JP2009089010A - 色処理方法および画像形成装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】メディアの色再現特性テーブルの作成時に利用されるパッチが適切に印刷されていなかった場合には、該色再現特性テーブル情報を参照した色予測により作成される色分解テーブルの精度が低下してしまう。
【解決手段】複数の色材に対応する色空間を格子状に分割した格子点情報と、メディアに対する総色材量の制限情報を取得し(S1001)、総色材量が前記制限情報以内である格子点についてパッチを生成する(S1002)。そして、該パッチをメディア上に印刷して測色し(S1003)、その測色値が適切であるか否かを、格子点間における色予測値に基づいて判定する(S1004)。そして、測色値が適切であると判定された場合に、該測色値に基づいて総色材量が前記制限情報よりも大きい格子点の測色値を推定する(S1008)ことにより、適切な色再現特性テーブルを作成する。
【選択図】 図10

Description

本発明は、画像データを複数の色材ごとのデータに分解するための色分解テーブルを作成する際に用いるメディアの色再現特性情報を作成する色処理方法および画像形成装置に関する。
近年、カラープリンタ等、カラー画像を記録媒体(メディア)上に可視像化する画像形成装置においては、形成画像の画質の向上に伴い、ユーザによるメディアに対する要求もより高くなっている。したがって、1台のプリンタにおいて多種類のメディアを利用可能とすることはもちろん、さらに、どのメディアに対しても高画質な画像を出力することが必須となってきた。
一般にカラープリンタ等を利用したカラープリントシステムにおいては、形成対象となるカラー画像データを該装置における色材(インクやトナー)の各色量相当に分解する、色分解処理が行われる。この色分解処理は、予め作成された色分解テーブルに基づいて行われるが、メディアの種類によって、最適な色分解処理は異なる。したがって、複数種類のメディアのそれぞれに最適な色分解を実現する、複数の色分解テーブルを用意することが好ましい。
しかしながら従来の技術によれば、色分解テーブルは手動で作成されていたため、多種類のメディア用の色分解テーブルを設計するとなると、設計期間がかなり長くなってしまっていた。多種類のメディアに対応した色分解テーブルを迅速に作成するには、任意メディア用の色分解テーブルを自動生成する技術が必要となってくる。
また、一般に色分解テーブルにおいては、適用される色材により、色域を拡大できても階調性が損われてしまう等、各項目間でのトレードオフの関係がある。したがって、自動生成された色分解テーブルについてはさらに、ユーザの任意に調整可能とする必要がある。
また、生成された色分解テーブルは、光源が変わると色域が有効とならなかったり、階調性が崩れてしまうことがあるため、光源ごとに色分解テーブルを作成する必要がある。例えば、光源に応じた色分解テーブルをLab空間上で可視化するようなユーザインタフェースを用いることによって、ユーザによる調整を可能とすることが望ましい。
このように、メディアに応じた色分解テーブルを自動生成する場合、光源に応じて色分解テーブルを最適化する必要があり、すなわち作成された色分解テーブルをユーザが任意に調整するためのツール(ユーザインタフェース)が必要になる。このようなユーザーインタフェースを作成するために、メディアに対するカラーパッチの印刷・測色を行うことなく、混色発色特性をシミュレーション可能とする色予測技術が必要となる。
混色色材の発色特性をシミュレーションする色予測技術においでは、色材空間を格子状に分割し、その全ての格子点(以下、プライマリと称する)を印刷して測色する必要があった。しかしながら、メディアの総色材量の制限により、印刷不可能なプライマリが現れてくる。そのような印刷不可能なプライマリに対して、簡単な線形補正処理を行うことによって、プライマリに総色材制限を厳守させるようにした技術が考えられている(例えば、特許文献1参照)。しかしながら、プライマリを総色材量制限に応じて線形補正した場合、周辺プライマリとの線形関係が崩れてしまい、色予測の精度が悪化する原因となってしまうこともある。また、使用する色材数が増えると、プライマリの数が膨大になり、印刷負荷が増えてしまう。
上記色予測処理においては、使用メディアに対するプライマリ毎の分光スペクトル値を定義した、色再現特性テーブルを参照する。ここで、図14,図15を用いて、上記色予測処理において参照される、色再現特性テーブルについて説明する。
図14は、従来の色再現特性テーブルの作成処理を示すフローチャートである。
まずステップS1401において、パラメータを入力する。ここでパラメータとは、メディアの総色材量の制限情報、インク空間のグリッド数や刻み値、等のデータである。次にステップS1402において、全てのプライマリを生成した後、総色材量が総色材量制限内であるために印刷可能となるプライマリをパッチとして生成する。そしてステップS1403において、ステップS1402で生成されたパッチをメディア上に印刷して測色し、ステップS1404で該測色結果を入力する。
そしてステップS1405では該測色値を利用して、総色材量が総色材量制限よりも大きいために印刷不可能となるプライマリの測色値を推定する。これにより、全てのプライマリに対し、その測色値すなわち分光スペクトル値が得られる。
以上のように作成された色再現特性テーブルを用いることにより、プライマリを含む色空間内の任意の点についての色予測が可能となる。具体的には、予測対象となる点の信号値を入力すると、色再現特性テーブルにおける該点の周辺プライマリの測色値に基づいて、周知のセルラーノイゲバウア処理による色予測を行うことにより、該点の分光スペクトル値を出力することができる。
図15は、シアン(C)とマゼンタ(M)の2色インクを用いた場合における、印刷可能/不可能プライマリの例を示す図である。同図においては、W,C,MおよびC+Mの4点の間を、グリッド数分に分割(この例では3分割)してプライマリを得ている。この例では、各枠を0,85,170,255の点での均等割りにより3分割した例を示す。同図において、●は破線で示される総色材量制限内にある印刷可能プライマリであり、それぞれが色予測用のパッチとして形成される。一方、○は総色材量制限よりも大きい印刷不可能プライマリであり、上述した色予測用パッチを用いた色予測処理によって、適切な分光スペクトル値が得られる。
