JP2009095379A - 超音波診断装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】超音波穿刺術を行っているオペレータに対して穿刺針の穿刺位置のずれを速やかに知らせ、安全で正確な穿刺術を行うことができる超音波診断装置を提供する。
【解決手段】超音波診断装置において、被検体P内のターゲットに対する穿刺針の穿刺位置のずれ方向とずれ量とを検知するずれ検知手段と、ずれ検知手段の検知結果に基づいて穿刺針をターゲットに向けてナビゲーションするための情報を音で出力するナビゲーション情報提供手段と、を備える。
【選択図】 図1

Description

本発明は、超音波診断装置に関し、特に、超音波ビームをリアルタイムに3次元的に走査し及びその走査により得られる画像の表示が可能な超音波診断装置に関する。
従来から、穿刺針を生体内に穿刺し、穿刺針により腫瘍などの組織を採取する検査や、穿刺針の先端から薬剤を局所投与する治療や、穿刺針の先端からマイクロ波やラジオ波を照射する焼灼治療等の穿刺術が行われている。
このような穿刺術は従来から各種の穿刺法が考案され、診断及び治療に供されているが、穿刺針を盲目的に穿刺してもよい場合を除き、リアルタイムにX線透視像等の画像を見ながら病巣等の穿刺ターゲットを確認して行うモニタ法と併用されることが多い。とくに近年では、安全性及び確実性をより一層高める目的で、X線透視に代わって超音波画像を用いて穿刺針の誘導を行う超音波穿刺術が主流になっている。
このような超音波穿刺術を行う超音波診断装置としては、下記特許文献1に記載されたものが知られている。
特許文献1に記載された超音波診断装置においては、穿刺針の穿刺位置が最初に設定した断層面に対して手前側にずれたか奥側にずれたかを判断し、そのずれ方向によりモニタに表示される穿刺針の色を変えるようにしている。例えば、穿刺針が最初に設定した断層面に対して手前側にずれた場合にはモニタに表示される穿刺針を赤色に表示し、奥側にずれた場合にはモニタに表示される穿刺針を青色に表示している。
特開2000−185041号公報
しかしながら、前述の特許文献1に記載された超音波診断装置においては、以下の点について配慮がなされていない。
この超音波診断装置では、穿刺針の穿刺位置のずれ方向によりモニタに表示される穿刺針の色を変えているが、オペレータが穿刺針の色の変化に気付くのが一瞬遅れるという事態が発生しうる。
本発明はこのような課題を解決するためになされたもので、その目的は、超音波穿刺術を行っているオペレータに対して穿刺針の穿刺位置のずれを速やかに知らせ、安全で正確な穿刺術を行うことができる超音波診断装置を提供することである。
本発明の実施の形態に係る第1の特徴は、超音波診断装置において、2次元状に配列された複数個の超音波振動子を有し且つこれらの各超音波振動子から送信される超音波ビームを被検体内で3次元状にスキャンさせながらその超音波エコー信号を取得するデータ取得手段と、前記データ取得手段により取得された前記超音波エコー信号に基づいて前記被検体内の形態情報及びその血流情報の少なくとも一方に関する3次元データを実時間で解析するデータ解析手段と、前記データ解析手段により解析された前記3次元データに基づいて前記被検体内の任意断面の2次元断層像及び3次元投影像の少なくとも一方を含む画像を実時間で生成する超音波画像生成手段と、前記超音波画像生成手段で生成した前記画像を表示するモニタと、前記被検体内のターゲットに対する穿刺針の穿刺位置のずれ方向とずれ量とを検知するずれ検知手段と、前記ずれ検知手段の検知結果に基づいて前記穿刺針を前記ターゲットに向けてナビゲーションするための情報を音で出力するナビゲーション情報提供手段と、を備えることである。
本発明の実施の形態に係る第2の特徴は、超音波診断装置において、2次元状に配列された複数個の超音波振動子を有し且つこれらの各超音波振動子から送信される超音波ビームを被検体内で3次元状にスキャンさせながらその超音波エコー信号を取得するデータ取得手段と、前記データ取得手段により取得された前記超音波エコー信号に基づいて前記被検体内の形態情報及びその血流情報の少なくとも一方に関する3次元データを実時間で解析するデータ解析手段と、前記データ解析手段により解析された前記3次元データに基づいて前記被検体内の任意断面の2次元断層像及び3次元投影像の少なくとも一方を含む画像を実時間で生成する超音波画像生成手段と、前記超音波画像生成手段で生成した前記画像を表示するモニタと、前記被検体内のターゲットに対する穿刺針の穿刺位置のずれ方向とずれ量とを検知するずれ検知手段と、前記ずれ検知手段の検知結果に基づいて前記穿刺針を前記ターゲットに向けてナビゲーションするための情報を振動で出力するナビゲーション情報提供手段と、を備えることである。
