JP2009092713A - 画像形成装置、画像形成システムおよび画像形成プログラム - Google Patents

画像形成装置、画像形成システムおよび画像形成プログラム Download PDF

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Abstract

【課題】使用環境に応じて省電力性を高めることができ、また省電力態様からの復帰を早めることができると共に、実際の環境に則した正確な画像形成を行うことができる画像形成装置を提供する。
【解決手段】所定の媒体に画像形成を行う 画像形成手段(プリンタエンジン19)と、所定の移行期間が経過した際に、予め設定される省電力態様に装置自身を移行させる移行手段(節電制御部57)と、所定の期間における画像形成手段による画像形成を行う許容回数の閾値を設定する閾値設定手段(閾値テーブル格納部58)と、画像形成の回数を計数する計数手段(全体制御部54)と、計数結果と閾値設定手段によって設定された閾値とを比較する比較手段(全体制御部54)と、比較結果に基づいて所定の移行期間を変更する変更手段(節電制御部57)とを備えるようにした。
【選択図】図3

Description

本発明は、画像形成装置、画像形成システムおよび画像形成プログラムに関するものである。
従来から画像形成装置の一種としてのプリンタは、印刷を行う通常動作時(通常モード)より電力消費の少ないモード(省電力モードあるいは節電モード)を備えており、印刷データが一定時間以上来ない場合などに定着装置の電源をオフしたり、コントローラを低電力で動作させる省電力モードに移行して、待機している間の消費電力を抑えるような機能がある。
しかしながら、節電モードに移行すると、通常モードに復帰するまでの間、少なからず時間がかかる場合が多い。そのためプリンタの使用者(ユーザ)の立場からは、頻繁に省電力モードに移行しないことが望まれている。
一方で、最近は、所定期間を限って設備や内装を整えた職場環境を賃貸するレンタルオフィスなどにおいて、当該オフィス内に備え付けのプリンタについて、所定期間(例えば1日)に印刷可能な枚数の制限を設ける場合がある。
また、通常のオフィスにおいても経費削減を目的として、上記と同様に所定期間(例えば1日)に印刷可能な枚数の制限を設ける場合がある。
さらに、プリンタの使用者(ユーザ)毎に、印刷可能な枚数の制限を設定する場合もある。
このような印刷環境において、従来例におけるプリンタの省電力制御では、許容された印刷枚数を印刷し終わり、その後の印刷作業がないような場合であっても、節電移行時間が比較的長い状態におかれ、無駄な電力を消費する場合があった。
また、プリンタに送られてくる印刷ジョブの頻度が比較的高い場合には節電移行時間を長く設定し、頻度が比較的低い場合に節電移行時間を短く設定するという技術が知られている(特開2003−255778号公報)。
しかし、このような従来技術では、例えば一日の全ての印刷作業が終了し、その後の印刷がないような場合でも、節電移行時間が長くなったままとなり、無駄な電力を消費するという問題があった。
また、省電力モードから復帰する場合に、例えばプリンタエンジンの制御部の電源断を伴う節電では、その復帰時にエンジン制御部の復帰完了まで用紙構成を取得することができなかった。
したがって、トレイ構成に従って印刷するデータの処理を、プリンタエンジン部が復帰するまで遅延させなければならないという問題があった。
また、省電力モードに移行する前の構成を不揮発性メモリなどに保存する技術もある(特開2006−23611号公報等)が、省電力モード移行中に用紙交換等がされた場合には、その変更状態を認識できないため、誤った用紙情報によって処理を行なってしまい印刷に失敗する場合があるという問題があった。
特開2003−255778号公報 特開2006−23611号公報
本発明は、使用環境に応じて省電力性を高めることができ、実際の環境に則した正確な画像形成を行うことができる画像形成装置、画像形成システムおよび画像形成プログラムを提供することを目的とする。
前記課題を解決するため、請求項1の発明に係る画像形成装置は、所定の媒体に画像形成を行う画像形成手段と、所定の移行期間が経過した際に、予め設定される省電力態様に装置自身を移行させる移行手段と、所定の期間における前記画像形成手段による画像形成を行う許容回数の閾値を設定する閾値設定手段と、前記画像形成手段による画像形成の回数を計数する計数手段と、該計数手段による計数結果と前記閾値設定手段によって設定された閾値とを比較する比較手段と、該比較手段の比較結果に基づいて前記所定の移行期間を変更する変更手段とを備えることを特徴とする。
請求項2の発明に係る画像形成装置は、前記閾値設定手段は、互いに異なる複数の閾値を設定し、前記比較手段は、前記各閾値と前記計数手段による計数結果とを比較し、前記変更手段は、前記各閾値と計数結果との比較結果に応じて前記所定の移行期間を複数段階にわたって変更することを特徴とする。
請求項3の発明に係る画像形成装置は、装置自身の使用者毎に前記所定の移行期間を設定する移行期間設定手段と、前記使用者毎に画像形成を行う頻度を算出する頻度算出手段とをさらに備え、前記変更手段は、前記頻度算出手段によって算出された頻度を勘案して前記使用者毎に前記所定の移行期間を変更することを特徴とする。
請求項4の発明に係る画像形成装置は、前記頻度算出手段による前記使用者毎の頻度の算出結果に関する情報を、所定の時間毎に保存する履歴情報保存手段と、該履歴情報保存手段に保存されている情報に基づいて所定の期間における画像形成の頻度の平均値を取得する平均値取得手段とをさらに備え、前記閾値設定手段は、前記平均値取得手段によって取得された前記使用者毎の頻度の平均値を前記許容回数に乗算した値を前記閾値とすることを特徴とする。
請求項5の発明に係る画像形成装置は、前記頻度算出手段による前記使用者毎の頻度の算出結果に関する情報を、所定の時間毎に保存する履歴情報保存手段と、該履歴情報保存手段に保存されている情報に基づいて所定の期間における画像形成の頻度の最大値を取得する最大値取得手段とをさらに備え、前記閾値設定手段は、前記最大値取得手段によって取得された前記使用者毎の頻度の最大値を前記許容回数に乗算した値を前記閾値とすることを特徴とする。
請求項6の発明に係る画像形成装置は、前記頻度算出手段による前記使用者毎の頻度の算出結果に関する情報を、所定の時間毎に保存する履歴情報保存手段と、該履歴情報保存手段に保存されている情報に基づいて所定の期間における画像形成の頻度の最小値を取得する最小値取得手段とをさらに備え、前記閾値設定手段は、前記最小値取得手段によって取得された前記使用者毎の頻度の最小値を前記許容回数に乗算した値を前記閾値とすることを特徴とする。
請求項7の発明に係る画像形成装置は、前記閾値に所定の係数を重み付けする重み付け手段をさらに備えることを特徴とする。
請求項8の発明に係る画像形成装置は、前記閾値設定手段は、装置自身の使用者毎に所定の期間における画像形成を行う許容回数の閾値を設定することを特徴とする。
請求項9の発明に係る画像形成装置は、前記計数手段は、前記使用者毎に前記所定の期間における画像形成の回数を計数することを特徴とする。
請求項10の発明に係る画像形成装置は、前記履歴情報保存手段は、前記画像形成手段による画像形成に関する情報を併せて保存することを特徴とする。
請求項11の発明に係る画像形成装置は、前記画像形成に関する情報は、前記所定の媒体のサイズ,形態,質に関する情報を含むことを特徴とする。
請求項12の発明に係る画像形成装置は、前記省電力態様から画像形成可能な状態に復帰させる復帰処理を行う復帰手段を備え、該復帰手段は、前記履歴情報保存手段から画像形成に関する情報を読み出し、当該情報に基づいて復帰処理を行うことを特徴とする。
請求項13の発明に係る画像形成装置は、前記省電力態様から画像形成可能な状態に復帰させる復帰処理を行う復帰手段を備え、該復帰手段は、前記履歴情報保存手段から画像形成に関する2以上の情報を読み出し、当該各情報に基づいて複数の復帰処理を並行して行うことを特徴とする。
請求項14の発明に係る画像形成装置は、前記履歴情報保存手段に保存されている画像形成に関する情報について、所定の期間における頻度を算出する頻度算出手段を備え、前記復帰手段は、前記頻度算出手段で算出された頻度に応じて読み出す画像形成に関する情報を変更することを特徴とする。
請求項15の発明に係る画像形成装置は、前記復帰処理の途中または復帰完了後に、装置自身の画像形成に関する情報を取得する情報取得手段と、該情報取得手段で取得された情報と、前記履歴情報保存手段から読み出された情報とを比較する情報比較手段と、該情報比較手段により前記両情報が一致すると判定された場合には前記復帰処理を継続または処理結果を維持し、前記両情報が一致しないと判定された場合には前記復帰処理を中止または処理結果を破棄し、前記情報取得手段で取得された情報に基づいて新たな復帰処理を行うように制御する制御手段とをさらに備えることを特徴とする。
