JP2009095721A - バグフィルタ用リテーナ - Google Patents

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Abstract

【課題】 逆洗時にノズルから噴射される圧縮空気をリテーナ本体の長手方向の要所に配設した粉塵払い落とし補助具で半径方向に分散させ、バグフィルタを全長に渡って確実に外方に膨らませ、その外表面に付着した粉塵を効果的に払い落としでき、集塵時の有効な濾過面積を広げて集塵効率を改善し、集塵機の省エネルギー性を向上でき、濾過の効率性に優れるバグフィルタ用リテーナの提供。
【解決手段】 (a)金属線で環状に形成され所定間隔をあけて複数本配置された固定リングと固定リングの外側に接合された複数本の縦線材とを備えたリテーナ本体と、(b)長手方向の上端部に上端に向かって収縮して形成された上端収縮部を有する複数の粉塵払い落とし補助具と、(c)リテーナ本体の中心部に内挿されて配設された複数の粉塵払い落とし補助具の内の少なくとも最上段の粉塵払い落とし補助具をリテーナ本体に固定する固定部材と、を備えている。
【選択図】 図1

Description

本発明は、パルスジェット形の払い落とし機構を備えた集塵機に用いられるバグフィルタ用リテーナに関するものである。
従来、集塵機のバグフィルタとして、含塵気流を通過させて粉塵を分離捕集する濾布と、濾布の形状を保持するため濾布を内側から支持する支持枠(以下、リテーナという。)と、を備えたものが用いられている。集塵機を運転すると、バグフィルタは粉塵を捕集して運転時間の経過とともに吸引力の損失が大きくなるので、捕集した粉塵を間欠的に又は連続的に払い落とす必要がある。このような払い落とし機構を備えたものとして、例えば、(特許文献1)や(特許文献2)などに記載されたパルスジェット形の集塵機がある。
図8(a)はパルスジェット形の払い落とし機構を備えた従来の集塵機における集塵時のバグフィルタの状態を示す要部模式断面図であり、図8(b)はパルスジェット形の払い落とし機構を備えた従来の集塵機における粉塵の払い落とし時(逆洗時)のバグフィルタの状態を示す要部模式断面図である。
図8において、50はパルスジェット形の払い落とし機構70を備えた従来の集塵機の上部に配設された3000mm〜9000mmのバグフィルタ、51はバグフィルタ50のリテーナ、52はリテーナ51の上端部に配設固定されたベンチュリ管、52aはベンチュリ管52上端のフランジ部、55はリテーナ51の外周に配設された筒状の濾布、60はバグフィルタ50を保持する集塵機の仕切り板(セルプレート)、70aはベンチュリ管52の上方に配設され圧縮空気をベンチュリ管52に向かって噴射するパルスジェット形の払い落とし機構70のノズルである。
集塵機の含塵気流入口から集塵室内に流入した含塵気流は、ブロアで吸引(負圧−0.12kPa〜−0.11kPa程度)されることにより、図8(a)に示すように、濾布55の外側から脱塵されて濾布55内に流入し、粉塵は濾布55の外周に捕集され、粉塵が分離捕集された清浄気流がベンチュリ管52から排出される。ベンチュリ管52の上方には払い落とし機構70のノズル70aが配置されており、図8(b)に示すように、ノズル70aから圧縮空気を一定時間毎にベンチュリ管52から濾布55の内側に噴射し、濾布55に付着した粉塵を濾布55の外側に瞬間的に払い落としている。
一方、集塵機の小型化や濾過性能の向上を目的として、新素材の濾布や成型フィルタなどが開発されてきている。
例えば、(特許文献3)には、「無機繊維よる成る基布層と、基布層の片面における有機耐熱繊維より成る濾過層とにより濾布を構成し、濾布における少なくとも前記濾過層を耐熱性熱硬化樹脂にて含浸固化することにより所定形状に成型された成型フィルタ。」が開示されている。
特開平10−211410号公報 特開平8−299732号公報 特開2007−83163号公報
しかしながら、パルスジェット形の集塵機について、粉塵の払い落とし時におけるバグフィルタ50の動作を観察したところ、ノズル70aからパルスジェット(圧縮空気)を噴射した際に、噴射速度が速く、風量が多いため、リテーナ51の上端側のベンチュリ管52の外周付近では、ベンチュリ効果により負圧が発生し、図8(b)に示すように、濾布55がリテーナ51に引きつけられ張り付いたままの吸引状態となり、濾布55の上端部の粉塵の払い落としが出来ていないことが分かった。そこで、リテーナ51の長手方向にセンサ(デジタル微差圧計)を取り付けて圧力を測定したところ、リテーナ51の全長(3m〜9m)によらず、濾布55の上端から500mm〜600mmのほぼ一定の範囲では、ベンチュリ管52の外周付近に負圧が発生していることが判明した。尚、この現象はベンチュリ管52がない場合でも同様に確認された。また、円筒状の濾布55の代わりに、(特許文献3)のように、プリーツ成型された菊型の成型フィルタを用いたバグフィルタにおいても、その上端側では粉塵の払い落としが出来ていないことが確認された。
以上のことから、従来の技術における以下のような課題が明らかとなった。
(1)正圧のパルスジェット(圧縮空気)を噴射しても、その噴射速度が速い(約90m/s)ため、正圧が発生するのは一瞬(約0.02秒間)だけであり)、濾布55が反応することができず、濾布55の上端部では、パルスジェットによる濾布55内の正圧と、仕切り板(セルプレート)60上部のブロアの吸引負圧と、の間で圧力の引き合いが発生し、濾布55の内部が真空状態となり、濾布55がリテーナ51側に強く引きつけられて張り付いたままとなるため、濾布55の上端部での粉塵の払い落としが出来ず、集塵効率が低下する。
(2)高速のパルスジェット(圧縮空気)がベンチュリ管52を通過することにより、リテーナ51の内部上端側(ベンチュリ管52の下方)の圧力が低下し、バグフィルタ50の外部にある含塵気流が濾布55を通してリテーナ51の内部に吸引されるが、濾布55の抵抗によって短時間で含塵気流が濾布55を通過することができず、リテーナ51の内部への清浄気流の供給が間に合わずに負圧が発生する。この負圧とブロア吸引による負圧の両方で濾布55がリテーナ51の外周に強く引きつけられたままの吸引状態となり、濾布55がリテーナ51に擦られて破損し易く、長寿命性に欠ける。
(3)特に、濾布55の上端から500mm〜600mmの負圧から正圧に変化する境目の位置では、濾布55が極端に内外に引き合い、屈曲による損傷が著しくなる。
(4)パルスジェットの圧力を高くした場合やベンチュリ管52を取り外した場合、或いはベンチュリ管52をリテーナ51の外部に突出させて取り付けた場合は、濾布55の上端部の負圧がさらに増大し、濾布55が破損し易くなる。そのため、パルスジェットの圧力は、通常196kPa〜686kPa程度の範囲だが、濾布55の破損を防ぐために、パルスジェットの圧力を392kPa以下に抑えて使用しているところもあり、その結果、長尺のリテーナでは、パルスジェットがリテーナ51の下端まで到達せず、上下両端で粉塵の払い落としが出来なくなることがある。
(5)リテーナ51の内部にベンチュリ管52が配設されていることにより、リテーナ51の上端部での流路断面積が減少し、ブロア吸引時の清浄気流の流速が速くなり、圧力損失が増加する。また、ベンチュリ管52上端のフランジ部52aのために、ベンチュリ管52の外周には清浄気流の抜け道がなく、清浄気流が滞留して吸引効率が低下する。