本発明の実施の形態に係る第3の特徴は、2次元状に配列された複数個の超音波振動子を有し且つこれらの各超音波振動子から送信される超音波ビームを被検体内で3次元状にスキャンさせながらその超音波エコー信号を取得するデータ取得手段と、前記データ取得手段により取得された前記超音波エコー信号に基づいて前記被検体内の形態情報及びその血流情報の少なくとも一方に関する3次元データを実時間で解析するデータ解析手段と、前記データ解析手段により解析された前記3次元データに基づいて前記被検体内の任意断面の2次元断層像及び3次元投影像の少なくとも一方を含む画像を実時間で生成する超音波画像生成手段と、前記超音波画像生成手段で生成した前記画像を表示するモニタと、前記被検体内のターゲットに対する穿刺針の穿刺位置のずれ方向とずれ量とを検知するずれ検知手段と、前記ずれ検知手段の検知結果に基づいて前記穿刺針を前記ターゲットに向けてナビゲーションするための情報を前記モニタ内に矢印で表示するナビゲーション情報提供手段と、を備えることである。
本発明によれば、穿刺術を行っているオペレータに対して穿刺針の穿刺位置のずれの方向とずれの量とを速やかに知らせることができ、安全で正確な穿刺術を行うことができる。
以下、本発明の実施の形態を図面を用いて説明する。
(第1の実施の形態)
本発明の第1の実施の形態に係る超音波診断装置の概略構成を図1に示す。この超音波診断装置は、同図に示すように、装置本体1と、超音波プローブ2と、入力装置3と、モニタ4と、スピーカ5とを備えている。装置本体1内には、超音波送信ユニット6と、超音波受信ユニット7と、Bモード処理ユニット8と、ドプラ処理ユニット9と、画像生成ユニット10と、画像メモリ11と、画像合成部12と、制御プロセッサ13と、内部記憶部14と、インターフェース部15と、ずれ検知部16と、音情報生成部17とが設けられている。
超音波プローブ2は、超音波送信ユニット6からの駆動信号に基づき超音波を発生して被検体Pからの反射波を電気信号に変換する複数の超音波振動子と、該超音波振動子に設けられた整合層と、超音波振動子から後方への超音波の伝播を防止するバッキング材とを有している。複数の超音波振動子は、2次元状に配列されている。超音波プローブ2から被検体Pに超音波ビームが送信されると、送信された超音波ビームは、体内組織の音響インピーダンスの不連続面で次々と反射され、超音波エコー信号として超音波プローブ2に受信される。この超音波エコー信号の振幅は、反射することになった不連続面における音響インピーダンスの差に依存する。また、送信された超音波ビームが、移動している血流や、心臓壁の表面で反射された場合の超音波エコー信号は、ドプラ効果により移動体の超音波送信方向の速度成分に依存して、周波数偏移を受ける。超音波プローブ2の位置情報は、収集されるデータと共に随時内部記憶部14に送られる。また、超音波プローブ2には、穿刺用アダプタ18が固定され、穿刺用アダプタ18には穿刺針19がスライド可能に保持されている。
入力装置3は、装置本体1に接続され、オペレータからの各種指示、条件、関心領域(ROI)の設定指示、種々の画質条件設定指示等を装置本体1に取り込むための各種スイッチ、ボタン、トラックボール、マウス、キーボード等を有している。例えば、オペレータが入力装置3の終了ボタンや停止ボタンを操作すると、超音波ビームの送信及び超音波エコー信号の受信が終了し、超音波診断装置は一時停止状態となる。
モニタ4は、画像生成ユニット10からのビデオ信号に基づいて、生体内の形態学的情報や、血流情報を画像として表示する。
スピーカ5は、被検体P内のターゲットに向けて穿刺される穿刺針19の穿刺方向をナビゲーションするための音、又は、音の一態様である音声を出力する。このスピーカ5は、モニタ4の片側に位置して一個取り付けられ、又は、モニタ4の両側に位置して一対取り付けられている。スピーカ5から出力される音は、穿刺針19をナビゲーションする方向(手前側又は奥側)と、ナビゲーションする量とに応じて、音の高さや、音のパターン等が変更可能とされている。例えは、穿刺針19を手前側にナビゲーションする場合には、音が高音になり、穿刺針19を奥側にナビゲーションする場合には音が低音となる。あるいは、穿刺針19を手前側にナビゲーションする場合には連続音となり、穿刺針19を奥側にナビゲーションする場合には間歇音となる。さらに、ナビゲーションする量が大きい場合には音量が大きくなる。