請求項16の発明に係る画像形成システムは、前記画像形成装置が2以上接続される場合において、各画像形成装置が備える計数手段の計数結果を集計する集計手段と、該集計手段による集計結果と前記閾値との比較結果に応じて前記所定の移行期間を変更するよう制御する制御手段とを備えることを特徴とする画像形成システム。
請求項17の発明に係る画像形成プログラムは、所定の媒体に画像形成を行う画像形成過程と、所定の移行期間が経過した際に、予め設定される省電力態様に装置自身を移行させる移行過程と、所定の期間における前記画像形成過程による画像形成を行う許容回数の閾値を設定する閾値設定過程と、前記画像形成過程による画像形成の回数を計数する計数過程と、該計数過程による計数結果と前記閾値設定過程によって設定された閾値とを比較する比較過程と、該比較過程の比較結果に基づいて前記所定の移行期間を変更する変更過程とを演算手段に実行させることを特徴とする。
本発明によれば以下の効果を奏することができる。
すなわち、請求項1に記載の発明によれば、本構成を有していない場合に比較して、計数結果との比較結果に基づいて所定の移行期間を変更しているので、使用環境に応じて省電力態様に移行する時間を調節することができ、省エネルギー性および利便性を向上させることができる。
請求項2に記載の発明によれば、本構成を有していない場合に比較して、複数の閾値と計数結果との比較結果に応じて所定の移行期間を複数段階にわたって変更しているので、使用環境に応じて省電力態様に移行する時間をより細かく調節することができ、省エネルギー性および利便性を一層向上させることができる。
請求項3に記載の発明によれば、本構成を有していない場合に比較して、使用者毎に画像形成を行う頻度を勘案して使用者毎に所定の移行期間を変更しているので、使用者毎に省電力態様に移行する時間を調節することができ、省エネルギー性および利便性を向上させることができる。
請求項4に記載の発明によれば、本構成を有していない場合に比較して、使用者毎の頻度の平均値を許容回数に乗算した値を閾値としているので、使用環境に則して省電力態様に移行する時間を調節することができ、省エネルギー性および利便性を向上させることができる。
請求項5に記載の発明によれば、本構成を有していない場合に比較して、使用者毎の頻度の最大値を許容回数に乗算した値を閾値としているので、使用環境に則して省電力態様に移行する時間を調節することができ、省エネルギー性および利便性を向上させることができる。
請求項6に記載の発明によれば、本構成を有していない場合に比較して、使用者毎の頻度の最小値を許容回数に乗算した値を閾値としているので、使用環境に則して省電力態様に移行する時間を調節することができ、省エネルギー性および利便性を向上させることができる。
請求項7に記載の発明によれば、本構成を有していない場合に比較して、閾値に所定の係数を重み付けしているので、使用環境により則して省電力態様に移行する時間を調節することができ、省エネルギー性および利便性を向上させることができる。
請求項8に記載の発明によれば、本構成を有していない場合に比較して、装置自身の使用者毎に所定の期間における画像形成を行う許容回数の閾値を設定しているので、使用環境に応じて省電力態様に移行する時間を調節することができ、省エネルギー性および利便性を向上させることができる。
請求項9に記載の発明によれば、本構成を有していない場合に比較して、使用者毎に所定の期間における画像形成の回数を計数しているので、使用者毎に省電力態様に移行する時間を調節することができ、省エネルギー性および利便性を向上させることができる。
請求項10に記載の発明によれば、本構成を有していない場合に比較して、履歴情報保存手段は画像形成手段による画像形成に関する情報を併せて保存しているので、この情報を利用して利便性を高めることができる。
請求項11に記載の発明によれば、本構成を有していない場合に比較して、画像形成に関する情報は、所定の媒体のサイズ,形態,質に関する情報を含んでいるので、これらの情報を利用して利便性を高めることができる。
請求項12に記載の発明によれば、本構成を有していない場合に比較して、履歴情報保存手段から画像形成に関する情報を読み出し当該情報に基づいて復帰処理を行っているので、省電力態様からの復帰を早めることができ、利便性を向上させることができる。
請求項13に記載の発明によれば、本構成を有していない場合に比較して、履歴情報保存手段から画像形成に関する2以上の情報を読み出し当該各情報に基づいて複数の復帰処理を並行して行っているので、省電力態様からの復帰をより早めることができ、利便性を向上させることができる。
請求項14に記載の発明によれば、本構成を有していない場合に比較して、算出された頻度に応じて読み出す画像形成に関する情報を変更しているので、使用環境に応じて省電力態様からの復帰を早めることができ、利便性を向上させることができる。
請求項15に記載の発明によれば、本構成を有していない場合に比較して、情報が一致すると判定された場合には復帰処理を継続または処理結果を維持し、情報が一致しないと判定された場合には復帰処理を中止または処理結果を破棄し、情報取得手段で取得された情報に基づいて新たな復帰処理を行うようにしているので、使用環境に応じて省電力態様からの復帰を早めることができると共に、実際の環境に則した正確な画像形成を行うことができる。
請求項16に記載の発明によれば、本構成を有していない場合に比較して、集計結果と閾値との比較結果に応じて所定の移行期間を変更しているので、システム全体の使用環境に省電力態様に移行する時間を調節することができ、省エネルギー性および利便性を向上させることができる。
請求項17に記載の発明によれば、本構成を有していない場合に比較して、計数結果との比較結果に基づいて所定の移行期間を変更しているので、使用環境に応じて省電力態様に移行する時間を調節することができ、省エネルギー性および利便性を向上させることができる。
以下、本発明の一例としての実施の形態を図面に基づいて詳細に説明する。ここで、添付図面において同一の部材には同一の符号を付しており、また、重複した説明は省略されている。なお、ここでの説明は本発明が実施される最良の形態であることから、本発明は当該形態に限定されるものではない。
(第1の実施の形態)
図1から図6を参照して、本発明についての第1の実施の形態に係る画像形成システムS1および画像形成装置(プリンタ)PR1について説明する。
図1は、第1の実施の形態に係る画像形成システムS1の構成を示すブロック図である。
図1に示すように、画像形成システムS1は、LAN等のネットワークNを介して、画像形成装置の一種としてのプリンタPR1と、パーソナルコンピュータ等で構成される情報処理装置PC1とが接続されて構成されている。
なお、本実施の形態では、プリンタPR1、情報処理装置PC1ともに1台ずつ接続されている場合を示しているが、これには限定されずそれぞれ2台以上を接続してもよいし、その他にネットワーク機能を有する画像入力装置(スキャナ等)などを接続してもよい。
また、プリンタPR1の種別は特には限定されず、レーザプリンタ,フルカラープリンタ,インクジェットプリンタ等の何れであってもよい。
プリンタPR1は、図1に示すように、所定の期間(例えば1日)の印刷制限枚数を監視する印刷制限管理部51と、情報処理装置PC1との間で印刷データ等の各種情報を送受信する入出力制御部52と、受信したデータの解析を行うデータ解析部53と、マイクロコンピュータ等で構成され各部を制御する全体制御部54と、データ解析部53で解析されたデータを印刷可能なビットマップデータに変換するデータ変換部55と、ビットマップデータに基づいて印刷を実行する印刷部56と、全体制御部54から節電移行時間の通知を受けて印刷の実行が行われない時間を監視する節電制御部57等から構成されている。
節電制御部57は、印刷の実行が行われない時間が、節電移行時間を経過した場合には、通常よりも消費電力を抑える節電モード(省電力モード)への切り替え制御を行う。
また、印刷制限管理部51は、印刷枚数が印刷制限枚数に達した場合に、全体制御部54に通知を行う。
次に、図2のブロック図を参照して、全体制御部54等から成る制御系(コントローラ)の構成例について説明する。
プリンタPR1の制御系は、後述するROM13やRAM14からコントロールソフトウェアを読み出して実行するCPU12と、コントロールソフトウェアを格納するROM13と、情報処理装置PC1からの受信データなどの各種データを保存するRAM14と、コントロールソフトウェア等を格納するEEPROM15と、情報処理装置PC1とネットワークNを介してデータを送受信する入出力インターフェイス(入出力I/F)16と、プリンタエンジン19と通信を行うためのエンジンインターフェイス(エンジンI/F)17と、電源制御を行う電源制御ユニット20と、プリンタPR1の状態を示す液晶パネルやユーザが各種設定を行うためのスイッチなどを備えた操作パネル21と、操作パネル21と通信を行う操作パネルインターフェイス(操作パネルI/F)18とから構成されている。
次に、図3のフローチャートを参照して、画像形成システムS1のプリンタPR1で実行される節電移行時間変更処理の処理手順について説明する。
この処理が開始されると、まずステップS10でプリンタPR1の電源が投入されると、ステップS11に移行する。
