JP2009093415A - 左右連動操作装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】左右の操作手段の追従性を向上することができる左右連動操作装置を提供する。
【解決手段】左右連動操作装置3は、これらグリップ4,5のうち一方を操作すると他方もそれに追従する動きをとる左右連動式である。よって、左右連動操作装置3には、左右のグリップ4,5に連動性を持たせるべく機能する連動操作伝達機構10が設けられている。連動操作伝達機構10は、左グリップ4と右グリップ5とを複数のケーブル(ワイヤ)11,11…で繋ぎ、これらケーブル11,11…を引き動作のみで使用することによって、左右のグリップ4,5に連動性を持たせる引き−引きケーブル式である。
【選択図】図2

Description

本発明は、各種装置や機器を動作させる際の操作系としてされ、操作者が握り操作するグリップが操作者の左右両側に存在するとともにこれら左右グリップが連動して動く左右連動操作装置に関する。
従来、運転者がハンドル等の走行操作装置を操作して運転走行する際に、この運転者にかかる疲労を低減する技術が種々開発されている。その一技術としては、走行操作装置の操作箇所であるグリップに加減速操作系と操舵操作系との両方を集約し、1つのグリップを操作することのみで車両の加減速操作及び操舵操作を可能とする技術がある。この種の技術は、例えば特許文献1等に開示されている。この技術を使用すれば、手によるグリップ操作(レバー操作)のみで車両の加減速操作及び操舵操作の両方を行うことが可能となるので、車両操作時において脚の操作が不要となる。よって、運転操作に脚操作が不要となる分だけ運転操作が楽になるので、運転操作を疲労のかかり難いものとすることが可能となる。
また、この種の走行操作装置としては、例えば運転席の左右両側にグリップを配置してこれらに連動性を持たせる左右連動操作装置というものも開発されている。この左右連動操作装置は、左右のグリップのうち一方を操作すると、他方のグリップも同様の操作方向に動く動作をとる操作装置である。このように、運転席の左右にグリップを配置するのは、車両運転中に例えば仮に一方の手が使用できない状態となっても、もう片方の手で車両の走行操作ができるようにするためである。左右のグリップは、例えば一例としてプッシュプルケーブルによって連結され、このプッシュプルケーブルの押し−引きを利用してグリップ操作を他方に伝達することによって左右が連動する。
特開2002−258959号公報
ところで、この種のプッシュプルケーブルには、どうしても所定量のケーブル伸び(ケーブルの弛み)が存在する現状がある。よって、図17に示すように、左右のグリップに連動性を持たせる連結部材として押し−引き式のプッシュプルケーブル81を使用すると、ケーブル81の押し動作と引き動作との切り換わりは、ケーブル伸びの量Xだけインナーケーブル82がアウターケーシング83内で張ってから動作が開始される動きをとるので、押し−引きが切り換わる際にはケーブル伸び量Xの分だけ追従遅れが発生する問題があった。また、この動作追従遅れが操作感のガタとして感じる問題もある。更には、ワイヤーケーブルは取り付けに際してプーリで支持する必要があるので、これらプーリが必要となる分だけ部品点数が多くなる問題もあった。
本発明の目的は、左右の操作手段の追従性を向上することができる左右連動操作装置を提供することにある。
前記問題点を解決するために、本発明では、操作者が手にする操作箇所として操作手段が前記操作者の左右両側に一対配置され、一方に生じた操作力を他方に連動性を持って伝達可能な連動操作伝達機構により、2つの前記操作手段のうち一方を操作すると他方もそれに追従するように同方向に連動して動く左右連動操作装置において、前記連動操作伝達機構は、左右の前記操作手段を繋ぐ少なくとも2本のケーブル線を持ち、左右の前記操作手段のうち一方が一方向に操作されると、2本の前記ケーブル線のうち第1ケーブル線が前記一方側で引き込み動作をとりつつ第2ケーブル線がこれとは逆方向に連れ動きすることにより前記他方が前記一方向に追従して動き、前記操作手段のうち一方が他方向に操作されると、前記第2ケーブル線が前記一方側で引き込み動作をとりつつ前記第1ケーブル線がこれとは逆方向に連れ動きすることにより前記他方が前記他方向に追従して動く引き−引きケーブル式であることを要旨とする。
この構成によれば、左右の操作手段のうち一方が中立位置から一方向に操作されると、2本のケーブル線のうち第1ケーブル線が一方側で引き込み動作をとって他方の操作手段を一方向側に引っ張り、他方の操作手段が一方の操作手段と同様に一方向に動く動作をとる。また、左右の操作手段のうち一方が中立位置から他方向に操作されると、先の一方向への操作の時とは逆に、2本のケーブル線のうち第2ケーブル線が一方側で引き込み動作をとって他方の操作手段を他方向側に引っ張り、他方の操作手段が一方の操作手段と同様に他方向に動く動作をとる。
ところで、左右操作連動操作装置で左右の操作手段を連動させる連動操作伝達機構として、例えば1本のプッシュプルケーブル線を用い、このプッシュプルケーブルの押し−引きの動作によって左右の操作手段に連動性を持たせる構造も想定される。しかし、この場合には、プッシュプルケーブルの押し操作と引き操作とを切り換える際、ケーブル線の延び(ケーブル線の弛み)が解消された後に、左右の操作手段の連動動作が開始される。よって、この構造の場合には、ケーブル線の伸びが解消されるまで、左右の操作手段の動作が開始されず、左右の操作手段の連動性が低くなる問題が発生する。
