JP2009091250A - トロパン化合物およびそれらを有効成分として含有する医薬組成物 - Google Patents

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信之 中村
Manabu Fujita
学 藤田
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Abstract

【課題】吸入投与する既存の抗コリン薬は、気道平滑筋のムスカリン受容体に拮抗し、さらに気道から血液に移行することが知られている。その結果、血液を介して前立腺肥大による排尿障害を悪化させる可能性が懸念されている。このような副作用の可能性がなく、かつ持続性のある吸入抗コリン薬が求められている。
【解決手段】 一般式(I)
【化1】
Figure 2009091250

(式中、すべての記号は明細書の記載と同じ意味を表わす。)で示される化合物、その塩、またはそれらの溶媒和物は、標的とする部位で効果を発揮し、速やかに不活化され、かつ持続性に優れているので、副作用が少ないムスカリン受容体介在性疾患の予防および/または治療剤として有用である。
【選択図】なし

Description

本発明は、(1)一般式(I)
Figure 2009091250
(式中、すべての記号は後記と同じ意味を表わす。)で示される化合物、その塩、またはそれらの溶媒和物、
(2)それらの製造方法、
(3)それらを有効成分として含有する医薬組成物、および
(4)それらの用途に関する。
吸入抗コリン薬は慢性閉塞性肺疾患(COPD)における気道収縮抑制薬として第一選択薬であり、呼吸困難や息切れ等を速やかに改善する薬物である。欧米において臨床ではイプラトロピウムやチオトロピウム等が用いられている。しかしながら、これら既存の抗コリン薬は吸入投与においても肺から血液に移行し、血液を介して膀胱平滑筋を弛緩することから、前立腺肥大症による排尿障害を悪化させるケースがある。COPD患者の多くは高齢者であり、この様な高齢者は潜在的に前立腺が腫れていることが多く、吸入抗コリン薬の使用により排尿困難を訴える患者が存在する。
そこで、標的部位で作用した後に血液中で速やかに代謝される化合物は、高齢者や前立腺肥大症を合併しているCOPD患者に対して安全に使用できる吸入抗コリン薬になると考えられる。
一般式(A)
Figure 2009091250
(式中、Rは直鎖または分岐鎖のC6〜11アルキル基またはシクロヘキシル基を表わし、R1Aはジフェニルヒドロキシアセチル基またはフェニルメチルヒドロキシアセチル基を表わす。)で示される化合物が、副作用を軽減することが知られている(特許文献1参照)。この特許文献には抗痙攣作用と散瞳に対する作用の比較が記載されているが、呼吸器疾患に対する効果については記載も示唆もない。
一般式(B)
Figure 2009091250
(式中、R1Bは8個までの炭素原子を有する直鎖または枝分れ鎖アルキルあるいはシクロアルキル基であり、R2Bは8個までの炭素原子を有するアリール、シクロアルキルまたはアルキル基であり、R3BはHまたはR2Bによって規定される基であり、X
Figure 2009091250
(式中、R8BはHあるいは5個までの炭素原子を有する直鎖または分岐鎖アルキル基である)であり、mは0〜4の整数であり、R4B
Figure 2009091250
(式中、R5Bは5個までの炭素原子を有するアルキル基である)である。基の説明は必要な部分を抜粋した。)を有する化合物、あるいは式(B)の化合物とR7B(式中、R7Bは5個までの炭素原子を有するアルキル基であり、Yは薬学的に許容できるアニオンである)の化合物との第四級アンモニウム塩が、抗コリン作用性および/または散瞳性を示すことが記載されている(特許文献2参照)。しかし、この特許文献には、散瞳に関してのみ記載されており、呼吸器疾患に対する効果については記載も示唆もない。
一般式(C)
Figure 2009091250
(式中、R1Dは少なくとも一つの三級または四級窒素原子を含む、アルキル基、アルケニル基、アルキニル基、シクロアルキル基、シクロアルケニル基、もしくはシクロアルキニル基、またはそれらの組み合わせを表わし、R2Dは水素原子、水酸基、またはC1〜4アルキル基を表わし、R3DおよびR4Dはそれぞれ独立に、水素原子または低級アルキル基、水酸基、ヒドロキシメチル基、−COOH、もしくは−COO−低級アルキル基で選択的に置換された水酸基、アルキル基、シクロアルキル基、アリール基、もしくはヘテロアリール基を表わし、R5DおよびR6Dはそれぞれ独立に、水素原子もしくはC1〜4アルキル基を表わすか、またはR5DおよびR6Dは一緒になって窒素もしくは酸素原子を選択的に含み、かつ水酸基、ヒドロキシメチル基、もしくは低級アルキル基で選択的に置換されたシクロアルキル環を形成してもよく、mdは0〜14の整数を表わし、nd、pd、およびqdはそれぞれ独立に0または1を表わし、md、ndおよびpdが0であるとき、R2DおよびR3Dは一緒になって低級アルキル基、−COOH、または−COO−低級アルキル基で選択的に置換されたシクロアルキル環を形成してもよく、かつXは結合手、酸素原子、−NH−、窒素原子、メチレン基を表わす。)で示される化合物が、散瞳薬、失禁治療薬、または喘息もしくは閉塞性気道疾患治療薬として使用できることが記載されている(特許文献3参照)。しかし、膀胱に作用することなく、かつ持続性に優れている喘息もしくは閉塞性気道疾患治療薬としての特徴は何ら記載されていない。
米国特許第2872452号明細書 特許第2672311号公報 特表2004−532874号公報
吸入投与する既存の抗コリン薬は、気道平滑筋のムスカリン受容体に拮抗し、さらに気道から血液に移行することが知られている。その結果、血液を介して前立腺肥大による排尿障害を悪化させる可能性が懸念される。このような副作用の可能性がなく、かつ持続性の優れた吸入抗コリン薬が求められている。
本発明者らは、上記課題を解決するために鋭意研究を行った結果、一般式(I)で示される化合物が目的を達成することを見出し、発明を完成した。
すなわち、本発明は、(1) 一般式(I)
Figure 2009091250
(式中、Zは結合手または置換基によって置換されていてもよい主鎖の原子数1〜5のスペーサーを表わし、環Aは環状基を表わし、Rはそれぞれ独立して置換基を表わし、Xは陰イオンを表わし、nは1〜4の整数を表わし、
Figure 2009091250
はα−配置、β−配置、またはそれらの混合物であることを表わす。)で示される化合物、その塩、またはそれらの溶媒和物、
(2) Zが、メチレン基である前記(1)記載の化合物、
(3) 環Aが、ベンゼン環である前記(1)記載の化合物、
(4) 一般式(I)
Figure 2009091250
(式中、Xは塩素イオンまたは臭素イオンを表わし、その他の記号は前記(1)記載と同じ意味を表わす。)で示される化合物である前記(1)記載の化合物、
(5) Rが、C1〜4アルコキシ基である前記(1)記載の化合物、
(6) (1R,2R,4S,5S,7s)−7−{[ヒドロキシ(5−{[(4−メトキシベンジル)オキシ]カルボニル}−2−チエニル)2−チエニルアセチル]オキシ}−9,9−ジメチル−3−オキサ−9−アゾニアトリシクロ[3.3.1.02,4]ノナン ブロミドである前記(5)記載の化合物、
(7) 前記(1)記載の一般式(I)で示される化合物、その塩、またはそれらの溶媒和物を有効成分として含有してなる医薬組成物、
(8) ムスカリン受容体介在性疾患の予防および/または治療剤である前記(7)記載の医薬組成物、
(9) ムスカリン受容体介在性疾患が、慢性閉塞性肺疾患および/または喘息である前記(8)記載の医薬組成物、
(10) 前記(1)記載の一般式(I)で示される化合物、その塩、またはそれらの溶媒和物と、cysLT1受容体拮抗薬、cysLT2受容体拮抗薬、抗ヒスタミン薬、抗アレルギー薬、ステロイド薬、気管支拡張薬、ワクチン療法剤、金製剤、漢方薬、塩基性非ステロイド抗炎症薬、5−リポキシゲナーゼ阻害薬、5−リポキシゲナーゼ活性化タンパク質拮抗薬、ロイコトリエン合成阻害薬、プロスタグランジン類、カンナビノイド−2受容体刺激薬、ホスホジエステラーゼ阻害薬、鎮咳薬、去痰薬、およびワクシニアウイルス接種家兎炎症皮膚抽出液から選ばれる少なくとも1種以上と組み合わせてなる医薬、
(11) 前記(1)記載の一般式(I)で示される化合物、その塩、またはそれらの溶媒和物の有効用量を哺乳動物に投与することを特徴とするムスカリン受容体介在性疾患の予防および/または治療方法、および
(12) ムスカリン受容体介在性疾患の予防および/または治療剤の製造のための前記(1)記載の一般式(I)で示される化合物、その塩、またはそれらの溶媒和物の使用に関する。
本明細書中、Zで示される「置換基によって置換されていてもよい主鎖の原子数1〜5のスペーサー」における「主鎖の原子数1〜5のスペーサー」とは、主鎖の原子が1〜5個連なっている間隔を意味する。ここで、「主鎖の原子数」は、主鎖の原子が最小となるように数えるものとする。ここで、主鎖の原子数1〜5のスペーサーとしては、例えば、1または2個の置換基を有していてもよいメチレン基(−CH−)、置換基を有していてもよい窒素原子(−NH−)、−CO−、−O−、−S−、−SO−、−SO−から選ばれる1〜5個からなる2価基等が挙げられる。ここで、メチレン基の置換基および窒素原子の置換基は、Zで示される「置換基によって置換されていてもよい主鎖の原子数1〜5のスペーサー」における「置換基」であり、例えば、C1〜8アルキル基(例えば、メチル、エチル、n−プロピル、イソプロピル、n−ブチル、イソブチル、sec−ブチル、tert−ブチル、ペンチル、ヘキシル、ヘプチル、オクチル等)、水酸基、アミノ基、カルボキシル基、ニトロ基、モノ−またはジ−C1〜6アルキルアミノ基(例えば、メチルアミノ、エチルアミノ、プロピルアミノ、ジメチルアミノ、ジエチルアミノ等)、C1〜6アルコキシ基(例えば、メトキシ、エトキシ、プロポキシ、イソプロポキシ、n−ブトキシ、sec−ブトキシ、tert−ブトキシ、ペンチルオキシ、ヘキシルオキシ等)、C1〜6アルコキシカルボニル基(例えば、メトキシカルボニル、エトキシカルボニル、tert−ブトキシカルボニル等)、C1〜6アルキルカルボニルオキシ基(例えば、アセトキシ、エチルカルボニルオキシ等)、C1〜4アルキルチオ基(例えば、メチルチオ、エチルチオ、プロピルチオ、ブチルチオ等)、ハロゲン原子(フッ素、塩素、臭素、ヨウ素)、トリハロメチル基(例えば、トリフルオロメチル等)等が挙げられる。