ステップS11では、全体制御部54が印刷制限管理部51に所定の期間(本実施の形態では1日)の印刷制限枚数を通知してステップS12に移行する。
ステップS12では、節電制御部57に初期の節電移行時間(本実施の形態では10分)を通知してステップS13に移行する。
ステップS13では、印刷済み枚数が印刷制限枚数を超えたか否かが判定され、「No」の場合には計数処理を繰り返し、「Yes」の場合にはステップS14に移行する。
ステップS14では、節電制御部57に変更する節電移行時間(本実施の形態では1分)を通知して処理を終了する。
図4のタイムチャートに上記処理の実行例を示す。
図4の例では、印刷ジョブJ1〜J6が有った場合に、各印刷ジョブによる印刷枚数が累計され、印刷ジョブJ6で印刷制限枚数に達しているので、この時点t1で、節電移行時間を初期値の10分から、より短い節電移行時間である1分に変更している。
これにより、印刷枚数が印刷制限枚数を超えて、以降の印刷ジョブが来ない状態における節電移行時間を通常時より短くしているので、使用環境に応じて省エネルギー性を向上させることができる。
また、印刷枚数が印刷制限枚数を超えるまでは、比較的長い節電移行時間を維持しているので、プリンタPR1のユーザの利便性を向上させることができる。
次に、図5のフローチャートを参照して、画像形成システムS1のプリンタPR1で実行される他の節電移行時間変更処理の処理手順について説明する。
この処理が開始されると、まずステップS20でプリンタPR1の電源が投入されると、ステップS21に移行する。
ステップS21では、全体制御部54が印刷制限管理部51に所定の期間(本実施の形態では1日)の印刷制限枚数と、節電移行時間変更に用いる閾値を通知してステップS22に移行する。
ステップS22では、節電制御部57に初期の節電移行時間(本実施の形態では10分)を通知してステップS23に移行する。
ステップS23では、印刷済み枚数が閾値(本実施の形態に示す例では、印刷制限枚数を100とした場合に、その90%の90を閾値としている。図6参照)を超えたか否かが判定され、「No」の場合には計数処理を繰り返し、「Yes」の場合にはステップS24に移行する。
ステップS24では、節電制御部57に変更する節電移行時間(本実施の形態では1分)を通知して処理を終了する。
図6のタイムチャートに上記処理の実行例を示す。
図6の例では、印刷ジョブJ1〜J6が有った場合に、各印刷ジョブによる印刷枚数が累計され、印刷ジョブJ5で閾値(90)に達しているので、この時点t2で、節電移行時間を初期値の10分から、より短い節電移行時間である1分に変更している。
これにより、印刷枚数が閾値を超えて、以降の印刷ジョブが来る確率が低下した状態における節電移行時間を通常時より短くしているので、使用環境に応じて省エネルギー性を向上させることができる。
また、印刷枚数が閾値を超えるまでは、比較的長い節電移行時間を維持しているので、プリンタPR1のユーザの利便性を向上させることができる。
(第2の実施の形態)
次に、図7から図10に基づいて、本発明についての第2の実施の形態に係る画像形成システムS2について説明する。
なお、第1の実施の形態に係る画像形成システムS1と同様の構成については、同一符号を付して詳細な説明は省略する。
第2の実施の形態に係る画像形成システムS2に適用される画像形成装置(プリンタ)PR2と、第1の実施の形態に係る画像形成システムS1に適用される画像形成装置(プリンタ)PR1との相違点は、プリンタPR2が全体制御部54に接続される閾値テーブル格納部58を備える点である。
閾値テーブル格納部58には、図8に例示するような閾値テーブルが格納されている。
図8に示す閾値テーブルでは、No.1〜4の4つの閾値が例示されている。
No.1として閾値0%で節電移行時間10分、No.2として閾値30%で節電移行時間8分、No.3として閾値60%で節電移行時間6分、No.4として閾値90%で節電移行時間1分となっている。
即ち、図8に示す例では、閾値の値(%)が高くなる程、節電移行時間が短くなるように設定されている。
また、プリンタPR2の制御系の構成は図2に示すプリンタPR1の制御系の構成と同様である。
次に、図9のフローチャートを参照して、画像形成システムS2のプリンタPR2で実行される節電移行時間変更処理の処理手順について説明する。
この処理が開始されると、まずステップS30でプリンタPR2の電源が投入されると、ステップS31に移行する。
ステップS31では、節電制御部57に、閾値テーブルのNo.1の節電移行時間(図8の例では10分)を通知してステップS32に移行する。
ステップS32では、全体制御部54が印刷制限管理部51に所定の期間(本実施の形態では1日)の印刷制限枚数を通知してステップS33に移行する。
ステップS33では、閾値テーブルのNo.[i]に「2」を設定してステップS34に移行する。
ステップS34では、閾値テーブルのNo.[i]は、設定値N(本実施の形態では、図8に示すように、「4」が設定値)以下か否かが判定され、「No」の場合には処理を終了し、「Yes」の場合にはステップS35に移行する。
ステップS35では、印刷制限管理部51に閾値テーブルのNo.[i]に対応する閾値を通知してステップS36に移行する。
ステップS36では、印刷済み枚数が閾値を超えたか否かが判定され、「No」の場合には計数処理を繰り返し、「Yes」の場合にはステップS37に移行する。
ステップS37では、節電制御部57に閾値テーブルのNo.[i]に対応する節電移行時間を通知してステップS38に移行し、閾値テーブルのNo.[i]を「1」インクリメントして処理を終了する。
図10のタイムチャートに上記処理の実行例を示す。
図10の例では、印刷ジョブJ1〜J6が有った場合に、各印刷ジョブによる印刷枚数が累計される。
そして、閾値テーブルのNo.2の閾値(30%)を超えるまで(0〜T2)は、閾値テーブルのNo.1の節電移行時間(図8の例では10分)に維持している。
また、印刷ジョブJ2で印刷枚数がNo.2の閾値(30%)を超えた時点T2で、閾値テーブルのNo.2の節電移行時間(図8の例では8分)に変更している。
また、印刷ジョブJ4で印刷枚数がNo.3の閾値(60%)を超えた時点T3で、閾値テーブルのNo.3の節電移行時間(図8の例では6分)に変更している。
また、印刷ジョブJ5で印刷枚数がNo.4の閾値(90%)を超えた時点T4で、閾値テーブルのNo.4の節電移行時間(図8の例では1分)に変更している。
これにより、印刷枚数が複数段階の閾値を超える毎に、節電移行時間を通常時より短くしているので、使用環境に応じて省エネルギー性を向上させることができる。
(第3の実施の形態)
次に、図11から図13に基づいて、本発明についての第3の実施の形態に係る画像形成システムS3について説明する。
図11は、第3の実施の形態に係る画像形成システムS3の構成を示すブロック図である。
図11に示すように、画像形成システムS3は、LAN等のネットワークNを介して、画像形成装置の一種としてのプリンタPR3と、ホスト端末としての情報処理装置(例えば、パーソナルコンピュータ等で構成される)PC2とが接続されて構成されている。
なお、本実施の形態では、プリンタPR3、情報処理装置PC2ともに1台ずつ接続されている場合を示しているが、これには限定されずそれぞれ2台以上を接続してもよいし、その他にネットワーク機能を有する画像入力装置(スキャナ等)などを接続してもよい。
また、プリンタPR3の種別は特には限定されず、レーザプリンタ,フルカラープリンタ,インクジェットプリンタ等の何れであってもよい。
ホスト端末PC2は、液晶ディスプレイ等で構成される表示部111と、キーボードやマウスなどの入力デバイスからなる入力/操作部112と、文書ファイルが保存される記憶部113と、装置全体の制御を行うホスト端末制御部114と、ネットワークNからのデータ送受信を行うホスト端末インターフェイス部(ホスト端末I/F部)119から構成されている。
ホスト端末制御部114には、記憶部113に保存されている文書ファイルの管理を行うファイル管理部115と、文書ファイルの編集、印刷操作などの処理を行うアプリケーション部116と、文書ファイルをプリンタPR3で印刷するためのデータを作成する印刷データ作成部117と、プリンタPR3に対してホスト端末PC2の使用開始情報や印刷制限枚数などを通知する状態情報通知部118とから構成されている。
一方、プリンタPR3は、タッチパネルなどの操作部121と、用紙にデータを出力する印刷実行部122と、ネットワークNからのデータ送受信を行うプリンタインターフェイス部(プリンタI/F部)123と、装置全体の制御を行うプリンタ制御部124と、プリンタPR3の設定や履歴情報などを保存する記憶部(履歴情報保存手段)130とから構成されている。
プリンタ制御部124には、ホスト端末PC2から受信した印刷データの解析を行う印刷データ解析部125と、解析したデータを印刷実行部122で用紙に出力できる形に変換する印刷データ変換部126と、プリンタPR3を節電モードに移行させたり、節電モードから復帰させる制御を行う節電制御部127と、ホスト端末PC2からの印刷制限を行う印刷制限管理部128と、ホスト端末PC2から状態情報を受信し解析する状態情報解析部129とから構成されている。
