JP2009097337A - ガス燃料内燃機関 - Google Patents

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Abstract

【課題】最大出力に対応した蓄圧室の容積を確保しつつ、低負荷運転域におけるガス燃料と空気との混合を充分に行うことができるガス燃料内燃機関を提供する。
【解決手段】クランク室圧縮式2行程のガス燃料内燃機関1であって、燃焼室18に開口する燃焼室開口4bと、弁軸20aの軸方向一端に形成された傘状の弁頭20bにより上記燃焼室開口4bを開閉するポペット弁20と、該燃焼室開口4bに連通する蓄圧室21と、該蓄圧室21にガス燃料を供給する燃料供給弁22と、上記蓄圧室21の容積を機関運転条件に応じて変化させる開閉制御弁(容積可変機構)23とを備える。
【選択図】 図2

Description

本発明は、クランク室圧縮式2行程のガス燃料内燃機関に関し、詳細にはポペット弁により燃焼室開口を開閉することによりガス燃料を気筒内に噴射供給するようにした内燃機関に関する。
クランク室圧縮式の2サイクル内燃機関では、燃料の吹き抜けを抑制するために、燃料を燃焼室に直接供給する場合がある。例えば、特許文献1では、燃焼室に開口する燃焼室開口をポペット弁により開閉し、燃焼室開口に連通接続された燃料供給通路からガソリン燃料を燃焼室に直接供給するようにしている。
一方、上記2サイクル内燃機関では、CO2排気量低減や燃料コストの低減等を図るために、ガソリン燃料に代えてガス燃料を用いる場合がある。このようにガス燃料を用いる場合には、燃焼室開口に連通する蓄圧室を設け、該蓄圧室内にガス燃料を供給しておき、該燃焼室開口をポペット弁で開くことによりこのガス燃料を燃焼室内に噴射供給するようにしている。そしてこの場合、上記蓄圧室は、最大負荷時における必要燃料量が得られる容積に設定されている。
また上記ガス燃料内燃機関に採用されるポペット弁は、弁頭の外周長が長いことから、リフト量が小さくても必要な燃料供給開口面積は確保できる。このためポペット弁の開弁期間が短くても充分な量のガス燃料を気筒に供給でき、ポペット弁は高速高出力の内燃機関に適している。
特開平10−325380号公報
ところで、上記蓄圧室の容積を最大出力が得られる容積に設定すると、低負荷運転域での必要ガス燃料量は供給できるものの、該ガス燃料の蓄圧室への噴射圧力が低下し、燃焼室内でのガス燃料と空気との混合が不十分となるおそれがある。即ち、比較的大径のポペット弁により、ガソリン燃料に比べて比重の軽いガス燃料を少量かつ低圧で供給しようとすると、該ガス燃料が気筒内においてポペット弁の弁頭付近に溜まり易く、空気との混合が充分に行われない場合がある。その結果、燃焼の悪化を招き、燃費,排気ガス性状が低下するとともに、ドライバビリティが悪化するという問題がある。
本発明は、上記従来の状況に鑑みてなされたもので、最大出力に対応した蓄圧室の容積を確保しつつ、低負荷運転域におけるガス燃料と空気との混合を充分に行うことができるガス燃料内燃機関を提供することを課題としている。
請求項1の発明は、クランク室圧縮式2行程のガス燃料内燃機関であって、燃焼室に開口する燃焼室開口と、弁軸の軸方向一端に形成された傘状の弁頭により上記燃焼室開口を開閉するポペット弁と、該燃焼室開口に連通する蓄圧室と、該蓄圧室にガス燃料を供給する燃料供給弁と、上記蓄圧室の容積を機関運転条件に応じて変化させる容積可変機構とを備えたことを特徴としている。
請求項2の発明は、請求項1において、上記容積可変機構は、低負荷運転域での上記蓄圧室の容積を高負荷運転域での蓄圧室の容積より小さくすることを特徴としている。
請求項3の発明は、請求項1又は2において、上記蓄圧室は複数設けられており、上記容積可変機構は、上記複数の蓄圧室の上記燃焼室開口への連通個数を変化させることを特徴としている。
請求項4の発明は、請求項3において、上記蓄圧室は、上記燃焼室開口に直接連通する主蓄圧室と、該主蓄圧室に連通路を介して連通する副蓄圧室とを有し、上記容積可変機構は、上記主蓄圧室と副蓄圧室とを、低負荷運転域では遮断し、高負荷運転域では連通させることを特徴としている。
請求項5の発明は、請求項4において、上記副蓄圧室は複数設けられており、上記容積可変機構は、複数の副蓄圧室の上記主蓄圧室への連通個数を変化可能に構成されていることを特徴としている。
請求項6の発明は、請求項4又は5において、上記燃料供給弁は、上記主蓄圧室又は連通路に燃料を供給することを特徴としている。
請求項7の発明は、請求項1ないし6の何れかにおいて、上記ポペット弁は、下死点後近傍において燃焼室開口を開き始めることを特徴としている。
請求項8の発明は、請求項7において、上記ポペット弁は、上記ピストンの排気ポート閉後に燃焼室開口を閉じることを特徴としている。
請求項9の発明は、請求項1ないし8の何れかにおいて、機関運転停止時には、上記燃料供給弁の燃料供給停止に遅延して点火プラグの点火を停止することを特徴としている。
