JP2009095078A - 可変界磁モータ装置および可変界磁モータ装置を備えた自動二輪車 - Google Patents

可変界磁モータ装置および可変界磁モータ装置を備えた自動二輪車 Download PDF

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Abstract

【課題】 回転軸の軸線方向長さが小さい可変界磁モータ装置、および当該可変界磁モータ装置を備えた自動二輪車を提供する。
【解決手段】 ベース5と、前記ベースに回転自在に支持され、当該ベースの表面から突出する突出部61を有するモータ回転軸6と、前記突出部に固定されたロータ7と、前記回転軸の軸線方向に移動可能に設けられたステータ8とを有する可変界磁モータ装置Mであって、揺動運動により前記ステータを移動させるように、前記モータ回転軸の径方向に延在し、中間部において前記ベースに対して揺動自在に支持され、一端が前記ステータに連結された連結部材91と、前記連結部材を揺動させるべく、当該連結部材の他端を変位させるアクチュエータ10とを有することを特徴とする。
【選択図】 図2

Description

本発明は、可変界磁モータ装置に関し、特に装置の厚みが薄い可変界磁モータ装置に関するものである。また、当該可変界磁モータ装置を備えた自動二輪車に関する。
近年、モータの界磁を調整できるようにし、使用状況に応じた適切な回転数及びトルクが得られるようにした可変界磁モータ装置が駆動源として利用されている。一般的に可変界磁モータ装置は、ステータ又はロータの一方が他方に対して変位(移動)可能に設けられ、当該ステータ及びロータの相対位置を変位させる変位機構によって、両者の対向面積を増減させて界磁を増減させる。このようなモータを電気自動車に適用することによって、自動車の加速時に対向面積を増大させて界磁を増加させ、高トルクが得られるようにし、逆に高速走行時には対向面積を減少させて界磁を減少させ、高速回転が得られるようにすることができる。
変位機構は、モータ回転軸の軸線に沿った送りねじ(台形ねじ、ボールねじ)と、送りねじを回転させるアクチュエータとから構成され、ステータに送りねじと螺合する部分を形成し、アクチュエータにより送りねじを回転させることによってステータをモータ回転軸の軸線に沿った方向に変位させるものがある(特許文献1)。
特開2002−143595号公報
しかしながら、従来の可変界磁モータ装置は、ステータに対して変位機構をモータの回転軸方向に直列に設ける構造のため、可変界磁モータ装置のモータ回転軸の軸線方向長さが長くなるという問題があった。自動車両においては、モータ回転軸が、タイヤの回転軸(車軸)に対して平行に配置されることが多く、特にスクータにおいては、後輪と車幅方向に連続してモータが配置されることがある。そのため、可変界磁モータ装置のモータ回転軸の軸線方向長さが長いと、スクータの車幅が大きくなるため、可変界磁モータ装置をスクータへ適用するに際し、障害となっていた。
本発明は、上記の問題を鑑みてなされたものであって、回転軸の軸線方向長さが小さい可変界磁モータ装置、および当該可変界磁モータ装置を備えた自動二輪車を提供することを目的とする。
上記課題を解決するために、第1の発明は、ベース(5)と、前記ベースに回転自在に支持され、当該ベースの表面から突出する突出部(61)を有するモータ回転軸(6)と、前記突出部に固定されたロータ(7)と、前記回転軸の軸線方向に移動可能に設けられたステータ(8)とを有する可変界磁モータ装置(M)であって、揺動運動により前記ステータを移動させるように、前記モータ回転軸の径方向に延在し、中間部において前記ベースに対して揺動自在に支持され、一端が前記ステータに連結された連結部材(91)と、前記連結部材を揺動させるべく、当該連結部材の他端を変位させるアクチュエータ(10)とを有することを特徴とする。
第2の発明は第1の発明であって、前記連結部材は、前記回転軸の前記突出部の突出長さの範囲内で揺動するように設けられていることを特徴とする。
第3の発明は、第1の発明または第2の発明による可変界磁モータ装置を備えた自動ニ輪車(A)である。
