JP2009095036A - カラー画像処理方法及びカラー画像記録装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】白抜けを防止する。
【解決手段】CMYを含む多値のカラー階調画像データを、任意の2色における色成分の角度が異なるように構成された擬似階調処理部で各色毎にディザ処理により擬似階調処理を行ってオンまたはオフのCMYを含む2値のカラー階調画像データに変換し、この2値のカラー階調画像データからオブジェクト合成処理を行った2値のCMY画像データからK生成処理部で論理演算によりブラック(K)を算出して、2値のCMYK階調画像データへ変換した後出力部へ出力し、この2値のCMYK階調画像データのCMYK各色毎にその値がオンのとき当該色成分の画素を形成する。全階調数の半分を超える高階調領域ではCMY3色の色成分すべてがオンの状態から置換されるKの色成分パターンに対して、そのパターンを膨張処理によって前記出力部が出力する画素サイズを拡大する。
【選択図】 図10
【解決手段】CMYを含む多値のカラー階調画像データを、任意の2色における色成分の角度が異なるように構成された擬似階調処理部で各色毎にディザ処理により擬似階調処理を行ってオンまたはオフのCMYを含む2値のカラー階調画像データに変換し、この2値のカラー階調画像データからオブジェクト合成処理を行った2値のCMY画像データからK生成処理部で論理演算によりブラック(K)を算出して、2値のCMYK階調画像データへ変換した後出力部へ出力し、この2値のCMYK階調画像データのCMYK各色毎にその値がオンのとき当該色成分の画素を形成する。全階調数の半分を超える高階調領域ではCMY3色の色成分すべてがオンの状態から置換されるKの色成分パターンに対して、そのパターンを膨張処理によって前記出力部が出力する画素サイズを拡大する。
【選択図】 図10
Description
本発明は、カラー画像を扱うプリンタ、複写機、ファクシミリ、MFP(Multi-Function Peripheral)等に使用されるカラー画像処理方法及びカラー画像記録装置に関する。
近年、ソフトウェアの技術進歩により、文字、グラフィック、写真等が混在した複雑なレイアウトを施した文書画像を扱う機会が増えている。さらにカラー画像入出力装置の普及に伴い、これら複雑なレイアウトを施したカラー画像データを扱う機会も増えている。
一般的にこれらの電子データは最終出力形態として紙等の記録媒体に記録される。この場合、これら任意フォーマットの電子データは、出力装置が解釈できる中間コードに一旦変換した後、LAN等を経由してカラープリンタなどの出力装置に送られる。そして、この出力装置にて中間コードを解釈展開し記録媒体に画像が記録される。このコードに代表されるものがPDL(ページ記述言語)と呼ばれるもので、出力装置は受け取ったPDLデータを解釈して、意図する色、レイアウトで画像を忠実に再現する仕組みになっている。
一方、カラー画像を扱う場合、コンピュータの一部であるモニタ等ではR(レッド)G(グリーン)B(ブルー)系で画像を扱い、プリンタ系ではCMY系、あるいはCMYK系で画像を扱っている。また、一般にモニタではRGB毎に輝度変調により純粋に1画素を多値の階調数で表示しているが、プリンタに代表される出力装置では、ディザ法や濃度パターン法といった擬似階調処理という技法を用いて基本的に画素単位、あるいは画素をさらに分割した単位でのドットのオン、オフの2値出力を一定の微小面積内で制御することにより面積的に階調を表現している。
カラーでは、これをC(シアン)、M(マゼンタ)、Y(イエロー)、K(ブラック)の4色、あるいはC、M、Yの3色に適用し、最終印字面上で3色あるいは4色の微小ドットを重ね合わせることにより、微妙なカラー階調画像を再現している。但し、実際にはCMYの各色材の重ね合わせによって生じるKは、理想的なKの色特性とはならないため、一般的なカラー画像出力装置では、CMYKをベースにしているものが圧倒的に多い。
ホストコンピュータあるいはパーソナルコンピュータ等で作成、編集された文書やグラフィック、写真等は、プリンタドライバによって、PDL言語に変換され、LANやセントロニクス等の中継手段を経由して画像出力装置に送られる。画像出力装置では、これを画像処理部内のコントローラ部で言語解釈してラスターデータに展開する処理を行う。また、コントローラ部では、ラスター化されたこれら様々なオブジェクトを合成する処理が必要となる。この合成処理によって、透かしや反転の効果も得ることができる。オブジェクトの合成においては、PCL言語のようにラスター化された画像データを擬似階調処理によって2値化したデータに対して、AND処理やOR処理といった論理演算手段を用いて合成することで高速処理を実現させている。
一方、通常使用されているOSではカラーをRGB空間で表現しており、このオブジェクトの合成処理もRGB空間を前提にしている。しかしプリンタの再現色空間は一般にCMYK空間であるためRGBからCMYKの色変換を行うことになるが、このときCMYK空間でCMYK同士の4色合成処理を行うと、原理的にRGBまたはCMY3色で合成した結果と同じ結果にならないことがあり、予想を逸脱して色再現において不適正な結果となることも多い。従って、通常はこの対応として、オブジェクトの合成処理は3色で行い、その後でKを生成する処理で対処している。