Zで示される「置換基によって置換されていてもよい主鎖の原子数1〜5のスペーサー」として、具体的には、−CR1112−、−CR1112−CR1314−、−CR1112−O−CR1314−(式中、R11〜R14は、上記のメチレン基の置換基と同じである。)等が挙げられる。
本明細書中、環Aで示される環状基としては、例えば、一部または全部が飽和されていてもよいC3〜15の単環、二環または三環式不飽和炭素環、または酸素原子、窒素原子および硫黄原子から選択される1ないし5個のヘテロ原子を含む、一部または全部が飽和されていてもよい3〜15員の単環、二環または三環式不飽和複素環等が挙げられる。
環Aで示される一部または全部が飽和されていてもよいC3〜15の単環、二環または三環式不飽和炭素環としては、例えば、シクロプロパン、シクロブタン、シクロペンタン、シクロヘキサン、シクロヘプタン、シクロオクタン、シクロノナン、シクロデカン、シクロウンデカン、シクロドデカン、シクロトリデカン、シクロテトラデカン、シクロペンタデカン、シクロペンテン、シクロヘキセン、シクロヘプテン、シクロオクテン、シクロペンタジエン、シクロヘキサジエン、シクロヘプタジエン、シクロオクタジエン、ベンゼン、ペンタレン、パーヒドロペンタレン、アズレン、パーヒドロアズレン、インデン、パーヒドロインデン、インダン、ナフタレン、ジヒドロナフタレン、テトラヒドロナフタレン、パーヒドロナフタレン、ヘプタレン、パーヒドロヘプタレン、ビフェニレン、as−インダセン、s−インダセン、アセナフチレン、アセナフテン、フルオレン、フェナレン、フェナントレン、アントラセン環等が挙げられる。
また、一部または全部が飽和されていてもよいC3〜15の単環、二環または三環式不飽和炭素環にはスピロ結合した二環式炭素環および架橋した二環式炭素環も含まれ、例えば、スピロ[4.4]ノナン、スピロ[4.5]デカン、スピロ[5.5]ウンデカン、ビシクロ[2.2.1]ヘプタン、ビシクロ[2.2.1]ヘプタ−2−エン、ビシクロ[3.1.1]ヘプタン、ビシクロ[3.1.1]ヘプタ−2−エン、ビシクロ[2.2.2]オクタン、ビシクロ[2.2.2]オクタ−2−エン、アダマンタン、ノルアダマンタン環等が挙げられる。
環Aで示される酸素原子、窒素原子および硫黄原子から選択される1ないし5個のヘテロ原子を含む、一部または全部が飽和されていてもよい3〜15員の単環、二環または三環式不飽和複素環のうち、酸素原子、窒素原子および硫黄原子から選択される1ないし5個のヘテロ原子を含む、3〜15員の単環、二環または三環式不飽和複素環としては、例えば、ピロール、イミダゾール、トリアゾール、テトラゾール、ピラゾール、ピリジン、ピラジン、ピリミジン、ピリダジン、アゼピン、ジアゼピン、フラン、ピラン、オキセピン、チオフェン、チオピラン、チエピン、オキサゾール、イソオキサゾール、チアゾール、イソチアゾール、フラザン、オキサジアゾール、オキサジン、オキサジアジン、オキサゼピン、オキサジアゼピン、チアジアゾール、チアジン、チアジアジン、チアゼピン、チアジアゼピン、インドール、イソインドール、インドリジン、ベンゾフラン、イソベンゾフラン、ベンゾチオフェン、イソベンゾチオフェン、ジチアナフタレン、インダゾール、キノリン、イソキノリン、キノリジン、プリン、フタラジン、プテリジン、ナフチリジン、キノキサリン、キナゾリン、シンノリン、ベンゾオキサゾール、ベンゾチアゾール、ベンゾイミダゾール、クロメン、ベンゾオキセピン、ベンゾオキサゼピン、ベンゾオキサジアゼピン、ベンゾチエピン、ベンゾチアゼピン、ベンゾチアジアゼピン、ベンゾアゼピン、ベンゾジアゼピン、ベンゾフラザン、ベンゾチアジアゾール、ベンゾトリアゾール、カルバゾール、β−カルボリン、アクリジン、フェナジン、ジベンゾフラン、キサンテン、ジベンゾチオフェン、フェノチアジン、フェノキサジン、フェノキサチイン、チアンスレン、フェナントリジン、フェナントロリン、ペリミジン環等が挙げられる。
環Aで示される酸素原子、窒素原子および硫黄原子から選択される1ないし5個のヘテロ原子を含む、一部または全部が飽和されていてもよい3〜15員の単環、二環または三環式不飽和複素環のうち、酸素原子、窒素原子および硫黄原子から選択される1ないし5個のヘテロ原子を含む、一部または全部飽和された3〜15員の単環、二環または三環式不飽和複素環としては、アジリジン、アゼチジン、ピロリン、ピロリジン、イミダゾリン、イミダゾリジン、トリアゾリン、トリアゾリジン、テトラゾリン、テトラゾリジン、ピラゾリン、ピラゾリジン、ジヒドロピリジン、テトラヒドロピリジン、ピペリジン、ジヒドロピラジン、テトラヒドロピラジン、ピペラジン、ジヒドロピリミジン、テトラヒドロピリミジン、パーヒドロピリミジン、ジヒドロピリダジン、テトラヒドロピリダジン、パーヒドロピリダジン、ジヒドロアゼピン、テトラヒドロアゼピン、パーヒドロアゼピン、ジヒドロジアゼピン、テトラヒドロジアゼピン、パーヒドロジアゼピン、オキシラン、オキセタン、ジヒドロフラン、テトラヒドロフラン、ジヒドロピラン、テトラヒドロピラン、ジヒドロオキセピン、テトラヒドロオキセピン、パーヒドロオキセピン、チイラン、チエタン、ジヒドロチオフェン、テトラヒドロチオフェン、ジヒドロチオピラン、テトラヒドロチオピラン、ジヒドロチエピン、テトラヒドロチエピン、パーヒドロチエピン、ジヒドロオキサゾール、テトラヒドロオキサゾール(オキサゾリジン)、ジヒドロイソオキサゾール、テトラヒドロイソオキサゾール(イソオキサゾリジン)、ジヒドロチアゾール、テトラヒドロチアゾール(チアゾリジン)、ジヒドロイソチアゾール、テトラヒドロイソチアゾール(イソチアゾリジン)、ジヒドロフラザン、テトラヒドロフラザン、ジヒドロオキサジアゾール、テトラヒドロオキサジアゾール(オキサジアゾリジン)、ジヒドロオキサジン、テトラヒドロオキサジン、ジヒドロオキサジアジン、テトラヒドロオキサジアジン、ジヒドロオキサゼピン、テトラヒドロオキサゼピン、パーヒドロオキサゼピン、ジヒドロオキサジアゼピン、テトラヒドロオキサジアゼピン、パーヒドロオキサジアゼピン、ジヒドロチアジアゾール、テトラヒドロチアジアゾール(チアジアゾリジン)、ジヒドロチアジン、テトラヒドロチアジン、ジヒドロチアジアジン、テトラヒドロチアジアジン、ジヒドロチアゼピン、テトラヒドロチアゼピン、パーヒドロチアゼピン、ジヒドロチアジアゼピン、テトラヒドロチアジアゼピン、パーヒドロチアジアゼピン、モルホリン、チオモルホリン、オキサチアン、インドリン、イソインドリン、ジヒドロベンゾフラン、パーヒドロベンゾフラン、ジヒドロイソベンゾフラン、パーヒドロイソベンゾフラン、ジヒドロベンゾチオフェン、パーヒドロベンゾチオフェン、ジヒドロイソベンゾチオフェン、パーヒドロイソベンゾチオフェン、ジヒドロインダゾール、パーヒドロインダゾール、ジヒドロキノリン、テトラヒドロキノリン、パーヒドロキノリン、ジヒドロイソキノリン、テトラヒドロイソキノリン、パーヒドロイソキノリン、ジヒドロフタラジン、テトラヒドロフタラジン、パーヒドロフタラジン、ジヒドロナフチリジン、テトラヒドロナフチリジン、パーヒドロナフチリジン、ジヒドロキノキサリン、テトラヒドロキノキサリン、パーヒドロキノキサリン、ジヒドロキナゾリン、テトラヒドロキナゾリン、パーヒドロキナゾリン、ジヒドロシンノリン、テトラヒドロシンノリン、パーヒドロシンノリン、ベンゾオキサチアン、ジヒドロベンゾオキサジン、ジヒドロベンゾチアジン、ピラジノモルホリン、ジヒドロベンゾオキサゾール、パーヒドロベンゾオキサゾール、ジヒドロベンゾチアゾール、パーヒドロベンゾチアゾール、ジヒドロベンゾイミダゾール、パーヒドロベンゾイミダゾール、ジヒドロベンゾアゼピン、テトラヒドロベンゾアゼピン、ジヒドロベンゾジアゼピン、テトラヒドロベンゾジアゼピン、ベンゾジオキセパン、ジヒドロベンゾオキサゼピン、テトラヒドロベンゾオキサゼピン、ジヒドロカルバゾール、テトラヒドロカルバゾール、パーヒドロカルバゾール、ジヒドロアクリジン、テトラヒドロアクリジン、パーヒドロアクリジン、ジヒドロジベンゾフラン、ジヒドロジベンゾチオフェン、テトラヒドロジベンゾフラン、テトラヒドロジベンゾチオフェン、パーヒドロジベンゾフラン、パーヒドロジベンゾチオフェン、ジオキソラン、ジオキサン、ジチオラン、ジチアン、ジオキサインダン、ベンゾジオキサン、クロマン、ベンゾジチオラン、ベンゾジチアン環等が挙げられる。
本明細書中、Rで示される置換基としては、例えば、C1〜4アルキル基(例えば、メチル、エチル、プロピル、ブチル等)、C2〜4アルケニル基(例えば、エテニル、プロペニル、ブテニル等)、C2〜4アルキニル基(例えば、エチニル、プロピニル、ブチニル等)、水酸基、C1〜4アルコキシ基(例えば、メトキシ、エトキシ、プロポキシ、ブトキシ等)、C1〜6アルコキシカルボニル基(例えば、メトキシカルボニル、エトキシカルボニル、tert−ブトキシカルボニル等)、メルカプト基、C1〜4アルキルチオ基(例えば、メチルチオ、エチルチオ、プロピルチオ、ブチルチオ等)、アミノ基、モノ−またはジ−C1〜4アルキルアミノ基(例えば、メチルアミノ、エチルアミノ、プロピルアミノ、ジメチルアミノ、ジエチルアミノ等)、アミノ−C1〜4アルキル基(例えば、アミノメチル等)、モノ−またはジ−C1〜4アルキルアミノ−C1〜4アルキル基(例えば、ジメチルアミノメチル、メチルアミノメチル等)、イミノ基、イミノ基で置換されたアルキル基(例えば、エタンイミドイル等)、オキソ基、ハロゲン原子(フッ素、塩素、臭素、ヨウ素)、トリハロメチル基(例えば、トリフルオロメチル等)、トリハロメトキシ基(例えば、トリフルオロメトキシ等)、トリハロメチルチオ基(例えば、トリフルオロメチルチオ等)、ジハロメチルチオ基(例えば、ジフルオロメチルチオ等)、シアノ基、C1〜4アルキルスルホニル基(例えば、メチルスルホニル、エチルスルホニル等)、ニトロ基、モノ−またはジ−C1〜4アルキルジオキソラン(例えば、2,2−ジメチルジオキソラン等)などが挙げられ、これらの任意の置換基は置換可能な位置に1ないし4個置換していてもよい。
