JP2009096288A - 車両の車体前部構造 - Google Patents

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Osamu Kishi
理 岸
Koichiro Shimada
幸一郎 島田
Toshiki Morita
俊樹 森田
Akishi Ono
晃史 大野
Kenjiro Miki
建次郎 三木
Masayuki Iwasaka
公志 岩坂
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Abstract

【課題】衝突時にステアリングラック機構を後退させ、前輪を後方が外向きになるように転舵させ、前輪と車体との衝突を回避し、車体前部のクラッシュスペースを確保し、特に、直接前輪を転舵する部材を衝突時に押圧することで、前輪変向の効率がよい車両の車体前部構造を提供する。
【解決手段】サブフレーム16にステアリングラック機構21を取付け、ステアリングラック機構21に連結されるタイロッド22の外端ピボット点26を前輪25の転舵中心よりも前方に設定し、衝突時にステアリングラック機構21を車体後方に押圧する押圧部材37を設けたことを特徴とする。
【選択図】図2

Description

この発明は、車体前部の左右に設けられたフロントサイドフレームと、該フロントサイドフレームに取付けられフロントサスペンションを支持するサブフレームを備えたような車両の車体前部構造に関し、特に、車両の前面衝突時にタイヤとサイドシルとの干渉を回避して車体前部のクラッシュスペースを確保するような車両の車体前部構造に関する。
一般に、前輪が直進方向に操舵された状態下において、車両が前面衝突すると、前輪がその後方に位置する車体としてのサイドシルに干渉し、この前輪が衝突物とサイドシルとの間で挟まれるので、充分なクラッシュが阻害され、車体前部のクラッシュスペースが低下するので、減速度(いわゆるG)が高くなり、乗員へのダメージが大きくなる。
このような問題点を解決するために、特許文献1に開示された車両の車体前部構造が既に発明されている。
すなわち、サスペンションアームとしてのロアアームの車体側を揺動可能に支持し、かつ、車両前後方向に延びるサブフレームを設け、このサブフレームの複数箇所に凹状の脆弱部を形成し、車両の前面衝突時に該サブフレームを平面視でくの字状に変形させ、これに伴って、タイロッドが前輪の前側を車幅方向内側へ引込むように機能し、該前輪の後側を車幅方向外側へ押出して、前輪がサイドシルと干渉することを回避して、車体前部のクラッシュスペースを確保するものである。
しかしながら、上記特許文献1に開示された従来構造においては、衝突時にサブフレームの変形により、ロアアームおよびタイロッドを介して間接的に前輪後方を外向きに変向させるものであるから、前輪の変向に関する効率が悪い問題点があった。
特開2002−127936号公報
そこで、この発明は、サブフレームにステアリングラック機構を取付け、該ステアリングラック機構に連結されるタイロッドの外端ピボット点を前輪の転舵中心よりも前方に設定し、衝突時に上記ステアリングラック機構を車体後方に押圧する押圧部材を設けることで、車両の前面衝突時にステアリングラック機構を後退させて、前輪をその後方が外向きになるように強制転舵させ、前輪と車体との衝突を回避して、車体前部のクラッシュスペースを確保することができ、特に、直接前輪を転舵操作する部材(ステアリングラック機構)を衝突時に押圧することにより、前輪変向の効率がよく、左右の両前輪を同時に変向させることができる車両の車体前部構造の提供を目的とする。
この発明による車両の車体前部構造は、車体前部の左右に設けられたフロントサイドフレームと、該フロントサイドフレームに取付けられフロントサスペンションを支持するサブフレームとを備えた車両の車体前部構造であって、上記サブフレームにステアリングラック機構が取付けられ、上記ステアリングラック機構に連結されるタイロッドの外端ピボット点を前輪の転舵中心よりも前方に設定し、衝突時に上記ステアリングラック機構を車体後方に押圧する押圧部材を設けたものである。
上記構成によれば、車両の前面衝突時に、上記押圧部材がステアリングラック機構を車体後方に押圧するので、該ステアリングラック機構に連結されたタイロッドの外端ピボット点を介して左右の前輪はその後方が外向きになるように強制的に転舵され、この結果、前輪と、車体(特に、サイドシル参照)との干渉(または衝突)を回避して、車体前部のクラッシュスペースを確実に確保することができる。