(6)ベンチュリ管52上部のフランジ部52aの円周上に複数の開口部(ブロア吸引専用孔)を設け、開口面積を広げた場合、集塵時のブロアの負荷を低減することができ、吸引力を増大させることができるが、粉塵の払い落とし時にパルスジェットを噴射した際には、パルスジェットによる濾布55内の正圧と、仕切り板(セルプレート)60上部のブロアの吸引負圧と、の間で発生する圧力の引き合いが強くなり、濾布55の上端部の負圧が増大すると共に、パルスジェットの正圧もリテーナ51の下端まで行き届かなくなり、粉塵の払い落とし効果が不十分になる。
(7)成型フィルタは、単位体積当たりの濾過面積の増大を図ることにより、全長を短くすることができ、集塵機を小型化することができ、省スペース性に優れるものであるが、従来の円筒状の濾布55と同様に、上端部での粉塵の払い落としが出来ず、集塵効率の低下が発生していた。
(8)バグフィルタ50の上端部に付着した粉塵の払い落としが出来ない状態で集塵機を使い続けると、粉塵が堆積し続け、バグフィルタ50の表面と仕切り板60との間にダストブリッジが発生し、吸湿によって、仕切り板60を腐食させてしまうという課題を有していた。
本発明は上記従来の課題を解決するもので、従来のベンチュリ管の取り付け位置近傍の負圧発生領域であるリテーナ本体の上端部やリテーナ本体の長手方向の途中に複数の粉塵払い落とし補助具を内挿することにより、逆洗時にバグフィルタの上部のノズルから噴射される圧縮空気の一部をリテーナ本体の上端部において半径方向に分散させ、リテーナ本体の上端側に負圧が発生することを防止できると共に、リテーナ本体の長手方向の要所に配設した粉塵払い落とし補助具によってバグフィルタの内部を通過する圧縮空気をリテーナ本体の半径方向に分散させ、バグフィルタを全長に渡って確実に外方に膨らませ、バグフィルタの外表面に付着した粉塵を効果的に払い落とすことができ、集塵時の有効な濾過面積を広げ、集塵効率を改善することができ、集塵機の省エネルギー性を向上させることができる濾過の効率性に優れるバグフィルタ用リテーナの提供を目的とする。
上記従来の課題を解決するために本発明のバグフィルタ用リテーナは、以下の構成を有している。
本発明の請求項1に記載のバグフィルタ用リテーナは、バグフィルタの上端側からブロアで吸引して濾過を行うと共に、前記バグフィルタの上方に配設されたノズルから前記バグフィルタの下端側へ圧縮空気を噴射して前記バグフィルタの逆洗を行う集塵機に用いられるバグフィルタ用リテーナであって、(a)金属線で環状に形成され所定間隔をあけて複数本配置された固定リングと前記固定リングの外側に接合された複数本の縦線材とを備えたリテーナ本体と、(b)長手方向の上端部に上端に向かって収縮して形成された上端収縮部を有する複数の粉塵払い落とし補助具と、(c)前記リテーナ本体の中心部に内挿されて配設された前記複数の粉塵払い落とし補助具の内の少なくとも最上段の粉塵払い落とし補助具を前記リテーナ本体に固定する固定部材と、を備えた構成を有している。
この構成により、以下のような作用が得られる。
(1)長手方向の上端部に上端に向かって収縮して形成された上端収縮部を有する複数の粉塵払い落とし補助具がリテーナ本体に内挿されて配設、固定されているので、逆洗時にバグフィルタの上部のノズルから噴射される圧縮空気の一部をリテーナ本体の上端部に配設された粉塵払い落とし補助具によって半径方向に分散させ、リテーナ本体の上端側に負圧が発生することを防止できると共に、リテーナ本体の長手方向の要所に配設した粉塵払い落とし補助具によってバグフィルタの内部を通過する圧縮空気をリテーナ本体の半径方向に分散させ、バグフィルタを全長に渡って確実に外方に膨らませ、バグフィルタの外表面に付着した粉塵を効果的に払い落とすことができ、集塵時の有効な濾過面積を広げて集塵効率を改善することができ、省エネルギー性に優れる。
(2)複数の粉塵払い落とし補助具を有するので、バグフィルタの内部を上方から下方へ移動する圧縮空気を2段目以降の粉塵払い落とし補助具の上端収縮部にぶつかることにより、長手方向の要所において圧縮空気をリテーナ本体の半径方向(外周方向)に分散させ、バグフィルタを半径方向に膨らませる力を発生させることができ、バグフィルタの下端側でも確実にその外表面に付着した粉塵を払い落とすことができ、より一層のバグフィルタの長尺化を図ることができる。
(3)複数の粉塵払い落とし補助具の内の最上段の粉塵払い落とし補助具によってバグフィルタの上端側外周に付着した粉塵を確実に払い落とすことができ、粉塵が堆積することがなく、ダストブリッジの発生を防止でき、集塵機の仕切り板が腐食することを防ぐことができ、取扱い性に優れる。
(4)粉塵払い落とし補助具がリテーナ本体の内部に配設されているので、既存の集塵機にそのまま取り付けて使用することができ、大掛かりな改造などを行うことなく、集塵効率を向上させることができ、取り扱い性に優れる。
(5)複数の粉塵払い落とし補助具の内の少なくとも最上段の粉塵払い落とし補助具をリテーナ本体に固定する固定部材を有するので、その他の粉塵払い落とし補助具を最上段の粉塵払い落とし補助具と連結する等して固定することができ、複数の粉塵払い落とし補助具とリテーナ本体を一体に取り扱うことができ、搬送性、集塵機への着脱作業性に優れる。
(6)リテーナ本体が金属線で環状に形成され所定間隔をあけて複数本配置された固定リングと固定リングの外側に接合された複数本の縦線材とを有することにより、リテーナ本体の外周に覆設される濾布や成型フィルタの形状を保持することができ、バグフィルタを長尺化して濾過面積を拡大することができ、集塵機の濾過能力を向上させることができる。
ここで、各々の粉塵払い落とし補助具は使用される環境(温度)に応じて、金属製や合成樹脂製のものを選択することができ、形状としては、長手方向の上端に上端収縮部を有する形状であればよい。粉塵払い落とし補助具の上端収縮部の形状としては、円錐状、半球状、楕円半球状、砲弾状、多角錐状などが好適に用いられる。特に、軸対称の回転体で形成した場合、逆洗時の圧縮空気や集塵時の清浄気流の流れを全周に渡って均一化することができ、効率性に優れる。
上端収縮部の下部には、上端収縮部の底部形状と同形状の円柱部や角柱部を形成してもよいし、長手方向の下端部に下端に向かって収縮する下端収縮部を形成してもよい。
尚、各々の粉塵払い落とし補助具の形状は同一である必要はなく、任意の形状を適宜組み合わせて使用することができる。
粉塵払い落とし補助具の上端収縮部を円錐状や角錐状に形成する場合の頂部の角度は、上端収縮部の長さや最大断面積(水平投影面積)によっても変わるが、45度〜140度、好ましくは60度〜80度に形成することが望ましい。
粉塵払い落とし補助具の上端収縮部の頂部の角度が60度より小さくなるにつれ、逆洗時に噴射される圧縮空気が粉塵払い落とし補助具の外周側に分散し難くなり、負圧低減効果が低下し易くなって、バグフィルタの上端部での粉塵の払い落としが不十分になる傾向が見られ、80度より大きくなるにつれ、逆洗時にバグフィルタの下端側まで到達する圧縮空気の量が減少し、バグフィルタの下端側での粉塵の払い落としが不十分となる傾向が見られる。特に、粉塵払い落とし補助具の上端収縮部の頂部の角度が45度より小さくなると、逆洗時に噴射される圧縮空気が下方に抜け易く、粉塵払い落とし補助具の外周側に分散させることが困難となり、負圧低減効果が著しく低下してバグフィルタの上端部の粉塵を払い落とすことが困難となり、140度より大きくなると、管状体やバグフィルタ上端における流路断面積が不足し易くなり、逆洗時にバグフィルタの下端側まで到達する圧縮空気の量が著しく減少し、バグフィルタの下端側での粉塵の払い落としが困難になると共に、集塵時のブロアの負荷が増大して省エネルギー性に欠け、いずれも好ましくない。