モニタ4の両側に一対のスピーカ5が設けられている場合には、穿刺針19を手前側にナビゲーションする場合には一方のスピーカ5から音を出力し、穿刺針19を奥側にナビゲーションする場合には他方のスピーカ5から音を出力する。
スピーカ5からナビゲーションのために音声を出力する場合には、その音声は、例えば、「穿刺針を手前側にずらして下さい」、「穿刺針を奥側にずらして下さい」等である。
超音波送信ユニット6は、図示していないトリガ発生回路、遅延回路及びパルサ回路等を有している。パルサ回路では、所定のレート周波数fr Hz(周期;1/fr秒)で、送信する超音波を形成するためのレートパルスが繰り返し発生される。また、遅延回路では、チャンネル毎に超音波をビーム状に収束し、かつ、送信指向性を決定するのに必要な遅延時間が、各レートパルスに与えられる。トリガ発生回路は、このレートパルスに基づくタイミングで、超音波プローブ2に駆動パルスを印加する。
なお、超音波送信ユニット6は、制御プロセッサ13の指示に従って所定のスキャンシーケンスを実行するために、送信周波数、送信駆動電圧等を瞬時に変更可能な機能を有している。特に、送信駆動電圧の変更については、瞬時にその値を切り替え可能なリニアアンプ型の発信回路、又は、複数の電源ユニットを電気的に切り替える機構により実現される。
超音波受信ユニット7は、図示していないアンプ回路、A/D変換器、加算器等を有している。アンプ回路では、超音波プローブ2を介して取り込まれた超音波エコー信号をチャンネル毎に増幅する。A/D変換器では、増幅された超音波エコー信号に対し受信指向性を決定するのに必要な遅延時間を与え、その後、加算器において加算処理を行う。この加算により、超音波エコー信号の受信指向性に応じた方向からの反射成分が強調され、受信指向性と送信指向性とにより超音波送受信の総合的なビームが形成される。
Bモード処理ユニット8は、超音波受信ユニット7から超音波エコー信号を受け取り、対数増幅、包絡線検波処理などを施し、信号強度が輝度の明るさで表現されるデータを生成する。このデータは画像生成ユニット10に送信され、Bモード処理ユニット8からの信号を反射波の強度を輝度にて表わしたBモード画像としてモニタ4に表示される。この時、エッジ強調や時間平滑化、空間平滑化など、種々の画像フィルタも実施され、ユーザの好みに応じた画質を提供できるようになっている。
ドプラ処理ユニット9は、超音波受信ユニット22から受け取った超音波エコー信号から速度情報を周波数解析し、ドプラ効果による血流や組織、造影剤エコー成分を抽出し、平均速度、分散、パワー等の血流情報を多点について求める。得られた血流情報は、画像生成ユニット10に送られ、平均速度画像、分散画像、パワー画像、これらの組み合わせ画像としてモニタ4にカラー表示される。
画像生成ユニット10は、前記のほか、超音波スキャンの走査線信号列を、テレビなどに代表される一般的なビデオフォーマットの走査線信号列に変換し、表示画像としての超音波画像を生成する。この超音波画像は、任意断面の2次元断層像及び3次元投影像の少なくとも一方を含んでいる。画像生成ユニット10は、画像データを格納する記憶メモリを搭載しており、例えば、診断の後にオペレータが検査中に記録された画像を呼び出すことが可能となっている。なお、当該画像生成ユニット10に入る以前のデータは、「生データ」と呼ばれることがある。
画像メモリ11は、例えば、フリーズする直前の複数フレームに対応する超音波画像を保存するメモリである。この画像メモリ11に記憶されている画像を連続表示(シネ表示)することで、超音波動画像を表示することも可能である。
画像合成部12は、画像生成ユニット10から受け取った画像を種々のパラメータの文字情報やメモリと共に合成し、ビデオ信号としてモニタ4に出力する。
制御プロセッサ13は、情報処理装置としての機能を持ち、装置本体1の動作を制御する制御手段である。制御プロセッサ13は、内部記憶部14から画像生成、画像表示等を実行するための制御プログラムを読み出して自身が有するメモリ上に展開し、各種処理に関する演算・制御等を実行する。