特に、直接前輪を転舵する部材(ステアリングラック機構)を衝突時に押圧するので、前輪変向の効率がよく、左右の両前輪を同時に変向させることができる。
この発明の一実施態様においては、上記左右のフロントサイドフレーム間に、エンジンと変速機とが縦置きに配設され、該エンジンの下方に上記ステアリングラック機構が設けられ、該ステアリングラック機構の前方位置に上記押圧部材が設けられたものである。
上記構成によれば、タイロッドの外端ピボット点を前輪の転舵中心よりも前方に設定しやすいFR(前部機関後輪駆動)縦置きタイプの車両において、衝突時のエンジンと変速機(つまり、パワートレインユニット)の後退を利用して、ステアリングラック機構を後退させることができる。
この発明の一実施態様においては、上記押圧部材が車幅方向に間隔を隔てて左右2箇所に設けられたものである。
上記構成によれば、必要最小限の押圧部材でステアリングラック機構を車体後方に押圧することができる。
この発明の一実施態様においては、上記エンジンのオイルパンが、その後方位置で下方に膨出する膨出部を有し、該膨出部の前方に上記ステアリングラック機構および上記押圧部材が設けられたものである。
上記構成によれば、上述のオイルパンの膨出部の前方に、ステアリングラック機構および押圧部材を配設することができる。
この発明の一実施態様においては、上記左右2箇所の押圧部材を一体的に支持する支持部材を設け、該支持部材をエンジンのシリンダブロック下部に取付けたものである。
上記構成によれば、支持部材を剛性が高いシリンダブロックに取付けたので、衝突時におけるエンジンの後退動作を効率よく押圧部材に伝達し、この押圧部材でステアリングラック機構を確実に後方へ押圧することができる。
この発明の一実施態様においては、上記押圧部材は、上記ステアリングラック機構前方の左右のフロントサイドフレーム間に架設された車幅方向部材に取付けられたものである。
上述の車幅方向部材は、フロントクロスメンバ(いわゆるNo.1クロスメンバ)に設定してもよい。
上記構成によれば、ステアリングラック機構前方の左右のフロントサイドフレーム間に架設された車幅方向部材に対して取付けた押圧部材にて、ステアリングラック機構を後方に押圧して、前輪の後方が外向きになるように変向し、前輪と車体との干渉を回避し、車体前部のクラッシュスペースを確保することができる。
しかも、車両の前面衝突による車幅方向部材の後退と同時に上記押圧部材がステアリングラック機構を後方に押圧するので、エンジン後退よりも早期に前輪を変向させることができる。
この発明によれば、サブフレームにステアリングラック機構を取付け、該ステアリングラック機構に連結されるタイロッドの外端ピボット点を前輪の転舵中心よりも前方に設定し、衝突時に上記ステアリングラック機構を車体後方に押圧する押圧部材を設けたので、車両の前面衝突時にステアリングラック機構を後退させて、前輪をその後方が外向きになるように強制転舵させ、前輪と車体との衝突を回避して、車体前部のクラッシュスペースを確保することができ、特に、直接前輪を転舵操作する部材(ステアリングラック機構)を衝突時に押圧することにより、前輪変向の効率がよく、左右の両前輪を同時に変向させることができる効果がある。
衝突時にステアリングラック機構を後退させ、前輪をその後方が外向きになるように変向し、前輪と車体(サイドシル)との干渉を回避し、効率よく車体前部のクラッシュスペースを確保するという目的を、車体前部の左右に設けられたフロントサイドフレームと、該フロントサイドフレームに取付けられフロントサスペンションを支持するサブフレームとを備えた車両の車体前部構造において、上記サブフレームにステアリングラック機構が取付けられ、上記ステアリングラック機構に連結されるタイロッドの外端ピボット点を前輪の転舵中心よりも前方に設定し、衝突時に上記ステアリングラック機構を車体後方に押圧する押圧部材を設けるという構成にて実現した。
この発明の一実施例を以下図面に基づいて詳述する。
図面は車両の車体前部構造を示し、図1、図2において、エンジンルーム1と車室2とを前後方向に仕切るダッシュロアパネル3(ダッシュパネル)を設け、このダッシュロアパネル3の下部には、車体床面を構成するフロアパネル4を一体または一体的に連設形成している。
上述のフロアパネル4の車幅方向中央部には、車室2内に突出して車両の前後方向に延びるトンネル部5を形成している。このトンネル部5は車体剛性の中心となるものである。
