JP2009086997A - 滞在状況監視システム、滞在状況監視サーバ及び滞在状況監視方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】監視対象が滞在する空間の実際の状況に即してその監視対象の状態を報知すること。
【解決手段】滞在状況監視システム1は、患者の位置を示す患者位置情報と、職員の位置を示す職員位置情報とを記憶する位置情報記憶部22と、患者位置情報及び職員位置情報に基づいて、所定のエリアにおける患者の滞在状況と該エリアにおける職員の滞在状況とを導出し、導出された各滞在状況に基づいて所定のエリアにおける患者の判定用時間を計時する滞在判定部24と、計時された判定用時間が第1警報時間または第2警報時間以上である場合に、導出された患者の滞在状況を報知する警報指示部26と、を備え、滞在判定部24が、第1警報時間または第2警報時間が経過する前に、所定のエリアに患者及び職員が滞在していることが導出された場合には、該患者の判定用時間を計時し直す、ことを特徴とする。
【選択図】図1

Description

本発明は、監視対象の滞在状況を出力する滞在状況監視システム、滞在状況監視サーバ及び滞在状況監視方法に関するものである。
従来から、人や物を遠隔で監視し、必要に応じて監視結果を警報、ランプ、画面表示などにより報知する監視システムが知られている。例えば、下記特許文献1には、監視対象者の健康状態や睡眠状態を監視する健康状態監視システムが開示されている。この健康状態監視システムは、生活機器や建物に取り付けられた生体情報検出センサ及び生体感知センサからそれぞれ測定信号を受信して処理することで、心拍や呼吸などの状態を示すバイタルサインや監視対象者の位置を検出する。そして、健康状態監視システムは、検出したバイタルサインや存在位置に基づいて監視対象者の行動状態や心肺状態などを推定し、その推定結果に基づいて通報などの処理を行う。
特開2004−174168号公報
しかしながら、上記特許文献1に記載の健康状態監視システムでは、監視対象者が滞在する空間の実際の状況を正確に把握することができない。この健康状態監視システムは、監視対象者が独居か否かの判定はできるものの、監視対象者が具体的にどのような者と一緒であるかまでは判定できない。例えば、要介護者の傍にいる者が介護者であるか別の要介護者であるかまでは判定できない。そのため、本来は通報が不要であるような場合(例えば、要介護者の傍に介護者がいる場合)にも通報が行われるなど、無駄な処理が行われることがある。
本発明は、上記課題を解決するためになされたものであり、監視対象が滞在する空間の実際の状況に即してその監視対象の状態を報知することが可能な滞在状況監視システム、滞在状況監視サーバ及び滞在状況監視方法を提供することを目的とする。
本発明の滞在状況監視システムは、第1監視対象の位置を示す第1位置情報と、第2監視対象の位置を示す第2位置情報とを記憶する位置情報記憶手段と、位置情報記憶手段に記憶された第1位置情報及び第2位置情報に基づいて、所定の空間における第1監視対象の滞在状況と該空間における第2監視対象の滞在状況とを導出し、導出された各滞在状況に基づいて所定の空間における第1監視対象の滞在時間を計時する計時手段と、計時手段により計時された滞在時間が第1の所定時間以上である場合に、計時手段により導出された第1監視対象の滞在状況を報知する報知手段と、を備え、計時手段が、第1の所定時間が経過する前に、所定の空間に第1監視対象及び第2監視対象が滞在していることが導出された場合には、該第1監視対象の滞在時間を計時し直す、ことを特徴とする。
また、本発明の滞在状況監視サーバは、第1監視対象の位置を示す第1位置情報と、第2監視対象の位置を示す第2位置情報とを記憶する位置情報記憶手段と、位置情報記憶手段に記憶された第1位置情報及び第2位置情報に基づいて、所定の空間における第1監視対象の滞在状況と該空間における第2監視対象の滞在状況とを導出し、導出された各滞在状況に基づいて所定の空間における第1監視対象の滞在時間を計時する計時手段と、計時手段により計時された滞在時間が第1の所定時間以上である場合に、計時手段により導出された第1監視対象の滞在状況を報知する報知手段と、を備え、計時手段が、第1の所定時間が経過する前に、所定の空間に第1監視対象及び第2監視対象が滞在していることが導出された場合には、該第1監視対象の滞在時間を計時し直す、ことを特徴とする。
