JP2009079413A - 基礎施工法 - Google Patents

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Abstract

【課題】機械据え付け面の水平度の高精度化と工期短縮を両立できるセルフレベリングによる基礎施工法を提供する。
【解決手段】打設された基礎部の上方に液状のセルフレべリング材を打設し、硬化した前記セルフレべリング材の上に機械の設置面を形成する基礎施工法において、前記セルフレベリング材の打設の際に、セルフレベリング材の液面位置を非接触変位計で検出し、検出した液面位置が目標の水平面位置となるように打設量を調整するコントロールすることで、硬化した後のセルフレベリング材表面の位置を所望の位置とする。
【選択図】図4

Description

本発明は、高い据え付け精度を要求される大型の回転機械や産業機械の据え付け工法、特にセルフレベリング性を有する材料(樹脂材)を用いた高精度な機械設置面を形成する基礎施工法に関するものである。
従来、高精度な水平及び高さ方向の位置決めが要求される機械据え付け工法として、コンクリート基礎と機械のベースプレートとの間にテーパライナーや押しネジ等の高さ調整用冶具を入れ、機械を載荷した状態で機械の水平や高さを冶具で調整する方法が知られている。近年、高精度な機械据え付けを簡易的に行うセルフレベリング工法が知られており、セルフレベリング材としてエポキシ樹脂を主成分とするものが、特許文献1に報告されている。
特許文献1の材料は、常温では液体で硬化剤を用いて硬化するエポキシ、アクリル、ポリエステル、ウレタン、フラン等の熱硬化性樹脂とし、実施例での主剤はビスフェノールAジグリシジルエーテル、ビスフェノールFジグリシジルエーテル等分子量300〜500のエポキシベース樹脂に反応性、あるいは非反応性希釈剤を5〜40%添加したものとし、硬化剤は脂肪族アミン、脂環族アミン、芳香族アミン、またはこれらの混合物に3級アミンを0.5〜10%添加したものとしている。セルフレベリング施工条件としては、コンクリート基礎上に骨材入りの樹脂グラウト材を20〜100mmの厚さで打設し、その上に低粘度の樹脂を10mm以下の厚さで打設する。
セルフレベリング施工法による機械据え付けは、下記に示す手順により行われる。
i)基礎コンクリートの施工、硬化養生
ii)基礎コンクリートの下地処理、表面のレイタンス層の除去、プライマー塗布
iii)下地となる樹脂グラウト材打設(型枠設置、樹脂グラウト材流し込み)、硬化養生
iv)セルフレベリング材打設、硬化養生
v)機械載荷
vi)機械芯出し、アンカーボルト締め付け
この様なセルフレベリング基礎施工することで、従来の高さ調整用冶具とセメントグラウト材を使用する工法に比べ高強度で高精度な水平面が短期間で得られるため、工期を大幅に短縮できる。
また、低温領域における低温硬化性が良好なセルフレベリング材の組成としては、特許文献2が知られており、このセルフレベリング材は、ノルボルネン型モノマー及びルテニウム系メタセシス反応触媒を含有し、流体の物性値として5℃おける粘度が2000cps以下であることを特徴とする材料であり、実施例により、圧縮強度が71MPaと高強度で、水平度は0.5mm/mとなる。
特開平3−69723号公報 特開2001−2761号公報
特許文献1で知られているような、エポキシ樹脂を主成分とするセルフレベリング材を用いて機械据え付け面を施工すると、往々にして水平度が出ない、予定した時期に硬化せず工期が遅れてしまう場合がある。その原因、問題点は下記の通りとなる。なお、規定される機械設置に必要な水平度は0.1mm/m以下であり、好ましくは0.05mm/m以下である。