固定部材としてはリテーナ本体に粉塵払い落とし補助具を固定できるものであればよいが、流路となるリテーナ本体と粉塵払い落とし補助具との間の気流の流れに対して障害とならないような構造と配置が好ましい。最上段の粉塵払い落とし補助具の取り付けは、リテーナ本体の上端部に配設された環状フランジ部や管状体の上端側のフランジ部などから吊り下げるようにして固定するものや管状体の内周面或いはリテーナ本体の固定リングに固定するものなどが好適に用いられる。
複数の粉塵払い落とし補助具の間は、棒状の連結部材で連結することができる。尚、最下段の粉塵払い落とし補助具は底蓋の中央部に突設した棒状の支持部材で支持することにより強固に固定することができる。また、二段目以降の粉塵払い落とし補助具をリテーナ本体と直接、固定した場合、粉塵払い落とし補助具の振動を防止することができ、固定安定性を向上させることができる。
リテーナ本体の外周に覆設される濾布や成型フィルタの材質は、集塵機の用途や使用環境などに応じて、適宜、選択することができる。耐熱性が必要とされる場合の成型フィルタとしては、例えば、ガラス繊維のような耐熱性を持ちかつ高温での形態安定性に優れた無機繊維の基布にポリテトラフルオロエチレン(PTFE)繊維やポリフェニレンサルファイド(PPS)繊維のような耐熱性、濾過性に優れた有機繊維をニードルパンチなどにより植設することにより濾過層を形成したものが好適に用いられる。また、耐熱性が要求されない一般の場合には、ポリエステル、ナイロン、アクリルなどの合成繊維素材の織布若しくは不織布で形成された濾布に、フェノール樹脂やメラミン樹脂などの熱硬化性樹脂を含浸させ、所定温度に加熱し樹脂を硬化させることによりプリーツ形状などの所定形状に成型したものが好適に用いられる。
請求項2に記載の発明は、請求項1に記載のバグフィルタ用リテーナであって、前記粉塵払い落とし補助具が、長手方向の下端部に下端に向かって収縮して形成された下端収縮部を備えた構成を有している。
この構成により、請求項1で得られる作用に加え、以下のような作用が得られる。
(1)粉塵払い落とし補助具が、長手方向の下端部に下端に向かって収縮して形成された下端収縮部を有するので、集塵時にブロアで吸引した際に、濾過された清浄気流を下端収縮部の傾斜面に沿って滑らかに上流側に移動させることができ、圧力損失が少なく、吸引の効率性に優れる。
(2)逆洗時に噴射される圧縮空気を下端収縮部によって整流することができ、圧縮空気がバグフィルタの下端側まで届き易く、バグフィルタの表面に付着した粉塵を全長に渡って効率的に払い落とすことができる。
ここで、各々の粉塵払い落とし補助具の下端収縮部の形状としては、円錐状、半球状、楕円半球状、砲弾状などが好適に用いられる。粉塵払い落とし補助具の下端収縮部を円錐状や角錐状に形成する場合の頂部の角度は、下端収縮部の長さやブロアの吸引圧力によっても変わるが、40度〜100度、好ましくは50度〜80度に形成することが望ましい。粉塵払い落とし補助具の下端収縮部の頂部の角度が50度より小さくなるにつれ、下端収縮部の長さが長くなり、加工性、取り扱い性が低下し易くなる傾向が見られ、80度より大きくなるにつれ、集塵時に吸引された清浄気流が下端収縮部に沿ってスムーズに移動し難くなる傾向が見られる。特に、粉塵払い落とし補助具の下端収縮部の頂部の角度が40度より小さくなると、生産性が著しく低下し、取り扱いが困難となって固定安定性に欠け、100度より大きくなると、集塵時に吸引された清浄気流が下端収縮部に当たってリテーナの外周方向に分散し、吸引効率が低下して濾過性能が不十分となり、いずれも好ましくない。
上端収縮部及び下端収縮部を有する場合の粉塵払い落とし補助具の全体の形状としては、円錐状の上端収縮部及び下端収縮部を上下対称に配置した円錐コマ型(算盤玉型)や円錐状の上端収縮部に半球状、楕円半球状、砲弾状等の下端収縮部を組み合わせた紡錘型などが特に好適に用いられる。整流効果に優れ、気流の流れをスムーズにして圧力損失を低減できるためである。
尚、上端収縮部と下端収縮部は連続的に形成してもよいし、上端収縮部と下端収縮部の間に円柱状や角柱状の胴部を形成してもよい。円柱胴部或いは角柱胴部を設けることにより、粉塵払い落とし補助具の全長を調整したり、リテーナ本体や管状体への取り付けに利用したりできる。
特に、粉塵払い落とし補助具全体を軸対称の回転体で形成した場合、逆洗時の圧縮空気及び集塵時の清浄気流の流れを全周に渡って均一化することができ、効率性に優れる。
各々の粉塵払い落とし補助具の取り付け高さは、粉塵払い落とし補助具の最大断面積(水平投影面積)とバグフィルタや管状体の開口面積(断面積)との面積比、バグフィルタの全長、粉塵払い落とし補助具の上端収縮部の傾斜角度,長さ,形状などによって、適宜、選択することができる。尚、リテーナ本体の上端に管状体が配設されている場合、最上段の粉塵払い落とし補助具の上端収縮部の上端側の一部或いは上端収縮部のみを管状体に内挿してその他の部分がバグフィルタ側に突出するようにしてもよいし、粉塵払い落とし補助具の全長が、管状体の内部に収まるようにしてもよい。
請求項3に記載の発明は、請求項1又は2に記載のバグフィルタ用リテーナであって、前記リテーナ本体が、前記リテーナ本体の上端部に配設され前記集塵機の仕切り板に固定される環状フランジ部を有し、前記最上段の粉塵払い落とし補助具が、前記固定部材により前記環状フランジ部に固定されている構成を有している。
この構成により、請求項1又は2で得られる作用に加え、以下のような作用が得られる。
(1)リテーナ本体の上端部に集塵機の仕切り板に固定される環状フランジ部が配設されているので、最上段の粉塵払い落とし補助具を固定部材により環状フランジ部に簡便に固定することができ、組立作業性、取り扱い性に優れる。
ここで、固定部材としては、最上段の粉塵払い落とし補助具の外周部に配設された吊り下げ部と吊り下げ部に延設され環状フランジ部に固定される延設部とを有するものが好適に用いられる。金属線などの棒状部材で形成された吊り下げ部の先端をリテーナ本体の外周側に折曲して延設部を形成することができる。
延設部を環状フランジ部に係止するだけでも粉塵払い落とし補助具の自重で固定できるが、環状フランジ部に嵌合凹部や挟持部を設けた場合、延設部を確実に保持して粉塵払い落とし補助具の位置ずれや回転、がたつきなどを効果的に防止できる。また、延設部の先端に扁平な環状部材を配設してねじ止めしたり、延設部と環状フランジ部を直接、溶接したりした場合、粉塵払い落とし補助具を確実かつ強固に固定することができ、固定の安定性に優れる。
吊り下げ部の数は、2〜6本が好ましい。吊り下げ部の数が1本になると、片持ち支持になって固定の信頼性に欠け、6本より多くなるにつれ、流路の抵抗が増加して気流の流れが阻害され易くなり、ブロアの吸引効率が低下する傾向があり、いずれも好ましくない。尚、吊り下げ部は粉塵払い落とし補助具の円周方向に等角度間隔で配置することが好ましい。気流の流れが全周に渡って均一となり、粉塵の払い落としを斑無く行うことができ、濾過性能の安定性に優れるためである。
請求項4に記載の発明は、請求項1又は2に記載のバグフィルタ用リテーナであって、前記リテーナ本体が、前記リテーナ本体の上端部に連設され前記仕切り板の上面側に突出して配置される管状体と、前記管状体の上端部に形設された上部フランジと、を有し、前記最上段の粉塵払い落とし補助具が、前記固定部材により前記上部フランジに固定されている構成を有している。
この構成により、請求項1又は2で得られる作用に加え、以下のような作用が得られる。
