JP2009098038A - 電位測定装置、それを用いた画像形成装置 - Google Patents

電位測定装置、それを用いた画像形成装置 Download PDF

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Abstract

【課題】振動子の振動状態を検出する検出手段を新たに追加することなく、容量変化手段の振動子の振動を安定に保つことができる電位測定装置を提供する。
【解決手段】電位測定装置は、容量変化手段102と、検出手段105と、印加信号生成手段106とを有する。容量変化手段は、機械的な振動により測定対象101と検知電極103間の静電容量を変化させるための振動子104を含む。検出手段は、容量変化手段によって検知電極に静電誘導される電荷量を検出する。印加信号生成手段は、検出手段の出力に基づいて、容量変化手段の有する振動子を振動させるための駆動手段に印加する駆動信号203を生成する。
【選択図】図1

Description

本発明は、測定対象と非接触でその電位を測定する非接触型の電位測定装置、それを用いた画像形成装置に関する。
感光体を用いた電子写真式の画像形成装置において、高画質な画像を形成する場合には、電位測定装置により、感光体の電位を測定しながら画像形成装置を制御する必要がある。非接触型電位測定装置においては、帯電している測定対象に検知電極を近接させ、機械的に測定対象と検知電極間の容量を変化させ、測定対象と検知電極間の電位差に対応して検知電極に静電誘導される微小な電荷を測定する方法がある。
図10に、非接触型電位測定装置の一例の概略構成を示す。図10において、901は測定対象(感光体など)、902は容量変化手段、903は電荷検出手段である。VDは測定対象901の電位、Cは容量変化手段902により変化させられる静電容量、VOUTは電荷検出手段903により検出される検出信号である。機械的に上記容量を変化させるには、測定対象から検知電極に入射する電気力線を周期的に変化させる方法や、測定対象に対する検知電極の距離を周期的に変化させる方法がある。
前者の例として、特許文献1と特許文献2に開示の提案例がある。
特許文献1の提案例では、測定対象と検知電極間にフォーク形状のシャッタを挿入し、シャッタを測定対象の表面と平行な方向に周期的に動かす。これにより、検知電極に到達する測定対象からの電気力線を周期的に遮り、測定対象面から見た検知電極の面積を実効的に変化させて、測定対象と検知電極間の静電容量を変化させる。
特許文献2の提案例では、測定対象と対向する位置に開口部を有した金属のシールド材を配置し、フォーク形状の振動素子の先端に検知電極を設け、検知電極の位置を開口部直下で平行に移動させる。このことで、検知電極に達する電気力線の数を変化させ、上記静電容量を変化させる。
後者の例としては、特許文献3に開示の提案例がある。
特許文献3の提案例では、片持ち梁状の振動子の先端に検知電極を配置し、片持ち梁を振動させる。このことで、測定対象と検知電極間の距離を周期的に変化させ、上記静電容量を変化させる。
米国特許第4,720,682号公報 米国特許第3,852,667号公報 米国特許第4,763,078号公報
上述した様に、従来の電位測定装置では、機械的に振動子を振動させることによって、測定対象と検知電極間の静電容量を変化させる。この機械的な振動が不安定であると、誘導電荷を検出する検出手段からの出力信号が安定しなくなり、電位測定装置の検出精度低下の原因となる。
従って、電位測定装置を高精度化するために、振動子の振動状態を検出し、この振動を安定に維持する様に制御を行うことが必要となる。しかし、振動子の振動状態を検出するには、新たに構成要素を追加する必要があり、装置が複雑な構成になり易い。
上記課題に鑑み、本発明の電位測定装置は、容量変化手段と、検出手段と、印加信号生成手段と、を有する。容量変化手段は、機械的な振動により測定対象と検知電極間の静電容量を変化させるための振動子を含む。検出手段は、前記容量変化手段によって前記検知電極に静電誘導される電荷量を検出する。印加信号生成手段は、前記検出手段の出力に基づいて、前記容量変化手段の有する振動子を振動させるための駆動手段に印加する駆動信号を生成する。