次に、図12のフローチャートを参照して、上記構成の画像形成システムS3で実行される節電移行時間変更処理の処理手順について説明する。
ここで、本実施の形態における節電移行時間変更処理は、例えばユーザAがホスト端末PC2を使用してプリンタPR3で印刷を行う動作において、ユーザAがホスト端末PC2の使用を開始してからある設定枚数までの間は、節電移行時間を長くすることでユーザの利便性を向上させ、設定枚数を超えた場合には節電移行時間を短くすることで節電効果(省エネルギー性)を高めるというものである。
なお、本実施の形態では、ユーザAの印刷枚数制限は20枚に設定されているものとする。
この処理が開始されると、まずステップS40で、初期設定として節電移行時間を1分に設定してステップS41に移行する。
その後、ユーザAがホスト端末PC2の使用を開始するまでそのまま待ち、ユーザAがホスト端末PC2にログインした場合に、ホスト端末PC2の使用開始情報が状態通知部118からネットワークNを経由してプリンタPR3の状態情報解析部129に通知されて、ホスト端末PC2の使用開始を認識する(ステップS41で「Yes」と判定された場合)。
次に、ステップS42で、ホスト端末PC2からユーザIDとそのユーザの印刷制限枚数を取得してステップS43に移行する。
ステップS43では、そのIDが記憶部130に保存されているか否かが判定される。
なお、今までにプリンタPR3を使用したことがあるユーザである場合には、記憶部130にIDとそのユーザの履歴情報が保存されている。
ここで履歴情報とは、印刷制限枚数に対してユーザが印刷した割合の値であり、制限枚数まで印刷した場合は100%、制限枚数の半分まで印刷すれば50%である。
そして、印刷割合の履歴情報が保存されている場合(「Yes」の場合)は、その情報から閾値を算出してステップS45に移行する。
ここで算出される閾値は、節電移行時間を元に戻す設定枚数を求めるための値である。 表1は、ユーザAの履歴情報を例示するものである。
Figure 2009092713
この例では、ユーザAは例えば過去25回にわたってホスト端末PC2を使用しており、使用ごとの印刷割合が表1のような履歴情報として保存されている。
ここで閾値は履歴として保存されている印刷割合(%)の平均値であり、閾値から節電移行時間を切り替える設定枚数は下記のように算出できる。
設定枚数 = 閾値/100 × 制限枚数
なお、閾値の平均値は、下記の数1で表される。
Figure 2009092713
表1のデータから上記数1に基づいて閾値を求めると50.4となり、小数点以下を切り捨てると閾値は50%と求めることができ、設定枚数は10枚と算出することができる。
なお、閾値を履歴として保存されている印刷割合(%)の最大値あるいは最小値とすることもできる。また、閾値に所定の係数を重み付けするようにしてもよい。
一方、IDが保存されていない場合(ステップS43で「No」の場合)、即ちプリンタPR3を初めて使用するユーザである場合は、ステップS46に移行して、初期設定の閾値(ここでは80%とする)から設定枚数を算出して設定する。
閾値を設定後、ステップS45において、節電制御部127で節電移行時間を10分に設定し直し、ユーザAが印刷を行った後すぐに節電状態に移行しないような設定とする。これにより、利便性を向上させることができる。
次いで、ステップS47で、ホスト端末PC2から使用終了情報が通知されたかを状態情報解析部129で監視し、使用終了していない場合(「No」の場合)は、印刷実行部122で印刷された枚数が閾値である50%を超えたかを印刷制限管理部128で監視する(ステップS49)。
ホスト端末PC2からの印刷が閾値である50%を越えた場合(ステップS49で「Yes」の場合)には、節電移行時間を1分に設定し直して処理を終了する。 一方、ホスト端末PC2が使用終了した場合(ステップS47で「Yes」の場合)には、ステップS48に移行して、ユーザAが印刷した枚数を履歴データとして記憶部130に保存した後、節電移行時間を1分に設定し直して処理を終了する。
これにより、プリンタPR3の省エネルギー性を向上させることができる。
図13に上記処理の実行例を示す。
図13は、印刷ページ数累計と節電移行時間を示すグラフである。
グラフ(A)は、印刷ページ数累計を縦軸に、横軸を時間軸にして時間経過ごとに印刷ジョブがJ1〜J7まで実行されている。
グラフ(B)は、節電移行時間を縦軸に、横軸はグラフ(A)に連動した時間軸となっている。
ここで、節電移行時間が長いほど、印刷などの操作が終了してから節電モードに移行するまでの時間が長いため、利便性が良くなる。
図13の例では、ホスト端末PC2が使用される前(時点t10よりも前)までは節電移行時間が1分に設定されており、ホスト端末PC2使用開始と共に節電移行時間が10分に設定される。
その後、印刷ジョブがJ1〜J3まで実行されて印刷ページ数が増えていき、印刷ジョブJ4を実行した時点t11で、閾値である50%を越えたので節電移行時間が1分に戻されている。
このように、プリンタPR3の各ユーザの印刷割合を履歴情報として保存しておくことで、ユーザごとの閾値を設定することができ、いつも印刷割合が少ないユーザに対しては比較的少ない割合で節電移行時間を短くすることで節電効果を向上させることができ、逆にいつも印刷割合が多いユーザに対しては節電移行時間が比較的長い状態で保持され利便性を向上させることができる。
(第4の実施の形態)
次に、図14から図16に基づいて、本発明についての第4の実施の形態に係る画像形成システムS4について説明する。
図14は、第4の実施の形態に係る画像形成システムS4の構成を示すブロック図である。
図14に示すように、画像形成システムS4は、LAN等のネットワークNを介して、画像形成装置の一種としてのプリンタPR4と、ホスト端末として3台の情報処理装置(例えば、パーソナルコンピュータ等で構成される)PC3〜PC5とが接続されて構成されている。
なお、プリンタPR4および情報処理装置の接続数は任意に変更可能である。また、ネットワーク機能を有する画像入力装置(スキャナ等)などを接続してもよい。
また、プリンタPR4の種別は特には限定されず、レーザプリンタ,フルカラープリンタ,インクジェットプリンタ等の何れであってもよい。
また、プリンタPR4の構成は、図11に示す第3の実施の形態に係るプリンタPR3と同じである。
また、ホスト端末PC3〜PC5の構成は、図11に示す第3の実施の形態に係るホスト端末PC2と同じである。
本実施の形態では、複数ユーザがホスト端末PC3〜PC5を介して同時にプリンタPR4にアクセスしている場合について示す。
ここで、図15のフローチャートを参照して、上記構成の画像形成システムS4で実行される節電移行時間変更処理の処理手順について説明する。
なお、本実施の形態では、ユーザAの印刷制限枚数は20枚、ユーザBの制限枚数は80枚、ユーザCの制限枚数は50枚にそれぞれ設定されているものとする。
この処理が開始されると、ステップS60で、初期値として節電移行時間を1分に設定してステップS61に移行する。
ステップS61では、ユーザがホスト端末の使用を開始するまでそのまま待ち(「No」の場合)、ユーザAがホスト端末PC3にログインした場合に、ホスト端末PC3の使用開始情報がネットワークNを経由してプリンタPR3に通知されて、ホスト端末PC3の使用開始を認識する(「Yes」の場合)。
次に、ステップS62で、ホスト端末PC3からユーザIDとそのユーザの印刷制限枚数を取得して、そのIDが記憶部130に保存されているか確認する(ステップS63)。 プリンタPR4を一度でも使用したことのあるユーザの場合は、記憶部130にIDとそのユーザの印刷割合が履歴情報として保存されている。そして、IDが保存されている場合には、印刷割合の履歴情報から閾値を算出する(ステップS64)。
ここで、表2は、ユーザA、ユーザB、ユーザCの履歴情報を例示する。
Figure 2009092713
表2に基づいて各ユーザの印刷割合の平均値を、上述の第3の実施の形態で示した数1によって求めると、ユーザAは50.4となり小数点以下切捨てると50%、ユーザBは70.6となり同様に70%、ユーザCは40%と算出される。
なお、閾値を履歴として保存されている印刷割合(%)の最大値あるいは最小値とすることもできる。また、閾値に所定の係数を重み付けするようにしてもよい。
一方で、IDが保存されていない場合(ステップS63で「No」の場合)、即ちプリンタPR4を初めて使用するユーザである場合には、初期設定の閾値(ここでは80%とする)を設定する(ステップS65)。
次いで、ステップS66に移行して、節電移行時間を10分に設定し直して、ユーザAが印刷を行った後すぐに節電状態に移行しない設定にする。これにより、ユーザAの利便性を向上させることができる。
その後、ステップS67に移行して、別のユーザがプリンタPR4に接続したか確認を行い、例えばユーザBやユーザCが接続した場合は再びステップS62から同様の処理を実行してそのユーザの閾値を設定する。