(1)リテーナ本体の上端部に集塵機の仕切り板の上面側に突出して配置される管状体が配設されているので、最上段の粉塵払い落とし補助具を固定部材により管状体の上部フランジに簡便に固定することができ、組立作業性、取り扱い性に優れる。
ここで、固定部材としては、請求項3で説明したものと同様のものが好適に用いられ、延設部を管状体の上端部に形設された上部フランジに係止、溶接、嵌合、ねじ止めなどによって固定することができる。
また、粉塵払い落とし補助具の外周に管状体の半径方向に放射状に金属線などの棒状部材を配設し、その先端を管状体の内壁に溶接などによって固定してもよい。
請求項5に記載の発明は、請求項1乃至4の内いずれか1項に記載のバグフィルタ用リテーナであって、前記リテーナ本体が、前記リテーナ本体の下端部に配設された底蓋の上面に突設され前記複数の粉塵払い落とし補助具の内の最下段の粉塵払い落とし補助具を下端から支持する下端支持部及び/又は前記複数の粉塵払い落とし補助具の間を連結する連結部を備えている構成を有している。
この構成により、請求項1乃至4の内いずれか1項で得られる作用に加え、以下のような作用が得られる。
(1)リテーナ本体の下端部に配設された底蓋と、底蓋の上面に突設され複数の粉塵払い落とし補助具の内の最下段の粉塵払い落とし補助具を下端から支持する下端支持部を有することにより、リテーナ本体が長尺の場合でも最下段の粉塵払い落とし補助具を簡便かつ確実に固定することができ、組立作業性、取り扱い性に優れる。
(2)複数の粉塵払い落とし補助具の間を連結する連結部を有することにより、複数の粉塵払い落とし補助具をリテーナ本体の一端側からまとめて挿通固定することができ、組み立て作業性に優れると共に、リテーナ本体が長尺の場合でも、各々の粉塵払い落とし補助具をリテーナ本体の中心部に保持することができ、粉塵払い落とし補助具の位置ずれや振動などを防ぐことができ、固定の安定性に優れる。
ここで、下端支持部としては、棒状部材を粉塵払い落とし補助具の中心軸上に配置したものが好ましい。気流の流れを阻害することがなく、固定安定性に優れるためである。下端支持部と底蓋及び粉塵払い落とし補助具は、溶接やねじ止めなどにより固定することができる。特に、ねじ止めなどの着脱自在な手段で固定した場合は、組み立て及び分解作業が容易で、必要に応じて各部の交換などを行うことができ、メンテナンス性に優れる。粉塵払い落とし補助具と下端支持部をねじ止めによって固定する場合は、粉塵払い落とし補助具の下端部に直接、雌ねじ部又は雄ねじ部を形設してもよいし、溶接などによってナットを取り付けてもよい。
連結部としては、下端支持部と同様のものが好適に用いられ、上段の粉塵払い落とし補助具の下端部と下段の粉塵払い落とし補助具の上端部を溶接やねじ止めなどにより固定することができる。
また、必要に応じて、複数の粉塵払い落とし補助具の内の最上段の粉塵払い落とし補助具を除く粉塵払い落とし補助具をリテーナ本体の固定リング及び/又は縦線材に固定する補助固定部を設けることができる。これにより、リテーナ本体の長手方向に配設された各々の粉塵払い落とし補助具をリテーナ本体の中心部に保持することができ、粉塵払い落とし補助具の位置ずれや振動などを防ぐことができるので、固定の安定性を向上させることができ、気流の乱れを防止して集塵効率の低下を防ぐことができる。
補助固定部としては、金属線などの棒状部材で形成されバネ性を有するものが好適に用いられる。リテーナ本体に内挿する際に、途中の固定リングに引っ掛かることなく所定の位置まで移動させることができると共に、取付位置では固定リング及び/又は縦線材に当接して粉塵払い落とし補助具を保持できるためである。特に、補助固定部に円弧状の湾曲部を形成し、固定リングと係合するようにした場合、固定安定性に優れる。
以上のように、本発明のバグフィルタ用リテーナによれば、以下のような有利な効果が得られる。
請求項1に記載の発明によれば、
(1)リテーナ本体の長手方向の任意の位置に配設した複数の粉塵払い落とし補助具によって、逆洗時に噴射されるパルスジェット(圧縮空気)をリテーナ本体の半径方向(外周方向)に分散させることができるので、長尺のバグフィルタであっても、上端側から下端側まで全長に渡って確実に外方に膨らませることができ、バグフィルタの外表面に付着した粉塵を効果的に払い落とすことができ、集塵時の有効な濾過面積を広げて集塵効率を改善することができる省エネルギー性に優れたバグフィルタ用リテーナを提供することができる。
(2)粉塵の払い落としを強化したい任意の場所に複数の粉塵払い落とし補助具を選択的に配置することができ、効率的かつ確実に粉塵の払い落としを行うことができる汎用性に優れたバグフィルタ用リテーナを提供することができる。
請求項2に記載の発明によれば、請求項1の効果に加え、
(1)集塵時にブロアで吸引され濾過された清浄気流を粉塵払い落とし補助具の下端収縮部で案内して滑らかにバグフィルタの上流側に移動させることができ、バグフィルタの圧力損失を低減して、集塵機の吸引効率を向上させることができる使用性に優れたバグフィルタ用リテーナを提供することができる。
請求項3に記載の発明によれば、請求項1又は2の効果に加え、
(1)リテーナ本体を集塵機の仕切り板に固定するための環状フランジ部を利用して、最上段の粉塵払い落とし補助具を簡便に固定することができる組立作業性、取り扱い性に優れたバグフィルタ用リテーナを提供することができる。
請求項4に記載の発明によれば、請求項1又は2の効果に加え、
(1)リテーナ本体の上端部に配設された管状体の上部フランジを利用して、最上段の粉塵払い落とし補助具を簡便に固定することができる組立作業性、取り扱い性に優れたバグフィルタ用リテーナを提供することができる。
請求項5に記載の発明によれば、請求項1乃至4の内いずれか1項の効果に加え、
(1)リテーナ本体の下端部に配設された底蓋の上面に突設された下端支持部により、複数の粉塵払い落とし補助具の内の最下段の粉塵払い落とし補助具を下端から簡便かつ確実に支持することができ、組立作業性、取り扱い性に優れると共に、リテーナ本体を長尺化して濾過性能を向上させることができる濾過の効率性に優れたバグフィルタ用リテーナを提供することができる。
(2)複数の粉塵払い落とし補助具の間が連結部で連結されていることにより、複数の粉塵払い落とし補助具をリテーナ本体の一端側からまとめて挿通固定することができ、組み立て作業性に優れると共に、各々の粉塵払い落とし補助具をリテーナ本体の中心部に保持して、粉塵払い落とし補助具の位置ずれや振動などを効果的に防ぐことができ、粉塵払い落とし補助具の固定の安定性を向上させてリテーナ本体の長尺化を図ることができる量産性、動作の安定性に優れたバグフィルタ用リテーナを提供することができる。
以下、本発明を実施するための最良の形態を、図面を参照しながら説明する。
(実施の形態1)
図1は本発明の実施の形態1のバグフィルタ用リテーナの要部断面正面図であり、図2は本発明の実施の形態1のバグフィルタ用リテーナにおける粉塵払い落とし補助具の拡大正面図であり、図3は本発明の実施の形態1のバグフィルタ用リテーナを用いたバグフィルタの使用状態を示す要部断面正面図である。
