JP2009081386A - 光起電力素子の製造方法 - Google Patents

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弘章 遠藤
Masaki Watanabe
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Norio Morii
紀雄 森井
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丈夫 日浅
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Abstract

【課題】電極層などの塗布対象面に半導体層を均一に塗布形成する。
【解決手段】光起電力素子20は、絶縁性基板21と、透明電極22と、n型半導体層23と、第1のp型半導体層24と、第2のp型半導体層25(第2p型半導体層)と、背面電極層26とが順に積層されて構成されている。光起電力素子20は、絶縁性基板21に形成された電極層22上に、塗布装置1のスリット形状の吐出口12からn型半導体塗布液を吐出して、n型半導体層23を形成する。次に、n型半導体層23上に、塗布装置1の吐出口12から第1のp型半導体塗布液を吐出して、第1のp型半導体層24を形成する。続いて、第1のp型半導体層24上に、塗布装置1の吐出口12から第2のp型半導体塗布液を吐出して、第2のp型半導体層25を形成する。
【選択図】図2

Description

本発明は、太陽電池、光センサ、フォトダイオードなどに有用な光起電力素子の製造方法の改良に関する。
特許文献1には、2つの電極の間に、n型半導体層とp型半導体層とからなるヘテロ接合半導体膜を形成した光起電力素子が開示されている。このような光起電力素子におけるn型半導体層及びp型半導体層の形成方法としては、バーコータ法やスピンコート法を用いた方法が広く知られている。バーコータ法においては、電極層の形成された基板上に、半導体塗布液を滴下し、バーコータを基板表面と対向させた状態で一方向に移動させることにより、半導体塗布液を基板上に薄く塗布する。スピンコート法においては、電極の形成された基板上に、半導体塗布液を滴下させて、基板を軸中心に回転させ、遠心力により半導体塗布液を基板上に薄く引き延ばし塗布する。そして、これらの方法により薄く塗布された半導体塗布液を乾燥させることで半導体層を形成している。
特開2007−157999号公報(図1)
しかしながら、バーコータ法により半導体塗布液を塗布すると、バーコータの移動方向に平行に筋状の塗布ムラが発生してしまう。さらに、バーコータが基板に接触してしまい、既に基板上に形成された半導体層の塗布パターンにキズがつくなどして、歩留まりが低下してしまう。また、スピンコート法により半導体塗布液を塗布すると、半導体塗布液中に分散する半導体粒子などの微粒子が遠心力により分布に偏りが生じ、半導体塗布膜内部に不均一な状態で微粒子が分布される問題が生じる。
本発明は、上述した課題に対処するためになされたものであり、電極層などの塗布対象面に半導体層を均一に塗布形成する光起電力素子の製造方法を提供することを目的としている。
課題を解決するための手段及び発明の効果
本発明の光起電力素子の製造方法は、電極層を有する基材上に、第1導電型半導体層、第2導電型半導体層を順次積層する工程を有する光起電力素子の製造方法において、前記電極層から離間した位置に設けられたスリット形状の部材から塗布液を吐出する塗布手段により、前記電極層上に前記第1導電型半導体層の形成に必要な塗布液を適当量連続的に塗布する第1塗布工程と、前記第1塗布工程後に、前記第1導電型半導体層から離間した位置に設けられた前記塗布手段により、前記第1導電型半導体層上に前記第2導電型半導体層の形成に必要な塗布液を適当量連続的に塗布する第2塗布工程と、を有している。