請求項10の発明は、請求項1において、燃焼室に開口する第1,第2燃焼室開口と、該第1,第2燃焼室開口を開閉する第1,第2ポペット弁と、上記第1,第2燃焼室開口に連通する第1,第2蓄圧室と、該第1,第2蓄圧室を連通する連通路と、該連通路を開閉する開閉制御弁と、上記一方の蓄圧室又は上記連通路の該一方の蓄圧室側部分にガス燃料を供給する燃料供給弁とを備え、上記容積可変機構は、低負荷運転域では上記開閉制御弁を閉とすることを特徴としている。
請求項11の発明は、請求項1において、燃焼室に開口する第1,第2燃焼室開口と、該第1,第2燃焼室開口を開閉する第1,第2ポペット弁と、上記第1,第2燃焼室開口に連通する第1,第2蓄圧室と、上記第1,第2蓄圧室にガス燃料を供給する第1,第2燃料供給弁と、低負荷運転域では上記何れか一方の燃料供給弁から又は交互の燃料供給弁からガス燃料を供給する燃料供給弁制御手段とを備えたことを特徴としている。
請求項12の発明は、請求項11において、上記第1,第2蓄圧室は第1,第2燃焼室開口に直接連通する第1,第2主蓄圧室と、該第1,第2主蓄圧室に第1,第2連通路を介して連通する第1,第2副蓄圧室とを有し、上記容積可変機構は、上記副蓄圧室と連通路とを低負荷運転域では遮断し、高負荷運転域では連通することを特徴としている。
請求項1の発明に係るガス燃料内燃機関によれば、機関の運転条件に応じて蓄圧室の容積を変化させるようにしたので、低負荷運転域のような必要ガス燃料量の少ない運転域においてもガス燃料圧力を確保でき、かつ高負荷運転域での必要ガス燃料量を確保できる。これにより、全運転域においてガス燃料と空気との混合を良好に行うことができ、効率の良い燃焼を得ることができる。その結果、燃費及び排気ガス性状の悪化を防止できるとともに、ドライバビリティの悪化を防止できる。
請求項2の発明では、低負荷運転域での蓄圧室の容積を高負荷運転域での蓄圧室の容積より小さくしたので、低負荷運転域においても、蓄圧室内での必要なガス燃料圧力を保持することができる。その結果、少量のガス燃料であっても気筒内での貫通力を高めることができ、空気との混合を良好に行うことができる。
一方、高負荷運転域では、蓄圧室の容積を低負荷運転域の容積より大きくすることで、最大負荷時における必要な量のガス燃料を供給することができる。
請求項3の発明では、複数の蓄圧室を設け、該複数の蓄圧室の燃焼室開口への連通個数を変化させたので、運転状態に応じて蓄圧室の容積を変化させることができ、広い運転域において効率のよい燃焼を得ることができる。
請求項4の発明では、燃焼室開口に直接連通する主蓄圧室と、該主蓄圧室に連通する副蓄圧室とを設け、主蓄圧室と副蓄圧室とを低負荷運転域では遮断し、高負荷運転域では連通したので、運転状態に応じて主蓄圧室と副蓄圧室とを遮断,連通するだけで必要な蓄圧室容積を確保でき、簡単な構造でかつ安価で信頼性の高い容積可変機構を構成できる。
請求項5の発明では、複数の副蓄圧室を設け、該複数の副蓄圧室の主蓄圧室への連通個数を変化させたので、運転状態に応じて副蓄圧室の主蓄圧室への連通個数を変化させることにより、副蓄圧室全体の容積を変化させることができ、広い運転域において効率のよい燃焼を得ることができる。
請求項6の発明では、燃料供給弁からのガス燃料を主蓄圧室又は連通路に供給するようにしたので、ガス燃料を短時間で燃焼室に供給することができ、充填効率及び燃焼効率を高めることができる。
請求項7の発明では、ピストンが下死点後近傍に位置している時点で燃焼室開口を開き始めるようにしたので、つまり排気ポートが閉まる直前になってから燃料噴射を開始しているので、燃料ガスの吹き抜けや、燃料ガスによる空気の押し出し作用を抑制でき、燃費及び出力を改善できる。即ち、上述のように、ポペット弁により燃料ガスを供給するようにしているので、短期間に必要な量のガス燃料を供給でき、下死点後近傍で燃料噴射を開始しながら気筒内圧力が高くなる前に燃料噴射を終了できる。その結果、燃料ガス及び空気の燃焼利用率を向上でき、低燃費で高出力が得られる。
請求項8の発明では、排気ポートの閉後に燃焼室開口を閉じるようにしたので、燃料ガスを供給量を増加でき、充填効率及び燃焼効率を高めることができる。
請求項9の発明では、機関停止時に、燃料供給弁の燃料停止に遅延して点火プラグの点火を停止したので、燃焼室内にガス燃料が残ることによる未燃焼燃料の排出を防止できる。
即ち、内燃機関では、クランク軸の回転部分に慣性質量があるため点火を止めても直ちに回転を停止することができない。このため蓄圧室を設けた内燃機関では、イグニッションスイッチが切られても慣性でクランク軸が回転し、この回転に伴って、蓄圧室に残っているガス燃料が気筒内に排出された後、未燃焼のまま排気ポートから排出されることとなり、排気ガス性状改善上好ましくない。本発明では、機関停止時に燃料供給弁の作動を停止し、これに遅延して点火を停止するので、未燃焼ガス燃料の排出を抑制できる。
請求項10の発明では、第1,第2燃焼室開口に連通する第1,第2蓄圧室を設け、一方の蓄圧室にガス燃料供給弁を配置し、上記両蓄圧室を連通する連通路に開閉制御弁を設け、低負荷運転域では、連通路を閉じ、一方の蓄圧室にガス燃料を供給するようにしたので、低負荷運転域における一方の蓄圧室内でのガス燃料の圧力を保持することができる。一方、高負荷運転域では、連通路を開とすることにより、最大負荷時における必要な量のガス燃料を確保することができる。