イ)セルフレベリング工法による基礎施工において、セルフレベリング材硬化表面の水平度劣化の原因として、下地の影響が挙げられる。これは、エポキシ樹脂を主成分とするセルフレベリング材の液体から固体となるまでの重力方向の線収縮率2〜3%が影響し、硬化した後のセルフレベリング材表面の位置ずれまたは、下地の樹脂グラウト材硬化面の凹凸がセルフレベリング材硬化表面に表われてしまう。
ロ)機械据え付け施工場所は空調の無い屋内が多く屋外で施工する場合もあるため、季節や昼夜による温度差の影響を受ける。通常セルフレベリング材は、低温環境での硬化速度を早くした冬用の材料と高温環境での硬化速度を遅くした夏用の材料が用意されており、季節や昼夜による施工時の温度により冬用か夏用の材料を選択して用いる。特にエポキシ樹脂を主成分とするセルフレベリング材は低温時に硬化性が低下するため硬化時間短縮のため加熱養生を実施するが、加熱する時の樹脂温度が樹脂材指定の最高温度を超えると硬化反応が過剰に促進してしまい粘度が高くなるため打設後のセルフレベリング性が劣化し、硬化表面に歪が発生し水平度の精度が低下してしまう。また、セルフレベリング材施工部位に温度ばらつきが生じると、施工部位の各位置での硬化速度と熱膨張の差が生じるためセルフレベリング材硬化表面の水平度劣化の原因となる。
ハ)長年稼動した機械の基礎・機械設置面はコンクリートの経年劣化、ベースプレートや鉄筋の腐食等の理由でずれが生じている場合があり、その影響で軸芯がずれて機械故障の要因となることがあるため、ずれが生じた機械の基礎にはコンクリート構造物の補修・補強や機械設置面であるベースプレートの修正が必要である。
本発明の目的は、セルフレベリングによる基礎施工法において、機械設置面の水平度の高精度化と工期短縮を両立できる基礎施工法を提供することにある。
本発明は、基礎部の上方に液状のセルフレべリング材を打設して硬化させ、硬化した前記セルフレべリング材の上に機械の設置面を形成する基礎施工法において、前記セルフレベリング材の打設の際に、セルフレベリング材の液面位置を非接触変位計で検出し、検出した液面位置が目標の水平面位置となるように打設量を調整することを特徴とする。なお、前記非接触変位計でセルフレベリング材の複数箇所の液面位置を検出し、これらの検出された液面位置の差でセルフレベリング状態を判定しても良い。
また、前記基礎部の上方に下層セルフレベリング材を打設し、その上に下層のセルフレベリング材より遅硬化性の上層セルフレベリング材を打設する。なお、前記基礎部上に下地樹脂グラウト材を打設し、その上に速硬化性の下層セルフレベリング樹脂材を打設し、その上に遅硬化性の上層セルフレベリング樹脂材を打設しても良い。
また、前記セルフレベリング材を打設後一定時間は低温とし、その後は昇温する温度パターンを有する加熱器で硬化する。なお、前記加熱器は熱風発生器またはアレイ状に配したパネル状の遠赤外線ヒーターである。
セルフレベリングによる基礎施工法において、機械設置面の水平度の高精度化と工期短縮を両立できる。
次に、本発明実施例の基礎施工法を説明する前に、一般的なセルフレベリングによる施工法を図1、図2で説明する。図1の工程(S−5)と(S−8)の動作状態を図2に示す。
(S−0)〜(S−2)は準備工程で、平面打設形状に沿って型枠8を設置し、工程(S−3)で、基礎コンクリート3表面の接着力を増加させる目的でレイタンス層をグラインダーやチッパーなどで削り取り、さらに表面に凹凸なアンカーパターンを形成する。
(S−4)は打設高さマーキング工程で、図2(1)と図2(2)に示す様に基礎コンクリート3表面に調整ネジ4と5を挿入し、ネジ4と5の頭のレベルを図示しないトランシットやレーザートラッカー等のレベル計測器で計測しながら高さ調整する。調整ネジ4の上端は、下地樹脂材の打設の目標レベル9となり、調整ネジ5の上端は、セルフレベリング材の打設の目標レベル10となる。これらの調整ネジ4と5は、打設形状や打設面積等必要に応じて取り付けられる。
