JP2009077516A - モータの回転速度算出方法及びワイパ装置 - Google Patents

モータの回転速度算出方法及びワイパ装置 Download PDF

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Abstract

【課題】コストアップやモータの全体的な制御精度の低下を招来することなく、モータ低速域における速度検出精度を向上させる。
【解決手段】ワイパ装置1は、MRセンサ22a,22bの検出値をデジタル値に変換したAD値に基づいてアーム速度(モータ回転速度)を算出しモータ3a,3bの駆動制御を行う。制御マイコン5a,5bは、過去のAD値と現在のAD値とを比較し、両者の差が所定値を超えている場合のみアーム速度を算出する。すなわち、AD値を得た場合には、AD変換インターバル時間の積算値を求めると共に(S2)、AD値の変化量を算出する(S3)。AD値の変化量と所定の閾値とを比較し(S4)、AD値変化量が閾値を超えている場合には、AD値変化量とAD変換インターバル時間の積算値とから、アーム速度を算出し(S5)、その値に基づいてモータの駆動制御を行う。
【選択図】図5

Description

本発明は、モータの回転速度算出技術に関し、特に、車両用ワイパ装置に使用されるモータに適用して有効な技術に関する。
近年、自動車等の車両用ワイパシステム、特に対向払拭型(オポジットタイプ)のワイパシステムでは、特許文献1のように、運転席側と助手席側の各ワイパアームを個別にモータ駆動する方式が採用されている。このようなワイパシステムでは、左右のワイパブレード(以下、適宜ブレードと略記する)が払拭面上で干渉しないように、各ワイパアームの位置や速度を見ながら、左右2つのコントローラによってモータを個別に制御している。この場合、各アームの速度は、モータユニットに配されたMRセンサにより、モータ回転角度を検出し、この角度データに基づいて算出される。左右のコントローラは、互いに通信を行いながら速度データや位置データを交換して各モータを同期制御し、両ブレード間が予め設定された目標角度差となるように左右のモータを制御する。
また、特許文献2には、対向払拭型ワイパ装置におけるブレード速度制御方法が記載されている。そこでは、それぞれ別個のモータによって駆動される左右のブレードの速度を、モータの回転に伴って連続的に出力される複数のパルス信号の周期を平均化して求めた周期データに基づいて制御している。この場合、周期データは、パルスの立ち上がりを起点とする1周期と、パルスの立ち下がりを起点とする1周期とを、半周期ずつ重畳させつつ連続的に積算して算出される。これにより、特許文献2のワイパ装置では、複数パルス周期の平均値である周期データを短期間で取得することが可能となり、より安定したブレード速度制御を実現している。
特開平11−301417号公報 特開2002-264774号公報
ところが、このような制御形態の場合、MRセンサから得られる角度データの精度が低いと、ブレード速度の分解能が低くなり、制御精度が低下するという問題がある。特に、低速域ではMRセンサによる検出値の変化が少なく、制御周期毎に角度データが変化せず、ブレード速度を有効に算出できなくなる。例えば、10ビット分解能の制御マイコンを使用する場合、2msサンプリングの制御周期のとき、モータ回転数が7.3rpm以下になると角度データに変化が生じなくなり、速度変化を捉えられなくなる。このため、ブレード反転時や起動時のようにモータ速度が小さくなる部位では、モータ速度を正確に把握できず、停止判定にかかる時間が長くなり、モータロックやオーバーラン、反転音等への対応が難しくなるという問題があった。
この場合、例えば、制御マイコンとして、14ビット分解能のものを使用すれば、0.43rpmまで速度変化を捉えることができるが、部品価格が高くなりコストアップの一因となる。また、回転センサを導入してモータ軸の回転角度を捉えれば、制御精度も向上するが、この場合も、部品点数増大等によりコストアップは避けられない。さらに、制御周期を長くすれば、その分、低速域まで角度データの変化を捉えることが可能となるが、全体的に制御精度が低下し、デメリットの方が大きい。
本発明の目的は、コストアップやモータの全体的な制御精度の低下を招来することなく、モータ低速域における速度検出精度を向上させることにある。