請求項11の発明では、第1,第2蓄圧室に第1,第2燃料供給弁を設け、低負荷運転域では、何れか一方の燃料供給弁から又は交互の燃料供給弁からガス燃料を供給するようにしたので、気筒内への貫通力を強くすることができ、空気との混合が促進され、燃焼効率を向上できる。
即ち、ガス燃料を気筒内に直接噴射供給する内燃機関では、燃料噴射率を高くすることで短期間に空気との混合を良好にする必要がある。一方、空気の押し出しを抑制する目的で2つの燃料供給弁を用いる内燃機関では、低負荷運転域で2つの燃料供給弁から同時にガス燃料を供給すると、小流量の条件下では燃料供給弁の隙間から噴射するガス燃料圧力が低圧にならざるを得ない。これでは、空気との混合が充分に行われない。本発明では、一方の燃料供給弁,もしくは交互に燃料供給弁からガス燃料を噴射することで、気筒内への貫通力を高めることができ、空気との混合を促進できる。なお、交互に噴射するには、燃料供給弁を交互に開くことで可能である。さらに、ガス燃料を交互に噴射することで、ガス燃料で蓄圧室の掃気が交互に行われることになり、一方だけで噴射供給する場合に比べて蓄圧室の壁温度とポペット弁の弁頭の温度を均一にでき、信頼性と制御性が向上する。
請求項12の発明では、第1,第2燃焼室開口にそれぞれ連通する第1,第2主蓄圧室と、該各主蓄圧室にそれぞれ連通路を介して連通する第1,第2副蓄圧室とを備え、低負荷運転域では副蓄圧室と連通路とを遮断し、高負荷運転域では連通するようにしたので、低負荷運転域でのガス燃料の圧力を保持することができ、かつ高負荷運転域での必要な量のガス燃料を確保することができる。
即ち、1つの気筒あたり2つの燃料供給弁を用いる内燃機関において、それぞれの主蓄圧室と副蓄圧室とを連通路で連通し、低負荷運転域では、連通路を閉じるとともに、一方の主蓄圧室のみにガス燃料を供給するようにしたので、低負荷運転域での燃料噴射効率を高くすることができ、空気との混合を向上できる。
以下、本発明の実施の形態を添付図面に基づいて説明する。
図1ないし図5は、本発明の第1実施形態によるガス燃料内燃機関を説明するための図であり、図1,図2はガス燃料内燃機関の断面図、図3はガス燃料内燃機関の平面から見た概略構成図、図4(a)は容積可変機構の閉弁時の断面図、図4(b)は容積可変機構の開弁時の断面図、図5は内燃機関の掃気,排気ポートの開閉タンミングの図である。
図において、1はクランク室圧縮式2サイクルのガス燃料内燃機関を示している。該ガス燃料内燃機関1は、上下分割式クランクケース2の上合面にシリンダブロック3を接続するとともに、該シリンダブロック3の上合面にシリンダヘッド4を接続し、上記クランクケース2のクランク室2a内にクランク軸5を収容配置するとともに、上記シリンダブロック3のシリンダボア(気筒)3a内にピストン6を摺動自在に配置し、該ピストン6をコンロッド7により上記クランク軸5のクランクピン5aに連結した構造を有する。
上記クランクケース2には、クランク室2aに連通する吸気通路2bが形成されている。この吸気通路2bには、クランク室2a内に流入した空気の逆流を阻止するリード弁10が配置されている。
また上記吸気通路2bには、スロットル弁11を内蔵するスロットルボディ12が接続され、該スロットルボディ12の上流側にはエアクリーナ13が接続されている。
上記シリンダブロック3の気筒軸線aを挟んだ吸気通路2bの反対側には排気ポート3bが形成されている。該排気ポート3bには、図示しない排気管が接続され、該排気管の下流端にはマフラが接続される。
上記シリンダブロック3には、上記ピストン6の下降によりクランク室2aで圧縮された空気又はガソリン燃料と空気との混合気をシリンダボア3a内に導入する複数の掃気ポート3cが形成されている。この各掃気ポート3cのシリンダボア3a側開口は、排気ポート3bのシリンダボア側開口を囲むように周方向に所定間隔をあけて配置されている。
上記各掃気ポート3cのシリンダボア3a側開口上縁は、排気ポート3bのシリンダボア3a側開口上縁より若干下側に位置するよう形成されている。詳細には、各掃気ポート3cは、クランク軸5の回転角度でみると、排気ポート3bの開時期より例えば20度程度遅れて開くように設定されている(図5参照)。
上記シリンダヘッド4のシリンダボア3aに対向する下合面部分には、燃焼凹部4aが形成されている。該燃焼凹部4aと、シリンダボア3a及びピストン6が排気ポート閉じ位置に上昇したときの該ピストン6の頂面6aとで囲まれた部分が燃焼室18となっている。
上記シリンダヘッド4には点火プラグ19が装着され、該点火プラグ19の電極部19aは燃焼凹部4aの内表面付近に位置している。この点火プラグ19は、クランク軸方向に見ると、気筒軸線a近傍でかつ排気ポート3b側に配置され、かつ該気筒軸線aに対して所定角度をなすよう排気側に傾斜させて配置されている。