(S−5)は下地樹脂グラウト材の打設工程で、図2(1)に示す様に、下地の水平度を許容範囲に追い込むため、樹脂グラウト材6の流し込みとゴムヘラ等を用いた均し作業を繰返して、ネジ4の頭頂部の高さ、すなわち下地打設の目標レベル9まで打設する。打設された下地樹脂グラウト材2は、エポキシ樹脂を主成分とした主剤と硬化剤を混合させて用いる2液混合型の熱硬化性樹脂に、珪砂や金属粉等の骨材を混合させた材料であり、一般的にポリマーモルタルと呼ばれている。
(S−6)〜(S−7)は打設された下地樹脂グラウト材2を硬化させる養生工程であり、硬度が規定値を越え十分な強度となるまで硬化させる。(S−8)はセルフレベリング材の打設工程で、図2(2)の様にネジ5の頭頂部、すなわちセルフレベリング材打設の目標レベル10までセルフレベリング材7を流し込む。流し込み後のセルフレベリング材は1で示すが、低粘度の液体であるために流動性が良好であり、一定の時間が経過すると、打設形状の周囲に設置した型枠8の中に均一に広がり水平面を形成する。セルフレベリング材1は、エポキシ樹脂を主成分とする主剤と硬化剤を混合して用いる2液混合型の熱硬化性樹脂材料である。
(S−9)〜(S−10)はセルフレベリング材1を硬化させる養生工程であり、液体で形成した水平面を維持しながら硬化し、硬度が規定値を越え十分な強度となるまで硬化させる。(S−11)では硬化したセルフレベリング材1より型枠8を除去し、セルフレベリング材1が型枠8と接した面に発生したバリをグラインダー等で削り取る。(S−12)は硬化したセルフレベリング材1の水平度の計測工程で、局所的な傾きを水準器で、全体の傾きをストレッチと水準器の組み合わせで、レベルをトランシットやレーザートラッカーを用いて行う。
(S−13)は硬化したセルフレベリング材1の上への機械の設置工程で、芯出しを実施しアンカーボルト12で固定することでセルフレベリング施工による機械据え付けが完了する。セルフレベリングによる施工法を横型ポンプの基礎に適用した例を図3に示す。基礎は、コンクリート基礎3の表面に下地樹脂グラウト材2、その上にセルフレベリング材1が構成されており、それぞれの材料の境界面は強固に接着されている。下地樹脂グラウト材2とセルフレベリング材1との境界面は、同系の材料のために接着強度は非常に強いが、基礎コンクリート3と下地樹脂グラウト材2との境界面も、下地樹脂グラウト材2の収縮率が小さく、材料同士の接着強度に加え、コンクリート基礎表面凹凸のアンカー効果も付加されているため十分な強度を有している。
セルフレベリング材1の打設形状は材料使用量を抑えるための工夫が必要であるが、横型ポンプの場合の打設形状は、基礎として必要な2枚のベースプレート11の下面と、その間をセルフレベリングするための液体の導通路(H型)から構成して使用量を抑えている。
以下に本発明の実施例1について説明する。図4は、流し込まれた液状のセルフレベリング材1の液面位置を、非接触変位計13で測定しながらセルフレベリング材7を流し込む状態を示している。
非接触変位計13の測定値14を、セルフレベリング材打設の目標レベル10に変換する方法は、打設面上に設置した非接触変位計13の上方の基準面15をトランシット又はレーザートラッカー等のレベル計測器Rで計測し、その計測値を用い非接触変位計13の測定値14をレベル値10相当に補正することで行っている。また、非接触変位計13の測定場所は、打設形状、打設面積に応じて設定すれば良いが、少なくても2箇所で測定し、その差でセルフレベリング状態を判定することが必要である。即ち、非接触変位計13の2箇所での測定値14の差が許容範囲内にあれば、水平にレベリングされていると判定する。
次に非接触計測とセルフレベリング材の流し込み作業を、図4、図5に従い説明する。工程16では、下地樹脂グラウト材2の上層へ液状のセルフレベリング材7の流し込みを打設マーカ5を目指して行い、次の打設位置取得工程17で非接触変位計13のレベル値14を測定し、次いで打設位置判定工程18で打設目標レベル10との偏差を判定する。次の工程21では、判定による偏差が基準値内に収まるまで、調整した量で打設を続ける。ここで、打設位置判定工程18で使用する打設目標レベル10は、セルフレベリング材1の打設厚さと収縮率から、硬化過程での収縮量と熱膨張を補正した値とする。