上述のダッシュロアパネル3の上部には、ダッシュアッパパネル6、カウルパネル7、カウルフロントパネル8、カウルフロントレインフォースメント9から成り、車幅方向に延びるオープンカウル構造のカウル部10を設けている。
一方、図2に底面図で示すように、フロアパネル4の左右両サイドには、サイドシルインナ11と、サイドシルアウタ12とから成り車両の前後方向に延びるサイドシル閉断面を備えた左右のサイドシル13を連結固定している。
このサイドシル13は車両の前後方向に延びる車体剛性部材であり、必要に応じてサイドシルインナ11とサイドシルアウタ12との間にはサイドシルレインフォースメントが接合される。
また、フロアパネル4の下部において、中央のトンネル部5と、両サイドのサイドシル13との間には、車両の前後方向に延びるフロアフレーム14を接合固定し、フロアパネル4の下面と、車体剛性部材としてのフロアフレーム14との間には車両の前後方向に延びる閉断面を形成している。
さらに、車体前部においてエンジンルーム1の左右に設けられて車両の前後方向に延びる左右一対のフロントサイドフレーム15,15を設け、このフロントサイドフレーム15の後部には、ダッシュロアパネル3の前面に沿うキックアップ部15aを一体的に形成し、このキックアップ部15aの下部後側を上述のフロアフレーム14に連結して、フロントサイドフレーム15とフロアフレーム14とが車両の前後方向に連続するように構成している。
一方、上述のフロントサイドフレーム15に取付けられ後述するフロントサスペンションを支持するサブフレーム16(サスペンションクロスメンバと同意)を設けている。
このサブフレーム16はエンジンルーム1の下方に位置すると共に、該サブフレーム16は、サブフレームフロント16Fと、左右のサブフレームサイド16S,16Sと、サブフレームリヤ16Rとを備え、サブフレームサイド16Sには、フロントサスペンション17を構成するロアアーム18の車体側支持部を揺動可能に支持している。
ここで、上述のサブフレームフロント16Fと、左右のサブフレームサイド16S,16Sとは平面視でコの字になるように一体形成されている。また、上述のフロントサスペンション17はロアアーム18と、アッパアーム19と、図示しないストラットダンパ等を備えている。
上述のサブフレーム16におけるサブフレームフロント16Fの上部には、衝突時にその取付けが外れる取付け部材20を介して車幅方向に延びるステアリングラック機構21を取付けている。
このステアリングラック機構21の車幅方向車外側には左右一対のタイロッド22,23を連結し、これら左右一対のタイロッド22,22の先端を、ステアリングナックル23に一体形成されたナックルアーム24に取付けている。
上述のステアリングラック機構21およびタイロッド22は、ステアリングナックル23を介して前輪25(いわゆるタイヤ)を転舵(操舵)するものであって、タイロッド22の外端ピボット点26は前輪25の転舵中心よりも前方に設定されている。
ところで、エンジンルーム1内において、左右のフロントサイドフレーム15,15間には、エンジン27(この実施例ではレシプロエンジン)とトランスミッション28とから成るパワートレイン29が縦置きに配設されている。トランスミッション28はトンネル部5の車外側に配設される一方、トランスミッション出力軸30にはユニバーサルジョイント31を介してプロペラシャフト32を連結し、プロペラシャフト32の後部にはリヤディファレンシャル装置およびリヤアクスルシャフトを介して後輪を連結し、フロントエンジン・リヤドライブ・タイプ(FRタイプ)の車両と成している。
図1、図2から明らかなように、上述のステアリングラック機構21はエンジン27の下方に設けられたものである。
また、上述のエンジン27は、シリンダブロック33と、シリンダヘッド34と、シリンダヘッドカバー35とを有し、シリンダブロック33の下部にはオイルパン36を取付けている。
図1に示すように、上述のオイルパン36は前部が浅く、後部が深くなるように形成されている。すなわち、該オイルパン36はその後方位置で下方に膨出する膨出部36aを有するものである。
上述のステアリングラック機構21は、オイルパン36の膨出部36aの前方で、かつ該膨出部36aの底面よりも上方に、その余剰スペースを有効利用して設けられたものである。
しかも、図1、図2に示すように、該ステアリングラック機構21の前方位置には、車両の前面衝突時に上述のステアリングラック機構21を車体後方に押圧する押圧部材37を設けている。