また、本発明の滞在状況監視方法は、滞在状況監視システムが、第1監視対象の位置を示す第1位置情報と、第2監視対象の位置を示す第2位置情報とを記憶する位置情報記憶ステップと、滞在状況監視システムが、位置情報記憶ステップにおいて記憶された第1位置情報及び第2位置情報に基づいて、所定の空間における第1監視対象の滞在状況と該空間における第2監視対象の滞在状況とを導出し、導出された各滞在状況に基づいて所定の空間における第1監視対象の滞在時間を計時する計時ステップと、滞在状況監視システムが、計時ステップにおいて計時された滞在時間が所定時間以上である場合に、計時ステップにおいて導出された第1監視対象の滞在状況を報知する報知ステップと、を含み、計時ステップでは、所定時間が経過する前に、所定の空間に第1監視対象及び第2監視対象が滞在していることが導出された場合には、該第1監視対象の滞在時間を計時し直す、ことを特徴とする。
このような滞在状況監視システム、滞在状況監視サーバ及び滞在状況監視方法によれば、二つの監視対象の位置情報に基づいて一つの空間における第1監視対象及び第2監視対象の滞在状況が導出され、その導出結果に基づいて、第1監視対象の滞在時間が計時される。このとき、所定時間経過前に、所定の空間に第1監視対象及び第2監視対象が滞在していることが導出された場合には、該第1監視対象の滞在時間が計時し直される。そして、その滞在時間が所定時間以上になった場合に、第1監視対象の滞在状況が報知される。このように、第1監視対象の滞在状況だけでなく、その第1監視対象が滞在する空間における第2監視対象の滞在状況も考慮して滞在時間を計時することで、その空間の実際の状況に即して第1監視対象の状態を報知することが可能になる。
本発明の滞在状況監視システムでは、計時手段が、第1の所定時間が経過する前に所定の空間に第1監視対象及び第2監視対象が滞在している場合に、該第1監視対象の滞在時間をリセットすることが好ましい。
この場合、第2監視対象と同じ空間に滞在している第1監視対象の滞在時間がリセットされる。これにより、第2監視対象が第1監視対象と同じ空間に滞在している場合に報知が行われることを防止できる。
本発明の滞在状況監視システムでは、計時手段が、所定の空間における第2監視対象の滞在時間が第2の所定時間以上である場合に、該第2監視対象が該空間に滞在していると判定することが好ましい。
この場合、第2監視対象の滞在時間が一定時間以上であって初めてその第2監視対象が滞在していると判定されるので、測位誤差を吸収できると共に、第2監視対象の実際の滞在状況を反映した判定結果を得ることが可能になる。
本発明の滞在状況監視システムでは、監視対象の位置情報に基づいて該監視対象の滞在状況を導出し、導出された滞在状況に基づいて該監視対象が第1監視対象であるか第2監視対象であるかを推定する監視対象推定手段を更に備え、位置情報記憶手段が、監視対象推定手段による推定の結果に基づいて決定された第1位置情報及び第2位置情報を記憶することが好ましい。
また、本発明の滞在状況監視サーバでは、監視対象の位置情報に基づいて該監視対象の滞在状況を導出し、導出された滞在状況に基づいて該監視対象が第1監視対象であるか第2監視対象であるかを推定する監視対象推定手段を更に備え、位置情報記憶手段が、監視対象推定手段による推定の結果に基づいて決定された第1位置情報及び第2位置情報を記憶することが好ましい。
この場合、監視対象の位置情報から導出された滞在状況に基づいて、その監視対象が第1監視対象であるか第2監視対象であるかが推定され、その推定結果に基づいて決定された第1位置情報及び第2位置情報が記憶される。これにより、第1監視対象と第2監視対象とを区別する情報を予め登録しておかなくても、第1位置情報及び第2位置情報を分けて記憶できる。
本発明の滞在状況監視システムでは、監視対象推定手段が、監視対象を推定するための推定用空間における監視対象の滞在時間を導出し、導出された滞在時間に基づいて該監視対象が第1監視対象であるか第2監視対象であるかを推定することが好ましい。
この場合、推定用空間における監視対象の滞在時間に基づいてその監視対象が第1監視対象であるか第2監視対象であるかが推定される。したがって、第1監視対象と第2監視対象とで滞在時間の長短の傾向に差がある場合には、より正確に監視対象を分類できる。
本発明の滞在状況監視システムでは、監視対象推定手段が、監視対象を推定するための推定用空間への監視対象の出入りの回数を導出し、導出された回数に基づいて該監視対象が第1監視対象であるか第2監視対象であるかを推定することが好ましい。
この場合、監視対象の推定用空間への出入りの回数に基づいてその監視対象が第1監視対象であるか第2監視対象であるかが推定される。したがって、第1監視対象と第2監視対象とで出入りの頻度に差がある場合には、より正確に監視対象を分類できる。