次にステップS68で、ホスト端末から使用終了情報が通知されたかを監視し、使用終了したと判定された場合は、ステップS69に移行してその端末を使用していたユーザの印刷割合を履歴データとして保存する。
また、ステップS68で使用終了していないと判定された場合には、ステップS70に移行して、全ホスト端末が閾値を超えたか、また全ホスト端末が使用終了したかの確認を行い、「Yes」の場合には、ステップS71に移行して、節電移行時間を1分に設定し直して処理を終了する。
また、ステップS70で「No」の場合にはステップS67に戻りホスト端末の確認処理を行う。
図16に、ユーザA、ユーザB、ユーザCとそれらユーザが同時に使用した場合の印刷ページ数累計と節電移行時間のグラフ(a)〜(d)を示す。
グラフ(a)〜(c)において、上側のグラフは印刷ページ数累計を縦軸に、横軸を時間軸にして時間経過ごとに印刷ジョブが実行されて印刷枚数が増加している。また、下側のグラフは節電移行時間を縦軸に、横軸は上のグラフに連動した時間軸となっている。
ユーザAのケースを示すグラフ(a)では、ホスト端末PC3が使用される前までは節電移行時間が1分に設定されており、ユーザAがホスト端末PC3の使用開始(時点t20)と共に節電移行時間が10分に切り替えられている。
その後、印刷ジョブが実行されて印刷ページ数が増えていき、閾値である50%を越えた時点t21で節電移行時間が1分に戻されて、印刷制限枚数の20枚まで印刷が行われる。
ユーザBのケースを示すグラフ(b)では、ユーザBがホスト端末PC4の使用開始と共に節電移行時間が1分から10分に切換えられ、その後、印刷ジョブが実行されて印刷ページ数が増えていき、閾値である70%を越えた時点(t22)で節電移行時間が1分に戻されて、印刷制限枚数の80枚まで印刷が行われる。
ユーザCのケースを示すグラフ(c)では、ユーザCがホスト端末PC5の使用開始(時点t24)と共に節電移行時間が1分から10分に切換えられ、その後、印刷ジョブが実行されて印刷ページ数が増えていくが、閾値である40%まで印刷されずにホスト端末PC5の使用を終了したため節電移行時間が初期値の1分に戻される。
グラフ(d)は、グラフ(a)〜(c)に示すケースが同時に行われた場合の節電移行時間推移であり、グラフ(a)〜(c)における節電移行時間を足し合わせたものとなっている。
このように、本実施の形態によれば、プリンタPR4の各ユーザの履歴情報から各閾値を割り出し、それらに従って節電移行時間を切り替えているので、全ユーザの利便性を向上させることができる。
(第5の実施の形態)
次に図17から図25に基づいて、本発明についての第5の実施の形態に係る画像形成システムS5について説明する。
図17は、第5の実施の形態に係る画像形成システムS5の構成を示すブロック図である。
図17に示すように、画像形成システムS5は、LAN等のネットワークNを介して、画像形成装置の一種としてのプリンタPR5と、パーソナルコンピュータ等で構成される情報処理装置PC6とが接続されて構成されている。
なお、本実施の形態では、プリンタPR5、情報処理装置PC6ともに1台ずつ接続されている場合を示しているが、これには限定されずそれぞれ2台以上を接続してもよいし、その他にネットワーク機能を有する画像入力装置(スキャナ等)などを接続してもよい。
また、プリンタPR5の種別は特には限定されず、レーザプリンタ,フルカラープリンタ,インクジェットプリンタ等の何れであってもよい。
プリンタPR5は、情報処理装置PC6から受信した印刷データを解読し、印刷イメージ信号に変換して印刷機構部201に送るコントローラ200と、用紙に画像を形成する印刷機構部201と、液晶パネルと操作スイッチ等で構成され各種情報の表示や設定入力等を行うコントロールパネル202と、印刷機構部201が備えるメカコントローラ201a等の各部に電源を供給する低電圧電源(3.3V)203,高圧電源(1000V)204,低圧電源(24V)205等から構成されている。
次に、図18のブロック図を参照して、プリンタPR5のコントローラ200の構成について説明する。
コントローラ200は、制御プログラム等を格納したプログラムROM304と、この制御プログラムに基づいて各種演算処理を行うCPU300と、各種データを格納する不揮発性メモリ302と、CPU300のワークエリア等を提供するRAM303と、各部の統合的な制御を行うASIC301とから構成されている。
このような構成のコントローラ200は、情報処理装置PC6から受信した印刷データを印刷イメージ信号に変換するなどの処理W行う。
また、不揮発性メモリ302は、プリンタPR5の電源をオフした場合に設定値などの情報を記憶する。そして、次回に電源オンされた時に、オフ時の設定状態に復帰させるため情報を提供する。
ここで、本実施の形態に係る画像処理システムS5の動作を説明する前に、図19の状態遷移図を参照して、従来の節電移行制御について説明する。
図19の状態遷移図において、X軸は時間、上段に電力の推移、下段に情報処理装置PC6から受信する印刷ジョブの有無を示す。
そして、印刷ジョブが頻繁に受信される場合は、比較的長い節電移行時間(t100)が設定される。
印刷ジョブが少ない場合は、比較的短い節電移行時間t102が設定される。
ここで最後の印刷ジョブJ100に注目すると、最後のジョブJ100の直前の印刷頻度が高い場合には、比較的長い節電移行時間t103が設定され、その後に印刷が行われないにも関わらず、節電移行時間t103の時間帯において電力が高い状態が維持され、電力の無駄が生じていることが分かる。
これに対して、本実施の形態では、プリンタPR5の電源がオンされてからからオフされるまでの印刷ジョブ数を所定の期間(本実施の形態では1日)の印刷ジョブ数として不揮発性メモリ302に記憶し、毎日蓄積する。
ここで、図20のフローチャートを参照して、画像形成システムS5のプリンタPR5で実行される履歴作成処理の処理手順について説明する。
この処理が開始されると、ステップS80で電源がオンされステップS81で前日の総ジョブ数を頻度履歴データに加えて更新した後にステップS82に移行する。
ステップS82では、情報処理装置PC6から印刷ジョブを受信したか否かが判定され、「No」の場合にはステップS83に移行してプリンタPR5の電源をオフして処理を終了する。
また、「Yes」の場合には、印刷ジョブ数をカウントして不揮発性メモリ302に書き込んでステップS85に移行する。
ステップS85では、過去1ヶ月分のデータはあるか否かが判定され、「No」の場合にはステップS82に戻り、「Yes」の場合にはステップS86に移行する。
ステップS86では、最大頻度の印刷ジョブ数Nを求めた後に処理を終了する。
図21に示すグラフは、ある月間の印刷ジョブの頻度を示す。
このグラフでは、縦軸に頻度(回数)、横軸に1日の印刷ジョブ数をとっている。このグラフによれば、1日の印刷ジョブ数が350であった頻度が10回で一番高くなっていることが分かり、この例によれば、図20のフローチャートのステップS86における最大頻度N=350ということになる。
次に、図22のフローチャートを参照して、画像形成システムS5のプリンタPR5で実行される節電移行時間変更処理の処理手順について説明する。
この処理が開始されると、ステップS90で情報処理装置PC6から印刷データを受信してステップS91に移行し、印刷機構部201によって印刷処理を実行してステップS92に移行する。
ステップS92では、印刷枚数が、設定したジョブ数N(上述の最大頻度N:350)に達したか否かが判定され、「No」の場合にはステップS90に戻って同様の処理を継続し、「Yes」の場合にはステップS93に移行する。
ステップS93では、節電移行時間を変更(本実施の形態では短くする)して処理を終了する。
図23は、節電移行時間変更処理の実行例を示す状態遷移図である。
この例では、設定したジョブ数N(最大頻度N:350)に達した最後の印刷ジョブJ200の近辺で、比較的短い節電移行時間t202に変更されている。
これにより、図19に示す従来の節電制御に比べて、E1に相当する分の電力を節約することができる。
なお、設定したジョブ数Nを超えた以降も印刷ジョブが発生する場合も有るが、図21のグラフから分かるように、印刷ジョブ数「350」の頻度がピークであり、他の印刷ジョブ数となる確率は低いといえるから、ユーザに与える利便性の悪化の影響は少ないと考えられる。
また、上記実施の形態では、印刷ジョブの総量を1日単位で集計して頻度を集計した場合を示したが、1日単位に限定されるものではなく、種々の時間単位で実施可能である。
図24の状態遷移図に示す他の実施例では、例えば1時間ごとの印刷ジョブ頻度を求め、最も頻度の高い印刷ジョブ数になった時点(T400あるいはT401)で、比較的短い節電移行時間t301,t302に変更している。
これにより、E1,E2に相当する分の電力を節約することができる。
次に、図25のフローチャートを参照して画像形成システムS5のプリンタPR5で実行される他の履歴作成処理の処理手順について説明する。
