JP2009083197A - インクジェット記録装置 - Google Patents

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孝治 伊藤
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Abstract

【課題】アクチュエータまたは出力回路の異常を判断しつつ低コスト化及び省スペース化を図る。
【解決手段】アクチュエータユニットがチャネル毎に配置された複数の個別電極と共通電極に挟持された圧電シートを有している。全ての個別電極に充電信号を出力して全てのチャネルを充電したときの消費電流値を参照電流値として検出する(S201、S202)。個別電極に放電信号を出力して検査チャネルを放電するとともに、個別電極に充電信号を出力して検査チャネルを除く全てのチャネルを充電したときの消費電流を検査電流値として検出する(S203、S204)。検査電流値から参照電流値を引いた減少電流量と正常時における減少電流量と差が所定値以上であるときに当該検査チャネルに異常があると判断する(S206、S207)。
【選択図】図12

Description

本発明は、インク滴を吐出して印刷を行うインクジェット記録装置に関する。
記録用紙等の被記録媒体にインク滴を吐出するインクジェットプリンタが有するインクジェットヘッドとしては、インク滴を吐出するノズルとノズルに連通する圧力室とが形成された流路ユニットと、圧力室内のインクに吐出エネルギーを付与するアクチュエータと、アクチュエータを駆動する駆動信号を出力する出力回路が組み込まれたドライバICとを有するものがある。アクチュエータは、圧力室の容積を変化させることにより圧力室に圧力を付加するものであり、複数の圧力室に跨る圧電シート(圧電層)と、各圧力室に対向する複数の個別電極と、複数の個別電極に圧電シートを介して対向する基準電位が付与された共通電極(グランド電極)とを有するものが知られている(例えば、特許文献1参照)。このアクチュエータは、ドライバICの出力回路から出力されたパルス状の駆動信号が個別電極に付与されることによって、その個別電極と共通電極との間に挟まれた圧電シートの部分に対してその厚み方向に電界が作用し、この部分の圧電シートを厚み方向に伸張させる。このとき、圧力室の容積が変化して圧力室内のインクに圧力(吐出エネルギー)が付与される。
ドライバICにおいては、ラッチアップや静電気放電によるサージなどにより、出力回路のトランジスタや保護ダイオードが劣化してリーク電流が発生し、リーク電流による発熱で出力回路が破損することがある。また、アクチュエータにおいては、圧電シートにクラックが発生することがある。この場合、クラックからインクが侵入してアクチュエータ内部やこれに接続された配線内においてショートが発生することがある。
上述したドライバICやアクチュエータの異常を検知するため、アクチュエータに対応する出力回路毎に電流検出回路を設け、各出力回路の電流を監視する技術がある(特許文献2参照)
特開2002−36568号公報(図1) 特開2002−127405号公報(図1)
上述した技術のように、アクチュエータに対応する出力回路毎に電流検出回路を設けると、インクジェットプリンタのコストが高くなるとともにアクチュエータの制御回路が大型化してしまう。
そこで、本発明は、アクチュエータまたは出力回路の異常を判断しつつ低コスト化及び省スペース化を図ることができるインクジェット記録装置を提供することを目的とする。
本発明のインクジェット記録装置は、共通インク室の出口から圧力室を介してノズルに至る複数の個別インク流路が形成されている流路ユニットと、前記圧力室に関連付けられた個別電極、基準電位が付与されたグランド電極及び前記個別電極と前記グランド電極との間に配置された圧電層を含み、前記ノズルから液滴を吐出させる複数のアクチュエータと、前記個別電極に信号を出力するトランジスタを含む複数の出力回路と、前記出力回路に電力を供給する電源装置と、前記電源装置が前記出力回路に電力を供給する出力部の電流値を検出する電流検出手段と、前記出力回路が全ての前記個別電極に第1電位を付与する第1信号を出力した場合に前記電流検出手段が検出する電流値と、前記出力回路が1又は複数の前記個別電極である検査個別電極に前記第1電位と異なる第2電位を付与する第2信号を出力するとともに前記検査個別電極を除く全ての前記個別電極に前記第1信号を出力した場合に前記電流検出手段が検出する電流値との差が所定値以上であるときに、前記検査個別電極に対応する前記アクチュエータ及び前記出力回路の少なくともいずれかに異常があると判断する判断手段とを備えている。
このとき、前記第1電位及び前記第2電位の一方が前記基準電位であり、他方が前記アクチュエータを駆動するときの駆動電位であることが好ましい。
本発明によると、出力回路のトランジスタのリーク電流が大きくなったり、圧電層にクラックが生じてインクが侵入することによって出力回路がショートしたりする異常があると、出力回路を流れる電流が変化する。そして、全ての前記個別電極に第1信号を出力したときに電流検出手段が検出する電流値と、検査個別電極に第2信号を出力するとともに検査個別電極を除く全ての個別電極に第1信号を出力したときに電流検出手段が検出する電流値との差を、正常時と比較することによって、検査個別電極を含むアクチュエータ及び出力回路の少なくともいずれかに異常があるか否かを判断することができる。このように、個別電極ごとに電流検出手段を設けることなくアクチュエータまたは出力回路の異常を判断することができるため、インクジェット記録装置の低コスト化及び省スペース化を図ることができる。
