JP2009086029A - 表示体 - Google Patents

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Abstract

【課題】POPや情報表示板・案内板、各種インジケータのようなセグメント表示用途の電子ペーパーにおいて、回路構成や電極構成を複雑にすることなく、人の注意を喚起できるカラー表示を得ることができる表示体を提供する。
【解決手段】表示体は、外部からの刺激によって表面の反射率を変えられる表示媒体の上に、裏面が透けて見える濃度のインクで印刷された第一の印刷領域(所定のパターン)501と、裏面が見えない不透明な濃度のインクで印刷された第二の印刷領域(所定の領域)502と、少なくとも各一層ずつの高屈折率材料層と低屈折率材料層とを含む薄膜積層体からなるハーフミラー領域503とを含むフィルム504または板材を載せて構成されるものである。
【選択図】図5

Description

本発明は、店頭に置かれるPOP(point of Purchase)などの広告表示体、情報表示板・案内板、バッテリ容量の残量表示などのインジケータ表示など、人の注意を喚起する表示体に関する。
POPなどの広告表示体、情報表示板・案内板は、不特定多数の人々に向けて、商品情報や各種知らせたい情報を効率よく伝えるべく、なるだけ人の注意を喚起し、かつ人目を引く工夫がなされてきた。また、単に大きさを誇示するものや、原色や蛍光色を使った派手な色使いのものの他、様々な光学的な原理を利用したものが提案されている(特許文献1〜4参照)。
特許文献1の技術は、パターンを有するものが重なり合った時に光学干渉を起こして生じたモアレ現象を利用したものである。
特許文献2の技術は、表示したい第1のパターンが、拡大すると透光部と非透光部で構成されており、第1のパターンの背面に設けられた第2のパターンを、照明の点け方で制御することで、透光部を通して表側から第2にパターンの見え方を切り替えるものである。
特許文献3の技術は、ハーフミラーを使用して、通常の鏡を使った展示空間に、合わせ鏡によって生じる奥行き感を加える演出を狙ったものである。
特許文献4の技術は、光源の点け方によりハーフミラーを光学的シャッターとして用いて、ハーフミラーの背面にある展示物を見せたり見せなかったりするものである。
上記いずれの技術も、通常我々が目にするものでは起こりえない現象を利用したものであり、人の注意を喚起するものではあるが、ものが溢れている現代では、POPや情報表示板・案内板に対して、さらなる目新しい現象・効果が求められている。
また、これらの技術は、箱で囲う、2種類の光源を要する、可動部を要するなど、表示したいものに付随して、容積が必要であり、装置全体がかさばるという問題がある。
一方、近年電子ペーパーと呼ばれる表示技術が注目を集めている。この技術は、従来からある表示技術、例えば、ネマチック液晶を使ったTN(Twisted Nematic)型、STN(Super Twisted Nematic)型、IPS(In Plane Switching)型、VA(Vertical Alignment)型や、PDP(Plasma Display Panel)型と異なり、一旦表示した画像を、エネルギーを消費することなく保持することと、周囲の光を利用する反射型表示であることが特徴とされている。
電子ペーパー技術の適用は、いわゆるディスプレイ用途に限らず、例えば店先に設置して顧客の注意を喚起し購買に繋げるPOP(Point Of Purchase)、バッテリ容量の残量などを示すインジケータ、行き先などを示す案内板や情報表示板のような、限定された画像、パターンを表示するものにも適用できる。(これらの用途を、以下セグメント表示用途と呼ぶ)
電子ペーパーには、異なる原理に基づく表示技術が提案されている。代表的なものは、帯電した微小粒子が、電界の向きに応じて液中を移動する電気泳動の原理に基づくもので、米国E Ink社のマイクロカプセル型電気泳動方式が有名である(特許文献5参照)。