特開2003−334934号公報
しかしながら、上記従来の色再現特性テーブル作成処理においては、以下のような問題が生じる。すなわち、上記従来のプライマリ推定のための演算は、作成されたパッチが適正に印刷されていることが前提である。したがって、印刷可能なプライマリについて、何らかの原因によりそのパッチの印刷が適正にはなされなかった場合、印刷不可能なプライマリについての推定結果の信頼性が低下してしまう。その場合、該推定されたプライマリに基づいて作成された色再現特性テーブルの精度は低下し、これを参照した色予測によって作成される色分解テーブルの精度ももちろん低下してしまう。
本発明は上述した問題を解決するためになされたものであり、以下の特徴を有する色処理方法および画像形成装置を提供することを目的とする。すなわち、メディアの色再現特性情報の作成時に利用されるパッチが適切に印刷されているか否かを判定することにより、複数の色材に対応する色空間の全格子点について適切な測色値を得る。これにより、該色再現特性情報を適切に作成し、該色再現特性情報を参照した色予測により適切な色分解テーブルを作成する。
上記目的を達成するための一手段として、本発明の色処理方法は以下の工程を有する。
すなわち、画像データを複数の色材ごとのデータに分解するための色分解テーブルを作成する際に用いるメディアの色再現特性情報を作成する色処理方法であって、前記複数の色材に対応する色空間を格子状に分割した格子点を取得する格子点の取得ステップと、前記メディアに対する総色材量の制限情報を取得する制限情報の取得ステップと、総色材量が前記制限情報で示される制限内である格子点についてパッチを生成するパッチ生成ステップと、前記パッチを前記メディア上に印刷して測色する測色ステップと、前記測色ステップにおいて測色された測色値が適切であるか否かを、前記格子点間における色予測値に基づいて判定する判定ステップと、前記判定ステップにおいて前記測色値が適切であると判定された場合に、該測色値に基づいて総色材量が前記制限情報で示される制限よりも大きい格子点の測色値を推定する推定ステップと、を有することを特徴とする。
以上の構成からなる本発明によれば、メディアの色再現特性情報の作成時に利用されるパッチが適切に印刷されているか否かを判定することにより、複数の色材に対応する色空間の全格子点について適切な測色値を得ることができる。したがって、該色再現特性情報が適切に作成され、これを参照した色予測により適切な色分解テーブルを作成することができる。
以下、添付の図面を参照して、本発明をその好適な実施形態に基づいて詳細に説明する。なお、以下の実施形態において示す構成は一例に過ぎず、本発明は図示された構成に限定されるものではない。
<第1実施形態>
●出力プロセス
図1は、本実施形態のカラープリンタにおける画像出力のプロセスを示す図である。同図において、101は、入力されたRGBデータの再現特性とプリンタの色を合わせるためのカラーマッチング処理部である。102は、カラーマッチング処理部101から出力された多値のR'G'B'データを、プリンタの色材色であるC'M'Y'K'へ変換するためのインク色分解処理部である。103は、インク色分解処理部102から出力された多値のC'M'Y'K'データを、プリンタで表現可能な階調数に変換してCMYKデータを出力するハーフトーン処理部である。105は、インク色分解処理部102における補間処理の際に参照されるインク色分解テーブルを提供するインク色分解テーブル部である。104は、インク色分解テーブル部105に保持されるインク色分解テーブルを作成するインク色分解テーブル作成部である。以下、インク色分解テーブルを単に「色分解テーブル」とも称する。
図2は、本実施形態におけるシステム構成を示す図である。同図において、202は入力画像データが保持されているコンピュータであり、ユーザの指示を入力するマウス等の不図示の入力部を備える。201はコンピュータ202に保持されている画像データを表示するためのモニタである。203は、コンピュータ202に保持されている画像データをカラー印刷するためのプリンタである。上述した図1に示すプロセス構成において、インク色分解テーブル作成部104はコンピュータ202内に備えられるが、その他はプリンタ203の構成である。なお、コンピュータ202内に全ての構成を備えるとし、ハーフトーン処理部103から出力されたCMYKデータをプリンタ203に入力するようにしても良い。
ここで、本実施形態における印刷処理について、図1および図2を用いて説明する。コンピュータ202に保持されている画像データは、印刷時にはケーブルまたは不図示のネットワーク等を介してプリンタ203に送られる。
プリンタ203では該送信されてきたRGBの画像データに対し、カラーマッチング処理部101にて、ユーザが使用しているモニタ201の色再現特性に合うようにカラーマッチング処理を施す。カラーマッチング処理後のR'G'B'データは、インク色分解処理部102にて、既に作成されてインク色分解テーブル部105に保持されている色分解テーブルに基づく補間処理により、プリンタ203におけるインク色CMYKに分解される。インク色分解後のC'M'Y'K'多値データは、ハーフトーン処理部103にてプリンタ203で再現可能な階調数であるCMYKデータに変換された後、予めセットされたメディア上に印刷される。
図2において、204は、プリンタ203で印刷可能なメディア群(この例ではメディアA〜Eの5種類)である。本実施形態では、印刷可能なメディアの種類ごとに、対応するインク色分解テーブルを用意する。このように、メディア種に応じた色分解テーブルをプリンタ203に搭載することにより、そのメディア種に最適なインク色分解がなされる。なお、インク色分解テーブルは、インク色分解テーブル作成部104によって予め生成されているが、その生成方法については後述する。