このような滞在状況監視システム、滞在状況監視サーバ及び滞在状況監視方法によれば、所定の空間における第1監視対象及び第2監視対象の滞在状況に基づいて第1監視対象の滞在時間が計時され、その滞在時間に基づいて第1監視対象の滞在状況が報知されるので、監視対象(第1監視対象)が滞在する空間の実際の状況に即してその監視対象の状態を報知することが可能になる。
以下、添付図面を参照しながら本発明の実施形態を詳細に説明する。なお、図面の説明において同一又は同等の要素には同一の符号を付し、重複する説明を省略する。
まず、図1〜7を用いて、実施形態に係る滞在状況監視システム1の構成を説明する。図1は、滞在状況監視システム1の構成を示す図である。図2は、図1に示す管理サーバ20のハードウェア構成を示す図である。図3は、警報条件情報の例を示す図である。図4は、監視対象者の滞在状況の例を示す図である。図5は、図4に示す監視対象者の滞在エリア及び実滞在時間の例を示す図である。図6は、図4及び5に示す滞在状況に基づく判定用時間の計時例を示す図である。図7は、図1に示す出力部25による結果の表示例であり、(a)は表形式の出力例、(b)はマップ形式の出力例である。
滞在状況監視システム1は、医療施設内の各エリアにおける患者の滞在状況を監視し、その監視の結果、患者に異常が発生したと推定される場合に警報を発動するコンピュータシステムである。この滞在状況監視システム1は、測位システム10、管理サーバ(滞在状況監視サーバ)20及び警報システム30を備えている。
測位システム10は、ユーザが保持する携帯端末の位置を測定することによって各ユーザの位置を捕捉するコンピュータシステムである。具体的には、測位システム10は、複数のアクセスポイントを備える無線LANを用いて携帯端末の位置を測定する。そして測位システム10は、測定した携帯端末の位置を示す位置情報に、携帯端末(監視対象者)を識別する識別情報、監視対象者の種別(患者又は職員)を示す種別情報及び測位時刻を関連付け、その位置情報をデータベースなどの記憶装置に記憶する。ここで、識別情報及び種別情報は予め各携帯端末に記憶されており、アクセスポイントを介して収集可能である。なお、種別情報は、携帯端末ではなく、識別情報を収集するサーバのデータベースに記憶されていてもよい。
管理サーバ20は、各監視対象者の滞在状況を監視するコンピュータシステムであり、図示しないネットワークを介して測位システム10及び警報システム30と通信することが可能である。この管理サーバ20は、機能的構成要素として位置情報取得部21、位置情報記憶部(位置情報記憶手段)22、警報条件記憶部23、滞在判定部(計時手段)24、出力部25及び警報指示部(報知手段)26を備えている。
管理サーバ20は、図2に示すように、オペレーティングシステムやアプリケーションプログラムなどを実行するCPU201、ROM及びRAMで構成される主記憶部202、ハードディスクなどで構成される補助記憶部203、ネットワークカードなどの通信制御部204、キーボードやマウスなどの入力部205、及びモニタやプリンタなどの出力部206で構成される。図1に示される各機能は、図2に示すCPU201や主記憶部202の上に所定のソフトウェアを読み込ませ、CPU201の制御の下で通信制御部204を動作させるとともに、主記憶部202や補助記憶部203におけるデータの読み出し及び書き込みを行うことで実現される。
位置情報取得部21は、測位システム10に記憶されている位置情報を取得する手段である。まず、位置情報取得部21は、監視対象者が滞在し得るエリアを識別するエリア名を含む位置情報要求を生成して測位システム10に送信する。続いて、位置情報取得部21は、送信した位置情報要求に応じて測位システム10から送信されてきた位置情報を受信し、受信した位置情報を位置情報記憶部22に出力する。例えば、位置情報取得部21は、エリア名「浴室1」を含む位置情報要求を生成して測位システム10に送信し、ある測位時刻にエリア「浴室1」に滞在している監視対象者が「患者A、患者B、職員X」であることを示す位置情報を受信する。位置情報取得部21は、このような位置情報の取得を所定の時間間隔で実行する。なお、位置情報取得部21が測位システム10と通信できなかった場合、位置情報取得部21は、所定時間後に再度位置情報要求の生成及び送信を行う。
位置情報記憶部22は、位置情報取得部21から入力された位置情報を記憶する手段である。位置情報取得部21からは所定の時間間隔で位置情報が入力されるので、位置情報記憶部22には、各監視対象者の位置の履歴が蓄積される。
