JP2009078192A - 石綿含有建材の無害化処理方法及び石綿含有建材を加熱処理して得られる漆喰組成物 - Google Patents

石綿含有建材の無害化処理方法及び石綿含有建材を加熱処理して得られる漆喰組成物 Download PDF

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Abstract

【課題】解体現場で回収された石綿含有建築材料を、石綿と他の建築材料を分別することなく、粉砕・焼成することにより、漆喰材として再生(リサイクル)利用する。
【解決手段】経年変化により炭酸化が進んだ石綿含有セメント建材を粉砕後、焼成することにより前記石綿含有セメント建材を無害化及び脱炭酸化し、生石灰を主成分とする組成物を得ることを特徴とする石綿含有建材の無害化処理方法。経年変化により炭酸化が進んだ石綿含有セメント建材を3〜5mm全通に粉砕後、800〜1100℃で30分以上焼成することが好ましい。経年変化により炭酸化が進んだ石綿含有セメント建材を粉砕後焼成することにより、前記石綿含有建材を無害化及び脱炭酸化した生石灰を主成分とする組成物を消化して得られることを特徴とする漆喰組成物。
【選択図】なし

Description

本発明は、建築物などに使用されている石綿含有セメント建築材料の無害化を行うとともに、前記建材中に存在する炭酸カルシウムを生石灰に変換する処理方法、及びこの処理で得られる生石灰を主成分とする組成物を消化(水和)することにより得られる塗布作業性に優れた漆喰組成物に関する。
石綿含有建築材料は、主なものとして石綿とセメントを主原料とした、波型石綿スレート、石綿スレートボード、押出成形セメント板などが建築材料として利用されてきた。しかしながら、石綿は呼吸器への吸入により長年の潜伏期間を経て肺がんや中皮腫を発症する恐れがあることから現在は石綿を配合する製品の製造及び使用が禁止されている。以下では、石綿とセメントを主原料とした石綿含有建築材料を「石綿含有セメント建材」という。
石綿含有セメント建材は長年使用されてきており、既に解体、処分されたものもあるが、約4000万トンと推計される膨大な量が建築物にストックとして存在しており、今後、建築物の老朽化等により解体され、年間100万トン以上の廃棄物となって発生することが予測されている。このようなことから、今後、建築物の解体、改修により発生する大量の廃棄物の処理は、社会的に大きな問題になると考えられる。石綿含有セメント建材は、従来から行われている処分場での埋立てや溶融処理によるだけでは、処理が円滑に進まず不法投棄が懸念されることから、安全かつ迅速に無害化できる処理技術の開発が望まれている。
しかしながら、石綿を無害化する技術は種々開発されているものの、処分場へ最終処分することなく、有効に再生利用することを可能とする方法は少ないのが現状である。
特許文献1には、電気ガラス溶融炉の中に、アスベストの分解温度より高い温度で溶融ガラスの本体を維持し、アスベストを炉に供給し、少なくとも1000℃の温度で炉から溶融ガラスを取り出す廃棄アスベストのガラス化方法が記載されている。
溶融処理方法としては、前記の他に、特許文献2、特許文献3、特許文献4など多数の技術が出願されている。
特許文献5には、石綿セメント製品を600〜1450℃の温度で、15分〜2時間加熱処理した石綿セメント製品の加熱処理品であって、X線回折による石綿のピークが不在であり、且つガラス状固化物が不在であることを特徴とする水硬性粉体組成物が記載されている。
また、特許文献6には、石綿スレートを粗粉砕処理し、粗粉砕処理した石綿スレートにカルシウム質粉末及び/又はシリカ質粉末を添加してCa/Siモル比が2.0以上2.8以下となるように調整し、次いで微粉砕処理した後、600℃以上1100℃以下で焼成することにより、β−CSを主成分とするセメントを生成させることを特徴とする石綿スレートの非石綿化処理方法が記載されている。