本発明においては、前記判断手段が前記アクチュエータ及び前記出力回路の少なくともいずれかに異常があると判断したとき、対応する前記個別電極に当該アクチュエータを駆動するときの駆動電位を付与するパルスのパルス幅が、当該アクチュエータに対応する前記ノズルから吐出される液滴の体積が増大するように調整された信号を前記出力回路に出力させるパルス調整手段をさらに備えていてもよい。これによると、出力回路が劣化してアクチュエータの駆動力が弱まったときに、対応するノズルから吐出される液滴の体積が小さくなるのが抑制されるため、記録画像の品質が低下するのを抑制することができる。
また、本発明においては、記録媒体を搬送する搬送機構と、前記搬送機構に搬送された前記記録媒体に記録すべき画像に関する画像データを記憶する画像データ記憶手段と、前記判断手段が前記アクチュエータ及び前記出力回路の少なくともいずれかに異常があると判断したとき、前記画像データ記憶手段に記憶された前記画像データに係る、異常があると判断された前記アクチュエータまたは前記出力回路に対応する前記ノズルの前記記録媒体の搬送方向に直交する方向に関する両側の少なくともいずれかに配置された前記ノズルからの前記記録媒体に吐出される液滴の体積を示すドットデータを、より大きい体積を示すドットデータに修正する画像データ修正手段とをさらに備えていてもよい。これによると、出力回路が破損してノズルから液滴が吐出されない場合であっても、搬送方向に直交する方向に隣接するノズルから吐出される液滴の体積が大きくなるため、画像品質が低下するのを抑制することができる。
さらに、本発明においては、複数の前記アクチュエータが一体となってアクチュエータユニットを形成しており、前記アクチュエータユニットに含まれる複数の前記アクチュエータに対応する複数の前記出力回路がドライバICに含まれており、複数の前記アクチュエータユニット及び各アクチュエータユニットに対応する複数のドライバICがインクジェットヘッドに含まれていてもよい。
以下、本発明の好適な実施の形態について、図面を参照しつつ説明する。
図1は、本発明に係る好適な実施形態であるインクジェットプリンタの全体的な構成を示す概略側面図である。図1に示すように、インクジェットプリンタ101は、4つのインクジェットヘッド1を有するカラーインクジェットプリンタである。また、インクジェットプリンタ101は、インクジェットプリンタ101を制御する制御装置16を有している。このインクジェットプリンタ101には、図中左方に給紙部11が、図中右方に排紙部12がそれぞれ構成されている。
インクジェットプリンタ101の内部には、給紙部11から排紙部12に向かって用紙(記録媒体)Pが搬送される用紙搬送経路が形成されている。給紙部11のすぐ下流側には、用紙を狭持搬送する一対の送りローラ5a、5bが配置されている。一対の送りローラ5a、5bは、用紙Pを給紙部11から図中右方に送り出すためのものである。用紙搬送経路の中間部には、搬送機構13が設けられている。この搬送機構13は、2つのベルトローラ6、7と、両ローラ6、7の間に架け渡されるように巻き回されたエンドレスの搬送ベルト8と、搬送ベルト8によって囲まれた領域内に配置されたプラテン15とを含む。プラテン15は、インクジェットヘッド1と対向する位置において搬送ベルト8が下方に撓まないように搬送ベルト8を支持するものである。ベルトローラ7と対向する位置には、ニップローラ4が配置されている。ニップローラ4は、給紙部11から送りローラ5a、5bによって送り出された用紙Pを搬送ベルト8の外周面8aに押さえ付けるものである。
図示しない搬送モータがベルトローラ6を回転させることによって、搬送ベルト8が走行される。これにより、搬送ベルト8が、ニップローラ4によって外周面8aに押さえ付けられた用紙Pを粘着保持しつつ排紙部12に向けて搬送する。なお、搬送ベルト8の表面には、弱粘着性のシリコン樹脂層が形成されている。
搬送ベルト8のすぐ下流側には、剥離機構14が設けられている。剥離機構14は、搬送ベルト8の外周面8aに粘着されている用紙Pを外周面8aから剥離して、図中左方の右方の排紙部12に向けて導くように構成されている。
4つのインクジェットヘッド1は、4色のインク(マゼンタ、イエロー、シアン、ブラック)に対応して、用紙Pの搬送方向に沿って4つ並べて設けられている。つまり、このインクジェットプリンタ101は、ライン式プリンタである。4つのインクジェットヘッド1は、その下端にヘッド本体2をそれぞれ有している。ヘッド本体2は、搬送方向に直交した方向に長尺な細長い直方体形状となっている。また、ヘッド本体2の底面が搬送ベルト8の外周面8aに対向するインク吐出面2aとなっている。搬送ベルト8によって搬送される用紙Pが4つのヘッド本体2のすぐ下方側を順に通過する際に、この用紙Pの上面すなわち印刷面に形成された印刷領域に向けてインク吐出面2aから各色のインク滴が吐出される。これにより、用紙Pの印刷領域に所望のカラー画像を形成できるようになっている。
次に、図2を参照しつつインクジェットヘッド1について詳細に説明する。図2は、インクジェットヘッド1の短手方向に沿った断面図である。図2に示すように、インクジェットヘッド1は、内部に流路が形成された流路部材、流路部材からインク滴を吐出させる電装部材および電装部材を保護するカバー部材とから構成されている。流路部材は、流路ユニット9とアクチュエータユニット21とを含むヘッド本体2、及び、ヘッド本体2の上面に配置されているリザーバユニット71を含む。リザーバユニット71は、インクを一時的に貯溜してヘッド本体2に供給する。電装部材は、ドライバIC52が実装されたCOF(Chip On Film)50、及び、COF50と電気的に接続された基板54を含む。COF50の一端は、アクチュエータユニット21に接続され、ドライバIC52が生成する駆動信号がアクチュエータユニット21に供給される。カバー部材は、サイドカバー53及びヘッドカバー55で構成されている。カバー部材は、電装部材を収納し、外部からインクやインクミストが侵入するのを防ぐ。