本発明のモータの回転速度算出方法は、モータの回転角度に応じた検出値を出力する角度検出手段を備え、前記検出値をデジタル値に変換したAD値に基づいて前記モータの回転速度を算出するモータ回転速度算出方法であって、過去に取得した前記AD値と現在の前記AD値とを比較し、両者の差が所定の閾値を超えている場合、前記両AD値の差と、両AD値間の時間的間隔に基づいて、前記モータの回転速度を算出することを特徴とする。
本発明にあっては、過去に取得したAD値と現在のAD値との差が所定の閾値を超えた時点でモータの回転速度を算出するため、AD値に変化の少ない低速域においても速度変化を確実に検出することができる。また、AD値に一定以上の変化が生じた場合にのみ回転速度の算出処理が実行されるため、速度算出処理のタイミングを一定周期で固定する必要がなく、その分、制御装置の負荷を低減できる。
本発明のモータのワイパ装置は、制御回路によって駆動制御されるモータと、前記モータの回転角度に応じた検出値を出力する角度検出手段と、前記モータによって駆動されるワイパアームとを備え、前記制御回路は、前記角度検出手段の検出値をデジタル値に変換したAD値に基づいて前記モータの回転速度を算出し、前記モータの駆動制御を行うワイパ装置であって、前制御回路は、過去に取得した前記AD値と現在のAD値とを比較し、両者の差が所定値を超えている場合、前記両AD値の差と、両AD値間の時間的間隔に基づいて、前記モータの回転速度を算出する速度算出処理部を有することを特徴とする。
前記ワイパ装置において、第1制御回路によって駆動制御される第1モータと、前記第1モータの回転角度に応じた検出値を出力する第1角度検出手段と、前記第1モータによって駆動される第1ワイパアームと、前記第1制御回路と信号線を介して接続された第2制御回路によって駆動制御される第2モータと、前記第2モータの回転角度に応じた検出値を出力する第2角度検出手段と、前記第2モータによって駆動される第2ワイパアームとを設けると共に、前記第1制御回路に、過去に取得した前記AD値と現在のAD値との差が前記所定値を超えている場合前記両AD値の差と、両AD値間の時間的間隔に基づいて、前記第1モータの回転速度を算出する第1速度算出処理部を設け、前記第2制御回路に、過去に取得した前記AD値と現在のAD値との差が前記所定値を超えている場合、前記両AD値の差と、両AD値間の時間的間隔に基づいて、前記第2モータの回転速度を算出する第2速度算出処理部を設けるようにしても良い。
また、前記第1及び第2速度算出処理部のそれぞれに、過去に取得した前記AD値を格納する記憶部と、前記過去のAD値と現在のAD値との差を求め、この差と所定の閾値とを比較するAD値比較部と、前記過去のAD値と現在のAD値との間の時間的間隔を計上する時間差算出部と、前記過去のAD値と現在のAD値との差が前記閾値を超えた場合に、前記両AD値の差と、両AD値間の時間的間隔に基づいて、前記モータの回転速度を算出する速度演算部とを設けても良い。
本発明のモータ回転速度算出方法によれば、過去に取得したAD値と現在のAD値との差が所定の閾値を超えている場合にモータの回転速度を算出するため、AD値に変化の少ない低速域においても速度変化を確実に検出することができ、より細かなモータ制御が可能となる。また、AD値に一定以上の変化が生じた場合にのみ回転速度の算出処理が実行されるため、速度算出処理のタイミングを一定周期で固定する必要がなく、その分、制御装置の負荷を低減させることが可能となる。
本発明のワイパ装置によれば、過去に取得したAD値と現在のAD値との差が所定の閾値を超えている場合にモータの回転速度を算出する速度算出処理部を設けたので、AD値に変化の少ない低速域においても速度変化を確実に検出することができ、より細かなモータ制御が可能となる。このため、モータ速度が遅くなるワイパ反転時においても、より高精度な速度制御が可能となり、反転音の低減や、停止位置精度の向上を図ることが可能となる。
また、AD値に一定以上の変化が生じた場合にのみモータ回転速度の算出処理が実行されるため、速度算出処理のタイミングを一定周期で固定する必要がなく、その分、制御装置の負荷を低減させることが可能となる。さらに、モータの制御周期中に常時AD変換と速度算出処理用の時間を設ける必要がないため、制御サイクルを短くすることができ、より高精度なワイパ制御が可能となる。
以下、本発明の実施例を図面に基づいて詳細に説明する。図1は、本発明の一実施例であるワイパ装置のシステム構成を示す説明図であり、本発明によるモータ回転速度算出方法が適用される。図1のワイパ装置1は、DR側とAS側のワイパブレード2a(第1ワイパブレード),2b(第2ワイパブレード)を対向配置したいわゆる対向払拭型のワイパ装置となっている。DR側とAS側にはそれぞれDR側モータ(第1モータ)3aとAS側モータ(第2モータ)3b(以下、モータ3a,3bと略記する)が別個に設けられている。なお、符号における「a,b」は、それぞれDR側とAS側に関連する部材や部分であることを示している。
