JP2009076315A - 反応装置、及び固体酸化物型燃料電池 - Google Patents
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Abstract
【課題】「U字状流路」を備えたスタック構造を有する反応装置内において、出力の低下を抑制でき、且つ各反応流路に流入するガスの流量を極力均一にすること。
【解決手段】この固体酸化物型燃料電池では、外部から供給口Painを介して供給された空気は、先ず空気供給流路Hainを下向きに流れて各空気流路Saにそれぞれ流入し、各空気流路Saに流入した空気は各空気流路Saを横方向に流れて空気排出流路Haoutへそれぞれ流出し、Haoutへ流出した空気はHaoutを上向きに流れて排出口Paoutから外部へと排出される。燃料電池の作動中(作動温度)において空気供給流路Hain(又は空気排出流路Haout)で発生する空気の圧力損失ΔPmに対する空気流路Saで発生する空気の圧力損失ΔPcの割合ΔPc/ΔPmが1〜2500であれば、各空気流路に流入する空気の流量を極力均一にして出力の低下を抑制することができる。
【選択図】図4
【解決手段】この固体酸化物型燃料電池では、外部から供給口Painを介して供給された空気は、先ず空気供給流路Hainを下向きに流れて各空気流路Saにそれぞれ流入し、各空気流路Saに流入した空気は各空気流路Saを横方向に流れて空気排出流路Haoutへそれぞれ流出し、Haoutへ流出した空気はHaoutを上向きに流れて排出口Paoutから外部へと排出される。燃料電池の作動中(作動温度)において空気供給流路Hain(又は空気排出流路Haout)で発生する空気の圧力損失ΔPmに対する空気流路Saで発生する空気の圧力損失ΔPcの割合ΔPc/ΔPmが1〜2500であれば、各空気流路に流入する空気の流量を極力均一にして出力の低下を抑制することができる。
【選択図】図4
Description
本発明は、固体酸化物型燃料電池(Solid
Oxide Fuel Cell:SOFC)等の反応装置に係わり、特に、複数の薄板体とその薄板体を支持する複数の支持部材とが1つずつ交互に積層されてなる(平板)スタック構造を有するものに関する。薄板体は「単セル」とも称呼され、支持部材は「インターコネクタ」とも称呼される。
Oxide Fuel Cell:SOFC)等の反応装置に係わり、特に、複数の薄板体とその薄板体を支持する複数の支持部材とが1つずつ交互に積層されてなる(平板)スタック構造を有するものに関する。薄板体は「単セル」とも称呼され、支持部材は「インターコネクタ」とも称呼される。
従来から、上記スタック構造を有するSOFC等の反応装置が知られている(例えば、特許文献1を参照)。この種の反応装置では、各薄板体について、薄板体と薄板体に隣接する支持部材との間にて化学反応に使用されるガスの流路(反応流路)が薄板体に沿ってそれぞれ区画・形成される。
特開2007−103279号公報
このようなスタック構造を有する反応装置において出力(最大出力)を向上させるためには、スタック構造内の複数の反応流路のそれぞれに対してガスを十分に供給する必要がある。このためには、各反応流路に流入するガスの流量(或いは、流速)が均一となるように、外部(ガス供給機構)からスタック構造内に供給されたガスを各反応流路に均等配分することが好ましい。
上記文献では、各反応流路の流入側とそれぞれ連通するように上端にガスの供給口が設けられて下端が塞がれた直線状のガスの供給流路が積層方向(上下方向)に沿って形成され、各反応流路の流出側とそれぞれ連通するように上端にガスの排出口が設けられて下端が塞がれた直線状のガスの排出流路が積層方向に沿って形成された構成が記載されている(特に、上記文献の請求項3、段落0019、0042を参照)。