第1の発明によれば、ステータを移動させる手段(ステータ移動手段)は、ステータのモータ回転軸の軸線方向位置には配置されないため、ステータ移動手段を設けるための空間を、モータ回転軸の軸線方向位置から省くことができる。このため、モータ回転軸をステータ移動手段の分だけ短くすることができる。これにより、自動二輪車等への適合性が向上する。第2の発明によれば、可変界磁モータ装置は、モータ回転軸の部分において、モータ回転軸の軸線方向における距離、すなわち可変界磁モータ装置の厚さが最も厚くなる。ロータ、ステータおよびモータ回転軸によって定まる可変界磁モータ装置の必要な厚さの範囲内にステータ移動手段を配置することで、全体の容積を最小にすることができる。第3の発明によれば、自動二輪車の駆動部における車幅方向の長さを小さくすることができる。
以下、本発明の実施形態を電動自動二輪車の駆動装置として適用した例について示す。なお、本発明に基づく駆動装置にあっては、自動二輪車に限られるものではなく、4輪を含む自動車の駆動装置として適用し得る。
図1は、本発明を適用した電動自動二輪車を示す全体図である。図2は、本発明の実施形態に係る駆動装置を一部破断して示す平面図である。図3は、本発明の実施形態に係る可変界磁モータ装置を示す断面図であり、ロータおよびステータを含む動力発生部を断面図で表している。図4は、図2の矢印IV−IV線に沿って見た断面図である。図5は、図2の矢印V−V線に沿って見た断面図である。図6は、本発明の実施形態に係る可変界磁モータ装置を示す断面図であり、ロータおよびステータを含む動力発生部を断面図で表している。図6は、ステータがロータより引抜かれた状態を表している。図7は、本駆動装置に適する制御ブロックを示す図である。図8は、制御要領を示すフロー図である。
図1に示すように、本発明の実施形態に係る自動二輪車Aは、車体フレーム1と、車体フレーム1の進行方向前後に操舵輪となる前輪WF及び駆動輪となる後輪WRと、後輪WRを駆動するための駆動装置2とを有する。自動二輪車Aの進行方向を矢印aで示す。駆動装置2は、本発明に基づき構成された可変界磁モータ装置Mを動力発生源と、可変界磁モータ装置Mの駆動制御を行うコントローラCとを備えた電動駆動装置である。駆動装置2は、車体フレーム1に搭載された車載バッテリBTより電力の供給を受け、可変界磁モータ装置Mの駆動を行う。
次に、図2を参照して駆動装置2について説明する。駆動装置2は、車体前後方向に長い箱型に形成されたケーシング3内に主要構成機構が収容されている。駆動装置2は、可変界磁モータ装置Mと、コントローラCと、可変界磁モータ装置Mからの駆動力を後輪WRの車軸4に伝える減速機Rとを有している。
可変界磁モータ装置Mは、ケーシング3に固定されたベース5と、ベース5に対して垂直、かつ回転自在に設けられたモータ回転軸6と、モータ回転軸6に固定されたロータ7と、モータ回転軸6の軸線方向に移動可能に設けられたステータ8と、ベース5に固定され、ステータ8をモータ回転軸6の軸線方向に移動させるステータ移動手段9とを有する。図2に示すように、本実施形態では、可変界磁モータ装置Mはアウタロータ型モータ装置であるが、他の実施形態ではアウタロータ型モータ装置でなくともよい。
ベース5は、平板に形成されており、ケーシング3の長手方向、つまり車体前後方向に延在している。ベース5の車体外方側、つまり図2における紙面上方側を向く面をベース5の正面5aとし、裏面を背面5bとする。ベース5は背面5b側で支持脚51を介してケーシング3に固定されている。なお、他の実施形態では、ベース5はケーシング3と一体的に形成されていてもよい。ベース5の車体前後方向における後部には、モータ回転軸6が貫通するモータ回転軸孔52が形成され、軸受53を介してモータ回転軸6を軸支している。
モータ回転軸6は、ベース5の正面5a側に突出する正面側突出部61を有し、正面側突出部61の先端部にはロータ7が同軸に嵌合され、ナット62により固定されている。また、モータ回転軸6は、ベース5の背面5b側に突出する背面側突出部63を有し、背面側突出部63の先端部にはギヤ64が形成されている。