また、205は測色機である。本実施形態におけるインク色分解テーブルの作成時には、予めメディアごとに用意された色再現特性テーブルが参照される。測色機205は、この色再現特性テーブルを作成するために、印刷されたプライマリのパッチを測色するものであり、その測色結果はコンピュータ202に入力される。
●インク色分解テーブル
図3は、インク色分解テーブル部105に保持される色分解テーブルの構成を示す図である。色分解テーブルは、入力データR'G'B'に対応して、RGB3次元空間上の立方体における格子点に対応するデータを、テーブルデータとして格納している。インク色分解処理部102では、入力されたR'G'B'データが色分解テーブルの格子上にない場合には、その近傍の格子点データを用いた補間処理を行う。この補間方法としては、四面体補間や立方体補間など多々あるが、どのような補間方法を用いても良い。
以下、インク色分解テーブル作成部104におけるインク色分解テーブルの基本的な作成方法について説明する。
図4は、本実施形態におけるインク色分解テーブルの作成方法を説明するための、RGB色空間上の立方体を示す図であり、立方体の8つの頂点をそれぞれ、W,C,M,Y,R,G,B,Bkとする。そして、W−C,M,Y,R,G,B−Bk、M−R,R−Y,Y−G,G−C,C−B,B−M及び、W−Bkを結ぶ全19本のラインを太い実線で示している。インク色分解処理部102における入力データのビット数を8とした場合、W,C,M,Y,R,G,B,Bk各頂点の座標は、以下のように表される。
W=(255,255,255):ホワイトすなわちメディア地色を示す。
C=(0,255,255) :シアン原色を示す。
M=(255,0,255) :マゼンタ原色を示す。
Y=(255,255,0) :イエロー原色を示す。
R=(255,0,0) :レッド原色を示す。
G=(0,255,0) :グリーン原色を示す。
B=(0,0,255) :ブルー原色を示す。
Bk=(0,0,0) :ブラックすなわちプリンタの最暗点を示す。
インク色分解テーブル作成部104においては、まず、図4に太実線で示すW−C,M,Y,R,G,B−Bk、M−R,R−Y,Y−G,G−C,C−B,B−M及び、W−Bkを結ぶラインについてのテーブルデータを作成する。その後、内部の格子点に対応するインク色については内部補間処理を行うことによって、全てのテーブルデータを作成する。
上述したように、本実施形態のプリンタ203においては複数種類(図2の例では5種類)のメディアが利用可能であるが、以下では説明の簡便のために、2種類のメディアを用いる例を説明する。すなわち、プリンタ203において第1種類のメディアであるメディアAと、第2種類のメディアであるメディアBが利用可能であるとし、それぞれの色分解テーブルを用意する例を示す。
メディア種類ごとに異なる色分解テーブルを用意するためには、全てのメディア種類についてそれぞれ手動による作成、すなわち、図4に太実線で示す各ラインについてのテーブルデータを手動にて入力することが考えられる。しかしながらそのような方法では、複数のメディア種類に対する色分解テーブルを作成することは容易でない。そこで本実施形態では、ある代表的なメディア種類に対する色分解テーブルを手動で作成した後に、他のメディア種類に対する色分解テーブルを、手動作成された色分解テーブルに基づいて自動作成する。すなわち、メディアAの色分解テーブルを手動作成した後、これに基づいてメディアBの色分解テーブルを自動作成する。
●色分解テーブルの自動作成処理
以下、本実施形態のインク色分解テーブル作成部104における色分解テーブルの自動作成処理について説明する。
図5は、インク色分解テーブル作成部104における、メディアBの色分解テーブルの自動作成処理を示すフローチャートである。
まずステップS501において、メディアAの色分解テーブルを取得する。なお、メディアAの色分解テーブルは、既に手動にて作成されており、インク色分解テーブル部105に保持されているものとする。そしてステップS502において、メディアBの総色材量制限情報を取得する。なお、メディアBの総色材量制限情報は、例えばユーザが不図示の入力部より入力しても良いし、予めコンピュータ202内部に保持されたテーブルから取得してきても良い。これにより、メディアBにおけるにじみ等が発生しない総色材量が規定される。
そしてステップS503において、メディアBの総色材量制限情報に応じて、総色材量制限を遵守するようにメディアBの色分解テーブルの枠ラインを自動生成する。この枠ラインの自動生成処理の詳細については後述する。そしてステップS504において、該枠ラインを色予測により最適化する。この色予測による最適化処理の詳細については後述する。そしてステップS505において、メディアBの色分解テーブルの枠内部における全格子点のデータを、内部補間により生成する。これにより、最終的なメディアBの色分解テーブルが完成する。
なお、ステップS502で規定される総色材量制限は、にじみ等が多少発生するような値であっても良く、全くにじみが発生しないことに限定されない。
●色分解テーブルの枠ライン自動生成処理(詳細)
図6は、上述した図5のステップS503における、メディアBの総色材量を厳守する色分解テーブルの枠ラインの自動生成処理を示すフローチャートである。この処理ではすなわち、予め手動作成されているメディアAの色分解テーブルの枠ラインに基づき、メディアBの色分解テーブルの枠ラインを自動生成する。
まずステップS603において、形成画像における評価項目の優先順位や非線形補間用の非線形修正係数等の各種パラメータを取得する。そしてステップS604において、プリンタ203で使用可能なインク色を分類する。ここではインク色を、主要色と淡色、および隣接色の3種類に分類する例を示す。すなわち、主要色をCMYKインクとし、淡色を淡シアン(Lc)、淡マゼンタ(Lm)、濃グレイ(Lk1)、淡グレイ(Lk2)のインク、隣接色をRGBインクとして、説明する。
次にステップS605において、メディアAの色分解テーブルに基づき、メディアBの色分解テーブルの枠ラインをセットする。この枠ラインとは、W−Bk,W−C,M,Y,R,G,B−Bk、M−R,R−Y,Y−G,G−C,C−B,B−Mを結ぶ全19本のラインである。具体的には、各枠ラインごとにメディアAの色分解テーブルから、下色除去(UCR)によるBkと他色の切り替えポイント情報と、各色材色の分解比率情報を取得する。
