JP2009077156A - 画像表示装置、画像表示方法、及び、リモートコントローラー - Google Patents

画像表示装置、画像表示方法、及び、リモートコントローラー Download PDF

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Abstract

【課題】人間の視覚特性、特には、人間の明るさに対する順応特性に十分適合した表示輝度の調整をすることができる画像表示装置及び画像表示方法を実現する。
【解決手段】本発明の画像表示装置1は、表示装置本体10には、表示部と、表示部に表示される画像の表示輝度を調整する輝度制御部とが設けられており、リモートコントローラー50には、表示装置本体10に対するコントロールの内容を入力するための操作入力部51と、表示装置本体10へ信号を送信する信号送信部55と、表示装置本体10及びその周辺の画像データを取得する撮像部52とが設けられており、撮像部52は、操作入力部51への入力操作に連動して画像データを取得し、表示装置本体10の輝度制御部は、画像データから演算される明るさ情報に基づいて、表示部に表示される画像の表示輝度を調整する。
【選択図】図1

Description

本発明は、映像信号を表示する画像表示装置、画像表示方法、及び、リモートコントローラーに関するものである。詳しくは、光源を有し、画像表示装置の視聴者が目にする光環境に応じて動的に画像表示装置の光源の輝度調整を行う、直視型又は投射型の画像表示装置及び画像表示方法、並びに、前記画像表示装置に用いられるリモートコントローラーに関するものである。
従来の画像表示装置では、人間の視覚特性、特に明るさに対する眼の順応特性に十分適合した表示輝度の調整が行われていなかった。具体的には、画像表示装置の光環境すなわち画像表示装置の周囲の明るさや、画像表示装置に表示される画像の内容に応じた表示輝度の調整が行われていなかった。
その結果、視聴者が「眩しすぎる」又は「黒が黒でない(黒浮き)」などと感じたり、あるいは、「輝き」が感じられなくなったりするという問題が生じていた。
「眩しすぎる」と感じるのは、例えば画像表示装置の周囲が暗い場合に明るい画像を見るときであり、その原因は、周囲が暗い場合には、人間は明るさを感じやすくなるためである。
また、「黒が黒でない」と感じるのは、例えば、周囲が暗い場合に暗い画像を見るときである。
一方、「輝き」が感じられなくなるのは、例えば、画像表示装置の周囲が明るい場合に明るい画像を見るときであり、その原因は、周囲が明るい場合には、人間は明るさを感じにくくなるためである。
そこで、前記問題を解決するために、画像表示装置の周囲の明るさに基づいて、表示される画像の明るさを調整する技術が提案されている。
例えば、特許文献1には、透過型液晶表示素子の周囲の明るさに応じて、表示される画像の輝度調整を行う透過型液晶表示素子が記載されている。図10は、特許文献1に記載された従来の透過型液晶表示素子100の要部構成を示す図である。図10に示すように、この透過型液晶表示素子100には、受光素子110が設けられており、この受光素子110が周囲の明るさ情報を収集する。そして、収集された情報は、信号増幅回路120で信号として増幅され、表示コントローラー130と電力供給回路140とに送信される。
前記信号を受信した表示コントローラー130は、信号の内容に応じて液晶層に加える電圧値を変化させ、画像の明るさを変える。また、信号を受けた電力供給回路140は、信号の内容に応じて発光源150の明るさを変化させる。このような表示コントローラー130と電力供給回路140との作用によって、画面に表示される画像に対して、周囲の明るさに応じた輝度調整が行われる。
特開昭62−235883号公報(1987年10月16日公開)
しかしながら、前記従来の透過型液晶表示素子では、人間の視覚特性に十分適合した表示輝度の調整ができず、「眩しすぎる」、「黒が黒でない」などの問題を完全に解決するに至っていない。以下、説明する。
すなわち、前記従来の透過型液晶表示素子100では、前記受光素子110が透過型液晶表示素子100の画面と同じ面上に形成されている。したがって、前記受光素子110は、視聴者の背後方向の明るさを計測しており、実際に視聴者の目に入る透過型液晶表示素子100の周囲の明るさを計測するものではなかった。
そして、人間の視覚特性に十分適合した表示輝度の調整を行う上で重要なのは、視聴者が透過型液晶表示素子100を見たとき、実際に視聴者の目に入る明るさである。なぜなら、この明るさによって人間の視覚特性、特に明るさに対する目の順応特性(眼の順応レベル)が決まるためである。
よって、前記従来の透過型液晶表示素子100では、周囲の明るさ情報を基に表示輝度の調整が行われていたものの、その情報が実際に視聴者の目に入る明るさではなかったため、表示輝度の調整は人間の視覚特性に十分適合したものではなかった。
本発明は、前記従来の問題点に鑑みなされたものであって、その目的は、人間の視覚特性、特には、人間の明るさに対する順応特性に十分適合した表示輝度の調整をすることができる画像表示装置及び画像表示方法を提供することにある。さらには、視聴者が煩雑な操作を行うことなく、簡便に上記表示輝度の調整を高精度かつリアルタイムに行うことができる画像表示装置及び画像表示方法、並びに、リモートコントローラーを提供することにある。
本発明の画像表示装置は、前記課題を解決するために、リモートコントローラーと表示装置本体とが備えられた画像表示装置であって、前記表示装置本体には、表示部と、表示部に表示される画像の表示輝度を調整する輝度制御部とが設けられており、前記リモートコントローラーには、前記表示装置本体に対するコントロールの内容を入力するための操作入力部と、前記表示装置本体へ信号を送信する信号送信部と、前記表示装置本体及びその周辺の画像データを取得する撮像部とが設けられており、前記撮像部は、前記操作入力部への入力操作に連動して前記画像データを取得し、前記表示装置本体の輝度制御部は、前記画像データから演算される明るさ情報に基づいて、前記表示部に表示される画像の表示輝度を調整することを特徴としている。
また、本発明のリモートコントローラーは、表示装置本体に対するコントロールの内容を入力するための操作入力部と、前記表示装置本体へ信号を送信する信号送信部と、前記操作入力部への入力操作に連動して、前記表示装置本体の表示輝度を調整するために、前記表示装置本体及びその周辺の画像データを取得する撮像部とが設けられていることを特徴とする。
ここで、「操作入力部への入力操作に連動して、画像データを取得し」とは、操作入力部への入力操作が行われた際、操作入力部の入力操作と同時に、又は、一定の期間経過後に画像を撮影することを意味する。
前記の構成によれば、視聴者が、表示装置本体をコントロールするために通常のリモートコントローラーへの入力操作を行うのみで、特段に他の追加操作を行うことなく、人間の明るさに対する順応特性に十分適合した表示輝度の調整をすることができる。
すなわち、本発明の撮像部は、前記操作入力部の入力操作に連動して、表示装置本体が設けられた方向(表示装置本体及びその周辺)を撮影する。そして、かかる撮影によって得られた画像データから、表示装置本体が設けられた方向の明るさ情報が演算される。そして、演算された表示装置本体の方向の明るさに基づいて、輝度制御部が画像の表示輝度を調整する。
したがって、表示装置本体の方向の明るさ、すなわち、視聴者が実際に目にする明るさ情報を基にした表示輝度の調整を行うことができるので、人間の視覚特性に応じた映像表示を行うことができ、「眩しすぎる」、「黒が黒でない」といった従来の画像表示装置での問題を解決することができる。
よって、人間の視覚特性、特には、人間の明るさに対する順応特性に十分適合した表示輝度の調整をすることができるという効果を奏する。
また、本発明の画像表示装置は、前記リモートコントローラーには、前記撮像部が取得した画像データから明るさ情報を演算する演算部が設けられており、前記信号送信部は、前記明るさ情報を前記表示装置本体へ送信し、前記輝度制御部は、当該明るさ情報に基づいて、前記表示部に表示される画像の表示輝度を調整することができる。
前記の構成によれば、前記撮像部が取得した画像データから明るさ情報を演算する演算部がリモートコントローラーに設けられている。
したがって、前記リモートコントローラーの信号送信部から表示装置本体へ送信される信号を、画像データそのものではなく、画像データから演算された明るさ情報等とすることができる。
よって、送信するデータ量を少なくすることができ、より簡易な装置で、また、高速にデータを送信することができる。