ロータ7は、扁平な有底円筒形状に形成されており、円筒側壁71の内壁には、周方向にN・S極を並べた複数のマグネット(永久磁石)72が配設されている。また、ロータ7の側壁71に囲まれた空間は、有底円筒部分の底部73とは相反する側が開放されており、その空間内にステータ8が設けられている。
図3に示すように、ステータ8は、モータ回転軸6と同軸に設けられた環状のスライド部材81と、スライド部材81から半径方向外向きに突出し、マグネット72と相対する複数のステータコア82と、それらステータコア82に巻回されたコイル83とを有する。スライド部材81と、ステータコア82とは適所でねじ止めされ固定されている。ステータコア82は、例えば、モータ回転軸6の軸線方向に積層した積層鋼板によって形成されている。
モータ回転軸6を所定の間隙を介して外囲する円筒形状に形成され、モータ回転軸6と同軸にベース5の正面5a側に固定されたステータ支持部材84に、スライド部材81は支持されている。ステータ支持部材84の円筒側面の外面には、円筒形状の軸線方向と平行方向に延在するスプライン85が形成されており、スライド部材81のステータ支持部材84と接する面にはスプライン85と一致する形状に溝86が形成されている。ステータ支持部材84の先端には、ステータ支持部材84の軸線に対して径方向外方へと延在するストッパ87が形成されている。ストッパ87は、スライド部材81のロータ7の底部73側への移動を規制し、ステータ8とロータ7との対向面積が最大となる位置を決定している。
また、ステータ8には、後述するステータ移動手段9の連結部材91が連結するための被連結部材88が設けられている。被連結部材88は、モータ回転軸6と同軸の円筒部88aと、円筒部88aの軸線方向における両端部に形成され、径方向外方へと延在するフランジ部88bが形成されている。フランジ部88bの一方は、スライド部材81と当接し、ステータコアねじ82およびスライド部材81とねじ止めされている。
ステータ移動手段9は、被連結部材88と連結する連結部材91と、連結部材91に連結するアクチュエータ10とを備えている。連結部材91は、同一方向へと延びる2つの直線状部材が互いの軸線を偏倚させて結合された本体部92と、本体部92の両端部に形成された2股に分岐した端部93・94とを有している。連結部材91は、剛性を有する部材により形成されている。連結部材91は、モータ回転軸6の径方向、すなわちベース5の正面5aに沿うように延在し、中央部においてモータ回転軸6の軸線と垂直な軸線を有する揺動中心軸を有している。揺動中心軸は、揺動中心軸と同心の回転軸を有する揺動中心コロ95によって形成されている。揺動中心コロ95は、ベース5の正面5aに固定された2枚の支持板54に形成された長穴55によって、揺動中心コロ95の軸線を回転中心として揺動可能に支持されている。長穴55は、連結部材91が延在する方向に延びている。
被連結部材88と連結する端部93の両先端の互いに向かい合う部位には、揺動中心軸の軸線と平行な回転軸を有する係合コロ96が回転自在に設けられている。係合コロ96は、被連結部材88の2つのフランジ部88bの間に位置されている。
連結部材91の端部93の他方端である端部94は、アクチュエータ10に連結している。アクチュエータ10は、動力を発生するモータ部11と、モータ部11の駆動力によって回転させられる台形ねじ12と、台形ねじに螺合した変位部13とを有する。モータ部11は、モータ11aと、モータ11aの回転方向を直交する回転方向に変換し、かつ減速を行う減速機構11bとにより構成されている。モータ部11の出力軸11dがモータ回転軸6の軸線と平行となるように、モータ部11は脚部11cを介してベース5の正面5aに固定されている。モータ部11は、例えばパワーウインド用モータのような、モジュール化されて市販されているものを使用してもよい。
台形ねじの軸線がモータ部11の出力軸11dの軸線と同軸になるように、台形ねじ12の一端は出力軸11dに固定され、他端はベース5に回転自在に支持されている。台形ねじ12の軸線は、モータ部11の出力軸11dの軸線と同軸に配置されているため、台形ねじ12の軸線はモータ回転軸6の軸線と平行である。