そこで、本例の連動操作伝達機構としては、2本のケーブル線を使用し、これらケーブル線の引き動作を利用して左右の操作手段を連動させる引き−引きケーブル式を採用している。ところで、この時の2本のケーブル線を1つの操作手段側から見ると、2本のケーブル線のうち一方は押し込み動作をとることになるが、このケーブルは相手の操作手段側では引き込まれる動きをとるので、動作初期時のケーブル弛みが極力小さくなる。よって、連動性を持つ左右の操作手段を方向切り換え操作する際、2本のケーブル線がともに弛みの少ない状態をとるので、この方向切り換え操作がケーブル伸びに影響を受け難くなる。このため、連動操作伝達機構として仮に1本のプッシュプルケーブルを使用した際に生じていた連動性の低さという問題が生じず、左右の操作手段の連動性を高いものとすることが可能となる。
本発明では、前記連動操作伝達機構は、前記操作手段が各々異なる方向を向く2つの操作軸の軸心回りに操作可能であることに合わせて、1つの前記操作軸に対して2本の前記ケーブル線からなるケーブル線対を2組持つ構成であって、前記操作手段の操作によって前記操作軸の回りに発生した操作力を前記ケーブル線に入力する際の入力軸が2つの前記操作軸の間で互いに平行向きをとるように、2つの前記操作軸のうち一方の軸出力を、前記他方の操作軸に対して平行向きをとるように軸変換を行う軸方向変換機構を備えたことを要旨とする。
この構成によれば、操作手段が複数の軸回り(例えば、上下方向及び左右方向の2方向)に動作可能となるので、操作手段によって操作対象の機器を複雑な動作内容で動かすことが可能となる。
本発明では、前記ケーブル線は、引き及び押しの両運動を相手側に伝達可能なプッシュプルケーブルであることを要旨とする。
この構成によれば、この種のプッシュプルケーブルは1本でもある程度の操作力伝達機能を持つので、例えば2本のケーブル線のうち仮に1本が切断したとしても、左右の操作手段の連動性をある程度維持することが可能となる。よって、例えば仮に2本のケーブル線のうち1本が断線した場合でも、左右の操作手段が連動性を持たなくなってしまう状況が生じ難くなる。
本発明では、前記操作手段は、各々異なる方向を向いた2つの操作軸の軸心回りに操作可能であり、一部品で回転及び傾倒の両動作を許容するユニバーサルジョイントによって2軸の軸心回りの動きが可能となっていることを要旨とする。
この構成によれば、操作手段の複数の軸回り(例えば、上下方向及び左右方向の2方向)の動きを許容する継ぎ手としてユニバーサルジョイントを使用するので、操作手段の一軸回りの動きを許容する継ぎ手と操作手段の他の一軸回りの動きを許容する継ぎ手との共用化が図られる。このため、操作手段を2方向に操作可能とする際に必要となる部品群をできるだけ少なくすることが可能となる。
本発明によれば、左右の操作手段が連動して動く左右連動操作装置において、これら左右の操作手段の追従性を向上することができる。
以下、本発明を具体化した左右連動操作装置の一実施形態を図1〜図16に従って説明する。
図1に示すように、車両1には、運転者が車両1を運転する際に着座する運転席シート2が配設されている。この運転席シート2の左右両側には、運転手が車両1を運転する際に腕を乗せる一対のアームレスト2a,2bが設けられている。これらアームレスト2a,2bには、運転者が運転時において左腕を乗せる箇所として使用する左側アームレスト2aと、運転者が運転時において右腕を乗せる箇所として使用する右側アームレスト2bとからなるとともに、運転者が立ち上がった際にその腰が位置する程度の高さに配置されている。
図2に示すように、運転席シート2には、車両1の走行速度や操舵方向等の走行系車両状態を切り換える際に操作する操作系としてグリップ操作式の左右連動操作装置3が設けられている。このグリップ操作式とは、車両運転時において運転席シート2に着座する状態で手を伸ばすことなく操作部位を手元で握り操作することが可能な操作系のことを言う。この左右連動操作装置3を以下に説明すると、左側アームレスト2aには、左手の握り操作部位として使用する左グリップ4が、上下方向(図2の矢印A方向)及び左右方向(図2の矢印B方向)の十字方向に操作可能な状態で取り付けられている。また、右側アームレスト2bには、右手の握り操作部位として使用する右グリップ5が、左グリップ4と同様に上下方向及び左右方向の十字方向に操作可能な状態で取り付けられている。なお、グリップ4,5が操作手段に相当する。
これらグリップ4,5は、上下方向の操作がグリップ4,5を傾斜させる傾斜操作式であるのに対し、左右方向の操作がグリップ4,5を回転させる回転操作式である。本例においては、例えばグリップ4,5を下方(図2の矢印A1方向:以下、下方傾倒操作方向と記す)に傾斜させると車両1が加速し、グリップ4,5を上方(図2の矢印A2方向:以下、上方傾倒操作方向と記す)に傾斜させると車両1が減速する。また、グリップ4,5を左側(図2の矢印B1方向:以下、左側回転操作方向と記す)に回転すると車両1が左旋回し、グリップ4,5を右側(図2の矢印B2方向:以下、右側回転操作方向と記す)に回転すると車両1が右旋回する。