内部記憶部14は、送受信条件、画像生成、表示処理、穿刺針19のずれ検知等を実行するための制御プログラムや、診断情報(患者ID、医師の所見等)、診断プロトコル、超音波プローブ2の位置情報、ボディーマーク生成プログラム、その他のデータ群が保管されている。また、必要に応じて、画像メモリ11中の画像の保管などにも使用される。内部記憶部14のデータは、インターフェース部15を経由して画像周辺装置へ転送することも可能となっている。
インターフェース部15は、入力装置3、ネットワーク、新たな画像記憶装置(図示せず)に関するインターフェースである。
ずれ検知部16は、画像生成ユニット10で生成された画像から、穿刺針19を穿刺したいターゲットに対する穿刺針19の穿刺位置のずれ方向とずれ量とを検知する。この検知は、例えば、図2に示すように、超音波プローブ2から超音波ビームを3次元ボリュームスキャンすることにより得られる複数の断層面A〜Dごとに、穿刺針19の先端のエコー信号強度を調べることにより行われる。実際に穿刺したい断層面が断層面Cである場合において、穿刺針19の先端が断層面C上に位置すれば、ずれが生じていないと検知される。一方、実際に穿刺したい断層面Cに対し、穿刺針19の先端が断層面D又はE上に位置すれば、穿刺針19の穿刺位置が奥側にずれていると検知され、かつ、穿刺針19の先端が断層面E上に位置する場合には断層面D上に位置する場合よりもずれ量が大きいと検知される。また、実際に穿刺したい断層面Cに対し、穿刺針19の先端が断層面A又はB上に位置すれば、穿刺針19の穿刺位置が手前側にずれていると検知され、かつ、穿刺針19の先端が断層面A上に位置する場合には断層面B上に位置する場合よりもずれ量が大きいと検知される。
音情報生成部17は、ずれ検知部16での穿刺針19の穿刺位置のずれの検知結果に基づき、スピーカ5から出力する音の信号を生成し、この信号をスピーカ5に伝達する。また、スピーカ5から音声を出力する場合には、例えば、「穿刺針を手前側にずらして下さい」、「穿刺針を奥側にずらして下さい」等の音声が出力される。
なお、上記構成において、この発明のデータ取得手段には、超音波プローブ2と超音波送信ユニット6と超音波受信ユニット7と制御プロセッサ13と内部記憶部14とが含まれている。データ解析手段には、Bモード処理ユニット8とドプラ処理ユニット9と制御プロセッサ13と内部記憶部14とが含まれている。超音波画像生成手段には、画像生成ユニット10と画像合成部12と制御プロセッサ13と内部記憶部14とが含まれている。ずれ検知手段には、ずれ検知部16と制御プロセッサ13と内部記憶部14とが含まれている。ナビゲーション情報提供手段には、音情報生成部17と制御プロセッサ13と内部記憶部14とスピーカ5とが含まれている。
このような構成において、超音波穿刺術の最中は、画像生成ユニット10で生成された画像がモニタ4に表示され、オペレータはモニタ4に表示される画像を見ながら超音波穿刺術を行う。
この超音波穿刺術に際し、穿刺針19を穿刺したいターゲットを含む断層面に対する穿刺針19の穿刺位置のずれが検知された場合には、そのずれ方向及びずれ量に応じた音がスピーカ5から出力される。
したがって、穿刺針19の穿刺位置が被検体P内のターゲットからずれたことを知らせる音がスピーカ5から出力されることにより、オペレータは穿刺針19の穿刺位置がずれたことを速やかに認識することができる。しかも、スピーカ5から出力される音は、穿刺位置のずれ方向とずれ量とに応じて変更されるので、スピーカ5から出力された音を聞いたオペレータは、穿刺針19の穿刺方向を適正な穿刺方向に向けて速やかに修正することができる。このため、穿刺針19を確実にターゲットに穿刺することができ、超音波穿刺術の安全性を向上させることができる。
(第2の実施の形態)
本発明の第2の実施の形態に係る超音波診断装置について、図3に基づいて説明する。なお、第2の実施の形態及び以下に説明する他の実施の形態において、第1の実施の形態において説明した構成要素と同じ構成要素には同じ符号を付け、重複する説明は省略する。
図3は、第2の実施の形態に係る超音波診断装置の概略構成を示すブロック図である。この超音波診断装置の基本的な構成は第1の実施の形態に係る超音波診断装置と同じであり、異なる点は、スピーカ5に代えて一対の振動体20が設けられ、ナビゲーション情報提供手段には、振動生成部21と制御プロセッサ13と内部記憶部14と振動体20とが含まれている点である。