一般に、石綿含有セメント建材は、焼成により、セメント水和物が脱水し、CS系の鉱物となり、再水和性を有するようになることが知られている。具体的には、石綿含有建築材料の焼成により、2CaO・SiO(CS)、CaO(酸化カルシウム)、2MO・SiO(フォルステライト)、MgO・SiO(エンスタタイト)に変化する。焼成により石綿含有セメント建材中の石綿は、フォルステライト、エンスタタイトに変化する。
特公平4−28648号公報 特開昭62−237984号公報 特開平2−303585号公報 特開平3−60789号公報 特許第3198148号公報 特開2004−137139号公報
しかしながら、前記の溶融処理を含め、高温で溶融・焼成して石綿又は石綿含有建築材料を無害化することは、多量のエネルギーを必要とし、処理時に二酸化炭素を排出するなど、石綿又は石綿含有建築材料の無害化と引き換えに環境面において非常に大きな影響を及ぼすことが避けられない。また、溶融によるものは溶融し固化したものを安全に廃棄することが目的であり、得られた廃棄物の再利用まで想定しているものは少なかった。
また、特許第3198148号、特開2004−137139号公報は、石綿セメント製品廃棄物から得られる水硬性の組成物を得ることを目的としており、廃棄物の有効利用を図るものであるが、焼成処理により大量エネルギーと二酸化炭素を排出することを考えれば、溶融処理と同じように有効なリサイクル手段とは言いがたい。
本発明は、このような問題点を解決し、建築物などに使用されている石綿含有セメント建材の無害化を行うとともに、吸放湿性に優れた生石灰を主とする組成物に変換して再生利用(リサイクル)を行うことを目的とする。また、本発明は、焼成によって発生する二酸化炭素の有効活用も目的とする。さらに本発明では、石綿含有セメント建材から石綿を分別することなく、処理することを目的とする。
本発明は、下記の手段により上記の課題を解決した。
(1)経年変化により炭酸化が進んだ石綿含有セメント建材を粉砕後、焼成することにより前記石綿含有セメント建材を無害化及び脱炭酸化し、生石灰を主成分とする組成物を得ることを特徴とする石綿含有建材の無害化処理方法。
(2)経年変化により炭酸化が進んだ石綿含有セメント建材を3〜5mm全通に粉砕後、800〜1100℃で30分以上焼成することにより前記石綿含有セメント建材を無害化及び脱炭酸化し、生石灰を主成分とする組成物を得ることを特徴とする石綿含有建材の無害化処理方法。
(3)経年変化により炭酸化が進んだ石綿含有セメント建材の焼成により発生する二酸化炭素を用いて石綿含有セメント建材を二酸化炭素の雰囲気下で処理して炭酸化し、炭酸化した石綿含有建材を焼成により無害化及び脱炭酸化し、生石灰を主成分とする組成物を得ることを特徴とする石綿含有建材の処理方法。
(4)経年変化により炭酸化が進んだ石綿含有セメント建材を粉砕後焼成することにより、前記石綿含有建材を無害化及び脱炭酸化した生石灰を主成分とする組成物を消化して得られることを特徴とする漆喰組成物。
本発明の石綿含有セメント建材の無害化方法により、石綿含有セメント建材の中の石綿を他の建材成分と分別することなく安全に石綿含有セメント建材を処理することができ、しかも得られる非石綿化された生石灰を主成分とする処理物は、塗布作業性に優れた漆喰組成物として再利用することが可能となる。
以下、本発明の実施形態について説明する。
波形スレート等の石綿含有セメント建材は、長期間の使用による経年変化によりセメント中の石灰分が空気中の二酸化炭素と反応して徐々に炭酸化が進行し、材料中に炭酸カルシウムが増量している。炭酸化(中性化ともいう)は、建材の表面から反応が始まり、その深さは、経過時間の平方根に比例すると言われている。一般的な建材材料のライフサイクル(20〜30年)の期間、炭酸化は進行を続ける。炭酸化は、建材の施工箇所や種類によって、炭酸化の度合が異なるので、経年による炭酸カルシウムの生成量を表すことは困難であるが、中性化の深さは一般的に下記の式で表される。
Figure 2009078192