本発明の光起電力素子の製造方法によると、塗布手段における塗布液が吐出される部分と電極層などの塗布対象面との間を離間することに加え、さらにスリット形状の部材から塗布液を吐出することで、電極層などの塗布対象面に悪影響を与えることなく、第1導電型半導体層及び第2導電型半導体層の薄膜を面内に均一に塗布形成することができる。また、スピンコート法のように、遠心力により塗布液を薄く引き延ばし塗布する方法に比べて、塗布液内に分散する半導体粒子などの微粒子を塗布膜の面内に均一に分布させることができる。
また、本発明の光起電力素子によると、n型半導体層に塩基性染料を添加し、p型半導体層をそれぞれ異なる電子供与性有機物から構成された第1p型半導体層と第2p型半導体層とから形成することにより、光電変換効率が向上し、光の利用効率が向上する。
また、前記第2塗布工程においては、前記第2導電型半導体層をそれぞれ異なる塗布液溶媒を用いて2層に形成することが好ましい。このように、第2導電型半導体層をそれぞれ異なる塗布液溶媒を用いて2層に形成することにより、光の利用効率が向上し、光電変換効率が向上する。
さらに、前記第1導電型半導体層は、n型半導体層であり、前記第1塗布工程は、平均粒径が0.05〜0.3μmの半導体粒子を沸点が100〜200℃の溶媒中に分散させた、粘度が5〜15mpas、表面張力が20〜40mN/mに調整された塗布液を前記電極上に適当量連続的に塗布する工程であることが好ましい。これにより、電極層上に第1導電型半導体層をさらに均一に塗布形成することができる。
また、前記第2導電型半導体層は、p型半導体層であり、前記第2塗布工程は、平均粒径が0.05〜0.3μmの半導体粒子を沸点が50〜100℃、及び沸点が100〜200℃の第1混合溶媒中に分散させた、粘度が3〜10mpas、表面張力が20〜30mN/mに調整された塗布液を前記第1導電型半導体層上に適当量連続的に塗布し、その塗布した面に、平均粒径が0.05〜0.3μmの半導体粒子を沸点が50〜100℃、及び沸点が100〜200℃の前記第1混合溶媒とは異なる第2混合溶媒中に分散させた、粘度が5〜10mpas、表面張力が20〜40mN/mに調整された塗布液をさらに適当量連続的に塗布する工程であり、前記第2塗布工程後に、導電性のカーボンブラックまたは金属微粒子を樹脂溶液中に分散させた塗布液を前記第2導電型半導体層上に塗布する第3塗布工程を有することが好ましい。これにより、第1導電型半導体層上に第2導電型半導体層をさらに均一に塗布形成することができる。
さらに、前記塗布手段が、毛細管現象を利用するものであることが好ましい。このように、スリット形状の部材から毛細管現象を利用して塗布液を吐出することで、第1導電型半導体層及び第2導電型半導体層の薄膜を容易に塗布形成することができる。
以下、本発明の好適な実施形態について、図面を参照して説明する。図1は、本実施形態に係る製造方法で製造された光起電力素子の概略平面図である。
図1に示すように、本実施形態に係る製造方法で製造された光起電力素子20は、透明な絶縁性基板21と、表面電極となる透明電極層22と、n型半導体層23と、第1のp型半導体層24と、第2のp型半導体層25と、背面電極層26とが順に積層されて構成されている。なお、電極に取り付けられるリード(電線)や光起電力素子20への水分の浸入を防止する防護樹脂などは、図示を省略している。
透明絶縁性基板21は、可視光領域の波長を広く透過するものが好ましく、例えばガラス、プラスチックフィルムなどをシート状あるいはプレート状など適宜の形で用いることができる。
透明電極層22は、透明絶縁性基板21と同様に、可視光領域の波長を広く透過するものが好ましく、酸化スズインジウム(ITO)、酸化スズ(NESA)、酸化インジウム、酸化亜鉛(ZnO)などが用いられる。