この技術によれば、マイクロカプセルに印加する外部電圧の向きで、白または黒の状態を表現することが可能であり、その状態は電力消費無しに維持することが可能である。
似たような原理に基づく技術として、電界の向きに応じて気中を微小粒子が移動するもの、電界の向きに応じて分極した粒子が回転するものが提案されている(特許文献6、7参照)。
これらの技術は、基本的に白か黒、またはその中間状態を表現することはできるが、それ単独ではいわゆるカラー表示が出来ない。
また、セグメント表示用途であっても、白黒表示よりもカラー表示が、より好ましい場合が多い。例えば、より人の注意を喚起したいときは、交通信号機の例が示すように、赤色を使用することが効果的である。
先に記したネマチック液晶を利用した表示体も、それ自体ではカラー表示ができず、赤、青、緑の着色層を微小面積で規則的に配列したカラーフィルタと組み合わせて、カラー表示を達成している。同様の工夫が、電子ペーパーにおいても可能である(非特許文献1参照)。
しかしながら、上述のネマチック液晶を利用した表示体の構成は、格子状の微細な画素電極を有する基板、具体的にはTFT(Thin Film Transistor)基板とカラーフィルタの組み合わせが必須であり、その駆動回路も、少なくとも1つのゲートドライバICと、少なくとも1つのソースドライバICと、両ドライバICを制御するコントローラICからなる複雑なものとなる。また、接続端子の数も、例えば現在パソコン用モニタで広く採用されているXGA(eXtended Graphic Array)では、1024+768=1792本もの端子が必要となる。これは、ディスプレイ用途では必須の構成であるが、セグメント表示用途では、過剰な品質・性能となり、コスト高となる。
また、セグメント表示用途では、電子ペーパー上に印刷したフィルムを載せ、電子ペーパーの白黒状態を利用して、あたかも点滅点灯しているかのように見せる手法が取られることがある(非特許文献2参照)。
しかしながら、この手法では、例えばAというパターンが点滅するだけで、その色を変えることができない。またはBというパターンを組み合わせることが出来ない。白地でパターンのないところに、色の付いたパターンを出すことができない。電極のパターンを複雑にすれば、点滅のパターンを変えることは可能であるが、色まで変えることは不可能という問題があった。
特開平5−31155号公報 実開平2−138788号公報 特開平3−116086号公報 特開平4−14087号公報 特許第3833266号公報 特開2004−317700号公報 特開平10−333608号公報 SID 02 DIGEST 1374−1377頁 凸版印刷株式会社2007年4月2日プレスリリース「凸版印刷、店頭販促支援ツールとして電子ペーパーPOPを販売開始」
本発明は、以上の問題を解決するためになされたものであり、セグメント表示用途の電子ペーパーにおいて、TFTを使わず、回路構成や電極構成を複雑にすることなく、これまでの技術ではできなかった新たな表現を可能にして、人の注意をより喚起できるカラー表示を得ることができる表示体を提供することを目的とする。
なお、本発明では、マイクロカプセル型電気泳動を中心に説明するが、電界の向きに応じて気中を粒子が移動するもの、電界の向きに応じて分極した粒子が回転するもの、液晶を用いながらも反射型であるものに対しても、適用が可能である。
上記目的を達成するために本発明は、表示体であって、外部からの刺激によって表面の反射率が変えられる表示媒体の上に、裏面が透けて見える濃度のインクで印刷された第一の印刷領域と、裏面が見えない不透明な濃度のインクで印刷された第二の印刷領域と、少なくとも各一層ずつの高屈折率材料層と低屈折率材料層とを含む薄膜積層体からなるハーフミラー領域とを含むフィルムまたは板材を載せて構成されることを特徴とする。
