JP2009089218A - 信号受信機とその調整方法並びに無線通信装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】信号受信機における製造時の特性ばらつきを補償することで消費電流が多くなる場合に消費電流を削減する。
【解決手段】可変利得増幅器104は無線信号を受信して、利得制御信号に応じて変化可能な利得で増幅する。LNA106は、可変利得増幅器104の後段に接続され、利得制御信号に応じて変化可能な利得で無線信号を増幅し、IIP3制御信号に応じて利得を変化せずに入力3次インターセクションポイント(IIP3)を変化して無線信号を増幅する。コントローラ111は可変利得増幅器104及びLNA106とを含む回路のIIP3を測定し、上記測定されたIIP3が所定のしきい値未満となるようにLNA106のIIP3を制御する。
【選択図】図1

Description

本発明は、信号受信機とその調整方法並びに無線通信装置に関し、特に、消費電流調整機能を有する線形プログラマブル信号受信機とその消費電流の調整方法、並びに消費電流調整機能を有する線形プログラマブル信号受信機を備えた携帯電話システムなどの無線通信装置に関する。
携帯電話機などの最近の無線通信装置においては、低消費電力や小型化に力が注がれており、特に、無線受信機においては、消費電力が多いと、待ち受け時間や通話時間が短くなる。また、待ち受け時間や通話時間を長くするために、電池を大きくすると、携帯電話機の小型化が実現しない。そういう状況下では、できるだけ低消費電力の受信機が必要である。
無線受信機では、微弱レベルから大振幅までの信号を扱っている。そのため、広い利得幅を持つ可変利得増幅器が必要である。可変利得増幅器には、大きく2つの特性が求められる。1つめの特性は、入力信号が小さいときに低ノイズであることであり、2つめの特性は、入力信号が大きいときにアンプの出力信号が歪まないこと、すなわち入力3次インターセプトポイント(以下、IIP3という。)の値が大きいことである。
ここで、IIP3について図12及び図13を参照して以下説明する。図12は従来技術に係る3次インターセプトポイントIP3を定義するための、非直線の利得特性を有する能動素子を含む増幅器の利得Aに対する信号レベルを示す入出力特性のグラフである。また、図13は従来技術に係るIIP3を定義するための、上記利得A[dB]に対する信号レベル[dB]のグラフである。ここで、αは当該増幅器の利得特性における線形係数(1次の係数)であり、αは当該増幅器の利得特性における3次の係数である。なお、IP3及びIIP3については、例えば、特許文献3及び非特許文献1において開示されている。
当該増幅器に2つの信号が入力された場合、その非直線の利得特性により3次相互変調歪が発生する。この3次相互変調歪は、図12に示すように、当該増幅器の利得Aを増加させたときに、入力信号に対して利得の3乗で増加するため、基本波と3次相互変調歪の直線を延長すると交差する点があり、この点を3次インターセプトポイント(以下、IP3という。)という。この場合において、図12のdB表示のグラフで上記IP3に対応する横軸の20logA[dB]の値のポイントをIIP3と定義している。
この増幅器に求められる2つの特性はトレードオフの関係を有する。すなわち、無線受信機が複数段の増幅器で構成されている場合、低ノイズを実現させるためには、前段の増幅器の利得を大きくして、後段の増幅器の利得を小さくすることが必要である。逆に、出力信号が歪まないようにするためには、前段の増幅器の利得を小さくして、後段の増幅器の利得を上げる必要がある。この2つの特性を満たすために、実際は次のような手法が取られる。まず、ノイズ特性を良くするために、前段の増幅器の利得を高く設定する。そうすると、出力信号が歪んでしまうので、それぞれの増幅器のバイアス電流を多くして、IIP3の値を大きくする必要がある。
また、無線受信機は、アンテナ、低雑音増幅器(以下、LNAという。)、弾性表面波フィルタ(以下、SAWフィルタという。)、高周波集積回路(以下、RFICという。)など、いくつかの部品で構成されている。それぞれの部品には製造ばらつきがあり、定められた規格の範囲内で特性がばらついたときでも、無線特性を満たすように受信機は設計される。例えば、前段にあるLNAの利得が低い場合でもノイズ特性を満たすように、次段の増幅器の利得は十分高めに設定されているし、前段にあるLNAの利得が高い場合でも出力信号の歪み特性を満たすように、次段以降の増幅器には十分バイアス電流を流している。このように、部品の特性ばらつきに対して、マージンを持った設計をしているため、消費電流が多くなるという問題点があった。
以上の問題点を解決するために、特許文献1において、電界強度の強さに応じて、消費電流を削減する方法が開示されている。この方法は、受信した信号をデジタル復調して、ビットエラーレートを測定し、ビットエラーレートが良い場合は、消費電流が最も多いとされる初段のアンプの利得を下げることで低消費化を図るものである。
また、特許文献2においては、受信信号から、歪み特性にマージンがあるか判断し、マージンがある場合に段階的に消費電流を削減する方法が開示されている。この方法は、受信した信号を復調し、非線形測定回路で復調信号が歪んでいるか判断し、歪んでいない場合は、増幅器のバイアス電流を下げることで消費電流の削減を図るものである。
特開2006−229733号公報。 特表2001−526485号公報。 特開2006−074341号公報。 Behzad Razavi, "RF Microelectronics", Prentice Hall PTR, pp.11-25, November 1997.