この履歴作成処理では、履歴として使用するデータをジョブ数ではなく、印刷枚数として、1日の総印刷枚数の頻度データを作成する。
この処理が開始されると、ステップS100で電源がオンされステップS101で前日の総印刷枚数を頻度履歴データに加えて更新した後にステップS102に移行する。
ステップS102では、情報処理装置PC6から印刷ジョブを受信したか否かが判定され、「No」の場合にはステップS103に移行してプリンタPR5の電源をオフして処理を終了する。
また、「Yes」の場合には、ステップS104で印刷枚数をカウントして不揮発性メモリ302に書き込んでステップS105に移行する。
ステップS105では、過去1ヶ月分のデータはあるか否かが判定され、「No」の場合にはステップS102に戻り、「Yes」の場合にはステップS106に移行する。
ステップS106では、最大頻度の印刷枚数Nを求めた後に処理を終了する。
図22のフローチャートにおいて、設定ジョブ数Nを設定印刷枚数Nに置き換えることにより、同様の節電移行時間変更処理を行うことができる。
なお、上述の履歴作成処理および節電移行時間変更処理をプリンタPR5ではなく、情報処理装置PC6で実行し、得られた情報等をネットワークNを介してプリンタPR5に送信して使用するようにしてもよい。
(第6の実施の形態)
次に、図26から図28に基づいて、本発明についての第6の実施の形態に係る画像形成システムS6について説明する。
図26は、第6の実施の形態に係る画像形成システムS6の構成を示すブロック図である。
図26に示すように、画像形成システムS6は、LAN等のネットワークNを介して、画像形成装置の一種としての4台のプリンタPR6〜PR9と、パーソナルコンピュータ等で構成される情報処理装置PC7とが接続されて構成されている。
なお、プリンタおよび情報処理装置の接続数は任意に変更可能である。また、ネットワーク機能を有する画像入力装置(スキャナ等)などを接続してもよい。
また、プリンタPR6〜PR9の種別は特には限定されず、レーザプリンタ,フルカラープリンタ,インクジェットプリンタ等の何れであってもよい。
また、プリンタPR6〜PR9の構成は、図17に示す第5の実施の形態に係るプリンタPR5と同じである。
また、プリンタPR6〜PR9のコントローラの構成は、図18に示す第5の実施の形態に係るプリンタPR5のコントローラ200と同じである。
ここで、図27のフローチャートを参照して、上記構成の画像形成システムS6で実行される履歴作成処理の処理手順について説明する。
本実施の形態の履歴作成処理では、ネットワークNに接続される全プリンタPR6〜PR9の印刷ジョブを合計し、頻度データを作成する。
この処理が開始されると、ステップS200で電源がオンされステップS201でネットワークNに接続される全プリンタPR6〜PR9の前日の履歴情報を収集してステップS202に移行する。
ステップS202では、前日のネットワークNに接続される全プリンタPR6〜PR9の印刷ジョブを合計した総ジョブ数を頻度履歴データに加えて更新した後にステップS203に移行する。
ステップS203では、情報処理装置PC7から印刷ジョブを受信したか否かが判定され、「No」の場合にはステップS204に移行してプリンタPR6〜PR9の電源をオフして処理を終了する。
また、「Yes」の場合には、ステップS205で印刷ジョブ数をカウントして不揮発性メモリ302に書き込んでステップS206に移行する。
ステップS206では、過去1ヶ月分のデータはあるか否かが判定され、「No」の場合にはステップS203に戻り、「Yes」の場合にはステップS207に移行する。
ステップS207では、最大頻度の印刷ジョブ数Nを求めた後に処理を終了する。
次に、図28のフローチャートを参照して、画像形成システムS6で実行される節電移行時間変更処理の処理手順について説明する。
この処理が開始されると、ステップS300で情報処理装置PC7から印刷データを受信してステップS301に移行し、印刷機構部201によって印刷処理を実行してステップS302に移行する。
ステップS302では、印刷ジョブ数が、設定したジョブ数N(上述の最大頻度の印刷ジョブ数N)に達したか否かが判定され、「No」の場合にはステップS300に戻って同様の処理を継続し、「Yes」の場合にはステップS303に移行する。
ステップS303では、節電移行時間を変更(本実施の形態では短くする)して処理を終了する。
これにより、画像形成システムS6の全体の消費電力を低減することができ、省エネルギー性を向上させることができる。
なお、上述の履歴作成処理および節電移行時間変更処理はPR6〜PR9の何れかで実行してもよいし、あるいは情報処理装置PC7で実行し、得られた情報等をネットワークNを介してプリンタPR6〜PR9に送信して使用するようにしてもよい。
(第7の実施の形態)
次に図29から図40に基づいて、本発明についての第7の実施の形態に係る画像形成システムS7について説明する。
図29は、第7の実施の形態に係る画像形成システムS7の構成を示すブロック図である。
図29に示すように、画像形成システムS7は、LAN等のネットワークNを介して、画像形成装置の一種としてのプリンタPR10と、パーソナルコンピュータ等で構成される情報処理装置PC8とが接続されて構成されている。
なお、本実施の形態では、プリンタPR10、情報処理装置PC8ともに1台ずつ接続されている場合を示しているが、これには限定されずそれぞれ2台以上を接続してもよいし、その他にネットワーク機能を有する画像入力装置(スキャナ等)などを接続してもよい。
なお、本実施の形態では、プリンタPR10はレーザプリンタであるものとする。
もっとも、プリンタPR10の種別はレーザプリンタには限定されず、フルカラープリンタ,インクジェットプリンタ等であってもよい。
プリンタPR10は、各部の制御を行うコントローラ500と、印刷処理を実行するプリンタエンジン501とによって構成される。
コントローラ500は、情報処理装置PC8から受信した印刷データを解析する印刷データ解析部600と、プリンタエンジン501にビデオデータを出力するビデオ出力部602と、印刷媒体としての用紙に関する情報(例えば、サイズや紙質等の情報)を記憶する用紙情報記憶部601とから構成されている。
また、プリンタエンジン501は、その配下に転写ローラーユニット502、両面ユニット503、給紙トレイ504,505などを備えている。
なお、特には限定されないが、用紙情報記憶部601は図34に示すように、節電モード移行前の用紙情報を記憶する記憶部(1)と、過去履歴の用紙情報を記憶する記憶部(2)とから構成されるようにできる。
また、給紙トレイ504,505には、例えば図33に示すようなA3,A4,A5,ハガキ等の種々のサイズあるいは種々の紙質の用紙を収容することができる。
また、印刷データ解析部600は例えばマイクロコンピュータ等で構成され、演算処理のワークエリア(リソース)等として用いられるRAMなどを備えている。
本実施の形態に係る画像形成システムS7では、上述の第1〜第6の実施の形態などの技術によってプリンタPR10が節電モード(省電力態様)に移行した後、使用環境に応じて節電モード(省電力態様)からの復帰を早めることができると共に、実際の環境に則した正確な画像形成を行うことができる技術を提供する。
情報処理装置PC8から受信する印刷データは、例えば図31に示すような構成となっている。
図31に示す例では、印刷データはジョブ制御情報730,750と、印刷データ本体740とから構成されている。
また、印刷データ本体740には、属性情報741,コマンド742,イメージ743等が含まれる。
図31は、印刷データからビットマップに変換する際のリソースの構成を示す説明図である。
図31に示すように印刷データ本体D1は、1ページごとのデータとして構成され、またビットマップのリソースとしてはそれをさらに細分化したバンドと呼ばれる単位ごとに処理(時分割処理)するのが一般的である。
これは少ないリソースを効率よく処理するための仕組みである。
図31に示す例では、リソース(第1候補)とリソース(第2候補)が示されている。
そして、このような構成下で、所定の期間(節電移行時間)にわたって印刷が行われないときにプリンタエンジン501の電源断が行なわれる節電モードへと移行する。この状況下で情報処理装置PC8から印刷要求が行なわれると、プリンタエンジン501の電源オンなど節電モードからの復帰処理が行なわれる。なお、復帰処理自体は、一般的なプリンタで行われる処理手順と同様であるので説明は省略する。
次に、図32のフローチャートを参照して、上記構成の画像形成システムS7のプリンタPR10で実行される復帰中の編集処理の処理手順について説明する。
この処理が開始されると、まずステップS400でリソース(印刷データ解析部600におけるRAMの容量:以下同様)は十分あるか否かが判定され、「No」の場合にはステップS405に移行し、「Yes」の場合にはステップS401に移行する。
ステップS401では、用紙情報記憶部601の記憶部(1)から節電モード移行前の用紙サイズ情報を取得し、その情報を第1候補(図31,図35参照)として解析処理を行ってステップS402に移行する。