請求項2の発明は、請求項1に記載の表示体において、前記表示媒体が電気泳動方式で反射率が制御されることを特徴とする。
請求項3の発明は、請求項1に記載の表示体において、前記表示媒体が電気的な粒子移動を利用する方式で反射率が制御されることを特徴とする。
請求項4の発明は、請求項1に記載の表示体において、前記高屈折率材料および前記低屈折率材料が、無機酸化物であることを特徴とする。
請求項5の発明は、請求項1に記載の表示体において、前記薄膜積層体が、3層以上であることを特徴とする。
請求項6の発明は、請求項1に記載の表示体において、前記薄膜積層体が、1層あたり15〜150nmの厚さであることを特徴とする。
請求項7の発明は、請求項1に記載の表示体において、前記ハーフミラー領域が、裏面に白色物を設置した時と、裏面に黒色物を設置した時とで、異なる波長の光を反射して異なる色を呈することを特徴とする。
請求項8の発明は、請求項1に記載の表示体において、前記ハーフミラー領域が、裏面に白色物を設置した時には無色、裏面に黒色物を設置した時には黒色以外の有色を呈することを特徴とする。
請求項9の発明は、請求項1に記載の表示体において、前記表示媒体が、予め定められたパターン領域毎に反射率が変えられることを特徴とする。
請求項10の発明は、請求項1に記載の表示体において、前記表示媒体が、予め定められたパターンタイミングで反射率が変えられることを特徴とする。
本発明の表示体によれば、電子ペーパーの白または黒の状態を変えることで、その上に搭載された薄膜積層体が呈する色を切り替えることが可能となり、モノクロ表示の中に部分的な着色が可能となる。これにより、例えばバッテリ残量が少ないときにはインジケータ表示を青色から赤色に変えることが可能となる。また、電子ペーパーを灰色の状態にすれば、フールミラーが呈する2色の中間色を表すことも可能である。また、電子ペーパーが白の時に、ハーフミラーの色を無色とすることも可能であるため、通常は何もパターンがないけれども、電子ペーパーを黒にした時に有色のパターンが現れるようにすることも可能である。このため、POPやインジケータにおいて、モノクロの時よりも人の注意をより喚起することができるようになる。また、電子ペーパーが白の時にはハーフミラーが見えないことを利用して、セキュリティ的な情報を埋め込むことも可能となる。
また、本発明の表示体においては、前記薄膜積層体が、裏面に白色物を設置した時と、裏面に黒色物を設置した時とで、異なる波長の光を反射して異なる色を呈することにより、薄膜積層体は、それ自身が光学干渉器として働き、裏面に黒色物を設置した時は、膜厚に応じた波長の光を反射、それ以外の波長の光は透過して黒色物に吸収される。また、裏面に白色物を設置した時は、薄膜積層体の反射光と、裏面の白色物の反射光が干渉し合った結果、裏面に黒色物を設置した時は異なる波長の光を返す。このため、前記のような現象が可能となる。
また、本発明の表示体においては、前記薄膜積層体が、裏面に白色物を設置した時には無色、裏面に黒色物を設置した時には有色を呈することにより、薄膜積層体の膜厚や積層構成によって、薄膜積層体自身の反射光と裏面の白色物の反射光との重なり方を制御し、無色にできることを利用している。
また、本発明の表示体においては、前記表示媒体が、予め定められたパターン領域毎に反射率を変えられることにより、表示媒体は、外部からの刺激を受ける領域を、予めパターン分けしておく、例えば電極の形状を所定のパターンに切っておくことで、領域毎に白黒状態を切り替えることができるようになる。
また、本発明の表示体においては、前記表示媒体が、予め定められたパターンタイミングで反射率を変えられることにより、外部からの刺激を、所定のタイミングで加えることによって、例えば交通信号機の点滅のように、より効果的に人の注意を喚起することができる。
以下、本発明にかかる表示体の実施の形態について図1乃至図6を参照して説明する。なお、本発明にかかる表示体は、以下に説明する実施の形態に限定されるものではない。
(実施の形態1)