打設量調整工程21では、打設目標レベル10と非接触変位計13のレベル値14の偏差が基準値以外で打設量が少なければ液を追加投入し、打設量が多ければ液をすくい取る作業となる。工程21で打設量調整作業を行った後は、セルフレベリングするまで一定の時間を待ち、非接触変位計13のレベル値14を測定する必要がある。また、レベル値14が打設目標レベル10近傍においてセルフレベリングされた後の調整量判定は、レベル値14の値が水平面と見なせるため、判定精度が向上する。ここで、セルフレベリング材1は遅硬化性のセルフレベリング材であり、硬化に時間がかかるため高い水平度が得られる。
前記施工法によれば、液状のセルフレベリング材の打設位置を、レベル計により補正した非接触変位計のレベル値より、液面位置を検出しながら目標となる水平面位置まで打設量をコントロールすることで、下地の樹脂グラウト材硬化面に凹凸があっても、セルフレベリング材表面の位置を所望の水平位置とすることができる。
次に本発明の実施例2について説明する。図6に下層セルフレベリング材25の施工フローと、図7に3層構造を有するセルフレベリングによる施工の状態を示す。この例では立型ポンプの基礎がリング形状を有しており、打設位置検出用の4個の非接触変位計13をリング形状に沿って(イ)〜(ニ)に等間隔で設置している。
下層のセルフレベリング材の施工の流れを図6の施工フローに従い説明する。図1の(S−7)の工程で形成した下地樹脂グラウト2の凹凸が大きく、下地としての水平度が基準値を下回る場合、工程22で速硬化性の下層セルフレベリング材1bを打設の目標レベル26まで流し込む。ここで、下層セルフレベリング材1bの打設目標レベル26の設定は、下地2の最頂部が隠れる程度で良いため、厳密に決める必要は無い。
次に工程23で、速硬化性の下層セルフレベリング材1bの防塵・防風養生を行い、硬化を促進する目的でヒーターによる加熱養生を行う。最後に工程24で、速硬化性の下層セルフレベリング材1bの硬度を確認して、次の(S−8)工程で前記下層セルフレベリング材1bの上に遅硬化性の上層セルフレベリング材1aの打設工程に移る。上層セルフレベリング材1aは、下層セルフレベリング材1bより硬化速度が遅いため、高い水平度が得られ、最終的に精度の高い水平度の基礎が実現できる。
前記速硬化性の下層セルフレベリング材1bの硬化面の水平度は、前記上層セルフレベリング材1aの水平度に及ばないが、セルフレベリング性があるため、下地樹脂グラウト2の手仕上げによる多少の凹凸があっても対応できるので、手仕上げの効率を上げることができる。
(S−8)のセルフレベリング材1a打設工程の流れは、実施例1のセルフレベリング材1の打設工程と同様なので、説明を省略する。なお、本実施例の様なリング状の打設形状で特に大径の場合は、セルフレベリング材の打設する流路長が長くなるため、セルフレベリング完了までに時間を要する。そのため、セルフレベリング材7の流し込みは、複数の打設高さマーキング部位となる各調整ネジ5及び各非接触変位計13の位置において並行して行うことが必要である。
実施例2では、コンクリート基礎上の据え付け面がコンクリート基礎から、下地樹脂グラウト材、速硬化性の下層セルフレベリング材、遅硬化性の上層セルフレベリング材の3層構造とすることで、下層セルフレベリング材で水平度を得て、更にその上に上層のセルフレベリング材を打設するので、より高精度な水平度を得ることができる。
次に本発明の実施例3について説明する。低温環境下でセルフレベリング施工を行う場合の加熱養生として、熱風発生器を用いた状態を図8に示す。図1の(S−9)のセルフレベリング材1の防塵・防風・保温養生の工程において、本実施例では打設が完了したセルフレベリング材1の表面を防塵・防風シート28で覆い、その外側に養生テント29を張る。
