JP2009083915A - 缶用ポケット付き包装材及びその製造方法 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】前面側熱可塑性樹脂フィルムと後面側熱可塑性樹脂フィルムとからなる長方形状の重合熱可塑性樹脂フィルムの下縁にガゼット折り部を有し、前面側熱可塑性樹脂フィルムと後面側熱可塑性樹脂フィルムの側縁同士を溶着により固定されてなる溶着側縁部を形成してなり、重合熱可塑性樹脂フィルムの上部に封口片付き開口部がある物品封入部を有し、下部に1〜4個の缶を収納する缶用ポケットを有する缶用包装材であって、ポケット部は、前記ガゼット折り部を底部として、前面側熱可塑性樹脂フィルムに設けた切目開口部5缶挿入口とするポケット構造である缶用ポケット付き包装材及び該包装材の製造方法である。
【選択図】図1
Description
缶形態での販売は、製造業者から小売業者までは箱詰めのパッケージで流通されるが、一般購入者は、原則として缶をそのまま持ち運ぶのが現状である。
缶形態は、購入者が缶を手に持って運ぶとき、金属表面が滑り易いので、落とし易い欠点がある。特に、2個以上をまとめ買いしたとき、落とさずに手に持って持ち運ぶことは極めて困難になる。また、吊り下げ袋に入れて持ち運ぶ場合であっても、2個以上の缶は袋の中でゴロゴロと動き、安定性を欠く。
このとき、缶を摩擦の大きい材質のパッケージに入れると、金属表面が覆われるので、滑りやすいことに起因する持ち運びの不便さは解消できる。さらに、複数の缶を一つのパッケージにまとめると、複数缶の持ち運び易さは、飛躍的に向上する。
この目的のために、既に、缶飲料の販売においては、例えば、缶ビールなどを6個まとめ買いする購入者のために、厚紙シートを組み立てて作った手提げ付き箱型のパッケージに詰めて販売されている。しかし、1〜2個の缶のパッケージにとって、手提げ付きパッケージは、端的に言えば、大袈裟過ぎて1缶当たりの経費が高く付き過ぎる欠点がある。
また、従来より、安価な経費によって、金属缶の持ち運び性を容易にするために、ミシン目を有する紙シートを用いて、2個の缶をまとめてパッケージして、缶を取り出す時にミシン目より開封するパッケージが知られている(特許文献1)。しかし、このパッケージにも、景品を収納する収納部がない。
一方、販売業者側の立場から、缶とともに、缶購入者に受けとって欲しい付属品、例えば、販売促進のための景品、缶内容物の効能書き、缶飲料のおつまみ類等の付属品を缶に一体的に取り付けて販売する要求がある。しかし、この場合も、パッケージ缶の1缶当たりの経費が安価でないと販売が成立しない。
従来より、後者の景品等の付属品を取り付けるために、缶飲料の上面に取り付け具付きキャップを嵌めこみ、このキャップの取り付け具に景品包装袋や景品包装容器をワンタッチで吊り下げる缶パッケージが知られている(特許文献2)。
さらにまた、缶の上部に缶の直径と等しい直径を有する蓋状ケースを嵌合してしっかりと固定して、缶と一体化されたケースの内部に景品を収納して、自動販売機によって販売可能な形状にしたパッケージも知られている(特許文献3)。
これらのパッケージは、缶の上面に丁度嵌合する合成樹脂製成形品であるキャップ又はケースを用いるものであり、景品等の寸法に対応する樹脂成形品製造のための高価な金型を必要とし、景品等の安価な物品を取り付けるための手段としては、経済的に採算がとれない。また、これらの方法は2個以上の缶を同時にパッケージしたものに適用できない欠点がある。さらに、これらパッケージは、缶の金属表面の大部分は露出しているので、手で運ぶときの滑り易さに変化はなく、キャップ又はケースを付けても持ち運び性は殆ど改善されていない。
本発明のパッケージの構造は、連続製造が可能な製造経費が安いプラスチックフィルム袋体の構造を基本構造として、該袋体の前面フィルムの下部を切り開いて缶収納のポケット部として、その袋体の上部に、把手部兼用の小物用の袋体部を形成するものである。
