JP2009091786A - 小便器の洗浄装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】安価な設備で、小便器の使用を的確に判断し、小便器の洗浄を確実に行う。
【解決手段】小便器1のリム部1bの裏面にマイクロホン2が密着して設けられる。このマイクロホン2で収音された音響信号が適応型ローパスフィルタ3に供給され、収音された音響信号中の恒常的な背景雑音が除去される。この背景雑音の除去された音響信号がバンドパスフィルタ4に供給され、小便器1の固有の共振周波数に相当する帯域の信号が抽出される。さらにバンドパスフィルタ4で抽出された以外の信号が減算器6で取り出される。これら信号がレベル検出器5,7に供給され、検出された信号のレベルが比率計算手段8に供給されて、計算された信号のレベル比(a/b)が、比較回路9で端子10からの任意の設定値(c)と比較される。そして、レベル比が設定値(c)以上となったときに比較出力が取り出され、水洗弁11を駆動する制御が行われる。
【選択図】図1
【解決手段】小便器1のリム部1bの裏面にマイクロホン2が密着して設けられる。このマイクロホン2で収音された音響信号が適応型ローパスフィルタ3に供給され、収音された音響信号中の恒常的な背景雑音が除去される。この背景雑音の除去された音響信号がバンドパスフィルタ4に供給され、小便器1の固有の共振周波数に相当する帯域の信号が抽出される。さらにバンドパスフィルタ4で抽出された以外の信号が減算器6で取り出される。これら信号がレベル検出器5,7に供給され、検出された信号のレベルが比率計算手段8に供給されて、計算された信号のレベル比(a/b)が、比較回路9で端子10からの任意の設定値(c)と比較される。そして、レベル比が設定値(c)以上となったときに比較出力が取り出され、水洗弁11を駆動する制御が行われる。
【選択図】図1
Description
本発明は、例えば使用後に自動洗浄を行う便器に使用して好適な小便器の洗浄装置に関する。
従来、便器の洗浄においては、使用後にレバー操作などによって水を流し、便器を洗浄する水洗技術が実施されている。しかしながら、特に男子用の小便器においては、レバー操作によって使用後に水を流す操作が必ずしも行われていない。そこで従来は、一定時間ごとに水を流すことも行われたが、これでは、使用されていないときにも水が流れることになり、水資源の無駄遣いなどが問題とされた。
これに対して、従来から人感センサーを用いて使用後に自動的に水を流し、便器を洗浄する自動洗浄装置も開発されている。このような便器の自動洗浄装置では、例えば赤外線による人感センサーを用いた洗浄の制御が提案されている(例えば、特許文献1参照。)。また、マイクロ波を用いたドップラセンサーにより人の感知を行っているものもある(例えば、特許文献2,3参照。)。
ところが、例えば赤外線による人感センサーを用いた自動洗浄装置では、人感センサーの設置位置が問題になる。すなわち、特許文献1では、例えば図5に示すように小便器の上面部に人感センサーを設けている。しかしながらこの構成では、通常は陶器で製造される小便器の上面部にセンサーを設置する窓を設けるための製造工程が余分に必要になり、製造工程の増加による製品価格の上昇等を招くことになる。
すなわち、一般に陶製の小便器にセンサーを設置する窓を設けるためには、製造工程中で窓部を形成するための型などを別途に設ける必要がある。また、このような窓部は、構造的な強度を弱くするために、このような構造のものを安定に製造するには、製造工程の改善や、製造工程に時間的な余裕を持たせる必要が生じるなど、製造コストの上昇を招く要因が発生する。さらに、窓部にセンサーを設置する工程も必要となる。
これに対して、人感センサーを小便器の上方の配管などに別体に設けることも行われている。しかしながら、人感センサーを小便器から離間して設けた場合には、小便器が使用されていないときにも、その前を通過する人体などを誤検出する虞が大きくなる。また、特に小便器の上方に設けた場合には、子供等の身長が低い使用者に対して検知ができなくなってしまう問題も生じる。さらに、別体に設けた装置は目立つために、悪戯等による破損の被害も生じやすいものである。
一方、マイクロ波を用いたドップラセンサーは、小便器の裏面から10GHz程度のマイクロ波を発射し、小便器を透過して使用者からの反射波を受信するものである。したがってこの装置では、小便器を透過してマイクロ波が検出されるので、小便器には特別な窓等を設ける必要はないものであるが、10GHzのマイクロ波の発信器や受信機の設備が極めて高価になってしまう。