ブレード2a,2bには図示しないブレードラバー部材が取り付けられており、このラバー部材を車両のフロントガラス上に密着させて移動させることにより、図1に破線にて示した払拭領域11a,11bに存在する水滴等が払拭される。ブレード2a,2bは、ワイパ軸12a,12bの先端に固定されるワイパアーム13a,13bに支持されており、モータ3a,3bを駆動源とする駆動系14a,14bによって、左右に揺動運動を行う。駆動系14a,14bは、モータ3a,3bと、クランクアーム15a,15b、連結ロッド16a,16b、駆動レバー17a,17bおよびワイパアーム13a,13bからなるリンク機構から構成されている。
ワイパアーム13a,13bが固定されたワイパ軸12a,12bにはさらに、駆動レバー17a,17bが取り付けられている。駆動レバー17a,17bの端部には連結ロッド16a,16bが取り付けられている。連結ロッド16a,16bの他端側は、クランクアーム15a,15bの先端部に接続されている。クランクアーム15a,15bは、モータ3a,3bの減速機構に設けられた出力軸(ウォーム軸)18a,18bに固定されている。モータ3a,3bが駆動され出力軸18a,18bが回転すると、クランクアーム15a,15bが回転し、この動きが連結ロッド16a,16bを介して駆動レバー17a,17bへと伝達される。これにより、モータ3a,3bの回転運動がワイパアーム13a,13bの揺動運動に変換され、ブレード2a,2bが上下反転位置間にて往復動する。
モータ3a,3bはモータユニット4a,4b内に収容されており、モータユニット4a,4b内には、ワイパアーム13a,13bの位置や速度を検出するセンサとして、MRセンサ(図2参照)22a(第1角度検出手段),22b(第2角度検出手段)が設けられている。このMRセンサ22a,22bは、減速機構の出力軸18a,18bの近傍に配置されており、出力軸18a,18bには、MRセンサ22a,22bと対向する形でマグネット21a,21b(図2参照)が取り付けられている。MRセンサ22a,22bは、出力軸18a,18bの回転に伴って出力電圧が変化し、例えば、ワイパアーム13a,13bが下反転位置に来たときに出力電圧値が最大となるように設定される。従って、MRセンサ22a,22bから出力電圧の変化を見ることにより、出力軸18a,18bの回転角度を検出することができ、ワイパアーム13a,13bの現在の位置を把握することが可能となる。
モータユニット4a,4bにはさらに、MRセンサ22a,22bの出力に基づいてワイパアーム13a,13bの位置情報や速度情報を算出する制御マイコン5a(第1制御回路),5b(第2制御回路)が設けられている。DR側のモータユニット4aは、車体側の制御装置であるECU6に接続されている。ECU6からモータユニット4aに対しては、ワイパスイッチのON/OFFやLO,HI,INTなどのスイッチ情報や車速情報などが入力される。モータユニット4a,4b同士の間は通信線7にて接続されており、ECU6に接続されたモータ3aがマスター側となり、通信線7にてモータ3aと接続されたモータ3bがスレーブ側となって両モータの制御が行われる。
両ユニット4a,4bの制御マイコン5a,5bは、通信線7を介して相手方のブレード位置情報を取得する。両マイコン5a,5bは、ワイパアーム13a,13bの位置データや速度データを通信線7を介して交換しつつ、両アームの位置関係や移動速度に基づいて、モータ3a,3bを同期駆動する。すなわち、制御マイコン5a,5bは、相手側のアーム位置や速度を参照しつつ、自身の側のデータに基づきモータ3a,3bを正逆転制御し、ブレード同士が干渉したり、角度差が拡大したりしないようにワイパ装置1を適宜制御する。
図2は、このような制御形態を採るワイパ装置1の制御系の構成を示す説明図である。制御マイコン5a,5bは、図2のような制御系により、所定の制御周期(例えば、2ms)にて、ワイパアーム13a,13bの位置データや速度データを把握し、前述のようなモータ制御を行っている。図2に示すように、モータ3a,3bの回転に伴い、出力軸18a,18bに取り付けられたマグネット21a,21bが回転すると、MRセンサ22a,22bからその磁界変化に応じた電圧信号が出力される。MRセンサ22a,22bの出力信号は、増幅回路23a,23bを介して制御マイコン5a,5bに入力され、A/D変換部24a,24bにてデジタル信号(AD値)に変換される。
