含浸溶液を全量ピペットで添加し、約25℃で3時間浸漬した。
その後、窒素気流で風乾し、マッフル炉中120℃で約16時間乾燥させ、触媒Hを得た。
比較例1
イオン交換水21.6gに、炭酸コバルト3.31gと、モリブドリン酸11.41gと、オルトリン酸1.17gを溶解させた含浸用の溶液を調製した。
ナス型フラスコ中に、γ−アルミナ担体(細孔容積0.69m1/g、比表面積364m2/g、平均細孔直径64Å)30.0gを投入し、そこへ上記の含浸溶液の全量をピペットで添加し、約25℃で1時間浸漬した。
この後、窒素気流中で風乾し、マッフル炉中120℃で約1時間乾燥させ、500℃で4時間焼成し、触媒aを得た。
比較例2
イオン交換水21.4gに、クエン酸第一コバルト7.69gと、モリブドリン酸12.91gと、オルトリン酸1.46gを溶解させた含浸用の溶液を調製した。
ナス型フラスコ中に、γ−アルミナ担体(細孔容積0.69m1/g、比表面積364m2/g、平均細孔直径64Å)30.0gを投入し、そこへ上記の含浸溶液の全量をピ
ペットで添加し、約25℃で1時間浸漬した。
この後、窒素気流中で風乾し、マッフル炉中120℃で約1時間乾燥させ、触媒bを得た。
上記で得られた各触媒の化学性状及び物理性状を表1に示した。
二硫化モリブデン層の積層数は、透過型電子顕微鏡(TEM)(日本電子社製商品名“JEM−2010”)を用いて、次の要領で測定した。
1.触媒を流通式反応管に詰め、室温で窒素気流中に5分間保持し、雰囲気ガスをHS(5容量%)/Hに切替え、速度5℃/minで昇温し、400℃に達した後、1時間保持した。その後、同雰囲気下で200℃まで降温し、雰囲気ガスを窒素に切替え、常温まで降温し、硫化処理を終了した。
2.この硫化処理後の触媒をメノウ乳鉢で粉砕した。
3.粉砕した触媒の少量をアセトン中に分散させた。
4.得られた懸濁液をマイクログリッド上に滴下し、室温で乾燥して試料とした。
5.試料をTEMの測定部にセットし、加速電圧200kVで測定した。直接倍率は20万倍で、5視野を測定した。
6.写真を200万倍になるように引き延ばし(サイズ16.8cm×16.8cm)、写真上で目視できる二硫化モリブデン層の積層数を測り取った。
また、触媒が含有するリンの分散性の指標S値を算出するため、日本電子製JXA-8200装置を用い、触媒の断面を一方の表面から中心を通り、反対側の表面までリン原子のEPMA線分析を以下の条件で行った。
◎試料作成
触媒試料をMMA樹脂に包埋し、切削法により、平滑な触媒断面を得た後、表面にカーボン蒸着した。
◎測定条件
加速電圧 ;15kV
照射電流 ;1×10−7
デ−タ点数;250
測定間隔 ;12μm
Figure 2009101362
〔直留軽油の水素化処理反応〕
上記の実施例及び比較例で調製した触媒A〜C、a、bおよびE〜Hを用い、以下の要領にて、下記性状の直留軽油の水素化処理を行った。
先ず、触媒を高圧流通式反応装置に充填して固定床式触媒層を形成し、下記の条件で前処理の触媒の硫化を行った。
次に、反応温度に加熱した原料油と水素含有ガスとの混合流体を、反応装置の上部より導入して、下記の条件で水素化反応を進行させ、生成油とガスの混合流体を、反応装置の下部より流出させ、気液分離器で生成油を分離した。
触媒の硫化:原料油による液硫化を行った。
圧力(水素分圧);4.9MPa
雰囲気;水素及び原料油(液空間速度1.5hr-1、水素/オイル比200m3(n
ormal)/kl)
温度 ;常温約22℃で水素及び原料油を導入し、20℃/hrで昇温し、 300℃にて24hr維持、次いで反応温度である350℃まで20℃/hrで昇温