ステップS402では、1バンド生成完了か否かが判定され、「No」の場合にはステップS401に戻って処理を継続し、「Yes」の場合にはステップS403に移行する。
ステップS403では、用紙情報記憶部601の記憶部(2)から過去の履歴で最も可能性の高い用紙サイズ(図33の例では、頻度が最も高い「A4」サイズ)の情報を取得し、その情報を第2候補(図31参照)として解析処理を行ってステップS404に移行する。
ステップS404では、1バンド生成完了か否かが判定され、「No」の場合にはステップS403に戻って処理を継続し、「Yes」の場合にはステップS405に移行する。
ステップS405では、プリンタエンジン501の復帰は完了したか否かが判定され、「No」の場合にはステップS400に戻ってプリンタエンジン501の復帰が完了して実際の用紙情報等が得られるまで同様の処理を行う。
「Yes」の場合には、復帰が完了したプリンタエンジン501を介して、現状における正しい用紙情報を取得し、当該用紙情報と第1候補の情報が一致するか否かが判定される。
そして、判定結果が「Yes」の場合にはステップS407に移行して、不要となった第2候補のリソース(処理中のデータ等)を削除(図36参照)してからステップS408に進み、第1候補による処理を続行して処理を終了する。
これにより、プリンタエンジン501の復帰が完了する前から、節電モード移行前の用紙サイズ情報(第1候補)に基づいて復帰処理を開始しているので、プリンタPR10の節電モードからの復帰を早めることができる。
また、ステップS406で「No」と判定された場合には、ステップS409に移行して、正しい用紙情報と第2候補の情報が一致するか否かが判定される。
そして、判定結果が「Yes」の場合にはステップS410に移行して、不要となった第1候補のリソース(処理中のデータ等)を削除(図37参照)してからステップS411に進み、第2候補による処理を続行して処理を終了する。
これにより、プリンタエンジン501の復帰が完了する前から、過去の履歴で最も可能性の高い用紙サイズの情報(第2候補)に基づいて復帰処理を開始しているので、プリンタPR10の節電モードからの復帰を早めることができる。
一方、ステップS409で「No」と判定された場合には、ステップS412に移行し、結果的に誤っていて不要となった第1候補のリソース(処理中のデータ等)および第2候補のリソース(処理中のデータ等)をともに削除(図38参照)してからステップS413に移行し、正しい用紙情報に基づいて最初から解析処理をやり直して処理を終了する。
これにより、上述のようにプリンタPR10の節電モードからの復帰を早めつつ、用紙情報等が誤っていた場合には、プリンタエンジン501を介して取得した正しい用紙情報等に基づいて正常な印刷処理を確実に行うことができる。
図39は、上述の処理における消費電力の推移と時間経過を示す説明図である。
図39に示すように、プリンタエンジン501の初期化(復帰)が完了するまでの間に復帰処理の編集処理(図32等参照)を先行して行なうことができるため、節電復帰時の印刷処理を早めることができることが分かる。
次に、図40のフローチャートを参照して、時分割による復帰中の編集処理の処理手順について説明する。
図32のフローチャートで示す復帰中の編集処理では第1候補と第2候補を1バンドごとに切り替える処理としているが、図40に示す時分割による復帰中の編集処理では、これをスレッドとして生成し、並列処理を行なわせている。
即ち、ステップS500で第1スレッドを生成し、時分割でリソースの取得,第1候補による解析処理を実行(ステップS600,S601)している。
同様に、ステップS501で第2スレッドを生成し、時分割でリソースの取得,第2候補による解析処理を実行(ステップS700,S701)している。
また、ステップS502〜509の処理で図32のフローチャートのステップS405〜S412と同様の処理を行い、ステップS509で第1,第2スレッドのリソースをともに削除した場合には、ステップS510で第3スレッドを生成し、時分割でリソースの取得,正しい用紙情報による解析処理を実行(ステップS800,S801)している。
この処理によれば、例えばプリンタPR10が備える演算処理能力が比較的低い場合や、RAM等の容量が少ないような環境においても、復帰中の編集処理を実用的な速度で実行することができる。
なお、上記実施の形態では、ソフトウェア的に時分割処理する場合を示したが、これには限定されず、ハードウェア的に複数の実体をもって並列処理されるようにしてもよい。
また、本実施の形態では、候補の数を第2候補までとしているが、これに限定されず、3つ以上の候補に増やしても同様に処理可能である。
なお、用紙情報に代えて、トナー情報等の画像形成に関する情報に基づいて復帰中の編集処理を行うことも考えられる。
以上本発明者によってなされた発明を実施の形態に基づき具体的に説明したが、本明細書で開示された実施の形態はすべての点で例示であって開示された技術に限定されるものではないと考えるべきである。すなわち、本発明の技術的な範囲は、前記の実施の形態における説明に基づいて制限的に解釈されるものでなく、あくまでも特許請求の範囲の記載に従って解釈すべきであり、特許請求の範囲の記載技術と均等な技術および特許請求の範囲内でのすべての変更が含まれる。
また、プログラムを用いる場合には、ネットワークを介して提供し、或いはCD−ROM等の記録媒体に格納して提供することが可能である。
本発明による画像形成装置、画像形成システムおよび画像形成プログラムは、レーザプリンタ、フルカラープリンタ、ファクシミリ装置等のシステムなどに適用することができる。
第1の実施の形態に係る画像形成システムS1の構成を示すブロック図である。 第1の実施の形態に係る画像形成システムS1に適用されるプリンタPR1の制御系の構成を示すブロック図である。 プリンタPR1で実行される節電移行時間変更処理の処理手順を示すフローチャートである。 節電移行時間変更処理の実行例を示すタイムチャートである。 プリンタPR1で実行される他の節電移行時間変更処理の処理手順を示すフローチャートである。 節電移行時間変更処理の実行例を示すタイムチャートである。 第2の実施の形態に係る画像形成システムS2の構成を示すブロック図である。 閾値テーブルの構成例を示す説明図である。 プリンタPR2で実行される他の節電移行時間変更処理の処理手順を示すフローチャートである。 節電移行時間変更処理の実行例を示すタイムチャートである。 第3の実施の形態に係る画像形成システムS3の構成を示すブロック図である。 プリンタPR3で実行される他の節電移行時間変更処理の処理手順を示すフローチャートである。 節電移行時間変更処理の実行例を示すタイムチャートである。 第4の実施の形態に係る画像形成システムS4の構成を示すブロック図である。 プリンタPR4で実行される他の節電移行時間変更処理の処理手順を示すフローチャートである。 節電移行時間変更処理の実行例を示すタイムチャート(a)〜(d)である。 第5の実施の形態に係る画像形成システムS5の構成を示すブロック図である。 プリンタPR5のコントローラの構成を示すブロック図である。 従来の節電制御の状況を示す状態遷移図である。 プリンタPR5で実行される履歴作成処理の処理手順を示すフローチャートである。 印刷ジョブ数と頻度を例示するグラフである。 プリンタPR5で実行される節電移行時間変更処理の処理手順を示すフローチャートである。 節電移行時間変更処理による制御の状況を示す状態遷移図である。 節電移行時間変更処理による他の制御の状況を示す状態遷移図である。 プリンタPR5で実行される他の履歴作成処理の処理手順を示すフローチャートである。 第6の実施の形態に係る画像形成システムS6の構成を示すブロック図である。 画像形成システムS6で実行される履歴作成処理の処理手順を示すフローチャートである。 画像形成システムS6で実行される節電移行時間変更処理の処理手順を示すフローチャートである。 第7の実施の形態に係る画像形成システムS7の構成を示すブロック図である。 印刷データの構成例を示す説明図である。 印刷データ本体の構成例を示す説明図である。 プリンタPR10で実行される復帰中の編集処理の処理手順を示すフローチャートである。 給紙トレイの用紙情報と頻度を例示するグラフである。 復帰中の編集処理の実行状態を示す説明図である。 復帰中の編集処理の実行状態を示す説明図である。 復帰中の編集処理の実行状態を示す説明図である。 復帰中の編集処理の実行状態を示す説明図である。 復帰中の編集処理の実行状態を示す説明図である。 復帰中の編集処理における消費電力の推移と時間経過を示す説明図である。 プリンタPR10で実行される時分割による復帰中の編集処理の処理手順を示すフローチャートである。
符号の説明
S1 画像形成システム
PC1 情報処理装置
PR1 プリンタ(画像形成装置)
ネットワーク N(通信手段)
12 CPU
13 ROM
14 RAM
15 EEPROM
16 入出力インターフェイス
17 エンジンインターフェイス
18 操作パネルインターフェイス
19 プリンタエンジン(画像形成手段)