上記ガス燃料内燃機関1は、上記燃焼室18に開口する1つの燃焼室開口4bと、該燃焼室開口4bを開閉する1つのポペット弁20と、上記燃焼室開口4bに連通する蓄圧室21と、該蓄圧室21にガス燃料を供給する1つのガス燃料供給弁22と、上記蓄圧室21の容積を機関運転条件に応じて変化させるソレノイド型開閉制御弁(容積可変機構)23とを備えており、詳細には以下の構造を有する。
上記燃焼室開口4bは、上記シリンダヘッド4の燃焼凹部4aの気筒軸線aを挟んだ点火プラグ19の反対側に、かつ該点火プラグ19に隣接するよう形成されている。
上記ポペット弁20は、クランク軸方向に見ると、気筒軸線aを挟んだ排気ポート3bの反対側でかつ該気筒軸線aに対して所定角度をなすよう傾斜させて配置されている。詳細には、クランク軸方向に見たとき、上記ポペット弁20は、これの中心線cが上記気筒軸線aに下死点に位置するピストン6の頂面近傍にて交差するよう配置されている。
上記ポペット弁20は、棒状の弁軸20aと、該弁軸20aの下端に形成された円板傘状の弁頭20bとを有しており、該弁頭20bの弁裏面が上記燃焼室開口4bの周縁に当接している。
上記ポペット弁20の弁軸20aは、シリンダヘッド4に圧入固定された円筒状のバルブガイド24により摺動自在に支持されている。また上記弁軸20aの上端部にはリテーナ25が装着され、該リテーナ25とシリンダヘッド4のばね受け座4cとの間には、ポペット弁20を常時閉方向に付勢するばね26が介設されている。
上記弁軸20aとバルブガイド24との間には、両者の隙間に侵入したガス燃料を蓄圧室21側に戻すリーク燃料導入通路27が形成されている。
上記シリンダヘッド4の上面には、ポペット弁20を囲むように上方に延びる大略筒状のカム収容部4dが形成され、該カム収容部4dとこれの上端開口を閉塞するよう配置された蓋部材28とで油密なカム室30が形成されている。
上記カム室30内には上記ポペット弁20を開閉駆動する動弁機構31が配設されている。この動弁機構31は、カム軸35と、該カム軸35とポペット弁20の弁軸20aとの間に介設されたロッカアーム33とを有する。
該ロッカアーム33は、その基部33aが支持軸32により上下揺動可能に支持され、先端部33bが上記ポペット弁20の弁軸20aの上端面に当接している。また上記ロッカアーム33にはカム当接部34が回転自在に装着され、該カム当接部34に上記カム軸35が摺接している。
上記カム軸35は、クランク軸5と平行に配置され、不図示のタイミングベルトを介して該クランク軸5により回転駆動される。上記カム軸35の回転に伴って、該カム軸35のカムノーズ35aがロッカアーム33を介してポペット弁20を開閉駆動する。該カム軸35のカムノーズ35aは、ポペット弁20の弁リフト量が例えば0.7〜1mm程度となるようその突出量,形状が設定されている。
上記ポペット弁20は、ピストン6が下死点後近傍に位置する時点で燃焼室開口4bを開き始め、該ピストン6が排気ポート3bを閉じた後に燃焼室開口4bを閉じるよう設定されている。詳細には、クランク軸5の回転方向に見て、排気ポート3b及び掃気ポート3cの両方が開いている期間で、かつ下死点後30度以降にて開き始め、排気ポート3bの閉後15度以降にて閉じるよう設定されている。
上記蓄圧室21は、上記燃焼室開口4bに直接連通する主蓄圧室38と、該主蓄圧室38に連通路39を介して連通する副蓄圧室40とを有する。なお、連通路39も蓄圧室として機能する。
上記主蓄圧室38は、燃焼室開口4bに続いて弁軸20aの下部外周部を囲むようにシリンダヘッド4に形成されている。該主蓄圧室38の容積は、副蓄圧室40の容積より小さい値に設定されている。詳細には、主蓄圧室38は、最小負荷運転時における必要なガス燃料量を確保でき、かつ燃焼室18内を貫通するガス圧力を保持できる容積に設定されている。
上記主蓄圧室38に連通路39及び副蓄圧室40を加えた上記蓄圧室21の全容積は、最大負荷運転時における必要なガス燃料量を確保できる大きさに設定されている。
上記連通路39は、シリンダヘッド4に形成され、主蓄圧室38から気筒軸線aと直角方向に延びて上記副蓄圧室40に連通接続されている。
上記副蓄圧室40は、シリンダヘッド4の気筒軸線aを挟んだ反排気ポート3b側端面に接続された蓄圧タンク41により構成されている。
該蓄圧タンク41は、上記副蓄圧室40を形成する密閉状のタンク本体41aと、該副蓄圧室40と上記連通路39とを連通する連通孔41bと、該連通孔41bの中途部に該連通孔41bの軸線に直交するよう形成されたハウジング収納部41cとを有する。
上記ガス燃料供給弁22は、ソレノイド式のものであり、カム収容部4dと蓄圧タンク41との間に、かつポペット弁20側に近接するよう配置されている。該ガス燃料供給弁22は、燃料噴射口22aが上記連通路39の主蓄圧室38近傍部分に位置するようシリンダヘッド4に装着されている。ガス燃料供給弁22から供給されたガス燃料は、連通路39から主蓄圧室38に所定圧力で一旦蓄えられ、ポペット弁20が開くと燃焼開口4bと弁頭20bとの隙間から燃焼室18内に噴射供給される。