n型半導体層23は、平均粒径が0.05〜0.3μmの半導体粒子を、溶媒である沸点が155℃のシクロヘキサン中に分散させた、粘度が5〜15mpas、表面張力が20〜40mN/mに調整されたn型半導体塗布液を透明電極層22上に塗布し、乾燥させることで形成されている。なお、n型半導体層23の形成に用いる溶媒としては、シクロヘキサンに限らず、沸点が100〜200℃の1,4ジオキサン、メチルイソブチルケトンなどが挙げられる。また、本実施形態におけるn型半導体層23が、第1導電型半導体層を構成している。
第1のp型半導体層24は、平均粒径が0.05〜0.3μmの半導体粒子を、沸点が77℃の酢酸エチル、及び沸点が155℃のシクロヘキサンの混合溶媒(第1混合溶媒)中に分散させた、粘度が5〜15mpas、表面張力が20〜40mN/mに調整された第1のp型半導体塗布液をn型半導体層23上に塗布し、乾燥させることで形成されている。なお、第1のp型半導体層24の形成に用いる溶媒としては、酢酸エチルとシクロヘキサンとの混合溶媒に限らず、沸点が50〜100℃の1,3ジオキソラン、エチレングリコールジメチルエーテルなどの溶媒と100〜200℃の1,4ジオキサン、メチルイソブチルケトンなどの溶媒との混合溶媒などが挙げられる。
第2のp型半導体層25は、平均粒径が0.05〜0.3μmの半導体粒子を、沸点が85℃のエチレングリコールジメチルエーテル、及び沸点が155℃のシクロヘキサンの混合溶媒(第2混合溶媒)中に分散させた、粘度が5〜15mpas、表面張力が20〜40mN/mに調整された第2のp型半導体塗布液を第1のp型半導体層24上に塗布し、乾燥させることで形成されている。なお、第2のp型半導体層25の形成に用いる溶媒としては、エチレングリコールジメチルエーテルとシクロヘキサンとの混合溶媒に限らず、沸点が50〜100℃の1,3ジオキソランなどの溶媒と100〜200℃の1,4ジオキソラン、メチルイソブチルケトンなどの溶媒との混合溶媒などが挙げられる。また、本実施形態における第1のp型半導体層24と第2のp型半導体層25とが、第2導電型半導体層を構成している。
背面電極層26は、導電性のカーボンブラックまたは金属微粒子を、樹脂溶液中に分散させた電極塗布液を第2のp型半導体層25上に塗布し、乾燥させることで形成されており、毛細管現象を用いる場合には、導電性のカーボンブラックまたは金属微粒子を、水溶性樹脂溶液中に分散させた、粘度が5〜15mpas、表面張力が20〜40mN/mに調製された電極塗布液を第2のp型半導体層25上に塗布し、乾燥させることで形成される。
以上の構成により、本実施形態における3層構造のヘテロpn接合型半導体層を有する光起電力素子は、従来の単純積層型(p−n接合構成)光起電力素子に比べて、光電変換効率を向上させ、光の利用効率を向上させることができた。
次に、本実施形態における光起電力素子を製造する方法について説明する。この光起電力素子は、上述したn型半導体塗布液と、第1のp型半導体塗布液と、第2のp型半導体塗布液と、電極塗布液とを、透明電極層22の上に順次塗布して積層させて形成されている。
なお、これらの半導体塗布液は、半導体粒子をナノレベルで全体的に均一に分散・溶解させる必要がある。したがって、半導体粒子を混合した後は、ホモジナイザー、超音波、ボールミル、サンドミル、アトライターなどを用いた従来公知の方法により、微粒子に分散させることが重要である。
半導体層の作製は、透明絶縁性基板21の上に透明電極層22を載置した後、上述した半導体塗布液を用いて、n型半導体層23、第1のp型半導体層24及び第2のp型半導体層25を順次塗布形成した。
ここで、半導体層の塗布方法について図2及び図3を参照しつつ説明する。図2は、塗布装置の概略平面図である。図3は、塗布装置による塗布工程を示す図である。まず、n型半導体層23の塗布方法について説明する。
図2に示すように、塗布装置1(塗布手段)は、吸着テーブル10と、ヘッド11と、タンク16と、液面センサ17とを有する。