リザーバユニット71は、4枚のプレート91〜94が互いに位置合わせされて積層されたものであり、その内部に、図示しないインク流入流路、インクリザーバ61、及び、10個のインク流出流路62が互いに連通するように形成されている。
また、プレート94には、流路ユニット9に対向する面に凹部94aが形成されている。プレート94の凹部94aが形成された部分では、流路ユニット9との間に空隙を形成しており、この空隙内に、アクチュエータユニット21が配置されている。なお、インクリザーバ61に流れ込んだインクはインク流出流路62を通過し、インク供給口105bを介して流路ユニット9に供給される。
COF50は、後述する個別電極135及び共通電極134と電気的に接続されるように、その一方端部近傍がアクチュエータユニット21の上面に接着されている。さらに、COF50は、アクチュエータユニット21の上面からサイドカバー53とリザーバユニット71との間を通過するように上方に引き出されており、他方端部がコネクタ54aを介して基板54に接続されている。基板54は、制御装置16からの駆動信号をドライバIC52に中継するものである。
次に、図3〜図6を参照しつつ、ヘッド本体2について説明する。図3は、ヘッド本体2の平面図である。図4は、図3の一点鎖線で囲まれた領域の拡大図である。なお、図4では説明の都合上、アクチュエータユニット21の下方にあって破線で描くべき圧力室110、アパーチャ112及びノズル108を実線で描いている。図5は、図4に示すV−V線に沿った部分断面図である。図6(a)はアクチュエータユニット21の拡大断面図であり、図6(b)は、図6(a)においてアクチュエータユニット21の表面に配置された個別電極を示す平面図である。
ヘッド本体2は、図3に示すように、4つのアクチュエータユニット21が、流路ユニット9の上面9aに固定されている。図4に示すように、アクチュエータユニット21は、流路ユニット9に形成された圧力室110に対向して設けられた複数のアクチュエータを含んでおり、圧力室110内のインクに選択的に吐出エネルギーを付与する機能を有する。
流路ユニット9は、リザーバユニット71のプレート94とほぼ同じ平面形状を有する直方体形状となっている。流路ユニット9の上面9aには、リザーバユニット71のインク流出流路62(図2参照)に対応して、計10個のインク供給口105bが開口している。流路ユニット9の内部には、インク供給口105bに連通するマニホールド流路105及びマニホールド流路105から分岐した副マニホールド流路105aが形成されている。流路ユニット9の下面には、図4及び図5に示すように、多数のノズル108がマトリクス状に配置されたインク吐出面2aが形成されている。圧力室110も、流路ユニット9におけるアクチュエータユニット21の固定面において、ノズル108と同様マトリクス状に多数配列されている。
流路ユニット9は、図5に示すように、9枚のステンレス鋼等の金属プレート122〜130から構成されている。これらプレート122〜130は、主走査方向に長尺な矩形状の平面を有する。
これらプレート122〜130を互いに位置合わせしつつ積層することによって、プレート122〜130に形成された貫通孔が連結されて、流路ユニット9内に、マニホールド流路105から副マニホールド流路105a、そして副マニホールド流路105aの出口から圧力室110を経てノズル108に至る多数の個別インク流路132が形成される。
なお、リザーバユニット71から流路ユニット9内に供給されたインクは、マニホールド流路105(副マニホールド流路105a)から、各個別インク流路132に流れ込み、アパーチャ112(絞り)及び圧力室110を介してノズル108に至る。
アクチュエータユニット21について説明する。図3に示すように、4つのアクチュエータユニット21は、それぞれ台形の平面形状を有しており、インク供給口105bを避けるよう千鳥状に配置されている。さらに、各アクチュエータユニット21の平行対向辺は流路ユニット9の長手方向に沿っており、隣接するアクチュエータユニット21の斜辺同士は流路ユニット9の幅方向(副走査方向)に関して互いにオーバーラップしている。
図6(a)に示すように、アクチュエータユニット21は、強誘電性を有するチタン酸ジルコン酸鉛(PZT)系のセラミックス材料からなる3枚の圧電シート(圧電層)141〜143から構成されている。圧電シート141の上面には、圧力室110に対向する位置に個別電極135が形成されている。最上層の圧電シート141とその下側の圧電シート142との間には、シート全面に形成された共通電極(グランド電極)134が介在している。個別電極135は、図6(b)に示すように、圧力室110と相似な略菱形の平面形状を有する。個別電極135における鋭角部の一方は延出され、その先端には円形で導電性のランド136が設けられている。
共通電極134は、グランド電位(基準電位)が付与されている。一方、個別電極135は、各ランド136及びCOF50の内部配線を介して、ドライバIC52の内部に形成された出力回路52a(図8参照)と電気的に接続されている。つまり、アクチュエータユニット21において、個別電極135と圧力室110とで挟まれた部分が、個別のアクチュエータとして働く。