上記開閉制御弁23は、蓄圧タンク41に一体的に組付けられている。該開閉制御弁23は、上記ハウジング収納部41c内に挿入固定され、上記連通孔41bに連通する連通孔23bが形成されたハウジング23aと、該ハウジング23a内に配置され、連通孔23bを遮断する閉位置と、その小径部23fにより上記連通路39を上記副蓄圧室40に連通させる開位置との間で移動可能な弁体23cと、該弁体23cを閉方向に常時付勢するばね23dと、上記ハウジング23aに接続固定され、通電時に上記弁体23cを開位置に移動させる電磁コイル部23eとを有する。
上記弁体23cは、非通電時には、ばね23dにより副蓄圧室40と連通路39とを遮断している(図4(a)参照)。電磁コイル部23eに通電すると弁体23cが移動し、該弁体23cの小径部23fが副蓄圧室40と連通路39とを連通させる(図4(b)参照)。
上記内燃機関1は、機関回速度,スロットル開度等に基づく内燃機関1の運転状態に応じて点火プラグ19の点火時期、ガス燃料供給弁22からのガス燃料供給量,供給時期を制御するECU43を備えている。
上記ECU43は、内燃機関1の運転条件に応じて開閉制御弁23による上記連通路39の開閉を制御する。詳細には、低負荷運転域では、開閉制御弁23を閉じ、高負荷運転域では開閉制御弁23を開ける。これにより低負荷運転域では、ガス燃料は主蓄圧室38からのみ燃焼室18に供給される。一方、高負荷運転域では、ガス燃料は主蓄圧室38及び副蓄圧室40の両方から燃焼室18に供給される。
上記ECU43は、機関運転停止時には、ガス燃料供給弁22への燃料供給を停止し、該燃料供給停止に遅延して点火プラグ19の点火を停止する。詳細には、イグニッションスイッチがオフされると、直ちにガス燃料供給弁22から蓄圧室への燃料供給が停止され、所定時間経過後に点火プラグ19による点火が停止される。
本実施形態によれば、低負荷運転域では、ガス燃料を主蓄圧室38のみから燃焼室18に供給し、高負荷運転域では、ガス燃料を主蓄圧室38及び副蓄圧室40の両方から燃焼室18に供給するようにしたので、蓄圧室の容積を内燃機関1の運転条件に応じた蓄圧室容積にすることができ、低負荷運転域でのガス燃料の供給圧力を確保でき、かつ高負荷運転域での必要ガス燃料量を確保できる。これにより、全運転域においてガス燃料と空気との混合を良好に行うことができ、高い燃焼性を得ることができる。その結果、燃費及び排気ガス性状の悪化を防止できるとともに、ドライバビリティの悪化を防止できる。
上記低負荷運転域での蓄圧室容積は、高負荷運転域での蓄圧室容積より小さいことから、低負荷運転域における主蓄圧室38内でのガス燃料の噴射圧力を保持することができる。その結果、少量のガス燃料であっても燃焼室18内での貫通力を高めることができ、空気との混合を良好に行うことができる。
本実施形態では、燃焼室開口4bに直接連通する主蓄圧室38と、該主蓄圧室38に連通路39を介して連通接続された副蓄圧室40とを設け、連通路39を、開閉制御弁23により低負荷運転域では遮断し、高負荷運転域では連通させたので、運転状態に応じて開閉制御弁23を開閉制御するだけの簡単かつ安価な構造で、信頼性の高い容積可変機構を構成できる。
本実施形態では、ガス燃料供給弁22からのガス燃料を主蓄圧室38近傍の連通路39に供給したので、ガス燃料を瞬時に燃焼室18に供給することができ、充填効率及び燃焼効率を高めることができる。
本実施形態では、下死点後近傍で燃焼室開口4bを開くようにしたので、低燃費かつ高出力運転を実現できる。
即ち、ポペット弁20の場合、燃料噴射通路面積が大きいので、圧縮行程が始まる直前付近からガス燃料の噴射を開始しても、燃焼室18内の圧力が燃料噴射圧力より高くなる前にガス燃料の噴射を終了させることができる。そしてピストン6が排気ポート3bを閉じる直前付近からガス燃料を噴射開始することにより、ガス燃料の吹き抜けや該ガス燃料による空気の押し出し作用を抑制できる。その結果、燃料や空気の燃焼利用率を向上でき、低燃費で高出力が得られる。
本実施形態では、排気ポート3bの閉後に燃焼室開口4bを閉じるようにしたので、十分な燃料噴射期間を確保でき、充填効率及び燃焼効率を高めることができる。
本実施形態では、機関停止時には、ガス燃料供給弁22の燃料供給停止に遅延して点火プラグ19の点火を停止したので、燃焼室18内にガス燃料が未点火で残ることによる未燃焼燃料の排出を防止できる。
即ち、内燃機関では、クランク軸5の回転部分に慣性質量があるため直ちに回転を停止することができない。このためイグニッションスイッチがオフされても慣性力でクランク軸5が回転し、この回転に伴って主蓄圧室38に残ったガス燃料が燃焼室18内に吸引され、そのまま排出されると排気ガス性状が悪化する。本実施形態では、機関停止時に燃料供給弁22の作動を停止し、これに遅延して点火プラグ19の点火を停止するので、上記燃焼室18内に吸引されたガス燃料は点火により燃焼し、未燃焼ガス燃料の排出を防止できる。
図6ないし図8は、本発明の第2実施形態によるガス燃料内燃機関を説明するための図であり、図中、図2〜図4と同一符号は同一又は相当部分を示す。
本実施形態のガス燃料内燃機関は、燃焼室18に開口する1つの燃焼室開口4bと、該燃焼室開口4bを開閉する1つのポペット弁20と、上記燃焼室開口4bに連通する主蓄圧室38と、該主蓄圧室38に連通路39を介して連通された副蓄圧室40と、主蓄圧室21にガス燃料を供給する1つのガス燃料供給弁22とを備えており、基本的な構造は第1実施形態と同様である。