図3及び図4に示すように、左側アームレスト2aには、左グリップ4に関係する各種部品群の収納先として左側本体部6が取り付けられている。左側本体部6は、左側アームレスト2aの内部に収納された取り付け状態をとるとともに、ベース部分をなす左側枠体7が複数のネジ等によって左側アームレスト2aに取り付け固定されている。左グリップ4は、この左側本体部6に傾倒及び回転可能な状態で取り付けられ、左側アームレスト2aの内部に左側本体部6を取り付けた際、左側アームレスト2aの前部寄りの位置にある開口孔8(図1参照)から外部に突出する取り付け状態をとる。
左側枠体7には、回転動作と傾倒動作との両動きを許容する継ぎ手としてユニバーサルジョイント9が回動可能に取り付けられている。ユニバーサルジョイント9は、回転運動を許容する駆動ヨーク9aと、この駆動ヨーク9aに軸9bを介して連結されつつ十字型の軸9bを起点に傾斜運動可能な被駆動ヨーク9cとを持ち、被駆動ヨーク9cが左グリップ4に連結されている。このユニバーサルジョイント9は、回転側の駆動ヨーク9aで左グリップ4の左右方向操作を許容し、傾倒側の被駆動ヨーク9cで左グリップ4の上下傾倒操作を許容する。よって、ユニバーサルジョイント9の回転軸心が左グリップ4の左右回転時の軸心(左右軸心L1)となり、ユニバーサルジョイント9の傾倒軸心が左グリップ4の上下傾倒時の軸心(上下軸心L2)となっている。
左右連動操作装置3は、これらグリップ4,5のうち一方を操作すると他方もそれに追従する動きをとる左右連動式である。よって、左右連動操作装置3には、左右のグリップ4,5に連動性を持たせるべく機能する連動操作伝達機構10が設けられている。例えば、左グリップ4を下方に傾倒操作すると、右グリップ5も同様に下方に傾倒動作し、左グリップ4を左側に回転操作すると、右グリップ5も同様に左側に回転動作する。これは、右グリップ5を上下方向や左右方向に操作したときも同様に言える。
この連動操作伝達機構10を以下に説明すると、本例の連動操作伝達機構10は、左グリップ4と右グリップ5とを複数のケーブル(ワイヤ)11,11…で繋ぎ、これらケーブル11,11…を引き動作で使用することによって、左右のグリップ4,5に連動性を持たせる引き−引きケーブル式である。本例のケーブル11,11…としては、一本のケーブル線で操作側の引き動作及び押し動作の両方を相手側に伝達することが可能なプッシュプルケーブルを使用している。プッシュプルケーブル11,11…は、図3に示すように、例えば樹脂等からなるアウターケーシング12の内部に、ワイヤ線であるインナーケーブル13が押し引き可能な状態で収納されたケーブル線である。プッシュプルケーブル11,11…は、インナーケーブル13の一端を左グリップ4に接続し、他端を右グリップ5に接続する取り付け状態をとっている。
左グリップ4と右グリップ5は、プッシュプルケーブル11,11…の2本を1組とした計2組のケーブル線対11A,11B、即ち4本のプッシュプルケーブル11a〜11dで接続されている。これは、左右のグリップ4,5に連動性を持たせるに際して、この種のプッシュプルケーブル線を引き−引きの動作で使用し、しかもグリップ4,5が上下方向及び左右方向の2方向に操作可能であることから、2組のケーブル線対11A,11B、即ち4本のプッシュプルケーブル11a〜11dで接続されることになる。本例のケーブル線対11A,11Bは、ケーブル線対11A(第1上下操作伝達用プッシュプルケーブル11a,第2上下操作伝達用プッシュプルケーブル11b)が上下方向操作伝達用であり、ケーブル線対11B(第1左右操作伝達用プッシュプルケーブル11c、第2左右操作伝達用プッシュプルケーブル11d)が左右方向操作伝達用である。なお、プッシュプルケーブル11(11a〜11d)がケーブル線、第1ケーブル線及び第2ケーブル線を構成する。
また、左グリップ4の根元には、左グリップ4が上下方向に傾倒操作された際にこれと同期して動くことが可能で、しかも左グリップ4を左右方向に回転可能に支持するグリップ支持部15が取り付けられている。よって、左グリップ4が上下傾倒操作された際には、グリップ支持部15が左グリップ4と同期して上下方向に回動し、左グリップ4が左右方向に操作された際には、グリップ支持部15は回動せずにユニバーサルジョイント9のみが回動動作する。左グリップ4は、ユニバーサルジョイント9の軸9bを上下軸として上下方向に傾倒動作する。
第1上下操作伝達用プッシュプルケーブル11aは、左側枠体7の中央寄りの位置に形成された板状の取付部14に、アウターケーシング12の左側端部をネジ等により締付固定することで、ケーブル左端が左側枠体7に取り付け固定されている。第1上下操作伝達用プッシュプルケーブル11aは、左側枠体7において上方かつ内側寄りの位置に配置されている。第1上下操作伝達用プッシュプルケーブル11aのインナーケーブル13は、グリップ支持部15において上下軸9bに対しその上部寄りの位置に回動可能な状態で取り付けられた回動継ぎ手16を介して、ケーブル左端が左グリップ4に連結されている。