20 電源制御ユニット
21 操作パネル
51 印刷制限管理部
52 入出力制御部
53 データ解析部
54 全体制御部(計数手段、比較手段)
55 データ変換部
56 印刷部
57 節電制御部(移行手段、変更手段)
S2 画像形成システム
PR2 プリンタ(画像形成装置)
58 閾値テーブル格納部(閾値設定手段)
S3 画像形成システム
PR3 プリンタ(画像形成装置)
PC2 情報処理装置
111 表示部
112 操作部
113 記憶部(履歴情報保存手段)
114 ホスト端末制御部
115 ファイル管理部
116 アプリケーション部
117 印刷データ作成部
118 状態情報通知部
118 状態通知部
121 操作部(移行期間設定手段)
122 印刷実行部
124 プリンタ制御部
125 印刷データ解析部
126 印刷データ変換部
127 節電制御部(移行手段、変更手段、頻度算出手段、平均値取得手段、最大値取得手段、最小値取得手段、重み付け手段)
128 印刷制限管理部
129 状態情報解析部
130 記憶部(履歴情報保存手段)
S4 画像形成システム
PC3〜PC5 情報処理装置(ホスト端末)
PR4 プリンタ(画像形成装置)
S5 画像形成システム
PR5 プリンタ(画像形成装置)
PC6 情報処理装置
200 コントローラ
201 印刷機構部
201a メカコントローラ
202 コントロールパネル
300 CPU
301 ASIC
302 不揮発性メモリ
303 RAM
304 プログラムROM
S6 画像形成システム
PR6〜PR9 プリンタ(画像形成装置)
PC7 情報処理装置
S7 画像形成システム
PR10 プリンタ(画像形成装置)
PC8 情報処理装置
500 コントローラ(復帰手段、情報比較手段制御手段)
501 プリンタエンジン(情報取得手段)
502 転写ローラーユニット
503 両面ユニット
504,505 給紙トレイ
600 印刷データ解析部
601 用紙情報記憶部(履歴情報保存手段)
602 ビデオ出力部
730,750 ジョブ制御情報
740 印刷データ本体
741 属性情報
742 コマンド
743 イメージ

Claims (17)

  1. 所定の媒体に画像形成を行う画像形成手段と、
    所定の移行期間が経過した際に、予め設定される省電力態様に装置自身を移行させる移行手段と、
    所定の期間における前記画像形成手段による画像形成を行う許容回数の閾値を設定する閾値設定手段と、
    前記画像形成手段による画像形成の回数を計数する計数手段と、
    該計数手段による計数結果と前記閾値設定手段によって設定された閾値とを比較する比較手段と、
    該比較手段の比較結果に基づいて前記所定の移行期間を変更する変更手段と、
    を備えることを特徴とする画像形成装置。
  2. 前記閾値設定手段は、互いに異なる複数の閾値を設定し、
    前記比較手段は、前記各閾値と前記計数手段による計数結果とを比較し、
    前記変更手段は、前記各閾値と計数結果との比較結果に応じて前記所定の移行期間を複数段階にわたって変更することを特徴とする請求項1に記載の画像形成装置。
  3. 装置自身の使用者毎に前記所定の移行期間を設定する移行期間設定手段と、
    前記使用者毎に画像形成を行う頻度を算出する頻度算出手段と、をさらに備え、
    前記変更手段は、前記頻度算出手段によって算出された頻度を勘案して前記使用者毎に前記所定の移行期間を変更することを特徴とする請求項1または請求項2の何れかに記載の画像形成装置。
  4. 前記頻度算出手段による前記使用者毎の頻度の算出結果に関する情報を、所定の時間毎に保存する履歴情報保存手段と、
    該履歴情報保存手段に保存されている情報に基づいて所定の期間における画像形成の頻度の平均値を取得する平均値取得手段と、をさらに備え、
    前記閾値設定手段は、前記平均値取得手段によって取得された前記使用者毎の頻度の平均値を前記許容回数に乗算した値を前記閾値とすることを特徴とする請求項3に記載の画像形成装置。
  5. 前記頻度算出手段による前記使用者毎の頻度の算出結果に関する情報を、所定の時間毎に保存する履歴情報保存手段と、
    該履歴情報保存手段に保存されている情報に基づいて所定の期間における画像形成の頻度の最大値を取得する最大値取得手段と、をさらに備え、
    前記閾値設定手段は、前記最大値取得手段によって取得された前記使用者毎の頻度の最大値を前記許容回数に乗算した値を前記閾値とすることを特徴とする請求項3に記載の画像形成装置。
  6. 前記頻度算出手段による前記使用者毎の頻度の算出結果に関する情報を、所定の時間毎に保存する履歴情報保存手段と、
    該履歴情報保存手段に保存されている情報に基づいて所定の期間における画像形成の頻度の最小値を取得する最小値取得手段と、をさらに備え、
    前記閾値設定手段は、前記最小値取得手段によって取得された前記使用者毎の頻度の最小値を前記許容回数に乗算した値を前記閾値とすることを特徴とする請求項3に記載の画像形成装置。
  7. 前記閾値に所定の係数を重み付けする重み付け手段をさらに備えることを特徴とする請求項1から請求項7の何れかに記載の画像形成装置。
  8. 前記閾値設定手段は、装置自身の使用者毎に所定の期間における画像形成を行う許容回数の閾値を設定することを特徴とする請求項1から請求項7の何れかに記載の画像形成装置。
  9. 前記計数手段は、前記使用者毎に前記所定の期間における画像形成の回数を計数することを特徴とする請求項8に記載の画像形成装置。
  10. 前記履歴情報保存手段は、前記画像形成手段による画像形成に関する情報を併せて保存することを特徴とする請求項1から請求項8の何れかに記載の画像形成装置。
  11. 前記画像形成に関する情報は、前記所定の媒体のサイズ,形態,質に関する情報を含むことを特徴とする請求項10に記載の画像形成装置。
  12. 前記省電力態様から画像形成可能な状態に復帰させる復帰処理を行う復帰手段を備え、
    該復帰手段は、前記履歴情報保存手段から画像形成に関する情報を読み出し、当該情報に基づいて復帰処理を行うことを特徴とする請求項10または請求項11の何れかに記載の画像形成装置。
  13. 前記省電力態様から画像形成可能な状態に復帰させる復帰処理を行う復帰手段を備え、
    該復帰手段は、前記履歴情報保存手段から画像形成に関する2以上の情報を読み出し、当該各情報に基づいて複数の復帰処理を並行して行うことを特徴とする請求項10または請求項11の何れかに記載の画像形成装置。
  14. 前記履歴情報保存手段に保存されている画像形成に関する情報について、所定の期間における頻度を算出する頻度算出手段を備え、
    前記復帰手段は、前記頻度算出手段で算出された頻度に応じて読み出す画像形成に関する情報を変更することを特徴とする請求項12または請求項13の何れかに記載の画像形成装置。
  15. 前記復帰処理の途中または復帰完了後に、装置自身の画像形成に関する情報を取得する情報取得手段と、
    該情報取得手段で取得された情報と、前記履歴情報保存手段から読み出された情報とを比較する情報比較手段と、
    該情報比較手段により前記両情報が一致すると判定された場合には前記復帰処理を継続または処理結果を維持し、前記両情報が一致しないと判定された場合には前記復帰処理を中止または処理結果を破棄し、前記情報取得手段で取得された情報に基づいて新たな復帰処理を行うように制御する制御手段と、
    をさらに備えることを特徴とする請求項13から請求項15の何れかに記載の画像形成装置。
  16. 請求項1から請求項15の何れかに記載の画像形成装置が2以上接続される場合において、
    前記各画像形成装置が備える計数手段の計数結果を集計する集計手段と、
    該集計手段による集計結果と前記閾値との比較結果に応じて前記所定の移行期間を変更するよう制御する制御手段と、
    を備えることを特徴とする画像形成システム。
  17. 所定の媒体に画像形成を行う画像形成過程と、
    所定の移行期間が経過した際に、予め設定される省電力態様に装置自身を移行させる移行過程と、
    所定の期間における前記画像形成過程による画像形成を行う許容回数の閾値を設定する閾値設定過程と、
    前記画像形成過程による画像形成の回数を計数する計数過程と、
    該計数過程による計数結果と前記閾値設定過程によって設定された閾値とを比較する比較過程と、
    該比較過程の比較結果に基づいて前記所定の移行期間を変更する変更過程と、
    を演算手段に実行させることを特徴とする画像形成プログラム。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2012248961A (ja) * 2011-05-25 2012-12-13 Fuji Xerox Co Ltd 画像処理装置およびプログラム
JP2016036944A (ja) * 2014-08-06 2016-03-22 シャープ株式会社 画像形成装置

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