また、本発明の画像表示装置は、前記信号送信部は、前記撮像部が取得した画像データを前記表示装置本体へ送信し、前記表示装置本体には、前記撮像部が取得した画像データから、明るさ情報を演算する演算部が設けられており、前記輝度制御部は、当該演算された明るさ情報に基づいて、前記表示部に表示される画像の表示輝度を調整することができる。
前記の構成によれば、前記撮像部が取得した画像データから明るさ情報を演算する演算部が表示装置本体に設けられている。したがって、リモートコントローラーを小型化・軽量化することができる。
また、本発明の画像表示装置は、前記明るさ情報が、前記表示装置本体及びその周辺の明るさ情報と、前記表示装置本体の表示部の明るさ情報と、前記表示装置本体の周辺の明るさ情報とを含むことが好ましい。
前記の構成によれば、前記明るさ情報には、前記表示装置本体及びその周辺の明るさ情報と、前記表示装置本体の表示部の明るさ情報と、前記表示装置本体の周辺の明るさ情報とが含まれる。
したがって、表示装置本体方向の明るさ情報について、その明るさが随時変化する表示装置本体の表示部の明るさ情報と、明るさが余り変化しない表示装置本体の周辺の明るさ情報とを分けて取得し、それらの明るさ情報に基づいての画像の表示輝度調整が可能となる。
よって、より正確な、より人間の視覚特性に適合した表示輝度の調整が可能となる。
また、本発明の画像表示装置は、前記撮像部には、固体撮像素子が設けられていることが好ましい。
また、本発明の画像表示装置は、前記固体撮像素子を、CMOS(Complementary Metal Oxide Semiconductor:相補型金属酸化膜半導体)イメージセンサとすることができる。
また、本発明の画像表示装置は、前記固体撮像素子を、CCD(Charge Coupled Device:電荷結合素子)とすることができる。
前記の構成によれば、撮像部に固体撮像素子、なかでも、CMOSイメージセンサやCCDが設けられているので、より正確、かつ、短時間に、所望の画像データを取得することができる。
なお、ここで固体撮像素子とは、例えば、一般に半導体素子の製造技術を用いて集積回路化された光電変換素子を意味する。
また、上記CMOSやCCDは、例えば、フォトダイオードから発生した電荷を出力するための転送機能部として作用する。
また、本発明の画像表示装置は、前記信号送信部と前記撮像部とが、リモートコントローラーの同一面に設けられていることが好ましい。
前記の構成によれば、前記信号送信部が信号を送信する方向と前記撮像部が画像を撮影する方向とを、容易かつ確実に同じ方向にすることができる。したがって、より確実に、人間の明るさに対する順応特性に十分適合した表示輝度の調整をすることができる。以下説明する。
視聴者が表示装置本体をコントロールするためにリモートコントローラーの操作入力部を入力操作するとき、視聴者はリモートコントローラーの信号送信部を表示装置本体の方向に向ける。そして、本構成のリモートコントローラーでは、前記信号送信部と前記撮像部とが、リモートコントローラーの同一面に形成されているので、容易かつ確実に、視聴者がリモートコントローラーを用いて表示装置本体をコントロールしようとするときのリモートコントローラーの撮像部の向きを表示装置本体の方向とすることができる。
したがって、確実に表示装置本体及びその周辺の画像データを取得することができ、その結果、確実に表示装置本体及びその周辺の明るさ情報を得ることができる。
よって、より確実に表示装置本体の方向の明るさ情報に基づいて表示輝度の調整をすることができるので、より確実に人間の明るさに対する順応特性に十分適合した表示輝度の調整をすることができる。
また、本発明の画像表示装置は、前記撮像部の撮像範囲は、少なくとも人間の有効視野の範囲を含むことが好ましい。
ここで、少なくとも人間の有効視野の範囲を含むとは、少なくとも有効視野を含んで、例えば有効視野の周囲領域の視野である誘導視野をさらに含む範囲を意味する。
前記の構成によれば、人間の目に入る範囲内の画像を基に表示輝度の調整をすることができるので、人間の明るさに対する順応特性により十分適合した表示輝度の調整をすることができる。
また、本発明の画像表示装置は、前記表示装置本体には、前記表示部の周囲を覆う額縁形状の枠体が設けられており、当該枠体には、前記表示部の位置を示すためのインジケーターが設けられていることが好ましい。
また、本発明の画像表示装置は、前記表示装置本体又は前記リモートコントローラーには、データ抽出部が設けられており、前記データ抽出部は、前記撮像部が取得した画像データの中から、前記画像データに含まれる前記インジケーターに関するデータに基づいて、前記表示部の範囲を認識すると共に、前記撮像部が取得した全画像データの中から、前記表示部に関する画像データを抽出することが好ましい。
前記の構成によれば、撮像部によって取得された表示装置本体方向の画像データのなかなら、容易にかつ正確に表示部に該当する部分の画像データを抽出することができる。
また、本発明の画像表示装置は、前記表示部が四角形状であり、前記枠体の額縁形状が四角形状であり、前記枠体の四隅には、各々インジケーターが設けられていることが好ましい。
また、本発明の画像表示装置は、前記インジケーターを発光可能に設けることができる。
前記の構成によれば、インジケーターが、四角形状の表示部の各角部に設けられているので、より正確に表示部に該当する部分の画像データを抽出することができる。さらに、インジケーターが発光する場合には、より容易に表示部の範囲を特定することができる。
また、本発明の画像表示装置は、前記表示装置本体には、前記表示部に入力される映像信号の平均輝度レベルを演算する平均輝度レベル演算部が設けられており、さらに、前記表示装置本体には、前記撮像部が取得した画像データから演算された明るさ情報に基づいて、前記表示部に入力される映像信号の平均輝度レベルと、当該映像信号が入力される時と同時刻における表示装置本体及びその周辺の明るさ情報との関係式を導出する関係式導出部が設けられており、前記輝度制御部は、前記関係式にしたがって映像信号の平均輝度レベルから演算された、表示装置本体及びその周辺の明るさ情報に基づいて、前記表示部に表示される画像の表示輝度を調整することが好ましい。
一般に、画像表示装置を見たとき、実際に視聴者の目に入る明るさは、一定ではなく変化する。例えば、視聴者の目に入る明るさの主な構成要素である、画像表示装置の表示部に表示される画像の明るさは、例えば、テレビジョン映像の明るさが大きく変化することなどによって変化する。また、視聴者の目に入る明るさの他の構成要素である、画像表示装置の周囲の明るさが、例えば、画像表示装置近傍の照明の明るさの変化に応じて変わることもある。前記の構成では、視聴者の目に入る明るさの変化に対応した表示輝度の調整をすることによって、前記人間の明るさに対する順応特性により適合した表示輝度の調整をすることができる。以下説明する。
すなわち、前記の構成によれば、映像信号の平均輝度レベルと表示装置本体及びその周辺の明るさ情報(表示装置本体が設けられた方向の明るさ情報)との関係式が、関係式導出部によって導かれる。
そして、前記の構成によれば、前記表示部に入力される映像信号の平均輝度レベルを演算する平均輝度レベル演算部が設けられている。
したがって、前記関係式が導出された後は、リモートコントローラーの撮像部が画像データの取得を繰り返すことなく、前記平均輝度レベル演算部が演算した平均輝度レベルの値から、前記関係式にしたがって演算することによって、表示装置本体が設けられた方向の明るさを推定することができる。
そして、人間の明るさに対する順応特性(眼の順応レベル)に影響を及ぼす主要因は、視聴者の目に入る明るさであり、この明るさは、前記表示装置本体が設けられた方向の明るさ(かかる方向から受光する光の明るさ)とほぼ同値である。
したがって、前記の構成によれば、順応レベルに影響を及ぼす主要因としての前記表示装置本体が設けられた方向の明るさを、実測することなくリアルタイムで推定することができる。そして、前記の構成によれば、前記演算された表示装置本体が設けられた方向の明るさに基づいて、前記表示部に表示される画像の表示輝度が調整される。
以上より、前記の構成によれば、画像表示装置を見たときに視聴者の目に入る明るさが変化した場合であっても、その値を、各々の場合において平均輝度レベル演算部が演算した平均輝度レベルに基づいて推定することができるので、表示装置本体が設けられた方向の明るさを逐一、実際に検出することなく、容易に前記変化に対応した画像の輝度調整を行うことができる。
したがって、視聴者が煩雑な操作を行うことなく、簡便に、人間の明るさに対する順応特性により適合した表示輝度の調整を高精度かつリアルタイムに行うことができる。すなわち、様々な映像、視聴状況に応じた最適な輝度制御をリアルタイムに精度よく、かつ、簡便な操作で行うことができる。