本明細書中、nは、1〜4の整数を表わす。
本明細書中、Xで示される陰イオンとは、一般式(I)中の四級アンモニウム部分と対になる、負の電荷をもつ原子または分子を意味する。一般式(I)中の四級アンモニウム部分1分子は、n価の陰イオン1/n分子と塩を形成する。負の電荷をもつ原子としては、例えば、塩素イオン、臭素イオン、ヨウ素イオン等が挙げられる。負の電荷をもつ分子としては、例えば、硫酸イオン、リン酸イオン、硝酸イオン等の無機酸のイオン、酢酸イオン、乳酸イオン、酒石酸イオン、安息香酸イオン、クエン酸イオン、メタンスルホン酸イオン、エタンスルホン酸イオン、メチル硫酸イオン、ベンゼンスルホン酸イオン、p−トルエンスルホン酸イオン、イセチオン酸イオン、グルクロン酸イオン、グルコン酸イオン等の有機酸塩が挙げられる。
本明細書中、一般式(I)で示される化合物のプロドラッグは、生体内において酵素反応により一般式(I)で示される化合物に変換する化合物をいう。一般式(I)で示される化合物のプロドラッグとしては、一般式(I)で示される化合物がアミノ基を有する場合、該アミノ基がアシル化、アルキル化、リン酸化された化合物(例えば、一般式(I)で示される化合物のアミノ基がエイコサノイル化、アラニル化、ペンチルアミノカルボニル化、(5−メチル−2−オキソ−1,3−ジオキソレン−4−イル)メトキシカルボニル化、テトラヒドロフラニル化、ピロリジルメチル化、ピバロイルオキシメチル化、アセトキシメチル化、tert−ブチル化された化合物等);一般式(I)で示される化合物が水酸基を有する場合、該水酸基がアシル化、アルキル化、リン酸化、ホウ酸化された化合物(例えば、一般式(I)で示される化合物の水酸基がアセチル化、パルミトイル化、プロパノイル化、ピバロイル化、サクシニル化、フマリル化、アラニル化、ジメチルアミノメチルカルボニル化された化合物等);一般式(I)で示される化合物がカルボキシ基を有する場合、該カルボキシ基がエステル化、アミド化された化合物(例えば、一般式(I)で示される化合物のカルボキシ基がエチルエステル化、イソプロピルエステル化、フェニルエステル化、カルボキシメチルエステル化、ジメチルアミノメチルエステル化、ピバロイルオキシメチルエステル化、エトキシカルボニルオキシエチルエステル化、フタリジルエステル化、(5−メチル−2−オキソ−1,3−ジオキソレン−4−イル)メチルエステル化、シクロヘキシルオキシカルボニルエチルエステル化、メチルアミド化された化合物等);一般式(I)で示される化合物がカルボキシ基を有する場合、該カルボキシ基がヒドロキシメチル基と置き換わった化合物等が挙げられる。これらの化合物は自体公知の方法によって製造することができる。また、一般式(I)で示される化合物のプロドラッグは水和物および非水和物のいずれであってもよい。
本発明において、Zとして好ましくはメチレン基である。
本発明において、環Aとして好ましくは、ベンゼン、チオフェン、フラン、ナフタレン、キノリン、インドール、ベンゾチオフェン、ベンゾフラン、またはピリジンであり、より好ましくはベンゼンである。
本発明において、Xとして好ましくは、塩素イオン、臭素イオン、ヨウ素イオン、硝酸イオン、メチル硫酸イオン、メタンスルホン酸イオン、ベンゼンスルホン酸イオン、またはp−トルエンスルホン酸イオンであり、より好ましくは塩素イオンまたは臭素イオンであり、さらに好ましくは臭素イオンである。
本発明において、一般式(I)で示される化合物で示される化合物として好ましくは、一般式(I−1)
Figure 2009091250
(式中、すべての記号は前記と同じ意味を表わす。)で示される化合物である。
本発明において、Rとして好ましくは、C1〜4アルコキシ基であり、さらに好ましくはメトキシ基である。
本発明において、nとして好ましくは1である。
本発明において、一般式(I−1)で示される化合物として好ましいくは、(1R,2R,4S,5S,7s)−7−{[ヒドロキシ(5−{[(4−メトキシベンジル)オキシ]カルボニル}−2−チエニル)2−チエニルアセチル]オキシ}−9,9−ジメチル−3−オキサ−9−アゾニアトリシクロ[3.3.1.02,4]ノナン ブロミドまたはその溶媒和物である。
本発明においては、特に指示しない限り異性体はこれをすべて包含する。例えば、アルキル基、アルケニル基、アルキニル基、アルコキシ基、アルキルチオ基、アルキレン基、アルケニレン基、アルキニレン基には直鎖のものおよび分枝鎖のものが含まれる。さらに、二重結合、環、縮合環における異性体(E、Z、シス、トランス体)、不斉炭素の存在等による異性体(R、S体、α、β配置、エナンチオマー、ジアステレオマー)、旋光性を有する光学活性体(D、L、d、l体)、互変異性体、クロマトグラフ分離による極性体(高極性体、低極性体)、平衡化合物、回転異性体、これらの任意の割合の混合物、ラセミ混合物は、すべて本発明に含まれる。
本発明においては、特に断わらない限り、当業者にとって明らかなように記号
Figure 2009091250
は紙面の向こう側(すなわちα−配置)に結合していることを表わし、
Figure 2009091250
は紙面の手前側(すなわちβ−配置)に結合していることを表わし、
Figure 2009091250
はα−配置、β−配置、またはそれらの混合物であることを表わし、
Figure 2009091250
は、α−配置とβ−配置の混合物であることを表わし、
Figure 2009091250
は、一重結合または二重結合を表わす。
[塩]
本発明の化合物の塩は、薬学的に許容される塩が好ましい。塩としては、アルカリ金属塩、アルカリ土類金属塩、アンモニウム塩、有機アミン塩、酸付加塩等が挙げられる。
塩は、水溶性のものが好ましい。適当な塩としては、アルカリ金属(カリウム、ナトリウム等)の塩、アルカリ土類金属(カルシウム、マグネシウム等)の塩、アンモニウム塩、薬学的に許容される有機アミン(テトラメチルアンモニウム、トリエチルアミン、メチルアミン、ジメチルアミン、シクロペンチルアミン、ベンジルアミン、フェネチルアミン、ピペリジン、モノエタノールアミン、ジエタノールアミン、トリス(ヒドロキシメチル)アミノメタン、リジン、アルギニン、N−メチル−D−グルカミン等)の塩が挙げられる。
酸付加塩は水溶性であることが好ましい。適当な酸付加塩としては、例えば、塩酸塩、臭化水素酸塩、ヨウ化水素酸塩、硫酸塩、リン酸塩、硝酸塩のような無機酸塩、または酢酸塩、乳酸塩、酒石酸塩、安息香酸塩、クエン酸塩、メタンスルホン酸塩、エタンスルホン酸塩、ベンゼンスルホン酸塩、トルエンスルホン酸塩、イセチオン酸塩、グルクロン酸塩、グルコン酸塩のような有機酸塩が挙げられる。
本発明の化合物の塩は、溶媒和物に変換することもできる。
溶媒和物は非毒性かつ水溶性であることが好ましい。適当な溶媒和物としては、例えば、水、アルコール系の溶媒(例えば、エタノール等)のような溶媒和物が挙げられる。
[本発明化合物の製造方法]
一般式(I)で示される本発明化合物は、例えば、以下に示す方法、これらに準ずる方法、または実施例に示す方法に従って製造することができる。以下の各製造方法において、原料化合物は塩として用いてもよい。塩としては、例えば、一般式(I)で示される化合物における、薬学的に許容される塩等が挙げられる。
具体的には、一般式(I)で示される化合物は、一般式(II)
Figure 2009091250
(式中、すべての記号は前記と同じ意味を表わす。)で示される化合物と、一般式(III)
Figure 2009091250
(式中、Xはハロゲン原子を表わす。)で示される化合物を反応に付すことよって製造することができる。ここで、Xで示されるハロゲン原子は、フッ素、塩素、臭素、またはヨウ素である。係る反応は、以下に示す方法または実施例に記載の方法によって行うことができる。すなわち、有機溶媒[芳香族炭化水素類(例えば、ベンゼン、トルエン、キシレン等)、ハロゲン化炭化水素類(例えば、ジクロロメタン、クロロホルム等)、飽和炭化水素類(例えば、ヘキサン、ヘプタン、シクロヘキサン等)、エーテル類(例えば、ジエチルエーテル、テトラヒドロフラン、ジオキサン等)、ケトン類(例えば、アセトン、メチルエチルケトン等)、ニトリル類(例えば、アセトニトリル等)、スルホキシド類(例えば、ジメチルスルホキシド等)、酸アミド類(例えば、N,N−ジメチルホルムアミド、ジメチルアセトアミド、1,3−ジメチル−2−イミダゾリジノン等)、エステル類(例えば、酢酸エチル等)等、これらの溶媒は単独で用いることもできるし、また必要に応じて二種またはそれ以上の多種類を適当割合(例えば、約1:1〜1:10の割合)で混合して用いてもよい。]中、塩基[アルカリ金属またはアルカリ土類金属の水素化物(例えば、水素化ナトリウム、水素化カリウム等)、アルキルリチウム類(例えば、ブチルリチウム、sec−ブチルリチウム、t−ブチルリチウム等)、アルカリ金属のアルコキサイド(例えば、ナトリウムメトキシド、ナトリウムエトキシド等)、アルカリ金属等の無機塩基(例えば、金属ナトリウム、金属カリウム等)、炭酸塩(例えば、炭酸セシウム、炭酸ナトリウム、炭酸カリウム等)、アルキルアミン類(例えば、トリエチルアミン、トリブチルアミン、N,N−ジイソプロピルエチルアミン、N−メチルモルホリン等)、芳香族アミン類(例えば、N,N−ジメチルアニリン、ピリジン、ルチジン、コリジン、4−(ジメチルアミノ)ピリジン等)、有機塩基(例えば、DBU(1,8−ジアザビシクロ[5,4,0]ウンデセン−7)等)、その他(例えば、リチウムジイソプロピルアミド、リチウムヘキサメチルジシルアジド、ポタシウムヘキサメチルジシルアジド、ソディウムヘキサメチルジシルアジド等)]の存在下または非存在下、約−78〜100℃で反応させることによって行われる。この反応は不活性気体存在下、無水条件下で行なうことが好ましい。