また、上記課題に鑑み、本発明の画像形成装置は、上記の電位測定装置と、画像形成手段と、を有し、前記電位測定装置の検出手段より得られる信号を用いて前記画像形成手段が画像形成の制御を行うことを特徴とする。
本発明によれば、容量変化手段によって検知電極に静電誘導される電荷量を検出するための検出手段の出力に基づいて、容量変化手段の有する振動子を振動させるための駆動手段に印加する駆動信号を生成する。従って、振動子の振動状態を検出する検出手段を電位測定装置に新たに追加することなく、容量変化手段の振動子の振動を安定に保つことができる電位測定装置を実現できる。
以下、図面を用いて本発明の実施の形態を詳細に説明する。
本発明は、振動子の振動状態を検出する新たな検出手段を追加せずに、容量変化手段の振動子の振動を安定に保てる電位測定装置を実現するために、次の点に着目する。即ち、検知電極に静電誘導される電荷を検出する検出手段で得られる信号に含まれる容量変化手段の振動子の振動由来のノイズ成分に着目する。以下の実施形態はこの考え方を具体化したものである。
(第1の実施形態)
図1は、第1の実施形態に係る電位測定装置の構成を説明する模式図である。図1において、101は測定対象の面、102は容量変化手段、103は検知電極、104は、容量変化手段102の振動子である。また、105は、検知電極103に静電誘導される電荷を検出するための検出手段、106は、振動子104を駆動するための駆動手段に印加する駆動信号を生成するための印加信号生成手段である。
本実施例では、容量変化手段102は、検知電極103と振動子104を有している。振動子104を振動させることにより、測定対象の面101と検知電極103間の静電容量Cを周期的に変化させる。これにより、測定対象の面101と検知電極103間の電位差ΔVに対応した電荷が、検知電極103に静電誘導される。この電荷の信号201は、検出手段105により、静電誘導された電荷量に対応した検出信号202((1)の信号成分)に変換される。この検出信号202を測定することで、測定対象の面101の電位を計測することができる(図2(a)参照)。図2に、検出信号202の成分の内訳を表す概念図を示す。
実際には、検出信号202には、測定対象の面101の電位情報以外のノイズが含まれている。ノイズは、振動子104への印加信号203から発生するノイズ(図2(b)の(2)の成分)、振動子104の振動に由来するノイズ(図2(c)の(3)の成分)、外部のノイズ源から混入するノイズ(図2(d)の(4)の成分)が存在する。
本発明は、このノイズのうち、振動子104が振動することによって発生するノイズ((3) の信号成分)を積極的に用いることを特徴とする。
具体的には、電荷の信号201から、振動子104の振動に由来するノイズ((3) の信号成分)を同期検波回路などの信号の位相遅れが異なることを利用して信号を検出する手段を用いて分離・抽出する。その分離・抽出した信号204に基づき振動子104の振動状態をモニタする。このモニタした振動状態に基づいて、印加信号生成手段106において、振動子104への印加信号203を生成し、容量変化手段102の振動を安定に保つ様に制御を行う。
容量変化手段102としては、背景技術に記載した構成(特許文献1、特許文献2、特許文献3に記載のもの)や特開2004−301555号公報に記載された構成を用いることができる。特開2004−301555号公報に記載の容量変化手段では、振動子である揺動体の面上に、揺動中心軸を挟んで各1つの検知電極が配置されている。この配置は、各検知電極上に異なる位相と大きさの出力信号が現れる様になっていて、夫々の検知電極から出力される2つの出力信号の差を用いて信号検出を行う。これ以外であっても、検知電極103と振動子104を有しており、振動子104を振動させることにより、測定対象の面101と検知電極103の静電容量Cを周期的に変化させる方式であれば、用いられる。