また、第2上下操作伝達用プッシュプルケーブル11bは、前述の取付部14にアウターケーシング12の左端部をネジ等により締結固定することで、ケーブル左端が左側枠体7に取り付け固定されている。第2上下操作伝達用プッシュプルケーブル11bは、左側枠体7において下方かつ内側寄りの位置に配置され、しかも第1上下操作伝達用プッシュプルケーブル11aに対して上下方向に並設しつつ平行する状態で配置されている。また、第2上下操作伝達用プッシュプルケーブル11bのインナーケーブル13は、グリップ支持部15において上下軸9bに対しその下部寄りの位置に回動可能な状態で取り付けられた回動継ぎ手17(図7等参照)を介して、ケーブル左端が左グリップ4に連結されている。
左側枠体7には、第1上下操作伝達用プッシュプルケーブル11aの押し引き動作を案内する第1上下操作伝達用プーリ18aが、自身の回転軸回りに回転可能な状態で取り付けられている。第1上下操作伝達用プーリ18aは、上下軸9bと平行する向きの軸を回動軸として回動可能であって、第1上下操作伝達用プッシュプルケーブル11aのインナーケーブル13が自身の上面位置に引っ掛けられている。また、左側枠体7には、第2上下操作伝達用プッシュプルケーブル11bの押し引き動作を案内する第2上下操作伝達用プーリ18bが回動可能に取り付けられている。第2上下操作伝達用プーリ18bは、第1上下操作伝達用プーリ18aと上下方向に並ぶ配置状態をとるとともに、自身の下面位置にインナーケーブル13が引っ掛けられている。
図5に示すように、また、第1左右操作伝達用プッシュプルケーブル11c及び第2左右操作伝達用プッシュプルケーブル11dは、入力した回転運動をその回転軸を変換して出力するかさ歯車(ベベルギア)19を介して左グリップ4に連結されている。左かさ歯車19は、円錐状の面に歯を取り付けた駆動歯車19aと従動歯車19bとを90度傾く状態で噛み合わせた歯車であって、左グリップ4が上下傾倒操作された際の傾倒操作力をケーブル線対11Aに入力する時の入力軸(上下軸9b)と、左グリップ4が左右回転操作された際の回転操作力をケーブル線対11Bに入力する時の入力軸とが互いに平行向き状態をとるように働く。本例の左かさ歯車19は、左グリップ4を左右方向に回転操作した際において左グリップ4に左右軸心L1回りに発生する回転力(操作力)を、その回転軸方向を90度変換して上下軸9bに平行する軸回りの回転力に変換し、これを第1左右操作伝達用プッシュプルケーブル11c及び第2左右操作伝達用プッシュプルケーブル11dに伝達する。
左かさ歯車19の駆動歯車19aは、ユニバーサルジョイント9の駆動ヨーク9aに同一軸心位置で回転可能な状態で取り付けられた左右軸20に、自身の回転軸である駆動歯車軸21が同じく同一軸心をとる状態で取り付け固定されている。左右軸20は、左側枠体7に形成された軸支持部22に回動可能な状態で貫挿支持されている。左かさ歯車19の駆動歯車19aは、左グリップ4が左右回転倒操作された際、この操作に同期して左右軸心L1回りに回転する。
左かさ歯車19の従動歯車19bは、自身の回転軸である従動歯車軸23が左右軸心L1に対して90度傾く、即ち上下軸心L2と平行する向きをとるように配置されている。左かさ歯車19の従動歯車19bには、従動歯車19bと同一軸心回りに一体回転可能な板状の可動片24が取り付けられている。よって、左グリップ4が左右方向に回転操作されて駆動歯車19a及び従動歯車19bが回転すると、可動片24も従動歯車19bに同期して従動歯車19bと同一方向に回転する。
第1左右操作伝達用プッシュプルケーブル11cは、左側枠体7の基端位置に配置された板状の取付部25にアウターケーシング12の左端部をネジ等により締結固定することで、ケーブル左端が左側枠体7に取り付け固定されている。また、第1左右操作伝達用プッシュプルケーブル11cは、左側枠体7において上方かつ外側寄りの位置に配置されるとともに、第1上下操作伝達用プッシュプルケーブル11aと上下方向において同一高さに配置されている。第1左右操作伝達用プッシュプルケーブル11cのインナーケーブル13は、可動片24において従動歯車軸23の上部寄りの位置に回動可能な状態で取り付けられた回動継ぎ手26を介して、ケーブル左端が可動片24、即ち左グリップ4に連結されている。
第2左右操作伝達用プッシュプルケーブル11dは、第1左右操作伝達用プッシュプルケーブル11cと同様に、左側枠体7の取付部25にアウターケーシング12の左端をネジ等により締結固定することで、ケーブル左端が左側枠体7に取り付け固定されている。また、第2左右操作伝達用プッシュプルケーブル11dは、左側枠体7において下方かつ外側寄りの位置に配置されるとともに、第2上下操作伝達用プッシュプルケーブル11bと上下方向において同位高さに配置されている。また、これら4本のプッシュプルケーブル11a〜11dは、左側枠体7において平行する取り付け向きをとっている。第2左右操作伝達用プッシュプルケーブル11dのインナーケーブル13は、可動片24において従動歯車軸23の下部寄りの位置に回動可能な状態で取り付けられた回動継ぎ手27を介して、ケーブル左端が可動片24、即ち左グリップ4に連結されている。