本実施形態の副蓄圧室40は、第1副蓄圧室40aと、該第1副蓄圧室40aより容積の大きい第2副蓄圧室40bとを有する。
そして開閉制御弁23は、第1,第2副蓄圧室40a,40bの主蓄圧室38への連通個数を変化可能に構成されている。詳細には、開閉制御弁23の弁体23cは、第1,第2副蓄圧室40a,40bの両方の主蓄圧室38への連通を遮断する遮断位置(図7参照)と、第1副蓄圧室40aと主蓄圧室38とを連通さはる第1連通位置(図8(a)参照)と、第2副蓄圧室40bと主蓄圧室38とを連通させる第2連通位置(図8(b)参照)との間で切り替え制御される。
本実施形態では、副蓄圧室40を第1,第2副蓄圧室40a,40bで構成し、該第1,第2副蓄圧室40a,40bの主蓄圧室38への連通個数を変化させるように構成したので、運転状態に応じて蓄圧室の容積を3つに変化させることができ、より広い運転域における燃焼効率を高めることができる。
なお、上記第1,第2副蓄圧室40a,40bの両方を主蓄圧室38に連通させる第3連通位置を有する構成とすることもでき、このようにすればより一層広い運転域における燃焼効率を高めることができる。
図9は、本発明の第3実施形態によるガス燃料内燃機関を説明するための図であり、図中、図7と同一符号は同一又は相当部分を示す。
本実施形態は、第1副蓄圧室40aと主蓄圧室38とを連通する連通路41bに第1開閉制御弁23を介設し、第2副蓄圧室40bと上記主蓄圧室38とを連通する連通路41b′に第2開閉制御弁23′を介設している。
本実施形態では、低負荷運転域では、第1,第2開閉制御弁23,23′の両方を閉じ、高負荷運転域では、第1,第2開閉制御弁23,23′の何れか一方を開けるか、または両方を開けることにより、蓄圧室の容積を4つに変化させることができ、この場合には、より一層広い運転域における燃焼効率を高めることができる。
図10は、本発明の第4実施形態によるガス燃料内燃機関を説明するための図であり、図中、図3と同一符号は同一又は相当部分を示す。
第4実施形態のガス燃料内燃機関は、1つの燃焼室18に開口する第1,第2燃焼室開口4b,4b′と、該各燃焼室開口4b,4b′を開閉する第1,第2ポペット弁20,20′と、上記各燃焼室開口4bに連通する第1,第2主蓄圧室38,38′と、該両主蓄圧室38,38′同士を連通する連通路39と、該連通路39を開閉する開閉制御弁23と、上記一方の主蓄圧室38′にガス燃料を供給する1つのガス燃料供給弁22と、各々の燃焼室開口4bに近接して配置された2つの点火プラグ19,19とを備えている。
そして上記開閉制御弁23は、連通路39を、低負荷運転域では閉じ、高負荷運転域では開く。
本実施形態では、2つの燃焼室開口4b,4b′にそれぞれ主蓄圧室38,38′を設け、一方の主蓄圧室38′にガス燃料供給弁22を配置し、上記両主蓄圧室38,38′同士を連通する連通路39に開閉制御弁23を設け、低負荷運転域では、連通路39を閉じ、一方の主蓄圧室38′にガス燃料を供給するようにしたので、低負荷運転域における一方の主蓄圧室38′内でのガス燃料の圧力を保持することができる。また高負荷運転域では、連通路39を開くことにより、両方の主蓄圧室38から燃焼室18にガス燃料を供給でき、最大負荷時における必要なガス燃料量を確保することができる。
図11は、本発明の第5実施形態によるガス燃料内燃機関を説明するための図であり、図10と同一符号は同一又は相当部分を示す。
第5実施形態の内燃機関は、1つの燃焼室18に開口する第1,第2燃焼室開口4b,4b′と、該各燃焼室開口4b,4b′を開閉する第1,第2ポペット弁20,20′と、上記各々の燃焼室開口4b,4b′に連通する2つの主蓄圧室38,38′と、上記各々の主蓄圧室38,38′にガス燃料を供給する第1,第2ガス燃料供給弁22,22′とを備えている。
そして低負荷運転域では、上記何れか一方のガス燃料供給弁から又は交互のガス燃料供給弁からガス燃料を供給する。
本実施形態では、各主蓄圧室38,38′にそれぞれガス燃料供給弁22,22′を設け、低負荷運転域では、何れか一方のガス燃料供給弁から又は交互の燃料供給弁からガス燃料を供給するようにしたので、気筒内への貫通力を強くすることができ、空気との混合が促進され、燃焼効率を向上できる。
即ち、ガス燃料を気筒内に直接噴射供給する内燃機関では、燃料噴射率を高くすることで短期間に空気との混合を良好にする必要がある。一方、空気の押し出しを抑制する目的で2つのガス燃料供給弁22,22′を用いる内燃機関においては、低負荷運転域で2つのガス燃料供給弁22,22′から同時にガス燃料を供給すると、小流量の条件下では燃料供給弁の隙間から噴射するガス燃料圧力が低圧になるという懸念があり、空気との混合が充分に行われない場合がある。
本実施形態では、一方のガス燃料供給弁,もしくは交互のガス燃料供給弁からガス燃料を噴射したので、気筒内への貫通力を高めることができ、空気との混合を促進できる。さらにガス燃料を交互に噴射した場合には、ガス燃料で主蓄圧室38,38′の掃気が交互に行われることになり、一方のガス燃料供給弁だけでガス燃料を供給する場合に比べて主蓄圧室38,38′の壁温度とポペット弁20,20′の弁頭20bの温度を均一にでき、信頼性と制御性が向上する。