また、本発明の画像表示装置は、前記関係式導出部は、撮像部が取得した画像データに基づく前記表示装置本体及びその周辺の明るさ情報、表示装置本体の表示部の明るさ情報、並びに、前記表示装置本体の周辺の明るさ情報から前記関係式を導出することが好ましい。
一般に、前記表示装置本体が設けられた方向の明るさと、前記画像表示装置の表示部の明るさとは、線形の関係を有する。
そこで、表示装置本体が設けられた方向の明るさを検知照度(かかる方向について検知される明るさ:Ed)とし、他方、画像表示装置の表示部の明るさを映像信号の平均輝度レベル(ALL)とした場合、検知照度(Ed)と平均輝度レベル(ALL)との関係は下式で表すことができる。
Ed=a1・ALL+b1
ここで、上記式には、2つの未知のパラメータ(a1,b1)が含まれるため、これらのパラメータを決定するためには、検知照度(Ed)と、その検知照度を検知したときと同時刻の入力映像信号の平均輝度レベル(ALL)とのデータセットを、2組以上取得することが必要があった。
したがって、例えば、表示装置本体方向の明るさ(例えば表示装置本体の周囲の明るさや表示部の表示輝度など)に大きな変化があった場合、データセットが2組揃うまでは適切な表示輝度制御を行うことが困難であった。
具体的には、例えば、前記検知照度の検出がリモートコントローラーの操作に連動して行われる構成の場合、前記表示装置本体方向の明るさに大きな変化があった後(TV視聴中に照明を暗くした後など)、2回のリモコンボタン操作等を行わなければ適切な輝度制御が行われなかった。
また、画像表示装置における表示モードを変更して表示輝度が大きく変化した場合(例えばダイナミックモード(高輝度モード)から標準モードへ変更した場合など)にも、前記表示モードを変更するためにリモコンボタンを操作した後に、もう1回リモコンボタンを操作するまでは、適切な輝度制御は行われなわれなかった。
これに対し、前記の構成では、撮像部が取得した画像データから演算された、前記表示装置本体及びその周辺の明るさ情報、表示装置本体の表示部の明るさ情報、並びに、前記表示装置本体の周辺の明るさ情報から前記関係式が導出される。したがって、1回のリモコンボタン操作によって、上記関係式を導くことができ、輝度制御を行うことが可能となる。以下、説明する。
まず、前記表示部の明るさ情報と、表示部における平均輝度レベルとを直接対比し、その関係(その比)を求める。これによって、表示装置本体方向に明るさ(表示装置本体及びその周辺の明るさ)のなかで、その明るさが変化しやすい領域についての関係を導くことができる。
また、表示装置本体方向の明るさのなかで、その明るさが変化しにくい領域の明るさについては、前記表示装置本体の周辺の明るさをその値として用いることができる。
以上のように、前記の構成では、表示装置本体方向の明るさ(表示装置本体及びその周辺の明るさ)において、入力映像信号などによって変化しやすい部分と、変化しにくい部分とについて、1つの画像データから各々分離して処理することができる。
よって、前記の構成では、1つの画像データ、言い換えると撮像部が1回画像を撮影するのみで、上記関係式を導くことができ、ライムラグや操作の煩雑性の少ない輝度制御を行うことが可能となる。
また、本発明の画像表示装置は、前記表示装置本体には、前記表示部を背面から照らす光源が設けられており、前記輝度制御部は、平均輝度レベルから、前記関係式を用いて演算された明るさ情報に基づいて前記光源の出力を制御することによって、表示部に表示される画像の表示輝度を調整することを特徴とする請求項14又は15に記載の画像表示装置。
前記の構成によれば、光源の出力を制御することによって、画像の表示輝度を調整することができるので、簡易に表示輝度の調整をすることができる。
また、本発明の画像表示方法は、前記課題を解決するために、リモートコントローラーと表示装置本体とが備えられた画像表示装置における、表示装置本体の表示部に表示される画像の表示輝度を、表示装置本体に設けられた光源の出力を制御することによって調整する画像表示方法であって、前記リモートコントローラーに設けられた撮像部によって表示装置本体及びその周辺の画像データを取得する第1ステップと、前記表示装置本体に設けられた平均輝度レベル演算部が、表示装置本体に入力された映像信号の平均輝度レベルを演算する第2ステップと、前記表示装置本体に設けられた関係式導出部が、前記画像データから得られた明るさ情報に基づいて、前記表示部に入力される映像信号の平均輝度レベルと、当該映像信号が入力される時と同時刻における表示装置本体及びその周辺の明るさ情報との関係式を導出する第3ステップと、前記平均輝度レベルから前記関係式を用いて演算することによって得られた、前記表示装置本体及びその周辺の明るさ情報に基づいて、前記表示部に表示される画像の表示輝度をリアルタイムで調整する第4ステップとを有することを特徴とする。
また、本発明の画像表示方法は、前記関係式導出部は、表示装置本体及びその周辺の明るさ情報、表示装置本体の表示部の明るさ情報、並びに、前記表示装置本体の周辺の明るさ情報から前記関係式を導出することが好ましい。
前記の方法によれば、撮像部が表示装置本体及びその周辺(表示装置本体方向)の画像データを取得し、そのデータに基づいて、平均輝度レベルと表示装置本体方向の明るさとの関係式が導出される。
そして、導出された関係式を用いて平均輝度レベルから演算された表示装置本体方向の明るさ情報に基づいて、リアルタイムに表示輝度が制御される。
したがって、人間の視覚特性、特には、人間の明るさに対する順応特性に十分適合した表示輝度の調整をすることができる。さらには、視聴者が煩雑な操作を行うことなく簡便に、上記表示輝度の調整を高精度かつリアルタイムに行うことができる。
本発明の画像表示装置は、以上のように、表示装置本体には、表示部と、表示部に表示される画像の表示輝度を調整する輝度制御部とが設けられており、リモートコントローラーには、前記表示装置本体に対するコントロールの内容を入力するための操作入力部と、前記表示装置本体へ信号を送信する信号送信部と、前記表示装置本体及びその周辺の画像データを取得する撮像部とが設けられており、前記撮像部は、前記操作入力部への入力操作に連動して前記画像データを取得し、前記表示装置本体の輝度制御部は、前記画像データから演算される明るさ情報に基づいて、前記表示部に表示される画像の表示輝度を調整するものである。
また、本発明の画像表示方法は、リモートコントローラーに設けられた撮像部によって表示装置本体及びその周辺の画像データを取得する第1ステップと、前記表示装置本体に設けられた関係式導出部が、前記画像データから得られた明るさ情報に基づいて、表示部に入力される映像信号の平均輝度レベルと、当該映像信号が入力される時と同時刻における表示装置本体及びその周辺の明るさ情報との関係式を導出する第2ステップと、前記表示装置本体に設けられた平均輝度レベル演算部が、表示装置本体に入力された映像信号の平均輝度レベルを演算する第3ステップと、前記平均輝度レベルを用いて前記関係式にしたがって演算することによって得られた、前記表示装置本体及びその周辺の明るさ情報に基づいて、表示部に表示される画像の表示輝度をリアルタイムで調整する第4ステップとを有する方法である。
それゆえ、撮像部が取得した画像データから得られた明るさ情報に基づいた表示輝度の調整が可能となる。その結果、人間の視覚特性、特には、人間の明るさに対する順応特性に十分適合した表示輝度の調整をすることができる画像表示装置及び画像表示方法を提供することができるという効果を奏する。さらには、視聴者が煩雑な操作を行うことなく簡便に、上記表示輝度の調整を高精度かつリアルタイムに行うことができる画像表示装置及び画像表示方法を提供することができるという効果を奏する。
本発明の一実施の形態について図に基づいて説明すると以下の通りである。
図1は、本発明における画像表示装置1の概略構成を示す図である。本実施の形態の画像表示装置1には、図1に示すように、映像を表示する例えば液晶表示装置などの表示装置本体10と、この表示装置本体10を遠隔からコントロールするためのリモートコントローラー50とが備えられている。
(リモートコントローラーの構成)
まず、リモートコントローラー50について説明する。このリモートコントローラー50には、図1に示すように、操作ボタンや操作ダイヤルなどから構成される操作入力部51と、前記表示装置本体10の近傍を撮影することによって、その方向の画像データを取得する撮像部52と、前記撮像部52に画像データ取得を指示する、具体的には撮影の開始を指示する撮像制御部(図示せず)と、表示装置本体10に信号を発信する信号送信部55とが設けられている。そして、この信号送信部55からは、TV(Television)制御、光強度情報及び基準点位置情報などのコントロール信号とともに、前記撮像部52が取得した前記画像データとが、表示装置本体10に向かって送信される。