本発明はこのような問題点に鑑みて成されたものであって、本発明の目的は、高価な設備を用いずに小便器の使用を判断して、小便器の自動洗浄を行うことができるようにするものである。
上記の課題を解決し、本発明の目的を達成するため、請求項1に記載された発明は、小便器の裏面に設置されたマイクロホンと、マイクロホンで収音された音声信号中の小便器の固有の共振周波数に相当する帯域の信号を抽出するフィルタ回路と、抽出される信号の有無に応じて小便器の水洗弁を駆動する駆動手段と、を有することを特徴とする小便器の洗浄装置である。
また、請求項2に記載された発明は、小便器の裏面に上下方向に離間して設置された複数のマイクロホンと、複数のマイクロホンで収音された音声信号中の小便器の固有の共振周波数に相当する帯域の信号を抽出するフィルタ回路と、複数のマイクロホンからの信号の位相差を検出する位相差検出回路と、フィルタ回路で信号が抽出され、かつ位相差検出回路で複数のマイクロホンからの信号に位相差が検出されたときに小便器の水洗弁を駆動する駆動装置と、を有することを特徴とする小便器の洗浄装置である。
なお、請求項1または2の発明において、マイクロホンの設置の形態として、例えば、請求項3に記載されるように、マイクロホンを小便器の裏面に接着して設置するか、あるいは、請求項4に記載するように、小便器の裏面にマイクロホンを設置する部位を設けるかのいずれかによることを特徴としている。
本発明の小便器の洗浄装置によれば、マイクロホンで収音された音声信号中の小便器の固有の共振周波数に相当する帯域の信号を抽出して使用の判断をすることにより、極めて安価な設備で、小便器の使用を的確に判断し、小便器の洗浄を確実に行うことができる。
以下、図面を参照して本発明の小便器の洗浄装置の実施形態例を説明する。図1は、本発明による小便器の洗浄装置の第1の実施形態例の構成を示すブロック図である。
図1に示されるように、この第1の実施形態例では、陶製の小便器1の裏側にマイクロホン2が設けられている。この小便器1は、通常使用される周知のものであり、上面部1aとリム部1bと下面部1cとから構成されている。マイクロホン2は、使用時に尿水が小便器1に当たったときの小便器1の共振音を収音するものである。
マイクロホン2は、恒常的な背景雑音を除去するための適応型ローパスフィルタ(例えばLMSLPF:Least Mean Square Low Pass Filter)3に接続される。適応型ローパスフィルタ3は、小便器1の共振周波数を中心とする所定範囲の周波数を抽出するバンドパスフィルタ(BPF:Band Pass Filter)4に接続される。バンドパスフィルタ4は、レベル検出部5(第1のレベル検出器)に接続されている。
また、適応型ローパスフィルタ3とバンドパスフィルタ4は、減算器6に接続されている。減算器6は、適応型ローパスフィルタ3の出力からバンドパスフィルタ4の出力を減算する。この減算器6は、レベル検出部7(第2のレベル検出器)に接続される。
レベル検出部5とレベル検出部7は、比率計算部8に接続されており、レベル検出部5,7で検出されたレベルの比率が計算される。比率計算部8は、比較部9に接続される。この比較部9には、第1の設定値の供給される端子10が接続されており、比率計算部8の出力と第1の設定値とが比較される構成になっている。そして、比較器9は水洗弁11に接続される。
次に、上記構成を有する第1の実施の形態例の動作を、図2に示した音響信号の波形図を用いて説明する。図2の左側には洗浄装置の各部の信号の周波数特性を示し、右側にはその信号波形(振幅特性)を示している。
小便器1を使用すると、尿水はリム部1bに当たって集められ、底面部1cに溜まって排水される。この小便器1の使用時に、尿水が小便器1のリム部1bに当たると、そのときに発生する共振音がマイクロホン2で収音される。ただし、このマイクロホン2で収音される音響信号Saには、図2Aに示されるように、尿水による共振音Sbだけでなく、換気扇などが発生する恒常的な背景雑音Scや、突発的に発生する雑音Sdが含まれている。
この内、共振音Sbは、小便器1の固有の共振によるものであり、その信号周波数は小便器1の固有の共振周波数の近傍にあるものと考えられる。一方、背景雑音Scには、任意の周波数特性を有する可能性はあるが、その音響が常に存在しているものである。また、突発的に発生する雑音Sdは、例えば多数の足音などによる雑音であり、周波数特性が一律のホワイトノイズに近いものになると考えられている。