位置情報記憶部22が記憶する位置情報には、患者の位置を示す位置情報(第1位置情報、以下では「患者位置情報」ともいう)と職員の位置を示す位置情報(第2位置情報、以下では「職員位置情報」ともいう)の二種類がある。例えば、測位時間「19:00」、エリア「浴室1」及び監視対象者「患者A、患者B、職員X」を含む位置情報が入力された場合、位置情報記憶部22は、測位時間、エリア及び監視対象者から構成される三つの位置情報「19:00,浴室1,患者A」、「19:00,浴室1,患者B」及び「19:00,浴室1,職員X」を記憶する。このうち、患者A,Bに関する情報が患者位置情報であり、職員Xに関する情報が職員位置情報である。なお、位置情報記憶部22が入力された位置情報をどのように記憶するかは限定されず、例えば、位置情報を入力時のフォーマットのまま記憶してもよい。
警報条件記憶部23は、後述する警報システム30が警報を発動する条件を示す警報条件情報を記憶する手段である。警報条件情報は、エリア名と、監視者(滞在状況監視システム1のユーザ)に注意を喚起させるための第1警報を発動するか否かを決定するための第1警報時間と、監視者に異常発生を知らせるための第2警報を発動するか否かを決定するための第2警報時間と、警報発動方式とから構成される。この警報条件情報は、システム管理者などにより予め登録されたものである。例えば、警報条件記憶部23は、図3に示すような警報条件情報を記憶する。なお、警報条件情報に何種類の警報時間を含めるかは任意であり、三段階で警報時間を設定したり警報条件情報毎に一つの警報時間のみを設定したりすることが可能である。また、例えばエリア「浴室1」の警報発動方式を「ブザーとランプ」とするなど、一つの警報条件情報に複数の警報発動方式を含めてもよい。
滞在判定部24は、位置情報記憶部22に記憶された患者位置情報及び職員位置情報に基づいて、所定のエリアにおける患者(第1監視対象)の滞在状況と該エリアにおける職員(第2監視対象)の滞在状況とを導出し、導出された患者及び職員それぞれの滞在状況に基づいて、患者の滞在時間を計時する手段である。また、滞在判定部24は、所定時間経過前に、所定のエリアに患者及び職員が滞在していることが導出された場合に、患者の滞在時間を計時し直す手段でもある。
滞在判定部24は、まず、警報条件記憶部23に記憶されている警報条件情報を読み出し保持する。続いて、滞在判定部24は、位置情報記憶部22に記憶されている位置情報を読み出し、その位置情報に基づいて、各エリアにおける監視対象者(患者又は職員)の実際の滞在時間(実滞在時間)を算出する。例えば、ある時点における各監視対象者の滞在状況が図4で示される場合に、滞在判定部24は、各監視対象者の滞在エリア及び実滞在時間を図5のように算出する。なお、図4におけるマークA〜E及びXは、それぞれ図5における患者A〜E及び職員Xに対応する。
続いて、滞在判定部24は、患者が滞在するエリアに職員が滞在しているか否かを判定する。滞在判定部24は、あるエリアにおける職員の実滞在時間が所定の閾値m(分)以上であれば、そのエリアに職員が滞在していると判定する。閾値mの設定は任意であり、例えばmを0や10に設定可能である。図4及び5の例において、職員Xの実滞在時間が閾値m以上であれば、滞在判定部24は、患者B,Cが滞在する浴室2に職員Xが滞在していると判定する。これに対し、職員Xの実滞在時間が閾値m未満であれば、滞在判定部24は、職員Xの実滞在時間にかかわらず、職員位置情報が示すエリアに職員が存在しないと判定する。
続いて、滞在判定部24は、患者の滞在状況を報知するか否かを判定するための判定用時間を患者毎に計時する。具体的には、滞在判定部24は、職員と同じエリアに滞在している患者に対しては、その判定用時間をゼロにリセットすることで判定用時間の計時をやり直し、職員がいないエリアに滞在している患者に対しては、実滞在時間又は職員がそのエリアから出てからの経過時間に合わせて計時を継続する。したがって、判定用時間は、患者が職員の目の届かない場所に滞在している時間を示すものであるともいえる。例えば、滞在判定部24は、図4及び5で示される滞在状況に基づいて図6に示すように判定用時間を計時する。図6の例では、職員Xと同じエリアに滞在している患者B,Cの判定用時間がゼロにリセットされ、患者A,D,Eの判定用時間が実滞在時間に合わせて計時されている。
なお、判定用時間の初期値はゼロに限らない。例えば、判定用時間の初期値を第1警報時間又は第2警報時間に設定し、カウントダウンするように判定用時間を計時してもよい。この場合、判定用時間をリセットすると、判定用時間が第1警報時間又は第2警報時間に戻される。