左側枠体7には、第1左右操作伝達用プッシュプルケーブル11cの押し引き動作を案内する第1左右操作伝達用プーリ18cが、自身の回動軸回りに回転可能な状態で取り付けられている。第1左右操作伝達用プーリ18cは、上下軸9bと平行する向きの軸を回動軸として回動可能であって、第1左右操作伝達用プッシュプルケーブル11cのインナーケーブル13が自身の上面位置に引っ掛けられている。また、左側枠体7には、第2左右操作伝達用プッシュプルケーブル11dの押し引き動作を案内する第2左右操作伝達用プーリ18dが回動可能に取り付けられている。第2左右操作伝達用プーリ18dは、第1左右操作伝達用プーリ18cと上下方向に並ぶ配置状態をとるとともに、自身の下面位置にインナーケーブル13が引っ掛けられている。
なお、右グリップ5の部品構造(連動操作伝達機構10)は、部品配置が左右で逆向きとなっていることが大きく異なるのみで、それ以外の基本的な構造というのは左グリップ4と同様である。即ち、左グリップ4と右グリップまるとを見比べた場合、これらの間の大きな違いは部品配置が左右対称となっていることのみである。よって、右グリップ5の説明は左グリップ4の説明を持って済ますこととし、右グリップ5の説明の詳細については省略する。
図6に示すように、4本のプッシュプルケーブル11a〜11dのケーブル左端は、左側本体部6の背面に位置する取付部25から左側本体部6の内部に導入されている。また、4本のプッシュプルケーブル11a〜11dのケーブル右端は、右側本体部28の背面に位置する取付部29から右側本体部28の内部に導入されている。上下操作伝達用プッシュプルケーブル11a,11bを左側本体部6及び右側本体部28へ導入する際の導入位置は、左右で上下が入れ替わっている。これは、左右のグリップ4,5を上下傾倒操作した際に上下軸9b回りに発生する操作力をただ単に相手側に伝達するのみの構造であることが理由である。一方、左右操作伝達用プッシュプルケーブル11c,11dを左側本体部6及び右側本体部28へ導入する際の導入位置が左右で上下が同じなのは、これら左右のケーブル11c,11dが左かさ歯車19を介して接続されているからである。
左グリップ支持部15には、左側本体部6側に延びる回動片30が、左グリップ4と同期回転可能な状態で取り付けられている。この回動片30の先端には、ギアとして使用する複数の歯30aが形成されている。また、左側枠体7には、回動片30の歯30aと噛み合い状態をとるギア部31(図5参照)が回転可能な状態で取り付けられている。ギア部31には、このギア部31の回転量を検出するロータリエンコーダ32(図7参照)が取り付けられている。ロータリエンコーダ32は、ギア部31の回転量を見ることにより左グリップ4の上下方向の傾倒操作量を検出し、その操作量に応じた検出信号を出力する。
また、左グリップ4の左右軸20には、左右軸20の回転量を検出するポテンショメータ33(図7参照)が取り付けられている。ポテンショメータ33は、左右軸20の回転量を見ることにより左グリップ4の左右方向の回転量を検出し、その操作量に応じた検出信号を出力する。なお、左グリップ4の左右方向の回転量検出に際してその信頼性を確保するために、例えば左かさ歯車19の従動歯車軸23に、従動歯車軸23の回転を検出するロータリエンコーダを取り付けて、左グリップ4の操作量検出をロータリエンコーダ32、ポテンショメータ33、このロータリエンコーダによって3重系としてもよい。
図7に示すように、左右連動操作装置3には、左右連動操作装置3を統括制御するコントロールユニットとして制御装置34が設けられている。この制御装置34は、入力側に左グリップ4のロータリエンコーダ32及びポテンショメータ33が接続されるとともに、右グリップ5のロータリエンコーダ35及びポテンショメータ36も接続されている。制御装置34は、これらエンコーダ群やポテンショメータ群から取得する検出信号を基に、その時々のグリップ4,5の上下方向及び左右方向の操作量を算出し、この操作量情報を各種ECUに出力することにより、これらECUに車両1の加減速状態や操舵状態を制御させる。
次に、本例の左右連動操作装置3の動作を図8〜15に従って説明する。
図8に示すように、例えば左グリップ4が下方に傾倒操作されると、左グリップ支持部15が上下軸9bを回動中心として下方傾倒操作方向A1に回動する。左グリップ支持部15が下方傾倒操作方向A1に回動すると、左グリップ4においては、第1上下操作伝達用プッシュプルケーブル11aのインナーケーブル13が回動継ぎ手16によりスライド移動が許容された状態でアウタ外部に引き出され、第2上下操作伝達用プッシュプルケーブル11bのインナーケーブル13が回動継ぎ手17によりスライド移動が許容された状態でアウタ内部に押し込まれる。
このとき、右グリップ5側においては、図9に示すように、第1上下操作伝達用プッシュプルケーブル11aのインナーケーブル13がアウタ内部に引き込み動作をとり、第2上下操作伝達用プッシュプルケーブル11bのインナーケーブル13がアウタ外部に引き出し動作をとる。これにより、右グリップ支持部37がユニバーサルジョイント38の十字軸を上下軸9dとして下方傾倒操作方向A1に回動する動きをとり、右グリップ5にはこれを下方に傾倒する操作力が伝達される。よって、右グリップ5は自身のユニバーサルジョイント38を介して下方に傾倒動作して、左グリップ4と右グリップ5とが下方傾倒操作方向に連動動作する。