一般式(III)で示される化合物は、市販されているものを使用することができる。
一般式(II)で示される化合物は、(1R,2R,4S,5S,7s)−9−メチル−3−オキサ−9−アザトリシクロ[3.3.1.02,4]ノン−7−イル オキソ(2−チエニル)アセタートと、一般式(IV)
Figure 2009091250
(式中、すべて記号は前記と同じ意味を表わす。)で示される化合物を反応に付すことにより製造することができる。係る反応は、以下に示す付加反応または実施例に記載の方法によって行うことができる。すなわち、付加反応は、グリニャール試薬[例えば、イソプロピルマグネシウム ブロミド等]存在下、ハロゲン化化合物とケトンを有機溶媒[例えば、クロロホルム、ジクロロメタン、ジエチルエーテル、テトラヒドロフラン等、これらの溶媒は単独で用いることもできるし、また必要に応じて二種またはそれ以上の多種類を適当割合(例えば、約1:1〜1:10の割合)で混合して用いてもよい。]中、約−100℃〜溶媒の沸点までの温度で反応させることにより行なわれる。
(1R,2R,4S,5S,7s)−9−メチル−3−オキサ−9−アザトリシクロ[3.3.1.02,4]ノン−7−イル オキソ(2−チエニル)アセタートは公知であるか、公知の方法、例えば、「Comprehensive Organic Transformations:A Guide to Functional Group Preparations 2nd Edition(Richard C. Larock, John Wiley & Sons Inc, 1999)」に記載された方法、あるいは実施例1および実施例2記載の方法により製造することができる。
一般式(IV)で示される化合物は、一般式(V)
Figure 2009091250
(式中、すべて記号は前記と同じ意味を表わす。)で示される化合物と、一般式(IV)
Figure 2009091250
(式中、すべて記号は前記と同じ意味を表わす。)で示される化合物を反応に付すことにより製造することができる。係る反応は、以下のエステル化反応または実施例に記載の方法によって行うことができる。
エステル化反応は、例えば、
(1)酸ハライドを用いる方法、
(2)混合酸無水物を用いる方法、
(3)縮合剤を用いる方法、または
(4)エステル交換法等が挙げられる。
これらの方法を具体的に説明すると、
(1)酸ハライドを用いる方法は、例えば、カルボン酸を有機溶媒(クロロホルム、ジクロロメタン、ジエチルエーテル、テトラヒドロフラン等)中または無溶媒で、酸ハライド化剤(オキザリルクロリド、チオニルクロリド等)と約−20℃〜還流温度で反応させ、得られた酸ハライドを塩基(ピリジン、トリエチルアミン、ジメチルアニリン、ジメチルアミノピリジン、ジイソプロピルエチルアミン等)の存在下、アルコールと有機溶媒(クロロホルム、ジクロロメタン、ジエチルエーテル、テトラヒドロフラン等)中、約0〜40℃の温度で反応させることにより行なわれる。また、有機溶媒(ジオキサン、テトラヒドロフラン等)中、アルカリ水溶液(重曹水または水酸化ナトリウム溶液等)を用いて、酸ハライドと約0〜40℃で反応させることにより行なうこともできる。
(2)混合酸無水物を用いる方法は、例えば、カルボン酸を有機溶媒(クロロホルム、ジクロロメタン、ジエチルエーテル、テトラヒドロフラン等)中または無溶媒で、塩基(ピリジン、トリエチルアミン、ジメチルアニリン、ジメチルアミノピリジン、ジイソプロピルエチルアミン等)の存在下、酸ハライド(ピバロイルクロリド、トシルクロリド、メシルクロリド等)、または酸誘導体(クロロギ酸エチル、クロロギ酸イソブチル等)と、約0〜40℃で反応させ、得られた混合酸無水物を有機溶媒(クロロホルム、ジクロロメタン、ジエチルエーテル、テトラヒドロフラン等)中、アルコールと約0〜40℃で反応させることにより行なわれる。
(3)縮合剤を用いる方法は、例えば、カルボン酸とアルコールを、有機溶媒(クロロホルム、ジクロロメタン、ジメチルホルムアミド、ジエチルエーテル、テトラヒドロフラン等)中、または無溶媒で、塩基(ピリジン、トリエチルアミン、ジメチルアニリン、ジメチルアミノピリジン等)の存在下または非存在下、縮合剤[1,3−ジシクロヘキシルカルボジイミド(DCC)、1−エチル−3−[3−(ジメチルアミノ)プロピル]カルボジイミド(EDC)、1,1’−カルボニルジイミダゾール(CDI)、2−クロロ−1−メチルピリジニウムヨウ素、1−プロピルホスホン酸環状無水物(1-propanephosphonic acid cyclic anhydride、PPA)等]を用い、1−ヒドロキシベンズトリアゾール(HOBt)を用いるか用いないで、約0〜40℃で反応させることにより行なわれる。
(4)エステル交換法は、例えば、エステルとアルコールを、有機溶媒[例えば、エーテル系(例えば、テトラヒドロフラン、ジオキサン、ジメトキシエタン、ジエチルエーテル等)、ベンゼン系(例えば、ベンゼン、トルエン等)、ケトン系(例えば、アセトン、メチルエチルケトン等)、ニトリル系(例えば、アセトニトリル等)、アミド系(例えば、ジメチルホルムアミド等)、ハロゲン系(例えば、ジクロロメタン、クロロホルム、ジクロロエタン等)など]中、または無溶媒で、塩基[例えば、水素化ナトリウム、水素化カリウム等のアルカリ金属またはアルカリ土類金属の水素化物、例えば、ブチルリチウム、sec−ブチルリチウム、t−ブチルリチウム等のアルキルリチウム類、例えば、ナトリウムメトキシド、ナトリウムエトキシド等のアルカリ金属のアルコキサイド、例えば、金属ナトリウム、金属カリウム等のアルカリ金属等の無機塩基、例えば、炭酸セシウム、炭酸ナトリウム、炭酸カリウム等の炭酸塩、例えば、トリエチルアミン、トリブチルアミン、N,N−ジイソプロピルエチルアミン、N−メチルモルホリン等のアルキルアミン類、例えば、N,N−ジメチルアニリン、ピリジン、ルチジン、コリジン、4−(ジメチルアミノ)ピリジン等の芳香族アミン類、DBU(1,8−ジアザビシクロ[5,4,0]ウンデセン−7)等の有機塩基、その他、例えば、リチウムジイソプロピルアミド、リチウムヘキサメチルジシルアジド、ポタシウムヘキサメチルジシルアジド、ソディウムヘキサメチルジシルアジド等]の存在下または非存在下、約0℃〜溶媒の還流温度で反応させることにより行われる。
これら(1)、(2)、(3)および(4)の反応は、いずれも不活性ガス(例えば、アルゴン、窒素等)雰囲気下、無水条件で行なうことが望ましい。
一般式(V)および(VI)で示される化合物は公知であるか、公知の方法、例えば、「Comprehensive Organic Transformations:A Guide to Functional Group Preparations 2nd Edition(Richard C. Larock, John Wiley & Sons Inc, 1999)」に記載された方法、あるいは実施例に記載の方法によりを用いることにより容易に製造することができる。
一般式(I)で示される本発明化合物のうち、上記に示した以外の化合物については、本明細書中に記載された実施例あるいは公知の方法、例えば、「Comprehensive Organic Transformations:A Guide to Functional Group Preparations 2nd Edition(Richard C. Larock, John Wiley & Sons Inc, 1999)」に記載された方法を組み合わせて用いることで製造することができる。
本明細書中の各反応において、加熱を伴う反応は、当業者にとって明らかなように、水浴、油浴、砂浴またはマイクロウェーブを用いて行なうことができる。
本明細書中の各反応において、適宜、高分子ポリマー(例えば、ポリスチレン、ポリアクリルアミド、ポリプロピレン、ポリエチレングリコール等)に担持させた固相担持試薬を用いてもよい。
本明細書中の各反応において、反応生成物は通常の精製手段、例えば、常圧下または減圧下における蒸留、シリカゲルまたはケイ酸マグネシウムを用いた高速液体クロマトグラフィー、薄層クロマトグラフィー、イオン交換樹脂、スカベンジャー樹脂あるいはカラムクロマトグラフィーまたは洗浄、再結晶等の方法により精製することができる。精製は各反応ごとに行なってもよいし、いくつかの反応終了後に行なってもよい。
[毒性]
一般式(I)で示される化合物、その塩、それらの溶媒和物、またはそれらのプロドラッグ(以下、本発明化合物と略記することがある。)の毒性は非常に低いものであり、医薬として使用するために十分安全である。
[医薬品への適用]
本発明化合物は、ムスカリン受容体を拮抗する。さらに、標的とする部位で効果を発揮し、かつ速やかに不活化されるので、副作用(例えば、排尿障害、口渇、頻脈、胃腸障害、緑内障等)が少ないムスカリン受容体介在性疾患の予防および/または治療剤として有用である。標的とする部位としては、気道および/または肺であるが、好ましくは気道である。
本発明化合物のムスカリン受容体の拮抗活性を測定する方法は、例えば、「ヨーロピアン ジャーナル ファーマコロジー(European Journal pharmacology)」、1993年、第250巻、第2号、p.267−279、等に記載されている。
本発明において、化合物を不活化する形式としては、例えば、代謝、排泄、吸収、分布等が挙げられる。好ましくは代謝である。
本発明において、化合物を不活化する部位としては、例えば、血液、肺、肝臓、または消化管等が挙げられる。好ましくは血液、または肺であり、より好ましくは血液である。
本発明において、化合物を不活化する試料としては、例えば、全血、血漿、血清、またはそれらの希釈液、肺臓、肺ホモジネート、肺ホモジネートの希釈液等が挙げられる。
本発明において、吸入投与後、本発明化合物の不活化に要する時間は、短時間であることが好ましい。より好ましくは約15分以内であり、さらに好ましくは約1分以内であり、より好ましくは約30秒以内であり、特に好ましくは約15秒以内である。不活化に要する時間を測定する方法は、例えば、基礎と臨床、1997年、第31巻、第9号、p.2913−2923等に記載されている。