図1中、1は実施の形態1におけるバグフィルタ用リテーナ、1’はバグフィルタ用リテーナ1のリテーナ本体、1aはステンレス鋼等の金属線で環状に形成され所定間隔をあけて複数本配置されたリテーナ本体1’の固定リング、1bはステンレス鋼等の金属線で形成され固定リング1aの外周側の円周上にスポット溶接等で接合されたリテーナ本体1’の複数の縦線材、2はリテーナ本体1’の下端部に配設された底蓋、3はリテーナ本体1’の上端部に連設され集塵機30の仕切り板31の上面側に突出して配置される管状体(図3参照)、3aは管状体3の上端部に形設された上部フランジ、4は管状体3の下部に配設され集塵機30の仕切り板31に固定される下部フランジ(図3参照)、5は円錐コマ型(算盤玉型)に形成されリテーナ本体1’の上端側の中心部に内挿された粉塵払い落とし補助具、6は長手方向の上端部に上端に向かって収縮して円錐状に形成された粉塵払い落とし補助具5の上端収縮部、6aは上端収縮部6の頂部、7は長手方向の下端部に下端に向かって収縮して円錐状に形成された粉塵払い落とし補助具5の下端収縮部、7aは下端収縮部7の頂部、8は上端収縮部6と下端収縮部7の間に形成された円柱胴部、9は頂部7aにナットを溶接して形設された雌ねじ部、10はリテーナ本体1’の長手方向の下端側の中心部に内挿された粉塵払い落とし補助具、11は長手方向の上端部に上端に向かって収縮して円錐状に形成された粉塵払い落とし補助具10の上端収縮部、11aは上端収縮部11の頂部、12は頂部12aにナットを溶接して形設された雌ねじ部、13は長手方向の下端部に下端に向かって収縮して円錐状に形成された粉塵払い落とし補助具10の下端収縮部、13aは下端収縮部13の頂部、14は上端収縮部11と下端収縮部13の間に形成された円柱胴部、15は頂部13aにナットを溶接して形設された雌ねじ部、16はステンレス鋼等の金属線で形成され粉塵払い落とし補助具5の円柱胴部8の外周に等角度間隔で4箇所に配設されて管状体3の上部フランジ3aから粉塵払い落とし補助具5を吊り下げて固定するための固定部材、16aは粉塵払い落とし補助具5の円柱胴部8から管状体3の上端部に向かって延びる固定部材16の吊り下げ部、16bは吊り下げ部16aの先端から管状体4の外周側に折曲して延設され上部フランジ3aに係止された固定部材16の延設部、17は固定用ナット2aにより底蓋2の上面に突設され雌ねじ部15に螺着されて下段の粉塵払い落とし補助具10を下端から支持する棒状の下端支持部、18は上段の粉塵払い落とし補助具5の下端側の雌ねじ部9と下段の粉塵払い落とし補助具10の上端側の雌ねじ部12に螺着されて上段の粉塵払い落とし補助具5と下段の粉塵払い落とし補助具10の間を連結する連結部、19はステンレス鋼等の金属線で形成され粉塵払い落とし補助具10の円柱胴部14の外周に等角度間隔で4箇所に配設されてバネ性によって粉塵払い落とし補助具10を固定リング1aに固定する補助固定部、19aは各々の補助固定部19に2箇所ずつ円弧状に形成され固定リング1aと係合する湾曲部である。
バグフィルタ用リテーナ1のリテーナ本体1’の外周に円筒状に形成された濾布や菊型の成型フィルタを配設することにより、バグフィルタが得られる。
次に、粉塵払い落とし補助具の詳細について説明する。
図2中、aは管状体3の直径、lは管状体3の長さ、xは粉塵払い落とし補助具5の上端収縮部6の長さ、xは粉塵払い落とし補助具5の下端収縮部7の長さ、yは粉塵払い落とし補助具5の円柱胴部8の長さ、zは粉塵払い落とし補助具5の円柱胴部8の直径、αは粉塵払い落とし補助具5の上端収縮部6の頂部6aの角度、αは粉塵払い落とし補助具5の下端収縮部7の頂部7aの角度である。
粉塵払い落とし補助具5の最大断面積(水平投影面積=πz /4)は、上端収縮部6や下端収縮部7の長さ(x,x)や形状によっても変わるが、管状体3の開口面積(=πa/4)の0.2倍〜0.4倍に形成した。粉塵払い落とし補助具5の最大断面積(水平投影面積)が管状体3の開口面積の0.2倍より小さくなるにつれ、逆洗時に噴射される圧縮空気を粉塵払い落とし補助具5の外周に分散させることが困難になり、リテーナ本体1’の上端部での粉塵の払い落としが不十分になる傾向があり、0.4倍より大きくなるにつれ、リテーナ本体1’の上端部の流路断面積(πa/4−πz /4)が不十分となり、逆洗時にリテーナ本体1’の下端側まで到達する圧縮空気の量が不足し易くなり、リテーナ本体1’の下端側での粉塵の払い落としが不十分になると共に、集塵時のブロアの負荷が増大して駆動効率が低下し易くなる傾向があることがわかったためである。この粉塵払い落とし補助具5が管状体3の中心部に内挿されることにより、従来のベンチュリ管に比べて流路断面積を拡大することができ、集塵時の吸引に用いるブロアの負荷を大幅に低減して集塵機の省エネルギー性を向上させることができる。
粉塵払い落とし補助具5の上端収縮部6の頂部6aの角度αは、上端収縮部6の長さxや最大断面積(水平投影面積=πz /4)によっても変わるが、60度〜80度に形成した。粉塵払い落とし補助具5の上端収縮部6の頂部6aの角度αが60度より小さくなるにつれ、逆洗時に噴射される圧縮空気が粉塵払い落とし補助具5の外周側に分散し難くなり、負圧低減効果が低下し易くなって、リテーナ本体1’の上端部での粉塵の払い落としが不十分になる傾向が見られ、80度より大きくなるにつれ、逆洗時にリテーナ本体1’の下端側まで到達する圧縮空気の量が減少し、リテーナ本体1’の下端側での粉塵の払い落としが不十分となる傾向が見られることがわかったためである。
粉塵払い落とし補助具5の下端収縮部7の頂部7aの角度αは、下端収縮部7の長さxやブロアの吸引圧力によっても変わるが、50度〜80度に形成した。粉塵払い落とし補助具5の下端収縮部7の頂部7aの角度αが50度より小さくなるにつれ、下端収縮部7の長さxが長くなり、加工性、取り扱い性が低下し易くなる傾向が見られ、80度より大きくなるにつれ、集塵時に吸引された清浄気流が下端収縮部7に沿ってスムーズに移動し難くなる傾向が見られることがわかったためである。
本実施の形態では、粉塵払い落とし補助具5の上端収縮部6が管状体3に収まるように内挿し、下端収縮部7がリテーナ本体1’側に突出するように配置したが、粉塵払い落とし補助具5の取り付け高さ(管状体3の長さ=l)は、これに限定されるものではなく、粉塵払い落とし補助具5の最大断面積(水平投影面積)と管状体3の開口面積との面積比や、上端収縮部6の傾斜角度、長さ、形状などによって、適宜、選択することができる。例えば、粉塵払い落とし補助具5の上端収縮部6の上端側の一部が管状体3の中に入り込むようにしてもよいし、粉塵払い落とし補助具5の全長が管状体3の内部に収まるようにしてもよい。
尚、本実施の形態では、上段の粉塵払い落とし補助具5と下段の粉塵払い落とし補助具10は同形状に形成したが、異なる形状を組合せてもよく、下段の粉塵払い落とし補助具10は取付位置に応じて、各部の寸法を適宜、選択することができる。また、本実施の形態では、上下2箇所に粉塵払い落とし補助具5,10を配置したが、リテーナ本体1’の長さに応じて、粉塵払い落とし補助具の数や配置、各部の寸法などを適宜、選択することができる。
粉塵払い落とし補助具5,10を上端及び下端にそれぞれ上端収縮部6,11及び下端収縮部7,13を有する軸対称の回転体で形成することにより、逆洗時の圧縮空気や集塵時の清浄気流の流れが全周に渡って均一にすることができ、バグフィルタの外周全面で斑無く効率的に濾過を行うことができる。
また、粉塵払い落とし補助具5の上端収縮部6と下端収縮部7の間に円柱胴部8を形成し、固定部材16の吊り下げ部16aを固定している。本実施の形態では、粉塵払い落とし補助具5の円柱胴部8に係止孔を穿設し、吊り下げ部16aの先端部を差し込むことにより吊り下げ固定したが、円柱胴部8と吊り下げ部16aの先端部を溶接によって固定してもよい。固定部材16が粉塵払い落とし補助具5の外周部に等角度間隔で配設されていることにより、粉塵払い落とし補助具5を管状体2の軸芯に位置合わせして、簡便に固定することができる。