(撮像部)
また、前記撮像部52は、固体撮像素子を主構成部品として設けられており、その固体撮像素子としては、例えばCMOS(Complementary Metal Oxide Semiconductor:相補型金属酸化膜半導体)イメージセンサやCCD(Charge Coupled Device:電荷結合素子)などが用いられる。
また、前記撮像部52は、直方体形状のリモートコントローラー50において、前記信号送信部55が設けられた面と同じ面上に設けられている。したがって、前記撮像部52が撮影する画像の方向と、信号送信部55の送信方向とはほぼ同じの方向を向いている。
その結果、撮像部52は、表示装置本体10に対してコントロール信号を送信するためにリモートコントローラー50の信号送信部55が表示装置本体10に向けられているとき、表示装置本体10の方向の画像データを取得することが可能となる。
そして、前記表示装置本体10の方向の画像データから、明るさ情報を演算し、かかる方向の明るさ情報を得る。
(撮像範囲)
また、この撮像部52の撮像範囲は、少なくとも人間の有効視野の範囲を含み、好ましくは、人間の視野範囲とほぼ同じの範囲に設定されている。詳しくは、有効視野と、有効視野の周囲領域の視野である誘導視野とを合わせた範囲に設定されている。
具体的には、本実施の形態においては、左右各50°、上35°、下50°の範囲の画像を撮影することができるように、前記撮像範囲は設定されている。なお、撮像範囲の設定は、例えば、撮像部52に設けられるレンズやアパーチャーなどを調整して設定することができる。
その結果、撮影された画像データから得られる明るさ情報は、人間の目に実際に入る光による明るさと近似する。よって、人間の明るさに対する順応特性により十分適合した表示輝度の調整をすることができる。
(表示装置本体の構成)
つぎに、図2に基づいて、本実施の形態の表示装置本体10について説明する。
図2は、本発明における表示装置本体10の概略構成を示す図である。図2に示すように、表示装置本体10には、映像を表示するための、例えば液晶表示パネルなどによって構成される表示部11と、その背後に設けられ、前記表示部11を背面から照らす光源(図示せず)とが備えられている。
そして、前記表示装置本体10の筐体13における額縁部14、すなわち、前記表示部11の周辺を覆う額縁形状の枠体には、前記リモートコントローラー50に設けられた信号送信部55から送信された信号を受信する部分である信号受信部20と、基準点としてのインジケーター18とが設けられている。
詳しくは、前記信号受信部20とインジケーター18とは、前記筐体13における、前記表示部11の画面16と同じ向きの面である額縁部14に設けられている。これによって、前記信号受信部20は、前記信号送信部55から送信された信号を受信しやすくなる。
(インジケーター)
つぎに、インジケーター18について説明する。このインジケーター18は、前記額縁部14における、長方形状の画面16の四隅に対応する位置に、それぞれ1個づつ、合計4個設けられている。
そして、このインジケーター18は、上記の通り画面16部分を特定するための基準点として設けられているものである。以下、説明する。
すなわち、本実施の形態においては、前記撮像部52は、表示装置本体10の方向を撮影する。そして、撮影された画像データから、かかる方向の明るさ情報を演算するものであるが、本実施の形態においては、画面16の四隅近傍にインジケーター18が設けられている。したがって、前記撮像部52によって撮影された画像データの中から、前記インジケーター18を基準点として、画面16に対応する領域からの画像データのみを抽出することができる。
よって、撮像部52が撮影した全画像データを基にして明るさ情報を演算する際、表示部11の画面16からの明るさのみについての明るさ情報を演算することが容易になる。
なお、インジケーター18の具体的構成は、その位置が特定可能であれば特に限定されないが、より認識されやすくするという観点からは、例えば、発光可能なもとをすることができる。
(システム)
つぎに、本発明の画像表示装置1の構成及び各々の機能的関連について、画像表示装置1の概略構成を示すブロック図である図3に基づいて説明する。
図3に示すように、本発明の画像表示装置1は、主に、表示装置本体10とリモートコントローラー50とを備えている。
そして、表示装置本体10には、映像信号を表示する表示部11と、前記表示部11を背面から照らす光源30とが備えられている。
そして、前記光源30の輝度は、輝度制御部24によって制御され、この輝度制御部24には、出力演算部25と光源出力制御部26とが備えられている。この光源出力制御部26は、前記出力演算部25が演算した結果に基づいて、前記光源30の輝度を制御する。
そして、前記輝度制御部24には、主に、表示装置本体10に備えられた平均輝度レベル(ALL)演算部22及び信号受信部20からの信号が入力される。詳しくは、前記平均輝度レベル(ALL)演算部22からは、後に説明する比較・補正演算部27によって処理された信号が出力演算部25に入力され、他方信号受信部20からは、前記比較・補正演算部27によって処理された信号及び画面面積比率演算部28によって処理された信号とが出力演算部25に入力される。
つぎに、リモートコントローラー50について説明する。このリモートコントローラー50には、前記操作入力部51(図3に図示せず、図1参照)、撮像部52及び信号送信部55の他に、撮像制御部53、A/D(アナログ/デジタル)変換部57、メモリ部58、データ抽出部としての基準点抽出部60及び平均光強度演算部61が設けられている。ここで、前記A/D変換部57は、撮像部52が撮影した画像のデータをアナログ/デジタル変換する部分であり、メモリ部58は、当該変換後のデータを記憶する部分である。そして、当該データは、後に説明する通り、リモートコントローラー50に設けられた、基準点抽出部60及び平均光強度演算部61に送られ、処理された後、前記信号送信部55から、前記表示装置本体10の信号受信部20に対して送信される。
(人間の視覚特性)
つぎに、人間の視覚特性及びそれに基づいた光源への出力について、図7〜図9を参照しながら説明する。
まず、前記光源30への光源出力値の演算例を示す。以下の演算例では、人間の眼は視野範囲の内の光に順応し、その光の明るさの程度によって、同じ対象物を見ても異なった明るさに感じられることを基本として、演算式を定めている。言い換えると、「目に入る明るさの程度が異なると、それに応じて順応の程度が変化する。そのため、例えば本来異なった輝度の対象物でも同じ明るさに感じる場合がある。」という人間の視覚特性を利用して、演算式を定めている。
ここで、演算の基になる式は、Haubner,Bodmann等によって提案されている式である。
この式は、
L=23Y0.31−5.62Ys0.31+1.65 で表される。
ここで、L:明るさ感覚値
Y:対象物輝度(cd/m
Ys:順応輝度(周囲照度)(cd/m)を意味する。
図7は、前記の式に基づいて、種々の対象物輝度Yについて、周囲照度と明るさ感覚値Lとの関係をプロットした図である。
図7に示すように、対象物輝度Yが同じであっても人間が感じる明るさ感覚値Lは周囲照度によって異なり、周囲照度が高くなるほど明るさ感覚値Lは小さくなる。すなわち、周囲照度が高くなると、同じ対象物であってもより暗く感じられる。
一方、図8は、図7とは逆に、種々の明るさ感覚値Lについて、周囲照度の変化に対して明るさ感覚値Lが一定となる対象物輝度Yをプロットした図である。
図8に示すように、周囲照度が高くなると、同じ明るさ感覚値Lを維持するためには、対象物輝度Yも高くする必要がある。これは、周囲照度が高くなると、光源30への光源出力値を大きくする必要があることを示している。
そこで、図8に示す周囲照度と対象物輝度との関係を基に、光源30への具体的な光源出力値を決定する。図9は、図8にプロットされた値を、各々の明るさ感覚値Lについて、周囲照度=500lxのときの対象物輝度Yを100として規格化した図である。なお、図9においては、周囲照度=全体平均照度(リモートコントローラー50の撮像部52で撮影された画像に基づいて演算された照度)とした。