通常、カラー画像処理フローにおけるRGBからCMYKへの変換は、カラーマネジメントのテクニックを用いてRGBからCMYデータを作成し、そしてKの生成は、CMYの共通部分であるグレー成分に対して、ある一定の割合でKを生成させるBG(Black Generation)とこのKの生成によりCMYの量を再調整するUCR(Under Color Removal)といった処理を行うが、基本的にこれらの処理は、例えば8bitなどの多値の状態で行われる。なお、最近ではRGBからCMYKを3次元LUT(ルック・アップ・テーブル)方式によりダイレクトに変換する手法も主流になっているが、これは3次元LUT作成時に上記したKの生成テクニックの概念が同様に含まれている。
さらにこの変換に加え、上記したオブジェクトの高速合成後には、2値化されたCMYの画像データから同じようにKを生成する処理を行う。当然この時は2値の状態で合成が行われる。この時合成出力のC、M、Y、Kの組合せに関しては大きな幾つかの制限が発生してしまう。
例えば、図12に示すように、CMYKの各色8ビットの画像データC8、M8、Y8、K8を4色疑似階調処理部1で各色1ビットの画像データC1、M1、Y1、K1に変換した後、K保存処理部2でCMYの各画像データにKの信号を重畳させることでこのKの画像信号を保存させている。そして、このK保存処理部2から各色1ビットの画像データC1、M1、Y1を出力し、記憶部3に記憶する。
また、疑似階調処理部が3色疑似階調処理部4の場合には、CMYの各色8ビットの画像データC8、M8、Y8を3色疑似階調処理部4で各色1ビットの画像データC1、M1、Y1に変換して記憶部3に記憶する。
そして、記憶部3から各色1ビットの画像データC1、M1、Y1を読み出してCMYからCMYKへの変換処理部5に供給し、この変換処理部5において、各色1ビットの画像データC1、M1、Y1を各色1ビットの画像データC1、M1、Y1、K1に変換しエンジン部へ出力するようになっている。
そして、記憶部3から各色1ビットの画像データC1、M1、Y1を読み出してCMYからCMYKへの変換処理部5に供給し、この変換処理部5において、各色1ビットの画像データC1、M1、Y1を各色1ビットの画像データC1、M1、Y1、K1に変換しエンジン部へ出力するようになっている。
2値状態におけるCMYKの各組合せは、図13の(a)に示すように、16(=24)通りの組合せがある。また、2値のCMYの各組合せは、8(=23)通りの組合せがある。CMYKの各色1ビットの画像データC1、M1、Y1、K1をK保存処理部2でCMYの各色1ビットの画像データC1、M1、Y1に変換すると、図13の(b)に示すように、Kが「1」、すなわち、Kがオンの画像データは、C1、M1、Y1がすべてオンになる。そして、CMYの組合せから再び16通りのCMYKの組合せに変換するとき、色再現理論上、原理的に正確な変換を行うと、図13の(c)に示すように、2色の組合せになるのはR、G、Bにおいてのみで、Kが「1」のときにはC、M、Yは全て「0」になってしまいほとんど単色に置き換わってしまう。これはトナー現像する場合に、1色当たり100%とすると、CMYKの組合せにおいて単位画素当たり最大200%のトナー付着量の制限がかかるのに等しい。
このような変換規則に沿ったCMYKの組合せで実際の画像データを印字装置によって出力し、その出力画像を観察した結果、様々な色の組合せで構成されていた画素のかなりの部分がK(ブラック)1色に置き換わってしまい、予想をしていないKの不正パターンが発生する問題があった。
また、印字装置において現実的に各色の印字位置を完全に正確に一致させることができない、いわゆる色位置合わせ技術上の問題が生じる。この現象は、印字装置において各色の印字位置を正確に合わせることができれば原理的には発生しないが、記録媒体全面に対して正確に各色の印字位置を合わせることは非常に難しく、通常エンジン性能が600dpi程度の印字装置においては最大2、3画素程度の色ずれが発生することは珍しくない。
各色間で印字位置がずれると、印字位置によって各色の相対的な配置が微妙に異なり色ムラが発生してしまう問題があった。
各色間で印字位置がずれると、印字位置によって各色の相対的な配置が微妙に異なり色ムラが発生してしまう問題があった。
また、各色間で印字位置が数画素分ずれると、本来は網点構造の場合には図14の(a)に示す印字が行われ、また、万線構造の場合には図15の(a)に示す印字が行われるべきなのに、図14の(b)や図15の(b)に示すようにCMYから置き換えられたKと残りのCMYにおける任意の組合せ間で色ずれが発生し、Kのずれた部分に白抜けが出現してしまう問題があった。
本発明は、白抜けを防止できるカラー画像処理方法及びカラー画像記録装置を提供する。
本発明は、CMYを含む多値のカラー階調画像データを、任意の2色における色成分の角度が異なるように構成された擬似階調処理部で各色毎にディザ処理により擬似階調処理を行ってオンまたはオフのCMYを含む2値のカラー階調画像データに変換し、この2値のカラー階調画像データからオブジェクト合成処理を行った2値のCMY画像データからK生成処理部で論理演算によりブラック(K)を算出して、2値のCMYK階調画像データへ変換した後出力部へ出力し、この2値のCMYK階調画像データのCMYK各色毎にその値がオンのとき当該色成分の画素を形成するカラー画像処理方法であって、全階調数の半分を超える高階調領域ではCMY3色の色成分すべてがオンの状態から置換されるKの色成分パターンに対して、そのパターンを膨張処理によって前記出力部が出力する画素サイズを拡大することにある。