水素化反応条件:
反応温度 ;350℃
圧力(水素分圧);4.9MPa
液空間速度 ;1.3hr-1
水素/オイル比 ;200m3(normal)/kl
原料油の性状:
油種 ;中東系直留軽油
密度(15/4℃);0.8623
蒸留性状 ;初留点が186.0℃、50%点が316.0℃、
90%点が355.5℃、終点が371.5℃
硫黄成分 ;1.74質量%
窒素成分 ;210質量ppm
動粘度(@30℃);7.026cSt
流動点 ;0.0℃
くもり点 ;4.0℃
セタン指数 ;55.4
反応結果について、以下の方法で解析した。
350℃で反応装置を運転し、6日経過した時点で生成油を採取し、その性状を分析した。
〔1〕脱硫率(HDS)(%):
原料中の硫黄分を脱硫反応によって硫化水素に転換することにより、原料油から消失した硫黄分の割合を脱硫率と定義し、原料油及び生成油の硫黄分析値から以下の式により算出した。これらの結果は、表2の通りであった。
〔2〕脱硫反応速度定数(ks):
生成油の硫黄分(Sp)の減少量に対して、1.3次の反応次数を得る反応速度式の定数を脱硫反応速度定数(ks)とする。
なお、反応速度定数が高い程、触媒活性が優れていることを示している。これらの結果は、表2の通りであった。
脱硫率(%)=〔(Sf−Sp)/Sf〕×100
脱硫反応速度定数=[1/0.3]×〔1/(Sp)0.3−1/(Sf)0.3〕×
(LHSV)
式中、Sf:原料油中の硫黄分(質量%)
Sp:反応生成油中の硫黄分(質量%)
LHSV:液空間速度(hr−1
脱硫比活性(%)=各脱硫反応速度定数/触媒aの脱硫反応速度定数×100
Figure 2009101362
表2から明らかなように、本発明の製造法による触媒C、E〜Hを用いれば、軽油の超深度脱硫領域を容易に達成できることが判る。
また、以上の結果から明らかなように、本発明の触媒は、従来の軽油水素化処理の場合とほぼ同じ水素分圧や反応温度等で、超深度脱硫領域での軽油の脱硫反応及び脱窒素反応に対して、極めて優れた活性を有することが判る。
〈直留灯油の水素化処理反応〉
上記の実施例、参考例及び比較例で調製した触媒A、B、C、a、bを用い、以下の要領にて、下記性状の直留灯油の水素化処理を行った。
先ず、触媒を高圧流通式反応装置に充填して固定床式触媒層を形成し、下記の条件で前処理の触媒の硫化を行った。
次に、反応温度に加熱した原料油と水素含有ガスとの混合流体を、反応装置の上部より導入して、下記の条件で水素化反応を進行させ、生成油とガスの混合流体を、反応装置の下部より流出させ、気液分離器で生成油を分離した。
触媒の硫化:直留軽油による液硫化を行った。
圧力(水素分圧);4.9MPa
雰囲気;水素及び原料油(液空間速度1.5hr-1、水素/オイル比200m3
(normal)/kl)
温度 ;常温約22℃で水素及び原料油を導入し、20℃/hrで昇温し、300℃
にて24hr維持、次いで反応温度である350℃まで20℃/hrで昇温
水素化反応条件:
反応温度 ;310℃
圧力(水素分圧);3.5MPa
液空間速度 ;3.0hr-1
水素/オイル比 ;60m3(normal)/kl
原料油の性状:
油種 ;中東系直留灯油
密度(15℃/4℃);0.7945g/cm3
蒸留性状 ;初留点が141℃、50%点が199℃、
90%点が255℃、終点が280℃
硫黄成分 ;0.25質量%
窒素成分 ;5質量ppm
動粘度(@30℃);1.398cSt
反応結果について、以下の方法で解析した。
310℃で反応装置を運転し、6日経過した時点で生成油を採取し、その性状を分析した。