すなわち、図1、2に示すように、長方形状のフィルムを半折重合して、半折重合した長方形状の下部の折り目にガゼット折り部6の底部を設け、2枚の重合フィルムの側縁を溶着して、溶着側縁部13とした袋体を形成して、該袋体の前面フィルムの下方部を水平に開口して切目開口部5を形成し、該開口部より下方の前面フィルムと、後面フィルムとの間に2個の缶の収納部を形成し、収納すべき缶の高さより上方の位置のヒートシール線4に、前面フィルムと後面フィルムを水平にヒートシールして、これを景品収納部の底部として、前面フィルムの上端を延設して景品収納袋の封口片14とすることによって、前面フィルムの上方と後面フィルムの上方の間に物品封入部7を形成する構造である。
端的に言えば、熱可塑性樹脂フィルムの袋体を一旦形成し、該袋体の前面フィルムの下部を開口して袋体部を破壊して、該袋体の下部に缶の上部を露出させて缶の下部のみを固定する缶収納部を形成して、前記袋体の上部の前面フィルムと後面フィルムをヒートシールして、前記袋体の上部に、景品等を収納する小物用の小さい袋体部を形成したものである。
このパッケージは、図6及び図7に示すように、複数の缶をパッケージすることができ缶表面の半分又は大部分以上は、摩擦がある熱可塑性樹脂フィルムによって覆われているので、持ち運び性は向上している。
すなわち、本発明は、
(1)前面側熱可塑性樹脂フィルム1と下縁で接続している後面側熱可塑性樹脂フィルム2とからなる長方形状の重合熱可塑性樹脂フィルム10の下縁にガゼット折り部6を有し、前面側熱可塑性樹脂フィルム1と後面側熱可塑性樹脂フィルム2の側縁同士を溶着により固定されてなる溶着側縁部13を形成してなり、重合熱可塑性樹脂フィルム10の上部に封口片付き開口部がある物品封入部7を有し、重合熱可塑性樹脂フィルム10の前面側熱可塑性樹脂フィルム1の下部に1〜4個の缶を収納するポケット部12を有する缶用包装材であって、前記物品封入部7は、ヒートシール線4を底部とし、上方を開口部とし、該開口部のいずれか一方の側の上縁から延設した封口片14を有する袋体であって、前記底部は、重合熱可塑性樹脂フィルム10の前面側熱可塑性樹脂フィルム1の上部に水平方向のヒートシール線4によって前面側熱可塑性樹脂フィルム1を該フィルムに対面する材質に溶着固定して形成されてなり、他方、前記ポケット部12は、前記ガゼット折り部6を底部として、該底部と溶着側縁部13によって形成されてなり、重合熱可塑性樹脂フィルム10の前面側熱可塑性樹脂フィルム1の上部の前記ヒートシールの下方に前記ヒートシールと平行に前面側熱可塑性樹脂フィルム1に設けた切目開口部5を缶挿入口とするポケット構造であることを特徴とする缶用ポケット付き包装材、
(2)前面側熱可塑性樹脂フィルム1と下縁で接続している後面側熱可塑性樹脂芯材シート9'とからなる長方形状の重合熱可塑性樹脂フィルム10の下縁にガゼット折り部6を有し、前面側熱可塑性樹脂フィルム1と後面側熱可塑性樹脂芯材シート9'の側縁同士を溶着により固定されてなる溶着側縁部13を形成してなり、重合熱可塑性樹脂フィルム10の上部に封口片付き開口部がある物品封入部7を有し、重合熱可塑性樹脂フィルム10の前面側熱可塑性樹脂フィルム1の下部に1〜4個の缶を収納するポケット部12を有する缶用包装材であって、前記物品封入部7は、ヒートシール線4を底部とし、上方を開口部とし、該開口部のいずれか一方の側の上縁から延設した封口片14を有する袋体であって、前記底部は、重合熱可塑性樹脂フィルム10の前面側熱可塑性樹脂フィルム1の上部に水平方向のヒートシール線4によって前面側熱可塑性樹脂フィルム1を該フィルムに対面する材質に溶着固定して形成されてなり、他方、前記ポケット部12は、前記ガゼット折り部6を底部として、該底部と溶着側縁部13によって形成されてなり、重合熱可塑性樹脂フィルム10の前面側熱可塑性樹脂フィルム1の上部の前記ヒートシールの下方に前記ヒートシールと平行に前面側熱可塑性樹脂フィルム1に設けた切目開口部5を缶挿入口とするポケット構造であることを特徴とする缶用ポケット付き包装材、