本発明によれば、白抜けを防止できるカラー画像処理方法及びカラー画像記録装置を提供できる。
以下、本発明の実施の形態を、図面を参照して説明する。なお、この実施形態は本発明をカラーレーザプリンタに適用したものについて述べる。
図1は、システム全体の構成を示すブロック図で、ネットワーク11上に複数のパーソナルコンピュータ12を接続するとともに1台のカラーレーザプリンタ13を接続している。
図1は、システム全体の構成を示すブロック図で、ネットワーク11上に複数のパーソナルコンピュータ12を接続するとともに1台のカラーレーザプリンタ13を接続している。
前記各コンピュータ12は、プリンタ13に対して画像データの構造を示すPDLデータを転送するようになっている。すなわち、各コンピュータ12はプリンタ13とのインターフェース特性に合わせて、ドライバ14からプリンタ13のプリンタコントローラ15にPDLコードあるいはラスターのデータを転送するようになっている。前記プリンタ13は、前記プリンタコントローラ15により、プリンタエンジン16を駆動制御するようになっている。
前記プリンタコントローラ15は、コンピュータ12から送られてきたコード化された画像データであるPDL等のページ記述言語をビットマップに展開するとともに各画像処理を行った後、内蔵しているイメージメモリに格納する。前記プリンタエンジン16は、プリンタコントローラ15からのビットマップの画像データを駆動信号に変換し、また、用紙などの記録媒体を搬送するとともに駆動信号によってレーザの駆動制御等を行って印字動作を行うようになっている。
なお、コンピュータ12とプリンタ13との関係は必ずしもネットワーク化されている必要はなく、セントロニクスに代表されるパラレル接続等で使用しても良く、また、1対1の関係であっても良い。また、プリンタコントローラ15とプリンタエンジン16とのインターフェースは、基本的にプリンタのアーキテクチャーに依存するものであり規定化されているものではない。
図3は、前記プリンタ13のプリンタコントローラ15及びプリンタエンジン16の構成を示すブロック図で、ラスター画像に展開処理された後のカラー画像処理を行うものである。
色変換処理部21、BG/UCR処理部22、γ(ガンマ)変換部23、疑似階調処理部24、K保存処理部25、オブジェクト合成(ROP)部26、K生成処理部27によってプリンタコントローラ15内のカラー画像処理部を構成している。また、エンジンASIC28は、画像データに対してレーザを駆動するパルス信号を変換する処理も担うもので前記プリンタエンジン16を構成している。
次に、入力階調を各色8bit、256階調として各部の機能について説明する。なお、白を0、各色のベタを255とする。
例えば、入力された各色8bitのモニタなどで標準的なR8G8B8の色信号を、まず色変換処理部21で、プリンタでの色再現色である各色8bit、すなわち、多値のC8M8Y8色に変換してBG/UCR処理部22に供給している。
例えば、入力された各色8bitのモニタなどで標準的なR8G8B8の色信号を、まず色変換処理部21で、プリンタでの色再現色である各色8bit、すなわち、多値のC8M8Y8色に変換してBG/UCR処理部22に供給している。
前記BG/UCR処理部22は、CMY色から墨成分を抽出し、かつ、その後のCMY色を決定し、最終的に各色8bitのC8M8Y8K8色に変換してガンマ変換部23に供給している。前記ガンマ変換部23は、各色毎にプリンタの実質出力特性に応じた階調補正を行って各色8bitのC8M8Y8K8階調画像データを疑似階調処理部24に供給している。
前記疑似階調処理部24は、各色毎にディザ処理により、1画素のデータをプリンタエンジン16の印字能力に合わせた各色1bitの、より小さい階調数の画像データに変換するようになっている。なお、1bitにおいては、0をオフ、1をオンとし、オンの時に画素を形成するようになっている。疑似階調処理部24からの各色1bit、すなわち、2値のC1M1Y1K1階調画像データをK保存処理部25に供給している。
前記K保存処理部25は、後段のオブジェクト合成を正しく行うために、2値のC1M1Y1K1色の階調画像データを2値のC1M1Y1色の階調画像データに変換する処理を行ってオブジェクト合成部26に供給している。この時擬似階調処理部24で生成されたKは、そのままでは情報が消失してしまうので、CMYの各画像データにKの信号を重畳させることでKの画像信号を保存する。具体的には、CMYそれぞれの色に対して、Kとの論理和を取ることでK成分の保存を実現している。
前記オブジェクト合成部26は、2つ以上のオブジェクトを重ね合わせる処理を論理演算によって実現している。論理演算としては、AND、OR、NOT、XOR等があり、この論理演算の組合せにより画像の透かしや反転処理も実現できるようになっている。また、bit操作であるので高速な変換も可能になっている。このオブジェクト合成部26からのC1M1Y1階調画像データにK生成処理部27に供給している。
前記K生成処理部27は、オブジェクトの合成されたCMY3色のラスター画像データから、論理演算によりKを生成して、最終的な印字データである2値のC1M1Y1K1のラスター画像に変換するようになっている。ここでの論理演算では、計算の対象となる注目画素において、CMY全ての値がオンとなっている時にKをオンにするとともにCMYをそれぞれオフにする処理を行うようになっている。
色再現上の理想的な系では、前記K保存処理部25、オブジェクト合成部26、K生成処理部27からなる一連処理系は、Kの保存性も含め、原理的には一意性が保たれている。