熱風発生器27により設定温度の熱風を養生テント29内にダクト30を経由して送風し、熱交換された養生テント内の空気を吸引口31から吸引して循環させて、養生テント29内及び防塵・防風シート28内のセルフレベリング材1の樹脂温度を加熱する。セルフレベリング材1の温度の計測は、熱電対32等の温度計をセルフレベリング材1内に差し込んで行い、合せて熱風発生器27にフィードバックをかけることで熱風の温調も行える。
図10に養生温度におけるセルフレベリング材1の圧縮強度発現特性を示す。この特性によれば、セルフレベリング材1の養生温度が高い程、強度発現が速く(実線42)、逆に養生温度が低いと、強度発現に時間を要する(破線47)。養生期間短縮のためには、必要な強度G(レベル44)が早く得られる養生温度42で加熱すればよいが、実際は各材料に材料タイプ固有の温度リミット値があり、これを越えてしまうと水平度が劣化する原因となる。そして該温度リミット値は、セルフレベリング材1の打設直後から一定時間に該当する温度リミット値と、その後の温度リミット値の2点があり、打設後の樹脂温度がそれぞれの温度リミット値を超えると、硬化面に歪や皺が発生し水平度が著しく低下してしまう。
これらについて検討の結果、液状のセルフレベリング材を打設直後から数時間を自己発熱による温度上昇を含めて樹脂材指定の最高温度以下を維持し、その後は樹脂材指定の最高温度以上で加熱しても水平度への影響が小さいことを見出した。従って、セルフレベリング打設直後から一定時間は低温とし、一定時間後は昇温する温度パターンに温度調節された熱風発生機により加熱することで、硬化が促進されて養生期間が短縮され、また硬化後のセルフレベリング材表面が要求される水平度も満足できる。
図9に硬化促進を行うときの加熱温度プロファイル図を示す。ここで、セルフレベリング材1は、打設場所の室温34において、打設直後の室温及び樹脂温度以上の温度リミット値(E)を持つ種類とする。セルフレベリング材1は、打設後から一定時間(C)加熱を行わず、その後温度リミット値(E)を越えない温度で一定時間(D)加熱される。ここで一定時間(C)は、セルフレベリング材1の時間と共に変化する粘度の特性から、予め決めておくものとする。そして、セルフレベリング材1の加熱は、セルフレベリング材1の表面の硬度を39の時点で確認し、硬度が規定硬度を超えた場合加熱を時点40まで継続し、その後は加熱を停止して放置し、室温まで自然冷却させて41時点で終了となる。
このように、硬化促進温度プロファイルを用いることで、セルフレベリング材1の硬化した表面の水平度を劣化させずに、硬化養生時間を短縮させることができる。
次に本発明の実施例4について、加熱器として遠赤外線を用いる例を説明する。図11に示す様にパネルヒーター加熱器48をセルフレベリング材1の打設形状に合わせて配列する。パネルヒーター加熱器による加熱では、セルフレベリング材1の主成分であるエポキシ樹脂が遠赤外線を良く吸収するため、材料1自体を加熱するには効率の良い方法である。また、加熱面を全体にわたって温度差を小さくするため、熱源を面状にできる点でも有効である。
パネルヒーター加熱器による構成としては、実施例3と同様にセルフレベリング材1の打設後に防塵・防風養生シート28を設置して、セルフレベリング材1上の一定の高さにアレイ状にパネルヒーター加熱器48を配置する。パネルヒーター加熱器48は、セルフレベリング材1に近接させた熱電対温度計32からの温度を、フィードバックとして入力される温調器49により温度が制御される。50は電力供給線である。