続いて、滞在判定部24は、各患者の判定用時間が所定の警報時間(第1警報時間又は第2警報時間)以上であるか否かを判定し、その判定結果に基づいて、どの患者の滞在状況を報知するかを判定する。図4〜6の例では、患者Dの判定用時間がエリア「トイレ1」の第1警報時間以上であり、患者Eの判定用時間がエリア「トイレ2」の第2警報時間以上であるので、滞在判定部24は、患者D,Eの滞在状況を報知すると判定する。そして、滞在判定部24は、この判定結果を出力部25及び警報指示部26に出力すると共に、図6に示すような実滞在時間及び判定用時間の算出結果(滞在状況の導出結果)を出力部25に出力する。滞在判定部24は、上記各処理を所定の時間間隔で実行する。
出力部25は、滞在判定部24から入力された判定結果及び滞在状況の導出結果をモニタなどの出力装置に出力する手段である。滞在判定部24からは所定の時間間隔で判定結果及び導出結果が入力されるので、監視者は、各患者及び各職員の滞在状況や移動の様子などを把握できる。出力部25による結果の表示例を図7に示す。例えば、出力部25は、監視対象者の滞在状況を図7(a)に示すような表で示したり、図7(b)に示すようなマップで示したりすることが可能である。いずれの場合においても、第1警報レベルにある患者D及び第2警報レベルにある患者Eが強調表示されている。これにより、監視者は、注意を要する患者や至急対応を行う必要がある患者を特定できる。なお、判定結果及び導出結果の表示を出力部25(管理サーバ20)で行わず、管理サーバ20とネットワーク接続された他のコンピュータシステムや携帯端末(共に図示せず)においてそれらの結果を表示させてもよい。
警報指示部26は、滞在判定部24により計時された判定用時間が所定時間以上である場合に、滞在判定部24により導出された患者の滞在状況を報知する手段である。具体的には、警報指示部26は、滞在判定部24から入力された判定結果と警報条件情報の警報発動方式とに基づいて、後述する警報システム30に警報を発動させるための警報指示を生成する。そして、警報指示部26は、生成した警報指示を警報システム30に送信する。図4〜6の例では、患者Dの判定用時間がエリア「トイレ1」の第1警報時間以上であり、患者Eの判定用時間がエリア「トイレ2」の第2警報時間以上であるので、警報指示部26は、患者Dについての第1警報の発動、及び患者Eについての第2警報の発動を指示するための警報指示を生成する。
警報システム30は、警報指示部26から受信した警報指示に基づいて報知を行うコンピュータシステムである。報知の方法としては、例えば、メール、ランプ、ブザーなどがあるが、これらに限定されるものではない。また、報知先も限定されず、例えば監視者の通信端末(パーソナルコンピュータや携帯電話機など)や管理室のブザー,ランプなどが考えられる。これにより、監視者は、注意を要する患者や至急対応を行う必要がある患者の存在を知ることができる。
次に、図8を用いて、図1に示す滞在状況監視システム1の処理を説明するとともに本実施形態に係る滞在状況監視方法について説明する。図8は、滞在状況監視システム1の処理を示すフローチャートである。
まず、位置情報取得部21が、監視対象者の位置情報を取得するために、測位システム10に位置情報を要求する(ステップS11)。ここで、位置情報取得部21が測位システム10と通信可能であれば(ステップS12;YES)、位置情報取得部21は、送信した位置情報要求に応じて測位システム10から送信されてきた位置情報を取得し、位置情報記憶部22がその位置情報を記憶する(ステップS13、位置情報記憶ステップ)。これに対し、測位システム10との通信が不能である場合(ステップS12;NO)、位置情報取得部21が、所定時間後に位置情報の取得を再度試みる。
位置情報が記憶されると、滞在判定部24が、その位置情報に基づいて患者又は職員の滞在エリア及び実滞在時間を算出することで、患者又は職員の滞在状況を導出する(ステップS14、計時ステップ)。続いて、滞在判定部24は、患者が存在するエリアに職員が滞在しているか否かを判定する(ステップS15、計時ステップ)。ここで、患者が存在するエリアに職員が滞在している場合(ステップS15;YES)、滞在判定部24は、その患者の判定用時間をゼロにリセットする(ステップS16、計時ステップ)。一方、患者が存在するエリアに職員がいない場合(ステップS15;NO)、滞在判定部24は、実滞在時間又は職員がそのエリアから出てからの経過時間に合わせて患者の判定用時間を計時する(ステップS17、計時ステップ)。