固定部材16の延設部16bを管状体3の上部フランジ3aに係止するだけでも粉塵払い落とし補助具5の自重で固定できるが、上部フランジ3aに嵌合凹部や挟持部を設けた場合、延設部16bを確実に保持して粉塵払い落とし補助具5の位置ずれや回転、がたつきなどを効果的に防止できる。また、延設部16bの先端に扁平な環状部材を配設して上部フランジ3aにねじ止めしたり、延設部16bと上部フランジ3aを直接、溶接したりした場合、管状体3と粉塵払い落とし補助具5を強固に固定することができ、固定の安定性に優れる。
補助固定部19に円弧状の湾曲部19aを形成することにより、固定リング1aと係合させることができ、固定安定性に優れる。尚、下端支持部17や連結部18の長さが短く、それだけで十分な固定が可能な場合は、補助固定部19を設けなくてもよい。若しくは、補助固定部19を設けた場合、連結部18を省いてもよい。
本実施の形態では、4本の固定部材16及び補助固定部19を用いたが、固定部材16及び補助固定部19の数は、2〜6本の中から適宜、選択することができる。固定部材16及び補助固定部19の数が1本になると、片持ち支持になって固定の信頼性に欠け、6本より多くなるにつれ、気流の流れが阻害され易くなり、流路の抵抗が増加してブロアの吸引効率が低下する傾向があるためである。
尚、固定部材16及び補助固定部19は粉塵払い落とし補助具5,10の円周方向に等角度間隔で配置することが好ましい。気流の流れが全周に渡って均一となり、粉塵の払い落としを斑無く行うことができ、濾過性能の安定性に優れるためである。
次に、本発明の実施の形態1のバグフィルタ用リテーナの使用方法について説明する。
図3中、20は実施の形態1のバグフィルタ用リテーナ1の外周に菊型の成型フィルタ21が覆設され集塵機30に取り付けられたバグフィルタ、21aはバグフィルタ20の下端に配設された底板、21bはバグフィルタ20の上端に配設された環状フランジ部、21cは環状フランジ部21bの上面に配設され後述する仕切り板31との間をシールするシール部、30はパルスジェット形の払い落とし機構32を備えた集塵機、31はバグフィルタ20を保持する集塵機30の仕切り板(セルプレート)、31aはバグフィルタ20が配設される仕切り板31の開口部、31bは仕切り板31の下面に突設されねじ止めによってバグフィルタ20の成型フィルタ21を固定する固定具、31cは上方から挿通された成型フィルタ21の環状フランジ部21bを支持すると共に固定具31bにねじ止めにより固定された集塵機30の支持板、32aはバグフィルタ20の上方に配設され圧縮空気をバグフィルタ20に向かって噴射するパルスジェット形の払い落とし機構32のノズルである。
バグフィルタ20を集塵機30に取り付ける際には、まず、バグフィルタ用リテーナ1を仕切り板31の上方から開口部31aに挿通し、下部フランジ4によって支持する。
次に、支持板31cに吊り下げられて保持された成型フィルタ21をバグフィルタ用リテーナ1の下端側から外挿し、支持板31cをねじ止めによって固定具31bに固定する。
図4(a)は本発明の実施の形態1におけるバグフィルタ用リテーナを用いた集塵機の集塵時のバグフィルタの状態を示す要部模式断面図であり、図4(b)は本発明の実施の形態1におけるバグフィルタ用リテーナを用いた集塵機の逆洗時のバグフィルタの状態を示す要部模式断面図である。
集塵時は、図4(a)に示すように、含塵気流が成型フィルタ21の外側から流入し、粉塵が成型フィルタ21の外周に捕集され、粉塵が分離捕集された清浄気流が、バグフィルタ用リテーナ1の上端側の管状体3から排出される。このとき、リテーナ本体1’の下端側から上流側に移動する清浄気流は、略紡錘型に形成された各々の粉塵払い落とし補助具5,10の外周に沿ってスムーズに移動することができ、粉塵払い落とし補助具5,10が気流の流れを阻害することはない。
一定時間毎に行われる逆洗時には、図4(b)に示すように、払い落とし機構30のノズル32aから、バグフィルタ用リテーナ1の内部(成型フィルタ21の内側)に向かって圧縮空気が噴射される。このとき、バグフィルタ用リテーナ1の上端側から下端側に向かって移動する圧縮空気の一部は、まず、上段の粉塵払い落とし補助具5の上端収縮部6にぶつかってリテーナ本体1’の半径方向(外周方向)に分散する。これにより、リテーナ本体1’の上端側での負圧の発生が防止され、圧縮空気が成型フィルタ21の上端側内周に吹き当てられ、成型フィルタ21が外方に膨らみ、その外表面に付着した粉塵が瞬間的に払い落とされる。
バグフィルタ1の内部を上方から下流へ移動する圧縮空気は、順次、成型フィルタ21を半径方向に膨らませて粉塵の払い落としを行う。そして、下段の粉塵払い落とし補助具10の上端収縮部11にぶつかることにより、再び、リテーナ本体1’の半径方向(外周方向)に分散し、リテーナ本体1’の下端側でも、確実に成型フィルタ21を外方に膨らませることができ、その外表面に付着した粉塵を払い落とすことができる。
このように、リテーナ本体1’の長手方向の要所に配設した複数の粉塵払い落とし補助具5,10によって、バグフィルタ20の成型フィルタ21を全長に渡って確実に外方に膨らませ、バグフィルタ20の成型フィルタ21の外表面に付着した粉塵を効果的に払い落とすことができ、集塵時の有効な濾過面積を広げて集塵効率を改善することができる。
集塵時のブロアによる吸引負圧は、ブロアに近いリテーナ本体1’の上端部で大きくなるため、リテーナ本体1’の上端部での粉塵の付着量が多くなるが、粉塵払い落とし補助具5によって逆洗時の負圧の発生を防止することにより、パルスジェットを噴射するノズル32aに近いリテーナ本体1’の上端側の正圧を下端側より高くできるので、成型フィルタ21の外表面に付着した粉塵を効果的に払い落とすことができる。
次に、本発明の実施の形態1におけるバグフィルタ用リテーナに用いる粉塵払い落とし補助具の変形例について、図面を参照しながら説明する。
図5(a)は本発明の実施の形態1におけるバグフィルタ用リテーナに用いる粉塵払い落とし補助具の第1の変形例を示す正面図であり、図5(b)は本発明の実施の形態1におけるバグフィルタ用リテーナに用いる粉塵払い落とし補助具の第2の変形例を示す正面図であり、図5(c)は本発明の実施の形態1におけるバグフィルタ用リテーナに用いる粉塵払い落とし補助具の第3の変形例を示す正面図であり、図5(d)は本発明の実施の形態1におけるバグフィルタ用リテーナに用いる粉塵払い落とし補助具の第4の変形例を示す正面図であり、図5(e)は本発明の実施の形態1におけるバグフィルタ用リテーナに用いる粉塵払い落とし補助具の第5の変形例を示す正面図であり、図5(f)は本発明の実施の形態1におけるバグフィルタ用リテーナに用いる粉塵払い落とし補助具の第6の変形例を示す正面図である。
図5(a)において、第1の変形例における粉塵払い落とし補助具5aが実施の形態1における粉塵払い落とし補助具5と異なる点は、上端収縮部6と下端収縮部7bが上下対称でなく、下端収縮部7bの頂部7a’の曲率が上端収縮部6の頂部6aの曲率よりも小さく円弧状に形成されている点である。
図5(b)において、第2の変形例における粉塵払い落とし補助具5bが実施の形態1における粉塵払い落とし補助具5と異なる点は、上端収縮部6bと下端収縮部7cが上下対称でなく、上端収縮部6bの頂部6a’が曲率の小さな円弧状に形成され、下端収縮部7cが半球状に形成されている点である。
図5(c)において、第3の変形例における粉塵払い落とし補助具5cが実施の形態1における粉塵払い落とし補助具5と異なる点は、上端収縮部6と下端収縮部7の間に円柱胴部8が形成されていない点である。