前記K生成処理部27からのC1M1Y1K1のラスター画像を、プリンタエンジン16を構成するエンジンASIC28に供給している。前記エンジンASIC部28は、プリンタコントローラ15、すなわち、前記K生成処理部27から入力されたラスター画像データを、レーザを駆動するためのPWM(Pulse Wide Modulation)信号に変換し、画像を形成するようになっている。
図2は、前記擬似階調処理部24、K保存処理部25、K生成処理部27の1画素における出力状態を示している。すなわち、図2の(a)は、擬似階調処理部24のCMYK出力の組合せを示し、図2の(b)は、K保存処理部25のCMY出力の組合せを示し、図2の(c)は、K生成処理部27のCMYK出力の組合せを示している。なおオブジェクト合成部26自体は、オブジェクト合成のための処理であって、擬似階調処理部24、K保存処理部25、K生成処理部27の変換とは処理の意味合いが本質的に異なるため省略してある。図において1は色材で画素を形成するドットオンを示し、0は色材を付着させないドットオフを示している。
図4は、前記BG/UCR処理部22のBG処理においてKを生成しないようにした場合の前記擬似階調処理部24、K保存処理部25、K生成処理部27の1画素における出力状態を示している。すなわち、図4の(a)は、擬似階調処理部24のCMYK出力の組合せを示し、図4の(b)は、K保存処理部25のCMY出力の組合せを示し、図4の(c)は、K生成処理部27のCMYK出力の組合せを示している。
図2のCMYK出力の組合せを見ると、K生成処理部27では9/16というかなりの組合せにおいて、C=0、M=0、Y=0、K=1というK単色に置き換わっていることがわかる。
ところで、本来Kは粒状性の観点から低階調部では生成させないのでハイライト部において確率的に最も問題となるのが、CMY3色オンの画素が、K1色に置き換わる場合での組合せである。通常このような3色間の閾値相関までを考慮していないディザ閾値ではCMY等量のグレーレベルにおいて数十階調あるいは数階調のハイライト部から3色がともにオンとなる画素が発生する。つまり、CMYがともにオンとなる組合せは、低階調域から容易に発生しやすいパターンであり、これがKの粒状性の観点から画質に最も影響を与える。なお、ここでCMY等量のグレーレベルを基準としているのは、3色間の閾値の相関を考慮する場合、CMYの特定色による組合せの偏りをなくすためである。
本実施の形態においては、CMY3色が共にオンとなる画素が発生しないようにCMY3色間のディザ閾値の相関関係を考慮した設定を行う。原理的に任意の2色を見た場合、この閾値を反転関係にすれば0〜128階調まで、完全に重なることのない、いわゆるDot-Off-Dot状態にできる。例えば、任意の2色の閾値を、Th_a、Th_bとすると、Th_b=256−Th_aという反転関係にすればよい。一方、理論的に3色が全てオンとならない限界の階調数は170階調である。これは図5に示す3色の組み合わせモデルを見れば明らかである。すなわち、理論的には170階調ではCMYのいずれかの2色がオンとなるが3色全てがオンとなることはなく、171階調目で始めて3色全てがオンとなる画素が発生する。
そこでCMY等量のグレーレベルにおいて3色が全てオンとなる最小の階調数を128階調から170階調の間、すなわち、より高階調側に設定する。つまり、全階調域の1/2から2/3の階調値の範囲に設定する。これにより低階調領域であるハイライト領域から中間階調領域にかけてはCMY3色オンから置換されるKの不正パターンの発生を防止でき、Kのテクスチャおよび粒状性のない高画質な画像を得ることができる。ここでの128階調から170階調というのは原理的にディザの閾値配置が全階調域にわたって線形に均等分割されていることを前提としている。
逆にもともと電子写真等の出力装置の持つドットゲイン等の影響を予め考慮してディザの閾値配置を各階調間で非線形に設定することにより、実質3色が全てONとなる階調をより高階調側にシフトすることもできる。例えばディザのマトリクスサイズが比較的大きい場合は、各隣接階調間でオン、オフが切り替わる画素の数を各階調域で非線形にする操作で容易に実現できる。
これにより、例えばデジタル演算上、入力170階調で単位ディザマトリクス内の2/3の画素をオンにさせていたものを、入力200階調で単位ディザマトリクス内の2/3の画素をオンさせるといった具合になる。つまりこれはCMY3色がすべてオンとなる階調域をより高階調域側にシフトさせることと等価である。
次に、具体的な閾値の作成方法を説明する。
まず、CとMのディザ閾値を決定する手順について述べる。説明を簡単化するために3色ともに8×8サイズのディザマトリクスを例に説明する。
Cのディザ閾値を図6の(a)に示すように設定し、Mのディザ閾値を図6の(b)に示すように設定する。なお、図中の閾値は1〜64までの値となっているが、実際8bit256階調の画像に対しては、この閾値は1〜256に線形拡張することで対応できる。
まず、CとMのディザ閾値を決定する手順について述べる。説明を簡単化するために3色ともに8×8サイズのディザマトリクスを例に説明する。
Cのディザ閾値を図6の(a)に示すように設定し、Mのディザ閾値を図6の(b)に示すように設定する。なお、図中の閾値は1〜64までの値となっているが、実際8bit256階調の画像に対しては、この閾値は1〜256に線形拡張することで対応できる。