続いて、滞在判定部24は、計時された判定用時間が所定の警報時間(第1警報時間又は第2警報時間)以上か否かを判定する(ステップS18)。ここで、判定用時間が警報時間以上であれば(ステップS18;YES)、滞在判定部24は、患者の滞在状況を報知する必要があると判定し、警報指示部26からの警報指示に基づいて警報システム30が警報を発動する(ステップS19、報知ステップ)。その後も、滞在状況監視システム1は、ステップS11以降の処理を繰り返し実行する。これに対し、計時された判定用時間が所定の警報時間未満である場合(ステップS18;NO)、報知は行われず、ステップS11以降の処理が繰り返し実行される。なお、上記ステップS14〜S19の処理は、各患者に対して実行されるものである。
以上説明したように、本実施形態によれば、患者の滞在状況だけでなく、その患者が滞在する空間における職員の滞在状況も考慮して、報知の要否を判定するための判定用時間を計時することで、そのエリアの実際の状況に即して患者の状態を報知できる。その結果、患者が長時間放置される状態を未然に防止したり、職員の見回りの負担を低減したりすることが可能になる。
また、本実施形態によれば、職員と同じエリアに滞在している患者の判定用時間がリセットされるので、職員が患者と同じ空間に滞在している場合にその患者に関する報知が行われることを防止できる。
また、本実施形態によれば、職員の滞在時間が閾値m以上であって初めてその職員が滞在していると判定されるので、測位誤差を吸収できると共に、職員の実際の滞在状況を反映した判定結果を得ることが可能になる。
以上、本発明をその実施形態に基づいて詳細に説明した。しかし、本発明は上記実施形態に限定されるものではない。本発明は、その要旨を逸脱しない範囲で以下のような様々な変形が可能である。
上記実施形態では、監視対象者が所持する携帯端末に予め登録された種別情報に基づいて監視対象者が患者か職員かを判別したが、監視対象者を判別するための情報を携帯端末やサーバなどに予め登録することなく、監視対象者の滞在状況から監視対象者の種別を推定してもよい。
図9を用いて、監視対象者の種別を推定することが可能な滞在状況監視システム2について説明する。滞在状況監視システム2は、上記実施形態と同様の測位システム10及び警報システム30と、管理サーバ(滞在状況監視サーバ)40とを備えている。管理サーバ40は、管理サーバ20が備えていた位置情報取得部21、位置情報記憶部22、警報条件記憶部23、滞在判定部24、出力部25及び警報指示部26に加えて、監視対象推定部(監視対象推定手段)27を備えている。以下、上記実施形態と異なる部分のみを説明する。
監視対象推定部27は、位置情報記憶部22に記憶されている位置情報から導出した監視対象の滞在状況に基づいて該監視対象の種別を推定する手段である。具体的な推定手法はいくつか考えられる。
一つの例を説明する。まず、監視対象推定部27は、患者が滞在する場所か職員が滞在する場所かを示すエリア属性情報とエリア名とが関連付けられたエリア情報を予め記憶しておく。このエリア情報は、監視対象者を推定するための推定用エリアを示す情報である。例えば、監視対象推定部27は、エリア名「病室1」とエリア属性情報「患者の滞在場所」とが関連付けられたエリア情報や、エリア名「控え室」とエリア属性情報「職員の滞在場所」とが関連付けられたエリア情報を記憶しておく。そして、監視対象推定部27は、位置情報記憶部22に記憶されている位置情報から監視対象者の滞在状況を導出する。具体的には、位置情報記憶部22は、監視対象者が所定の時間内において所定のエリアにどのくらい滞在していたかを算出する。そして、算出された滞在時間が所定の閾値以上である場合に、位置情報記憶部22は、その所定のエリアに対応するエリア属性情報に従って監視対象者の種別を推定する。
このような推定を行うために、監視対象推定部27は、推定用のルールを予め記憶している。例えば、監視対象推定部27は、「24時間以内に病室1に6時間以上滞在していた者を患者であると推定する」というようなルールを記憶している。そして、24時間以内にエリア「病室1」に8時間滞在していた監視対象者が存在した場合、監視対象推定部27は、その監視対象者が患者であると推定し、位置情報記憶部22に記憶されているその監視対象者の位置情報に、患者であることを示す種別情報を関連付ける。これにより、患者の位置情報と職員の位置情報とが位置情報記憶部22に記憶される。