特許文献1の方法では、電界強度に応じて、初段アンプの利得を下げることで消費電流を削減しているが、初段アンプ以外の制御について一切触れられておらず、効果のある低消費化という意味で不十分である。
特許文献2の方法では、受信信号を非線形測定回路で測定して、受信波形が歪んでいるかを判断し、歪んでいなければ増幅段のバイアス電圧を調整することで低消費化を図っているが、増幅段のバイアス電圧調整時に、増幅段の利得が変わっている。増幅段の利得が下がると、受信機として必要な雑音指数を下回ることになるので、増幅段の利得が変わることを想定して、増幅段の利得にマージンを持った設計をしている結果、消費電流が多くなってしまうという問題点があった。
また、特許文献1、特許文献2共に、通常の無線機として不要である回路、すなわち、特許文献1ではビットエラーレート(BER)検出部や制御量検出部、特許文献2では非線形測定回路やバイアス制御回路が、受信中に常に動作しているため、この回路でも電流を消費するという問題点があった。
本発明の目的は上記の問題点を解決し、信号受信機における、製造時の特性ばらつきを補償することで消費電流が多くなる場合に、消費電流を従来技術に比較して削減することができる信号受信機とその調整方法並びに無線通信装置を提供することにある。
第1の発明に係る信号受信機は、入力信号を受信して、入力される第1の制御信号に応じて変化可能な利得で増幅する第1の可変利得増幅手段と、
上記第1の可変利得手段の後段に接続され、入力される第2の制御信号に応じて変化可能な利得で上記入力信号を増幅し、入力される第3の制御信号に応じて利得を変化せずにIIP3を変化して上記入力信号を増幅する少なくとも1つの第2の可変利得増幅手段と、
上記第1の可変利得増幅手段と上記第2の可変利得増幅手段とを含む回路のIIP3を測定し、上記測定されたIIP3が所定の第1のしきい値未満となるように上記第2の可変利得増幅手段のIIP3を制御する制御手段とを備えたことを特徴とする。
上記信号受信機において、上記制御手段は、上記測定されたIIP3が所定の第1のしきい値以上であるとき上記第2の可変利得増幅手段のIIP3を所定のステップ幅だけ下げるように制御し、上記測定されたIIP3が所定の第1のしきい値未満であるとき上記第2の可変利得増幅手段のIIP3を所定のステップ幅だけ上げるように制御することを特徴とする。
また、上記信号受信機において、上記制御手段は、上記第1の可変利得増幅手段の利得を測定し、上記測定された利得に基づいて上記第2の可変利得増幅手段の利得を制御することを特徴とする。
さらに、上記信号受信機において、上記制御手段は、上記第1の可変利得増幅手段と上記第2の可変利得増幅手段とを含む回路の利得を測定し、上記測定された利得が所定の第2のしきい値以上となるように上記第2の可変利得増幅手段の利得を制御することを特徴とする。
またさらに、上記信号受信機において、上記制御手段により制御された上記第2の可変利得増幅手段のIIP3を記憶する第1の記憶手段をさらに備えたことを特徴とする。
また、上記信号受信機において、上記制御手段により制御された上記第2の可変利得増幅手段の利得を記憶する第2の記憶手段をさらに備えたことを特徴とする。
さらに、上記信号受信機において、上記第2の可変利得増幅手段はオペアンプを用いた増幅器であり、
上記制御手段は、上記オペアンプ内の電流源の供給電流を変化することにより、上記第2の可変利得増幅手段の利得を変化せずにIIP3を変化するように制御することを特徴とする。
第2の発明に係る無線通信装置は、上記信号受信機を備え、
上記信号受信機は無線信号を受信する無線受信機であり、
無線信号を送信する無線送信機をさらに備えたことを特徴とする。
第3の発明に係る信号受信機の調整方法は、入力信号を受信して、入力される第1の制御信号に応じて変化可能な利得で増幅する第1の可変利得増幅手段と、
上記第1の可変利得手段の後段に接続され、入力される第2の制御信号に応じて変化可能な利得で上記入力信号を増幅し、入力される第3の制御信号に応じて利得を変化せずにIIP3を変化して上記入力信号を増幅する少なくとも1つの第2の可変利得増幅手段とを備えた信号受信機の調整方法であって、
上記第1の可変利得増幅手段と上記第2の可変利得増幅手段とを含む回路のIIP3を測定し、上記測定されたIIP3が所定の第1のしきい値未満となるように上記第2の可変利得増幅手段のIIP3を制御する制御ステップを含むことを特徴とする。
上記信号受信機の調整方法において、上記制御ステップは、上記測定されたIIP3が所定の第1のしきい値以上であるとき上記第2の可変利得増幅手段のIIP3を所定のステップ幅だけ下げるように制御し、上記測定されたIIP3が所定の第1のしきい値未満であるとき上記第2の可変利得増幅手段のIIP3を所定のステップ幅だけ上げるように制御することを特徴とする。
また、上記信号受信機の調整方法において、上記制御ステップは、上記第1の可変利得増幅手段の利得を測定し、上記測定された利得に基づいて上記第2の可変利得増幅手段の利得を制御することを特徴とする。
さらに、上記信号受信機の調整方法において、上記制御ステップは、上記第1の可変利得増幅手段と上記第2の可変利得増幅手段とを含む回路の利得を測定し、上記測定された利得が所定の第2のしきい値以上となるように上記第2の可変利得増幅手段の利得を制御することを特徴とする。
またさらに、上記信号受信機の調整方法において、上記制御ステップにより制御された上記第2の可変利得増幅手段のIIP3を記憶する第1の記憶ステップをさらに含むことを特徴とする。
また、上記信号受信機の調整方法において、上記制御ステップにより制御された上記第2の可変利得増幅手段の利得を記憶する第2の記憶ステップをさらに含むことを特徴とする。
さらに、上記信号受信機の調整方法において、上記第2の可変利得増幅手段はオペアンプを用いた増幅器であり、
上記制御ステップは、上記オペアンプ内の電流源の供給電流を変化することにより、上記第2の可変利得増幅手段の利得を変化せずにIIP3を変化するように制御することを特徴とする。
本発明に係る信号受信機とその調整方法によれば、上記第1の可変利得増幅手段と上記第2の可変利得増幅手段とを含む回路のIIP3を測定し、上記測定されたIIP3が所定の第1のしきい値未満となるように上記第2の可変利得増幅手段のIIP3を制御する。また、好ましくは、上記測定されたIIP3が所定の第1のしきい値以上であるとき上記第2の可変利得増幅手段のIIP3を所定のステップ幅だけ下げるように制御し、上記測定されたIIP3が所定の第1のしきい値未満であるとき上記第2の可変利得増幅手段のIIP3を所定のステップ幅だけ上げるように制御する。従って、製造時の特性ばらつきを補償するために、例えば消費電流が大きくなっていた信号受信機において、必要な特性を保ちながら、消費電流を大幅に削減することができる。特に、信号受信機毎に、製造時における部品の特性ばらつきを最適化するために、利得の調整やIIP3の調整を行うことで、部品の特性ばらつきを見込んで電流を増加させている部分の電流を削減し、信号受信機の消費電流を最適化することができる。
以下、本発明に係る実施形態について図面を参照して説明する。なお、以下の各実施形態において、同様の構成要素については同一の符号を付している。
第1の実施形態.