図1は、本発明の表示体を構成する表示媒体の前面板の一例を示す断面図である。
この図1において、外部からの刺激によって表面の反射率が変えられる表示媒体302(図3参照)の前面板304(図3参照)として、マイクロカプセル型電気泳動方式で表示を行うE Ink社製Vizplex Imaging Filmを使用した。この部材は、図1に示すように、PET(ポリエチレンテレフタレート)フィルム101の片面に透明導電膜としてITO(Indium Tin Oxide)102が膜付けされており、このITO102上に、正または負に帯電した白顔料粒子103および黒顔料粒子104と透明分散媒105が封入されたマイクロカプセル106を単層で塗布したものである。
図2は、本発明の表示体を構成する表示媒体の背面電極板の斜視図である。
図3に示す表示媒体302の背面電極板303として、図2に示すように、別のPETフィルム201上に、導電性カーボンインク(日本アチソン社製Electrodag 581SS)をスクリーン印刷法により所定のパターンで50μmの厚さに印刷し、電極202を形成した。電極202の取り出し端子203も、同時に導電性カーボンインクで形成した。
ここでは、背面電極板303にPETフィルムを使用したが、必ずしもこれに限定されるものではない。この他に、プラスチック素材としては、ポリエステル、ポリアミド、ポリイミド、ポリプロピレン、ポリエチルペンテン、ポリ塩化ビニル、ポリ塩化ビニリデン、ポリビニルアセタール、ポリビニルアルコール、ポリウレタン、ポリエチルメタクリレート、ポリカーボネート、ポリスチレン、ポリフェニレンサルファイト、ポリエーテルサルホン、ポリエーテルスルフォン、ポリオレフィン、ポリアリレート、ポリスルホン、ポリパラキシレン、ポリエーテルエーテルケトン、ポリエチレンナフタレート、ポリフェニルオキサイド、トリアセチルセルロース、セルロースアセテート、珪素樹脂、フッ素樹脂、アクリル樹脂、フェノール樹脂、エポキシ樹脂、ABS樹脂、ABSアロイ等が使用でき、ガラス素材としては、ソーダライムガラス、硼珪酸ガラス、石英ガラス、パイレックス(登録商標)ガラス、無アルカリガラス、鉛ガラス等が使用でき、金属素材としては、アルミニウム、ステンレス、鉄、ニッケル、クロム、ニクロム、亜鉛、錫、鉛、金、銀、銅、パラジウム、めっき鋼板等が使用できる。また、これらプラスチック素材、ガラス素材、金属素材を各種複合した素材でも構わない。いずれにしても、これらに限定されるものではない。
次に、本発明の表示体の製造工程について図3及び図4を参照して説明する。
まず、図3に示すように、導電性カーボンインクが印刷されたPETフィルムからなる背面電極板303と、Vizplex Imaging Filmからなる前面板304を、ロールラミネータ301で貼り合わせ、表示媒体302を得た。背面電極板303と前面板304に電極取り出し端子を通して15Vの電圧を印加することで、カーボン電極の通りに白または黒に切り変わることを確認した。
次に、図4(a)に示すように、薄膜積層体402を基材401上に形成する。基材401は、表面が平滑かつ透明であればよく、プラスチックであれば、ポリエステル、ポリアミド、ポリイミド、ポリプロピレン、ポリエチルペンテン、ポリ塩化ビニル、ポリ塩化ビニリデン、ポリビニルアセタール、ポリビニルアルコール、ポリウレタン、ポリエチルメタクリレート、ポリカーボネート、ポリスチレン、ポリフェニレンサルファイト、ポリエーテルサルホン、ポリエーテルスルフォン、ポリオレフィン、ポリアリレート、ポリスルホン、ポリパラキシレン、ポリエーテルエーテルケトン、ポリエチレンテレフタレート、ポリエチレンナフタレート、ポリフェニルオキサイド、トリアセチルセルロース、セルロースアセテート、珪素樹脂、フッ素樹脂、アクリル樹脂、フェノール樹脂、エポキシ樹脂、ABS樹脂、ABSアロイ等が使用でき、ガラス素材であれば、ソーダライムガラス、硼珪酸ガラス、石英ガラス、パイレックス(登録商標)ガラス、無アルカリガラス、鉛ガラス等が使用できるが、これらに限定されるものではない。