次に本発明の実施例5について説明する。図12に立型ポンプのベースプレート傾き修正を行うセルフレベリング施工による基礎の構成図を示す。既設の樹脂グラウト2またはセメントグラウト上に設置した立型ポンプのベースプレート11は、経年劣化等の原因で水平度が劣化して傾き59が生じており、そのままの状態で機械を運転すると振動増加、機器故障の原因となるため、ベースプレート11の水平度を修正する必要がある。
通常ベースプレート11の水平度を修正する場合は、劣化した基礎部を削り取り再施工を行うが、劣化の状態によりベースプレート11の上にセルフレベリング材1を打設して水平度な機械設置面を構築する補修方法がある。
図13に立型ポンプのベースプレート傾き修正を行うセルフレベリング施工フローの変更部分を示す。立型ポンプのベースプレート上へのセルフレベリング施工手順は、(S−30)〜(S−32)工程で打設形状の型枠を設置し、(S−33)工程でベースプレート11上の錆をサンダーによる研磨等で落とし、脱脂、プライマー塗布等の表面処理を行い、(S−34)工程でネジを打ち込み高さを調節する打設高さのマーキングを行うことで、打設準備完了となる。(S−35)工程以降は前述したセルフレベリング材1の施工と同様であるため省略する。この様に水平度が劣化した機械据え付け面を、短工期で高精度な水平面に修正することができる。
一般的なセルフレベリング基礎施工のフローチャート。 同じく打設高さマーキングとセルフレベリング材の状態を説明する基礎断面図。 横型ポンプに適用したセルフレベリング基礎の説明図。 実施例1の非接触変位計を用いて打設する状態の説明図。 同じくセルフレベリング材を打設するフローチャート。 第2実施例の下層のセルフレベリング材を打設するフローチャート。 同じく基礎構成を説明する図。 第3実施例の加熱養生時の機器配置を説明する図。 同じく硬化促進を行うときの加熱温度プロファイル図。 同じく養生温度を変えたときの圧縮強度が発現する特性図。 第4実施例の遠赤外線加熱器で加熱養生するときの機器配置の説明図。 第5実施例のベースプレート傾きを修正施工の基礎構成図。 同じくフローチャート。
符号の説明
1,1a、1b…セルフレベリング材、1a…上層セルフレベリング材、1b…下層セルフレベリング材、2…下地樹脂グラウト材、3…基礎部、13…非接触変位計、27、48…加熱器。

Claims (6)

  1. 基礎部の上方に液状のセルフレべリング材を打設して硬化させ、硬化した前記セルフレべリング材の上に機械の設置面を形成する基礎施工法において、
    前記セルフレベリング材の打設の際に、セルフレベリング材の液面位置を非接触変位計で検出し、検出した液面位置が目標の水平面位置となるように打設量を調整することを特徴とする基礎施工法。
  2. 請求項1記載の基礎施工法において、前記非接触変位計でセルフレベリング材の複数箇所の液面位置を検出し、これらの検出された液面位置の差でセルフレベリング状態を判定することを特徴とする基礎施工法。
  3. 請求項1又は2記載の基礎施工法において、前記基礎部の上方に下層セルフレベリング材を打設し、その上に下層のセルフレベリング材より遅硬化性の上層セルフレベリング材を打設することを特徴とする基礎施工法。
  4. 請求項3記載の基礎施工法において、前記基礎部上に下地樹脂グラウト材を打設し、その上に速硬化性の下層セルフレベリング樹脂材を打設し、その上に遅硬化性の上層セルフレベリング樹脂材を打設することを特徴とする基礎施工法。
  5. 請求項1から4のいずれかに記載の基礎施工法において、前記セルフレベリング材を打設後一定時間は低温とし、その後は昇温する温度パターンを有する加熱器で硬化することを特徴とする基礎施工法。
  6. 請求項5記載の基礎施工法において、前記加熱器は熱風発生器またはアレイ状に配したパネル状の遠赤外線ヒーターであることを特徴とする基礎施工法。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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