本発明では、このような炭酸化した石綿含有セメント建材を粉砕後、加熱処理することにより、石綿を無害化するとともに炭酸カルシウムを生石灰とする。炭酸カルシウムは加熱処理により分解して生石灰と二酸化炭素を生成する。そして、この生石灰を消化することにより、塗布作業性に優れた漆喰組成物を得るものである。生石灰の消化は、生石灰に水を加えて混合すると水酸化カルシウムが生成し、その水酸化カルシウムは難溶性であって、それを含有する組成物は自硬性を有する。なお、炭酸カルシウムの熱分解温度は825℃とする説など諸説があり、炭酸カルシウムの熱分解反応は二酸化炭素の分圧との関係で進行が決まる。
具体的には、前記石綿含有建材を3〜5mm全通に粉砕後、800〜1100℃で30分以上焼成することにより、前記石綿含有建材を無害化及び脱炭酸化し、生石灰を主成分とする組成物を得ることができる。その加熱温度は、重要であって、石綿を無害化できるものである必要があり、加熱時間との関係で、温度を設定する必要がある。
また、石綿含有セメント建材の焼成により発生する二酸化炭素を用いて、その二酸化炭素の雰囲気下で石綿含有建材を処理してその炭酸化促進に用い、この処理石綿含有建材を焼成により無害化及び脱炭酸化し、生石灰を主成分とする組成物を得ることを特徴とする石綿含有建材の処理方法により、焼成により排出される二酸化炭素の有効利用を図ることが可能となる。この炭酸化により石綿含有セメント建材の石灰分で炭酸化されていなかったものも炭酸化をすることができ、その後の無害化及び脱炭酸化において生成する生石灰の量を増加させることができ、得られる漆喰組成物の性質をさらに良好なものとすることができる。
さらに、石綿含有セメント建材を粉砕後、焼成して得られた組成物をそれに水を加えて消化することにより塗布作業に優れた漆喰組成物を得ることができる。
本発明の無害化処理に使用する石綿含有セメント建材は、特に限定されないが、波型石綿スレート、セメント系ボード、耐火被覆材などのセメントが配合されているものが好適であるとともに、結晶質シリカを含有しないものか、あるいはその含有率が低いものが特に好適である。結晶質シリカの含有量は10質量%以下であることが好ましい。また、鉄骨材料等に吹付け工法で被覆された断熱・保温材料等も本発明の石綿含有セメント建材の対象となり、要するに建築分野で使用されたセメントが配合された石綿含有セメント建材の全てが本発明の対象材料となる。
尚、一般的な石綿含有建材の配合例としては、石綿スレートでは、セメント65〜85%、石綿が15〜35%である。さらに有機質繊維が1.5〜4.5%以内で含まれている場合もある。普通ポルトランドセメント中のCaO量は、約60%であり、水和によって生成する消石灰や水和生成物等が経年変化で炭酸化していくことを考慮すると、石綿含有建材中のセメント含有量が40%程度あれば、得られる生成物は漆喰組成物として利用可能である。但し、水和生成物の全てが炭酸化するには長い年月を要するので、セメント量は多いほど望ましい。通常石綿スレートが含有するセメント量は65%以上であり、漆喰への再生利用には充分である。
さらに、本発明の無害化処理における石綿含有セメント建材の炭酸カルシウムの生成量は、30%以上生成していることが望ましい。30%以上生成している場合には、そのまま熱分解を行うことにより、必要な量の生石灰を生成させることが出来る。30%未満の
場合には、熱分解前に炭酸ガスで処理して、炭酸カルシウムに生成量を高める必要がある。
石綿含有セメント建材の無害化及び脱炭酸化を効果的に行うためには、加熱処理前に石綿含有建材を5mm全通、好ましくは3mm全通の粒度に粉砕しておくことが望ましい。5mmを超える粒度にすると加熱処理が内部まで均等化せず、加熱処理がばらつき、無害化や脱炭酸が不十分となる恐れがある。
石綿含有セメント建材を粉砕するための粉砕機の種類は特に限定されないが、二軸破砕機やハンマーミルの使用が好適である。粉砕時の石綿の飛散を防止するために、粉砕時の散水や集じん装置の設置、更に粉じんは、バッグフィルターやHEPAフィルターを使用して捕集した後、排気することが必要である。