(3)重合熱可塑性樹脂フィルム10が、前面側熱可塑性樹脂フィルム1と後面側熱可塑性樹脂フィルム2の間に熱可塑性樹脂芯材シート9を有する第(1)項記載の缶用ポケット付き包装材であって、熱可塑性樹脂芯材シート9と後面側熱可塑性樹脂フィルム2の間に第2物品封入部8を有する缶用ポケット付き包装材、
(4)ポケット部12が、2個の缶を収納するポケットであって、重合熱可塑性樹脂フィルム10の横幅が、缶の直径をRとすると、2.57R±5mmである第(1)項、第(2)項または第(3)項記載の缶用ポケット付き包装材、
(5)長尺の熱可塑性樹脂フィルムを、一方の端縁が他方の端縁より封口片の長さだけはみ出すように半折する半折連続工程に送り出し、該半折工程の前後のガゼット折り連続工程において、前面側熱可塑性樹脂フィルムと後面側熱可塑性樹脂フィルムとからなる重合熱可塑性樹脂フィルムの折り目部分にガゼット折り部を設け、連続溶着工程において、重合熱可塑性樹脂フィルムの前面側熱可塑性樹脂フィルムの上部側に水平方向のヒートシール線によって前面側熱可塑性樹脂フィルムを該フィルムに対面する材質に溶着固定し、連続溶着工程の前後の連続切断工程において、重合熱可塑性樹脂フィルムの前面側熱可塑性樹脂フィルムの下方側に、折り目部と平行に前面側熱可塑性樹脂フィルムのみに切目開口部を設け、最後に、長尺熱可塑性樹脂フィルムの移送を、ワンピッチ移送に転換して、溶断工程において、所定の幅ごとに溶着及び切断を施工する第(1)項記載の缶用ポケット付き包装材の製造方法、及び
(6)長尺の熱可塑性樹脂フィルムを、一方の端縁が他方の端縁より封口片の長さだけはみ出すように半折する半折連続工程に送り出し、該半折工程の前後のガゼット折り連続工程において、前面側熱可塑性樹脂フィルムと後面側熱可塑性樹脂フィルムとからなる重合熱可塑性樹脂フィルムの折り目部分にガゼット折り部を設け、前面側熱可塑性樹脂フィルムと後面側熱可塑性樹脂フィルムの間に長尺の熱可塑性樹脂芯材シートを連続的に供給して、3枚の積層構造として、連続溶着工程において、重合熱可塑性樹脂フィルムの前面側熱可塑性樹脂フィルムの上部側に水平方向のヒートシール線によって前面側熱可塑性樹脂フィルムを該フィルムに対面する材質に溶着固定し、連続溶着工程の前後の連続切断工程において、重合熱可塑性樹脂フィルムの前面側熱可塑性樹脂フィルムの下方側に、折り目部と平行に前面側熱可塑性樹脂フィルムのみに切目開口部を設け、最後に、長尺熱可塑性樹脂フィルムの移送を、ワンピッチ移送に転換して、溶断工程において、所定の幅ごとに溶着及び切断を施工する第(3)項記載の缶用ポケット付き包装材の製造方法、
を提供するものである。
また、缶パッケージの裏側に袋体を設けて、説明書等の薄い冊子の収納スペースを設けることも可能である。
さらに、本発明の缶パッケージに景品を付けたものは、陳列台に載置して販売する場合に見栄えがよく、簡易にパッケージ単位で取り扱うことが可能な利点もある。
図1に示すように、1枚の熱可塑性樹脂フィルムを折り目を下方にして半折して、折り目部分にカゼット折り部6を設けてなる前面側熱可塑性樹脂フィルム1と後面側熱可塑性樹脂フィルム2とからなる重合熱可塑性樹脂フィルム10を形成する。
本発明に用いる熱可塑性樹脂フィルムは、袋体の連続製造工程に用いることができるものであれば特に制限なく用いることができ、例えば低密度ポリエチレン、高密度ポリエチレン、ポリプロピレン、エチレン・プロピレン共重合体、エチレン・酢酸ビニル共重合体、ポリオレフィン、ポリエステル、ポリアミド等を使用することができる。また、二種のフィルムを積層した複合フィルムを使用することもできる。通常、厚さ30〜100μm程度のフィルムを使用することができる。