ここで、アクチュエータユニット21の駆動方法について述べる。圧電シート141は、多数の個別電極135と共通電極134とに挟持されており、圧電シート142、143は、共通電極134と流路ユニット9の上面とに挟持されている。ここで、個別電極135と共通電極134とに挟まれた圧電シート141の部分が、活性層として働き、両電極間に電圧を印加すると平面方向に伸縮する。また、この活性層として働く部分は、圧力室110側の圧電シート142、143と協働して、圧力室110の容積を変化するように変形する。活性層の分極方向と電界の方向とが共に厚み方向であれば、活性層が面方向に縮み、個別電極135に対応した部分は圧力室110の内側方向に凸状に変形する(ユニモルフ変形)。これにより、圧力室110内のインクに圧力(吐出エネルギー)が付与され、圧力室110内に圧力波が発生する。そして、発生した圧力波が圧力室110からノズル108まで伝播することによってノズル108からインク滴が吐出される。
なお、本実施形態においては、予め個別電極135に駆動電位を付与しておき、圧力室110の容積を縮めておく。その後、吐出要求があるごとに一旦個別電極135にグランド電位を付与し、これに続く所定のタイミングにて再び駆動電位を個別電極135に付与するような駆動信号がドライバIC52から出力される。この場合、個別電極135がグランド電位になるタイミングで、圧力室110内のインクの圧力が降下(圧力室110の容積が拡大)して、副マニホールド流路105aから個別インク流路132へとインクが吸い込まれる。その後、再び個別電極135を駆動電位にしたタイミングで、圧力室110内のインクの圧力が上昇(圧力室110の容積が縮小)し、ノズル108からインク滴が吐出される。つまり、個別電極135に矩形波のパルスが付与されることになる。このパルス幅は、圧力室110内において圧力波が副マニホールド105aの出口からノズル108の先端まで伝播する時間長さであるAL(Acoustic Length)より若干短い。しかし、圧力室110内のインクの圧力は、負圧状態から正圧状態に反転するときに、容積縮小による加圧力が合わさるため、強い圧力でインク滴をノズル108から吐出させることができる。なお、強い圧力でインク滴をノズル108から吐出させるという観点からは、パルス幅がALと一致していることが好ましい。しかしながら、流路ユニット9の製造誤差により個別インク流路132の寸法にばらつきがあるため、パルス幅が、ALを超えることがないように、ALより若干短くなっている。また、本実施の形態では、駆動電位を24Vとする。
上述のアクチュエータユニット21によるインク吐出動作において、個別電極135の電位をグランド電位から駆動電位(例えば、24V)に変えたとき、逆に駆動電位からグランド電位に変えたときには、それぞれ過度電流が制御回路86に流れる。過度電流は、電源装置85によって供給される。前者の場合には、充電電流が個別電極135に対して流れ、後者の場合には、放電電流が個別電極135から流れる。アクチュエータユニット21や後述のドライバIC(出力回路52a)52に不具合がなければ、制御回路86には毎回決まった過渡電流が流れる。この過度電流は、本実施形態では、電位の遷移直後に約1μsecの期間流れる。
次に、図7を参照しつつ、制御装置16について説明する。図7は、制御装置16の機能ブロック図である。図7に示すように、制御装置16は、電源装置85と、電流検出回路(電流検出手段)90と、制御回路86とを有している。電源装置85は、制御回路86を動作させるための3.3V系出力回路と、アクチュエータユニット21を駆動するための24V系出力回路とを有するものである。なお、24V系出力は、制御回路86を介してドライバIC52に供給されている。電流検出回路90は、電源装置85における24V系の電力を出力する出力部に関する電流を検出するものである。検出結果が、制御回路86の検査判断部89(後に詳述する)に出力される。
制御回路86は、アクチュエータユニット21の駆動を制御するものであり、画像データ記憶部87と、ヘッド制御部88と、検査判断部(判断手段)89と、パルス幅調整部(パルス調整手段)76と、画像データ修正部(画像データ修正手段)77とを有している。画像データ記憶部87は、用紙Pに印刷されるべき画像に関する画像データを記憶するものである。画像データは、印刷されるべき画像の各ドットに関するドットデータを含んでいる。このドットデータは、ノズル108から用紙Pに吐出されるインク滴の体積を示している。本実施形態においては、ドットデータが、「無し」、「小」、「中」及び「大」の4階調でインクの体積を示している。
ヘッド制御部88は、画像データ記憶部87に記憶された画像データにしたがって、所望のタイミングで各ノズル108からインク滴が吐出されるように、ドライバIC52を介してアクチュエータユニット21の駆動を制御するものである。ドライバIC52は、アクチュエータユニット21内に作り込まれている各ノズルに対応するアクチュータ(以下、チャネルと称す)を駆動する複数の出力回路52aを有している。
図8を参照しつつ、ドライバIC52の出力回路52aの動作について説明する。図8は、ドライバIC52の出力回路52aの回路図である。図8に示すように、出力回路52aは、pチャンネルのトランジスタ(MOS FET)TR1と、nチャンネルのトランジスタ(MOS FET)TR2と、トランジスタTR1、TR2のドレインソース間に接続された保護ダイオードD1、D2と、ドライブ抵抗R3とを有している。