この例では、CとMのどちらか一方を先に作成し、もう一方は垂直方向にミラー対象の簡易操作で作成すればよい。なお、CとMのディザ閾値の設計はこの方法に限る必要は無く、スキューや回転等の簡易操作によってもう一方を作成する方法でも、CとM個別に独立設計するものであっても良い。
但し、CとMの同一位置の加算結果が、可能な限り他の同一位置との加算結果と等しくならないように調整されていることが好ましい。例えば、Mth=256−Cth、いわゆるDot-Off-Dotという完全な閾値反転による操作で作成されたディザ閾値は、CとMの各閾値の加算結果が全ての位置で等しくなるため、Yの閾値を計算で簡易に求めることが難しくなる。なお、この完全な2色間での閾値反転による操作のとき、CMY値等量のCMY3色全てのドットがオンとなる開始階調値は、全階調数のうちの丁度1/2のところとなる。
次に、このように先にCとMのディザ閾値を決定した後、Yのディザ閾値を求める。Yの閾値は、CとMの閾値を加算した合計を大きい順にソートし、略大きい順からYの小さい閾値を割り当てることで生成できる。
図6の(c)はCとMの閾値の加算結果を示し、図6の(d)はこれらの操作により実際に生成されたYの閾値を示している。なお、加算結果の値が等しい画素については、その画素間での優先順位関係は任意で良い。
図6の(c)はCとMの閾値の加算結果を示し、図6の(d)はこれらの操作により実際に生成されたYの閾値を示している。なお、加算結果の値が等しい画素については、その画素間での優先順位関係は任意で良い。
なお、ここでは基準となる2色をCとMで説明したが、この組合せはCとY、あるいはMとYでも良い。但し、一般的に各色により濃度むらや粒状性の視覚への影響は大きく異なることが知られている。例えば、同じパターンを印字しても、Y→C→M→Kの順に、より視覚にノイズとして目立つとされている。
このため、CとMは粒状性を考慮し、幾何的に安定した網点、万線等の安定再現可能なディザ閾値の設計を行い、視覚的に最も目立ち難く、融通の利くYを最後に上述した計算方法で求めることが望ましい。これにより、全体の再現安定性に優れ、バランスが最も良いパターンを形成できる。
さらに好ましくは、任意の2色を万線構造とすることにより、単独画素の形成が不安定、かつ副走査方向のジッタに強いなど印字精度に方向性のある電子写真の像形成の安定性に優れ、また、画素が完全に繋がらない一部ハイライト領域を除いては角度が一方向に限定されるため、CMYのパターン制御がしやすいといった利点を得ることができる。
以上のようにして作成されたCMYのディザ閾値によりハイライト部から中間階調域に対してKパターンの発生は抑制される。従って、粒状性が改善され、高画質な画像を出力できる。
以上のようにして作成されたCMYのディザ閾値によりハイライト部から中間階調域に対してKパターンの発生は抑制される。従って、粒状性が改善され、高画質な画像を出力できる。
一方、これより高階調域について見ると、当然擬似階調処理の結果、CMY3色が全てオンとなる階調域が存在する。
図6に示したディザ閾値でCMY値等量の高階調画像に対して擬似階調処理を行った結果、CMY3色オンから置換されるKのパターンを示すと図7に示すようになる。すなわち、CMY3色オンから置換されるKのパターンは水平方向に短周期で連続していることが確認できる。これは、CとMの閾値が垂直ミラーの関係で構成されているためである。当然水平ミラーの関係で構成しても同様である。
図6に示したディザ閾値でCMY値等量の高階調画像に対して擬似階調処理を行った結果、CMY3色オンから置換されるKのパターンを示すと図7に示すようになる。すなわち、CMY3色オンから置換されるKのパターンは水平方向に短周期で連続していることが確認できる。これは、CとMの閾値が垂直ミラーの関係で構成されているためである。当然水平ミラーの関係で構成しても同様である。
ここで人間の視覚特性は水平、垂直方向の感度が非常に高い。このため、最も粒状性の面で視覚的に目立ちやすいKのパターンは、そのドットの並びが水平、垂直方向から角度がずれていることが望ましい。
そこで、高階調領域におけるCMY3色オンから置換されるKのパターンが水平、垂直方向に短周期で発生させないために、図8の(b)に示すように、CとMの角度の絶対値が等しくならないようにする。なお、図8の(a)は、CとMがミラー関係で、それぞれの角度の絶対値が等しい場合を示している。
そこで、高階調領域におけるCMY3色オンから置換されるKのパターンが水平、垂直方向に短周期で発生させないために、図8の(b)に示すように、CとMの角度の絶対値が等しくならないようにする。なお、図8の(a)は、CとMがミラー関係で、それぞれの角度の絶対値が等しい場合を示している。
この閾値の生成は、例えば任意の基準色の閾値から90度回転等の閾値操作によってもう一方の閾値を簡易に生成することができる。この場合も残りのYに関しては、前述した手順で生成することにより、3色が共にオンとなる開始階調値をより高階調側にしたパターンを実現できる。
これにより、CMY3色オンから置換されるKのパターンは水平、垂直方向に短周期で発生せず、かつ、不正パターンも発生しにくくなる。従って、粒状性が改善され、高画質な画像を出力できる。
これにより、CMY3色オンから置換されるKのパターンは水平、垂直方向に短周期で発生せず、かつ、不正パターンも発生しにくくなる。従って、粒状性が改善され、高画質な画像を出力できる。