本明細書中、ムスカリン受容体介在性疾患としては、例えば、呼吸器疾患[例えば、慢性閉塞性肺疾患(COPD)、喘息等]などが挙げられる。好ましくは慢性閉塞性肺疾患、または喘息である。
本発明において、気道収縮を抑制する有効用量とは、哺乳動物においてコリン作動性物質[例えば、メタコリン、アセチルコリン等(1〜100μg/kg)]により誘発される気道収縮を、化合物を投与して約60分以内のある時間において、約80%以上抑制する最小用量を意味する。但し、有効用量の1/3投与量における気道収縮の抑制率が、化合物を投与して約60分以内のすべての時間において約80%未満である用量に限る。哺乳動物としては、例えば、ヒト、イヌ、サル、マウス、モルモットおよびラット等が挙げられる。
本発明において、膀胱収縮に対する無作用量とは、哺乳動物においてコリン作動性物質[例えば、メタコリン、アセチルコリン等(1〜100μg/kg)]により誘発される膀胱収縮を、化合物を投与して約60分以内のすべての時間において、約20%未満抑制する最大用量を意味する。但し、無作用量の3倍投与量における膀胱収縮の抑制率が、化合物を投与して約60分以内のある時間において約20%以上である用量に限る。哺乳動物としては、例えば、ヒト、イヌ、サル、マウス、モルモットおよびラット等が挙げられる。
本発明において「膀胱収縮抑制作用を示さない」とは、哺乳動物においてコリン作動性物質[例えば、メタコリン、アセチルコリン等(1〜100μg/kg)]により誘発される膀胱収縮が、化合物を投与して約60分以内のすべての時間においてその抑制率が約20%未満であることを意味する。
本発明において、気道収縮抑制における有効用量および膀胱収縮に対する無作用量を評価する試験系としては、上記の各最小用量を設定できる試験系であれば特に限定されない。好ましくは、後述する薬理実験例に記載される試験系である。
本発明において、気道収縮抑制における有効用量および膀胱収縮に対する無作用量を評価する哺乳動物は、同じ動物種であっても異なる動物種であってもよい。好ましくは、同じ動物種である。
本発明において、気道収縮抑制おける有効用量は、好ましくは膀胱収縮に対する無作用量の約10分の1以下であり、好ましくは約30分の1以下であり、より好ましくは約100分の1以下であり、さらに好ましくは約1000分の1以下である。
本発明において、気管筋収縮反応に対するpK値とは、哺乳動物から摘出した気管筋収縮反応に対するpK値を意味する。pK値の算出方法は、例えば、日本臨床、1989年、第47巻、増刊号、p.19−30等に記載されている。哺乳動物としては、例えば、ヒト、イヌ、サル、マウス、モルモットおよびラット等が挙げられる。気管筋収縮反応に対するpK値としては約7以上であり、好ましくは約8以上であり、より好ましくは約9以上であり、さらに好ましくは約10以上である。
また、本発明化合物は、(1)本発明の治療剤の予防および/または治療効果の補完および/または増強、(2)本発明の治療剤の動態・吸収改善、投与量の低減および/または(3)本発明の治療剤の副作用の軽減のために他の薬剤と組み合わせて、併用剤として投与してもよい。
本発明の治療剤と他の薬剤の併用剤は、1つの製剤中に両成分を配合した配合剤の形態で投与してもよく、また別々の製剤にして投与する形態をとってもよい。この別々の製剤にして投与する場合には、同時投与および時間差による投与が含まれる。また、時間差による投与は、本発明の治療剤を先に投与し、他の薬剤を後に投与してもよいし、他の薬剤を先に投与し、本発明の治療剤を後に投与してもかまわず、それぞれの投与方法は同じでも異なっていてもよい。
前記他の薬剤は、低分子化合物であってもよく、また高分子の蛋白、ポリペプチド、ポリヌクレオチド(DNA、RNA、遺伝子)、アンチセンス、デコイ、抗体であるか、またはワクチン等であってもよい。他の薬剤の投与量は、臨床上用いられている用量を基準として適宜選択することができる。また、本発明の治療剤と他の薬剤の配合比は、投与対象の年齢および体重、投与方法、投与時間、対象疾患、症状、組み合わせ等により適宜選択することができる。例えば、本発明の治療剤1質量部に対し、他の薬剤を約0.01乃至100質量部用いればよい。他の薬剤は任意の2種以上を適宜の割合で組み合わせて投与してもよい。また、本発明の治療剤の予防および/または治療効果を補完および/または増強する他の薬剤には、上記したメカニズムに基づいて、現在までに見出されているものだけでなく今後見出されるものも含まれる。
上記併用剤により、予防および/または治療効果を奏する疾患は特に限定されず、本発明の治療剤の予防および/または治療効果を補完および/または増強する疾患であればよい。
例えば、本発明の治療剤の呼吸器疾患に対する予防および/または治療効果の補完および/または増強のための他の薬剤としては、例えば、ロイコトリエン受容体拮抗薬(cysLT1受容体拮抗薬、cysLT2受容体拮抗薬)、抗ヒスタミン薬、抗アレルギー薬(化学伝達物質遊離抑制薬、ヒスタミン拮抗薬、トロンボキサン合成酵素阻害薬、トロンボキサン拮抗薬、Th2サイトカイン阻害薬)、ステロイド薬、気管支拡張薬(キサンチン誘導体、交感神経刺激薬)、ワクチン療法剤、金製剤、漢方薬、非ステロイド抗炎症薬(塩基性非ステロイド抗炎症薬、酸性非ステロイド抗炎症薬)、5−リポキシゲナーゼ阻害薬、5−リポキシゲナーゼ活性化タンパク質拮抗薬、ロイコトリエン合成阻害薬、プロスタグランジン類、カンナビノイド−2受容体刺激薬、鎮咳薬、去痰薬、ホスホジエステラーゼ阻害薬、ワクシニアウイルス接種家兎炎症皮膚抽出液等が挙げられる。
ロイコトリエン受容体拮抗薬のうち、cysLT1受容体拮抗薬としては、例えば、プランルカスト水和物、モンテルカストナトリウム、ザフィルルカスト、MK−571、LY−203647、WY−46016、WY−48422、WY−49353、WY−49451、RG−12553、MDL−43291、CGP−44044A、RG−14524、LY−287192、LY−290324、L−695499、RPR105735B、WAY−125007、OT−4003、LM−1376、LY−290154、SR−2566、L−740515、LM−1453、CP−195494、LM−1484、CR−3465、アブルカスト、ポビルカスト、スルカスト、L−648051、RG−12525、RG−7152、SK&F−106203、SR−2640、WY−50295、イラルカストナトリウム、ベルルカスト、MCC−847、BAY−x−7195、リトルカスト、シナルカスト、CGP−44826、FK−011、YM−158、MEN−91507、KCA−757、RS−601、RS−635、S−36496、ZD−3523、DS−4574、ピロドマスト、AS−35、YM−57158、MCI826、NZ−107、4414−CERM、YM−16638、Wy−48252、Wy−44329、Wy−48090、VUF−4679、トメルカスト、SM−11044、SC−39070、OT−3473、N−2401、LY−243364、L−649923、ドクアラスト、DP−1934、YM−17551、Wy−47120、VUF−K−8707、SK&F−88046、SK&F−101132、SK&F−102922、LY−137617、LY−163443、LY−302905、L−647438、L−708738、KY−234、FPL−55712、CP−288886、S−36527、CGP−35949、CS−615、MDL−19301D、SCH−40120、およびZD−3705等が挙げられる。
抗ヒスタミン薬としては、例えば、ジフェンヒドラミン、塩酸ジフェニルピラリン、テオクル酸ジフェニルピラリン、フマル酸クレマスチン、ジメンヒドリナート、dl−マレイン酸クロルフェニラミン、d−マレイン酸クロルフェニラミン、塩酸トリプロリジン、塩酸プロメタジン、酒石酸アリメマジン、塩酸イソチペンジル、塩酸ホモクロルシクリジン、ヒドロキシジン、塩酸シプロヘプタジン、塩酸レボカバスチン、アステミゾール、ベポタスチン、デスロラタジン、TAK−427、ZCR−2060、NIP−530、モメタゾンフロエート、ミゾラスチン、BP−294、アンドラスト、オーラノフィン、およびアクリバスチン等が挙げられる。
抗アレルギー薬のうち、化学伝達物質遊離抑制薬としては、例えば、クロモグリク酸ナトリウム、トラニラスト、アンレキサノクス、レピリナスト、イブジラスト、ペミロラストカリウム、ダザノラスト、ネドクロミル、クロモグリカート、およびイスラパファント等が挙げられる。
抗アレルギー薬のうち、ヒスタミン拮抗薬としては、例えば、フマル酸ケトチフェン、塩酸アゼラスチン、オキサトミド、メキタジン、テルフェナジン、フマル酸エメダスチン、塩酸エピナスチン、エバスチン、塩酸セチリジン、塩酸オロパタジン、ロラタジン、およびフェキソフェナジン等が挙げられる。
抗アレルギー薬のうち、トロンボキサン合成酵素阻害薬としては、例えば、塩酸オザグレル、イミトロダストナトリウム等が挙げられる。
抗アレルギー薬のうち、トロンボキサン拮抗薬としては、例えば、セラトロダスト、ラマトロバン、ドミトロバンカルシウム水和物、およびKT−2−962等が挙げられる。
抗アレルギー薬のうち、Th2サイトカイン阻害薬としては、例えば、トシル酸スプラタスト等が挙げられる。
ステロイド薬のうち、外用薬としては、例えば、プロピオン酸クロベタゾール、酢酸ジフロラゾン、フルオシノニド、フランカルボン酸モメタゾン、ジプロピオン酸ベタメタゾン、酪酸プロピオン酸ベタメタゾン、吉草酸ベタメタゾン、ジフルプレドナート、プデソニド、吉草酸ジフルコルトロン、アムシノニド、ハルシノニド、デキサメタゾン、プロピオン酸デキサメタゾン、吉草酸デキサメタゾン、酢酸デキサメタゾン、酢酸ヒドロコルチゾン、酪酸ヒドロコルチゾン、酪酸プロピオン酸ヒドロコルチゾン、プロピオン酸デプロドン、吉草酸酢酸プレドニゾロン、フルオシノロンアセトニド、プロピオン酸ベクロメタゾン、トリアムシノロンアセトニド、ピバル酸フルメタゾン、プロピオン酸アルクロメタゾン、酪酸クロベタゾン、プレドニゾロン、プロピオン酸ペクロメタゾン、およびフルドロキシコルチド等が挙げられ、