図2に示すように、上述の押圧部材37は車幅方向に所定の間隔を隔てて左右2箇所に設けられると共に、これら左右2箇所の押圧部材37,37を一体的に支持する支持部材38を設けて、該支持部材38を剛性が高いエンジン27のシリンダブロック33の下部に直接取付けている。
この実施例では、図3に示すように、上述の各押圧部材37,37は取付け座39を介して支持部材38に取付け固定される一方、支持部材38を閉断面構造体で形成し、この支持部材38には上下方向に対向する取付け孔40…を複数形成し、ボルト41を用いて、この支持部材38をシリンダブロック33の下部に直接取付けるように構成している。
また、押圧部材37の後端部には、ステアリングラック機構21に対応した側面視で略半円形状の凹部37aが形成されていて、この凹部37aがステアリングラック機構21に当接または対向係止されている。
なお、図2において、42はアウトリガーであり、図中、矢印Fは車両前方を示し、矢印Rは車両後方を示し、矢印UPは車両上方を示す。
図示実施例は上記の如く構成するものにして、以下作用を説明する。
車両が前面衝突した時、エンジン27が後退し、このエンジン27のシリンダブロック33に直接取付けた支持部材38を介して、左右2箇所の押圧部材37,37がステアリングラック機構21車体後方に押圧する。
ステアリングラック機構21をサブフレーム16のサブフレームフロント16Fに取付けていた取付け部材20のボルトはその衝撃力により破断され、その取付けが外れるので、前輪25を操舵する手段としてのステアリングラック機構21がサブフレーム16から外れて後退移動する。
このステアリングラック機構21の後退と同時に、該ステアリングラック機構21に連結した左右のタイロッド22,22も後退するので、前輪25はその前方が内向きに、後方が外向きになるように強制的に転舵されて、図2に仮想線βで示すように変向し、これにより、前輪25と車体としてのサイドシル13との干渉(衝突物とサイドシル13との間へのタイヤの挟み込み)が回避され、車体前部のクラッシュスペースを確保することができる。
特に、図2に仮想線βで示すように、左右の前輪25,25は後方が外方に広がる平面視ハの字に変向されるので、後方が内向きに変向する構造のものと比較して、前輪25の後部の変向を制約する車体部材が存在しないので、前輪25の適切な変向が確保でき、車体前部のクラッシュスペースを良好に確保することができる。
このように、図1〜図3で示した実施例の車両の車体前部構造は、車体前部の左右に設けられたフロントサイドフレーム15と、該フロントサイドフレーム15に取付けられフロントサスペンション17を支持するサブフレーム16とを備えた車両の車体前部構造であって、上記サブフレーム16にステアリングラック機構21が取付けられ、上記ステアリングラック機構21に連結されるタイロッド22の外端ピボット点26を前輪25の転舵中心よりも前方に設定し、衝突時に上記ステアリングラック機構21を車体後方に押圧する押圧部材37を設けたものである(図1、図2参照)。
この構成によれば、車両の前面衝突時に、上記押圧部材37がステアリングラック機構21を車体後方に押圧するので、該ステアリングラック機構21に連結されたタイロッド22の外端ピボット点26を介して左右の前輪25,25はその後方が外向きになるように強制的に転舵され、この結果、前輪25と、車体(特に、サイドシル13参照)との干渉(または衝突)を回避して、車体前部のクラッシュスペースを確実に確保することができる。
特に、直接前輪25を転舵する部材(ステアリングラック機構21)を衝突時に押圧するので、前輪変向の効率がよく、左右の両前輪25,25を同時に変向させることができる。
また、上記左右のフロントサイドフレーム15,15間に、エンジン27とトランスミッション28とが縦置きに配設され、該エンジン27の下方に上記ステアリングラック機構21が設けられ、該ステアリングラック機構21の前方位置に上記押圧部材37が設けられたものである(図2参照)。
この構成によれば、タイロッド22の外端ピボット点26を前輪25の転舵中心よりも前方に設定しやすいFR(前部機関後輪駆動)縦置きタイプの車両において、衝突時のエンジン27とトランスミッション28(つまり、パワートレインユニット29)の後退を利用して、ステアリングラック機構21を後退させることができる。
さらに、上記押圧部材37が車幅方向に間隔を隔てて左右2箇所に設けられたものである(図2参照)。
この構成によれば、必要最小限の押圧部材37でステアリングラック機構21を車体後方に押圧することができる。