図1は本発明の第1の実施形態に係る線形プログラマブル無線受信機(以下、無線受信機という。)101の構成を示すブロック図である。本実施形態に係る無線受信機101は、アンテナ103と、可変利得増幅器104と、SAWフィルタ105と、半導体集積回路102とを備えて構成される。ここで、半導体集積回路102は、可変利得増幅器であるLNA106と、局部信号発振器107と、ミキサ108と、低域通過フィルタ(以下、LPFという。)109と、可変利得増幅器110と、無線受信機101の動作を制御するコントローラ111と、信号処理回路112と、コントローラ111に接続されたメモリ114と、コントローラ111によりオン/オフ制御されるスイッチ115,116と、テスト信号入力端子117と、テスト信号出力端子118と、制御信号入出力端子119とを備えて構成される。
また、テスト信号入力端子117にはテスト信号発生器121を介してテストコントローラ120が接続され、テスト信号出力端子118には信号レベル検出器122を介してテストコントローラ120が接続され、制御信号入出力端子119にはテストコントローラ120が接続される。コントローラ111からの利得制御信号は可変利得増幅器104とLNA106と可変利得増幅器110とに入力されてそれらの利得が制御され、コントローラ111からのIIP3制御信号はLNA106とミキサ108とLPF109とに入力されてIIP3が制御される。さらに、コントローラ111から制御信号入出力端子119を介して入力される制御信号に基づいて、テストコントローラ120はテスト信号発生器121に対してテスト信号を発生させてテスト信号入力端子117を介して可変利得増幅器104に入力させ、このとき、可変利得増幅器110からのテスト信号の信号レベルをスイッチ105及びテスト信号入力端子118を介して信号レベル検出器122により検出し、もしくは、SAWフィルタ105からのテスト信号の信号レベルをスイッチ106及びテスト信号入力端子118を介して信号レベル検出器122により検出してテストコントローラ120に出力し、テストコントローラ120はそのテスト結果を示す制御信号を制御信号入出力端子119を介してコントローラ111に返信する。
図1において、アンテナ103により受信された無線信号は、可変利得増幅器104で増幅され、帯域通過フィルタであるSAWフィルタ105で不要な周波数の信号が除去された後、LNA106に入力される。ここで、可変利得増幅器104は、コントローラ111からの利得制御信号に応じて、例えば20dBや0dBのように、その利得を制御される。本実施形態では、アンテナ103と可変利得増幅器104とSAWフィルタ105はそれぞれ単体の部品であると想定しているが、本発明においては、単体の部品である必要はなく、半導体集積回路102や他の部品に内蔵されてもよい。
LAN106は所定の利得で増幅した後、ミキサ108に入力され、ミキサ108は入力される無線信号を、局部発振器107からの局部発振信号と乗算して混合することによりベースバンド帯域へのダイレクト変換を行い、ダイレクト変換後のベースバンド信号をLPF109及び可変利得増幅器110を介して信号処理回路112に出力する。信号処理回路112は入力されるベースバンド信号をA/D変換処理及び所定のデジタル信号処理を実行することによりデジタル音声信号やデータ信号を復調してコントローラ111などに出力する。また、信号処理回路112は、アンテナ103より受信される無線信号の信号レベルを測定し、例えば信号処理回路112に入力される信号レベルが所定値となるように、コントローラ111に所定の利得コードを出力する。
信号処理回路112からの利得コードと、コントローラ111からの利得制御信号により制御される可変利得増幅器104、LNA106、増幅器110のそれぞれの利得制御の一例を図11を用いて説明する。図11は図1のコントローラ111によって制御される可変利得増幅器104,110及び低雑音増幅器(LNA)106の利得を示すグラフである。図11において、利得コードは0から120まであり、利得コードが0のときは全体の利得は−20dBであり、利得コードが120のときは全体の利得は+100dBである。利得コードは整数であり、全体の利得は1dBステップで変更できる。このように、入力される信号の大きさにより、あらかじめプログラムされた利得を設定することで、入力レベルによらず所定のレベルの線形信号を得ることができる。
本実施形態において、LNA106は、入力される信号の大きさにより、あらかじめプログラムされた利得を設定できるだけでなく、コントローラ111からの利得制御信号によっても、いくつかの利得を設定することができ、同時にLNA106のIIP3をIIP3制御信号によって切り替えて制御できる。IIP3を調整する際には、利得制御信号によって決められた利得を変えることなく、IIP3のみを調整し、LNA106の消費電流を調整することができる。
図2は図1のLNA106の回路図である。図2において、LNA106は差動増幅型の増幅回路であって、電源電圧源Vddは各スイッチ201−n(n=1,2,…,N)とそれに直列に接続された抵抗202−n(n=1,2,…,N)とを介してNPNトランジスタ207のドレイン及び出力端子215に接続される。また、電源電圧源Vddは各スイッチ203−n(n=1,2,…,N)とそれに直列に接続された抵抗204−n(n=1,2,…,N)とを介してNPNトランジスタ208のドレイン及び出力端子214に接続される。NPNトランジスタ207のベースとNPNトランジスタ208のベースとは互いに接続されかつ電圧源211に接続される。さらに、NPNトランジスタ207のエミッタはNPNトランジスタ209のドレインに接続され、NPNトランジスタ208のエミッタはNPNトランジスタ210のドレインに接続される。入力端子205はNPNトランジスタ209のベースに接続され、入力端子206はNPNトランジスタ210のベースに接続される。NPNトランジスタ209のエミッタと、NPNトランジスタ210のエミッタとは互いに接続されるとともに、各スイッチ212−m(m=1,2,…,M)とそれに直列に接続された抵抗213−m(m=1,2,…,M)とを介して接地される。