トランジスタTR1のドレインとトランジスタTR2のソースとが接続されており、ヘッド制御部88の出力端が、トランジスタTR1、TR2のゲートにそれぞれ接続されており、ヘッド制御部88からの制御信号が入力される。トランジスタTR1とトランジスタTR2との接続点と個別電極135との間に、ドライブ抵抗R3が接続されている。ドライブ抵抗R3によって、個別電極135に供給される電流値が決定されている。制御信号がLowレベルであれば、トランジスタTR1がオンし、トランジスタTR2がオフする。この状態のとき、24Vの電位が、ドライブ抵抗R3を介して個別電極135に付与される。これにより、チャネルが充電される。一方、制御信号がHighレベルであれば、トランジスタTR1がオフし、トランジスタTR2がオンする。この状態では、グランド電位が、ドライブ抵抗R3を介して個別電極135に付与される。これにより、チャネルが放電される。このように、出力回路52aは、インバータ回路となっており、ヘッド制御部88からの3.3V系の制御信号に対して論理反転した24V系の駆動信号を個別電極135に付与する。
なお、ヘッド制御回路88からの信号がHighレベルからLowレベル、あるいは、この逆の遷移をするとき、一瞬トランジスタTR1、TR2が同時にON状態となっており、両トランジスタTR1、TR2間を貫くように流れる貫通電流が流れる。この貫通電流を防ぐために、レベルの遷移タイミングを調整する貫通電流防止回路がトランジスタTR1、TR2のゲート側に設けられていてもよい。
出力回路52aにおいては、トランジスタTR1のラッチアップや、静電気放電によるサージなどにより、トランジスタTR1、TR2や保護ダイオードD1が劣化してトランジスタTR1のソース・ドレイン間または保護ダイオードD1においてリーク電流が流れることがある。この場合、リーク電流による発熱で出力回路52aが破損することがある。また、アクチュエータユニット21においては、圧電シート141〜143にクラックが発生することがある。この場合、圧力室110からクラックを介してアクチュエータユニット21内部にインクが侵入ことにより、アクチュエータユニット21内部やこれに接続された配線内において、ショートが発生することがある。
図7に戻って、検査判断部89は、出力回路52aやアクチュエータユニット21(チャネル)に、上述した異常が発生しているか否かの検査を行うものである。具体的には、出力回路52aが充電信号(第1信号)を出力して、全ての個別電極135に24Vの電位(第1電位)を付与する。これによって、全てのチャネルが充電されたときに、検査判断部89は、電流検出回路90が検出する電流値を参照電流値として記憶する。そして、検査対象となるアクチュエータユニット21に含まれる全てのチャネルまたは検査対象となる個別のチャネルである検査チャネルに関する出力回路52aが、対応する個別電極135である検査個別電極にグランド電位(第2電位)を付与する放電信号(第2信号)を出力する。これによって、検査対象のチャネルが放電される。さらに、検査チャネルを除く全てのチャネルに関する出力回路52aが対応する個別電極135に充電信号を出力することによって、当該チャネルが充電されたときに、検査判断部89は、電流検出回路90が検出する電流値を検査電流値として記憶する。なお、電流検出回路90は、過度電流の流れる期間を避けて各電流値を検出している。電流検出回路90による電流検出の開始は、電位の遷移後1μsec以上待った後である。そのため、参照電流値と検査電流値には、過度電流は含まれない。
出力回路52aにおけるリーク電流発生による検査電流値の変化は微小である。また、製造誤差により、各アクチュエータユニット21の特性に差異がある。そこで、参照電流値を基準としてキャリブレーションを行う。具体的には、検査電流値から参照電流値を引く。これにより、検査個別電極に検査信号を入力することによって減少した減少電流量が算出される。さらに、算出した減少電流量と、予め記憶されている、正常時において同様の手順で得られた減少電流量とを比較し、その差分である差分電流量(すなわち、増加したリーク電流量)が、あらかじめ決定された所定値以上であるときに、検査チャネルに関する出力回路52aにおいて、異常があると判断する。なお、出力回路52aがショートしたときは、当該出力回路52aを駆動しようとしたときに、電流検出回路90が非常に大きい電流が流れていることを検知するため、即座に異常があると判断することができる。
図7及び図9を参照しつつ、パルス幅調整部76について説明する。図9は、パルス幅調整部76によって調整された駆動信号の波形図である。パルス幅調整部76は、検査判断部89の判断結果に基づいて、出力回路52aから出力される駆動信号のパルス幅を調整するものである。検査判断部89が、特定のチャネルに異常があり、当該チャネルのノズル108からは体積の不足したインク滴が吐出されると判断したとき、パルス幅調整部76は、対応する出力回路52aからの駆動信号を調整して、ノズル108からインク滴の体積を増やすようにする。例えば、このような特定チャネルの不具合には、トランジスタTR1、TR2やダイオードD1の小さなリーク電流が起因している。このリーク電流によって、充放電電流が減少し、駆動信号の立ち上がり時間や立ち下がり時間が遅くなる。本実施形態では、正常時の充放電電流のピーク電流に対して、その10%以上のリーク電流が検出されたときには、検査判断部89が異常と判断する。
図9(a)に示すように、正常時においては、インク滴を吐出させる駆動信号のパルスのパルス幅が、AL(Acoustic Length)より若干短いW0になっている。そして、パルス幅調整部76は、当該チャネルのノズル108から吐出されるインク滴の体積が不足していると判断されたときに、図9(b)に示すように、駆動信号のパルスのパルス幅を、W0より長いW1に調整してALに近づける。このように、駆動信号のパルスのパルス幅を、ALに近づけることによって、圧力室110内のインクが負圧状態から正圧状態に反転するときに両者の圧力が効率よく合わさるため、より強い圧力でノズル108からインク滴を吐出させることができる。これにより、チャネルの駆動力が弱まったときに、対応するノズル108から吐出されるインク滴の体積が小さくなるのが抑制される。