図2に示すように、前面側熱可塑性樹脂フィルム1と後面側熱可塑性樹脂フィルム2の側縁同士は溶着により固定されていて、溶着側縁部13を形成している。
図1の缶用パッケージの重合熱可塑性樹脂フィルム10の上部には、物品封入部7が形成されている。
本発明における缶用パッケージ材料の寸法は包装する缶飲料の大きさにより適宜調節されたサイズのものを使用することができる。そして、前面側熱可塑性樹脂フィルム1の上部の水平方向のヒートシール線4の位置は、付属品と缶の寸法の比率に対応して決定することができる。通常は、缶の寸法の方が大きいので、前面側熱可塑性樹脂フィルム1の上方に位置することになる。
物品封入部7は、重合熱可塑性樹脂フィルム10のフィルムの間に形成される袋体であり、水平方向に施工したヒートシール線4を底部として、重合熱可塑性樹脂フィルム10の上部の側縁同士の溶着側縁部13を袋体部側縁部とし、上方を収納口とした袋体部であり、収納口には、重合熱可塑性樹脂フィルム10のいずれか一方の上縁から延設された封口片14が設けられていて、封口片14の先端に設けた粘着剤層3によって景品等の付属品を収納後に開口部を封口することができる。
缶収納用のポケット部12は、前面側熱可塑性樹脂フィルム1を水平に切断した切目開口部5より下方の前面側熱可塑性樹脂フィルム1と、後面側熱可塑性樹脂フィルム2の下方部との間に、カゼット折り部6を底部として形成されたものである。
缶は、ポケット部12に、切目開口部5を収納口として、缶の長さの下部を部分的に挿入することができる。このとき、缶の長さの半分以上挿入していることが望ましい。
缶収納後のパッケージは、図3に示すように、ポケット部12に、缶の下部を挿入して、缶の上部を露出して、収納される。このとき、前面側熱可塑性樹脂フィルム1の下方は、缶の前面に配置され、前面側熱可塑性樹脂フィルム1の上方は、缶の後方に隠れるように配置される。すなわち、前面フィルムは、切目開口部5の上と下で缶の前後に分かれる。
従って、前面熱可塑性樹脂フィルム1と後面側熱可塑性樹脂フィルム2の横幅の合計、すなわち、重合熱可塑性樹脂フィルム10の横幅の2倍の長さを収納すべき缶の周囲の長さと一致させることによって、ポケット部12に収納された缶をしっかりとパッケージに固定することができる。
本発明のパッケージに収納すべき缶が1個の場合は、缶の直径をRとすると、好適な重合熱可塑性樹脂フィルム10の横幅は、理論的に缶の円周長さの半分、3.14R÷2=1.57Rとなる。
図3のように、2個の缶を収納する場合の理論的な重合熱可塑性樹脂フィルム10の横幅は、2缶を密着させて並べたときの周囲の長さに等しい長さとなる。図8に示すように、接触している2個の缶の周囲の長さは、二つの半円と左右2個の直径長さの総和であり、缶の直径をRとすると、2R+3.14R=5.14Rとなる。従って、重合熱可塑性樹脂フィルム10の理論的横幅は、2.57Rとなる。
缶が3個の場合は、三角形状に重ねる場合と横一列にする場合とによって、缶周縁の長さが異なり、前者の場合は、6.14Rとなり、後者の場合は7.14Rとなり、重合熱可塑性樹脂フィルム10の理論的横幅は、それぞれ3.07R及び3.57Rとなる。通常は、横一列に収納することが多い。
缶4個を横一列に収納する場合は、理論的横幅は、4.57Rとなる。
すなわち、本発明の重合熱可塑性樹脂フィルム10の横幅は、使用フィルムの硬さ、弾力性及び伸度に対応して、理論的横幅の前後を選択して、ポケット部12への缶の収納容易性と缶を収納した状態での安定性を両立させるのが望ましい。本発明の重合熱可塑性樹脂フィルム10の横幅が、好適な横幅より大きく長すぎると、缶のパッケージのポケット部からはずれ易くなり、少し短すぎると缶をポケット部12に収納することが困難となる。
その結果、重合熱可塑性樹脂フィルム10の横幅は、前記理論的横幅と5mm前後の範囲で一致するように選択することができる。