図12及び図13は、本発明の第6実施形態によるガス燃料内燃機関を説明するための図であり、図10と同一符号は同一又は相当部分を示す。
第6実施形態の内燃機関は、1つの燃焼室18に開口する第1,第2燃焼室開口4b,4b′と、該各々の燃焼室開口を開閉する第1,第2ポペット弁20,20′と、上記各々の燃焼室開口に連通する第1,第2主蓄圧室38,38′と、上記各々の主蓄圧室38にガス燃料を供給する第1,第2ガス燃料供給弁22,22′と、さらに各々の主蓄圧室38,38′と副蓄圧室40,40′とを連通する第1,第2連通路39,39′とを備えている。
開閉制御弁23は、低負荷運転域では、各々の副蓄圧室40a,40bと主蓄圧室38,38′とを遮断し、高負荷運転域では、各々の副蓄圧室40a,40bと主蓄圧室38,38′とを連通する。
本実施形態では、低負荷運転域における各々の主蓄圧室38,38′内でのガス燃料の圧力を保持することができ、高負荷運転域では、各々の主蓄圧室38,38′と副蓄圧室40a,40bとで最大負荷時における必要な量のガス燃料を確保することができる。
図14は、本発明の第7実施形態によるガス燃料内燃機関を説明するための図であり、図中、図2と同一符号は同一又は相当部分を示す。
本実施形態は、燃焼室開口4bに連通する燃料供給通路17を気筒軸線aと直交する方向に形成し、該燃料供給通路17にこれと同軸をなすようガス燃料供給弁22を装着した構造を有する。
上記燃料供給通路17は、シリンダヘッド4にポペット弁20の弁軸20aの下端部を囲むように形成された主蓄圧室38に連通している。該主蓄圧室38は、最小負荷運転時における必要なガス燃料量を確保でき、かつ燃焼室18内を貫通するガス圧力を保持できる容積に設定されている。
また各燃料供給通路21の中途部には第1副連通路40dを介して第1副蓄圧室40aが連通しており、該第1副蓄圧室40aには第2副連通路39を介して第2副蓄圧室40bが連通している。
上記燃料供給通路17と第1副連通路40dとの接続部には、該第1副連通路40dを燃料供給通路17に連通させ、又は遮断するスプール弁型の切換制御弁48が介設されている。該切換制御弁48は、低負荷運転域では第1副連通路40dを閉じ、中・高負荷運転域では開けるよう制御される。
上記第1副蓄圧室40aは、シリンダヘッド4のポペット弁20とガス燃料供給弁22との間に凹設された凹み4eにより構成されている。
上記第2副蓄圧室40bは、蓄圧タンク41により構成されている。該蓄圧タンク41は、第2副蓄圧室40bを形成する密閉状のタンク本体41aと、上記第2副連通路39が形成された連通部41bと、上記凹み4eを閉塞するようシリンダヘッド4に取り付け固定されたフランジ部41dとを有する。
上記主蓄圧室38及び第1,第2副蓄圧室40a,40bを加えた全容積は、最大負荷運転時における必要なガス燃料量を確保できる大きさに設定されている。
上記蓄圧タンク41の連通部41bには、第2副連通路39を開閉する開閉制御弁42が介設されている。該開閉制御弁42は、例えば低・中負荷運転域では第2副連通路39を閉じ、高負荷運転域では第2副連通路39を開けるよう制御される。
上記内燃機関1の内部にはリーク燃料導入通路27が形成されている。詳細には、バルブガイド部材24のガイド孔24aと弁軸20aとの間に連通するよう該バルブガイド部材24に形成された連通孔24bと、該連通孔24bからシリンダヘッド4内を気筒軸線aと直交する方向に延びるよう該シリンダヘッド4に形成された第1リーク通路27aと、該第1リーク通路27aに続いて上記シリンダヘッド4及びシリンダブロック3内を気筒軸線aと平行に延びるよう該シリンダヘッド4及びシリンダブロック3に渡って形成された第2リーク通路27bと、該第2リーク通路27bの下流端部に介設され、リーク燃料の逆流を阻止するリード弁45と、該リード弁45の下流側と掃気ポート3cとを連通するリーク連通路27dとを有する。
なお、上記第1,第2リーク通路27a,27bの形成位置,形成方向が、上記例に限定されないのは勿論であり、要はシリンダヘッド,シリンダブロック内に形成すれば良い。
本実施形態では、燃焼室開口4bに主蓄圧室38を連通させ、該主蓄圧室38に連通する燃料供給通路21に第1,第2副蓄圧室40a,40bを連通させ、切換制御弁48により第1副連通路40dを低負荷運転域では遮断し、高負荷運転域では連通するようにしたので、簡単かつ安価な構造でかつ信頼性の高い容積可変機構を構成でき、上記第1実施形態と同様の効果が得られる。
本実施形態では、リーク燃料導入通路27をシリンダヘッド4内及びシリンダブロック3内を通るよう内燃機関1の内部に形成したので、リーク燃料導入通路27の通路長さを短くすることができ、それだけ通路容積も小さくできる。その結果、気筒内への過剰な量のリーク燃料導入を抑制でき、空燃比のばらつきを防止できる。またリーク燃料導入通路27を内燃機関1の内部に形成したので、通路構造を簡単にできるとともに、部品点数を低減でき、かつ組立て性を向上できる。