さらに、疑似階調処理部24におけるKのディザ閾値を、CMYの3色オンで置換されるKのパターンの成長過程と略同形になるように、つまり疑似階調処理で生成されるKパターンとCMY交差開始点の線数、角度、位置を合わせることにより、CMY重なりで置換されるKパターンと通常のKパターンとの干渉を防ぐことができ、より粒状性の改善された画像を得ることができる。
なお、疑似階調処理部24でのKパターン自体の生成を必須とする必要は無い。
なお、疑似階調処理部24でのKパターン自体の生成を必須とする必要は無い。
次に、プリンタエンジン16、例えば、電子写真等の出力装置に対し、実際の印字精度の観点から考察すると、主走査方向で言えばレーザ制御を含めた光学系の精度、副走査方向で言えば媒体の搬送精度等により、各色間の相対印字位置精度や、エンジンの理想解像度ピッチに対する絶対位置精度はある程度のバラツキを持っている。一般的には主走査方向よりも、よりメカニカルな動作が必要となる副走査方向の精度の方が問題になることが多い。
このような現実の印字装置においては、各色間の印字位置ずれに起因して、2値のCMY擬似階調画像データから2値のCMYK擬似階調画像データへ変換したデータを用いて印字した場合、通常の疑似階調処理によりCMYK4色を独立に生成したデータよりも、白抜けや色ムラといった問題が発生し易くなる。
次に、CMY3色が全てオンとなる階調域を高階調側にシフトさせた状態で色ムラに対処できる方法について述べる。
網点理論からすると、各色間のドットが完全に並置するDot-Off-Dot状態や、各色間のドットが完全に重なるDot-On-Dot状態は色ムラに対して弱いことは明らかである。これは媒体上の局所的な印字位置のズレによって色間の相対的な印字位置関係が崩れると、各色間の色の重なり面積率が大きく変動してしまい、再現される色特性が変化してしまうためである。この現象は、2色間における2次色の色ムラよりも3色間における3次色の色ムラの方がより顕著である。
網点理論からすると、各色間のドットが完全に並置するDot-Off-Dot状態や、各色間のドットが完全に重なるDot-On-Dot状態は色ムラに対して弱いことは明らかである。これは媒体上の局所的な印字位置のズレによって色間の相対的な印字位置関係が崩れると、各色間の色の重なり面積率が大きく変動してしまい、再現される色特性が変化してしまうためである。この現象は、2色間における2次色の色ムラよりも3色間における3次色の色ムラの方がより顕著である。
従って網点理論からすると、多少各色間の印字位置にズレが発生しても、色ムラを抑えるためには、ある程度の一定面積範囲に対して、各色間の相対的な色重なりの面積率が一定に保たれることが必要である。そこで網点を生成する場合は、3色間の網点の角度を異ならせ、かつ各色間のドットが並置する部分と、重なる部分が適当な比率で混在していることが望ましく、これにより、各色間の印字位置にズレが発生しても、各色間の重なり面積率が一定面積内で補償されるような仕組みによって色ズレの発生を抑えることができる。
一方、本実施の形態では3色の重なりをなるべく発生させないようにしているため、1次色、2次色における各色のドット配置が重要となる。3色の重なりを発生させない方法としては、まずCMYのうち、任意の2色間が適当に混在配置されており、残りの1色が並置されている状態、3色が可能な限り並置配置されている場合等が考られる。
ここでCMYのうち、任意の2色間が適当に混色配置されており、残りの1色が並置されている状態では、特定色の相対的な色ズレに対して、色ムラが発生し易くなるといった色ムラに偏りが出てしまう。例えば、Yが並置される色とすると、Yと他の色とはDot-Off-Dotの関係であるから、Yの印字位置が局所的に、かつ相対的に他の色とずれた場合、色の重なり面積率が変動し色ムラが発生してしまう。また、3色が可能な限り並置配置されている状態でも、本質的には色ムラに弱くなるといった問題が発生する。
このため、本実施の形態では、CMY色のうちの任意の2色間、つまりC−M、M−Y、Y−Cのそれぞれに対してドットが重なりやすく、かつ3色間では全ドットが重ならないように設定する。
また、実際に印字されるドットは円形状をしており、かつ理想矩形1画素に対してかなり大きめとなる。従って、デジタルデータ上では任意の色間において画素が重なっていなくとも、この理想1画素に対するドットゲインの影響で、媒体上では任意の色間で重なる部分が発生しており、実際媒体上では3次色を構成している部分が存在する。そこで物理的な3次色の発生領域を任意の色に依存せず偏り無く発生させる。
これにより任意の色に対する色ムラの発生に偏りを無くすことができ、任意の部分において各色間の印字位置にズレが発生しても、媒体上に存在している仮の3次色や適当な2次色が混在することにより、重なり面積率の変動も抑えることができる。
この色ムラは、電子写真等の出力装置においては、副走査方向における、ジッタの影響による印字位置の微小変動が最も大きな要因であるため、つまり、色ムラ発生には方向性があるため、網点系のパターンよりは、この時の各色の出力パターンを主走査方向に対して図9に示すように角度の強い万線構造とすると、より色ムラを抑制する効果を得ることができる。
また、C−M、M−Y、Y−Cのそれぞれに対してドットを重なりやすくすると、CMYのうち、任意の2色間が適当に混色配置されており、残りの1色が並置されている状態よりも、高階調側で置換されるKのパターンが高周波特性となりやすく、視覚的に不正パターンが目立たなくなる。
次に、最終段での画質向上手法について述べる。