内服薬、注射剤としては、例えば、酢酸コルチゾン、ヒドロコルチゾン、リン酸ヒドロコルチゾンナトリウム、コハク酸ヒドロコルチゾンナトリウム、酢酸フルドロコルチゾン、プレドニゾロン、酢酸プレドニゾロン、コハク酸プレドニゾロンナトリウム、ブチル酢酸プレドニゾロン、リン酸プレドニゾロンナトリウム、酢酸ハロプレドン、メチルプレドニゾロン、酢酸メチルプレドニゾロン、コハク酸メチルプレドニゾロンナトリウム、トリアムシノロン、酢酸トリアムシノロン、トリアムシノロンアセトニド、デキサメタゾン、酢酸デキサメタゾン、リン酸デキサメタゾンナトリウム、パルミチン酸デキサメタゾン、酢酸パラメタゾン、およびベタメタゾン等が挙げられ、吸入剤としては、例えば、プロピオン酸ベクロメタゾン、プロピオン酸フルチカゾン、ブデソニド、フルニソリド、トリアムシノロン、ST−126P、シクレソニド、デキサメタゾンパロミチオネート、モメタゾンフランカルボネート、プラステロンスルホネート、デフラザコート、メチルプレドニゾロンスレプタネート、およびメチルプレドニゾロンナトリウムスクシネート等が挙げられる。
気管支拡張薬のうち、キサンチン誘導体としては、例えば、アミノフィリン、テオフィリン、ドキソフィリン、シパムフィリン、ジプロフィリン、プロキシフィリン、およびコリンテオフィリン等が挙げられる。
気管支拡張薬のうち、交感神経刺激薬としては、例えば、エピネフリン、塩酸エフェドリン、dl−塩酸メチルエフェドリン、塩酸メトキシフェナミン、硫酸イソプロテレノール、塩酸イソプロテレノール、硫酸オルシプレナリン、塩酸クロルプレナリン、塩酸トリメトキノール、硫酸サルブタモール、硫酸テルブタリン、硫酸ヘキソプレナリン、塩酸ツロブテロール、塩酸プロカテロール、臭化水素酸フェノテロール、フマル酸フォルモテロール、塩酸クレンブテロール、塩酸マブテロール、キシナホ酸サルメテロール、R,R−フォルモテロール、ツロブテロール、塩酸ピルブテロール、塩酸リトドリン、バンブテロール、塩酸ドペキサミン、酒石酸メルアドリン、AR−C68397、レボサルブタモール、KUR1246、KUL−7211、AR−C89855、およびS−1319等が挙げられる。
ワクチン療法剤としては、例えば、パスパート、アストレメジン、ブロンカスマ・ベルナ、およびCS−560等が挙げられる。
金製剤としては、例えば、金チオリンゴ酸ナトリウム等が挙げられる。
非ステロイド抗炎症薬としては、例えば、アスピリン、ロキソニン、ジクロフェナク、セレコキシブ、チアプロフェン酸、アルミノプロフェン、フルルビプロフェンアキセチル、ザルトプロフェン、スプロフェン、ケトプロフェン、プラノプロフェン、フェンチアザク、ドロキシカム、イブプロフェン、アセクロフェナク、アンフェナク・ナトリウム、テノキシカム、オキサプロジン、ピロキシカム、エモルファゾン、トルフェナム酸、インドメタシンファルネシル、マレイン酸プログルメタシン、スリンダク、モフェゾラク、エトドラク、ロナゾラク・カルシウム、アンピロキシカム、メサラジン、デフラザコート、ニメスリド、エトリコキシブ、ケトロラック・トロメタモール、パレコキシブ、ロベンザリット・二ナトリウム、オーラノフィン、ロキソプロフェン・ナトリウム、ブシラミン、アクタリット、けい皮酸ピロキシカム、ナブメトン、サラゾスルファピリジン、ロルノキシカム、メロキシカム、ジアセレイン、ロフェコキシブ、およびバルデコキシブ等が挙げられる。
非ステロイド抗炎症薬のうち、塩基性非ステロイド抗炎症薬としては、例えば、塩酸チアラミド、塩酸チノリジン、エピリゾール、およびエモルファゾン等が挙げられる。
5−リポキシゲナーゼ阻害薬としては、例えば、ザイリュートン、ドセベノン、ピリポスト、SCH−40120、WY−50295、E−6700、ML−3000、TMK−688、ZD−2138、メシル酸ダルブフェロン、R−68151、E−6080、DuP−654、SC−45662、CV−6504、NE−11740、CMI−977、NC−2000、E−3040、PD−136095、CMI−392、TZI−41078、Orf−20485、IDB−18024、BF−389、A−78773、TA−270、FLM−5011、CGS−23885、A−79175、およびETH−615等が挙げられる。
5−リポキシゲナーゼ活性化タンパク質拮抗薬としては、例えば、MK−591およびMK−886等が挙げられる。
ロイコトリエン合成阻害薬としては、例えば、オーラノフィン、マレイン酸プログルメタシン、L−674636、A−81834、UPA−780、A−93178、MK−886、REV−5901A、SCH−40120、MK−591、Bay−x−1005、Bay−y−1015、DTI−0026、アンレキサノクスおよびE−6700等が挙げられる。
プロスタグランジン類(以下、PGと略記する。)としては、例えば、PG受容体アゴニストおよびPG受容体アンタゴニスト等が挙げられる。
PG受容体としては、例えば、PGE受容体(EP1、EP2、EP3、EP4)、PGD受容体(DP、CRTH2)、PGF受容体(FP)、PGI受容体(IP)、およびTX受容体(TP)等が挙げられる。
鎮咳薬としては、例えば、リン酸コデイン、リン酸ジヒドロコデイン、オキシメテバノール、臭化水素酸デキストロメトルファン、クエン酸ペントキシベリン、リン酸ジメモルファン、クエン酸オキセラジン、クロペラスチン、リン酸ベンプロペリン、塩酸クロフェダノール、塩酸ホミノベン、ノスカピン、ヒベンズ酸チペミジン、塩酸エプラジノン、およびシャゼンソウエキス等が挙げられる。
去痰薬としては、例えば、アンモニアウイキョウ精、炭酸水素ナトリウム、ヨウ化カリウム、塩酸ブロムヘキシン、桜皮エキス、カルボシステイン、フドステイン、塩酸アンブロキソール、塩酸アンブロキゾール徐放剤、メチルシステイン塩酸塩、アセチルシステイン、塩酸L−エチルシステイン、およびチロキサポール等が挙げられる。
ホスホジエステラーゼ阻害薬としては、例えば、ドキソフィリン、ロフルミラスト、exisulind、シロミラスト、arofylline、ONO−6126、pumafentrine、BAY−19−8004、OSI−461、GW−842470、atizoram、cipamfylline、GRC−3886、YM−976、およびSCH−351591等が挙げられる。
他の薬剤として好ましくは、cysLT1受容体拮抗薬、ステロイド薬または交感神経刺激薬である。
本発明を実施するための製剤としては、本発明化合物と該化合物の治療効果を補完および/または増強する他の薬剤とを、1つの製剤に配合した製剤でもよく、それぞれの成分を別々に製剤化した製剤でもよい。これらの製剤化は、公知の方法によって行なうことができる。
本発明化合物は、必要に応じて、医薬として許容される添加剤を加え、単独製剤または配合製剤として汎用されている技術を用いて製剤化することができる。
本発明化合物または本発明化合物と他の薬剤の併用剤を上記の目的で用いるには、通常、局所的に、非経口の形で投与される。
投与量は、年齢、体重、症状、治療効果、投与方法、処理時間等により異なるが、通常、成人一人あたり1回につき約0.1ng〜100mgであり、好ましくは0.1μg〜100mg、さらに好ましくは約10μg〜10mgであり、より好ましくは約100μg〜1mgであり、投与回数は1日1回〜数回非経口投与され、好ましくは1日1回〜3回であり、より好ましくは1日1回〜2回であり、さらに好ましく1日1回である。
もちろん前記したように、投与量は、種々の条件によって変動するので、上記投与量より少ない量で十分な場合もあるし、また範囲を越えて必要な場合もある。
非経口剤としては、例えば、吸入剤等が挙げられる。これらの製剤は、速放性製剤、徐放性製剤等の放出制御剤であってもよい。これらの製剤は公知の方法、例えば、日本薬局方に記載の方法等により製造することができる。
非経口投与のための吸入剤としては、エアゾール剤、吸入用粉末剤、吸入用液剤(例えば、吸入用溶液、吸入用懸濁剤等)、またはカプセル状吸入剤が含まれ、当該吸入用液剤は用時に水または他の適当な媒体に溶解または懸濁させて使用する形態であってもよい。これらの吸入剤は適当な吸入容器を用いて適用することができ、例えば、吸入用液剤を投与する際には、噴霧器(アトマイザー、ネブライザー)等を、吸入用粉末剤を投与する際には粉末薬剤用吸入投与器等を使用することができる。
これらの吸入剤は公知の方法に準じて製造される。例えば、本発明化合物を粉末または液状にして、吸入噴射剤および/または担体中に配合し、適当な吸入容器に充填することにより製造される。本発明化合物を粉末化する場合、常法に従って粉末化される。例えば、乳糖、デンプン、ステアリン酸マグネシウム等とともに微粉末にし、均一な混合物にするか、造粒して粉末剤を調製する。また、本発明化合物を液状化する場合、例えば、該化合物を水、生理食塩液または有機溶剤等の液状担体に溶解すればよい。噴射剤としては、従来公知の噴射剤、例えば、代替フロン、液化ガス噴射剤(例えば、フッ化炭化水素、液化石油、ジエチルエーテル、ジメチルエーテル等)、圧縮ガス(例えば、可溶性ガス(例えば、炭酸ガス、亜酸化窒素ガス等)、不溶性ガス(例えば、窒素ガス等)などが用いられる。
吸入剤には、さらに、必要に応じて添加剤を適宜配合してもよい。添加剤としては、一般に使用されている添加剤であれば何でもよく、例えば、固形賦形剤(例えば、白糖、乳糖、ブドウ糖、マンニット、ソルビット、マルトース、セルロース等)、液状賦形剤(例えば、プロピレングリコール等)、結合剤(例えば、デンプン、デキストリン、メチルセルロース、ヒドロキシプロピルセルロース、ポリビニルピロリドン、ポリエチレングリコール、白糖等)、滑沢剤(例えば、ステアリン酸マグネシウム、軽質無水ケイ酸、タルク、ラウリル硫酸ナトリウム等)、矯味剤(例えば、クエン酸、メントール、グリチルリチンアンモニウム塩、グリシン、オレンジ粉末等)、保存剤(例えば、安息香酸ナトリウム、亜硫酸水素ナトリウム、メチルパラベン、プロピルパラベン等)、安定化剤(例えば、クエン酸、クエン酸ナトリウム等)、懸濁化剤または乳化剤(例えば、メチルセルロース、ポリビニルピロリドン、ポリビニルアルコール、レシチン、トリオレイン酸ソルビタン等)、分散剤(例えば、界面活性剤等)、溶剤(例えば、水等)、等張化剤(例えば、塩化ナトリウム、濃グリセリン等)、pH調節剤(例えば、塩酸、硫酸等)可溶化剤(例えば、エタノール等)、防腐剤(塩化ベンザルコニウム、パラベン等)、着色剤、緩衝化剤(リン酸ナトリウム、酢酸ナトリウム等)、増粘剤(例えば、カリボキシビニルポリマー等)、吸収促進剤等が用いられる。例えば、吸入用液剤の場合には、防腐剤、着色剤、緩衝化剤、等張化剤、増粘剤、吸収促進剤等を必要に応じて適宜選択して調製される。また、例えば、吸入用粉末剤の場合には、滑沢剤、結合剤、賦形剤、着色剤、防腐剤、吸収促進剤(胆汁酸塩、キトサン等)などを必要に応じて適宜選択して調製される。