ところで、これら2本の上下操作伝達用プッシュプルケーブル11a,11bを左グリップ4側から見ると、2本のプッシュプルケーブル11a,11bのうちプッシュプルケーブル11bは押し込み動作をとることになるが、このプッシュプルケーブル11bは右グリップ5側では引き込み動作をとることになるので、動作初期時のケーブル弛みは極力小さくなる。よって、操作連動性を持つ左右のグリップ4,5を上方又は下方で操作方向を切り換えるに際して、2本のプッシュプルケーブル11a,11bはともに弛みの少ない状態をとって、左グリップ4で生じた操作力がプッシュプルケーブル11a,11bを介して右グリップ5に伝達される。なお、上下軸9b,9dが操作軸を構成する。
一方、図10に示すように、左グリップ4が上方に傾倒操作されると、左グリップ支持部15が上下軸9bを回動中心として上方傾倒操作方向A2に回動する。左グリップ支持部15が上方傾倒操作方向A2に回動すると、左グリップ4においては、第1上下操作伝達用プッシュプルケーブル11aのインナーケーブル13がアウタ内部に押し込まれ、第2上下操作伝達用プッシュプルケーブル11bのインナーケーブル13がアウタ外部に引き出される。
このとき、右グリップ5側においては、図11に示すように、第1上下操作伝達用プッシュプルケーブル11aのインナーケーブル13がアウタ外部に引き出され、第2上下操作伝達用プッシュプルケーブル11bのインナーケーブル13がアウタ内部に引き込まれる。これにより、右グリップ支持部37がユニバーサルジョイント38の十字軸を上下軸9dとして上方傾倒操作方向A2に沿って回動する動きをとり、右グリップ5にはこれを上方に傾倒する操作力が伝達される。よって、右グリップ5は自身のユニバーサルジョイント38を介して上方に傾倒動作して、左グリップ4と右グリップ5とが上方傾倒操作方向に連動動作する。なお、左グリップ4を上方傾倒操作した時も、これを下方傾倒操作した時と同様にプッシュプルケーブル11a,11bを引き−引き動作で使用するので、ケーブル弛みが極力少ない状態で相手側に操作力が伝達される。
また、図12に示すように、左グリップ4が左側に回転操作されると、左グリップ4のユニバーサルジョイント9及び左右軸20が左方向(図12の矢印B1方向)に回転して、左かさ歯車19の駆動歯車19aも矢印B1方向に回転する。このとき、左かさ歯車19の従動歯車19bには、左グリップ4の左右軸心L1に対して力の向きが90度変換された操作力が伝達されるので、左かさ歯車19の従動歯車19bが自身の軸心回りに沿って反時計回り(図12の矢印C1方向)に回転動作し、左グリップ4側の可動片24もこれと同じ矢印C1方向に回転する。よって、左グリップ4においては、第1左右操作伝達用プッシュプルケーブル11cのインナーケーブル13が回動継ぎ手26によりスライド移動が許容された状態でアウタ外部に引き出され、第2左右操作伝達用プッシュプルケーブル11dのインナーケーブル13が回動継ぎ手27によりスライド移動が許容された状態でアウタ内部に押し込まれる。
このとき、右グリップ5側においては、図13に示すように、第1左右操作伝達用プッシュプルケーブル11cのインナーケーブル13がアウタ内部に引き込まれ、第2左右操作伝達用プッシュプルケーブル11dのインナーケーブル13がアウタ外部に引き出される。これにより、右グリップ5側の可動片39には、反時計回り(図13の矢印C1方向)に向かう操作力が加わり、可動片39とともに右かさ歯車40の従動歯車40bが矢印C1方向に回転する。右かさ歯車40の従動歯車40bが矢印C1方向に回転すると、右かさ歯車40の駆動歯車40aが左右軸41の軸心回りに沿って左側(図13の矢印B1方向)に回転し、左右軸41及びユニバーサルジョイント38を介して右グリップ5が左側に回転する。よって、左グリップ4が左側に回転操作された際、右グリップ5も同様に左側に回転して、左グリップ4と右グリップ5とが左側回転操作方向に連動動作する。なお、左グリップ4を左側回転操作した時も、これを上下傾倒操作した時と同様にプッシュプルケーブル11c,11dを引き−引き動作で使用するので、ケーブル弛みが極力少ない状態で相手側に操作力が伝達される。なお、かさ歯車19,40が軸方向変換機構を構成し、左右軸20,41が操作軸を構成する。
また、図14に示すように、左グリップ4が右側に回転操作されると、左グリップ4のユニバーサルジョイント9及び左右軸20が右方向(図14の矢印B2方向)に回転して、左かさ歯車19の駆動歯車19aも矢印B2方向に回転する。このとき、左かさ歯車19の従動歯車19bには、左グリップ4の左右軸心L1に対して力の向きが90度変換されて操作力が伝達されるので、左かさ歯車19の従動歯車19bが自身の軸心回りに沿って時計回り(図14の矢印C2方向)に回転動作し、左グリップ4側の可動片24もこれと同じ矢印C2方向に回転する。よって、左グリップ4においては、第1左右操作伝達用プッシュプルケーブル11cのインナーケーブル13がアウタ内部に押し込まれ、第2左右操作伝達用プッシュプルケーブル11dのインナーケーブル13がアウタ外部に引き出される。