振動体20は、振動を出力する部材であり、例えば、オペレータの左右の耳の後ろなどに取り付けられ、骨伝動で振動を伝える方式のものを採用することができる。
振動生成部21は、ずれ検知部16で検知された穿刺針19の穿刺位置のずれに基づき、振動体20から振動を出力させる信号を生成する。この信号が振動体20に伝達されることにより、振動体20から振動が出力される。なお、一対の振動体20は左右の耳の後に取り付けられており、穿刺針19を手前側にナビゲーションする場合には一方の振動体20から振動を出力し、穿刺針19を奥側にナビゲーションする場合には他方の振動体20から振動を出力する。また、各振動体20から出力される振動は、穿刺針19のずれ量が大きくなるにつれて大きくなるように設定されている。
なお、振動体としては、足に振動を伝えるフットスイッチ方式のものを採用してもよい。
このような構成において、超音波穿刺術に際し、穿刺針19を穿刺したいターゲットを含む断層面に対する穿刺針19の穿刺位置のずれが検知された場合には、そのずれ方向及びずれ量に応じた振動が振動体20から出力される。
したがって、穿刺針19の穿刺位置が被検体P内のターゲットからずれたことを知らせる振動が振動体20からオペレータに出力されることにより、オペレータは穿刺針19の穿刺位置がずれたことを速やかに認識することができる。しかも、振動体20から出力される振動は、穿刺位置のずれ方向とずれ量とに応じて変更されるので、振動体20から出力された振動が伝わったオペレータは、穿刺針19の穿刺方向を適正な穿刺方向に向けて速やかに修正することができる。このため、穿刺針19を確実にターゲットに穿刺することができ、超音波穿刺術の安全性を向上させることができる。
(第3の実施の形態)
本発明の第3の実施の形態に係る超音波診断装置について、図4ないし図6に基づいて説明する。図4は、第3の実施の形態に係る超音波診断装置の概略構成を示すブロック図である。この超音波診断装置の基本的な構成は第1の実施の形態に係る超音波診断装置と同じであり、異なる点は、スピーカ5が省かれ、ナビゲーション情報提供手段には、矢印生成部22と制御プロセッサ13と内部記憶部14とが含まれている点である。
矢印生成部22は、ずれ検知部16で検知された穿刺針19の穿刺位置のずれに基づき、モニタ4に表示される矢印23a、23bの画像を生成する。生成された矢印23a、23bの画像は、画像生成ユニット10から受け取った画像と画像合成部12において合成され、モニタ4に表示される。
図5は、モニタ4内に表示される矢印23a、23bの画像を示している。矢印23aは、穿刺針19を手前側にナビゲーションする場合に表示される矢印である。矢印23bは、穿刺針19を奥側にナビゲーションする場合に表示される矢印である。また、穿刺針19の穿刺位置のずれ量が大きくなるにつれ、矢印23a、23bの大きさが大きくなるなるように設定されている。モニタ4内に矢印23a、23bが表示されるのは超音波穿刺術が行われている場合であり、図5では省略しているが、超音波穿刺術が行われている場合には、モニタ4内には任意断面の2次元断層像及び3次元投影像の少なくとも一方が表示されている。
なお、モニタ4内に表示される他の矢印としては、図6に示すような形の矢印24a、24bとしてもよい。矢印24aは、穿刺針19を手前側にナビゲーションする場合に表示される矢印である。矢印24bは、穿刺針19を奥側にナビゲーションする場合に表示される矢印である。また、穿刺針19の穿刺位置のずれ量が大きくなるにつれ、矢印24a、24bの直径が大きくなるなるように設定されている。
このような構成において、超音波穿刺術に際し、穿刺針19を穿刺したいターゲットを含む断層面に対する穿刺針19の穿刺位置のずれが検知された場合には、そのずれ方向及びずれ量に応じた矢印23a、23b(又は、24a、24b)がモニタ4内に表示される。
したがって、穿刺針19の穿刺位置が被検体P内のターゲットからずれたことを知らせる矢印23a、23b(24a、24b)がモニタ内上に表示されることにより、オペレータは穿刺針19の穿刺位置がずれたことを速やかに認識することができる。しかも、矢印23a、23b(24a、24b)は、穿刺位置のずれ方向とずれ量とに応じて変更されるので、モニタ4内に表示された矢印23a、23b(24a、24b)を見たオペレータは、穿刺方向を速やかに修正することができる。このため、穿刺針19を確実にターゲットに穿刺することができ、超音波穿刺術の安全性を向上させることができる。