本発明に用いる後面側熱可塑性樹脂芯材シート9'としては、前記熱可塑性樹脂フィルムと同様に、袋体の連続製造工程に用いることができるものであれば特に制限なく用いることができる。特に、本発明の熱可塑性樹脂フィルムと溶着性を向上させるために、本発明に用いる熱可塑性樹脂フィルムと同一の材質の樹脂シートにすることが望ましい。
本発明の第二態様の後面側熱可塑性樹脂芯材シート9'は、本発明の第一態様の後面側熱可塑性樹脂フィルム2の外側又に内側に熱可塑性樹脂芯材シートを積層したものを用いることができる(この態様の図は省略している)。
本発明の熱可塑性樹脂芯材シートの厚さは、通常、100〜1000μmの厚さを選択することができる。
熱可塑性樹脂芯材シートを用いると、ポケット部12に缶を収納したとき、図3に示すように、景品等を収納した物品封入部7が垂直に自立してパッケージの体裁が良くなる外観上の利点及びポケット部12に缶を収納するときに、缶周囲の50%を硬い芯材シートが支えることになり、パッケージの形状をしっかりと支えて安定化する作用効果が顕著であり、また、ポケット部に缶をつめ込む操作も容易にする作用効果がある。
第2物品封入部8は、熱可塑性樹脂芯材シート9によって、ポケット部12と区切られていて、ポケット部12及び物品封入部7とは独立の袋体部を形成している。
第2物品封入部8が存在する以外の他の構造は、図1と同一であり、物品封入部7の底部となる水平方向に施工するヒートシール線4が溶着される対面の材質が後面側熱可塑性樹脂フィルム2でなく、熱可塑性樹脂芯材シート9に溶着固定してなる点が図1と相違するだけである。
本発明の第三の態様の別態様として、図5に示すように、重合熱可塑性樹脂フィルム10が、前面側熱可塑性樹脂フィルム1と後面側熱可塑性樹脂フィルム2の間に熱可塑性樹脂芯材シート9の下部がガゼット折り部6に達しない程度に短くすることができる。
熱可塑性樹脂芯材シート9を短くすることによって、ポケット部12と第2物品封入部8が底部で連通する。このとき、ガゼット折りでできる容積の余裕体積が増大して、缶のポケット収納時の安定性が増加する。
図4及び図5の熱可塑性樹脂芯材シート9は、第二の態様の後面側熱可塑性樹脂芯材シート9'と同様に、パッケージのポケット部の上に形成された物品封入部7を、垂直方向に自立させるとともに、ポケット部12に缶を収納する場合の缶周囲の面積の半分を芯材の剛性のある面で支えることになるので、パッケージの安定性及び缶の収納操作を容易にする効果がある。
図6に示すように、缶用パッケージの上部両端の角を切り取ることにより、実際に缶用パッケージのポケット部12に缶を収納したとき、図7の形態のパッケージとなり、物品封入部7が平面的になるので、景品等を収納し易く、パッケージの体裁が良好となる。しかも、芯材の上部の両端を切り取っても、熱可塑性樹脂芯材シートによるパッケージの安定性及び缶の収納操作性を低下させることはない。
本発明の図1の缶用ポケット付き包装材は、長尺の熱可塑性樹脂フィルムを、一方の端縁が他方の端縁より封口片の長さだけはみ出すように半折する半折連続工程に送り出し、該半折工程の前後のガゼット折り連続工程において、前面側熱可塑性樹脂フィルムと後面側熱可塑性樹脂フィルムとからなる重合熱可塑性樹脂フィルムの折り目部分にガゼット折り部を設け、連続溶着工程において、重合熱可塑性樹脂フィルムの前面の熱可塑性樹脂フィルムの上部側に水平方向のヒートシール線によって前面の熱可塑性樹脂フィルムを該フィルムに対面する材質に溶着固定し、連続溶着工程の前後の連続切断工程において、重合熱可塑性樹脂フィルムの前面側熱可塑性樹脂フィルムの下方側に、折り目部と平行に前面側熱可塑性樹脂フィルムのみに切目開口部を設け、最後に、長尺熱可塑性樹脂フィルムの移送を、ワンピッチ移送に転換して、溶断工程において、所定の幅ごとに溶着及び切断を施工することによって製造することができる。