マイクロホン2で収音された音響信号Saは、適応型ローパスフィルタ3に供給され、ここで、図2Bに示されるように、収音された音響信号Sa中の恒常的な背景雑音Scが除去される。適応型ローパスフィルタ3は、単位遅延素子を縦続して接続したものであり、その各段の出力を重み付け加算すると共に、各段の出力を最小2乗法等により計算して重み付けを定めるようにしている。この適応型ローパスフィルタ3により、例えば任意の周波数特性で恒常的に存在している背景雑音Scを除去することができる。
そしてこの背景雑音の除去された音響信号Sa′がバンドパスフィルタ4に供給され、図2Cに示されるように、小便器1の固有の共振周波数を中心とした所定帯域の信号が抽出される。なお、小便器1の固有の共振周波数は、あらかじめ測定して求めておくことができる。また、この共振周波数は、陶製の小便器であれば、材質や形状が大幅に変更されない限り、ほぼ同一のものである。
バンドパスフィルタ4で抽出された共振信号Sb′は、レベル検出部5に供給される。また、適応型ローパスフィルタ3からの音響信号Sa′と、バンドパスフィルタ4で抽出された共振信号Sb′が減算器6に供給され、この減算器6から図2Dに示されるように、音響信号Sa′からバンドパスフィルタ4で抽出された共振信号Sb′を減算した信号Sc′が取り出される。そして、減算器6からの信号Sc′がレベル検出部7に供給される。
レベル検出器5では、図2Cの右側に示すように、バンドパスフィルタ4で取り出された共振信号Sb′における信号波形のレベル値(a)が検出される。ここで、途中でレベル値(a)が大きくなるのは、小便器1が使用中で共振音Sbが発生しているためである。また、レベル検出器7では、図2Dの右側に示すように、減算器6で抽出される背景音等の音響信号Sc′における信号波形のレベル値(b)が検出される。
ここで、バンドパスフィルタ4で抽出された共振信号Sb′には、本来の共振音Sbと、同じ帯域の雑音Sdが含まれている。しかしながら、そのレベル値(a)は、主に共振音Sbに依存していると考えられる。一方、減算器6からの信号Sc′は、共振音Sbを除いた帯域の雑音Sdを主な成分とするものであるが、雑音Sdがホワイトノイズに近いものであるとすると、そのレベル値(b)は雑音Sdのレベルを示していると考えることができる。
そこで、レベル検出部5で検出された信号Sb′の振幅レベル値(a)と、レベル検出部7で検出された信号Sc′の振幅レベル値(b)とが、比率計算部8に供給されて、レベル比(a/b)が計算され、図2Eに示すようなレベル比信号が形成される。すなわち、比率計算部8は、雑音Sdに対して、尿水が小便器1の固有周波数と共振した共振音Sbの信号がどの程度の割合にあるかを算出する手段である。
この比率計算部8で計算された信号Sb′、Sc′のレベル比(a/b)が比較部9に供給され、端子10から供給される任意の設定値(c)と比較される。そして、レベル比(a/b)が任意の設定値(c)以上となったときに、図2Fに示すように比較出力Sfが取り出され、この比較出力Sfによって小便器1の水洗弁11が駆動される。すなわち、この比較部9によって、小便器1の水洗弁11を駆動する駆動手段が形成されることになる。
ここで、音響信号Sa′は、適応型ローパスフィルタ3から取り出される収音された音響信号Sa中の恒常的な背景雑音Scの除去された信号である。この音響信号Sa′には、小便器1のリム部1bに尿水が当たったときに生じる小便器1の共振音Sbと、恒常的な背景雑音以外の雑音Sdが含まれている。つまり、恒常的な背景雑音Scは、適応型ローパスフィルタ3で除去されるが、使用者の足音や会話等の突発的な雑音Sdは、適応型ローパスフィルタ3では除去することはできない。
そこでまず、バンドパスフィルタ4にて、図2Aに示すように音響信号Sa′から小便器1の固有の共振周波数に相当する帯域の信号Sb′を抽出する。一方、減算器6からは、図2Bに示すようにバンドパスフィルタ4で抽出された以外の信号Sc′が取り出される。ここで、使用者の足音や会話等の背景音は、一般的にホワイトノイズに近いものであって、バンドパスフィルタ4で抽出された以外の帯域にもほぼ同レベルで存在している。
したがって、これらの信号Sb′、Sc′のレベル比(a/b)は、通常はほぼ1であるのに対して、リム部1bに尿水が当たって小便器1の共振音Sbが発生すると、レベル比(a/b)が1より大きくなる。そこで、このレベル比(a/b)を任意の第1の設定値(c)と比較することによって、リム部1bに尿水が当たったときに生じる小便器1の共振音Sbの発生の有無を判断することができる。
このようにして、小便器1の共振音Sbの発生の有無が判断される。そして、共振音Sbが発生したときには、小便器1が使用されたものと判断して水洗弁11を駆動し、小便器1を洗浄する制御が行われる。