本発明の第1の実施の形態に係る超音波診断装置の概略構成を示すブロック図である。 穿刺針のターゲットに対するずれの検出について説明する模式図である。 本発明の第2の実施の形態に係る超音波診断装置の概略構成を示すブロック図である。 本発明の第3の実施の形態に係る超音波診断装置の概略構成を示すブロック図である。 モニタ内に表示される穿刺針のずれを表示する矢印を示す説明図である。 モニタ内に表示される穿刺針のずれを表示する他の矢印を示す説明図である。
符号の説明
4 モニタ
P 被検体

Claims (6)

  1. 2次元状に配列された複数個の超音波振動子を有し且つこれらの各超音波振動子から送信される超音波ビームを被検体内で3次元状にスキャンさせながらその超音波エコー信号を取得するデータ取得手段と、
    前記データ取得手段により取得された前記超音波エコー信号に基づいて前記被検体内の形態情報及びその血流情報の少なくとも一方に関する3次元データを実時間で解析するデータ解析手段と、
    前記データ解析手段により解析された前記3次元データに基づいて前記被検体内の任意断面の2次元断層像及び3次元投影像の少なくとも一方を含む画像を実時間で生成する超音波画像生成手段と、
    前記超音波画像生成手段で生成した前記画像を表示するモニタと、
    前記被検体内のターゲットに対する穿刺針の穿刺位置のずれ方向とずれ量とを検知するずれ検知手段と、
    前記ずれ検知手段の検知結果に基づいて前記穿刺針を前記ターゲットに向けてナビゲーションするための情報を音で出力するナビゲーション情報提供手段と、
    を備えることを特徴とする超音波診断装置。
  2. 前記ナビゲーション情報提供手段は、音の高さと音のパターンとの少なくとも一つが変更可能であることを特徴とする請求項1記載の超音波診断装置。
  3. 前記ナビゲーション情報提供手段は、音が出力される場所を変更可能であることを特徴とする請求項1記載の超音波診断装置。
  4. 前記ナビゲーション情報提供手段から出力される音は、音声であることを特徴とする請求項1記載の超音波診断装置。
  5. 2次元状に配列された複数個の超音波振動子を有し且つこれらの各超音波振動子から送信される超音波ビームを被検体内で3次元状にスキャンさせながらその超音波エコー信号を取得するデータ取得手段と、
    前記データ取得手段により取得された前記超音波エコー信号に基づいて前記被検体内の形態情報及びその血流情報の少なくとも一方に関する3次元データを実時間で解析するデータ解析手段と、
    前記データ解析手段により解析された前記3次元データに基づいて前記被検体内の任意断面の2次元断層像及び3次元投影像の少なくとも一方を含む画像を実時間で生成する超音波画像生成手段と、
    前記超音波画像生成手段で生成した前記画像を表示するモニタと、
    前記被検体内のターゲットに対する穿刺針の穿刺位置のずれ方向とずれ量とを検知するずれ検知手段と、
    前記ずれ検知手段の検知結果に基づいて前記穿刺針を前記ターゲットに向けてナビゲーションするための情報を振動で出力するナビゲーション情報提供手段と、
    を備えることを特徴とする超音波診断装置。
  6. 2次元状に配列された複数個の超音波振動子を有し且つこれらの各超音波振動子から送信される超音波ビームを被検体内で3次元状にスキャンさせながらその超音波エコー信号を取得するデータ取得手段と、
    前記データ取得手段により取得された前記超音波エコー信号に基づいて前記被検体内の形態情報及びその血流情報の少なくとも一方に関する3次元データを実時間で解析するデータ解析手段と、
    前記データ解析手段により解析された前記3次元データに基づいて前記被検体内の任意断面の2次元断層像及び3次元投影像の少なくとも一方を含む画像を実時間で生成する超音波画像生成手段と、
    前記超音波画像生成手段で生成した前記画像を表示するモニタと、
    前記被検体内のターゲットに対する穿刺針の穿刺位置のずれ方向とずれ量とを検知するずれ検知手段と、
    前記ずれ検知手段の検知結果に基づいて前記穿刺針を前記ターゲットに向けてナビゲーションするための情報を前記モニタ内に矢印で表示するナビゲーション情報提供手段と、
    を備えることを特徴とする超音波診断装置。
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