図9の縦軸は、各々の明るさ感覚値Lについて、周囲照度が500lxの場合における光源出力値を100%(光源の最大出力)とした場合の光源出力値(光源の最大出力に対する出力割合値)(%)を示している。図9によると、例えば、明るさ感覚値Lを30とした場合、周囲照度が変化しても同じ明るさ感覚値Lを保つためには、例えば、200lxでは75%、100lxでは63%とすればよいことが分かる。
ここで、周囲照度の変化に伴う光源出力値の変化の割合は、明るさ感覚値Lによって異なる。すなわち、同じ明るさ感覚値Lを保つ場合、明るさ感覚値Lが80のときは、例えば200lxでの光源出力は、500lxの約88%でよいが、明るさ感覚値Lが10のときは、例えば200lxでの光源出力は、500lxの約60%とする必要がある。
以上のように、人間の目の視覚特性に対応した表示を行うためには、周囲照度に応じた表示の輝度制御(対象物輝度の制御)を行う必要があることが分かる。
なお、図9に示した明るさ感覚値の平均的な設定としては例えばL=30が挙げられる。また、映像コンテンツの種類や、視聴者の好みに応じて、明るさ感覚値を任意に設定することができるようにしてもよい。
(光源制御の概要)
つぎに、本実施の形態の画像表示装置1における光源の輝度制御について説明する。
本実施の形態の画像表示装置1においては、リモートコントローラー50の撮像部52が検知した明るさ情報が、演算部などで処理された後、前記信号送信部55から、信号受信部20を介して表示装置本体10に送信される。そして、表示装置本体10では、受信した情報に基づいて、光源の明るさを制御して、表示装置本体10の周囲の明るさに適した画像表示を行う。
すなわち、本実施の形態のリモートコントローラー50では、操作入力部51にあるいずれかの操作ボタンや操作ダイヤルが入力操作されることに応じて、リモートコントローラー50の撮像部52が、リモートコントローラー50の正面方向の画像を撮影する。その際、本実施の形態の撮像部52は、前記信号送信部55と同一面上に設けられており、信号送信部55と同一方向を向いている。そして、視聴者がリモートコントローラー50を用いて表示装置本体10をコントロールしようとするときは、リモートコントローラー50の信号送信部55は、表示装置本体10の方向を向いている。したがって、撮像部52も、信号送信部55と同様に、表示装置本体10の方向を向いている。よって、撮像部52は、表示装置本体10の方向の画像、すなわち表示装置本体10の周囲を撮影する。
そして、本実施の形態のリモートコントローラー50では、前記表示装置本体に対するコントロール信号(表示装置本体コントロール信号)が発信された後に、リモートコントローラー50の撮像部52が撮影した画像から演算された表示装置本体10の周囲の明るさ情報が、前記表示装置本体コントロール信号と同様にして、信号送信部55から発信される。
そして、信号送信部55から発信された表示装置本体コントロール信号と明るさ情報とは、表示装置本体10の信号受信部20によって受信され、輝度制御部24の出力演算部25が、受信した前記明るさ情報などに基づいて、光源30への光源出力値を演算する。
つぎに、演算された前記光源出力値に基づいて、光源出力制御部26が、光源30の出力を制御することによって、人間の明るさに対する順応特性に十分適合した表示輝度の調整が行われる。
(撮影のタイミング)
なお、撮像部52が画像を撮影する際、視聴者が入力操作したリモートコントローラー50の操作入力部51における操作の種類に応じて、操作入力部51が入力操作されてから、撮像部52が画像を撮影するまでの時間(画像を撮影するタイミング)を変化させることが好ましい。
これは、入力操作された内容によって、操作入力部51が操作されてから、その操作内容が反映された映像が表示装置本体10の表示部11に表示されるまでに要する時間が異なるためである。そして、この撮影のタイミングの制御は、撮像部52に接続された撮像制御部53によって行われる。
例えば、操作内容を以下のタイプA、タイプB、及び、タイプCの3種類に分類した場合、操作入力部51が入力操作されてから、表示装置本体10に対するコントロールの内容が反映された映像が表示されるまでの時間の長さは一般に(タイプA)<(タイプB)<(タイプC)となる。
(タイプA)音量変更や表示設定切替えなど、番組を変えないコントロール
(タイプB)電源オンやチャンネル切替えなどのコントロール
(タイプC)受信放送波(地上波デジタル放送、BS(Broadcasting Satellite)放送、CS(Communication Satellite)放送など)の切替えなどのコントロール
ここで、人間の視覚特性に十分適合した表示輝度の調整をするためには、撮像部52が画像を撮影するタイミング(明るさを検知するタイミング)を、表示装置本体10の画面16に表示装置本体10に対するコントロールの内容が反映された映像が表示された状態で行うことが望ましい。これは、コントロールの内容が反映される前と後とでは、表示装置本体10の周囲の明るさが異なる場合があり、適切な表示輝度の調整を行うためには、視聴者が映像を見るときの表示装置本体10の周囲の実際の明るさに基づいて表示輝度の調整を行う必要があるためである。
(表示輝度の調整フロー)
以下、図4に基づいて、前記表示輝度の調整(光源制御)について、その調整フローをステップ毎に説明する。図4は本発明における表示輝度の調整の流れを示すフロー図である。
(ステップ1(図4のS1))
まず、視聴者がリモートコントローラー50の操作入力部51のいずれかのボタンを押すなどして、操作入力部51を入力操作すると、リモートコントローラー50の信号送信部55から、前記視聴者が入力操作した内容に対応した表示装置本体10をコントロールするための表示装置本体コントロール信号が発信される。
そして、表示装置本体10の信号受信部20がこの表示装置本体コントロール信号を受信する。
(ステップ2(図4のS2))
また、前記操作入力部51の操作に応じて、撮像部52が画像を撮影するタイミングが決定される。このタイミングは、上述の通り操作入力部51から入力された操作内容によって決定される。
具体的には、前記撮像制御部53が、入力された操作内容よって、撮影の開始を指示するタイミングを決定し、その決定内容にしたがって前記撮像部52を制御する。以下、操作内容に応じたタイミングについて説明する。
(ステップ3A(図4のS3A))
まず、表示装置本体10に対するコントロールの内容が、音量変更や表示設定切替え等の番組を変えないコントロールなど(前記のタイプA)、画面の表示が余り替わらない内容である場合には、操作入力部51が入力操作されてから画像を撮影するまでの間の時間は、1秒未満に設定される。
(ステップ3B(図4のS3B))
これに対して、表示装置本体10に対するコントロールの内容が、電源オンやチャンネル切替えのコントロールなど(前記のタイプB)、画面の表示の変化を伴うものの、比較的簡単な変化で短時間に変化が完了する内容である場合には、操作入力部51が入力操作されてから画像を撮影するまでの間の時間は、1秒以上2秒未満に設定される。
(ステップ3C(図4のS3C))
また、表示装置本体10に対するコントロールの内容が、受信放送波(地上波デジタル放送、BS、CS等)の切替えのコントロールなど(前記のタイプC)、画面の表示の変化を伴い、かつ、その変化が完了するまでに、比較的長い時間を要する内容である場合には、操作入力部51が入力操作されてから画像を撮影するまでの間の時間は、2秒以上3秒未満に設定される。
以上のように、本実施の形態の画像表示装置1では、前記画像を撮影するまでの間の時間が、1秒未満、1秒以上2秒未満、及び、2秒以上3秒未満の3種類に設定される。
(ステップ4(図4のS4))
つぎに、撮像部52が、上記ステップ2で決定されたタイミングにしたがって画面16及びその近傍を撮影し、画像データを取得する。このステップがステップ4である。
すなわち、本実施の形態では、輝度の制御を行うために、表示装置本体10近傍全体の照度や、表示部11における画面16の平均輝度などを演算する必要がある。そのための画像データを取得するステップがこのステップ4である。
このステップでは、前記ステップS2で決定された撮影のタイミングに対応した撮像制御部53からの制御によって、画像の撮影が行われる。
具体的には、撮像部52に設けられたCMOSイメージセンサやCCDなどの固体撮像素子の各画素からの、その各画素が受光した光の強度に応じた出力値が画像データとして、取り込まれる。
そして、取り込まれた画像データ(前記撮像部52が撮影した画像データ)は、リモートコントローラー50に設けられたA/D変換部57に送られ、このA/D変換部57でアナログ/デジタル変換された後、同様にリモートコントローラー50に設けられたメモリ部58に転送され、そこで記憶される。