変位部13は、円筒形状に形成された部材であり、中心軸に沿って台形ねじ12の形状と一致するめねじが形成されている。また、変位部13の側壁には、揺動中心コロ95の軸線と平行な方向にねじ孔13aが2つ形成されている。連結部材91の端部94の両先端部には、両ねじ孔13aと一致する位置のそれぞれに孔94aが形成されている。ねじ孔13aと孔94aを一致させた状態で、ねじ13bが孔94aを貫通してねじ孔13aに螺合することによって、連結部材91は変位部13に、揺動中心コロ95の軸線と平行な軸線を回転軸として揺動可能に固定されている。このとき、ねじ13bは、端部94の回転軸13cとして機能する。
このように構成することで、ステータ8をモータ回転軸6の軸線方向に移動させることができる可変界磁モータ装置Mが形成される。可変界磁モータ装置Mの界磁を変化させる動作について説明する。まず、アクチュエータ10のモータ11aが回転することで、減速機構11bを介して台形ねじ12が回転させられる。台形ねじ12に螺合した変位部13は、連結部材91の端部94と連結しているため、台形ねじ12の軸線回りに回転が禁止されており、台形ねじ12の回転に伴って、台形ねじ12の軸線方向に移動(変位)する。連結部材91は、剛体により形成されているため、変位部13に連結した端部94が移動させられると、連結部材91は揺動中心コロ95の軸線を回転中心として揺動し、他方の端部93をモータ回転軸6の軸線方向に移動(変位)させる。端部93は、被連結部材88の両フランジ88bの間に係合(把持)されているため、端部93がモータ回転軸6の軸線方向に移動することで、被連結部材88および当該被連結部材88と一体的に固定されたステータ8がモータ回転軸6の軸線方向に移動(変位)する(図6参照)。このとき、ステータ支持部材84の外面に形成されたスプライン85と、スライド部材81に形成された溝86との嵌合により、ステータ8の進路は規制され、モータ回転軸6の軸線回りに回転することなく、モータ回転軸6の軸線方向に移動する。ステータ8がロータ7に対して移動することで、ステータコア82とマグネット72との対向する面積が変化し、可変界磁モータ装置Mの有効磁束が調整される。
変位部13の移動により、端部94の回転軸13cの軸線と、揺動中心コロ95の軸線との間のベース5に平行な方向の距離は変化するが、揺動中心コロ95はベース5に平行な方向に延びた長穴55に支持されているため、当該距離の変化に応じてベース5に平行な方向に移動することができる。また、連結部材91の揺動によって、揺動中心コロ95の軸線と、端部93に設けられた係合コロ96の軸線と間のベース5に平行な方向の距離が変化するが、係合コロ96は、被連結部材88に沿ってベース5に平行な方向に移動することができる。揺動中心コロ95のベース5に平行な方向の位置変化に対しても同様に、係合コロ96はベース5に平行な方向に移動することができる。そのため、変位部の移動に対して、連結部材91等に加わる負荷を低減することができ、またステータ8を滑らかに移動させることができる。揺動中心コロ95および係合コロ96のように、コロを用いることによって、各回転軸と長穴55および被連結部材88との摩擦抵抗を低減することができる。
本実施形態に係る可変界磁モータ装置Mは、ステータ移動手段としての連結部材91およびアクチュエータ10が、ロータ7およびステータ8のモータ回転軸6の軸線方向に直列に配置されないため、ロータ7とベース5との間の距離を小さくすることできる。つまり、可変界磁モータM装置の回転軸6を短くすることができる。そのため、駆動装置2の車幅方向における長さを小さくすることができるので、自動二輪車への適用性(搭載性)が向上する。
次に、本実施形態に係る可変界磁モータ装置Mを備えた自動二輪車Aの構成について説明する。本実施形態に係る可変界磁モータ装置Mのモータ回転軸6の背面側突出部63の先端部に形成されたギヤ64は、中間軸14を介して後輪WRの車軸4に連結し自動二輪車の駆動部を構成する。