薄膜積層体402を形成する前に、基材401は、目的に応じて表面処理を施してもよい。この表面処理法としては、例えば、コロナ処理法、蒸着処理法、電子ビーム処理法、高周波放電プラズマ処理法、スパッタリング処理法、イオンビーム処理法、大気圧グロー放電プラズマ処理法、アルカリ処理法、酸処理法等が挙げられる。
基材401の厚さは、目的の用途に応じて適宜選択され、通常5μm以上10mm以下である。プラスチック素材には、公知の添加剤、例えば、紫外線吸収剤、可塑剤、滑剤、着色剤、酸化防止剤、難燃剤等が含有されていてもよい。
また、この実施の形態における薄膜積層体402は、図4(a)に示すように、高屈折率材料403および低屈折率材料404を交互に3層以上積層した積層体である。積層する順番は、図4(a)では、基材401から高屈折率材料403、低屈折率材料404、高屈折率材料403と示したが、これは一実施例に過ぎず、所望の色により順番や層数、厚みは変更することができる。
ここで、高屈折率材料403とは、光の波長550nmでの屈折率が1.75以上2.4以下の材料であり、これによる薄膜層の消衰係数は0.5以下とする。0.5より大きくなると、光の吸収が大きくなり、本発明での使用に適さなくなる。
高屈折率材料としては、例えば、インジウム、錫、チタン、珪素、亜鉛、ジルコニウム、ニオブ、マグネシウム、ビスマス、セリウム、クロム、白金、炭素、タンタル、アルミニウム、ゲルマニウム、ガリウム、アンチモン、ネオジウム、ランタン、トリウム、ハフニウム、イットリウム、ロジウム、セレニウム、ユーロピウム、イッテルビウム、スカンジウム、プラセオジウム、サマリウム等の元素、または、これらの元素の酸化物、弗化物、硫化物、窒化物、または、酸化物、弗化物、硫化物、窒化物の混合物等が挙げられる。酸化物、弗化物、硫化物、窒化物の化学組成は、化学量論的な組成と一致しなくてもよい。
低屈折率材料404とは、光の波長550nmでの屈折率が1.3以上1.75未満の材料であり、これによる薄膜層の消衰係数は0.5以下とする。0.5より大きくなると、光の吸収が大きくなり、本発明での使用に適さなくなる。
低屈折率材料としては、例えば、酸化珪素、酸化アルミニウム、酸化マグネシウム、窒化チタン、弗化マグネシウム、弗化バリウム、弗化カルシウム、弗化ハフニウム、弗化ランタン、弗化ナトリウム、弗化アルミニウム、弗化炭素、弗化鉛、弗化ストロンチウム、弗化イッテルビウム、弗化ネオジウム、弗化リチウム、弗化サマリウム等の化合物、または、これら化合物の混合物等が挙げられる。これら化合物の化学組成は、化学量論的な組成と一致しなくてもよい。
薄膜積層体を構成する複数の高屈折率材料は、その各層が必ずしも同一の材料でなくてもよく、同様に複数の低屈折率材料も、その各層が必ずしも同一の材料でなくてもよい。目的に合わせて適宜材料選択されるものである。
本実施の形態における高屈折率材料および低屈折率材料は、蒸着法、スパッタリング法、プラズマCVD法、イオンプレーティング法、イオンビームアシスト法等の真空成膜法により形成されること好ましい。
真空成膜法には、図6に示すようなシンクロン社製の真空蒸着装置BMC850が用いられる。この真空蒸着装置は、金属マスク601、るつぼ602、基材603、真空容器604を備えている。この真空蒸着装置により基材603に薄膜積層体を成膜する場合は、無酸素銅るつぼ602に入れたオプトロン社製酸化チタン(TiO)を電子ビーム加熱により蒸発させて、25μm厚の東レ社製PET(Polyethylene Terephthalate)フィルムT60(基材603)上に蒸着した。膜厚は30nmだった。
同装置を用いて、オプトロン社製酸化シリコン(SiO)を電子ベーク加熱により蒸着させて、酸化チタン膜上に蒸着した。膜厚は28nmだった。
同装置を用いて、オプトロン社製酸化チタンを電子ベーク加熱により蒸着させて、酸化シリコン膜上に蒸着した。膜厚は40nmだった。