デコーダ216はコントローラ111からの利得制御信号とIIP3制御信号とに基づいて、スイッチ201の−n(n=1,2,…,N)と、スイッチ203−n(n=1,2,…,N)と、スイッチ212−m(m=1,2,…,M)とのオン/オフを制御する。ここで、デコーダ216の制御により、スイッチ201−n(n=1,2,…,N)と、スイッチ203−n(n=1,2,…,N)と、スイッチ212−m(m=1,2,…,M)の各スイッチ群のうちの1つ又は複数をオンすることにより、LNA106において所望の利得を設定することができ、また、利得を変えることなく電流を調整しIIP3を変えることができる。
次いで、図10を参照してデコーダ216の簡単な制御例について以下説明する。図10は図1のコントローラ111からの利得制御信号及びIIP3制御信号に基づいてデコーダ216により制御される、スイッチ201−1乃至201−N,203−1乃至203−N,212−1乃至212−Mにおいてオンすべきスイッチを示す図である。ここで、N=9及びM=3であり、デコーダ216は2N+M個のスイッチのオン/オフ制御を行い、具体的には、
(a)スイッチ201−n(n=1,2,…,N)のうちの1つのみをオンし、
(b)スイッチ203−n(n=1,2,…,N)のうちの1つのみをオンし、
(c)スイッチ212−m(m=1,2,…,M)のうちの1つのみをオンするように制御する。
ここで、例えば利得調整処理301のように、LNA106の利得を調整する場合は、スイッチ212−mを固定した状態で、スイッチ201−nと203−nを切り替える。次に、利得を固定したままIIP3を調整するには、IIP3調整処理302のように、スイッチ201−nと203−n及びスイッチ212−mを図10に示すように切り替える。このように制御することにより、利得変更、そして利得を変えずにIIP3を変えること可能である。なお、本発明は図10のスイッチ制御に限定されず、各スイッチ群で複数のスイッチをオンするなど他のスイッチ制御を実行してもよい。
また、ミキサ108においても、コントローラ111からのIIP3制御信号に基づいて利得を変えることなく、IIP3を変えることで、消費電流を調整することができる。図3は図1のミキサ108の回路図である。
図3において、ミキサ108は差動増幅型のミキサ(乗算器)であって、電源電圧源Vddは各スイッチ301−n(n=1,2,…,N)とそれに直列に接続された抵抗302−n(n=1,2,…,N)とを介してNPNトランジスタ309,311のドレイン及び出力端子320に接続される。また、電源電圧源Vddは各スイッチ303−n(n=1,2,…,N)とそれに直列に接続された抵抗304−n(n=1,2,…,N)とを介してNPNトランジスタ310,312のドレイン及び出力端子319に接続される。NPNトランジスタ309のベースとNPNトランジスタ312のベースとは互いに接続されかつ無線信号の入力端子305に接続され、NPNトランジスタ310のベースとNPNトランジスタ311のベースとは互いに接続されかつ無線信号の入力端子306に接続される。NPNトランジスタ309とNPNトランジスタ310の各エミッタは互いに接続されてNPNトランジスタ313のコレクタに接続される。また、NPNトランジスタ311とNPNトランジスタ312の各エミッタは互いに接続されてNPNトランジスタ314のコレクタに接続される。さらに、NPNトランジスタ313のベースは局部発振信号の入力端子307に接続され、NPNトランジスタ314のベースは局部発振信号の入力端子308に接続される。NPNトランジスタ313のエミッタは各スイッチ315−m(m=1,2,…,M)とそれに直列に接続された抵抗316−m(m=1,2,…,M)とを介して接地され、NPNトランジスタ314のエミッタは各スイッチ317−m(m=1,2,…,M)とそれに直列に接続された抵抗318−m(m=1,2,…,M)とを介して接地される。
デコーダ321はコントローラ111からの利得制御信号とIIP3制御信号とに基づいて、スイッチ301の−n(n=1,2,…,N)と、スイッチ303−n(n=1,2,…,N)と、スイッチ315−m(m=1,2,…,M)と、スイッチ317−m−m(m=1,2,…,M)とのオン/オフを制御する。ここで、デコーダ321の制御により、スイッチ301の−n(n=1,2,…,N)と、スイッチ303−n(n=1,2,…,N)と、スイッチ315−m(m=1,2,…,M)と、スイッチ317−m−m(m=1,2,…,M)との各スイッチ群のうちの1つ又は複数をオンすることにより、ミキサ108において所望の利得を設定することができ、また、利得を変えることなく電流を調整しIIP3を変えることができる。
図1において、ミキサ108からの出力信号はLPF109に入力されて、妨害波が除去される。LPF109もまた、コントローラ111からのIIP3制御信号によって、周波数特性を変えることなく、IIP3を変えることで、消費電流を調整することができる。
図4は図1のLPF109の回路図である。図4において、LPF109はオペアンプ406を用いて構成された2次の低域通過フィルタであり、入力端子401と、抵抗402,403と、キャパシタ404,405と、出力端子が反転入力端子に帰還してなるオペアンプ406と、出力端子407とを備えて構成される。ここで、オペアンプ406において、コントローラ111からのIIP3制御信号に基づいてその消費電流が調整される。
図5は図4のオペアンプ406の回路図である。図5において、オペアンプ406は、PチャンネルMOS電界効果トランジスタ501乃至503と、NチャンネルMOS電界効果トランジスタ504,505と、電流源506,507と、可変電流源507と、入力端子508,509と、出力端子510とを備えて構成される。図5のオペアンプにおいて、IIP3制御信号により、可変電流源507の電流を調整することで、IIP3を変えることができる。
図1において、LPF109からの出力信号は可変利得増幅器110に入力される。可変利得増幅器110はコントローラ111からの利得調整信号により、いくつかの利得を設定できるようになっており、また、IIP3制御信号によって、設定された利得を変えることなく、IIP3を変えることで、消費電流を調整することができる。