なお、滞在時間ではなく推定用エリアへの出入りの回数に基づいて監視対象者の種別を推定してもよい。例えば、監視対象推定部27は、監視対象者が所定の時間内において推定用エリアに何回出入りしたかを算出し、算出された回数が所定の閾値以上である場合に、その推定用エリアに対応するエリア属性情報に従って監視対象者の種別を推定してもよい。
次に、別の推定手法を説明する。まず、監視対象推定部27は、監視対象者毎に、位置情報が継続してどのくらいの間取得されているか、あるいは取得されていないかを導出する。言い換えれば、監視対象推定部27は、位置情報に基づいて監視対象者の連続滞在時間又は連続不在時間を算出する。そして、監視対象推定部27は、導出されたこれらの時間と所定の閾値とを比較して監視対象者の種別を推定する。このために、監視対象推定部27は、連続滞在時間に対応する閾値H(時間)や、連続不在時間に対応する閾値H´(時間)を予め記憶している。例えば、監視対象推定部27は、一の監視対象者の連続滞在時間が閾値H以上であればその監視対象者が患者であると判定したり、別の監視対象者の連続不在時間がH´以上であればその監視対象者が職員であると判定したりする。
このように、監視対象者の種別を推定することで、種別情報の初期設定を行うことなく患者位置情報と職員位置情報とを分けて記憶できる。
上記実施形態では、患者の近くに職員が滞在しているか否かを位置情報に基づいて導出したが、データ取得時の電波強度に基づいて患者及び職員の滞在状況を導出してもよい。具体的には、管理サーバが、データ取得機器(例えばアクセスポイント)毎に収集された監視対象者の識別情報とデータ取得時の電波強度と関連付けて記憶し、その検知結果に基づいて患者の近辺に職員が滞在しているか否かを導出する。例えば、患者を検知した機器と同じ若しくは隣接する機器において、職員の識別情報が所定の閾値以上の電波強度で所定時間以上検知され続けた場合に、管理サーバは、その患者の判定用時間をリセットする。
上記実施形態では、判定用時間を用いて報知の要否を判定したが、判定用時間と実滞在時間の双方を用いて報知の要否を判定してもよい。例えば、実滞在時間が所定時間以上の場合には、判定用時間にかかわらず報知してもよい。
上記実施形態では、患者と職員とが同一エリアに存在する場合にその患者の判定用時間をゼロにリセットしたが、単に第2監視対象の存在の有無でリセットの要否を判断するのではなく、第1監視対象と同じエリアに存在する第2監視対象の数が所定数以上である場合に限り第1監視対象の判定用時間をリセットしてもよい。例えば、エリア「浴室1」に職員が2名存在する場合に初めて、エリア「浴室1」に存在する患者の判定用時間をゼロにリセットしてもよい。リセットの要否を判定するために用いる閾値は、エリア毎に設定可能である。
上記実施形態では、第1監視対象を患者とし、第2監視対象を職員としたが、何を第1及び第2監視対象にするかは限定されない。例えば、第1監視対象を倉庫内の部品とし、第2監視対象を工場作業員とすることで、部品の滞留を検知し、長期在庫の防止を図ることも可能である。
実施形態に係る滞在状況監視システムの構成を示す図である。 図1に示す管理サーバのハードウェア構成を示す図である。 警報条件情報の例を示す図である。 監視対象者の滞在状況の例を示す図である。 図4に示す監視対象者の滞在エリア及び実滞在時間の例を示す図である。 図4及び5に示す滞在状況に基づく判定用時間の算出例を示す図である。 図1に示す出力部による結果の表示例であり、(a)は表形式の出力例、(b)はマップ形式の出力例である。 図1に示す滞在状況監視システムの処理を示すフローチャートである。 変形例に係る滞在状況監視システムの構成を示す図である。
符号の説明
1,2…滞在状況監視システム、10…測位システム、20,40…管理サーバ(滞在状況監視サーバ)、21…位置情報取得部、22…位置情報記憶部(位置情報記憶手段)、23…警報条件記憶部、24…滞在判定部(計時手段)、25…出力部、26…警報指示部(報知手段)、27…監視対象推定部(監視対象推定手段)、30…警報システム

Claims (9)

  1. 第1監視対象の位置を示す第1位置情報と、第2監視対象の位置を示す第2位置情報とを記憶する位置情報記憶手段と、
    前記位置情報記憶手段に記憶された第1位置情報及び第2位置情報に基づいて、所定の空間における前記第1監視対象の滞在状況と該空間における前記第2監視対象の滞在状況とを導出し、導出された各滞在状況に基づいて前記所定の空間における前記第1監視対象の滞在時間を計時する計時手段と、