この19本の枠ラインのそれぞれについて順次、以降の処理を行うが、その処理順としては、まず、W,Bk点とカラー点(C,M,Y,R,G,B)を結ぶラインを先に処理し、次に、カラー点とカラー点を結ぶラインを処理する。
ここでは、色空間上にあるC,M,Y,R,G,B,Bk,Wの各点をプライマリポイントとして考える。
次にステップS606では、ステップS605でセットされた枠ラインにおけるプライマリポイントの色分解値を、メディアBの総色材量制限情報を守るように算出する。そしてステップS607において、枠ラインの色分解値を補間する。例えば、メディアBの色分解テーブルにおけるプライマリポイントCについて、その総色材量がメディアAの色分解テーブルで180%に設定されており、ステップS606で算出したメディアBでの総色材量が200%であるとする。この場合、まずメディアAの色分解テーブルのCポイントを20%上げて200%に変更する。そしてそれに伴い、ステップS605でセットされた枠ライン(この場合、Bk−C,W−C,C−B,C−Gのいずれか)のC値を全て線形に20%上げ、これをメディアBの色分解テーブルの枠ラインの値とする。
次にステップS608では、ステップS603で設定された各評価項目の優先順位に応じて、各色の非線形修正係数強度を決定する。非線形修正係数強度とは、主要色(C,M,Y,K)、淡色(Lc,Lm,Lk1,Lk2)、隣接色(R,G,B)、の各インク色に対する非線形補正時に用いられる値であり、それぞれをE1,E2,E3とする。例えば評価項目として「粒状性優先」が設定された場合には、淡色インクを有効に使用するために、非線形修正係数強度をE1=1,E2=3,E3=1に設定する。また、例えば評価項目として「色域優先」が設定された場合には、主要色インクを有効に使用するために、非線形修正係数強度をE1=3,E2=1,E3=2に設定する。
次にステップS609では、主要色について非線形修正係数強度E1を用いた補正を行う。ステップS610では、淡色について非線形修正係数強度E2を用いた補正を行う。ステップS611では、隣接色について非線形修正係数強度E3を用いた補正を行う。なお、本実施形態における非線形強度係数E1,E2,E3を用いたインク色データの補正については、非線形な補正を可能とするパラメータを用いた周知の補正方法が適用可能である。
そしてステップS612においては、処理中の枠ライン上の各格子点に対する各インク量の合計が、総色材量制限情報が示す値に達しているか否かを判定する。この判定方法としては種々考えられるが、例えば後述するステップS613における強度更新方法を考慮して、今回の補正結果によるインク量の合計値が、総色材量制限情報が示す値を超えない最大の値となるか否かを判定すれば良い。
枠ライン上の各値が総色材量制限情報が示す値に達していない、すなわちまだ補正の余地がある場合には、ステップS613で非線形修正係数強度E1,E2,E3を高めるように更新して、再度ステップS609〜S611の補正を行う。ステップS613における非線形修正係数強度の更新方法としては、例えば、各係数強度に1づつ加算すればよいが、本発明はこの例に限定されない。このようなステップS612の判定ループにより、枠ライン上の全ての値が可能な限り総色材量制限情報に近づくように制御され、設定された総色材量を最大限に実現するように、メディアBの色分解テーブルを作成することができる。
そしてステップS614においては、メディアBの色分解テーブルにおける19本の枠ラインの全てについて処理が終了したか否かを判定し、未終了であればステップS605へ戻って次の枠ラインの処理を行う。
●色分解テーブル枠ラインの最適化
以下、図5のステップS504における、色予測ベースによる色分解テーブルの最適化処理について、図7のフローチャートを用いて詳細に説明する。
ステップS503で生成された最適化前の色分解テーブルは、メディアBの総色材量を厳守しているものの、補正したインクの組み合わせによって実際に表現される色味については考慮されていない。したがって、この色分解テーブルをこのまま用いてプリントを行うと、色ずれや擬似輪郭が発生することが考えられる。このような色ずれや擬似輪郭の発生を抑制するために、本実施形態では以下の最適化処理を行う。
まずステップS703において、セルラーノイゲバウア等の色予測によりメディアAのLab値を算出し、これをターゲットとして設定する。具体的には、メディアAにおいてインク色域最大となるCMYK値を求め、これをLab値に変換する。この処理は、メディアAのプライマリのLab値を保持した色再現特性テーブルに基づいて行われる。
またステップS704では、メディアBにおける色域を予測する。具体的には、メディアBにおいてインク色域最大となるCMYK値を求め、これをLab値に変換する。この処理は、メディアBのプライマリのLab値を保持した色再現特性テーブルに基づいて行われる。
なお、このステップS703とS704は、その処理順序を入れ替えても構わない。
本実施形態では、上述したステップS703とS704において、それぞれのメディアに対応した色再現特性テーブルを参照するとして説明したが、この色再現特性テーブルを適切に作成することが、本実施形態の特徴である。色再現特性テーブルの作成処理については後述する。
そしてステップS705では、ステップS704で予測したメディアBの最大色域のLab値を、ステップS703で算出したターゲットのLab値と比較し、該比較結果を反映して、色分解テーブルにおける枠ラインを最適化する。この最適化方法の詳細については後述する。この最適化はLab値として行われるため、該最適化結果に対応するCMYK値を周知の探索法により取得する。
そしてステップS706において、さらに階調性を良好とするために、色分解テーブルの枠ラインに対してスムージング処理を施す。具体的には、Bk−Wのグレイラインにおける墨階調を保持し、他のカラー色材については、その階調変化を単調増加および単調減少からなる山状の形態として特異点を排除し、滑らかに繋げば良い。
●色分解テーブル枠最適化処理