〔1〕脱硫率(HDS)(%):
原料中の硫黄分を脱硫反応によって硫化水素に転換することにより、原料油から消失した硫黄分の割合を脱硫率と定義し、原料油及び生成油の硫黄分析値から以下の式により算出した。これらの結果は、表3の通りであった。
〔2〕脱硫反応速度定数(ks):
生成油の硫黄分(Sp)の減少量に対して、1.3次の反応次数を得る反応速度式の定数を脱硫反応速度定数(ks)とする。
なお、反応速度定数が高い程、触媒活性が優れていることを示している。これらの結果は、表3の通りであった。
脱硫率(%)=〔(Sf−Sp)/Sf〕×100
脱硫反応速度定数=[1/0.3]×〔1/(Sp)0.3−1/(Sf)0.3〕×
(LHSV)
式中、Sf:原料油中の硫黄分(質量%)
Sp:反応生成油中の硫黄分(質量%)
LHSV:液空間速度(hr-1
脱硫比活性(%)=各脱硫反応速度定数/触媒aの脱硫反応速度定数×100
Figure 2009101362
表3から明らかなように、本発明の触媒を用いれば、灯油についても高度な脱硫を達成できることが判る。
参考例3
アルミナ水和物とオルトリン酸を混練し、押出成形後、600℃で2時間焼成して直径1/16インチの柱状成形物のリン酸化物−アルミナ複合担体(リン酸化物/アルミナ質量比=3/97、細孔容積0.7ml/g、比表面積187m2/g、平均細孔直径98
Å)を得た。
イオン交換水20.3gに、硝酸コバルト6水和物9.3gとクエン酸1水和物4.6gとモリブデン酸アンモニウム12.0gを投入し、80℃に加温して10分間攪拌した。
ナス型フラスコ中に、上記のリン酸化物−アルミナ複合担体30.0gを投入し、そこへ上記の含浸溶液の全量をピペットで添加し、約25℃で3時間浸漬した。
この後、窒素雰囲気中で風乾し、マッフル炉中120℃で約16時間乾燥させ、触媒Dを得た。
比較例3
イオン交換水20.3gに、炭酸コバルト3.8gと、モリブドリン酸13.4gと、オルトリン酸1.5gを溶解させた含浸用の溶液を調製した。
ナス型フラスコ中に、γ−アルミナ担体(細孔容積0.7ml/g、比表面積187m2/g、平均細孔直径98Å)30.0gを投入し、そこえ上記の含浸溶液の全量をピペットで添加し、約25℃で1時間浸漬した。
この後、窒素気流中で風乾し、マッフル炉中120℃で約1時間乾燥させ、500℃で4時間焼成し、触媒cを得た。
触媒Dおよびcの化学性状及び物理性状を表4に示した。TEMおよびEPMAの測定方法は前記と同様である。
Figure 2009101362
〔減圧軽油の水素化処理反応〕
上記の参考例3及び比較例3で調製した触媒D、cを用い、以下の要領にて、下記性状の減圧軽油の水素化処理を行なった。
先ず、触媒を高圧流通式反応装置に充填して固定床式触媒層を形成し、下記の条件で前処理の触媒の硫化を行った。
次に、反応温度に加熱した原料油と水素含有ガスとの混合流体を、反応装置の上部より導入して、下記の条件で水素化反応を進行させ、生成油とガスの混合流体を、反応装置の下部より流出させ、気液分離器で生成油を分離した。
触媒の硫化:原料油による液硫化を行った。
圧力(水素分圧);4.9MPa
雰囲気;水素及び原料油(液空間速度0.66hr-1、水素/オイル比500m3
(normal)/kl)
温度 ;常温約22℃で水素及び原料油を導入し、25℃/hrで昇温し、290℃
にて15hr維持、次いで320℃で15hr維持した後、反応温度である
360℃まで20℃/hrで昇温
水素化反応条件:
反応温度 ;360℃
圧力(水素分圧);4.9MPa
液空間速度 ;0.66hr-1