図5(d)において、第4の変形例における粉塵払い落とし補助具5dが実施の形態1における粉塵払い落とし補助具5と異なる点は、上端収縮部6c及び下端収縮部7dがそれぞれ八角錐状に形成され、上端収縮部6cと下端収縮部7dの間に八角形の角柱胴部8aが形成されている点である。
図5(e)において、第5の変形例における粉塵払い落とし補助具5eが実施の形態1における粉塵払い落とし補助具5と異なる点は、上端収縮部6dと下端収縮部7が上下対称でなく、上端収縮部6dの頂部6a”の曲率が下端収縮部7の頂部7aの曲率よりも小さく円弧状に形成されている点である。
図5(f)において、第6の変形例における粉塵払い落とし補助具5fが実施の形態1における粉塵払い落とし補助具5と異なる点は、上端収縮部6eと下端収縮部7eが上下対称でなく、上端収縮部6eが半球状に形成され、下端収縮部7eが球面状に形成されると共に、円柱胴部8bの長さが長く、全体が砲弾状に形成されている点である。
以上のように、軸対称の回転体で粉塵払い落とし補助具を形成した場合、圧力の分布や気流の流れが全周に渡って均一となり、バグフィルタ20全面で斑無く効率的に濾過を行うことができるので好ましい。
以上のように、本発明の実施の形態1におけるバグフィルタ用リテーナは構成されているので、以下のような作用が得られる。
(1)長手方向の上端部に上端に向かって収縮して形成された上端収縮部を有する複数の粉塵払い落とし補助具がリテーナ本体に内挿されて配設、固定されているので、逆洗時にバグフィルタの上部のノズルから噴射される圧縮空気の一部をリテーナ本体の上端部に配設された粉塵払い落とし補助具によって半径方向に分散させ、リテーナ本体の上端側に負圧が発生することを防止できると共に、リテーナ本体の長手方向の要所に配設した粉塵払い落とし補助具によってバグフィルタの内部を通過する圧縮空気をリテーナ本体の半径方向に分散させ、バグフィルタを全長に渡って確実に外方に膨らませ、バグフィルタの外表面に付着した粉塵を効果的に払い落とすことができ、集塵時の有効な濾過面積を広げて集塵効率を改善することができ、省エネルギー性に優れる。
(2)複数の粉塵払い落とし補助具を有するので、バグフィルタの内部を上方から下方へ移動する圧縮空気を2段目以降の粉塵払い落とし補助具の上端収縮部にぶつかることにより、長手方向の要所において圧縮空気をリテーナ本体の半径方向(外周方向)に分散させ、バグフィルタを半径方向に膨らませる力を発生させることができ、バグフィルタの下端側でも確実にその外表面に付着した粉塵を払い落とすことができ、より一層のバグフィルタの長尺化を図ることができる。
(3)複数の粉塵払い落とし補助具の内の最上段の粉塵払い落とし補助具によってバグフィルタの上端側外周に付着した粉塵を確実に払い落とすことができ、粉塵が堆積することがなく、ダストブリッジの発生を防止でき、集塵機の仕切り板が腐食することを防ぐことができ、取扱い性に優れる。
(4)粉塵払い落とし補助具がリテーナ本体の内部に配設されているので、既存の集塵機にそのまま取り付けて使用することができ、大掛かりな改造などを行うことなく、集塵効率を向上させることができ、取り扱い性に優れる。
(5)複数の粉塵払い落とし補助具の内の少なくとも最上段の粉塵払い落とし補助具をリテーナ本体に固定する固定部材を有するので、その他の粉塵払い落とし補助具を最上段の粉塵払い落とし補助具と連結する等して固定することができ、複数の粉塵払い落とし補助具とリテーナ本体を一体に取り扱うことができ、搬送性、集塵機への着脱作業性に優れる。
(6)リテーナ本体が金属線で環状に形成され所定間隔をあけて複数本配置された固定リングと固定リングの外側に接合された複数本の縦線材とを有することにより、リテーナ本体の外周に覆設される濾布や成型フィルタの形状を保持することができ、バグフィルタを長尺化して濾過面積を拡大することができ、集塵機の濾過能力を向上させることができる。
(7)粉塵払い落とし補助具が、長手方向の下端部に下端に向かって収縮して形成された下端収縮部を有するので、集塵時にブロアで吸引した際に、濾過された清浄気流を下端収縮部の傾斜面に沿って滑らかに上流側に移動させることができ、圧力損失が少なく、吸引の効率性に優れる。
(8)逆洗時に噴射される圧縮空気を下端収縮部によって整流することができ、圧縮空気がバグフィルタの下端側まで届き易く、バグフィルタの表面に付着した粉塵を全長に渡って効率的に払い落とすことができる。
(9)リテーナ本体の上端部に集塵機の仕切り板の上面側に突出して配置される管状体が配設されているので、最上段の粉塵払い落とし補助具を固定部材により管状体の上部フランジに簡便に固定することができ、組立作業性、取り扱い性に優れる。
(10)リテーナ本体の下端部に配設された底蓋と、底蓋の上面に突設され複数の粉塵払い落とし補助具の内の最下段の粉塵払い落とし補助具を下端から支持する下端支持部を有することにより、リテーナ本体が長尺の場合でも最下段の粉塵払い落とし補助具を簡便かつ確実に固定することができ、組立作業性、取り扱い性に優れる。
(11)複数の粉塵払い落とし補助具の内の最上段の粉塵払い落とし補助具を除く粉塵払い落とし補助具をリテーナ本体の固定リングに固定する補助固定部を有することにより、リテーナ本体の長手方向に配設された各々の粉塵払い落とし補助具をリテーナ本体の中心部に保持することができ、粉塵払い落とし補助具の位置ずれや振動などを防ぐことができるので、固定の安定性を向上させることができ、気流の乱れを防止して集塵効率の低下を防ぐことができる。
(12)複数の粉塵払い落とし補助具の間を連結する連結部を有することにより、複数の粉塵払い落とし補助具をリテーナ本体の一端側からまとめて挿通固定することができ、組み立て作業性に優れると共に、リテーナ本体が長尺の場合でも、各々の粉塵払い落とし補助具をリテーナ本体の中心部に保持することができ、粉塵払い落とし補助具の位置ずれや振動などを防ぐことができ、固定の安定性に優れる。
(実施の形態2)
図6は本発明の実施の形態2におけるバグフィルタ用リテーナの要部断面正面図である。尚、実施の形態1と同様のものは、同じ符号を付して説明を省略する。
図6において、実施の形態2におけるバグフィルタ用リテーナ1Aが実施の形態1と異なるのは、リテーナ本体1’の上端部に管状体3を設ける代わりに集塵機30の仕切り板31に固定される環状フランジ部25を備えている点と、下段の粉塵払い落とし補助具10がリテーナ本体1’の下端側から内挿されて下端支持部17と補助固定部19のみで固定され、上段の粉塵払い落とし補助具5と下段の粉塵払い落とし補助具10を連結する連結部18を備えていない点である。
本実施の形態では、粉塵払い落とし補助具5,10を用いたが、それぞれについて実施の形態1で説明した粉塵払い落とし補助具5a〜5fも同様に用いることができる。
バグフィルタ用リテーナ1Aのリテーナ本体1’の外周に円筒状に形成された濾布を配設することにより、バグフィルタが得られる。
本発明の実施の形態2のバグフィルタ用リテーナ1Aは実施の形態1のバグフィルタ用リテーナ1と粉塵払い落とし補助具5,10の固定方法が異なるだけであり、使用方法や動作は実施の形態1と同様なので、説明を省略する。
以上のように、本発明の実施の形態2におけるバグフィルタ用リテーナは構成されているので、実施の形態1の(1)乃至(7),(9),(10)で得られる作用に加え、以下のような作用が得られる。
(1)リテーナ本体の上端部に集塵機の仕切り板に固定される環状フランジ部が配設されているので、最上段の粉塵払い落とし補助具を固定部材により環状フランジ部に簡便に固定することができ、組立作業性、取り扱い性に優れる。
(実施の形態3)