ここで、図7のステップS705における色分解テーブルの枠ラインの最適化処理について、図8のフローチャートを用いて詳細に説明する。
まずステップS801において、最適化対象となるメディアBの色分解テーブルの初期値と、メディアAのターゲットLab値を取得する。次にステップS802で、メディアBの色再現特性テーブルから、ターゲットLab値に最も近いLab値を得るプライマリのインク色分解値を取得する。
そしてステップS803では、ステップS802で取得された色分解値に基づき、メディアBの色分解テーブルにおけるインク色分解値を修正する。具体的には、取得結果であるプライマリのインク色分解値に対応する色分解テーブルの格子点の値を、該プライマリのインク色分解値に変更し、該格子点に準ずる枠ラインを補間する。
そしてステップS804において、ステップS803で変更された色分解テーブルについて、各格子点からの色予測に基づくインク色分解値をLab値に変換する。
そしてステップS805において、ステップS804で得られたLab値をターゲットLab値と比較し、その差分ΔEが所定値Min以上であれば、ステップS802に戻ってインク色分解値を取得する探索を繰り返す。このように、ΔEがMinを下回るまで探索およびインク色分解値の修正が繰り返されることによって、ターゲットに対応する色分解テーブルの格子点データが最適化される。
以上の処理を、全てのターゲットLabについて実行することにより、メディアBの色分解テーブルが最適化される。
●色分解テーブル調整UI
一般に、複数色のカラーインクに対応した色分解テーブルを作成する際に、例えばインクの組み合わせによって色域を拡大することができるが、その一方で階調性が損なわれてしまう。このように、色分解テーブルには各評価項目(この場合、色域と階調性)間におけるトレードオフの関係がある。いずれの評価項目を優先して色分解テーブルを作成するかは、ユーザによって決定されることが好ましい。
また、上述したように自動生成された色分解テーブルにおいては、形成画像を照らす光源が変わった場合、色域が有効に出力されなかったり、階調性が崩れてしまうことがある。したがって、色分解テーブルは光源ごとに作成されることが好ましい。
したがって本実施形態においては、上述したように自動生成されたメディアBの色分解テーブルを、UIを介してユーザの任意に調整可能とする。さらに、光源の変化に応じて色分解テーブルを最適化することを特徴とする。
図9は、本実施形態における色分解テーブルの調整用UI例を示す図である。同図において、900は光源を選択するボックス、901はメディアAの色分解テーブルを入力するボックス、902はメディアBの総色材量制限情報を入力するボックスである。903は、調整対象であるメディアBのインク特性を入力するボックスである。ここでインク特性とは、メディアBの色再現特性テーブルであり、例えば単色の階調パッチと全色インクの混色パッチの測色値に基づいて作成されているものとする。
904は、メディアBの理想色域と、上述したメディアAのターゲットLab値の生成の実行を指示するボタンである。905は、メディアBの色分解テーブルの自動生成の実行を指示するボタンである。このボタン904,905を順次押下することにより、上述した方法によって、メディアB用の色分解テーブルが自動生成される。
907は、メディアBの色分解テーブルにおいて色分解データの表示を行う枠ラインを選択するボックスであり、ここで選択した枠ライン(図9の例ではBk−R)の色分解データが、色分解テーブル表示部906に表示される。なお、色分解テーブル表示部906に表示された色分解データは、不図示の入力部を用いてユーザが調整可能である。
910は、RGB空間における色分解表示面を選択するボックスであり、911は、表示対象となるインク色を選択するボックスである。ボックス910で選択された面が908に明示され、該選択面に対するボックス911で選択されたインク色の分解量分布が表示部909に表示される。なお、表示部909に表示された色分解量分布は、不図示の入力部を用いてユーザが調整可能である。
912は、ボタン904,905の押下によって生成されたメディアBの色分解テーブルのデータを、3次元Lab空間上に示した3D表示である。
913は、3D表示912におけるab平面表示であり、バー915によってL値が設定され、該L値で切った断面であるab平面を示す。ab平面表示913において、実線はボタン904の押下によって生成された、光源を考慮した色域予測結果である理想色域を示し、破線はボタン905の押下によって生成された色分解テーブルに基づく実際の色域を示す。
914は、Lch空間においてバー916によって設定された色相角hにおける、Lc平面表示であり、上述したab平面表示813と同様に、破線が理想色域、実線が色分解テーブルによる実際の色域を示す。本実施形態においては、3D表示912やab平面表示913、Lc平面表示914を参照しながら、Lc平面表示914における色分解テーブルの色域を、ユーザが不図示の入力部を用いて調整することができる。該調整結果は、ab平面表示913やLab空間の3D表示912にすぐに反映されて表示される。なお図9では、ユーザによって色域拡大の調整が施された例を示しているため、それに伴ってab平面表示913における色分解テーブルの色域も理想色域に近づいている。
このように本実施形態においては、自動生成されたメディアBの色分解テーブルに基づき、光源に応じた理想色域等の画像形成特性を表示する。そして、該理想色域等の特性表示を参照したユーザ指示がなされると、該ユーザ指示に応じて色分解テーブルの任意の調整が可能となる。
●色再現特性テーブル作成処理
以下、本実施形態においてメディアごとに保持される色再現特性テーブルの作成処理について、図10のフローチャートを用いて説明する。ここで本実施形態における色再現特性テーブルは、例えばメディアにおけるインク単色による階調パッチや、全色インクによる混色パッチの測色値を含み、再現可能な色域の情報が保持している。