この操作により、PETフィルム上に酸化チタン・酸化シリコン・酸化チタンの薄膜積層体からなるハーフミラーを得ることができた。
上記PETフィルムは、裏面を黒地とした時ピンク色、裏面を白地とした時無色を呈した。これは、薄膜積層体の膜厚から求められる光干渉の波長と一致した。
また、上記PETフィルムを所定のパターン、例えば図4(b)に示すように、ハート型のパターンに裁断することによりハート型のハーフミラー405を形成した。このハート型ハーフミラーの断裁には、ハサミ、カッター、ダイカッター、レーザー等が使用できるが、今回はカッターを使用した。
このようなハーフミラー405を図4(c)に示すように表示媒体302上に透明な接着剤を介して貼り付けたところ、貼り付けた通りに、表示媒体302が白の時は図4(c)の左側の図の点線で示すようにハート型パターンを視認することができない。これに対し、図4(c)の右側の図に示すように表示媒体302が黒の時にはピンクのハート型パターンを視認することができた。
(実施の形態2)
次に、実施の形態2について、図5を参照して説明する。
上記図4に示す場合と同様に、表示媒体302および薄膜積層体402からなるハーフミラーを作製した。薄膜積層体402を形成する時には、金属マスク601(図6参照)を利用して、図5(a)に示すように、基材の所定のパターン領域503(特許請求の範囲に記載したハーフミラー領域に相当する)のみに加工を施した。また、上記ハーフミラーに、グラビア印刷法により、フィルム印刷用カラーインクを用いて、所定のパターン501(特許請求の範囲に記載した第一の印刷領域に相当する)を印刷した。さらに所定の領域502(特許請求の範囲に記載した第二の印刷領域に相当する)にグラビア印刷法により不透明な白色インキを印刷した。これにより、所定のパターンで、ハーフミラー、透明印刷部、不透明印刷部が形成されたフィルム504を得た。
上記フィルム504と表示媒体302(図3参照)とをロールラミネータを使って、透明接着剤を介して貼り合わせた。表示媒体に電圧を印加したところ、不透明印刷部の領域502は常に印刷パターンが視認可能であり、また、透明印刷部のパターン501は表示媒体が白の時に印刷パターンが視認可能である。また、ハーフミラー部のパターン領域503においては、表示媒体が白の時、図5(b)示すように所定のパターン501及び所定の領域502の視認が可能であるが、図5(b)の点線で示すハート型パターンを視認することができない。これに対して、図5(c)に示すように、表示媒体が黒の時はピンクのハート型パターンが視認でき、しかも、所定の領域502の視認の可能であった。この場合、所定のパターン501の視認はできなかった。
表示媒体に刺激を加える装置は、単純に所定の間隔で電圧を発生させるものでよく、その端子の数は、所望されるパターンに依存はするけれども、決して多くは要らず、多く見積もっても20本程度あればよく、それに伴って回路の規模も小さくすることが可能であった。
(実施の形態3)
次に、実施の形態3について、図5を参照して説明する。
上記図4に示す場合と同様に、表示媒体302および薄膜積層体402からなるハーフミラーを作製した。薄膜積層体402を形成する時には、金属マスク601(図6参照)を利用して、図5(a)に示すように、基材の所定のパターン領域503のみに加工を施した。また、薄膜積層体は7層構成とし、高屈折率材料、低屈折率材料の各層の膜厚は、PET側から順に、高屈折率材料143nm、低屈折率材料132nm、高屈折率材料97nm、低屈折率材料79nm、高屈折率材料59nm、低屈折率材料77nm、高屈折率材料75nmとした。
このようなフィルムは、裏面を黒地とした時青色、裏面を白地とした時ピンク色を呈した。これは、薄膜積層体の膜厚から求められる光干渉の波長と一致した。