図6は図1の可変利得増幅器110の回路図である。図6において、可変利得増幅器110は、入力端子601と、オペアンプ602と、抵抗値R603を有する抵抗603と、電圧源604と、複数N個の抵抗605−n(n=1,2,…,N)と、各抵抗605−nにそれぞれ接続されたN個のスイッチ606−n(n=1,2,…,N)と、出力端子607とを備えて構成される。ここで、N個のスイッチ605−n(n=1,2,…,N)はコントローラ111からの利得制御信号により切り替えられる。オペアンプ602の利得が十分に高いと考えると、可変利得増幅器110の利得A110は次式で表される。
[数1]
110=(R603+(スイッチ606−nがオンされた対応する1個の抵抗605−nの抵抗値又はオンされた対応する複数の抵抗605−nの抵抗値の和))/R603…(1)
式(1)から明らかなように、上記N個のスイッチ606−nをいずれか1つをオンし、もしくは複数個をオンすることにより、可変利得増幅器110において所望の利得を設定することができる。図6のオペアンプ602は図5のオペアンプ406と同様の構成を有する。従って、図6の可変利得増幅器110はLPF109と同様に、オペアンプ602内部の電流を変えることで、IIP3を変えることができる。
図1において、可変利得増幅器110からの出力信号は信号処理回路112に入力される。信号処理回路112は入力されるベースバンド信号をA/D変換した後、所定のデジタル信号処理を実行することにより音声信号やデータ信号を復調する。また、信号処理回路112は入力される受信信号の信号レベルを検出し、必要に応じて、コントローラ111にその検出された信号レベルを示す信号を出力する。コントローラ111はその信号に基づいて利得制御信号を発生して、可変利得増幅器104、LNA106及び可変利得増幅器110に対して出力する。具体的には、詳細後述する図7の利得調整処理を実行することによりこれらの利得を制御する。
次いで、テストコントローラ120の動作について以下に説明する。テストコントローラ120は無線受信機101の電気的入出力特性を判定するためのテスト信号(無線信号)を発生して、テスト信号入力端子117を介して可変利得増幅器104に出力する。ここで、スイッチ116がオンでかつスイッチ115がオフであるとき、SAWフィルタ105からの出力信号はテスト信号出力端子118を介して信号レベル検出器122に入力された後、その信号レベルを示す信号がコントローラ120に入力される。一方、スイッチ115がオンでかつスイッチ116がオフであるとき、可変利得増幅器110からの出力信号はテスト信号出力端子118を介して信号レベル検出器122に入力された後、その信号レベルを示す信号がコントローラ120に入力される。
本実施形態では、無線受信機101の2箇所の出力信号を、テスト信号出力端子118から出力させるために、スイッチ115とスイッチ116を用いたが、テスト信号出力端子118の数を増やすことで、スイッチ115とスイッチ116を省いてもよい。また、本実施形態では、無線受信機101の2箇所の出力信号の信号レベルを信号レベル検出器122により検出したが、上記2箇所以外の信号の信号レベルを検出してもよい。
テストコントローラ120は、テスト信号出力端子118を介して入力されたテスト出力信号の信号レベルに基づいて、利得、雑音指数(NF)及びIIP3等を測定する。測定結果を示す制御信号は制御信号入出力端子119を介してコントローラ111に入力される。コントローラ111は、入力された制御信号に基づいてIIP3制御信号を発生して、LNA106、ミキサ108、LPF109及び可変利得増幅器110に対して出力し、LNA106、ミキサ108、LPF109及び可変利得増幅器110の電流を調整することで、IIP3を調整する。
コントローラ111での調整結果は例えばEEPROM又はフラッシュメモリなどにてなるメモリ114に格納される。本実施形態では、メモリ114は、1度の調整で永久に調整結果を保持できるように不揮発性メモリを想定しているが、結果データを記憶できれば別のものでもよい。また、テストコントローラ120、テスト信号発生器121及び信号レベル検出器122は無線受信機101の製造時に使用されるいわゆる無線テスタ装置であるが、本発明はこれに限らず、無線受信機の電気的入出力特性を計測できる装置であってもよい。また、無線受信機101に図9の無線送信機200が搭載されていれば、その無線送信機200からの出力無線信号をテスト信号として用いてもよい。
次いで、本実施形態に係るIIP3の調整方法について図7及び図8を参照して以下に説明する。図7は図1のコントローラ111によって実行される利得調整処理を示すフローチャートである。
図7において、まず、ステップ701で、スイッチ115をオフしかつスイッチ116をオンする。次にステップ702で、テスト信号発生器121によりテスト信号を発生してテスト信号入力端子117を介して無線受信機101に入力する。テスト信号は、可変利得増幅器104とSAWフィルタ105とスイッチ116とテスト信号出力端子118介して信号レベル検出器122に入力されて、その信号レベルが検出され、その結果を示す信号はテストコントローラ120に出力される。ステップ703では、テストコントローラ120により、テスト信号の出力信号レベルと、信号レベル検出器122により検出された信号レベルとに基づいて利得Gaを測定する。
本実施形態では、可変利得増幅器104とSAWフィルタ105の合計の利得は、製品規格で19〜22dBに定められていると仮定し、また、LNA106の利得は21dB以上と定められていると仮定する。従来の方法では、可変利得増幅器104とSAWフィルタ105の合計の利得が最も小さい19dBの時でも、無線受信機101全体で所望のNF(雑音指数)が得られるように、LNA106の利得を21dB以上に設定している。また、可変利得増幅器104とSAWフィルタ105の合計の利得が最も大きい22dBの時でも、無線受信機101全体で所望のIIP3が得られるように、LNA106、ミキサ108、LPF109、可変利得増幅器110のバイアス電流を多く流すように設定している。従来の方法では、可変利得増幅器104とSAWフィルタ105の合計の利得のばらつきを補償するように、LNA106から可変利得増幅器110までの設計又は設定を行うため、消費電流の増加を招いていた。