コントローラCは、可変界磁モータ装置Mを駆動制御する制御回路ECUと、制御回路ECUの制御に基づき可変界磁モータMに車載バッテリBTからの電力を調整して供給するインバータ21とを備えている。本発明の実施形態の制御要領について、図7のブロック回路図を参照して示す。なお、図示例の可変界磁モータ装置Mの基本形にあっては3相のブラシレスモータと同様のものであって良い。
図7に示すように、電源としての車載バッテリBTに、FETを用いたブリッジ回路が構成された駆動電流供給回路としてのインバータ21を介してモータMの各相コイル83が接続されている。なお、バッテリBTとインバータ21とを接続する電源線には電流検出センサ22が設けられており、それにより検出された電流検出信号が、制御手段を構成する制御回路ECUの電流検出回路25に入力するようになっている。モータMにはステータ8に対するロータ7の回転角度を検出する回転角度センサ24が設けられており(モータの構成を示す図においては省略している)、その回転角度信号が回転角度検出回路27に入力し、回転角度検出回路27ではロータ7の回転位置及び回転数(回転速度)を算出する。このようにして回転角度検出手段が構成されている。
また、制御回路ECU内には、外部の例えばアクセル開度センサ(図示せず)からの信号であって良い運転操作信号が入力する運転操作入力回路28と、運転操作入力回路28からの出力信号が入力する出力電流指令回路29と、出力電流指令回路29および電流検出回路25からの各出力信号が入力する電流比較回路31と、電流比較回路31からの出力信号が入力するデューティ決定手段としての出力Duty決定回路33と、出力Duty決定回路33からの出力信号が入力するデューティ判定手段としてのDuty100%判定回路36と、出力Duty決定回路33からの出力信号に基づいてパルス幅変調されかつデューティ比に応じた制御信号としてのPWM信号をインバータ21に出力するパルス幅変調信号発生手段としてのPWM信号生成回路38と、運転操作入力回路28または電流比較回路31またはDuty100%判定回路36または外部のからのステータ位置操作手段(図示せず)からの各出力信号に基づいてステータ8の位置を決めるステータ位置制御回路39と、ステータ位置制御回路39からのステータ位置信号に基づいてアクチュエータ10に駆動信号を出力する移動制御手段としての位置駆動回路40と、ステータ位置制御回路39からのステータ位置信号に基づいて出力Duty決定回路33によるデューティ比を変更する出力を禁止する禁止手段としての禁止回路42が設けられている。
なお、上記Duty100%判定回路36にあっては、出力Duty決定回路33からの出力信号によるデューティ比がデューティ限度値としての100%に達したと判定したらその結果をステータ位置制御回路39に出力する。また、ステータ位置制御回路39では、各入力信号の優先順位または組み合わせを設定して、それに応じてステータ位置信号を出力するようにして良い。また、各回路はICを用いて構成されるものと、CPUのプログラム制御により構成されるものとを含むものであって良い。また、図示された回路名称及び信号線により理解される部分についてはその詳しい説明を省略する。
上記ステータ位置制御回路39にてステータ8(ステータコア82)の設定位置(目標位置)を算出し、それに応じた位置制御信号が位置駆動回路40からアクチュエータ10に出力され、アクチュエータ10により連結部材91を介してステータ8(ステータコア82)を駆動しかつ上記目標位置で停止状態にする。これにより、上記したようにマグネット72の磁極面とステータコア82のティース突出端面との対向面積が増減し、対向面積を通ることになる有効磁束が増減するため、可変界磁モータ装置Mの特性を、対向面積を大きくした場合には低回転・高トルク型とし、対向面積を小さくした場合には高回転・低トルク型とすることができる。
次に、本発明に基づく駆動制御要領を図8を参照して以下に示す。なお、二輪自動車におけるアクセル操作量に応じて運転操作入力回路28から操作信号を出力電流指令回路29に出力し、その操作信号に応じてデューティ比による加減速制御を行う点については、公知のPWM制御と同じであって良く、その詳しい説明を省略する。