このとき、右グリップ5側では、図15に示すように、第1左右操作伝達用プッシュプルケーブル11cのインナーケーブル13がアウタ外部に引き出され、第2左右操作伝達用プッシュプルケーブル11dのインナーケーブル13がアウタ内部に引き込まれる。これにより、右グリップ5側の可動片39には、時計回り(図15の矢印C2方向)に向かう操作力が加わり、可動片39とともに右かさ歯車40の従動歯車40bが矢印C2方向に回転する。右かさ歯車40の従動歯車40bが矢印C2方向に回転すると、右かさ歯車40の駆動歯車40aを介してこの操作力が左右軸41及びユニバーサルジョイント38に伝わり、右グリップ5が同様に右側に回転して、左グリップ4と右グリップ5とが右側回転操作方向に連動動作する。なお、左グリップ4を右側回転操作した時も、これを上下傾倒操作や左側回転操作した時と同様にプッシュプルケーブル11c,11dを引き−引き動作で使用するので、ケーブル弛みが極力少ない状態で相手側に操作力が伝達される。
さて、本例においては、連動操作伝達機構10で用いるプッシュプルケーブル11を上下方向と左右方向とで2本ずつ用意し、これらを引き−引きで使用する伝達機構とした。このため、グリップ4,5を上下方向に傾倒操作する際や、グリップ4,5を左右方向に回転操作する際、操作方向切り換わり時においてプッシュプルケーブル11のケーブル弛みが極力小さい動作状態をとらせることが可能となる。よって、プッシュプルケーブル11のインナーケーブル13は、図16に示すように、アウターケーシング12の内面にテンションを持って常時接触する状態をとる。即ち、グリップ4,5の操作方向が上下間、或いは左右間で切り換わる際に、インナーケーブル13がケーブル伸び量分だけアウターケーシング12内を動く動作をとらない。よって、グリップ4,5の操作方向を上下間や左右間で切り換えた際には、その操作力が直ぐに相手側に伝達されるので、左右のグリップ4,5を連動式とする場合に、これら左右のグリップ4,5の操作追従性を高いものとすることが可能となる。
また、グリップ4,5の左右方向の回転操作の伝達経路上に、その回動軸方向を90度変換可能なかさ歯車19,40を配置し、グリップ4,5を左右方向に回転操作した際に左右軸20(41)から取り出される回転出力が、上下軸9bと平行の軸向きをとるようにした。これにより、上下操作伝達用のプッシュプルケーブル11a,11bと左右操作伝達用のプッシュプルケーブル11c,11dとが平行向き状態をとるので、これら4本のプッシュプルケーブル11a〜11dを1つに束ねた配策をとることが可能となり、ケーブル経路のコンパクト化に寄与する。
本実施形態の構成によれば、以下に記載の効果を得ることができる。
(1)左右のグリップ4,5を連動動作させる連動操作伝達機構10として、グリップ4,5の操作方向である上下左右に合わせて計4本のプッシュプルケーブル11a〜11dを用い、これらプッシュプルケーブル11a〜11dを引き動作で使用する引き−引きケーブル式を採用した。これにより、プッシュプルケーブル11のインナーケーブル13は、アウターケーシング12の内部において上下左右の操作方向に関係なく、常時テンションを持った状態をとる。よって、グリップ4,5の操作方向が上下間や左右間で切り換わった際に、その時の操作力は直ぐに相手側に伝達されることになるので、左右のグリップ4,5を連動動作させるに際して追従遅れを生じ難くすることができる。
(2)左右のグリップ4,5を左右方向に回転操作した際の操作力をかさ歯車19,40で上下軸9bと平行の軸向きをとるようにしたので、引き−引き式ケーブルの4本のプッシュプルケーブル11a〜11dを束ねて配策することができ、ケーブル経路をコンパクト化することができる。即ち、左右のグリップ4,5の連動追従性を高くすべく4本のプッシュプルケーブル11a〜11dを用いたとしても、このケーブル経路を可能な限り小スペースで済ますことができる。
(3)プッシュプルケーブル11a〜11dは、仮に1本でも高い操作力伝達機能を持つものである。よって、左右のグリップ4,5に連動性を持たせる際の操作力伝達用のケーブルとしてプッシュプルケーブル11を用いれば、各々のケーブル線対11A,11Bで仮に片側1本が切断したとしても、ある程度の連動常態は確保される。このため、各々のケーブル線対11A,11Bで万が一、片側1本が切断した場合でも、左右のグリップ4,5の冗長性を確保することができる。
(4)プッシュプルケーブル11a〜11dには、ケーブル伸びが非常に小さい特性があるので、左右のグリップ4,5に連動性を持たせる際の操作力伝達用のケーブルとしてプッシュプルケーブル11を用いれば、グリップ4,5の操作感を剛性感の高いものとすることができ、高い操作フィーリングを確保することができる。
(5)左右のグリップ4,5の上下傾倒操作と左右回転操作とを許容する継ぎ手としてユニバーサルジョイント9を使用するので、上下軸9bと左右軸20(41)として働く部品が一部品で済むので、この種の部品にかかる部品点数を少なく抑えることができる。
(6)プッシュプルケーブル11のアウターケーシング12にはある程度の剛性があるので、本例のアウタ付きプッシュプルケーブル11はアウターケーシング12の剛性で以てその時の位置状態を維持することが可能である。よって、プッシュプルケーブル11としてアウタ付きのものを使用すれば、この種のケーブル線を支持するプーリ等が不要となるので、連動操作伝達機構10に必要となる部品点数を少なく抑えることができる。
なお、実施形態はこれまでに述べた構成に限らず、以下の態様に変更してもよい。
・ 連動操作伝達機構10で使用するケーブルは、必ずしもプッシュプルケーブル11に限定されず、例えば一般的なワイヤーケーブルを使用してもよい。