上述した疑似階調処理の手法を用いることによりKの不正パターンの発生を抑制することができ、さらに色ムラ等各色間の印字位置のズレに起因する要因も抑制することができる。しかし、上述した手法においても単位画素当たり最大200%のトナー量制限がかかってしまう。このため、低明度高彩度領域において深みのある色の再現ができない、また、Kに色ズレが発生した場合にはその下には他の色が無いので白抜けが発生してしまうことになり、全体的に濃度の薄い締まりのない画像になってしまう、という問題は残る。
上述した疑似階調処理の手法を用いることによりKの不正パターンの発生を抑制することができ、さらに色ムラ等各色間の印字位置のズレに起因する要因も抑制することができる。しかし、上述した手法においても単位画素当たり最大200%のトナー量制限がかかってしまう。このため、低明度高彩度領域において深みのある色の再現ができない、また、Kに色ズレが発生した場合にはその下には他の色が無いので白抜けが発生してしまうことになり、全体的に濃度の薄い締まりのない画像になってしまう、という問題は残る。
この問題を解決するために、エンジンASIC28において任意の色のドットパターンを膨張させて白抜けを防止し、さらには実質的な印字面上での200%の制限を解除する。例えば、色ズレによって、置換されたKとCMYとの相対的な印字位置がずれてしまい、Kの位置に白抜けが発生してしまう問題に対処するために、Kの置換パターンを膨張処理によって太らせることによって、白抜けとなる領域を無くすかその領域を縮小する。
この膨張処理を実現するためには、2値のKの画素データに対して、図10に示すような処理を行う。すなわち、注目画素*に対し、任意の周辺領域を参照してパターンマッチング的な手法を使用することにより、図10の(a)を(b)に示すように変換する膨張処理を行う。この手法によれば容易にパターン毎の膨張の度合いを調整することができる。これにより、白が媒体の表面上に現れる領域を抑え、濃度不足を解消することができる。
また、CMYの任意の色に対して、同様に膨張処理を行うことにより、実質的な印字面上での200%の制限を解除する。しかしながら、単純に適当なパターン全てに膨張処理を施してしまうと、本来最も重要とされる階調特性が崩れてしまうことがある。そこでCMYの任意の色に対する膨張処理は、本来再現される各色の各階調毎の成長パターン自体には加えずに、Kに置換されたことにより、本来の成長パターンとは異なる形状を持つパターンに対してのみ施す。これもKと同様パターンマッチング的な手法で容易に実現でき、これにより低明度高彩度領域において深みのある色の再現することができる。
すなわち、本来の成長パターンとは、ディザの閾値順序に従って、入力階調値の増加に伴いドットが順にオンしていくパターンであり、一例を示すと図11の(a)に示すようになる。この例は万線を形成する例を示している。このようなパターンには膨張処理を加えず、図11の(b)に「×」で示すようにCMY共にオンになってKに置換されてしまい、本来の階調パターンでの成長過程では存在しない、異なる形状になったパターンに対してのみ膨張処理を施すことになる。
なお、上記した膨張処理の実現方法はデジタル的なパターンマッチングに限らず、単独ドットのレーザパワーの強度を上げるといった任意の実現手段を用いても良い。
なお、この実施の形態は、CMYの重なりによるKの発生を高階調側にシフトすることやKの置換パターンを膨張処理によって太らせることをデジタル的な画像処理によって実現する場合を述べたが必ずしもこれに限定するものではなく、プリンタエンジン16のプロセスを含めた構成で実現することもできる。
例えば、CMY各色の入力が170階調程度でベタとなるようにプロセスを設定する。つまり1ドットのドット系特性を予め太くしておく。これによるエンジン階調特性の逆変換補正処理(通常はγ補正)によって、CMY3色の重なりにより置換されるKはほぼ生成されなくなり、不正パターンの発生を防止できる。また、ドットを大きめに設定するにより、各色間の印字位置のズレによる白抜けが目立たなくなる方向に作用する。
但し、170階調にする制限をγ変換部23で行うと、デジタル変換による制限で最大再現階調数が各色170階調しかなくなり、階調が不足する可能性があるので、ディザ閾値内の閾値操作によりγ0〜170階調相当の範囲内で0〜255のパターンを再現できるような仕組みにする。
すなわち、γ変換部23では0〜255を略リニアのスルーで出力し、疑似階調処理部24内でこの0〜255に合わせ、かつγ補正効果を持たせた256種類のパターンを実現する。このとき疑似階調処理部24に入力される255に対応するディザ出力パターンは、通常のγ変換による170の階調値に相当するパターンとなる。つまり疑似階調処理部24に255ベタが入力されても、特定の画素は、絶対にオンとならないようなディザ処理の仕組みを持たせることで容易に実現できる。
電子写真等ではトナーの定着の悪さ、インクジェット等では普通紙等に印字する際の滲みにより、単位画素あたりに打ち込める色材料に制限がかかることが多い。本来このような処理において、最大200%とか250%とかの制限がある場合は、より広域な領域において確率的にトナー量やインク量を制御する操作が行われている。従って、局所的な画素単位で見ればCMY3色が完全にオン状態(300%)となっている画素もあれば、CMY3色が完全にオフ状態(0%)になっている画素もある。つまり、あくまで広範囲で見た場合の全体での平均値としてインク量、トナー量の制御が行われている。