ステップ704では、可変利得増幅器104とSAWフィルタ105の合計の利得Gaが21dB以上であるか否かを判定し、21dB以上であれば、ステップ705にてLNA106の利得を19dBに設定した後、ステップ709に進む。このとき、図1のコントローラ111はLNA106の利得を19dBにする制御利得信号を発生してLNA106に出力する。LNA106の利得の制御方法については以下同様である。
一方、ステップ704で、利得Gaが21dBより小さい場合は、ステップ706に進む。ステップ706では、可変利得増幅器104とSAWフィルタ105の合計の利得Gaが20dB以上であるか否かを判定し、20dB以上の場合は、ステップ707にてLNA106の利得を20dBに設定する。可変利得増幅器104とSAWフィルタ105の合計の利得Gaが20dBより小さい場合は、ステップ708に進み、LNA106の利得を21dBに設定する。
その後、ステップ709にて、スイッチ115をオンしかつスイッチ116をオフし、ステップ710にて、可変利得増幅器104から可変利得増幅器110までの利得Gbを測定する。ステップS711において、その利得Gbが所定のしきい値Gbth以上であるか否かを判定し、しきい値Gbthより小さければ、LNA106の利得を1dB上げ、再度ステップ711を実行する。ステップ711で利得がしきい値Gbth以上であれば、利得を最適化するための利得調整処理を終了する。
本実施形態では、全体の利得の確認やテストコントローラ120の測定誤差などを考慮して、ステップ709〜ステップ712の処理を実行しているが、本発明はこれに限らず、必要がなければ特に実行する必要はない。また、ステップ704及びステップ706の利得の判定方法を1dB刻みに行ったが、この刻み幅も自由に設定してよい。
可変利得増幅器104とSAWフィルタ105の合計の利得Gaは、19〜22dBで、LNA106の利得が21dBであるとすると、この利得調整がない場合、可変利得増幅器104からLNA106までの利得は、最大で43dBであったが、この利得調整がある場合は、最大で41dBとなり、製造ばらつきにおけるIIP3の設計補償を、LNA106から増幅器110までの回路で2dB下げることができ、その分低消費化を図ることができる。
図8は図1のコントローラ111によって実行されるIIP3調整処理を示すフローチャートである。
図8において、まず、ステップ801で、スイッチ115をオンしかつスイッチ116をオフする。次にステップ802で、テスト信号発生器121によりテスト信号を発生してテスト信号入力端子117を介して無線受信機101に入力する。テスト信号は、可変利得増幅器104とSAWフィルタ105とLNA106とミキサ108とLPF109と可変利得増幅器110とスイッチ115とテスト信号出力端子118介して信号レベル検出器122に入力されて、その信号レベルが検出され、その結果を示す信号はテストコントローラ120に出力される。ステップ803では、テストコントローラ120にて、この時のIIP3を測定する。ステップ804では、測定されたIIP3が所定のしきい値IIP3th以上であるか否かを判定し、しきい値IIP3th以上であればステップ805にてLNA106のIIP3を1ステップだけ下げる。その後、再度ステップ803の処理を実行する。一方、ステップ804にて、測定されたIIP3がしきい値IIP3thを下回ると、ステップ806に進み、LNA106のIIP3を1ステップだけ上げる。この方法により、LNA106のIIP3を必要最小限に調整することができる。
次に、ステップ807では、テストコントローラ120にてIIP3を測定する。ステップ808にて測定されたIIP3がしきい値IIP3th以上であるか否かを判定し、しきい値IIP3th以上であればステップ809にてミキサ108のIIP3を1ステップだけ下げる。その後、再度ステップ807の処理を実行する。ステップ808にて測定されたIIP3がしきい値IIP3thを下回ると、ステップ810に進み、ミキサ108のIIP3を1ステップだけ上げる。この方法により、ミキサ108のIIP3を必要最小限に調整することができる。
次に、ステップ811ではテストコントローラ120にてIIP3を測定する。ステップ812にて測定されたIIP3がしきい値IIP3th以上であるか否かを判定し、しきい値IIP3th以上であれば、ステップ813にてLPF109のIIP3を1ステップだけ下げる。その後、再度ステップ811の処理を実行する。ステップ812にてIIP3がしきい値IIP3thを下回ると、ステップ814に進み、LPF109のIIP3を1ステップだけ上げる。この方法により、LPF109のIIP3を必要最小限に調整することができる。
次に、ステップ815ではテストコントローラ120にてIIP3を測定する。ステップ816にて測定されたIIP3がしきい値IIP3th以上であるか否かを判定し、しきい値IIP3th以上であればステップ817にて可変利得増幅器110のIIP3を1ステップだけ下げる。その後、再度ステップ815の処理を実行する。ステップ816にて測定されたIIP3がしきい値IIP3thを下回ると、ステップ818に進み、可変利得増幅器110のIIP3を1ステップだけ上げて、IIP3を最適化するためのIIP3調整処理を終了する。
これら一連の調整結果は、不揮発メモリであるメモリ114に書き込まれるため、無線受信機101の製造時に一度調整すれば、その調整結果を永久に使用することができる。コントローラ111は例えばロジック回路であるため、調整中は電流を消費するが、調整が終了した後は電流を消費しない。特許文献1や特許文献2のように、受信動作中に調整回路を動作させる必要がないため、低消費電力の面で大きな特有の効果を有する。
本実施形態では、利得やIIP3調整を簡単に説明するために、あえて温度変動や電源電圧変動に対して説明していない。温度変動や電源電圧変動に対しての補償は、利得調整処理のフローチャートやIIP3調整処理のフローチャートにおいて、しきい値より大きいか判断する処理において、無線受信機の特性が温度変動や電源電圧変動で変わる分だけしきい値をシフトさせる方法や、入力するテスト信号のレベルをシフトすればよい。
第2の実施形態.