さらに、本発明化合物を徐放性とするため、吸入剤においては生体内分解性重合物を含有していてもよい。生体内分解性重合物とは、脂肪酸エステル重合体またはその共重合体、ポリアクリル酸エステル類、ポリヒドロキシ酪酸類、ポリアルキレンオキサレート類、ポリオルソエステル、ポリカーボネートおよびポリアミノ酸類が挙げられ、これらは1種類またはそれ以上混合して使用することができる。また、卵黄レシチン等のリン脂質、キトサン等を用いてもよい。脂肪酸エステル重合体またはその共重合体とは、ポリ乳酸、ポリグリコール酸、ポリクエン酸、ポリリンゴ酸および乳酸−グリコール酸共重合体が挙げられ、これらは1種類またはそれ以上混合して使用することができる。その他に、ポリα−シアノアクリル酸エステル、ポリβ−ヒドロキシ酪酸、ポリトリメチレンオキサート、ポリオルソエステル、ポリオルソカーボネート、ポリエチレンカーボネート、ポリγ−ベンジル−L−グルタミン酸およびポリL−アラニンの1種類またはそれ以上混合も使用することができる。好ましくは、ポリ乳酸、ポリグルコール酸または乳酸−グリコール酸共重合体であり、より好ましくは、乳酸−グリコール酸共重合体である。また、乳酸−グリコール酸共重合体等の生体内分解性重合物を用いて薬物を封入したマイクロスフェアやナノスフェアを調製してもよい。
本発明化合物は、標的とする部位で効果を発揮し、その後速やかに不活化されるので、副作用(例えば、排尿障害、口渇、頻脈、胃腸障害、または緑内障等)の発現が少ないムスカリン受容体介在性疾患の予防および/または治療剤として有用である。
さらに、本発明化合物はムスカリン受容体に強力に結合することならびにその他の特性により、気道収縮作用の持続性が改善された化合物である。
以下、実施例によって本発明を詳述するが、本発明はこれらに限定されるものではない。
クロマトグラフィーによる分離の箇所およびTLCに示されるカッコ内の溶媒は、使用した溶出溶媒または展開溶媒を示し、割合は体積比を表わす。
NMRはH NMRの測定値であり、NMRの箇所に示されているカッコ内の溶媒は、測定に使用した溶媒を示している。
本明細書中に用いた化合物名は、一般的にIUPACの規則に準じて命名を行なうコンピュータプログラム、ACD/Nameバッチ(登録商標、Advanced Chemistry Development Inc.社製)を用いるか、またはIUPAC命名法に準じて命名したものである。
実施例1:8−メチル−8−アザビシクロ[3.2.1]オクタ−6−エン−3−イル オキソ(2−チエニル)アセタート
オキソ(2−チエニル)酢酸(4.7g)および塩化オキサリル(2.8mL)の塩化メチレン溶液(30mL)に触媒量のジメチルホルムアミドを加えて、室温下で1時間撹拌した。減圧下で濃縮した後、酢酸エチルを用いて残存する塩化オキサリルおよび塩化水素を除去して得られた化合物の塩化メチレン溶液(30mL)を、トロペノール(「ジャーナル オブ アメリカン ケミカル ソサイエティ(Juornal of American chemical society)」,1978年,第100巻,第6号,p.1786;「テトラヘドロン(Tetrahedron)」,1985年,第41巻,第24号,p.5879;または「ケミカル アブストラクツ(Chemical abstract)」,1946年,第40巻,p.6488に記載の方法によって製造することができる。)(5.3g)およびトリエチルアミン(13mL)の塩化メチレン溶液(250mL)に氷冷下で加えて、室温下で終夜撹拌した。その反応溶液を減圧下で濃縮して得られた残渣に酢酸エチルを加えて不溶物を濾紙で除去した。母液を濃縮して得られた残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(酢酸エチル:メタノール=8.5:1.5)で精製することによって以下の物性値を有する標題化合物(6.0g)を得た。
TLC Rf 0.38 (塩化メチレン:メタノール=8.5:1.5);
1H NMR (CDCl3) δ 1.80-2.00, 2.24-2.57, 3.33-3.57, 5.24, 5.91-6.24, 7.20, 7.81, 8.07。
実施例2:(1R,2R,4S,5S,7s)−9−メチル−3−オキサ−9−アザトリシクロ[3.3.1.0 2,4 ]ノン−7−イル オキソ(2−チエニル)アセタート
実施例1で製造された化合物(2.8g)のジメチルホルムアミド(50mL)および水(2.5mL)を含む溶液に、五酸化二バナジウム(182mg)を加え、撹拌下でウレアハイドロジェンパーオキサイド(2.8g)を加えて、外温40℃下で4.5時間撹拌した。その反応溶液に飽和食塩水を加えて酢酸エチルで抽出し、有機層にヘキサンを加えて水洗した後、無水硫酸マグネシウムで乾燥して濃縮することによって以下の物性値を有する標題化合物(1.4g)を得た。
TLC Rf 0.29 (塩化メチレン:メタノール=9:1);
1H NMR (CDCl3) δ 1.69-1.82, 2.19-2.31, 2.57, 3.19-3.25, 3.64-3.74, 5.24, 7.21, 7.83, 8.08。
実施例3:4−メトキシベンジル 5−ブロモ−2−チオフェンカルボキシラート
5−ブロモ−2−チオフェンカルボン酸(3.1g)および塩化オキサリル(1.45mL)の塩化メチレン溶液(30mL)に触媒量のジメチルホルムアミドを加えて、室温下で1時間撹拌した。減圧下で濃縮した後、酢酸エチルを用いて残存する塩化オキサリルおよび塩化水素を除去して得られた化合物(3.4g)の塩化メチレン溶液(5mL)を、(4−メトキシフェニル)メタノール(829mg)およびピリジン(0.8mL)の塩化メチレン溶液(10mL)に氷冷下で加えて室温下で1時間撹拌した。その反応溶液に水を加えて酢酸エチルで抽出した後、水洗した。さらに、2N塩酸で洗浄した後、水洗し、有機層を無水硫酸マグネシウムで乾燥して濃縮した。残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(酢酸エチル:n−ヘキサン=1:4)で精製することによって以下の物性値を有する標題化合物(1.4g)を得た。
TLC Rf 0.40 (酢酸エチル:n−ヘキサン=1:4);
1H NMR (CDCl3) δ 3.82, 5.25, 6.88-6.93, 7.05, 7.32-7.38, 7.55。
実施例4:5−[1−ヒドロキシ−2−{[(1R,2R,4S,5S,7s)−9−メチル−3−オキサ−9−アザトリシクロ[3.3.1.0 2,4 ]ノン−7−イル]オキシ}−2−オキソ−1−(2−チエニル)エチル]−2−チオフェンカルボキシラート
実施例3で製造された化合物(327mg)のテトラヒドロフラン溶液(6mL)に、イソプロピルマグネシウム ブロミド(0.67mol/L)のテトラヒドロフラン溶液(1.5mL)を加え、−30〜−50℃で1時間撹拌した。これに実施例2で製造された化合物(147mg)のテトラヒドロフラン溶液(2mL)を加えて、同温で1時間撹拌した。その反応溶液に2N塩酸を加えて中性とした後、飽和重曹水を加えて塩基性とした。これを酢酸エチルで抽出した後、その有機層を無水硫酸マグネシウムで乾燥し、濃縮した。残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(塩化メチレン:メタノール=10:0.5)で精製することによって以下の物性値を有する標題化合物(180mg)を得た。
TLC Rf 0.28 (塩化メチレン:メタノール=9:1);
1H NMR (CDCl3) δ 1.54-1.71, 2.09-2.31, 2.48, 2.94-3.01, 3.04-3.15, 3.81, 4.71-4.94, 5.14, 5.26, 6.86-6.94, 6.99, 7.10, 7.14, 7.30-7.40, 7.69。
実施例5:(1R,2R,4S,5S,7s)−7−{[ヒドロキシ(5−{[(4−メトキシベンジル)オキシ]カルボニル}−2−チエニル)2−チエニルアセチル]オキシ}−9,9−ジメチル−3−オキサ−9−アゾニアトリシクロ[3.3.1.0 2,4 ]ノナン ブロミド
Figure 2009091250
実施例4で製造された化合物(180mg)のアセトニトリル溶液(1.5mL)に臭化メチル(2.0mol/L)のtert−ブチルメチルエーテル溶液(2mL)を加えて、室温下で4日間静置した。析出結晶を回収した後、酢酸エチルで洗浄することによって以下の物性値を有する本発明化合物(151mg)を得た。
TLC Rf 0.26 (n−ブタノール:酢酸エチル:水=4:2:1);
1H NMR (CD3OD) δ 1.97-2.13, 2.71-2.89, 3.11, 3.35, 3.41-3.52, 3.78, 4.02-4.12, 5.14-5.28, 6.89-6.95, 7.02, 7.16, 7.23, 7.31-7.39, 7.44, 7.69。
[薬理実験例]
実験例1:ヒトムスカリン3受容体への競合結合試験