水素/オイル比 ;500m3(normal)/kl
原料油の性状:
油種 ;中東系減圧軽油
密度(15/4℃);0.9185
蒸留性状 ;初留点が349.0℃、50%点が449.0℃、
90%点が529.0℃、終点が556.0℃
硫黄成分 ;2.45質量%
窒素成分 ;650質量ppm
流動点 ;35℃アスファルテン;<1000ppm
アニリン点 ;82℃
反応結果について、以下の方法で解析した。
360℃で反応装置を運転し、6日経過した時点で生成油を採取し、その性状を分析した。
〔1〕脱硫率(HDS)(%):
原料中の硫黄分を脱硫反応によって硫化水素に転換することにより、原料油から消失した硫黄分の割合を脱硫率と定義し、原料油及び生成油の硫黄分析値から以下の式により算出した。これらの結果は、表5の通りであった。
〔2〕脱硫反応速度定数(ks):
生成油の硫黄分(Sp)の減少量に対して、1.5次の反応次数を得る反応速度式の定数を脱硫反応速度定数(ks)とする。
なお、反応速度定数が高い程、触媒活性が優れていることを示している。これらの結果は、表5の通りであった。
脱硫率(%)=〔(Sf−Sp)/Sf〕×100
脱硫反応速度定数=2×〔1/(Sp)0.5−1/(Sf)0.5〕×(LHSV)
式中、Sf:原料油中の硫黄分(質量%)
Sp:反応生成油中の硫黄分(質量%)
LHSV:液空間速度(hr-1
脱硫比活性(%)=触媒Dの脱硫反応速度定数/触媒cの脱硫反応速度定数
×100
Figure 2009101362
表5から明らかなように、参考例3の製造法による触媒Dを用いれば、減圧軽油についても高度な脱硫を達成できることが判る。
以上の結果から明らかなように、本発明の触媒は、従来の炭化水素油水素化処理の場合とほぼ同じ水素分圧や反応温度等で、炭化水素油の脱硫反応及び脱窒素反応に対して、極めて優れた活性を有することが判る。

Claims (3)

  1. 比表面積230〜500m2/g、細孔容積0.5〜1ml/g、平均細孔直径40〜180Åであり、リン酸化物を担体基準で0.1〜13質量%含む無機酸化物担体上に、周期律表第8族金属から選ばれた少なくとも1種を含む化合物、モリブデン化合物、リン化合物及び有機酸を含有する溶液を用い、触媒基準、酸化物換算でモリブデンを10〜40質量%、周期律表第8族金属から選ばれた少なくとも1種を1〜15質量%、リン酸化物を0.7質量%以上かつ担持したリン酸化物と担体調製時に使用したリン酸化物の合計が担体基準で15質量%以下、有機酸由来の炭素を2〜14質量%、担体中のリン酸化物を含むリン酸化物とモリブデンの質量比[P/MoO]が0.05〜1.0となるように担持させ、200℃以下で乾燥させて、比表面積が100〜400m2/g、細孔容積が0.2〜0.6ml/g、平均細孔直径が50〜200Åとしたことを特徴とする直留ナフサ、接触改質ナフサ、接触分解ナフサ、接触分解ガソリン、直留灯油、直留軽油、接触分解軽油、熱分解軽油、水素化処理軽油、脱硫処理軽油、又は減圧蒸留軽油(VGO)から選択した炭化水素油の水素化処理触媒の製造方法。
  2. 前記リン酸化物を含む無機酸化物担体が、無機酸化物担体の原料とリン酸化物の原料とを混練する混練法により調製されたことを特徴とする請求項1に記載の炭化水素油の水素化処理触媒の製造方法。
  3. 前記リン酸化物を含む無機酸化物担体が、400℃〜700℃で0.5〜10時間焼成して調製されたことを特徴とする請求項1または請求項2に記載の炭化水素油の水素化処理触媒の製造方法。
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