本発明の第1実施形態によるガス燃料内燃機関の断面図である。 上記ガス燃料内燃機関の断面図である。 上記内燃機関の平面から見た概略構成図である。 上記内燃機関の容積可変機構の断面図である。 上記内燃機関の掃気,排気ポートの開閉タンミングの図である。 本発明の第2実施形態によるガス内燃機関の断面図である。 上記内燃機関の平面から見た概略構成図である。 上記内燃機関の容積可変機構の断面図である。 本発明の第3実施形態による内燃機関の平面から見た概略構成図である。 本発明の第4実施形態による内燃機関の平面から見た概略構成図である。 本発明の第5実施形態による内燃機関の平面から見た概略構成図である。 本発明の第6実施形態による内燃機関の平面から見た概略構成図である。 上記内燃機関の容積可変機構の断面図である。 本発明の第7実施形態による内燃機関の断面図である。
符号の説明
1 ガス燃料内燃機関
3b 排気ポート
4b 燃焼室開口
6 ピストン
18 燃焼室
19 点火プラグ
20 ポペット弁
20a 弁軸
20b 弁頭
21 蓄圧室
22 ガス燃料供給弁
23 開閉制御弁(容積可変機構)
38 主蓄圧室
39 連通路
40 副蓄圧室
40a 第1副蓄圧室
40b 第2副蓄圧室

Claims (12)

  1. クランク室圧縮式2行程のガス燃料内燃機関であって、
    燃焼室に開口する燃焼室開口と、弁軸の軸方向一端に形成された傘状の弁頭により上記燃焼室開口を開閉するポペット弁と、該燃焼室開口に連通する蓄圧室と、該蓄圧室にガス燃料を供給する燃料供給弁と、上記蓄圧室の容積を機関運転条件に応じて変化させる容積可変機構とを備えたことを特徴とするガス燃料内燃機関。
  2. 請求項1において、上記容積可変機構は、低負荷運転域での上記蓄圧室の容積を高負荷運転域での蓄圧室の容積より小さくすることを特徴とするガス燃料内燃機関。
  3. 請求項1又は2において、上記蓄圧室は複数設けられており、上記容積可変機構は、上記複数の蓄圧室の上記燃焼室開口への連通個数を変化させることを特徴とするガス燃料内燃機関。
  4. 請求項3において、上記蓄圧室は、上記燃焼室開口に直接連通する主蓄圧室と、該主蓄圧室に連通路を介して連通する副蓄圧室とを有し、上記容積可変機構は、上記主蓄圧室と副蓄圧室とを、低負荷運転域では遮断し、高負荷運転域では連通させることを特徴とするガス燃料内燃機関。
  5. 請求項4において、上記副蓄圧室は複数設けられており、上記容積可変機構は、複数の副蓄圧室の上記主蓄圧室への連通個数を変化可能に構成されていることを特徴とするガス燃料内燃機関。
  6. 請求項4又は5において、上記燃料供給弁は、上記主蓄圧室又は連通路に燃料を供給することを特徴とするガス燃料内燃機関。
  7. 請求項1ないし6の何れかにおいて、上記ポペット弁は、下死点後近傍において燃焼室開口を開き始めることを特徴とするガス燃料内燃機関。
  8. 請求項7において、上記ポペット弁は、上記ピストンの排気ポート閉後に燃焼室開口を閉じることを特徴とするガス燃料内燃機関。
  9. 請求項1ないし8の何れかにおいて、機関運転停止時には、上記燃料供給弁の燃料供給停止に遅延して点火プラグの点火を停止することを特徴とするガス燃料内燃機関。
  10. 請求項1において、燃焼室に開口する第1,第2燃焼室開口と、該第1,第2燃焼室開口を開閉する第1,第2ポペット弁と、上記第1,第2燃焼室開口に連通する第1,第2蓄圧室と、該第1,第2蓄圧室を連通する連通路と、該連通路を開閉する開閉制御弁と、上記一方の蓄圧室又は上記連通路の該一方の蓄圧室側部分にガス燃料を供給する燃料供給弁とを備え、上記容積可変機構は、低負荷運転域では上記開閉制御弁を閉とすることを特徴とするガス燃料内燃機関。
  11. 請求項1において、燃焼室に開口する第1,第2燃焼室開口と、該第1,第2燃焼室開口を開閉する第1,第2ポペット弁と、上記第1,第2燃焼室開口に連通する第1,第2蓄圧室と、上記第1,第2蓄圧室にガス燃料を供給する第1,第2燃料供給弁と、低負荷運転域では上記何れか一方の燃料供給弁から又は交互の燃料供給弁からガス燃料を供給する燃料供給弁制御手段とを備えたことを特徴とするガス燃料内燃機関。
  12. 請求項11において、上記第1,第2蓄圧室は第1,第2燃焼室開口に直接連通する第1,第2主蓄圧室と、該第1,第2主蓄圧室に第1,第2連通路を介して連通する第1,第2副蓄圧室とを有し、上記容積可変機構は、上記副蓄圧室と連通路とを低負荷運転域では遮断し、高負荷運転域では連通することを特徴とするガス燃料内燃機関。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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CN104074660A (zh) * 2013-03-28 2014-10-01 比亚迪股份有限公司 一种汽车发动机的启动方法和启动系统及汽车

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