そして、このステップで取得され、メモリ部58に記憶された画像データは、ステップ5及びステップ21で用いられる。
ステップ5で用いられるのは、上記画像データを基にして、全体平均照度及び画面部分平均輝度を演算するためであり、他方、ステップ21で用いられるのは、上記画像データから、画面部分に関する基準点座標を抽出するためである。
まず、ステップ21について説明する。
(ステップ21(図4のS21))
このステップでは、リモートコントローラー50に設けられた基準点抽出部60が、ステップ4で取得された画像データを基に、前記表示装置本体10に設けられた4つのインジケーター18の座標を抽出する。そして、この操作によって、撮像部52に用いられた固体撮像素子における基準点の座標、言い換えると画面部分の座標を抽出する。
すなわち、前記ステップS4で取得した画面近傍の画像データには、画面16に該当する部分の画像データと、画面16の近傍領域に該当する画像データとの両方の画像データが含まれている。ここで、合わされた画像データ(全体画像データ)の中から、この画面16の部分の画像データを選択的に抽出する方法としては種々の方法が考えられるが、本実施の形態では、画像認識によって画面16の部分のみを抽出する方法を採用している。
そして、本実施の形態の画像表示装置1では、先に説明した通り、画面16の四隅に基準点としてのインジケーター18が設けられている。したがって、前記基準点の座標を抽出することによって、前記画像認識を行う際に、容易かつ正確に画面16の範囲を抽出することができる。
そして上記基準点の座標は、ステップ5及びステップ22で用いられる。
ステップ5で用いられるのは、上記基準点の座標を基にして、前記画像データの中から、画面部分に該当する領域の輝度を演算するためであり、他方、ステップ22で用いられるのは、撮像部52が撮影する画像の中で、画面部分の割合を演算するためである。
まず、ステップ5について説明する。
(ステップ5(図4のS5))
ステップ5では、上述の通り、ステップ4で取得された画面近傍の画像データ全体と、ステップ21で演算された基準点の座標とが用いられる。
そして、画面近傍の画像データ全体から、前記撮像部52が撮影した画像全体の平均光強度(全体平均照度)と、表示部11の画面16に関する部分のみの平均光強度(画面部分平均輝度)とが演算される。
この演算は、リモートコントローラー50に設けられた平均光強度演算部61において行われ、画像データの全体から、画面部分のみを取り出すのは、前記基準点抽出部60から送られてきた前記基準点の座標に基づいて行われる。具体的には、前記固体撮像素子の画素における、基準点の座標(画面16の四隅の座標)の内側部分の画素についての平均輝度を演算し、前記画面部分平均輝度を演算する。
ここで、固体撮像素子の各画素から出力される値と、その画素が受光した光の強度との関係は、撮像部52に用いられた固体撮像素子の特性によって決まる。したがって、前記各画素からの出力値から、各画素が受光した光の強度を求め、その光の強度(明るさ)の平均値を演算することによって、撮像した全体、及び、全体のなかの任意のある範囲における、平均の光強度を演算することができる。
(送信プロセス)
また、前記各情報の中で、(1)基準点座標、(2)撮像範囲全体からの平均照度(全体平均照度:Ed)、(3)画面16に該当する部分の平均輝度(画面部分平均輝度:Etv)等の情報は、リモートコントローラー50の操作入力部51が操作された際に、リモートコントローラー50の信号送信部55から、表示装置本体10の信号受信部20に送信される。
(ステップ22(図4のS22))
そして、ステップ22では、前記基準点の座標に基づいて、撮像部52が撮影する画面の中で、画面部分が占める割合が演算される。
具体的には、この画面部分の割合は、表示装置本体10に設けられた、画面面積比率演算部28において演算されるもので、前記リモートコントローラー50から送信された基準点座標の情報に基づいて演算される。
以上の各処理によって、(1)基準点座標、(2)撮像範囲全体からの平均照度(全体平均照度:Ed)、すなわち検知照度Edと、(3)TV画面等、画面16に該当する部分の平均輝度(画面部分平均輝度:Etv)と、(4)撮影画像の全体のなかで、画面部分が占める割合とが求められる。
なかでも、本実施の形態における光源の輝度調整にとって重要な情報は、撮像した画像全体からの平均照度(全体平均照度:Ed)、TV画面等の表示部11におけ画面16の平均輝度(画面部分平均輝度:Etv)、及び、撮影画像における画面16の割合である。
(輝度制御式)
以下、求められた上記各値に基づく輝度制御について説明する。
本実施の形態においては、撮像範囲全体からの平均照度(全体平均照度:Ed、検知照度)の、表示装置本体10に入力された映像信号についての平均輝度レベル(ALL:Average Luminance Level)に対する依存性を求め、それによって輝度制御が行われる。以下、順に説明する。
まず、視聴者の目に入る光の強度を、TV画面等の画面16から受ける光の強度(照度)と、前記画面16部以外から受ける光の強度(照度)とに分ける。
(画面以外からの光の平均照度(Eb)の演算)
具体的には、撮像範囲全体から受ける光の平均照度(Ed)は、その中のTV画面などの画面16から受ける光の平均照度(Etv)、画面16以外から受ける光の平均照度(Eb)、及び、TV画面などの画面16が撮像範囲全体に占める割合(r)によって、以下の式(式1)に表される。
すなわち、
Ed=r・Etv+(1−r)・Eb (式1)
と表される。なお、0≦r≦1である。
そして、上記式1において、全体平均照度(Ed)、及び、画面部分平均輝度(Etv)は、上述の通りステップ5において、平均光強度演算部61で演算されるものである。
また、画面16の割合(r)は、基準点の座標データに基づいて、画面面積比率演算部28で演算されるものである。
したがって、上記式1のなかで未知のデータは画面以外からの光の平均照度(Eb)のみとなる。
そして、上記式1を変形した下記式2が示すように、
Eb=(Ed−r・Etv)/(1−r) (式2)
画面16以外から受ける光の平均照度(Eb)は、リモートコントローラー50の操作入力部51が、一度操作された際に得られる情報のみによって演算することができる。すなわち、撮像部52が、一度画像データを取得するのみで求めることができる。
(EtvのALL依存性)
つぎに、前記画面部分平均輝度(Etv)と入力映像信号の平均輝度レベル(ALL)との関係について説明する。
まず、TV画面などの画面16の平均表示輝度をYtvとすると、
Etv=α・Ytv (式3)
と表すことができる(α:定数、測定により決定)。
すなわち、画面16から受ける光の平均照度(Etv)は、画面16の平均表示輝度(Ytv)に比例する。
(ステップ6(図4に示すS6))
ここで、画面16の平均表示輝度(Ytv)と、前記入力映像信号の平均輝度レベル(ALL)とは、同じ値を示すのが原則である。これは、平均輝度レベル(ALL)は、最大バックライト出力輝度を考慮して、入力映像信号を輝度値に換算した値であるためである。
しかしながら、前記画面16の平均表示輝度(Ytv)が実測値に基づいた値であるのに対して、入力映像信号の平均輝度レベル(ALL)は映像信号から演算することによって演算された値である。
その結果、実際は、実測値に基づくYtvの方が、ALLに比べて、より実態に即した値であると考えられる。よって、YtvとALLとを比較して、ALLの補正を行うことが好ましい。
具体的には、
Ytv=β・ALL (式4)
との式において、βを定数としてもよいし、様々なALLとYtvとの関係を測定した上で関数を定義してもよいし、又は、LUT(Look Up Table)を作成して読み出してもよい。
以上の、平均表示輝度(Ytv)と入力映像信号の平均輝度レベル(ALL)との比較、及び、入力映像信号の平均輝度レベル(ALL)の補正を行うステップがステップ6であり、表示装置本体10に設けられた比較・補正演算部27において行われる。
(ステップ11(図4のS11))
他方、上記ステップ6で用いられる平均輝度レベル(ALL)を、入力された映像信号より演算するステップがステップ11である。
そして、この平均輝度レベル(ALL)は表示装置本体10に設けられた平均輝度レベル演算部22において演算され、上記比較・補正演算部27に入力される。
(ステップ7(図4のS7))
そして、前記比較・補正演算部27において、入力された全体平均照度(Ed)と平均輝度レベル(ALL)とに基づいて、平均輝度レベル(ALL)と全体平均照度(Ed)との関係を演算する。以下説明する。