加えて、上記エンジン27のオイルパン36が、その後方位置で下方に膨出する膨出部36aを有し、該膨出部36aの前方に上記ステアリングラック機構21および上記押圧部材37が設けられたものである(図1参照)。
この構成によれば、上述のオイルパン36の膨出部36aの前方に、その余剰スペースを有効利用して、ステアリングラック機構21および押圧部材37を配設することができる。
また、上記左右2箇所の押圧部材37,37を一体的に支持する支持部材38を設け、該支持部材38をエンジン27のシリンダブロック33下部に取付けたものである(図1、図2参照)。
この構成によれば、支持部材38を剛性が高いシリンダブロック33に取付けたので、衝突時におけるエンジン37の後退動作を効率よく押圧部材37に伝達し、この押圧部材37でステアリングラック機構21を確実に後方へ押圧することができる。
図4、図5は車両の車体前部構造の他の実施例を示し、この実施例では、ハイドロフォーム成形品等により側面視略L字状の押圧部材43を形成し、この押圧部材43の前部上面に取付け座44を一体的に固定している。
また、上述の取付け座44には複数の取付け孔45を形成し、ボルト46を用いて、取付け座44および押圧部材43を、エンジン27の剛性が高いシリンダブロック33に直接取付けるように構成したものである。
さらに、この実施例においても、上述の押圧部材43の後端部には、ステアリングラック機構21に対応した側面視で略半円形状の凹部43aが形成されていて、この凹部43aがステアリングラック機構21に当接または対向係止されている。
また、上述の押圧部材43は、ステアリングラック機構21の前方位置に設けられると共に、車幅方向に間隔を隔てて左右2箇所に設けられており、上述のステアリングラック機構21および押圧部材43はオイルパン36の膨出部36aの前方で、かつ該膨出部36aの底面よりも上方に配設されている。
このように構成すると、図1〜図3の実施例に対して、部品点数の低減を図ることができる。
なお、図4、図5で示したこの実施例においても、その他の構成、作用、効果については先の実施例と同様であるから、図4、図5において前図と同一の部分には、同一符号を付してその詳しい説明を省略する。
図6、図7、図8は車両の車体前部構造のさらに他の実施例を示し、左右一対のフロントサイドフレーム15,15の前端部下部には下方に延びるステー50,50を取付け、これら左右の各ステー50,50の下部相互間を車幅方向に連結する車幅方向部材としてのフロントクロスメンバ51(いわゆるNo.1クロスメンバ)を設けている。
このフロントクロスメンバ51は熱交換器としてのラジエータを保持する剛性部材であって、この実施例では押圧部材52は、ステアリングラック機構21前方の左右のフロントサイドフレーム15,15間に架設されたフロントクロスメンバ51に取付けられている。
すなわち、上述の押圧部材52は車体前部のフロントクロスメンバ51からエンジン27のシリンダブロック33下方のステアリングラック機構21配設位置まで前後方向に延びており、この押圧部材52の後端部には、ステアリングラック機構21に対応した側面視で略半円形状の凹部52aが形成されていて、この凹部52aがステアリングブラック機構21に当接または対向係止されている。
また、上述の押圧部材52の前端は取付け座53を介してフロントクロスメンバ51の背面(リヤ側の面)に取付け固定されている。
さらに、この実施例においても上述の押圧部材52は車幅方向に所定の間隔を隔てて左右2箇所に設けられており、必要最小限の押圧部材52でステアリングラック機構21を車体後方に押圧すべく構成している。なお、上述の左右のステー50とフロントクロスメンバ51との接続コーナ部には、補強用のコーナガセット54,54が取付けられている。
このように構成した車両の車体前部構造において、車両が前面衝突すると、フロントクロスメンバ51が後退するので、衝突によるエンジン27の後退よりも早期に左右2箇所の押圧部材52,52がステアリングラック機構21を車体後方に押圧する。
ステアリングラック機構21をサブフレーム16のサブフレームフロント16Fに取付けていた取付け部材20のボルトはその衝撃力により破断され、その取付けが外れるので、前輪25を操舵する手段としてのステアリングラック機構21がサブフレーム16から外れて後退移動する。
このステアリングラック機構21の後退と同時に、該ステアリングラック機構21に連結した左右のタイロッド22,22も後退するので、前輪25はその前方が内向きに、後方が外向きになるように強制的に転舵されて、図7に仮想線βで示すように変向し、これにより、前輪25とサイドシル13との干渉が回避され、車体前部のクラッシュスペースを確保することができる。