図9に採用可能な容量変化手段102の具体例を示す。図9において、501は測定対象面101から検知電極103への電気力線、502は圧電素子、503はアンカー、504は開口部を有したシールドである。図9(a)では、音叉型の構造をしており、振動子104はアンカー503で固定されている。圧電素子502により、振動子104は矢印Bの方向に振動を行い、電気力線501を周期的に遮ることにより、静電容量を変化させる。図9(b)では、振動子104上に検知電極103が配置されている。振動子104が、矢印Dの方向に振動することで、開口部を有したシールド504に検知電極103が周期的に隠れることになり、静電容量を変化させる。図9(c)では、振動子104上に検知電極103が配置されている。振動子104が矢印Eの方向に振動することで、測定対象面101と検知電極103との距離を変化させ、容量を変化させる。
容量変化手段102の振動子の駆動手段の具体例として、圧電素子を用いる構成を説明したが、勿論、これに限るものではない。例えば、圧電素子以外にも、対向する電極を含む静電アクチュエータ、電磁コイルと永久磁石の組などを含む電磁アクチュエータ等、駆動手段に駆動信号を印加して振動子を駆動させることができるものであれば、用いられる。
検出手段105は、検知電極103に誘導された電荷の信号201を検出信号に変化させるものである。具体的には、電流-電圧変換回路や、電流増幅回路などを用いることができる。ここで、検知電極103に誘導される電荷量201は、非常に微少であるため、検出手段105の出力信号に変換するゲイン(増幅率)は、極めて高い必要がある。そのため、一般的な回路では問題にならない様な微少なノイズでも、検知電極103に重畳してしまうと大きな問題になる。
そこで、検知手段105は、このノイズを含んだ検出信号から、測定対象の面101の電位による信号202と振動子104の振動に由来する信号204とを、上記の方法で、分離して出力信号として取り出す信号分離手段を有している。
電位測定装置は、分離された測定対象の面の電位差ΔVによる信号((1)の信号成分)を、測定電位の値として測定する。この信号は、振動子104の振動の変化に対して、或る位相差を持った周期的な信号(交流信号)である。この信号の周期は、振動子104の振動周期と一致している。また、この信号の大きさは測定対象の面の電位VDと検知電極との電位差ΔVに対応している。この交流信号を直流信号に変化すると、測定対象の面の電位VDと検知電極との電位差ΔVの絶対値を得ることができる。
この信号((1)の信号成分)は、振動子の振動のタイミングや振動の大きさの情報を有している。しかし、測定対象面101との電位差の大きさにより、信号の大きさが変化してしまう。特に、測定対象面との電位差が0になった場合は、信号の大きさが0になってしまう。電位測定装置は、不明な測定対象面101の電位を測定する用途で用いるため、この信号を振動子104の振動状態のモニタにそのまま用いることは困難である。
従って、上述した様に、本発明では、振動子が振動することにより発生する信号((3)の信号成分)を分離・抽出して用いる。この信号204は、振動子の振動のタイミングや振動の大きさの情報を有している。印加信号生成手段106は、この情報に基づいて、振動子104の振動状態を把握し、振動子104の振動が所望の状態に保持される様に、振動子104への印加信号203を変化させる。この信号204からは、上述した様に、測定対象面101との電位差ΔVに影響を受けることなく、振動のみの情報を取り出すことができるため、電位差ΔVの変化の影響を受けずに振動子を安定に制御できる。
本実施形態によれば、電位測定装置に振動子104の振動状態の検出手段を新たに追加することなく、容量変化手段102の振動を安定に保つことができる電位測定装置を提供できる。そのため、少ない構成要素で振動を安定に保つことができるので、小型な電位測定装置を提供できる。
(第2の実施形態)
第2の実施形態に係る電位測定装置は、印加信号生成手段106で用いる検出信号が第1の実施形態と異なる。その他は第1の実施形態と同じである。
第1の実施形態では、測定対象の面101に露出した状態で振動子104が振動することにより発生する信号を印加信号生成手段106で用いたが、本実施形態では、測定対象の面101が静電的に遮蔽されたときに得られる信号を用いる。