石綿の無害化及び炭酸カルシウムの脱炭酸化を確実に行うためには、粉砕による前処理を行った後、800℃〜1100℃の温度で30分以上、好ましくは850℃〜1000℃の温度で30分以上60分以下の時間、加熱処理を行う。800℃より低い場合は、炭酸ガスの脱離が不充分となり、石綿の無害化も完結しないことがある。また、1000℃を超えると、生石灰と石綿分解組成物の間で、以下のように酸素酸基交換反応が起こることが知られている(Gypusum &Lime、No.59,(1962))。
MgSiO + 2CaO → CaSiO + 2MgO
MgSiO + CaO → CaSiO + MgO
しかしながら、1000℃までの範囲では、石灰の交換反応により、生成した生石灰が消費されるが、これによるロスは少ないことから、1100℃以下の加熱であれば本発明の処理を行うことが可能である。
ただし、炭酸カルシウムの熱分解は、850℃から開始し、1000℃で完了するとされていることから、生石灰の生成効率を高め、生石灰の生成ロスを少なくするには、前述した850℃〜1000℃で加熱処理を行うことが望ましい。また、加熱は30分以上長く行っても大きな変化はなく、加熱処理時間が長すぎると経済的なロスとなる。
石綿含有セメント建材の加熱処理を行う設備としては、特に限定はないが、トンネルキルン、ロータリーキルン、ローラーハースキルン、シャフト炉等の焼成炉が使用できる。
なお、加熱処理時の石綿の飛散を防止するためには、排ガスは、バッグフィルター、HEPAフィルター等を用いて処理することが必要である。
本発明の加熱処理により生成する主要な物質は、生石灰、フォルステライト(2MgO・SiO)、ビーライト(β−CS)、残留CaCO等であり、その他建材の組成によっては、シリカ等も認められる。通常、生石灰が20〜40質量%、フォルステライト10〜20質量%、ビーライト10〜30質量%、残留CaCO0〜10質量%からなる組成の処理生成物が得られる。
尚、このうちフォルステライトは繊維状の形態をなしており、漆喰組成物の塗布作業性の向上に寄与する。β−CSは、塗布材料の強度を補う程度で、通常のセメント程の強度発現は期待できない。得られた処理物はそのまま使用してもよいが、300μm(50メッシュ)全通となる程度に粉砕することにより、塗材としての作業性や仕上り外観を向上させることができる。
更に、処理物は、質量比で同量以上の水中に入れ、撹拌しながら消化することで、漆喰塗材とするが、エマルジョン樹脂、粉末樹脂、分散剤、消泡剤、繊維、粘土鉱物、シリカ微粉末、メチルセルロースのような増粘剤等の混和材等を添加することで更に保水性を高め、漆喰塗材としての可使時間を伸ばすことができる。とくに、繊維はひび割れ防止やコテ伸び性等に有効であり、パルプ質繊維、セルロース系繊維、ポリエステル系繊維、及びPVA系繊維等の化学繊維、又、麻、わら等の天然繊維を使用できる。
漆喰は、「その全重量比で消石灰、および、又はドロマイトプラスターの重量が30%以上でなければならない」とされており、この条件を満たすためには、生成する生石灰は、消化による重量増を見込んで、24質量%以上必要である。この条件を満たすためには、前述したとおり、建材中のセメント含有量で40%程度あれば充分である。
本発明の処理により、石綿は繊維状形態のフォルステライトに変化する。この繊維状フォルステライトは、細胞毒性試験、動物実験等により、無機繊維状物質としては最も低毒性であり、繊維状物質の発がんに関係するとされる線維化が発生しないことを確認しており、再生利用を行う上での安全性が確保される。
さらに、焼成により発生する炭酸ガスは、石綿含有建材の炭酸化を促進するために利用することで、炭酸ガスの大気中への放出を低減することが可能となる。このため、炭酸化が進んでいない石綿含有建材でも、炭酸化を促進することで生石灰の生成率を向上させることが可能となる。