このように、図6、図7、図8で示した実施例においては、押圧部材52は、上記ステアリングラック機構21前方の左右のフロントサイドフレーム15,15間に架設された車幅方向部材(フロントクロスメンバ51参照)に取付けられたものである(図6、図7、図8参照)。
この構成によれば、ステアリングラック機構21前方の左右のフロントサイドフレーム15,15間に架設された車幅方向部材(フロントクロスメンバ51)に対して取付けた押圧部材52にて、ステアリングラック機構21を後方に押圧して、前輪25の後方が外向きになるように変向し、前輪25と車体(サイドシル13参照)との干渉を回避し、車体前部のクラッシュスペースを確保することができる。
しかも、車両の前面衝突による車幅方向部材(フロントクロスメンバ51)の後退と同時に上記押圧部材52がステアリングラック機構21を後方に押圧するので、エンジン27の後退よりも早期に前輪25を変向させることができる。
なお、図6〜図8で示したこの実施例においても、その他の構成、作用、効果については先の各実施例とほぼ同様であるから、図6〜図8において前図と同一の部分には同一符号を付して、その詳しい説明を省略する。
この発明の構成と、上述の実施例との対応において、
この発明の変速機は、実施例のパワートレイン29を構成するトランスミッション28に対応し、
以下同様に、
左右のフロントサイドフレーム15,15間に架設した車幅方向部材は、フロントクロスメンバ51(いわゆるNo.1クロスメンバ)に対応するも、
この発明は、上述の実施例の構成のみに限定されるものではない。
例えば、図1、図4で示した実施例に代えて、エンジン27のシリンダブロック33と、オイルパン36の浅底前部と、支持部材38または押圧部材43との三者を共締め固定し、エンジン27の後退動作が確実に押圧部材37または押圧部材43に伝達されるように構成してもよい。
本発明の車両の車体前部構造を示す側面図 図1の底面図 押圧部材の斜視図 車両の車体前部構造の他の実施例を示す側面図 押圧部材の斜視図 車両の車体前部構造のさらに他の実施例を示す側面図 図6の底面図 押圧部材の取付け構造を示す斜視図
符号の説明
15…フロントサイドフレーム
16…サブフレーム
17…フロントサスペンション
21…ステアリングラック機構
22…タイロッド
25…前輪
26…外端ピボット点
27…エンジン
28…トランスミッション(変速機)
33…シリンダブロック
36…オイルパン
36a…膨出部
37,43,52…押圧部材
38…支持部材
51…フロントクロスメンバ(車幅方向部材)

Claims (6)

  1. 車体前部の左右に設けられたフロントサイドフレームと、該フロントサイドフレームに取付けられフロントサスペンションを支持するサブフレームとを備えた車両の車体前部構造であって、
    上記サブフレームにステアリングラック機構が取付けられ、
    上記ステアリングラック機構に連結されるタイロッドの外端ピボット点を前輪の転舵中心よりも前方に設定し、
    衝突時に上記ステアリングラック機構を車体後方に押圧する押圧部材を設けた
    車両の車体前部構造。
  2. 上記左右のフロントサイドフレーム間に、エンジンと変速機とが縦置きに配設され、
    該エンジンの下方に上記ステアリングラック機構が設けられ、
    該ステアリングラック機構の前方位置に上記押圧部材が設けられた
    請求項1記載の車両の車体前部構造。
  3. 上記押圧部材が車幅方向に間隔を隔てて左右2箇所に設けられた
    請求項2記載の車両の車体前部構造。
  4. 上記エンジンのオイルパンが、その後方位置で下方に膨出する膨出部を有し、
    該膨出部の前方に上記ステアリングラック機構および上記押圧部材が設けられた
    請求項2または3記載の車両の車体前部構造。
  5. 上記左右2箇所の押圧部材を一体的に支持する支持部材を設け、
    該支持部材をエンジンのシリンダブロック下部に取付けた
    請求項3または4記載の車両の車体前部構造。
  6. 上記押圧部材は、上記ステアリングラック機構前方の左右のフロントサイドフレーム間に架設された車幅方向部材に取付けられた
    請求項1記載の車両の車体前部構造。
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