まずステップS1001において、パラメータを入力する。ここでパラメータとは、メディアBの総色材量制限情報、インク空間のグリッド数や刻み値、等のデータである。次にステップS1002において、全てのプライマリを生成した後、総色材量が総色材量制限以内であるために印刷可能となるプライマリのみについて、パッチを生成する。このパッチ生成処理の詳細については後述する。そしてステップS1003において、ステップS1002で生成されたパッチを印刷して測色する。
次にステップS1004において、本実施形態の特徴であるところの、印刷したプライマリパッチが適当であるか否かを判定するセルフチェックを行う。
そしてステップS1005において、ステップS1004のセルフチェック結果を判定する。すなわち、検証結果がNGである、すなわちプライマリパッチが適当でないと判定された場合には、ステップS1006でエラーメッセージを表示することによってその旨を報知した後、ステップS1001のパラメータ入力からやり直す。
一方、ステップS1005で検証結果がOK、すなわちプライマリパッチが適当であると判定されれば、ステップS1007へ進んでステップS1003における測色結果を入力する。そしてステップS1008では、該測色値を利用して、総色材量が総色材量制限よりも大きいために印刷不可能となるプライマリの分光スペクトル値を推定する。これにより、全格子点のプライマリに対し、その測色値すなわち分光スペクトル値が得られ、色再現特性テーブルが完成する。
本実施形態ではこのように作成された色再現特性テーブルを用いることにより、プライマリを含む色空間内の任意の点についての色予測が可能となる。具体的には、予測対象となる点の信号値を入力すると、色再現特性テーブルにおける該点の周辺プライマリの測色値に基づいて、周知のセルラーノイゲバウア処理による色予測を行うことにより、該点の分光スペクトル値を出力することができる。
●パッチ生成処理
ここで、ステップS1002におけるプライマリパッチ生成処理の詳細について、図11のフローチャートを用いて説明する。
まずステップS1101において、ステップS1001で入力された色材数やグリッド数等のパラメータに基づいて、色材空間を均等に分割するように、全てのプライマリを生成する。そしてステップS1102で、全てのプライマリについてのパッチ作成処理が終了したか否かを判定し、未終了であればステップS1103へ進む。ステップS1103では、処理対象のプライマリが総色材量制限内であるか否かを判定し、総色材量制限内であれば、ステップS1104でそのパッチデータを作成してステップS1105へ進む。一方、プライマリが総色材量制限内でなければ、そのままステップS1105へ進む。
ステップS1105では、次のプライマリに対するパッチ作成処理をおこなうべく、所定のカウンタをインクリメントしてステップS1102へ戻る。
ステップS1102で全てのプライマリについての処理が終了したと判定されると、処理を終了する。これにより、全プライマリのうち、総色材量制限内にあるプライマリについてのみ、パッチデータが作成される。以降、ここで作成されたパッチデータを、プライマリパッチと称する。
●検証用パッチ
本実施形態では、上述したように作成されたプライマリパッチが正しく印刷されたか否かを検証するために、検証用パッチを用いたセルフチェックを行う。ここで、本実施形態における検証用パッチについて説明する。
図12は、シアンとマゼンタによる2次色を用いる場合に参照される、プライマリパッチおよび検証パッチの例を示す図である。同図においては、W,C,MおよびC+Mの4点の間を、グリッド数分に分割して各プライマリを得ている。この例では、各枠を0,85,170,255の点での均等割りにより3分割した例を示す。ここで、プライマリ1204,1205,1206,1207の4点に注目すると、プライマリ1204,1205,1207は破線で示される総色材量制限内にあるが、プライマリ1206は総色材量制限外にある。すなわち同図において、●は総色材量制限内にある印刷可能プライマリであり、それぞれがプライマリパッチとして印刷・測色される。一方、○は総色材量制限よりも大きい印刷不可能プライマリであり、本実施形態においては●で示す総色材量制限内にあるプライマリパッチに基づく色予測処理によって、適切な分光スペクトル値が推定される。
ここで、上記4点のプライマリ1204,1205,1206,1207で囲まれる領域内にある、任意の点における分光反射率をRを求める色予測式は以下のようになる。なお、各色材の発色特性データをF、それぞれの色材の面積率をPとする。
R=F×P
この色予測式は、一部プライマリの発色特性を求める場合には、以下のように変形される。
F=R×P-1
本実施形態では上記式に基づき、色空間上の格子点間にある領域、すなわち図12において●で示す印刷可能プライマリに囲まれた領域(検証領域)を、検証パッチとして利用する。図12において、△が検証用パッチの例を示す。本実施形態では、検証用パッチにおける色予測結果に基づき、その周囲にある4つのプライマリパッチについて、印刷が適切になされたか否かを検証する。本実施形態における検証用パッチは、周囲4つのプライマリパッチが、全て総色材量制限内にあって印刷されていることを条件とする。これは、後述するセルフチェック処理において、周囲4つのプライマリパッチに基づく色予測を行うためである。したがって図12の例では、周囲4つのプライマリ(以下、周辺プライマリと称する)が全て●で示される3つの領域が、検証用パッチとして実際に利用可能である。
●プライマリパッチのセルフチェック処理
図13は、図10のステップS1004における、本実施形態の特徴であるセルフチェック処理の詳細を示すフローチャートである。上述したように本実施形態のセルフチェック処理は、プライマリパッチの印刷が適切に行われているかを判定するものであり、そのために検証用パッチを利用する。
まずステップS1301において、検証結果がOKとなった検証用パッチ数を示すパラメータCountを0に初期化する。さらに、検証用パッチとして設定可能な全領域数(以下、全パッチ数)をセットする。ここで設定可能な全パッチ数とは、例えば図12においては各プライマリで区切られた9領域に相当し、各プライマリが印刷可能であるか否かは考慮されない。以降、それぞれの検証用パッチについて、以下に示すステップS1302〜S1308の処理を行うが、ここでは各検証用パッチのカウント処理については省略する。