吸着テーブル10は、透明絶縁性基板21の透明電極層22が形成された面と反対側の面を吸着しており、図示しないモータの駆動によって図2中左右方向に移動可能となっている。
吸着テーブル10の下方には、透明絶縁性基板21の透明電極層22が形成された面にn型半導体塗布液を塗布するためのヘッド11が配置されている。ヘッド11は、上部がくちばし状に尖った形状をしており、その内部に図2中紙面方向に沿ってスリット13が設けられており、このスリット13の上端部におけるスリット13間の隙間がn型半導体塗布液の吐出口12となっている。この吐出口12は、透明電極層22と所定の空隙を空けて離間した位置に設けられている。また、スリット13の下端部には、供給されたn型半導体塗布液を図2中紙面方向に均等に配分する空間である液溜め部14が設けられている。また、スリット13間の隙間は、細い管状となっているため、液溜め部14からスリット13間の隙間に供給されたn型半導体塗布液は毛細管現象により吐出口12から吐出される。
タンク16は、n型半導体塗布液を貯留するものであり、チューブ15を介してヘッド11の側面から液溜め部14にn型半導体塗布液を供給する。また、タンク16は、図示しないモータの駆動によって図2中上下方向に移動可能となっている。タンク16の上部は、開口しており、大気に開放されている。
タンク16の開口した上部には、n型半導体塗布液の液面高さを検出する液面センサ17が配置されている。
塗布装置1は、毛細管現象により半導体塗布液を吐出口12から吐出する。このとき、タンク16内のn型半導体塗布液の液面高さに応じて、吐出口12から吐出されるn型半導体塗布液の量が変化する。つまり、液面センサ17により検出された液面高さを、モータの駆動によりタンク16を上下移動させることで、吐出口12から吐出されるn型半導体塗布液の量が一定となるように制御する。そして、この吐出口12からn型半導体塗布液が適当量連続的に吐出されている状態で、吸着テーブル10をモータの駆動により左右方向に移動させることで、絶縁性基板21の透明電極層22上にn型半導体塗布液を均一に塗布する(図3(a)参照:第1塗布工程)。
このような方法で、透明電極層22上に塗布された半導体塗布液を、十分乾燥させることによりn型半導体層23を形成する。
次に、図3(b)に示すように、塗布装置1により同様の方法で、第1のp型半導体塗布液をn型半導体層23上に均一に塗布し、十分乾燥させることで第1のp型半導体層24を形成する。さらに、図3(c)に示すように、塗布装置1により同様の方法で、第2のp型半導体塗布液を第1のp型半導体層24上に均一に塗布し、十分乾燥させることで第2のp型半導体層25を形成する。なお、本実施形態における第1のp型半導体塗布液と第2のp型半導体塗布液を塗布する工程が、第2塗布工程を構成している。
その後、図3(d)に示すように、塗布装置1により同様の方法で、電極塗布液を第2のp型半導体層25上に均一に塗布することで、背面電極層26を形成する(第3塗布工程)。
以上の製造方法により、本実施形態における光起電力素子20は、塗布装置1における塗布液が吐出される吐出口12と透明電極層22などの塗布対象面との間を離間することに加え、さらにスリット形状の吐出口12から塗布液を吐出することで、透明電極層22などの塗布対象面に吐出口12が接触して塗布パターンにキズがつくなどして、光起電力素子を形成する半導体層に悪影響を与えることなく、n型半導体層23、第1のp型半導体層24、第2のp型半導体層25及び背面電極層26の薄膜を面内に均一に塗布形成することができる。また、スピンコート法のように、遠心力により塗布液を薄く引き延ばし塗布する方法に比べて、塗布液内に分散する半導体粒子の微粒子を面内に均一に分布させることができる。また、スリット形状の吐出口12から毛細管現象を利用して塗布液を吐出することで、n型半導体層23、第1のp型半導体層24、第2のp型半導体層25及び背面電極層26の薄膜を容易に塗布形成することができる。