A/D変換部24a,24bにて作成されたAD値は、角度算出処理部25a,25bに送られ、出力軸18a,18bの回転角度が算出される。MRセンサ出力値と出力軸回転角度との間には所定の関係があり、角度算出処理部25a,25bは、予め設定された関係に基づき、AD値から出力軸18a,18bの回転角度を算出する。また、AD値は、速度算出処理部26a(第1速度算出処理部),26b(第2速度算出処理部)にも送られ、AD値の変化、すなわち、出力軸18a,18bの回転角度と制御周期に基づき、出力軸18a,18bの回転速度を算出する。
出力軸18a,18bの回転速度とモータ3a,3bの回転速度とは、減速機構の減速比に基づき一定の相関関係がある。従って、出力軸18a,18bの回転速度を求めることにより、モータ3a,3bの回転速度を把握することができる。一方、出力軸18a,18bの回転速度とワイパアーム13a,13bの移動速度との間にも、リンク比等に基づく一定の相関関係がある。従って、出力軸18a,18bの回転速度を求めることにより、ワイパアーム13a,13bの移動速度を把握することができる。当該ワイパ装置1では、MRセンサ22a,22bの出力から求めたAD値を用いて出力軸18a,18bの回転速度を検出することにより、ワイパアーム13a,13bの移動速度を把握する。そして、データ送受信部27a,27bを介して、制御マイコン5a,5b間にて各種データを交換し、それらに基づきモータ3a,3bの動作制御を行う。
図3は、速度算出処理部26aの構成を示す説明図である。なお、速度算出処理部26bもこれと同様の構成となっている。図3に示すように、速度算出処理部26a内には、A/D変換部24aから送られてきたAD値等を格納する記憶部31aが設けられている。記憶部31aには、過去のAD値(N回前のAD値)が記憶されている。速度算出処理部26a内にはまた、N回前のAD値と現在のAD値との差を求め、この差と所定の閾値(速度変換処理実行閾値)とを比較するAD値比較部32aが設けられている。記憶部31aには、RAM部33aとROM部34aが設けられており、速度変換処理実行閾値は、他の制御プログラム等と共にそのROM部34aに格納されている。なお、RAM部33aには前述のN回前のAD値が格納される。さらに、速度算出処理部26a内には、N回前のAD値と現在のAD値との間の時間的間隔を計上する時間差算出部35aが設けられている。
速度算出処理部26aでは、AD値比較部32aにて、現在と過去のAD値の差と速度変換処理実行閾値とが比較される。その際、AD値の差分が閾値を超えた場合には、速度算出処理部26a内に設けられた速度演算部36aにて、AD値の差分と両AD値間の時間的間隔に基づいて、出力軸18aの回転速度、すなわち、ワイパアーム13aの作動速度が算出される。このようにして算出されたワイパアーム13a,13bの位置データや速度データは、通信線7を介して相手方の制御マイコン5a,5bとやり取りされ、それに基づいてモータ3a,3bが同期制御される。
一方、このような制御形態を採ると、前述のように、反転位置などのモータ低速域では、各制御周期におけるMRセンサ22a,22bの出力電圧の変化が小さく、ブレード速度の分解能が低くなり制御精度が低下する。そこで、当該ワイパ装置1では、従来、制御周期毎に行っていたAD値に基づくアーム速度算出処理をAD値の変化に応じて行い、ブレード速度分解能の向上を図ると共に、制御マイコン5a,5bの制御負荷の軽減を図っている。
図4は、アーム速度算出処理のタイミングを示す説明図であり、(a)は従来の方式、(b)は本発明による方式を示している。図4(a)に示すように、従来の制御方式では、各制御周期の冒頭にアーム速度算出処理を行い、そこで得られた速度データに基づいてモータ3a,3bの制御を行っている。この場合、ワイパアーム13a,13bの移動速度は、(今回のAD値−前回のAD値)/制御周期にて算出される。従って、制御周期毎のAD値の変化量が小さいと、制御周期内でAD値に差異が生じず、速度変化を迅速に把握できないおそれがある。
これに対し、本発明による制御方式では、図4(b)に示すように、アーム速度の算出処理をAD値の変化に応じて行うこととし、AD値の変化量が所定値より大きい場合のみ速度算出を行い、アーム速度の変化を迅速に把握できるようにしている。図5は、本発明の制御形態の処理手順を示すフローチャートである。図5の処理は、A/D変換部24a,24bにてAD変換処理が終了した時点で開始される。この場合、AD変換処理は、通常のワイパ制御処理よりも短い周期(例えば、1ms)にて実行され、他の通常制御処理と並行して行われる。そこで、当該処理ではまず、AD変換処理が行われAD値が得られると、ステップS1にて、所定制御周期にて実行されているモータ制御に対し、AD変換終了の割り込みが行われる。