次にステップS1302において、全ての検証用パッチについての処理が終了したか否かを全パッチ数に基づいて判定し、終了していればステップS1310に進むが、未終了であればステップS1303に進む。
ステップS1303では、処理対象である検証用パッチについて、その周辺プライマリを探索する。そしてステップS1304において、周辺プライマリのパッチが全て印刷されているか否かを判定する。周辺プライマリのうち、ひとつでも印刷されていなければ、この検証用パッチでは検証不可であるため、ステップS1309で次の検証用パッチをセットしてステップS1302に戻る。
一方、ステップS1304で検証用パッチの周辺プライマリのパッチが全て印刷されていた場合、検証可能であるためステップS1305へ進み、Countをインクリメントする。そしてステップS1306において、当該検証用パッチについて、その周辺プライマリパッチの実測値に基づく周知のセルラ−ノイゲバウア処理により、その色予測値すなわち対応するLab値(実測Lab値)を求める。
ステップS1307では、ステップS1306で予測された検証用パッチの実測Lab値について、その対応する理論Lab値との差分である検証精度ΔEを算出する。この精度算出時に参照される、検証用パッチの理論Lab値は、周辺プライマリパッチの理論値に基づいて算出することが可能である。なお、検証用パッチの理論Lab値は、例えば全プライマリの生成時に予め算出し、保持しておいても良い。
そしてステップS1308において、ΔEを所定の閾値(例えば5.0)と比較する。ΔEが所定の閾値よりも小さければ、当該検証用パッチについての検証精度が十分に高いとみなし、ステップS1309へ進んで次の検証用パッチの処理に移行する。一方、ΔEが所定の閾値以上であれば、当該検証用パッチについての理論Lab値と実測Lab値が近くない、すなわち検証精度が低いとみなし、ステップS1311で検証結果をNGとして、その旨のエラーメッセージをセットして処理を終了する。
ステップS1310では、Countが0であるか否か、すなわち少なくとも1つの検証用パッチについて十分な検証が行われたか否かを判定する。Countが0であれば、検証用パッチによる検証ができなかったとしてステップS1312に進み、検証結果をNGとして、その旨のエラーメッセージをセットして処理を終了する。
一方、ステップS1310においてCountが0でなければ、検証が問題なく終了したと判断してステップS1313に進み、検証結果をOKとして処理を終了する。
以上説明した様に本実施形態の色処理方法によれば、メディアごとの色再現特性テーブルを作成する際に、印刷可能なプライマリパッチの測色値に対するセルフチェックを行って印刷不可能なプライマリを推定する。これにより、色再現特性テーブルの全プライマリについて最適な測色値を得ることができ、したがって、該色再現特性テーブルを用いた色予測を行うことによって、最適な色分解テーブルを作成することができる。
例えば、既存の第1のメディアに対する第1の色分解テーブルを用いて、第2のメディアに最適な第2の色分解テーブルを自動作成する際に、それぞれの第1および第2の色再現特性情報(色再現特性テーブル)に基づく色予測により最適化を施すことができる。
なお、本実施形態では色空間としてLab空間を用いる例を示したが、他の色空間を用いても良い。
また、色分解テーブル作成に伴う色予測処理をコンピュータ202において行う例を示したが、これを色予測エンジン等のハードウェアによって実行しても良い。
<他の実施形態>
本発明は例えば、システム、装置、方法、プログラム若しくは記憶媒体(記録媒体)等としての実施態様をとることが可能である。具体的には、複数の機器(例えば、ホストコンピュータ、インタフェース機器、撮像装置、webアプリケーション等)から構成されるシステムに適用しても良いし、また、一つの機器からなる装置に適用しても良い。
本発明は、前述した実施形態の機能を実現するソフトウェアのプログラムを、システムあるいは装置に直接あるいは遠隔から供給し、そのシステムあるいは装置のコンピュータが該供給されたプログラムコードを読み出して実行することによっても達成される。なお、この場合のプログラムとは、実施形態において図に示したフローチャートに対応したコンピュータ可読のプログラムである。
従って、本発明の機能処理をコンピュータで実現するために、該コンピュータにインストールされるプログラムコード自体も本発明を実現するものである。つまり、本発明は、本発明の機能処理を実現するためのコンピュータプログラム自体も含まれる。
その場合、プログラムの機能を有していれば、オブジェクトコード、インタプリタにより実行されるプログラム、OSに供給するスクリプトデータ等の形態であっても良い。
プログラムを供給するための記録媒体としては、以下に示す媒体がある。例えば、フロッピー(登録商標)ディスク、ハードディスク、光ディスク、光磁気ディスク、MO、CD-ROM、CD-R、CD-RW、磁気テープ、不揮発性のメモリカード、ROM、DVD(DVD-ROM,DVD-R)などである。
プログラムの供給方法としては、以下に示す方法も可能である。すなわち、クライアントコンピュータのブラウザからインターネットのホームページに接続し、そこから本発明のコンピュータプログラムそのもの(又は圧縮され自動インストール機能を含むファイル)をハードディスク等の記録媒体にダウンロードする。また、本発明のプログラムを構成するプログラムコードを複数のファイルに分割し、それぞれのファイルを異なるホームページからダウンロードすることによっても実現可能である。つまり、本発明の機能処理をコンピュータで実現するためのプログラムファイルを複数のユーザに対してダウンロードさせるWWWサーバも、本発明に含まれるものである。
また、本発明のプログラムを暗号化してCD-ROM等の記憶媒体に格納してユーザに配布し、所定の条件をクリアしたユーザに対し、インターネットを介してホームページから暗号化を解く鍵情報をダウンロードさせることも可能である。すなわち該ユーザは、その鍵情報を使用することによって暗号化されたプログラムを実行し、コンピュータにインストールさせることができる。