前述した様に、検出信号には、測定対象面101との電位差の情報と、振動子の振動状態の情報が含まれる。そのため、本実施形態では、測定対象面101との電位差ΔVから影響を受けない状態を、可動式シールドを用いて実現することを特徴とする。
本実施形態では、以下説明のために、振動子104への印加信号に由来するノイズ((2)の成分)、振動子の振動に由来するノイズ((3)の成分)、外部のノイズ源から混入するノイズ((4) の成分)を分離した後の信号をも、検出信号と呼ぶ。
図3に、本実施形態を説明するための模式図を示す。図3において、301は、測定対象面101から検知電極103を遮蔽する可動式シールドである。即ち、本実施形態では、信号分離手段は、測定対象から検知電極103を静電的に遮蔽する位置と静電的に遮蔽いない位置との間で可動な静電シールド301を有する、
振動子104の振動状態を制御する際は、この可動式シールド301を閉じ(図3での点線の状態)、測定対象面101から検知電極103を静電的に遮蔽する。加えて、可動式シールド301に任意の電位VSを与える。それにより、任意の電位VSと検知電極103との電位差と配置位置が既知なので、検出手段105の検出信号から、(2)、(4)、(1)の成分を分離して、振動子104の振動状態のみの成分((3)の成分)を取り出すことができる。この振動子104の振動状態の信号成分を用いて、信号生成手段106で印加信号203を変化させ、振動子104の振動を所望の状態に制御する。
一方、測定対象面101の電位を測定する場合は、可動式シールド301を開き、測定対象面101と検知電極103を静電容量Cで結合させる。また、可動式シールド301の電位VSは、検知電極103の電位と同じにしておく。そのため、検知電極102と可動式シールド301間には電位差がなくなるので、これに関しては、振動子104の振動により電荷が誘導されることはない。
このとき、振動子104の振動制御は行わず、印加信号203は上記制御を行った時のものに固定したままにする。こうした状態において、既知の成分((2)、(3)の成分)と外部のノイズ源から混入するノイズ((4)の成分)を分離して、検出手段105からの検出信号202を、測定対象面101と検知電極103との電位差(ΔV)信号として検出する。
本実施形態による上記動作の有効性は、容量変化手段102に用いている振動子104が共振を利用して振動を行っているために、短期間では振動状態が変化しないという特徴により、保証される。
上述した様に、本実施形態によれば、検出手段の信号分離手段の構成をより簡易なものにすることができ、より小型な電位測定装置を提供できる。
(第3の実施形態)
第3の実施形態に係る電位測定装置は、検出手段105が有している信号分離手段に関して特徴を有する。その他の点は第1または第2の実施形態と同じである。
本実施形態では、信号分離手段に同期検波回路を用いることを特徴とする。同期検波回路は、参照信号を用いて、参照信号の周波数成分の値のみを取り出すことができる回路である。また、同期検波回路に入力する参照信号の位相を変化させることにより、参照信号の周波数成分に加えて、位相成分も選択して取り出すことができる。
本実施形態では、同期検波回路に印加する参照信号(周波数は、振動子の印加信号の周波数と同じ)の位相を変化させることにより、取り出す信号を選択する。それにより、「(1)測定対象面と検知電極との電位差に対応した信号」と「(3)振動子が振動することにより発生するノイズ」を分離して取り出すことができる。
図4に、同期検波回路の一例を示す。R1、R2、R3、R4は抵抗、OP-AMPはオペアンプ、FETはFETトランジスタ、SYNCは検波用参照信号、VOは出力信号である。図5に、同期検波回路での信号を説明するための図を示す。横軸は時間、縦軸は信号の大きさである。