上記運転操作入力回路28において駆動(加速)制御を行うとした場合には、図4のステップST1で電流検出センサ22による電流値の読み込みを行い、次のステップST2では電流比較回路31により目標駆動電流(出力電流指令回路29の出力値)と現在駆動電流(電流検出回路25の出力値)との比較を行い、目標値が現在値よりも大きいと判定された場合にはステップST3に進む。ステップST3ではDuty判定回路36によりデューティ比(以後DUTYと記す)がデューティ限度値としての値MAXに達したか否かを判別する。図示例では第1の値MAXを100%とするが、モータの特性や使用環境に応じて必ずしも100%である必要はない。また、DUTYは、出力Duty決定回路33で決定された値であるが、図3のブロック図に示されるように、操作量に基づいて設定された出力電流指令値と電流検出値との比較(例えば差分)に応じて決定される。
上記ステップST3でDUTYがデューティ限度値MAXに達したと判定された場合にはステップST4に進む。このステップST4に進んできた場合には、デューティ比が最大(100%)でありかつ駆動電流を増やしたい場合である。デューティ比の増加による電流を増やす制御が頭打ちになった場合には、有効磁束を減少させることにより電流を増大することができる。デューティ比が最大になっている場合には高速回転している場合があり、そのような高速回転では逆起電力の増大により、電流をより多く流すことができなくなる。しかしながら、図示例のようにステータ8とロータ7との対向面積を減らす、すなわち有効磁束を減らすことにより逆起電力が減少して、電流をより多く流すことができるようになる。なお、電流の増減制御に対しては進角を変える進角制御でも可能であるが、ステータコア82の挿抜による方が、効率が良い。これにより、より高速回転が可能となる。
そのため、ステップST4ではステータコア82を抜く制御を行うが、同時に例えばコア移動制御中の信号を用いて禁止回路42により出力Duty決定回路33に対してデューティ制御を禁止し、ステップST1に戻る。このように、ステータコア82の移動制御を行う場合にはデューティ制御を確実に禁止することにより、制御対象が明確になり、制御プログラムを簡略化することができ、上記したような効果的な駆動制御を低コストで提供し得る。また、デューティ限度値MAXが100%である場合、スイッチング損失の少ない100%デューティの動作領域が広がり、高効率な駆動が可能となる。
なお、ステータコア82が図2の実線で示されるように位置する方向にステータコア82が入ると表現し、ステータ8が二点鎖線で示される(一部のみ表示)ように位置する方向に対してはステータコア82を抜くと表現するものとする。また、目標位置とは、ステータ位置制御回路39により設定したステータコア82の位置である。界磁弱め制御を行わない場合には最大に入れておくものとする(図3の状態)。
また、ステップST3でデューティ比がデューティ限度値MAXに達していないと判定された場合にはステップST5に進む。ステップST5では、電流比較回路31の比較結果に基づいて出力Duty決定回路33により決定されたデューティ比になるように、PWM信号生成回路38による駆動DUTYを増やす制御を行って、ステップST1に戻る。その増加されたDUTYでインバータ21が制御され、モータMの駆動力が増加する。
上記ステップST2で目標値が現在値以下と判定された場合にはステップST6に進む。ステップST6ではステータコア82が最も入った位置(有効磁束が最大となる位置)であるか否かを判別し、最も入った位置ではない(少しでも抜けた位置にある)と判定された場合にはステップST7に進む。ステップST7では、この場合には現在の駆動電流が目標値に対して多過ぎることになるため、電流を減らすべくステータコア82を入れる制御を行う。このステップST7に進んだ場合とは、ステータコア82が抜けている状態であり、それは上記ステップST3・4を経た場合にステータコア82が抜かれるため、デューティ比がデューティ限度値MAXに達している場合である。その状態で目標電流を下げる制御を行うというのは高回転側から低回転側に回転速度を落とす制御となり、上記ステップST4とは逆にステータコア82を入れてステップST1に戻る。この場合もデューティ制御を禁止する状態にする。