表示装置本体10の近傍全体から受ける光(撮像範囲全体から受ける光)の平均照度(Ed)は、上記各式を組み合わせることによって、以下の式(式5)で表すことができる。
Ed=r・α・β・ALL+(1−r)・Eb (式5)
ここで、上記式5において、r(画面16が撮像範囲全体に占める割合)、及び、Eb(画面16以外から受ける光の平均照度)は、先に説明した通り、リモートコントローラー50の操作入力部51の操作に連動して入手したデータより演算することが可能であり、α、及び、βは別途測定により演算したデータを利用して決定することが可能である。
したがって、入力映像信号の平均輝度レベル(ALL)が求まれば、上記式5に基づいて、撮像範囲全体から受ける光の平均照度(Ed)を演算することができる。
以上のように、本実施の形態の画像表示装置では、一度のボタン操作のみで、入力映像信号の平均輝度レベル(ALL)と、撮像範囲全体からの平均照度(Ed)との関係式(上記式5)を導き、また、かかる式を用いて、入力映像信号の平均輝度レベル(ALL)から、撮像範囲全体(表示装置本体10近傍)からの平均照度(Ed)を実測することなく求めることができる。
そして、画像表示装置1が実際に使用されている間の輝度調整は、上記式5を用いて、入力された映像信号の平均輝度レベル(ALL)に連動して行われる。以下説明する。
(順応レベルと全体平均照度(Ed))
本実施の形態の画像表示装置1においては、前述の通り、映像信号の平均輝度レベル(ALL)に基づいて演算された全体平均照度(Ed)が輝度制御部24の出力演算部25に入力される。
ここで、人間の明るさに対する順応特性(眼の順応レベル)は、先に説明したとおり、視聴者の目に入る明るさによって変化するので、視聴者の目に入る明るさほぼ同等の明るさである前記全体平均照度(Ed)がリアルタイムで求められ、その結果に基づいて、表示部11に表示される画像の表示輝度を調整することができた場合には、視聴者の目に入る明るさの変化に応じてのきめ細かい表示輝度の調整をすることができ、その結果、人間の明るさに対する順応特性により適合した表示を行うことが可能となる。
そして、本実施の形態においては、前記全体平均照度(Ed)を直接測定することなく平均輝度レベル(ALL)から演算し、順応レベルを決定するものである。具体的には、入力映像信号の平均輝度レベルに基づいて、順応レベルを決定し、光源の明るさを制御するものである。以下、具体的な調整の方法について、前記全体平均照度(Ed)と平均輝度レベル(ALL)との関係を含めて説明する。
(全体平均照度と映像光)
図1に示すように、表示装置本体10を見たとき、視聴者の目に入る明るさ(全体平均照度とほぼ同じ)の要素には、表示装置本体10の映像の光の明るさ(映像光の明るさ)や周囲光の明るさ(表示装置本体10の周囲の明るさ)などがある。また、視聴者の目に入る明るさは、視聴者と表示装置本体10との距離である視聴距離にも依存する。これは、前記視聴距離が変われば視野内に占める映像の大きさが変わるためである。例えば、視聴距離が短くなるほど映像光の明るさの影響が大きくなる。
しかしながら、視聴者の目に入る明るさの主な要素は、前記映像光の明るさであり、また、周囲光に影響を及ぼす表示装置本体10近傍の照明の明るさは一定であることが多い。さらに、前記視聴距離も大きく変わることは少ない。
したがって、視聴者の目に入る明るさ(全体平均照度)は、映像光の明るさから推定することが可能である。
(全体平均照度と、映像光・平均輝度レベル)
そして、この映像光の明るさは、主に入力された映像信号(映像信号)によって決定され、その入力映像信号による映像の明るさは、入力映像信号の平均輝度レベル(ALL)によって表すことができる。
よって、全体平均照度は、入力映像信号の平均輝度レベルから推定が可能であると言える。具体的には、全体平均照度と入力映像信号の平均輝度レベルとは線形関係にあると言える。
図5に、TV(Television)を例にしての、通常の視聴距離における撮像部52の撮像範囲とTV画面との関係を示す。図5に示すように通常の視聴距離では、前記撮像範囲のかなりの部分は、TV画面で占められている。そして、前記の通り、一般にTV視聴時においてTV周囲の照度が大きくは変わらないことを考え合わせると、全体平均照度と映像光の明るさ(入力映像信号の平均輝度レベルで代表)との間に線形関係が存在することが分かる。
(順応レベルと全体平均照度と平均輝度レベル)
以上の検討より、順応レベルは、視聴者の目に入る明るさによって変化し、その明るさとほぼ同値である全体平均照度が入力映像信号の平均輝度レベルに依存する。
よって、順応レベルは、平均輝度レベルに大きく依存すると言える。
これに基づき、本実施の形態においては、全体平均照度と映像光の明るさとの線形関係に着目して、上記の平均輝度レベルから全体平均照度を求める式を導出した。そして、かかる式を用いて、平均輝度レベルから、全体平均照度を求めることによって、人間の明るさに対する順応特性により適合した表示輝度の調整を、リアルタイムで行うことを可能としている。
すなわち撮像範囲全体からの平均照度(全体平均照度:Ed、いわゆる検知照度と同じ)と入力映像信号の平均輝度レベル(ALL)との関係式が求まると、本実施の形態の画像表示装置1には、入力映像信号の平均輝度レベル(ALL)を演算する平均輝度レベル演算部22が設けられているので、平均輝度レベル演算部22が求めた平均輝度レベル(ALL)に基づいて、入力信号毎に、リアルタイムに、全体平均照度(Ed)を求めることができる。そして、求められた上記全体平均照度(Ed)の値に基づいて、光源出力制御を行う。
(ステップ8(図4のS8))
具体的には、平均輝度レベル演算部22がリアルタイムで演算した入力映像信号の平均輝度レベル(ALL)に基づいて、全体平均照度(Ed、前記周囲照度に相当)が演算される。そして、演算された全体平均照度(Ed)に基づいて、輝度制御部24に設けられた出力演算部25において、光源出力値が演算される。
そして、演算された前記光源出力値に基づいて、光源出力制御部26が、光源30の出力を制御する。これによって、平均輝度レベル(ALL)に応じた光源出力制御が行われる。
以上のように、本実施の形態の画像表示装置1には、表示装置本体10近傍の明るさを求めるための撮像部52が設けられ、かつ、前記表示装置本体10に表示される映像の平均輝度レベル(ALL)を演算する手段とが設けられている。
そして、前記全体平均照度(周囲照度)と、平均輝度レベルとの関係式を、1回の撮像操作によって求め、以後、かかる式に基づいて、映像の平均輝度レベル(ALL)から、表示装置本体10近傍の明るさに相当する全体平均照度をリアルタイムで求める。
そして、その値に基づいて映像の表示輝度を自動的に調整することによって、人間の視覚特性にマッチした映像表示輝度制御をリアルタイムで行うことができる。
なお、表示装置本体10に表示される画像の表示輝度を自動的に調整する方法としては、前記光源30の出力を制御する方法に限定されず、表示部11を制御する方法もある。
具体的には、例えば、表示部11が、CRT(Cathode Ray Tube)受像機などの自己発光型の表示素子である場合には、表示される画像の輝度自体を調整する方法もある。
また、表示部11が、液晶表示素子などの非自己発光型の表示素子である場合であっても、例えば、階調レベルを調整することによって液晶表示素子における光透過率を調整して、表示される画像の輝度を調整する方法もある。
また、前記の説明においては、基準点抽出部60や平均光強度演算部61等の、撮像部52によって取得された画像データを処理する部分が、リモートコントローラー50に設けられた構成について説明した(図3等参照)。しかしながら、本発明の構成は、かかる構成に限定されるものではなく、例えば、上記画像データを処理する部分を、表示装置本体10に設けることも可能である。
なお、本発明は前記した実施の形態に限定されるものではなく、請求項に示した範囲で種々の変更が可能である。すなわち、請求項に示した範囲で適宜変更した技術的手段を組み合わせて得られる実施の形態についても本発明の技術的範囲に含まれる。
本発明は、表示の輝度調整ができるので、蛍光管バックライトやELバックライトを備えた例えば液晶画像表示装置等の画像表示装置に利用することができる。