このように、本発明による小便器の洗浄装置の第1の実施形態例によれば、小便器1の裏面にマイクロホン2を設置する。そして、このマイクロホン2で収音された音声信号中の小便器1の固有の共振周波数に相当する帯域の信号を抽出し、抽出される信号の有無に応じて小便器1の水洗弁11を駆動する。これにより、極めて安価な設備で小便器1の使用を的確に判断し、小便器1の洗浄を確実に行うことができる。
すなわち、上述した本発明の第1の実施形態例によれば、例えば陶製の便器に特別な窓等を設ける必要もなく、また10GHzのマイクロ波の発信器や受信機等の高価な設備を設ける必要もなく、通常の音響信号用のマイクロホンや回路等の安価な設備で、小便器の使用を的確に判断し、小便器の洗浄を確実に行うことができる小便器の洗浄装置を実施することができる。
ところで、上述した本発明の第1の実施形態例において、小便器1が個室に設置されている場合は問題ない。しかし、例えば公衆用に設置された小便器1の正面で大声の会話が行われると、その会話の音声で小便器1が共振し、その共振音を小便器1の使用と誤判断する可能性がある。
そこで、図3に示す本発明の小便器の洗浄装置の第2の実施形態例では、このような会話等による誤判断を防止するようにしている。なお、図3の説明において、図1と対応する部分には同一の符号を附して重複の説明を割愛する。
図3において、小便器1のボール部1aの裏面の2箇所にマイクロホン2a、2bが密着して設けられる。これらのマイクロホン2a、2bは、小便器1の使用時に尿水がボール部1aに当たる平均の高さが、マイクロホン2a、2bを結ぶ線の中央より下となるように上下に離間して配置される。そして、これらのマイクロホン2a、2bで収音された音響信号が、加算器21で加算されて適応型ローパスフィルタ3に供給される。
したがって、この第2の実施形態例では、マイクロホン2a、2bで収音された音響信号の両方に対して、適応型ローパスフィルタ3以下の動作が行われる。この適応型ローパスフィルタ3から比較部9までの回路構成及び動作は、図1と同じであるので説明は割愛する。
これに対して、第2の実施形態例では、さらにマイクロホン2a、2bがそれぞれ小便器1の固有の共振周波数に相当する帯域の信号を抽出するバンドパスフィルタ(BPF)22、23に接続されている。そして、これらのバンドパスフィルタ22、23は、この2つのバンドパスフィルタ22、23から供給される信号の位相差を検出する位相比較回路24に接続されている。そして、位相比較回路24は、信号を連続化するためのローパスフィルタ(LPF)25に接続されている。
このローパスフィルタ25は、比較部26に接続されており、比較部26には、第2の設定値が供給される端子27が設けられている。この比較器26で、ローパスフィルタ25の出力と第2の設定値とが比較される。この比較部26は、アンド回路28に接続されている。また、比較部9がアンド回路28に接続される。そして、アンド回路28は水洗弁11に接続されている。
次に、上記構成を有する第2の実施の形態例の動作を、図4に示した音響信号の波形図を用いて説明する。図4は洗浄装置の各部の信号の信号波形を示している。
すなわち、第2の実施の形態例の構成において、リム部1bに尿水が当たっているときのマイクロホン2a、2bからは、それぞれ図4A,Bに示すような信号が出力される。この場合に、リム部1bに尿水が当たったときに生じる小便器1の共振音Sbは、小便器固有の共振周波数と同じ周波数であるが、マイクロホン2a、2bからの音響信号には位相差が生じる。これは、尿水が当たっている位置とマイクロホン2a、2bとの距離の違いによって、それぞれのマイクロホン2a、2bへの信号の到達時間に差が生じるためである。
これに対して、会話の音声による振動は小便器1の全体に音圧が加わるので、それによって時間差が生じることはなく、共振による信号の位相は小便器1の位置にかかわらず同じであると考えられる。
そこで、マイクロホン2a、2bからの信号に位相差が生じているか、いないかによって、その信号がリム部1bに尿水が当たっているときのものであるか否かの判断を行うことができる。すなわち、位相比較回路24からは、図4Cに示すように、リム部1bに尿水が当たっているときに、マイクロホン2a、2bの信号間に生じる位相差の信号が取り出される。この位相差の信号は、尿水が当たっている位置によって変化する。