    前記計時手段により計時された滞在時間が第1の所定時間以上である場合に、前記計時手段により導出された第1監視対象の滞在状況を報知する報知手段と、
    を備え、
    前記計時手段が、前記第1の所定時間が経過する前に、前記所定の空間に前記第1監視対象及び前記第2監視対象が滞在していることが導出された場合には、該第1監視対象の滞在時間を計時し直す、
    ことを特徴とする滞在状況監視システム。
  2. 前記計時手段が、前記第1の所定時間が経過する前に、前記所定の空間に前記第1監視対象及び前記第2監視対象が滞在していることが導出された場合に、該第1監視対象の滞在時間をリセットする、
    ことを特徴とする請求項1に記載の滞在状況監視システム。
  3. 前記計時手段が、前記所定の空間における前記第2監視対象の滞在時間が第2の所定時間以上である場合に、該第2監視対象が該空間に滞在していると判定する、
    ことを特徴とする請求項1又は2に記載の滞在状況監視システム。
  4. 監視対象の位置情報に基づいて該監視対象の滞在状況を導出し、導出された滞在状況に基づいて該監視対象が前記第1監視対象であるか前記第2監視対象であるかを推定する監視対象推定手段を更に備え、
    前記位置情報記憶手段が、前記監視対象推定手段による推定の結果に基づいて決定された前記第1位置情報及び前記第2位置情報を記憶する、
    ことを特徴とする請求項1〜3のいずれか一項に記載の滞在状況監視システム。
  5. 前記監視対象推定手段が、監視対象を推定するための推定用空間における前記監視対象の滞在時間を導出し、導出された滞在時間に基づいて該監視対象が前記第1監視対象であるか前記第2監視対象であるかを推定する、
    ことを特徴とする請求項4に記載の滞在状況監視システム。
  6. 前記監視対象推定手段が、監視対象を推定するための推定用空間への前記監視対象の出入りの回数を導出し、導出された回数に基づいて該監視対象が前記第1監視対象であるか前記第2監視対象であるかを推定する、
    ことを特徴とする請求項4又は5に記載の滞在状況監視システム。
  7. 滞在状況監視システムが、第1監視対象の位置を示す第1位置情報と、第2監視対象の位置を示す第2位置情報とを記憶する位置情報記憶ステップと、
    前記滞在状況監視システムが、前記位置情報記憶ステップにおいて記憶された第1位置情報及び第2位置情報に基づいて、所定の空間における前記第1監視対象の滞在状況と該空間における前記第2監視対象の滞在状況とを導出し、導出された各滞在状況に基づいて前記所定の空間における前記第1監視対象の滞在時間を計時する計時ステップと、
    前記滞在状況監視システムが、前記計時ステップにおいて計時された滞在時間が所定時間以上である場合に、前記計時ステップにおいて導出された第1監視対象の滞在状況を報知する報知ステップと、
    を含み、
    前記計時ステップでは、前記所定時間が経過する前に、前記所定の空間に前記第1監視対象及び前記第2監視対象が滞在していることが導出された場合には、該第1監視対象の滞在時間を計時し直す、
    ことを特徴とする滞在状況監視方法。
  8. 第1監視対象の位置を示す第1位置情報と、第2監視対象の位置を示す第2位置情報とを記憶する位置情報記憶手段と、
    前記位置情報記憶手段に記憶された第1位置情報及び第2位置情報に基づいて、所定の空間における前記第1監視対象の滞在状況と該空間における前記第2監視対象の滞在状況とを導出し、導出された各滞在状況に基づいて前記所定の空間における前記第1監視対象の滞在時間を計時する計時手段と、
    前記計時手段により計時された滞在時間が第1の所定時間以上である場合に、前記計時手段により導出された第1監視対象の滞在状況を報知する報知手段と、
    を備え、
    前記計時手段が、前記第1の所定時間が経過する前に、前記所定の空間に前記第1監視対象及び前記第2監視対象が滞在していることが導出された場合には、該第1監視対象の滞在時間を計時し直す、
    ことを特徴とする滞在状況監視サーバ。
  9. 監視対象の位置情報に基づいて該監視対象の滞在状況を導出し、導出された滞在状況に基づいて該監視対象が前記第1監視対象であるか前記第2監視対象であるかを推定する監視対象推定手段を更に備え、
    前記位置情報記憶手段が、前記監視対象推定手段による推定の結果に基づいて決定された前記第1位置情報及び前記第2位置情報を記憶する、
    ことを特徴とする請求項8に記載の滞在状況監視サーバ。
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