この製造方法において、ガゼット折り部6を設けた重合熱可塑性樹脂フィルム10の後面側熱可塑性樹脂フィルム2の内面又は外面に、熱可塑性樹脂芯材シートを積層して、他の工程を同様に実施すれば、図1の後面熱可塑性樹脂フィルム2の内面又は外面に熱可塑性樹脂芯材シートがラミネートされて、両側縁で溶着固定された第二態様の缶用ポケット付き包装材を製造することができる。
これらの本発明の製造方法は、樹脂成形を必要としないので、高額の金型経費がなく、最終工程の側縁の溶断工程のみをワンピッチ移動の工程で実施するが、それまでは、長尺の樹脂シートの連続的移送において、連続的に製造可能であり、連続製袋工程と同様に加工経費が安価になる。また、通常の連続製袋装置をそのまま本願発明に転用することができる。
2 後面側熱可塑性樹脂フィルム
3 粘着剤層
4 ヒートシール線
5 切目開口部
6 ガゼット折り部
7 物品封入部
8 第2物品封入部
9 熱可塑性樹脂芯材シート
9' 後面側熱可塑性樹脂芯材シート
10 重合熱可塑性樹脂フィルム
11 商品
12 ポケット部
13 溶着側縁部
14 封口片
R 缶の直径
Claims (6)
- 前面側熱可塑性樹脂フィルム1と下縁で接続している後面側熱可塑性樹脂フィルム2とからなる長方形状の重合熱可塑性樹脂フィルム10の下縁にガゼット折り部6を有し、前面側熱可塑性樹脂フィルム1と後面側熱可塑性樹脂フィルム2の側縁同士を溶着により固定されてなる溶着側縁部13を形成してなり、重合熱可塑性樹脂フィルム10の上部に封口片付き開口部がある物品封入部7を有し、重合熱可塑性樹脂フィルム10の前面側熱可塑性樹脂フィルム1の下部に1〜4個の缶を収納するポケット部12を有する缶用包装材であって、前記物品封入部7は、ヒートシール線4を底部とし、上方を開口部とし、該開口部のいずれか一方の側の上縁から延設した封口片14を有する袋体であって、前記底部は、重合熱可塑性樹脂フィルム10の前面側熱可塑性樹脂フィルム1の上部に水平方向のヒートシール線4によって前面側熱可塑性樹脂フィルム1を該フィルムに対面する材質に溶着固定して形成されてなり、他方、前記ポケット部12は、前記ガゼット折り部6を底部として、該底部と溶着側縁部13によって形成されてなり、重合熱可塑性樹脂フィルム10の前面側熱可塑性樹脂フィルム1の上部の前記ヒートシールの下方に前記ヒートシールと平行に前面側熱可塑性樹脂フィルム1に設けた切目開口部5を缶挿入口とするポケット構造であることを特徴とする缶用ポケット付き包装材。
- 前面側熱可塑性樹脂フィルム1と下縁で接続している後面側熱可塑性樹脂芯材シート9'とからなる長方形状の重合熱可塑性樹脂フィルム10の下縁にガゼット折り部6を有し、前面側熱可塑性樹脂フィルム1と後面側熱可塑性樹脂芯材シート9'の側縁同士を溶着により固定されてなる溶着側縁部13を形成してなり、重合熱可塑性樹脂フィルム10の上部に封口片付き開口部がある物品封入部7を有し、重合熱可塑性樹脂フィルム10の前面側熱可塑性樹脂フィルム1の下部に1〜4個の缶を収納するポケット部12を有する缶用包装材であって、前記物品封入部7は、ヒートシール線4を底部とし、上方を開口部とし、該開口部のいずれか一方の側の上縁から延設した封口片14を有する袋体であって、前記底部は、重合熱可塑性樹脂フィルム10の前面側熱可塑性樹脂フィルム1の上部に水平方向のヒートシール線4によって前面側熱可塑性樹脂フィルム1を該フィルムに対面する材質に溶着固定して形成されてなり、他方、前記ポケット部12は、前記ガゼット折り部6を底部として、該底部と溶着側縁部13によって形成されてなり、重合熱可塑性樹脂フィルム10の前面側熱可塑性樹脂フィルム1の上部の前記ヒートシールの下方に前記ヒートシールと平行に前面側熱可塑性樹脂フィルム1に設けた切目開口部5を缶挿入口とするポケット構造であることを特徴とする缶用ポケット付き包装材。