ステップST6でステータコア82が最も入った位置にあると判定された場合にはステップST8に進む。この場合にはステータコア82を抜いた制御を行っていない場合デューティ制御の禁止を解除してデューティ制御を行っている状態とし、デューティ制御における電流減少制御としてデューティ比を減らす制御を行い、ステップST1に戻る。
このように界磁の大きさを可変として制御することにより、変速機を用いることなく一般走行に耐え得る電動式自動二輪車を実現し得る。
本発明によれば、駆動装置が可変界磁モータ装置を含むため、可変界磁モータの特性として低回転・高トルクから高回転・低トルクに至る広範囲な特性変化となるため、減速を高効率化すると共に何等問題なく速度を可変とすることができる。その結果、小型・軽量で高効率でありかつ通常走行に支障を来すことがない広い速度変化が可能な電動自動車を実現し得る。
また、自動二輪車Aを停車させたとき(駆動装置2を停止させたとき)に、ステータ8をロータ7の外部に移動させるように制御することで、モータのコギングトルクを減少させることができる。このようにすると、車庫入れ等の自動二輪車Aの手押しを必要とする場合に、車輪の回転に伴う負荷が減少し、自動二輪車Aの移動を容易に行うことができるようになる。
以上で具体的実施形態の説明を終えるが、本発明は上記実施形態に限定されることなく幅広く変形実施することができる。例えば、実施形態ではアクチュエータに回転式のモータとモータによる回転力を直線方向の力に変換する送りねじを用いたが、リニアモータを用いて連結部材91の端部94を直接変位させてもよい。その他、連結部材91や被連結部材88等の形状は例示的なものであり本発明の趣旨を逸脱しない範囲で適宜変更可能である。
本発明を適用した電動自動二輪車を示す全体図である。 本発明の実施形態に係る駆動装置を一部破断して示す平面図である。 本発明の実施形態に係る可変界磁モータ装置を示す断面図である。 図2の矢印IV−IV線に沿って見た断面図である。 図2の矢印V−V線に沿って見た断面図である。 本発明の実施形態に係る可変界磁モータ装置を示す断面図である。 本駆動装置に適する制御ブロックを示す図である。 制御要領を示すフロー図である。
符号の説明
2 駆動装置
3 ケーシング
4 車軸
5 ベース
6 モータ回転軸
7 ロータ
8 ステータ
9 ステータ移動手段
10 アクチュエータ
11 モータ部
12 台形ねじ
13 変位部
54 支持板
55 長穴
72 マグネット
81 スライド部材
82 ステータコア
83 コイル
84 ステータ支持部材
88 被連結部材
91 連結部材
95 揺動中心コロ
96 係合コロ
M 可変界磁モータ装置

Claims (3)

  1. ベースと、前記ベースに回転自在に支持され、当該ベースの表面から突出する突出部を有するモータ回転軸と、前記突出部に固定されたロータと、前記モータ回転軸の軸線方向に移動可能に設けられたステータとを有する可変界磁モータ装置であって、
    揺動運動により前記ステータを移動させるように、前記回転軸の径方向に延在し、中間部において前記ベースに対して揺動自在に支持され、一端が前記ステータに連結された連結部材と、
    前記連結部材を揺動させるべく、当該連結部材の他端を変位させるアクチュエータと
    を有することを特徴とする可変界磁モータ装置。
  2. 前記連結部材は、前記回転軸の前記突出部の突出長さの範囲内で揺動するように設けられていることを特徴とする、請求項1に記載の可変界磁モータ装置。
  3. 請求項1または請求項2に記載の可変界磁モータ装置を備えた自動ニ輪車。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2011116298A (ja) * 2009-12-07 2011-06-16 Mitsuba Corp 電動二輪車の動力ユニットおよび電動二輪車

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