また、コンピュータが、読み出したプログラムを実行することによって、前述した実施形態の機能が実現される。さらに、そのプログラムの指示に基づき、コンピュータ上で稼動しているOSなどが、実際の処理の一部または全部を行い、その処理によっても前述した実施形態の機能が実現され得る。
さらに、記録媒体から読み出されたプログラムが、コンピュータに挿入された機能拡張ボードやコンピュータに接続された機能拡張ユニットに備わるメモリに書き込まれた後、実行されることによっても、前述した実施形態の機能が実現される。すなわち、該プログラムの指示に基づき、その機能拡張ボードや機能拡張ユニットに備わるCPUなどが実際の処理の一部または全部を行うことが可能である。
本発明に係る一実施形態のカラープリンタにおける画像出力プロセスを示す図である。 本実施形態におけるシステム構成を示す図である。 本実施形態におけるインク色分解テーブルの構成を示す図である。 本実施形態における色分解テーブルとしての、RGB色空間上の立方体を示す図である。 本実施形態における色分解テーブルの自動作成処理を示すフローチャートである。 本実施形態における最大インク載り量を厳守する色分解テーブルの枠ラインの自動生成処理を示すフローチャートである。 本実施形態における色予測による色分解テーブルの最適化処理を示すフローチャートである。 本実施形態における色分解テーブルの枠ラインの最適化処理を示すフローチャートである。 本実施形態における色分解テーブルの調整用UI例を示す図である。 本実施形態における色再現特性テーブル作成処理を示すフローチャートである。 本実施形態におけるプライマリパッチ生成処理を示すフローチャートである。 本実施形態におけるプライマリパッチおよび検証パッチ例を示す図である。 本実施形態におけるプライマリパッチのセルフチェック処理を示すフローチャートである。 従来の色再現特性テーブル作成処理を示すフローチャートである。 従来のプライマリパッチ例を示す図である。

Claims (10)

  1. 画像データを複数の色材ごとのデータに分解するための色分解テーブルを作成する際に用いるメディアの色再現特性情報を作成する色処理方法であって、
    前記複数の色材に対応する色空間を格子状に分割した格子点を取得する格子点の取得ステップと、
    前記メディアに対する総色材量の制限情報を取得する制限情報の取得ステップと、
    総色材量が前記制限情報で示される制限内である格子点についてパッチを生成するパッチ生成ステップと、
    前記パッチを前記メディア上に印刷して測色する測色ステップと、
    前記測色ステップにおいて測色された測色値が適切であるか否かを、前記格子点間における色予測値に基づいて判定する判定ステップと、
    前記判定ステップにおいて前記測色値が適切であると判定された場合に、該測色値に基づいて総色材量が前記制限情報で示される制限よりも大きい格子点の測色値を推定する推定ステップと、
    を有することを特徴とする色処理方法。
  2. 前記判定ステップは、
    前記格子点間の検証領域において、該検証領域を囲む前記格子点について前記パッチが全て印刷されている場合に、該格子点の前記パッチの測色値に基づいて該検証領域に対する色予測を行う検証領域の色予測ステップと、
    前記検証領域の色予測結果について、その理論値に対する差分を検証精度として算出する差分ステップと、
    前記検証精度を、予め定められた閾値と比較する比較ステップと、を有し、
    前記比較ステップにおいて前記検証精度が前記閾値よりも小さい場合に、当該検証領域を囲む前記格子点の測色値が適切であると判定し、
    前記比較ステップにおいて前記検証精度が前記閾値以上である場合に、当該検証領域を囲む前記格子点の測色値が適切でないと判定することを特徴とする請求項1に記載の色処理方法。
  3. 前記検証領域の色予測ステップにおいては、セルラ−ノイゲバウア処理により色予測値を算出することを特徴とする請求項2に記載の色処理方法。
  4. 前記判定ステップにおいて前記測色値が適切でないと判定された場合に、その旨を報知する報知ステップをさらに有することを特徴とする請求項1乃至3のいずれか1項に記載の色処理方法。
  5. さらに、第1のメディアに対する第1の色分解テーブルを取得する第1の色分解テーブルの取得ステップと、
    第2のメディアに対する総色材量の制限情報を取得する制限情報の取得ステップと、
    前記第1の色分解テーブルおよび前記第2のメディアの制限情報に基づいて、前記第2のメディアに対する第2の色分解テーブルを生成する第2の色分解テーブルの生成ステップと、
    前記第1のメディアに対する前記色再現特性情報と、前記第2のメディアに対する前記色再現特性情報を取得する色再現特性の取得ステップと、
    前記第2の色分解テーブルを、前記第1および第2のメディアに対する前記色再現特性情報に基づく色予測により補正する補正ステップと、
    を有することを特徴とする請求項1乃至4のいずれか1項に記載の色処理方法。
  6. 前記第1の色分解テーブルは、予め手動により作成されていることを特徴とする請求項5に記載の色処理方法。
  7. さらに、前記第2の色分解テーブルを表示する色分解テーブル表示ステップと、
    前記第2の色分解テーブルに基づく画像形成特性を表示する特性表示ステップと、を有し、
    前記特性表示ステップで表示された画像形成特性はユーザ指示に基づいて調整可能であることを特徴とする請求項5または6に記載の色処理方法。
  8. 請求項5乃至7のいずれか1項に記載の色処理方法によって作成された前記第2の色分解テーブルを用いて、前記第2のメディアに対する複数色の色材による画像形成を行うことを特徴とする画像形成装置。
  9. コンピュータが読み込み実行することで、該コンピュータを請求項1乃至7のいずれか1項に記載の色処理方法を実行するように制御することを特徴とするコンピュータ可読のプログラム。
  10. 請求項9に記載のプログラムを記録したことを特徴とするコンピュータ可読の記録媒体。
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