次に、以上の実施形態における半導体層の塗布方法の効果を確認すべく、本発明のより具体的な実施例1を、比較例1と合わせて、実際に各半導体層の膜厚を測定して説明する。
[実施例1]
本発明の実施例1として上述した毛細管現象を利用した塗布装置1を用いて、10cm×10cmの寸法の絶縁性基板21上にn型半導体塗布液、第1のp型半導体塗布液、第2のp型半導体塗布液及び電極塗布液を順次塗布して、n型半導体層23、第1のp型半導体層24、第2のp型半導体層25及び背面電極層26を形成し、光起電力素子20を作製した。
n型半導体塗布液として、平均粒径が0.05〜0.3μmの半導体粒子を、沸点が155℃のシクロヘキサン中に分散させた、粘度が5〜15mpas、表面張力が20〜40mN/mに調整されたn型半導体塗布液を作製した。
第1のp型半導体塗布液として、平均粒径が0.05〜0.3μmの半導体粒子を、沸点が77℃の酢酸エチル、及び沸点が155℃のシクロヘキサンの混合溶媒中に分散させた、粘度が5〜15mpas、表面張力が20〜40mN/mに調整された第1のp型半導体塗布液を作製した。
第2のp型半導体塗布液として、平均粒径が0.05〜0.3μmの半導体粒子を、沸点が85℃のエチレングリコールジメチルエーテル、及び沸点が155℃のシクロヘキサンの混合溶媒中に分散させた、粘度が5〜15mpas、表面張力が20〜40mN/mに調整された第2のp型半導体塗布液を作製した。
[比較例1]
比較例1としてバーコータ塗布装置を用いて、10cm×10cmの寸法の絶縁性基板21上にn型半導体塗布液、第1のp型半導体塗布液、第2のp型半導体塗布液及び電極塗布液を順次塗布して、n型半導体層、第1のp型半導体層、第2のp型半導体層及び背面電極層を形成し、光起電力素子を作製した。
n型半導体塗布液として、平均粒径が0.05〜0.3μmの半導体粒子を、溶媒であるイソプロピルアルコール中に分散させたn型半導体塗布液を作製した。
第1のp型半導体塗布液として、平均粒径が0.05〜0.3μmの半導体粒子を、エチレングリコールジメチルエーテル中に分散させた第1のp型半導体塗布液を作製した。
第2のp型半導体塗布液として、平均粒径が0.05〜0.3μmの半導体粒子を、ジオキサン中に分散させた第2のp型半導体塗布液を作製した。
これら各光起電力素子の作製段階におけるそれぞれの半導体層が基板上に形成された段階で膜厚の測定を行った。測定箇所は、図4に示す測定ポイント31であって、塗布方向及び塗布方向に直交する方向に一定間隔で測定実施した計9箇所である。以下の「表1」に、測定により得られたn型半導体層の膜厚を示す。「表2」に、測定により得られた第1のp型半導体層の膜厚を示す。「表3」に、測定により得られた第2のp型半導体層の膜厚を示す。
Figure 2009081386
Figure 2009081386
Figure 2009081386
これらの表から、実施例1のように毛細管現象を利用した塗布装置1を用いて各半導体層を形成すると、比較例1のようにバーコータ塗布装置を用いて各半導体層を形成する場合に比べて、面内における最大膜厚と最小膜厚との差が小さく、面内に均一に半導体層を塗布形成することができた。
また、比較例1のようにバーコ−タ塗布装置において用いた各半導体塗布液に比べて、実施例1における毛細管現象を利用した塗布装置1において用いた各半導体塗布液は、スリット13間の隙間をスムーズに均一に流れる流動性に加え、半導体層の塗布工程では、一定間隔に維持された透明電極層22等の表面層とヘッド11の隙間を塗布液が途切れることなく連続して吐出する粘性が求められる。また、吐出口12では直接大気と接触することになるため、この部分で乾燥による吐出詰まりを防止するための乾燥速度の制御も塗布液に求められることになる。
そこで、毛細管現象を利用した塗布装置1においては、各半導体塗布液を構成する溶媒について、流動性、粘性及び乾燥性の各特性をバランス良く満足させる選択が必要であることが明らかになった。