本実施の形態における疑似階調処理での任意の画素についてCMY3色すべてのドットをオンにさせない手法は、このような色材量制限がかかる問題に対しても容易に適用できる。そしてこの場合は、最大200%の制限内ではあるが、画素単位で確実に制限ができる。特に、プロセスがシンプルで各色を画素単位で正確な位置に印字できるインクジェット等の出力装置にはきわめて有効である。
これにより局所的な画素単位で見ても、にじみが無くハイライト部においてもよりざらつきの少ない安定した高画質な画像の再現が可能となる。
これにより局所的な画素単位で見ても、にじみが無くハイライト部においてもよりざらつきの少ない安定した高画質な画像の再現が可能となる。
なお、全般にわたってオブジェクトを高速合成するために2値のCMY画像データから2値のCMYK画像データに変換する手法について述べてきたが、2値のCMY画像データから2値のCMYK画像データに変換することが必要となる全てのアプリケーションに容易に適用できることは明らかである。また、ディザ処理に代えて濃度パターン法等を使用する場合にも応用できるものである。
24…疑似階調処理部、25…K保存処理部、27…K生成処理部、28…エンジンASIC。
Claims (6)
- シアン(C),マゼンタ(M),イエロー(Y)を含む多値のカラー階調画像データを、任意の2色における色成分の角度が異なるように構成された擬似階調処理部で各色毎にディザ処理により擬似階調処理を行ってオンまたはオフのCMYを含む2値のカラー階調画像データに変換し、この2値のカラー階調画像データからオブジェクト合成処理を行った2値のCMY画像データからK生成処理部で論理演算によりブラック(K)を算出して、2値のCMYK階調画像データへ変換した後出力部へ出力し、この2値のCMYK階調画像データのCMYK各色毎にその値がオンのとき当該色成分の画素を形成するカラー画像処理方法であって、
全階調数の半分を超える高階調領域ではCMY3色の色成分すべてがオンの状態から置換されるKの色成分パターンに対して、そのパターンを膨張処理によって前記出力部が出力する画素サイズを拡大することを特徴とするカラー画像処理方法。 - シアン(C),マゼンタ(M),イエロー(Y)を含む多値のカラー階調画像データを、任意の2色における色成分の角度が異なるように構成された擬似階調処理部で各色毎にディザ処理により擬似階調処理を行ってオンまたはオフのCMYを含む2値のカラー階調画像データに変換し、この2値のカラー階調画像データからオブジェクト合成処理を行った2値のCMY画像データからK生成処理部で論理演算によりブラック(K)を算出して、2値のCMYK階調画像データへ変換した後出力部へ出力し、この2値のCMYK階調画像データのCMYK各色毎にその値がオンのとき当該色成分の画素を形成するカラー画像処理方法であって、
全階調数の半分を超える高階調領域ではCMY3色の色成分すべてがオンの状態から置換処理された後のCMYの色成分パターンに対して、CMYの色成分の内、少なくとも任意の1色の色成分パターンに対して、膨張処理によって前記出力部が出力するドットサイズを拡大することを特徴とするカラー画像処理方法。 - 膨張処理対象となる任意の1色の色成分パターンは、擬似階調処理で形成されるその色成分における正規の階調パターン以外のパターンであることを特徴とする請求項2記載のカラー画像処理方法。
- シアン(C),マゼンタ(M),イエロー(Y)を含む多値のカラー階調画像データを、任意の2色における色成分の角度が異なるように構成された擬似階調処理部で各色毎にディザ処理により擬似階調処理を行ってオンまたはオフのCMYを含む2値のカラー階調画像データに変換し、この2値のカラー階調画像データからオブジェクト合成処理を行った2値のCMY画像データからK生成処理部で論理演算によりブラック(K)を算出して、2値のCMYK階調画像データへ変換した後出力部へ出力し、この2値のCMYK階調画像データのCMYK各色毎にその値がオンのとき当該色成分の画素を形成するカラー画像記録装置であって、
全階調数の半分を超える高階調領域ではCMY3色の色成分すべてがオンの状態から置換されるKの色成分パターンに対して、そのパターンを膨張処理によって前記出力部が出力する画素サイズを拡大することを特徴とするカラー画像記録装置。 - シアン(C),マゼンタ(M),イエロー(Y)を含む多値のカラー階調画像データを、任意の2色における色成分の角度が異なるように構成された擬似階調処理部で各色毎にディザ処理により擬似階調処理を行ってオンまたはオフのCMYを含む2値のカラー階調画像データに変換し、この2値のカラー階調画像データからオブジェクト合成処理を行った2値のCMY画像データからK生成処理部で論理演算によりブラック(K)を算出して、2値のCMYK階調画像データへ変換した後出力部へ出力し、この2値のCMYK階調画像データのCMYK各色毎にその値がオンのとき当該色成分の画素を形成するカラー画像記録装置であって、
全階調数の半分を超える高階調領域ではCMY3色の色成分すべてがオンの状態から置換処理された後のCMYの色成分パターンに対して、CMYの色成分の内、少なくとも任意の1色の色成分パターンに対して、膨張処理によって前記出力部が出力するドットサイズを拡大することを特徴とするカラー画像記録装置。 - 膨張処理対象となる任意の1色の色成分パターンは、擬似階調処理で形成されるその色成分における正規の階調パターン以外のパターンであることを特徴とする請求項5記載のカラー画像記録装置。
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