ステップS1にてモータ制御処理内に割り込みを行った後、ステップS2に進み、時間差算出部35aにより、AD変換インターバル時間の積算値を算出する。当該処理では、AD値の変化量が所定値を超えた場合に限りアーム速度の算出処理が行われるため、それが所定値以下の場合には、速度算出処理が見送られる。従って、速度算出処理が実行されるまでの保留時間がここで算出される。すなわち、S2では、これまでのAD変換インターバル時間の積算値に、前回のAD変換処理から今回のAD変換処理までのインターバル時間を加算し、AD変換インターバル時間の積算値を算出する。これにより、ステップS2にて、AD変換インターバル時間の積算値が最新の値に更新される。
このような更新処理を行った後、ステップS3に進み、AD値比較部32aにてAD値の変化量を算出する。この場合、AD値変化量は、AD変換インターバル時間の積算が開始された時点のAD値と今回のAD値との間の変化量を意味しており、積算開始がN回前の変換処理から行われた場合には、N回前のAD値(起点AD値)と今回のAD値との差を算出する。つまり、このステップS3にて、前回アーム速度の検出を行った時点からのAD値の変化量が算出される。
ステップS3にてAD値の変化量を算出した後、ステップS4に進み、AD値比較部32aにて、この変化量が速度変換処理実行閾値を超えているか否かを判断する。この閾値は、AD値の変化量がある程度大きくなって初めて速度算出処理を行うための基準値であり、AD値の変化が小さい段階で速度算出を行っても有用なデータが得られないため、当該処理では、このような基準値を設け、それを超えた段階で初めて速度算出処理を行う。このため、ステップS4にて、AD値の変化量が閾値以下の場合には、速度算出処理を保留し、さらにAD変換インターバル時間を積算すべく、ルーチンを抜け、AD変換処理の割り込みを終了する。
これに対し、ステップS4にて、AD値の変化量が閾値よりも大きくなった場合には、ステップS5に進み、速度演算部36aにて、現時点における出力軸18a,18bの回転速度(ワイパアーム13a,13bの移動速度)を算出する。この際、アーム移動速度は、ステップS3にて算出したAD値の変化量を、ステップS2にて算出したAD変換インターバル時間の積算値で除することによって算出される。すなわち、AD値が有意に変化した時点で、N回分のAD変換処理をまとめた形でアーム速度が算出される。このため、モータ低速域では、AD値がほとんど変化のない状態で速度算出処理を行う従来の制御形態と異なり、AD値がある程度生じた時点で速度算出処理を行う形となり、速度変化を確実に捉えることが可能となる。
従って、当該制御処理によれば、制御マイコン5a,5bの分解能が低い場合でも、低速域の速度変化を確実に検出することができ、より細かなモータ制御が可能となる。このため、反転時におけるより高精度な速度制御が可能となり、反転音の低減を図ることが可能となる。また、反転位置でのより細かなモータ停止判定が可能となり、停止位置精度の向上が図られる。さらに、速度算出処理のタイミングを一定周期で固定する必要がなくなり、その分、制御マイコン5a,5bの制御負荷を低減させることが可能となる。
さらに、従来の処理形態ではAD値のリアルタイム性を重視し、AD変換中は他の処理を止めており、それによる制御処理の遅れや、制御周期の短縮に限界が生じるなどの問題がある。すなわち、モータ制御周期ごとに「AD変換+速度算出処理」が実行されるため、制御周期を長くせざるを得ず、その分、モータ制御処理にも遅れが生じる。その点、本発明による制御形態では、「AD変換+速度算出処理」用の時間を制御周期中に設ける必要がなく、S1〜S4のAD値の比較処理も短時間で済むため、制御周期(制御サイクル)の短縮化を図り、より高精度な制御処理が可能となる。
このようにしてアーム速度を算出した後、ステップS6にて、AD変換インターバル時間の積算値をクリア(=0)すると共に、今回のAD値を次の速度変換処理の起点とすべく、これを起点AD値として設定し(ステップS7)、ルーチンを抜ける。そして、次のAD変換処理が行われると、再びステップS1からの処理が繰り返され、適宜、AD値の変化量に応じてアーム速度算出処理が実行される。