図7及び図10を参照しつつ、画像データ修正部77について説明する。図10は、画像データ修正部77の動作を説明するための図である。画像データ修正部77は、検査判断部89の判断結果に基づいて、ノズル108からのインク吐出量(体積)を示すドットデータを修正するものである。検査判断部89が、特定のチャネルに異常があり、当該チャネルのノズル108は吐出不能であると判断したとき、画像データ修正部77は、吐出不能のノズル108に隣接するノズル108に関して、画像データ記憶部87に記憶された画像データに含まれるドットデータを修正する。このとき、画像データ修正部77は、ドットデータがより大きなインク滴を示すように変更する。画像データ修正部77による修正対象は、主走査方向に関して、異常チャネルのノズル108の両側に配置されたノズル108に関連付けられたドットデータである。なお、このような特定チャネルの不具合には、トランジスタTR1、TR2やダイオードD1の大きなリーク電流が起因している。本実施形態では、正常時の充放電電流のピーク電流に対して、その50%以上のリーク電流が検出されたときには、検査判断部89が異常(この場合は、故障)と判断する。異常チャネルは駆動が停止され、ドライバIC52に対して致命的な損傷が及ぶことが未然に防止されている。
具体的には、まず、図10(a)に示すように、調整前においては、主走査方向に関して配列された3つのドット#1〜#3に対応するドットデータの全てが、インク滴の体積「小」で各ドット#1〜#3を形成することを指示しているものとする。そして、検査判断部89によって、#2のドットに関するチャネルのノズル108からインク滴が吐出不能と判断されると、画像データ修正部77は、図10(b)に示すように、ドット#2の主走査方向に関する両側に配置されたドット#1、#3に対応するドットデータを「小」から「大」(図10(b)参照)、すなわち、より大きい体積を示すドットデータに修正する。これによると、異常のあるチャネルに対応するノズル108からインク滴が吐出されない場合であっても、主走査方向に隣接するノズル108から吐出されるインクの体積が大きくなるため、画像品質が低下するのを抑制することができる。
次に、図11を参照しつつ、インクジェットヘッド1の検査を行うときの動作について説明する。図11は、インクジェットヘッド1の検査手順を示すフローチャートである。インクジェットヘッド1の検査は、インクジェットプリンタ101の起動時、印刷開始前、印刷中、印刷完了後、ノズル108からインクを排出するパージ動作時、ユーザの指示があったときなどに実行可能となっている。図11に示すように、インクジェットヘッド1の検査が開始されると、ステップS101(以下、S101と称す、他のステップも同様)に移行し、検査判断部89が、インクジェットヘッド1の各アクチュエータユニット21を順に検査対象として、各アクチュエータユニット21及びこれに対応する出力回路52a(ドライバIC52)に関する検査を行う。なお、このステップに関しては後に詳述する(図12参照)。
そして、S102に移行し、当該アクチュエータユニット21に関してショートがあったか否かを判断する。ショートがあったと判断すると(S102:YES)、S103に移行し、電源装置85からの24V系出力を停止する。そして、S112に移行し、その内容を図示しないディスプレイに表示して、図11のフローチャートを終了する。一方、ショートがなかったと判断すると(S102:NO)、S104に移行し、検査すべき次のアクチュエータユニット21があるか否かを判断する。次のアクチュエータユニット21があれば(S104:YES)、再びS101に移行して上述の処理を繰り返す。一方、次のアクチュエータユニット21がなければ(S104:NO)、S105に移行し、少なくともいずれかのアクチュエータユニット21に異常があったか否かを判断する。全てのアクチュエータユニット21に異常がなければ(S105:NO)、S112に移行し、その内容を図示しないディスプレイに表示して、図11のフローチャートを終了する。一方、アクチュエータユニット21に異常があると判断すれば(S105:YES)、S106に移行する。
S106においては、検査判断部89が、異常があると判断されたアクチュエータユニット21に含まれる各チャネルを順に検査対象として、各チャネル及びこれに対応する出力回路52aに関する検査を行う。なお、このステップの内容はS101において行われた検査内容と実質的に同じであるため、S101とともに詳細に関しては後に詳述する(図12参照)。その後、S107に移行し、検査チャネルに異常があったか否かを判断する。検査チャネルに異常あれば(S107:YES)、S108に移行し、当該チャネルに関するノズル108からインク滴が吐出可能か否かを判断する。この判断は、検査判断部89が、当該チャネルに関して算出した差分電流量に基づいてなされる。つまり、差分電流量がある閾値より大きいとき、当該チャネルを駆動してもインク滴が吐出不能と判断し、差分電流量が閾値未満であるとき、当該チャネルを駆動することによって、インク滴が吐出可能(なお、正常時よりもインク滴の体積は不足している)と判断する。インク滴が吐出可能であると判断すれば(S108:YES)、S109に移行し、パルス幅調整部76が、当該チャネルに対応する出力回路52aから出力される駆動信号のパルス幅を調整する。インク滴が吐出不能であると判断すれば(S108:NO)、S110に移行し、画像データ修正部77が、画像データ記憶部87に記憶された画像データにおける、当該チャネルに関連するドットデータを修正する。そして、S111に移行する。