図7は本発明の実施の形態3におけるバグフィルタ用リテーナの要部断面正面図である。尚、実施の形態1又は2と同様のものは、同じ符号を付して説明を省略する。
図7において、実施の形態3におけるバグフィルタ用リテーナ1Bが実施の形態1と異なるのは、下段の粉塵払い落とし補助具10が上段の粉塵払い落とし補助具5と下段の粉塵払い落とし補助具10を連結する連結部18と補助固定部19のみで固定され、リテーナ本体1’の下端側から支持する下端支持部17を備えていない点である。
本実施の形態では、粉塵払い落とし補助具5,10を用いたが、それぞれについて実施の形態1で説明した粉塵払い落とし補助具5a〜5fも同様に用いることができる。
バグフィルタ用リテーナ1Aのリテーナ本体1’の外周に円筒状に形成された濾布を配設することにより、バグフィルタが得られる。
本発明の実施の形態3のバグフィルタ用リテーナ1Bは実施の形態1のバグフィルタ用リテーナ1と粉塵払い落とし補助具5,10の固定方法が異なるだけであり、使用方法や動作は実施の形態1と同様なので、説明を省略する。
以上のように、本発明の実施の形態3におけるバグフィルタ用リテーナは構成されているので、実施の形態1の(1)乃至(7),(10),(11)で得られる作用に加え、以下のような作用が得られる。
(1)リテーナ本体の上端部に集塵機の仕切り板に固定される環状フランジ部が配設されているので、最上段の粉塵払い落とし補助具を固定部材により環状フランジ部に簡便に固定することができ、組立作業性、取り扱い性に優れる。
本発明は、従来のベンチュリ管の取り付け位置近傍の負圧発生領域であるリテーナ本体の上端部やリテーナ本体の長手方向の途中に複数の粉塵払い落とし補助具を内挿することにより、逆洗時にバグフィルタの上部のノズルから噴射される圧縮空気の一部をリテーナ本体の上端部において半径方向に分散させ、リテーナ本体の上端側に負圧が発生することを防止できると共に、リテーナ本体の長手方向の要所に配設した粉塵払い落とし補助具によってバグフィルタの内部を通過する圧縮空気をリテーナ本体の半径方向に分散させ、バグフィルタを全長に渡って確実に外方に膨らませ、バグフィルタの外表面に付着した粉塵を効果的に払い落とすことができ、集塵時の有効な濾過面積を広げ、集塵効率を改善することができ、集塵機の省エネルギー性を向上させることができる濾過の効率性に優れるバグフィルタ用リテーナの提供を行うことができ、既存の集塵機の濾過効率を改善し、バグフィルタの長寿命化を図って、省資源化、省エネルギー化に貢献することができる。
本発明の実施の形態1のバグフィルタ用リテーナの要部断面正面図 本発明の実施の形態1のバグフィルタ用リテーナにおける粉塵払い落とし補助具の拡大正面図 本発明の実施の形態1のバグフィルタ用リテーナを用いたバグフィルタの使用状態を示す要部断面正面図 (a)本発明の実施の形態1におけるバグフィルタ用リテーナを用いた集塵機の集塵時のバグフィルタの状態を示す要部模式断面図(b)本発明の実施の形態1におけるバグフィルタ用リテーナを用いた集塵機の逆洗時のバグフィルタの状態を示す要部模式断面図 (a)本発明の実施の形態1におけるバグフィルタ用リテーナに用いる粉塵払い落とし補助具の第1の変形例を示す正面図(b)本発明の実施の形態1におけるバグフィルタ用リテーナに用いる粉塵払い落とし補助具の第2の変形例を示す正面図(c)本発明の実施の形態1におけるバグフィルタ用リテーナに用いる粉塵払い落とし補助具の第3の変形例を示す正面図(d)本発明の実施の形態1におけるバグフィルタ用リテーナに用いる粉塵払い落とし補助具の第4の変形例を示す正面図(e)本発明の実施の形態1におけるバグフィルタ用リテーナに用いる粉塵払い落とし補助具の第5の変形例を示す正面図(f)本発明の実施の形態1におけるバグフィルタ用リテーナに用いる粉塵払い落とし補助具の第6の変形例を示す正面図 本発明の実施の形態2におけるバグフィルタ用リテーナの要部断面正面図 本発明の実施の形態3におけるバグフィルタ用リテーナの要部断面正面図 (a)パルスジェット形の払い落とし機構を備えた従来の集塵機における集塵時のバグフィルタの状態を示す要部模式断面図(b)パルスジェット形の払い落とし機構を備えた従来の集塵機における粉塵の払い落とし時(逆洗時)のバグフィルタの状態を示す要部模式断面図
符号の説明
1,1A,1B バグフィルタ用リテーナ
1’ リテーナ本体
1a 固定リング
1b 縦線材
2 底蓋
2a 固定ナット
3 管状体
3a 上部フランジ
4 下部フランジ
5,5a,5b,5c,5d,5e,5f,10 粉塵払い落とし補助具
6,6b,6c,6d,6e,11 上端収縮部
6a,6a’,6a’’,7a,7a’,11a,13a 頂部
7,7b,7c,7d,7e 下端収縮部
8,8b 円柱胴部
9,12,15 雌ねじ部
16 固定部材
16a 吊り下げ部
16b 延設部
17 下端支持部
18 連結部
19 補助固定部
19a 湾曲部
20 バグフィルタ
21 成型フィルタ
21a 底板
21b 環状フランジ部
21c シール部
30 集塵機
31 仕切り板(セルプレート)
31a 開口部
31b 固定具
31c 支持板
32 払い落とし機構
32a ノズル
50 バグフィルタ
51 リテーナ
52 ベンチュリ管
52a フランジ部
55 濾布
60 仕切り板(セルプレート)
70 払い落とし機構
70a ノズル

Claims (5)

  1. バグフィルタの上端側からブロアで吸引して濾過を行うと共に、前記バグフィルタの上方に配設されたノズルから前記バグフィルタの下端側へ圧縮空気を噴射して前記バグフィルタの逆洗を行う集塵機に用いられるバグフィルタ用リテーナであって、
    (a)金属線で環状に形成され所定間隔をあけて複数本配置された固定リングと前記固定リングの外側に接合された複数本の縦線材とを備えたリテーナ本体と、
    (b)長手方向の上端部に上端に向かって収縮して形成された上端収縮部を有する複数の粉塵払い落とし補助具と、
    (c)前記リテーナ本体の中心部に内挿されて配設された前記複数の粉塵払い落とし補助具の内の少なくとも最上段の粉塵払い落とし補助具を前記リテーナ本体に固定する固定部材と、
    を備えたことを特徴とするバグフィルタ用リテーナ。
  2. 前記粉塵払い落とし補助具が、長手方向の下端部に下端に向かって収縮して形成された下端収縮部を備えたことを特徴とする請求項1に記載のバグフィルタ用リテーナ。
  3. 前記リテーナ本体が、前記リテーナ本体の上端部に配設され前記集塵機の仕切り板に固定される環状フランジ部を有し、前記最上段の粉塵払い落とし補助具が、前記固定部材により前記環状フランジ部に固定されていることを特徴とする請求項1又は2に記載のバグフィルタ用リテーナ。
  4. 前記リテーナ本体が、前記リテーナ本体の上端部に連設され前記仕切り板の上面側に突出して配置される管状体と、前記管状体の上端部に形設された上部フランジと、を有し、前記最上段の粉塵払い落とし補助具が、前記固定部材により前記上部フランジに固定されていることを特徴とする請求項1又は2に記載のバグフィルタ用リテーナ。
  5. 前記リテーナ本体が、前記リテーナ本体の下端部に配設された底蓋の上面に突設され前記複数の粉塵払い落とし補助具の内の最下段の粉塵払い落とし補助具を下端から支持する下端支持部及び/又は前記複数の粉塵払い落とし補助具の間を連結する連結部を備えたことを特徴とする請求項1乃至4の内いずれか1項に記載のバグフィルタ用リテーナ。
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