本発明は前記実施例に限定されるものではなく、その要旨を逸脱しない範囲で種々変更可能であることは言うまでもない。
例えば、前述の実施例では、本発明をワイパ装置のモータ制御に適用した例を示したが、本発明を他の装置に使用されるモータの制御に適用することも可能である。また、出力軸18a,18bの回転角度を検出する角度センサとしてはMRセンサ以外のセンサ、例えば、ポテンショメータなどを使用することも可能である。
本発明の一実施例であるワイパ装置のシステム構成を示す説明図である。 図1のワイパ装置の制御系の構成を示す説明図である。 速度算出処理部の構成を示す説明図である。 アーム速度算出処理のタイミングを示す説明図であり、(a)は従来の方式、(b)は本発明による方式を示している。 本発明による制御処理手順を示すフローチャートである。
符号の説明
1 ワイパ装置
2a,2b ブレード
3a,3b モータ
4a,4b モータユニット
5a,5b 制御マイコン
6 ECU
7 通信線
11a,11b 払拭領域
12a,12b ワイパ軸
13a,13b ワイパアーム
14a,14b 駆動系
15a,15b クランクアーム
16a,16b 連結ロッド
17a,17b 駆動レバー
18a,18b 出力軸
21a,21b マグネット
22a,22b MRセンサ
23a,23b 増幅回路
24a,24b A/D変換部
25a,25b 角度算出処理部
26a,26b 速度算出処理部
27a,27b データ送受信部
31a 記憶部
32a AD値比較部
33a RAM部
34a ROM部
35a 時間差算出部
36a 速度演算部

Claims (4)

  1. モータの回転角度に応じた検出値を出力する角度検出手段を備え、前記検出値をデジタル値に変換したAD値に基づいて前記モータの回転速度を算出するモータ回転速度算出方法であって、
    過去に取得した前記AD値と現在の前記AD値とを比較し、両者の差が所定の閾値を超えている場合、前記両AD値の差と、両AD値間の時間的間隔に基づいて、前記モータの回転速度を算出することを特徴とするモータの回転速度算出方法。
  2. 制御回路によって駆動制御されるモータと、前記モータの回転角度に応じた検出値を出力する角度検出手段と、前記モータによって駆動されるワイパアームとを備え、
    前記制御回路は、前記角度検出手段の検出値をデジタル値に変換したAD値に基づいて前記モータの回転速度を算出し、前記モータの駆動制御を行うワイパ装置であって、
    前制御回路は、過去に取得した前記AD値と現在のAD値とを比較し、両者の差が所定値を超えている場合、前記両AD値の差と、両AD値間の時間的間隔に基づいて、前記モータの回転速度を算出する速度算出処理部を有することを特徴とするワイパ装置。
  3. 請求項2記載のワイパ装置において、前記ワイパ装置は、
    第1制御回路によって駆動制御される第1モータと、前記第1モータの回転角度に応じた検出値を出力する第1角度検出手段と、前記第1モータによって駆動される第1ワイパアームと、
    前記第1制御回路と信号線を介して接続された第2制御回路によって駆動制御される第2モータと、前記第2モータの回転角度に応じた検出値を出力する第2角度検出手段と、前記第2モータによって駆動される第2ワイパアームとを備え、
    前記第1制御回路は、過去に取得した前記AD値と現在のAD値との差が前記所定値を超えている場合、前記両AD値の差と、両AD値間の時間的間隔に基づいて、前記第1モータの回転速度を算出する第1速度算出処理部を有し、
    前記第2制御回路は、過去に取得した前記AD値と現在のAD値との差が前記所定値を超えている場合、前記両AD値の差と、両AD値間の時間的間隔に基づいて、前記第2モータの回転速度を算出する第2速度算出処理部を有することを特徴とするワイパ装置。
  4. 請求項3記載のワイパ装置において、前記第1及び第2速度算出処理部はそれぞれ、
    過去に取得した前記AD値を格納する記憶部と、
    前記過去のAD値と現在のAD値との差を求め、この差と所定の閾値とを比較するAD値比較部と、
    前記過去のAD値と現在のAD値との間の時間的間隔を計上する時間差算出部と、
    前記過去のAD値と現在のAD値との差が前記閾値を超えた場合に、前記両AD値の差と、両AD値間の時間的間隔に基づいて、前記モータの回転速度を算出する速度演算部とを有することを特徴とするワイパ装置。
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