図9は本発明の第2の実施形態に係る線形プログラマブル無線受信機101及び無線送信機200を含む携帯無線通信装置100の構成を示すブロック図である。携帯無線通信装置100は例えば携帯電話機であって、図1の無線受信機101の構成に加えて、サーキュレータ130と、音声信号処理回路131と、スピーカ132と、マイクロホン133と、周波数変換器201及び電力増幅器202を備えてなる無線送信機200とをさらに備えて構成される。以下、上記相違点について説明する。
図9において、携帯電話機の受信機において、アンテナ103により受信された無線信号はサーキュレータ130を介して可変利得増幅器104に入力される。信号処理回路112は入力されるベースバンド信号をA/D変換した後、所定のデジタル信号処理を実行することによりデジタル音声信号やデータ信号を復調する。復調されたデジタル音声信号は音声信号処理回路131に出力され、復調されたデータ信号はコントローラ111に出力される。音声信号処理回路131は入力されるデジタル音声信号をD/A変換した後増幅してスピーカ132に出力する。マイクロホン133に入力される音声は音声信号に変換された後、音声信号処理回路131によりデジタル音声信号にA/D変換され、デジタル音声信号やコントローラ111からのデータ信号は所定の変調方式でベースバンド信号に変調された後、周波数変換器201に出力される。周波数変換器201は入力されるベースバンド信号を所定の無線周波数帯の無線信号に高域周波数変換した後、電力増幅器202に出力する。電力増幅器202は入力される無線信号を電力増幅した後、サーキュレータ130を介してアンテナ103から放射する。
以上のように構成された携帯無線通信装置においても、アンテナ103により受信された無線信号について、第1の実施形態に係る利得調整処理及びIIP3調整処理により消費電流が最適化された無線受信機101により受信され、それにより復調された音声信号の音声がスピーカ132から出力される。
以上詳述したように、本発明に係る信号受信機とその調整方法によれば、上記第1の可変利得増幅手段と上記第2の可変利得増幅手段とを含む回路のIIP3を測定し、上記測定されたIIP3が所定の第1のしきい値未満となるように上記第2の可変利得増幅手段のIIP3を制御する。また、好ましくは、上記測定されたIIP3が所定の第1のしきい値以上であるとき上記第2の可変利得増幅手段のIIP3を所定のステップ幅だけ下げるように制御し、上記測定されたIIP3が所定の第1のしきい値未満であるとき上記第2の可変利得増幅手段のIIP3を所定のステップ幅だけ上げるように制御する。従って、製造時の特性ばらつきを補償するために、例えば消費電流が大きくなっていた信号受信機において、必要な特性を保ちながら、消費電流を大幅に削減することができる。特に、信号受信機毎に、製造時における部品の特性ばらつきを最適化するために、利得の調整やIIP3の調整を行うことで、部品の特性ばらつきを見込んで電流を増加させている部分の電流を削減し、信号受信機の消費電流を最適化することができる。
本発明は、特に携帯無線通信装置などの無線通信装置などに適用され、製造時の特性ばらつきを補償することで消費電流が多くなる場合に、消費電流を最適化するという点で非常に有効である。
本発明の第1の実施形態に係る線形プログラマブル無線受信機101の構成を示すブロック図である。 図1の低雑音増幅器(LNA)106の回路図である。 図1のミキサ108の回路図である。 図1の低域通過フィルタ(LPF)109の回路図である。 図4のオペアンプ406の回路図である。 図1の可変利得増幅器110の回路図である。 図1のコントローラ111によって実行される利得調整処理を示すフローチャートである。 図1のコントローラ111によって実行される入力3次インターセプトポイント(IIP3)調整処理を示すフローチャートである。 本発明の第2の実施形態に係る線形プログラマブル無線受信機101及び無線送信機200を含む携帯無線通信装置100の構成を示すブロック図である。 図1のコントローラ111からの利得制御信号及びIIP3制御信号に基づいてデコーダ216により制御される、スイッチ201−1乃至201−N,203−1乃至203−N,212−1乃至212−Mにおいてオンすべきスイッチを示す図である。 図1のコントローラ111によって制御される可変利得増幅器104,110及び低雑音増幅器(LNA)106の利得を示すグラフである。 従来技術に係る3次インターセプトポイントIP3を定義するための、非直線の利得特性を有する能動素子を含む増幅器の利得Aに対する信号レベルを示す入出力特性のグラフである。 従来技術に係る入力3次インターセプトポイントIIP3を定義するための、上記利得A[dB]に対する信号レベル[dB]のグラフである。
符号の説明
100…携帯無線通信装置、
101…無線受信機、
102…半導体集積回路、
103…アンテナ、
104…可変利得増幅器、
105…弾性表面波フィルタ(SAWフィルタ)、
106…低雑音増幅器(LNA)、
107…局部発振器、
108…ミキサ、
109…低域通過フィルタ(LPF)、
110…可変利得増幅器、
111…コントローラ、
112…信号処理回路、
114…メモリ、
115,116…スイッチ、
117…テスト信号入力端子、
118…テスト信号出力端子、
119…制御信号入出力端子、
120…テストコントローラ、
121…テスト信号発生器