・ 連動操作伝達機構10は、上下操作伝達用のプッシュプルケーブル11a,11bと左右操作伝達用のプッシュプルケーブル11c,11dとを平行向き状態とするかさ歯車19,40を必ず持つ必要はなく、これは省略してもよい。
・ 軸方向変換機構は、必ずしもかさ歯車に限定されず、種々の歯車機構を採用してもよい。
・ 左右連動操作装置3は、図中では図示しているが、グリップ4,5を上下左右操作した際にこのグリップ4,5から手を離すと、グリップ4,5が自動で中立位置に復帰する中立位置復帰機構を含むものとする。なお、この中立位置復帰機構は、ばねの反力を用いるばね式や、モータの駆動力を用いるモータ式等が挙げられる。
・ 左右連動操作装置3は、必ずしもグリップ4,5が上下左右の計4方向に操作可能であることに限らず、これら4方向のうち少なくとも1方向に操作可能であればよいし、或いは5方向以上に操作可能であってもよい。
・ 左右連動操作装置3は、車両1の操作系に使用されることに限らず、一対のグリップ4,5を持つ操作系であれば、その搭載対象は特に限定されない。
次に、上記実施形態及び別例から把握できる技術的思想について、それらの効果とともに以下に追記する。
(1)請求項1〜4のいずれかにおいて、前記ケーブル線は、引き及び押しの両運動を相手側に伝達可能で、しかも線芯の周囲が被覆材によって覆われているアウタ付きプッシュプルケーブルである。この構成によれば、被覆材にはある程度の剛性があるので、アウタ付きプッシュプルケーブルは被覆材の剛性で以てその時の位置状態を維持する。よって、アウタ付きプッシュプルケーブルを使用すれば、ケーブル線を支持するプーリ等が不要となり、部品点数の削減に効果が高い。
一実施形態の左右連動操作装置がシートに取り付いた状態を示す斜視図。 左右連動操作装置の外観イメージを示す斜視図。 グリップの具体的な機械構成を示す正面側からの斜視図。 グリップの具体的な機械構成を示す背面側からの斜視図。 グリップ内のかさ歯車の機械構成を示す斜視図。 左右連動操作装置の背面側外観を示す背面図。 左右連動操作装置の電気的構成を示すブロック図。 下方傾倒操作時の左グリップの動作状態を示す側面図。 下方傾倒操作時の右グリップの動作状態を示す側面図。 上方傾倒操作時の左グリップの動作状態を示す側面図。 上方傾倒操作時の右グリップの動作状態を示す側面図。 左側回転操作時の左グリップの動作状態を示す側面図。 左側回転操作時の右グリップの動作状態を示す側面図。 右側回転操作時の左グリップの動作状態を示す側面図。 右側回転操作時の右グリップの動作状態を示す側面図。 引き−引き式のプッシュプルケーブルがとる動作状態を示す断面図。 従来の押し−引き式のプッシュプルケーブルがとる動作状態を示す断面図。
符号の説明
3…左右連動操作装置、4,5…操作手段としてのグリップ、9,38…ユニバーサルジョイント、9b,9d…操作軸を構成する上下軸、10…連動操作伝達機構、11(11a〜11d)…ケーブル線、第1ケーブル線、第2ケーブル線を構成するとしてのプッシュプルケーブル、11A,11B…ケーブル線対、19,40…軸方向変換機構としてのかさ歯車、20,41…操作軸を構成する左右軸。

Claims (4)

  1. 操作者が手にする操作箇所として操作手段が前記操作者の左右両側に一対配置され、一方に生じた操作力を他方に連動性を持って伝達可能な連動操作伝達機構により、2つの前記操作手段のうち一方を操作すると他方もそれに追従するように同方向に連動して動く左右連動操作装置において、
    前記連動操作伝達機構は、
    左右の前記操作手段を繋ぐ少なくとも2本のケーブル線を持ち、左右の前記操作手段のうち一方が一方向に操作されると、2本の前記ケーブル線のうち第1ケーブル線が前記一方側で引き込み動作をとりつつ第2ケーブル線がこれとは逆方向に連れ動きすることにより前記他方が前記一方向に追従して動き、前記操作手段のうち一方が他方向に操作されると、前記第2ケーブル線が前記一方側で引き込み動作をとりつつ前記第1ケーブル線がこれとは逆方向に連れ動きすることにより前記他方が前記他方向に追従して動く引き−引きケーブル式であることを特徴とする左右連動操作装置。
  2. 前記連動操作伝達機構は、前記操作手段が各々異なる方向を向く2つの操作軸の軸心回りに操作可能であることに合わせて、1つの前記操作軸に対して2本の前記ケーブル線からなるケーブル線対を2組持つ構成であって、
    前記操作手段の操作によって前記操作軸の回りに発生した操作力を前記ケーブル線に入力する際の入力軸が2つの前記操作軸の間で互いに平行向きをとるように、2つの前記操作軸のうち一方の軸出力を、前記他方の操作軸に対して平行向きをとるように軸変換を行う軸方向変換機構を備えたことを特徴とする請求項1に記載の左右連動操作装置。
  3. 前記ケーブル線は、引き及び押しの両運動を相手側に伝達可能なプッシュプルケーブルであることを特徴とする請求項1又は2に記載の左右連動操作装置。
  4. 前記操作手段は、各々異なる方向を向いた2つの操作軸の軸心回りに操作可能であり、一部品で回転及び傾倒の両動作を許容するユニバーサルジョイントによって2軸の軸心回りの動きが可能となっていることを特徴とする請求項1〜3のうちいずれか一項に記載の左右連動操作装置。
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