- 重合熱可塑性樹脂フィルム10が、前面側熱可塑性樹脂フィルム1と後面側熱可塑性樹脂フィルム2の間に熱可塑性樹脂芯材シート9を有する請求項1記載の缶用ポケット付き包装材であって、熱可塑性樹脂芯材シート9と後面側熱可塑性樹脂フィルム2の間に第2物品封入部8を有する缶用ポケット付き包装材。
- ポケット部12が、2個の缶を収納するポケットであって、重合熱可塑性樹脂フィルム10の横幅が、缶の直径をRとすると、2.57R±5mmである請求項1、2または3記載の缶用ポケット付き包装材。
- 長尺の熱可塑性樹脂フィルムを、一方の端縁が他方の端縁より封口片の長さだけはみ出すように半折する半折連続工程に送り出し、該半折工程の前後のガゼット折り連続工程において、前面側熱可塑性樹脂フィルムと後面側熱可塑性樹脂フィルムとからなる重合熱可塑性樹脂フィルムの折り目部分にガゼット折り部を設け、連続溶着工程において、重合熱可塑性樹脂フィルムの前面側熱可塑性樹脂フィルムの上部側に水平方向のヒートシール線によって前面側熱可塑性樹脂フィルムを該フィルムに対面する材質に溶着固定し、連続溶着工程の前後の連続切断工程において、重合熱可塑性樹脂フィルムの前面側熱可塑性樹脂フィルムの下方側に、折り目部と平行に前面側熱可塑性樹脂フィルムのみに切目開口部を設け、最後に、長尺熱可塑性樹脂フィルムの移送を、ワンピッチ移送に転換して、溶断工程において、所定の幅ごとに溶着及び切断を施工する請求項1記載の缶用ポケット付き包装材の製造方法。
- 長尺の熱可塑性樹脂フィルムを、一方の端縁が他方の端縁より封口片の長さだけはみ出すように半折する半折連続工程に送り出し、該半折工程の前後のガゼット折り連続工程において、前面側熱可塑性樹脂フィルムと後面側熱可塑性樹脂フィルムとからなる重合熱可塑性樹脂フィルムの折り目部分にガゼット折り部を設け、前面側熱可塑性樹脂フィルムと後面側熱可塑性樹脂フィルムの間に長尺の熱可塑性樹脂芯材シートを連続的に供給して、3枚の積層構造として、連続溶着工程において、重合熱可塑性樹脂フィルムの前面側熱可塑性樹脂フィルムの上部側に水平方向のヒートシール線によって前面側熱可塑性樹脂フィルムを該フィルムに対面する材質に溶着固定し、連続溶着工程の前後の連続切断工程において、重合熱可塑性樹脂フィルムの前面側熱可塑性樹脂フィルムの下方側に、折り目部と平行に前面側熱可塑性樹脂フィルムのみに切目開口部を設け、最後に、長尺熱可塑性樹脂フィルムの移送を、ワンピッチ移送に転換して、溶断工程において、所定の幅ごとに溶着及び切断を施工する請求項3記載の缶用ポケット付き包装材の製造方法。
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JPS58109940U (ja) * | 1982-01-20 | 1983-07-27 | 株式会社 山形グラビヤ | ガゼツト封口できる包装用袋体 |
JPS6024767U (ja) * | 1983-07-26 | 1985-02-20 | 株式会社 俊企画 | 商品吊下げラベル等の収容袋 |
JPH0334994U (ja) * | 1989-08-17 | 1991-04-05 |
-
2007
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Patent Citations (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPS58109940U (ja) * | 1982-01-20 | 1983-07-27 | 株式会社 山形グラビヤ | ガゼツト封口できる包装用袋体 |
JPS6024767U (ja) * | 1983-07-26 | 1985-02-20 | 株式会社 俊企画 | 商品吊下げラベル等の収容袋 |
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