図5(b)で示す様に、振動子の振動周波数と同じ周波数の或る矩形波を、検波用参照信号SYNCとして用いる。図4で示した同期検波回路に図5(a)の様な信号が入力されたとすると、図5(c)の様に変換される。これは、両信号の周波数と位相が同じであるからである。これをローパスフィルタなどで平滑化すれば、検出信号となる。また、図5(d)で示した様に参照信号から所定の位相(ここではπ/2)がずれた参照信号SYNCとして用いると、図5(e)の様に変換される。これを平滑化すると、信号が0となり出力されない。このように、図5(a)の信号と位相の合った図5(b)の参照信号SYNCからπ/2位相のずれた図5(c)に示した信号を用いて、図5(a)の信号を検波すると信号が出力されない。こうして、上記参照信号及びこれとπ/2位相がずれた信号を用いて、上記参照信号と周波数及び位相が同じ成分を確認して、その成分だけを取り出すことができる。
他方、上記参照信号と周波数は同じでも位相が中途半端にずれた信号成分は、上記方法で確認できて、取り出さないようにできる。即ち、この場合は、図5(c)及び図5(e)の様に片方の出力信号が0となる信号が得られず、平滑化した何れの信号も余り差の無いものとなるので、それと確認できて、取り出さないようにできる。
第1の実施形態で言及した様に、検出信号には、(1)測定対象面と検知電極との電位差に対応した信号、(2)振動子への印加信号に由来するノイズ、(3)振動子の振動に由来するノイズ、(4)外部のノイズ源から混入するノイズが含まれている。(1)から(3)の信号は、振動子の振動周波数と同じ周波数を持つ周期的な信号である(図2参照)。
他方、(4)は振動子の周波数以外の成分を多く持っている信号である。(4)は、電源のスイッチング雑音などによる雑音であるため、周波数の主成分は、置かれている環境によって異なる。しかし、検出信号を上記の如く同期検波することにより、振動周波数以外のノイズは除去することができる。そのために、電位測定装置の周辺に配置される装置類の周波数成分を振動子の周波数とずらす様にすれば、(4)のノイズは完全に除去できる。
(1)、(2)、(3)の検出信号は、周波数成分が振動子の周波数と同じであるが、要素の配置や振動子への励振機構によって、夫々位相をずらすことができる。そのため、上記の如く動作する同期検波回路を用いることで、任意の位相を持つ波形を、(1)、(2)、(3)の検出信号として夫々分離して取り出すことができる。例えば、位相が所定量(典型的にはπ/2)異なる複数(典型的には2つ)の参照信号を夫々用いる複数の同期検波回路を検知電極105に対して並列的に設ける。そして、位相が異なる参照信号の位相を同期して一周期に渡って掃引することで、夫々の検出信号を分離して取り出すことができる。
こうして、検出手段105の信号分離手段から、(1)の信号を電位測定信号として出力し、(3)の信号を振動子の振動状態の情報として印加信号生成手段106に出力する。印加信号生成手段106では、この振動子104の振動の情報に基づき、振動子104への印加信号203が生成される。
本実施形態によると、検出信号から任意の信号成分だけを精度良く分離することができる。そのため、ノイズ成分が大きくても、振動子104の状態を精度良く検出でき、振動子104を所望の状態により高精度に保つことができる。加えて、振動の状態がより安定していることに加え、同期検波回路を用いているため、高精度に電位測定情報のみを取り出すことができる。よって、本実施形態を用いると、振動子104の振動の検出手段を新たに追加することなく非常に高精度の電位測定装置を提供できる。
また、本実施形態の同期検波回路に用いる参照信号SYNCは、振動子104に印加する駆動信号203に基づいて生成することができる。振動子104は、印加信号203の周波数で振動しているため、この印加信号を検波用参照信号SYNCとして用いることができる。この様な構成により、精度の良い検波用参照信号SYNCを容易に生成することができ、非常に高精度な電位測定装置をより簡易な構成で提供することができる。
(第4の実施形態)
本実施形態に係る電位測定装置は、印加信号生成手段106に特徴を有する。その他は第1から第3の何れかの実施形態と同じである。
本実施形態では、印加信号生成手段106において印加する信号203の周波数を変化させることを特徴とする。即ち、印加信号生成手段106は、容量変化手段の振動子の振動により誘導される信号に基づき、印加する駆動信号203の周波数を変化させる手段を有する。