また、上記ハーフミラーに、グラビア印刷法により、フィルム印刷用カラーインクを用いて、所定のパターン501(特許請求の範囲に記載した第一の印刷領域に相当する)を印刷した。さらに所定の領域502(特許請求の範囲に記載した第二の印刷領域に相当する)にグラビア印刷法により不透明な白色インキを印刷した。これにより、所定のパターンで、ハーフミラー、透明印刷部、不透明印刷部が形成されたフィルム504を得た。
フィルム504と表示媒体302とをロールラミネータを使って、透明接着剤を介して貼り合わせた。表示媒体に電圧を印加したところ、不透明印刷部は常に印刷パターンが視認可能であり、透明印刷部は表示媒体が白の時に印刷パターンが視認可能である。また、ハーフミラー部は表示媒体が白の時にピンクのパターンが、黒の時に青のパターンが視認できた。
本発明にかかる表示体を構成する表示媒体の前面板の断面図である。 本発明にかかる表示体を構成する表示媒体の背面電極板の斜視図である。 本発明にかかる表示体を構成する表示媒体の製造工程を示す断面図である。 本発明にかかる表示体の製造工程を示す説明図である。 本発明にかかる表示体の動作を示す説明図である。 本発明にかかる表示体の製造装置を示す構成図である。
符号の説明
101……ベースフィルム(PET)、102……透明導電膜(ITO)、103……帯電した白顔料粒子、104……帯電した黒顔料粒子、105……透明分散媒、106……マイクロカプセル、201……PETフィルム、202……電極、203……取り出し端子、301……ロールラミネータ、302……表示媒体、303……導電性カーボンインクが印刷されたPETフィルム、304……Vizplex Imaging Filmからなる前面板、401……基材、402……薄膜積層体、403……高屈折率材料、404……低屈折率材料、405……パターン断裁物、501……透明印刷部、502……不透明印刷部、503……薄膜積層体部、504……所定のパターンを有するフィルム、601……金属マスク、602……るつぼ、603……基材、604……真空容器。

Claims (10)

  1. 外部からの刺激によって表面の反射率が変えられる表示媒体の上に、
    裏面が透けて見える濃度のインクで印刷された第一の印刷領域と、
    裏面が見えない不透明な濃度のインクで印刷された第二の印刷領域と、
    少なくとも各一層ずつの高屈折率材料層と低屈折率材料層とを含む薄膜積層体からなるハーフミラー領域とを含むフィルムまたは板材を載せて構成される、
    ことを特徴とする表示体。
  2. 請求項1に記載の表示体において、前記表示媒体が電気泳動方式で反射率が制御されることを特徴とする表示体。
  3. 請求項1に記載の表示体において、前記表示媒体が電気的な粒子移動を利用する方式で反射率が制御されることを特徴とする表示体。
  4. 請求項1に記載の表示体において、前記高屈折率材料および前記低屈折率材料が、無機酸化物であることを特徴とする表示体。
  5. 請求項1に記載の表示体において、前記薄膜積層体が、3層以上であることを特徴とする表示体。
  6. 請求項1に記載の表示体において、前記薄膜積層体が、1層あたり15〜150nmの厚さであることを特徴とする表示体。
  7. 請求項1に記載の表示体において、前記ハーフミラー領域が、裏面に白色物を設置した時と、裏面に黒色物を設置した時とで、異なる波長の光を反射して異なる色を呈することを特徴とする表示体。
  8. 請求項1に記載の表示体において、前記ハーフミラー領域が、裏面に白色物を設置した時には無色、裏面に黒色物を設置した時には黒色以外の有色を呈することを特徴とする表示体。
  9. 請求項1に記載の表示体において、前記表示媒体が、予め定められたパターン領域毎に反射率が変えられることを特徴とする表示体。
  10. 請求項1に記載の表示体において、前記表示媒体が、予め定められたパターンタイミングで反射率が変えられることを特徴とする表示体。
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