以下に、実施例を挙げて本発明をさらに詳細に説明するが、本発明の範囲はそれらに限定されるものではない。
実施例1
施工後約20年を経過した石綿含有波形スレート(石綿含有率15.6質量%、炭酸カルシウム含有率34質量%)を二軸破砕機で粗砕したのち、ハンマーミルで7mm全通、5mm全通、3mm全通の粒度に粉砕した。粉砕物を、ロータリーキルンに投入し、第1表に示す条件で、加熱処理を行い、処理後物の石綿含有分析(JlS A 1481)、生石灰及び炭酸カルシウムの残存量(粉末X線回折法)を測定した。分析結果を第1表に示す。
Figure 2009078192
従って、石綿を確実に非石綿化するには、処理温度が800℃以上〜900℃未満の場合は粒度を5mm全通以下、900℃〜1000℃の場合は7mm以下とする必要がある。
実施例2
実施例1と同じ石綿含有波形スレートの粉砕品(3mm全通品)を、実施例1と同様に800〜1000℃で加熱処理を行い、処理後物を粉砕した後に左官用メチルセルロースを0.2%、再乳化樹脂粉末を1%添加し水を加えて塗材のフロー値を180mmに調整し、こて塗りによる作業性を調査した。結果を第2表に示す。
なお、コテ塗りの作業性は下記基準で判定した。
◎:塗布作業が軽く容易
○:塗布作業に問題なし
△:塗布作業がやや困難
又、仕上げ外観は下記基準で判定した。
◎:コテ痕が残らず、平滑性に優れる。
○:コテ痕は殆ど残らない。
△:コテ痕が明確に残る。
Figure 2009078192
その結果、800〜1000℃で加熱処理し、粉砕粒度が50メッシュのサンプルNo.11〜13は作業性及び仕上外観共に良好であった。しかし、粉砕粒度が20メッシュのサンプルNo.14は仕上外観で劣り、1100℃で加熱処理し粉砕粒度が50メッシュのサンプルNo.15は作業性に問題があった。
従って、石綿含有建築廃材を特定の加熱処理温度と粉砕粒度を選択して処理した場合に、漆喰塗材としてより一層利用できることが分かった。
本発明の処理による石綿含有セメント建材からの、生石灰を主成分とする再生(リサイクル)材料は、石綿の有害性を消失させた上で、漆喰材としての使用が可能となる。又、本発明の再生漆喰材料は、繊維状の形態を有するフォルステライトを含有するので、漆喰組成物の塗布作業性の向上に寄与する。それ故、漆喰と殆ど変わらない建築用材料として活用することが可能となる。

Claims (4)

  1. 経年変化により炭酸化が進んだ石綿含有セメント建材を粉砕後、焼成することにより前記石綿含有セメント建材を無害化及び脱炭酸化し、生石灰を主成分とする組成物を得ることを特徴とする石綿含有建材の無害化処理方法。
  2. 経年変化により炭酸化が進んだ石綿含有セメント建材を3〜5mm全通に粉砕後、800〜1100℃で30分以上焼成することにより前記石綿含有セメント建材を無害化及び脱炭酸化し、生石灰を主成分とする組成物を得ることを特徴とする石綿含有建材の無害化処理方法。
  3. 経年変化により炭酸化が進んだ石綿含有セメント建材の焼成により発生する二酸化炭素を用いて石綿含有セメント建材を二酸化炭素の雰囲気下で処理して炭酸化し、炭酸化した石綿含有建材を焼成により無害化及び脱炭酸化し、生石灰を主成分とする組成物を得ることを特徴とする石綿含有建材の処理方法。
  4. 経年変化により炭酸化が進んだ石綿含有セメント建材を粉砕後焼成することにより、前記石綿含有建材を無害化及び脱炭酸化した生石灰を主成分とする組成物を消化して得られることを特徴とする漆喰組成物。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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CN104722553A (zh) * 2009-06-19 2015-06-24 国立大学法人宇都宫大学 标准处理表和对含石棉材料进行无害化的处理方法的确定方法

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