本実施形態での振動子104は、共振を利用して駆動することにより、所望の振動状態が得られるものとする。共振とは、振動子104の振動の大きさが印加信号203の周波数に大きく依存しており、或る特定の周波数(共振周波数)で特に効率的に振動が発生する現象のである。また、共振では、振動はより安定した状態になる。
この様な振動子104では、共振周波数に近い周波数を持つ印加信号203を印加することが望ましい。しかし、この共振周波数は、環境条件の変化等により、シフトする。
そのため、本実施形態では、その都度の印加周波数での振動状態を、検出信号204を利用してモニタする。印加信号生成手段106では、モニタの結果を用いて、次に印加する印加信号203の周波数を決定する(例えば、周波数を増加させ、振動の大きさが大きくなれば、更に周波数を増やす。逆なら、周波数を減らす)。この手順を繰り返すことにより、振動子104を共振周波数で振動させることができ、より安定な振動を得ることができる。この構成は、VCO(電圧制御発振器)を用いることにより、容易に実現することができる。検出信号204の分離・抽出は上記方法により行なえばよい。
周波数を変化させることによって、振動子に与えるエネルギーを大きく変化させることなく、振動子の状態を制御できる。そのため、制御操作自体によって、振動子の条件(熱や、駆動効率など)を変化させないため、安定な状態に制御することが容易になる。
図6は、共振を利用して駆動する振動子104の振動状態を説明する図である。図6(a)は、印加信号の周波数(横軸)と振動の大きさ(縦軸)の関係を示している。図6(b)は、印加信号の周波数(横軸)と振動の位相(縦軸)の関係を示している。図6に示した様に、或る周波数fcにおいて、最も大きな振動を示し、位相の変化もその付近で最も大きくなっている。図6では、fcが共振周波数といえる。
本実施形態によると、振動子104を共振の状態で振動させ続けることができるので、より安定な振動が得られる。そのため、更に高精度な電位測定装置を提供できる。
(第5の実施形態)
本実施形態に係る電位測定装置は、印加信号生成手段106に特徴を有する。その他の点は、第1から第4の何れかの実施形態と同じである。
本実施形態では、(3)の振動により誘導される信号を意図的に生成するための信号印加用の電極を配置している。図7に、本実施形態を説明する模式図を示す。401は、信号印加電極である。(3)の振動により誘導される信号を得るために、振動子上の検知電極103と所定の静電容量CPで結合する様に信号印加電極401を配置する。この信号印加電極401と振動子上の検知電極103との振動初期位置の位置関係を固定し、所定の電位VPとする。振動子上の検知電極103から、振動の大きさに対応した任意の大きさの信号201を検出することができる。これにより、(3)の振動により誘導される信号を所望の大きさで検出できるため、振動の状態をより高精度にモニタすることができる。
本実施形態によると、振動の状態をより高精度にモニタできるため、振動子の振動をより安定な状態に保つことができる。そのため、より安定な検出信号を得られ、より高精度な電位測定装置を提供することができる。
ところで、上記実施形態は、技術的に矛盾しない範囲で、適当に組み合わせて用いることができる。例えば、第4の実施形態(共振を利用するもの)は他の実施形態において用いることができる。また、第2の実施形態(可動式シールドを利用するもの)も他の実施形態において用いることができる。
(第6の実施形態)
本発明の電位測定装置を用いた第6の実施形態の画像形成装置を、図8を用いて説明する。図8は、感光ドラム801の軸Xと垂直な平面上での配置を示した図である。
図8において、801は感光ドラム、802は紙、803はクリーナ部、804は帯電手段、805は露光手段、806は本発明の電位測定装置、807は現像手段である。