本発明の実施の形態を示すものであり、画像表示装置の概略構成を示す図である。 本発明の実施の形態を示すものであり、表示装置本体の概略構成を示す図である。 本発明の実施の形態を示すものであり、画像表示装置の概略構成を示すブロック図である。 本発明の実施の形態を示すものであり、光源制御の流れを示すフロー図である。 撮像部の撮像範囲と画面との関係を示す図である。 全体平均照度(周囲照度:Ed)と平均輝度レベル(ALL)との関係を示す図である。 種々の対象物輝度について、周囲照度と明るさ感覚値との関係をプロットした図である。 種々の明るさ感覚値について、周囲照度の変化に対して明るさ感覚値が一定となる対象物輝度をプロットした図である。 図8にプロットされた値を、各々の明るさ感覚値について、周囲照度が500lxのときの対象物輝度を100として規格化した図である。 従来技術を示すものであり、画像表示装置の要部構成を示す図である。
符号の説明
1 画像表示装置
10 表示装置本体
11 表示部
13 筐体 (枠体)
18 インジケーター
22 平均輝度レベル演算部
24 輝度制御部
30 光源
50 リモートコントローラー
51 操作入力部
52 撮像部
55 信号送信部
57 A/D変換部
58 メモリ部
60 基準点抽出部 (データ抽出部)
61 平均光強度演算部 (演算部)

Claims (19)

  1. リモートコントローラーと表示装置本体とが備えられた画像表示装置であって、
    前記表示装置本体には、表示部と、表示部に表示される画像の表示輝度を調整する輝度制御部とが設けられており、
    前記リモートコントローラーには、前記表示装置本体に対するコントロールの内容を入力するための操作入力部と、前記表示装置本体へ信号を送信する信号送信部と、前記表示装置本体及びその周辺の画像データを取得する撮像部とが設けられており、
    前記撮像部は、前記操作入力部への入力操作に連動して前記画像データを取得し、
    前記表示装置本体の輝度制御部は、前記画像データから演算される明るさ情報に基づいて、前記表示部に表示される画像の表示輝度を調整することを特徴とする画像表示装置。
  2. 前記リモートコントローラーには、前記撮像部が取得した画像データから明るさ情報を演算する演算部が設けられており、
    前記信号送信部は、前記明るさ情報を前記表示装置本体へ送信し、
    前記輝度制御部は、当該明るさ情報に基づいて、前記表示部に表示される画像の表示輝度を調整することを特徴とする請求項1に記載の画像表示装置。
  3. 前記信号送信部は、前記撮像部が取得した画像データを前記表示装置本体へ送信し、
    前記表示装置本体には、前記撮像部が取得した画像データから、明るさ情報を演算する演算部が設けられており、
    前記輝度制御部は、当該演算された明るさ情報に基づいて、前記表示部に表示される画像の表示輝度を調整することを特徴とする請求項1に記載の画像表示装置。
  4. 前記明るさ情報が、前記表示装置本体及びその周辺の明るさ情報と、前記表示装置本体の表示部の明るさ情報と、前記表示装置本体の周辺の明るさ情報とを含むことを特徴とする請求項1から3のいずれか一項に記載の画像表示装置。
  5. 前記撮像部には、固体撮像素子が設けられていることを特徴とする請求項1から4のいずれか一項に記載の画像表示装置。
  6. 前記固体撮像素子が、CMOS(Complementary Metal Oxide Semiconductor)イメージセンサであることを特徴とする請求項5に記載の画像表示装置。
  7. 前記固体撮像素子が、CCD(Charge Coupled Device)であることを特徴とする請求項5に記載の画像表示装置。
  8. 前記信号送信部と前記撮像部とが、リモートコントローラーの同一面に設けられていることを特徴とする請求項1から7のいずれか一項に記載の画像表示装置。
  9. 前記撮像部の撮像範囲は、少なくとも人間の有効視野の範囲を含むことを特徴とする請求項1から8のいずれか一項に記載の画像表示装置。
  10. 前記表示装置本体には、前記表示部の周囲を覆う額縁形状の枠体が設けられており、
    当該枠体には、前記表示部の位置を示すためのインジケーターが設けられていることを特徴とする請求項1から9のいずれか一項に記載の画像表示装置。
  11. 前記表示部が四角形状であり、
    前記枠体の額縁形状が四角形状であり、
    前記枠体の四隅には、各々インジケーターが設けられていることを特徴とする請求項10に記載の画像表示装置。
  12. 前記インジケーターが発光可能に設けられていることを特徴とする請求項10又は11に記載の画像表示装置。
  13. 前記表示装置本体又は前記リモートコントローラーには、データ抽出部が設けられており、
    前記データ抽出部は、前記撮像部が取得した画像データの中から、前記画像データに含まれる前記インジケーターに関するデータに基づいて、前記表示部の範囲を認識すると共に、
    前記撮像部が取得した全画像データの中から、前記表示部に関する画像データを抽出することを特徴とする請求項10から12のいずれか一項に記載の画像表示装置。
  14. 前記表示装置本体には、前記表示部に入力される映像信号の平均輝度レベルを演算する平均輝度レベル演算部が設けられており、
    さらに、前記表示装置本体には、前記撮像部が取得した画像データから演算された明るさ情報に基づいて、前記表示部に入力される映像信号の平均輝度レベルと、当該映像信号が入力される時と同時刻における表示装置本体及びその周辺の明るさ情報との関係式を導出する関係式導出部が設けられており、
    前記輝度制御部は、前記関係式にしたがって映像信号の平均輝度レベルから演算された、表示装置本体及びその周辺の明るさ情報に基づいて、前記表示部に表示される画像の表示輝度を調整することを特徴とする請求項1から13のいずれか一項に記載の画像表示装置。
  15. 前記関係式導出部は、撮像部が取得した画像データに基づく前記表示装置本体及びその周辺の明るさ情報、表示装置本体の表示部の明るさ情報、並びに、前記表示装置本体の周辺の明るさ情報から前記関係式を導出することを特徴とする請求項14に記載の画像表示装置。
  16. 前記表示装置本体には、前記表示部を背面から照らす光源が設けられており、
    前記輝度制御部は、平均輝度レベルから、前記関係式を用いて演算された明るさ情報に基づいて前記光源の出力を制御することによって、表示部に表示される画像の表示輝度を調整することを特徴とする請求項14又は15に記載の画像表示装置。
  17. リモートコントローラーと表示装置本体とが備えられた画像表示装置における、表示装置本体の表示部に表示される画像の表示輝度を、表示装置本体に設けられた光源の出力を制御することによって調整する画像表示方法であって、
    前記リモートコントローラーに設けられた撮像部によって表示装置本体及びその周辺の画像データを取得する第1ステップと、
    前記表示装置本体に設けられた平均輝度レベル演算部が、表示装置本体に入力された映像信号の平均輝度レベルを演算する第2ステップと、
    前記表示装置本体に設けられた関係式導出部が、前記画像データから得られた明るさ情報に基づいて、前記表示部に入力される映像信号の平均輝度レベルと、当該映像信号が入力される時と同時刻における表示装置本体及びその周辺の明るさ情報との関係式を導出する第3ステップと、
    前記平均輝度レベルから、前記関係式を用いて演算することによって得られた、前記表示装置本体及びその周辺の明るさ情報に基づいて、前記表示部に表示される画像の表示輝度をリアルタイムで調整する第4ステップとを有することを特徴とする画像表示方法。
  18. 前記関係式導出部は、前記画像データから得られた、表示装置本体及びその周辺の明るさ情報、表示装置本体の表示部の明るさ情報、並びに、前記表示装置本体の周辺の明るさ情報に基づいて前記関係式を導出することを特徴とする請求項17に記載の画像表示方法。
  19. 表示装置本体に対するコントロールの内容を入力するための操作入力部と、
    前記表示装置本体へ信号を送信する信号送信部と、
    前記操作入力部への入力操作に連動して、前記表示装置本体の表示輝度を調整するために、前記表示装置本体及びその周辺の画像データを取得する撮像部とが設けられた表示装置本体制御用のリモートコントローラー。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2009284276A (ja) * 2008-05-23 2009-12-03 Nippon Hoso Kyokai <Nhk> ディスプレイ制御装置
WO2011061975A1 (ja) * 2009-11-19 2011-05-26 シャープ株式会社 画像表示システム
CN105609059A (zh) * 2016-02-26 2016-05-25 苏州佳世达电通有限公司 感光显示系统及操作感光显示系统的方法

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