122…信号レベル検出器、
130…サーキュレータ、
131…音声信号処理回路、
132…スピーカ、
133…マイクロホン、
200…携帯無線通信装置、
201…周波数変換器、
202…電力増幅器。

Claims (15)

  1. 入力信号を受信して、入力される第1の制御信号に応じて変化可能な利得で増幅する第1の可変利得増幅手段と、
    上記第1の可変利得手段の後段に接続され、入力される第2の制御信号に応じて変化可能な利得で上記入力信号を増幅し、入力される第3の制御信号に応じて利得を変化せずに入力3次インターセクションポイント(IIP3)を変化して上記入力信号を増幅する少なくとも1つの第2の可変利得増幅手段と、
    上記第1の可変利得増幅手段と上記第2の可変利得増幅手段とを含む回路のIIP3を測定し、上記測定されたIIP3が所定の第1のしきい値未満となるように上記第2の可変利得増幅手段のIIP3を制御する制御手段とを備えたことを特徴とする信号受信機。
  2. 上記制御手段は、上記測定されたIIP3が所定の第1のしきい値以上であるとき上記第2の可変利得増幅手段のIIP3を所定のステップ幅だけ下げるように制御し、上記測定されたIIP3が所定の第1のしきい値未満であるとき上記第2の可変利得増幅手段のIIP3を所定のステップ幅だけ上げるように制御することを特徴とする請求項1記載の信号受信機。
  3. 上記制御手段は、上記第1の可変利得増幅手段の利得を測定し、上記測定された利得に基づいて上記第2の可変利得増幅手段の利得を制御することを特徴とする請求項1又は2記載の信号受信機。
  4. 上記制御手段は、上記第1の可変利得増幅手段と上記第2の可変利得増幅手段とを含む回路の利得を測定し、上記測定された利得が所定の第2のしきい値以上となるように上記第2の可変利得増幅手段の利得を制御することを特徴とする請求項3記載の信号受信機。
  5. 上記制御手段により制御された上記第2の可変利得増幅手段のIIP3を記憶する第1の記憶手段をさらに備えたことを特徴とする請求項1又は2記載の信号受信機。
  6. 上記制御手段により制御された上記第2の可変利得増幅手段の利得を記憶する第2の記憶手段をさらに備えたことを特徴とする請求項3又は4記載の信号受信機。
  7. 上記第2の可変利得増幅手段はオペアンプを用いた増幅器であり、
    上記制御手段は、上記オペアンプ内の電流源の供給電流を変化することにより、上記第2の可変利得増幅手段の利得を変化せずにIIP3を変化するように制御することを特徴とする請求項1乃至6のうちのいずれか1つに記載の信号受信機。
  8. 請求項1乃至7のうちのいずれか1つに記載の信号受信機を備え、
    上記信号受信機は無線信号を受信する無線受信機であり、
    無線信号を送信する無線送信機をさらに備えたことを特徴とする無線通信装置。
  9. 入力信号を受信して、入力される第1の制御信号に応じて変化可能な利得で増幅する第1の可変利得増幅手段と、
    上記第1の可変利得手段の後段に接続され、入力される第2の制御信号に応じて変化可能な利得で上記入力信号を増幅し、入力される第3の制御信号に応じて利得を変化せずにIIP3を変化して上記入力信号を増幅する少なくとも1つの第2の可変利得増幅手段とを備えた信号受信機の調整方法であって、
    上記第1の可変利得増幅手段と上記第2の可変利得増幅手段とを含む回路のIIP3を測定し、上記測定されたIIP3が所定の第1のしきい値未満となるように上記第2の可変利得増幅手段のIIP3を制御する制御ステップを含むことを特徴とする信号受信機の調整方法。
  10. 上記制御ステップは、上記測定されたIIP3が所定の第1のしきい値以上であるとき上記第2の可変利得増幅手段のIIP3を所定のステップ幅だけ下げるように制御し、上記測定されたIIP3が所定の第1のしきい値未満であるとき上記第2の可変利得増幅手段のIIP3を所定のステップ幅だけ上げるように制御することを特徴とする請求項9記載の信号受信機の調整方法。
  11. 上記制御ステップは、上記第1の可変利得増幅手段の利得を測定し、上記測定された利得に基づいて上記第2の可変利得増幅手段の利得を制御することを特徴とする請求項9又は10記載の信号受信機の調整方法。
  12. 上記制御ステップは、上記第1の可変利得増幅手段と上記第2の可変利得増幅手段とを含む回路の利得を測定し、上記測定された利得が所定の第2のしきい値以上となるように上記第2の可変利得増幅手段の利得を制御することを特徴とする請求項11記載の信号受信機の調整方法。
  13. 上記制御ステップにより制御された上記第2の可変利得増幅手段のIIP3を記憶する第1の記憶ステップをさらに含むことを特徴とする請求項9又は10記載の信号受信機の調整方法。
  14. 上記制御ステップにより制御された上記第2の可変利得増幅手段の利得を記憶する第2の記憶ステップをさらに含むことを特徴とする請求項12又は13記載の信号受信機の調整方法。
  15. 上記第2の可変利得増幅手段はオペアンプを用いた増幅器であり、
    上記制御ステップは、上記オペアンプ内の電流源の供給電流を変化することにより、上記第2の可変利得増幅手段の利得を変化せずにIIP3を変化するように制御することを特徴とする請求項9乃至14のうちのいずれか1つに記載の信号受信機の調整方法。
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