一方、リム部1bに尿水が当たることによる共振音Sbは、連続して発生するのではなく、断続のものが継続していると考えられる。そこで、信号の断続に対しても動作が安定に行われるようにローパスフィルタ25が設けられている。したがって、ローパスフィルタ25では、例えば図4Dに示すような連続した信号Sgが形成される。この信号が比較部26に供給され、端子27からの任意の第2の設定値(d)と比較される。
これにより、比較部26からは、マイクロホン2a、2bで収音された信号の位相差が任意の第2の設定値(d)以上となったときに比較出力Shが取り出される。この比較出力Shがアンド回路28に供給される。また、アンド回路28には、比較部9から出力される共振音Sbが有ることを示す信号Sfが供給される。したがって、アンド回路28からは、共振音Sbが有り、かつ収音された信号に位相差がある時にのみ、信号が取り出される。そして、このアンド回路28の出力によって小便器1の水洗弁11を駆動する制御が行われる。
このように、本発明の第2の実施形態例によれば、リム部1bに尿水が当たることによる共振音Sbが有って、かつマイクロホン2a、2bで収音された音響信号に位相差が生じたときに小便器1の使用が判断される。
すなわち、上述したような会話の音声による小便器1の共振は、小便器1の全体に同等に発生するものと考えられる。このため、会話の音声による小便器1の共振音では、マイクロホン2a、2bで収音される音響信号に位相差が生じることはない。これに対して、リム部1bに尿水が当たったときに生じる小便器1の共振音は、尿水が当たった位置から生じるので、マイクロホン2a、2bで収音される音響信号に確実に位相差が発生する。
したがってこの位相差を判断することによって、会話の音声等による共振音を小便器1の使用と誤判断する虞を解消し、小便器1の使用を的確に判断して、小便器1の洗浄を確実に行うことができる。
なお、本発明の小便器の洗浄装置においては、小便器の裏面にマイクロホンを設置する際に接着によって、その設置を容易に行うことが可能である。また、小便器の裏面にマイクロホンを設置する平面部等の部位を設けて、マイクロホンの設置等をし易くすることもできる。その場合に、小便器の裏面に平面部等の部位を設けることは、製造時の金型等の処理によって、製造工程の増加等を伴わずに実施することができる。
こうして、本発明の小便器の洗浄装置によれば、マイクロホンで収音された音声信号中の小便器の固有の共振周波数に相当する帯域の信号を抽出して使用の判断をすることにより、極めて安価な設備で、小便器の使用を的確に判断し、小便器の洗浄を確実に行うことができる。
なお本発明は、上述の説明した実施形態例に限定されるものではなく、特許請求の範囲に記載した本発明の要旨を逸脱しない範囲において、種々の変形例および応用例を含むことは言うまでもない。
1…小便器、1a…上面部、1b…リム部、1c…下面部、2,2a,2b…マイクロホン、3…適応型ローパスフィルタ、4,22,23…バンドパスフィルタ、5,7…レベル検出器、6…減算器、8…比率計算手段、9,26…比較部、10,27…端子、11…水洗弁、21…加算器、24…位相比較回路、25…ローパスフィルタ、28…アンド回路
Claims (4)
- 小便器の裏面に設置されたマイクロホンと、
前記マイクロホンで収音された音声信号中の前記小便器の固有の共振周波数に相当する帯域の信号を抽出するフィルタ回路と、
前記フィルタ回路で抽出される信号の有無に応じて前記小便器の水洗弁を駆動する駆動装置と、
を有することを特徴とする小便器の洗浄装置。 - 小便器の裏面に上下方向に離間して設置された複数のマイクロホンと、
前記複数のマイクロホンで収音された音声信号中の前記小便器の固有の共振周波数に相当する帯域の信号を抽出するフィルタ回路と、
前記複数のマイクロホンからの信号の位相差を検出する位相差検出回路と、
前記フィルタ回路で信号が抽出され、かつ前記位相差検出回路で複数のマイクロホンからの信号に位相差が検出されたときに前記小便器の水洗弁を駆動する駆動装置と、
を有することを特徴とする小便器の洗浄装置。 - 前記マイクロホンは前記小便器の裏面に接着する
ことを特徴とする請求項1または2のいずれかに記載の小便器の洗浄装置。 - 前記小便器の裏面に前記マイクロホンを設置する部位が設けられている
ことを特徴とする請求項1または2のいずれかに記載の小便器の洗浄装置。
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CN103132578A (zh) * | 2013-03-25 | 2013-06-05 | 无锡市崇安区科技创业服务中心 | 一种声控马桶 |
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