一方、検査チャネルに異常がなければ(S107:NO)、S111に移行する。S111においては、検査すべき次のチャネルがあるか否かを判断する。次のチャネルがあれば(S111:YES)、再びS106に移行して上述の処理を繰り返す。一方、次のチャネルがなければ(S111:NO)、S112に移行し、検査結果の内容を図示しないディスプレイに表示し、図11のフローチャートを終了する。
図12を参照しつつ、図11のフローチャートに示されたS101及びS107における、アクチュエータユニット21(チャネル)検査について説明する。図12は、アクチュエータユニット21(チャネル)検査の手順を示すフローチャートである。
アクチュエータユニット21(チャネル)検査においては、図12に示すように、S201に移行し、出力回路52aが、全ての個別電極135に24Vの電位を付与する充電信号を出力することによって、全てのチャネルを充電する。そして、S202に移行し、電流検出回路90が、このときの電流値を参照電流値として検出する。その後、S203に移行する。
S203においては、検査対象となるアクチュエータユニット21に含まれる全てのチャネルまたは検査対象となる個別のチャネルである検査チャネルに関する出力回路52aが、対応する検査個別電極に放電信号を出力することによって検査チャネルを放電するとともに、検査チャネルを除く全てのチャネルに関する出力回路52aが、対応する個別電極135に充電信号を出力することによって当該チャネルを充電する。そして、S204に移行し、電流検出回路90が、このときの電流値を検査電流値として検出する。その後、S205に移行する。
S205においては、検査電流値から参照電流値を引いて、検査個別電極に検査信号を入力することによって減少した減少電流量を算出する。そして、S206に移行し、算出した減少電流量と、正常時において同様の手順で得られた減少電流量とを比較し、その差分である差分電流量が、あらかじめ決定された所定値以上であるか否かを判断する。差分電流量が所定値以上であると判断すれば(S206:YES)、S207に移行し、当該検査チャネルに異常があると判断する。そして、図12のフローチャートを終了する。一方、差分電流量が所定値以上でないと判断すれば(S206:NO)、S208に移行し、当該検査チャネルが正常であると判断する。そして、図12のフローチャートを終了する。
以上、説明した本実施形態によると、検査電流値から参照電流値を引くことによって、検査個別電極に検査信号を入力することによって減少した減少電流量を算出し、算出した減少電流量に基づいて出力回路52aの異常を判断するため、チャネルごとに電流検出手段を設けることなく、出力回路52aの異常を判断することができる。これにより、インクジェットプリンタ101の低コスト化及び省スペース化を図ることができる。
また、検査判断部89によって、特定のチャネルに異常があり、当該チャネルのノズル108から吐出されるインク滴の体積が不足すると判断されたときに、パルス幅調整部76が、当該ノズル108から吐出されるインク滴の体積が大きくなるように、当該チャネルに関する出力回路52aから出力されるインク滴を吐出させるための駆動信号に係るパルスのパルス幅を調整するため、チャネルの駆動力が弱まったときに、対応するノズル108から吐出されるインク滴の体積が小さくなるのが抑制される。
さらに、検査判断部89によって、特定のチャネルに異常があり、当該チャネルのノズル108からインク滴が吐出不能と判断されたときに、画像データ修正部77が、画像データに係る、当該チャネルに対応するノズル108の主走査方向に関する両側に配置されたノズル108から吐出されるインクの体積を示すドットデータを、より大きい体積を示すドットデータに修正するため、異常のあるチャネルに対応するノズル108からインク滴が吐出されない場合であっても、主搬送方向に関して隣接するノズル108から吐出されるインクの体積が大きくなるため、画像品質が低下するのを抑制することができる。
以上、本発明の好適な実施形態について説明したが、本発明は上述の実施形態に限られるものではなく、特許請求の範囲に記載した限りにおいて様々な変更が可能なものである。例えば、上述した実施形態においては、検査判断部89が、出力回路52aが全ての個別電極135に充電信号を出力することによって全てのチャネルが充電されたときに、電流検出回路90が検出する電流値を参照電流値として記憶する。そして、検査チャネルに関する出力回路52aが対応する個別電極135である検査個別電極に放電信号を出力することによって検査チャネルが放電されるとともに、検査チャネルを除く全てのチャネルに関する出力回路52aが対応する個別電極135に充電信号を出力することによって当該チャネルが充電されたときに電流検出回路90が検出する電流値を検査電流値として記憶する構成であるが、出力回路52aが全ての個別電極135に放電信号を出力することによって全てのチャネルが放電されたときに、電流検出回路90が検出する電流値を参照電流値として記憶する。そして、検査チャネルに関する出力回路52aが対応する個別電極135である検査個別電極に充電信号を出力することによって検査チャネルが充電されるとともに、検査チャネルを除く全てのチャネルに関する出力回路52aが対応する個別電極135に放電信号を出力することによって当該チャネルが放電されたときに電流検出回路90が検出する電流値を検査電流値として記憶する構成であってもよい。
また、上述した実施形態においては、アクチュエータユニット21の検査を行った後に、異常があると判断されたアクチュエータユニット21の各チャネルの検査を行う構成であるが、アクチュエータユニット21の検査のみを行う構成であってもよいし、各チャネルの検査のみを行う構成であってもよい。さらに、複数のチャネル単位で検査を行う構成であってもよい。