感光ドラム801は、軸Xを中心に方向Yの向きに回転する。感光ドラム801は、帯電手段804により帯電され、露光手段805により露光されて、帯電パターンが形成される。電位測定装置806は、感光ドラム801上の帯電パターンの電位を測定する。現像手段807においては、帯電パターン部のみ(または、帯電パターン部以外のみ)にトナー等を吸着させて現像し、方向Zに走査されている紙802上に画像が転写される。その後、感光ドラム801は、クリーナ部803により清掃される。
上記電位測定装置806での測定結果を用いて、帯電手段804や露光手段805などの画像形成手段の制御を行い、画像の調整を行う。
電位測定装置806として、本発明の電位測定装置を用いる。従って、小型で且つ安定した測定が可能な電位測定装置を用いるので、画像形成装置内の構成要素の配置が容易となる。そのため、小型で且つ安定した画質を形成することができる画像形成装置を提供できる。
本発明の第1の実施形態の電位測定装置を説明する図である。 検出信号を説明する図である。 本発明の第2の実施形態の電位測定装置を説明する図である。 本発明の第3の実施形態の電位測定装置の同期検波回路を説明する図である。 参照信号、同期検波される信号などを説明する図である。 本発明の第4の実施形態の電位測定装置において利用する共振の振幅と位相との周波数特性を説明する図である。 本発明の第5の実施形態の電位測定装置を説明する図である。 本発明の第6の実施形態の画像形成装置を説明する図である。 振動子を含む容量変化手段の具体例を説明する図である。 従来の電位測定の原理を説明する説明する図である。
符号の説明
101、801 測定対象(測定対象の面、感光ドラム)
102 容量変化手段
103 検知電極
104 振動子
105 検出手段
106 印加信号生成手段
201 静電誘導された電荷の信号
203 駆動信号(振動子104への印加信号)
204 振動子104の振動状態の情報
804 画像形成手段(帯電手段)
805 画像形成手段(露光手段)
806 本発明の電位測定装置
807 画像形成手段(現像手段)

Claims (8)

  1. 機械的な振動により測定対象と検知電極間の静電容量を変化させるための振動子を含む容量変化手段と、
    前記容量変化手段によって前記検知電極に静電誘導される電荷量を検出するための検出手段と、
    前記検出手段の出力に基づいて、前記容量変化手段の有する振動子を振動させるための駆動手段に印加する駆動信号を生成する印加信号生成手段と、
    を有する、
    ことを特徴とする電位測定装置。
  2. 前記検出手段は、測定対象の電位により前記検知電極に静電誘導される電荷量に対応した信号と、前記振動子の振動により誘導される信号と、を分離して出力する信号分離手段を有する、
    ことを特徴とする請求項1に記載の電位測定装置。
  3. 前記信号分離手段は、位相が異なる複数の参照信号を夫々用いる複数の同期検波回路を有する、
    ことを特徴とする請求項2に記載の電位測定装置。
  4. 前記信号分離手段は、前記容量変化手段へ印加する駆動信号に基づき、前記参照信号を生成する、
    ことを特徴とする請求項3に記載の電位測定装置。
  5. 前記信号分離手段は、測定対象から検知電極を静電的に遮蔽する位置と静電的に遮蔽しない位置との間で可動な静電シールドを有する、
    ことを特徴とする請求項2から4の何れかに記載の電位測定装置。
  6. 前記印加信号生成手段は、前記容量変化手段の振動子の振動により誘導される信号に基づき、印加する駆動信号の周波数を変化させる手段を有する、
    ことを特徴とする請求項2から5の何れかに記載の電位測定装置。
  7. 前記容量変化手段の振動子の振動により誘導される信号を前記検知電極に生成するために該検知電極と所定の静電容量で結合した電極を有する、
    ことを特徴とする請求項1から6の何れかに記載の電位測定装置。
  8. 請求項1から7の何れかに記載の電位測定装置と、画像形成手段と、を有し、
    前記電位測定装置の検出手段より得られる信号を用いて前記画像形成手段が画像形成の制御を行う、
    ことを特徴とする画像形成装置。
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