アッセイチューブに、アッセイ・バッファー(25mM トリス・塩酸緩衝液)(溶媒群)あるいは種々の濃度の各被験化合物(25μL)、および2nM [N−メチル−H]スコポラミン(以下、[H]NMSと略記する。)(25μL、終濃度:0.5nM)を添加した。反応はヒトムスカリン3受容体(以下、M3受容体あるいはM3Rと略記する。)膜画分(50μL、2.67μgタンパク質/アッセイ)を加えて開始した。[H]NMSの非特異的結合を求める場合、アッセイ・バッファーの代わりに40μM アトロピン(25μL、終濃度:10μM)を添加した。30℃で1時間インキュベートした後、直ちにセルハーベスターを用いて予め洗浄バッファー(アッセイ・バッファーと同じ。)に浸しておいたGF/Cガラス繊維濾紙上に膜画分を回収した。ガラス繊維濾紙を約2mLの氷冷洗浄バッファーで5回洗浄し、約60〜70℃で乾燥させた。乾燥したガラス繊維濾紙をガラスバイアルに移し、液体シンチレーターを約5mLを添加した後、液体シンチレーションカウンターで各バイアル中の放射活性を測定した。
M3受容体拮抗活性(pKi値)は、溶媒群の特異的結合量(dpm)を100%として、各濃度における被験化物質の阻害率(%)を算出した。50%阻害濃度(IC50値[mol/L])から、Ki値(mol/L)[Ki=IC50/(放射性リガンドの終濃度/Kd値+1)]を算出し、その負の対数値をpKi値とした。
本発明の実施例5の化合物は約10.7のpKi値を示し、既存の吸入抗コリン薬であるチオトロピウムは約10.2であった。本発明の化合物は代表的な既存薬と同等あるいはより強いM3受容体拮抗活性を有する。
実験例2:ヒトムスカリン3受容体への結合持続性試験
アッセイチューブに、アッセイ・バッファー(溶媒群)あるいは種々の濃度([H]NMSの結合を80%阻害する濃度)の各被験化合物(25μL)を添加し、さらにアッセイ・バッファー(25μL)およびhM3R膜画分(50μL、2.67μgタンパク質/アッセイ)を加えて、30℃で1時間インキュベートした。[H]NMSの非特異的結合を求める場合、アッセイ・バッファーの代わりに40μM アトロピン(25μM、終濃度:10μM)を加えた。その後、5.17nM [H]NMS(2.9mL、終濃度:5nM)を加えて、24時間後にセルハーベースターを用いて膜画分を回収した。以下、実験例1と同様の操作を行った。
解離率(%)は、化合物が受容体から解離する割合である。溶媒群における[H]NMSの特異的結合を100%とし、被験化合物における[H]NMSの特異的結合の割合(%)を解離率として算出した。
解離率(%)=被験化合物質群における[H]NMSの特異的結合/溶媒群における[H]NMSの特異的結合×100
実施例5の化合物における24時間後の解離率は約0%であり、一方、チオトロピウムにおける解離率は約67%であり、本発明化合物は代表的な既存薬よりも結合の持続性が優れている。
実験例3:モルモット気道収縮に対する効果の評価試験
本試験は1群3−4例とし、ハートレイ系雄性モルモット(日本SLC株式会社)を用いた。モルモットはペントバルビタールナトリウムで麻酔し(60mg/kg、腹腔内投与)、カニューレを気道に挿入した。気管カニューレは定量式人工呼吸装置(SN−480−N、シナノ製作所)に接続し、換気量5mL、換気回数70回/分で人工呼吸した。メタコリンを投与するために、頚静脈にカテーテルを挿入した。被験化合物は水溶液あるいはDMSO含有水溶液に溶解し、液体気管内投与器具IA−1b(ペン−センチュリー社)を用いて気管内投与した(投与液量は0.8mL/kg)。被験化合物投与前および投与5分から60分後まで、メタコリン静脈内投与(10μg/kg)により気道収縮を誘発し、コンツェントレスラー(Konzett-Rossler)法により気道通気圧を測定した。
気道収縮率(%)とは、気管を完全に閉塞して得られる最大通気圧に対する被験化合物投与後の気道通気圧の割合である。
被験化合物の気道収縮抑制率(%)とは、被験化合物非投与群の平均気道収縮率に対する被験化合物投与群の平均気道収縮率の割合である。
被験化合物の有効用量とは、被験化合物投与後60分以内のある時間において、本反応を80%以上抑制する最小用量である(但し、有効用量の1/3投与量における気道収縮の抑制率は、被験化合物投与後60分以内のすべての時間において、80%未満である)。
実施例5の化合物の気道収縮抑制における有効用量は約10μg/kgであり、同用量が約10μg/kgであったチオトロピウムと同等であった。
また、チオトロピウム投与後16時間での気道収縮抑制率は約69%であったが、実施例5の化合物の同抑制率は約64%であり、持続性に優れた既存薬チオトロピウムと同等であった。
実験例4:モルモット膀胱収縮に対する効果の評価
本実験は1群3−4例とし、ハートレイ系雄性モルモット(日本SLC株式会社)を用いた。モルモットはウレタンで麻酔し(1.8mg/kg、皮下投与)、メタコリンを投与するために、頚静脈にカテーテルを挿入した。膀胱頚部を結紮し、膀胱頂部に膀胱内圧調節および圧測定用カテーテルを挿入した。腎臓から膀胱へ尿の流入を防ぐために、輸尿管は全て結紮した。膀胱内圧は圧トランスデューサーで測定し、この時に膀胱内は排尿域値圧より低い圧がかかる程度に生理食塩液を満した。被験化合物はDMSO含有水溶液に溶解し、液体気管内投与器具IA−1b(ペン−センチュリー社)を用いて気管内投与した(投与液量は0.8mL/kg)。被験化合物投与前および投与5分から60分後まで、メタコリン静脈内投与(10μg/kg)により膀胱収縮を誘発し、膀胱内圧を経時的に測定した。
ここで、膀胱収縮率とは、被験化合物投与前の膀胱内圧に対する被験化合物投与後の膀胱内圧の割合である。なお、被験化合物投与後60分以内のすべての時間において、本反応を20%未満抑制する最大用量を化合物の無作用量とした(但し、無作用量の3倍投与量における膀胱収縮の抑制率は、被験化合物投与後60分以内のある時間において、20%以上である)。
実施例5の化合物の気道収縮抑制における有効用量は約10μg/kgであるが、膀胱収縮に対する無作用量は約100μg/kgであった。一方、チオトロピウムの膀胱収縮に対する無作用量は1μg/kgであった。よって、気道収縮抑制における有効用量と膀胱収縮に対する無作用量の比は、既存薬であるチオトロピウムは約10であったが、実施例5の化合物については約10分の1であった。以上より、本発明化合物は既存薬よりも膀胱に対する作用が低く、より副作用の少ない特徴を有する化合物である。
[製剤例]
製剤例1
(1R,2R,4S,5S,7s)−7−{[ヒドロキシ(5−{[(4−メトキシベンジル)オキシ]カルボニル}−2−チエニル)2−チエニルアセチル]オキシ}−9,9−ジメチル−3−オキサ−9−アゾニアトリシクロ[3.3.1.02,4]ノナン ブロミド(40mg)を精製水(1000mL)に溶解して吸入用溶液を得た。
製剤例2
(1R,2R,4S,5S,7s)−7−{[ヒドロキシ(5−{[(4−メトキシベンジル)オキシ]カルボニル}−2−チエニル)2−チエニルアセチル]オキシ}−9,9−ジメチル−3−オキサ−9−アゾニアトリシクロ[3.3.1.02,4]ノナン ブロミド(5.6g)およびマルトース(400g)を蒸留水に溶解した後、リン酸水素2ナトリウム・12水和物(20g)を加え、蒸留水にて全量を4000mLとした。常法により凍結乾燥し、粉砕して、吸入用粉末剤を得た。
本発明化合物は、標的とする部位で効果を発揮し、その後速やかに不活化されるので、副作用(例えば、排尿障害、口渇、頻脈、胃腸障害、または緑内障等)の発現が少ないムスカリン受容体介在性疾患の予防および/または治療剤として有用である。

Claims (12)

  1. 一般式(I)
    Figure 2009091250
    (式中、Zは結合手または置換基によって置換されていてもよい主鎖の原子数1〜5のスペーサーを表わし、環Aは環状基を表わし、Rはそれぞれ独立して置換基を表わし、Xは陰イオンを表わし、nは1〜4の整数を表わし、
    Figure 2009091250
    はα−配置、β−配置、またはそれらの混合物であることを表わす。)で示される化合物、その塩、またはそれらの溶媒和物。
  2. Zが、メチレン基である請求項1記載の化合物。
  3. 環Aが、ベンゼン環である請求項1記載の化合物。
  4. 一般式(I−1)
    Figure 2009091250
    (式中、Xは塩素イオンまたは臭素イオンを表わし、その他の記号は請求項1記載と同じ意味を表わす。)で示される化合物である請求項1記載の化合物。
  5. が、C1〜4アルコキシ基である請求項4記載の化合物。
  6. (1R,2R,4S,5S,7s)−7−{[ヒドロキシ(5−{[(4−メトキシベンジル)オキシ]カルボニル}−2−チエニル)2−チエニルアセチル]オキシ}−9,9−ジメチル−3−オキサ−9−アゾニアトリシクロ[3.3.1.02,4]ノナン ブロミドである請求項5記載の化合物。
  7. 請求項1記載の一般式(I)で示される化合物、その塩、またはそれらの溶媒和物を有効成分として含有してなる医薬組成物。
  8. ムスカリン受容体介在性疾患の予防および/または治療剤である請求項7記載の医薬組成物。
  9. ムスカリン受容体介在性疾患が、慢性閉塞性肺疾患および/または喘息である請求項8記載の医薬組成物。
  10. 請求項1記載の一般式(I)で示される化合物、その塩、またはそれらの溶媒和物と、cysLT1受容体拮抗薬、cysLT2受容体拮抗薬、抗ヒスタミン薬、抗アレルギー薬、ステロイド薬、気管支拡張薬、ワクチン療法剤、金製剤、漢方薬、塩基性非ステロイド抗炎症薬、5−リポキシゲナーゼ阻害薬、5−リポキシゲナーゼ活性化タンパク質拮抗薬、ロイコトリエン合成阻害薬、プロスタグランジン類、カンナビノイド−2受容体刺激薬、ホスホジエステラーゼ阻害薬、鎮咳薬、去痰薬、およびワクシニアウイルス接種家兎炎症皮膚抽出液から選ばれる少なくとも1種以上と組み合わせてなる医薬。
  11. 請求項1記載の一般式(I)で示される化合物、その塩、またはそれらの溶媒和物の有効用量を哺乳動物に投与することを特徴とするムスカリン受容体介在性疾患の予防および/または治療方法。
  12. ムスカリン受容体介在性疾患の予防および/または治療剤の製造のための請求項1記載の一般式(I)で示される化合物、その塩、またはそれらの溶媒和物の使用。
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