以上、本発明の好適な実施形態について説明したが、本発明は上述の実施形態に限られるものではなく、特許請求の範囲に記載した限りにおいて様々な変更が可能なものである。例えば、本実施形態においては、塗布装置1の吐出口12から毛細管現象を利用して、塗布液を吐出していたが、毛細管現象を利用せず、圧力供給ポンプなどを備えて、圧力により吐出口12から塗布液を吐出してもよい。
また、本実施形態においては、背面電極層26は塗布装置1により電極塗布液を塗布して形成していたが、光起電力素子を複数個形成して、直列や並列などの電気的接続が必要な場合には、マスク印刷法やスクリーン印刷法を用いても差支えがない。
また、本実施形態においては、背面電極層26は塗布装置1により電極塗布液を塗布して形成していたが、第2のp型半導体層25とオーミック接触する電極材料であれば良く、蒸着法あるいはスパッタリング法により、Au、Agなどの金属による被膜を形成してもよい。
本実施形態に係る光起電力素子の概略平面図である。 塗布装置の概略平面図である。 塗布装置による塗布工程を示す図である。 半導体層の膜厚測定箇所を説明する図である。
符号の説明
10 塗布装置
21 透明絶縁性基板
22 透明電極
23 n型半導体層
24 第1のp型半導体層
25 第2のp型半導体層
26 背面電極層

Claims (5)

  1. 電極層を有する基材上に、第1導電型半導体層、第2導電型半導体層を順次積層する工程を有する光起電力素子の製造方法において、
    前記電極層から離間した位置に設けられたスリット形状の部材から塗布液を吐出する塗布手段により、前記電極層上に前記第1導電型半導体層の形成に必要な塗布液を適当量連続的に塗布する第1塗布工程と、
    前記第1塗布工程後に、前記第1導電型半導体層から離間した位置に設けられた前記塗布手段により、前記第1導電型半導体層上に前記第2導電型半導体層の形成に必要な塗布液を適当量連続的に塗布する第2塗布工程と、を有していることを特徴とする光起電力素子の製造方法。
  2. 前記第2塗布工程においては、前記第2導電型半導体層をそれぞれ異なる塗布液溶媒を用いて2層に形成することを特徴とする請求項1に記載の光起電力素子の製造方法。
  3. 前記第1導電型半導体層は、n型半導体層であり、
    前記第1塗布工程は、平均粒径が0.05〜0.3μmの半導体粒子を沸点が100〜200℃の溶媒中に分散させた、粘度が5〜15mpas、表面張力が20〜40mN/mに調整された塗布液を前記電極上に適当量連続的に塗布する工程であることを特徴とする請求項2に記載の光起電力素子の製造方法。
  4. 前記第2導電型半導体層は、p型半導体層であり、
    前記第2塗布工程は、平均粒径が0.05〜0.3μmの半導体粒子を沸点が50〜100℃、及び沸点が100〜200℃の第1混合溶媒中に分散させた、粘度が3〜10mpas、表面張力が20〜30mN/mに調整された塗布液を前記n型半導体層上に適当量連続的に塗布し、
    その塗布した面に、平均粒径が0.05〜0.3μmの半導体粒子を沸点が50〜100℃、及び沸点が100〜200℃の前記第1混合溶媒とは異なる第2混合溶媒中に分散させた、粘度が5〜10mpas、表面張力が20〜40mN/mに調整された塗布液をさらに適当量連続的に塗布する工程であり、
    前記第2塗布工程後に、導電性のカーボンブラックまたは金属微粒子を樹脂溶液中に分散させた塗布液を前記p型半導体層上に塗布する第3塗布工程を有することを特徴とする請求項3に記載の光起電力素子の製造方法。
  5. 前記塗布手段が、毛細管現象を利用するものであることを特徴とする請求項1〜4のいずれか1項に記載の光起電力素子の製造方法。
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