さらに、上述した実施形態においては、パルス幅調整部76が、当該ノズル108から吐出されるインク滴の体積が大きくなるように、当該チャネルに関する出力回路52aから出力されるインク滴を吐出させるための駆動信号に係るパルスのパルス幅を調整する構成であるが、パルス幅を調整しない構成であってもよい。
加えて、上述した実施形態においては、ノズル108からインク滴が吐出不能であると判断されたときに、画像データ修正部77が、画像データに係る、当該チャネルに対応するノズル108の主走査方向に関する両側に配置されたノズル108から吐出されるインクの体積を示すドットデータを、より大きい体積を示すドットデータに修正する構成であるが、当該チャネルに対応するドットの周囲に配置される少なくともいずれかのドットに関するドットデータが修正される構成であってもよいし、ドットデータを修正しない構成であってもよい。
本発明の実施形態に係るインクジェットヘッドの外観側面図である。 図1に示すインクジェットヘッドの短手方向に沿った断面図である。 図2に示すヘッド本体の平面図である。 図3に示す一点鎖線で囲まれた領域の拡大図である。 図4に示すV−V線断面図である。 図4に示すアクチュエータユニットの拡大図である。 図1に示す制御装置の機能ブロック図である。 図2に示すドライバICの出力回路の回路図である。 図7に示すパルス幅調整部によって調整された駆動信号の波形図である。 図7に示す画像データ修正部の動作を説明するための図である。 図1に示すインクジェットヘッドの検査手順を示すフローチャートである。 図2に示すアクチュエータユニット(チャネル)の検査手順を示すフローチャートである。
符号の説明
1 インクジェットヘッド
16 制御装置
21 アクチュエータユニット
52 ドライバIC
52a 出力回路
76 パルス幅調整部(パルス調整手段)
77 画像データ修正部(画像データ修正手段)
85 電源装置
86 ヘッド制御回路
87 画像データ記憶部
88 ヘッド制御部
89 検査判断部(判断手段)
90 電流検出回路(電流検出手段)
101 インクジェットプリンタ
134 共通電極
135 個別電極
141〜143 圧電シート
D1、D2 保護ダイオード
R1、R2 保護抵抗
R3 ドライブ抵抗
TR1、TR2 トランジスタ

Claims (5)

  1. 共通インク室の出口から圧力室を介してノズルに至る複数の個別インク流路が形成されている流路ユニットと、
    前記圧力室に関連付けられた個別電極、基準電位が付与されたグランド電極及び前記個別電極と前記グランド電極との間に配置された圧電層を含み、前記ノズルから液滴を吐出させる複数のアクチュエータと、
    前記個別電極に信号を出力するトランジスタを含む複数の出力回路と、
    前記出力回路に電力を供給する電源装置と、
    前記電源装置が前記出力回路に電力を供給する出力部の電流値を検出する電流検出手段と、
    前記出力回路が全ての前記個別電極に第1電位を付与する第1信号を出力した場合に前記電流検出手段が検出する電流値と、前記出力回路が1又は複数の前記個別電極である検査個別電極に前記第1電位と異なる第2電位を付与する第2信号を出力するとともに前記検査個別電極を除く全ての前記個別電極に前記第1信号を出力した場合に前記電流検出手段が検出する電流値との差が所定値以上であるときに、前記検査個別電極に対応する前記アクチュエータ及び前記出力回路の少なくともいずれかに異常があると判断する判断手段とを備えていることを特徴とするインクジェット記録装置。
  2. 前記第1電位及び前記第2電位の一方が前記基準電位であり、他方が前記アクチュエータを駆動するときの駆動電位であることを特徴とする請求項1に記載のインクジェット記録装置。
  3. 前記判断手段が前記アクチュエータ及び前記出力回路の少なくともいずれかに異常があると判断したとき、対応する前記個別電極に当該アクチュエータを駆動するときの駆動電位を付与するパルスのパルス幅が、当該アクチュエータに対応する前記ノズルから吐出される液滴の体積が増大するように調整された信号を前記出力回路に出力させるパルス調整手段をさらに備えていることを特徴とする請求項1又は2に記載のインクジェット記録装置。
  4. 記録媒体を搬送する搬送機構と、
    前記搬送機構に搬送された前記記録媒体に記録すべき画像に関する画像データを記憶する画像データ記憶手段と、
    前記判断手段が前記アクチュエータ及び前記出力回路の少なくともいずれかに異常があると判断したとき、前記画像データ記憶手段に記憶された前記画像データに係る、異常があると判断された前記アクチュエータまたは前記出力回路に対応する前記ノズルの前記記録媒体の搬送方向に直交する方向に関する両側の少なくともいずれかに配置された前記ノズルからの前記記録媒体に吐出される液滴の体積を示すドットデータを、より大きい体積を示すドットデータに修正する画像データ修正手段とをさらに備えていることを特徴とする請求項1〜3のいずれか1項に記載のインクジェット記録装置。
  5. 複数の前記アクチュエータが一体となってアクチュエータユニットを形成しており、
    前記アクチュエータユニットに含まれる複数の前記アクチュエータに対応する複数の前記出力回路がドライバICに含まれており、
    複数の前記アクチュエータユニット及び各アクチュエータユニットに対応する複数のドライバICがインクジェットヘッドに含まれていることを特徴とする請求項1〜4のいずれか1項に記載のインクジェット記録装置。
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