即ち、(後述する図4に示すように)供給流路の供給口から供給されたガスは、先ず供給流路を下向きに流れて各反応流路にそれぞれ流入し、各反応流路に流入したガスは各反応流路を横方向(水平方向)に流れて排出流路へそれぞれ流出し、排出流路へ流出したガスは排出流路を上向きに流れて排出口から外部へと排出される。
以下、このような複数のU字状のガスの流路を「U字状流路」と称呼する。上記文献では、酸化剤ガス(空気)を「U字状流路」をもって流通させると、各反応流路に流入するガスの流量のばらつきの低減効果が大きいと記載されている。
本発明者は、種々の実験を通して、「U字状流路」を備えたスタック構造を有する反応装置内においてガス(特に、空気、或いは、空気と同等の動粘度を有するガス)を「U字状流路」をもって流通させた場合において、出力の低下を抑制でき且つ各反応流路に流入するガスの流量を極力均一にできる条件を見出した。
本発明によるSOFC等の反応装置は、化学反応がなされる複数の(平板状の)薄板体と、前記複数の薄板体を支持する複数の(平板状の)支持部材とを備え、前記薄板体と前記支持部材とが1つずつ交互に積層されてなる。本発明による反応装置では、前記各薄板体について、前記薄板体と前記薄板体に隣接する前記支持部材との間にて前記化学反応に使用されるガスの流路(反応流路、平板間に形成される空間)がそれぞれ区画・形成されている。
本発明による反応装置は、前記各反応流路の流入側とそれぞれ連通するように積層方向(上下方向)に沿って形成され、一端(上端)に供給口が設けられその反対側の端(下端)が塞がれていて前記供給口から供給されたガスが前記積層方向における一方向(下向き)に流れて前記各反応流路に前記ガスをそれぞれ供給するガスの供給流路と、前記各反応流路の流出側とそれぞれ連通するように前記積層方向に沿って形成され、前記供給流路の一端と同じ側の端(上端)に排出口が設けられその反対側の端(下端)が塞がれていて前記各反応流路から流出したガスが前記積層方向における前記一方向と反対方向(上向き)に流れて前記排出口から外部へガスを排出するガスの排出流路とを備える。即ち、本発明による反応装置は、「U字状流路」を備えたスタック構造を有する。
ここで、前記供給流路が前記各反応流路の流入側とそれぞれ直接接続され、前記排出流路が前記各反応流路の流出側とそれぞれ直接接続される構成を採用すると、反応装置全体を小型化できる。
本発明による反応装置の特徴は、反応装置の作動中において前記供給流路又は前記排出流路で発生するガスの圧力損失(ΔPm)に対する前記反応流路で発生するガスの圧力損失(ΔPc)の割合(ΔPc/ΔPm、以下、「圧力損失割合」とも称呼する。)が1以上2500以下であることにある。この条件は、前記反応装置の作動中(作動温度)における動粘度が85mm2/s以上190mm2/s以下である(動粘度が比較的小さい)ガス(例えば、空気)が使用された場合に特に有効である。以下、動粘度が空気と同程度のガスを「空気相当ガス」とも称呼する。
ここで、供給流路又は排出流路で発生するガスの圧力損失(ΔPm)とは、供給流路又は排出流路の両端間の圧力差であり、反応流路で発生するガスの圧力損失(ΔPc)とは、反応流路の流入側の端(流入口)と流出側の端(流出口)の間の圧力差である。
検討によれば、空気相当ガスが使用された場合において、圧力損失割合が1未満の場合、反応流路に流入するガスの流量が下側(供給流路の底面に近い側)のものほど大きくなる(特に、最も下側の反応流路に流入するガスの流量が極端に大きくなる)傾向が顕著になることが判明した。これは、空気相当ガスの動粘度が小さいことに起因してガスの粘性の効果に比してガスの慣性の効果が圧倒的に大きいこと、供給・排出流路の絞りの効果に対して各反応流路の絞りの効果が十分でないこと等に基づくと考えられる(詳細は、後述する。)。
一方、圧力損失割合が2500よりも大きい場合、反応装置の出力の低下傾向が顕著になることが判明した。これは、圧力損失割合が大きい原因が各反応流路の流路面積が小さいこと(即ち、反応流路の深さが小さいこと)である場合には、ガスが反応流路内を流れ難くなることに基づくと考えられる。また、圧力損失割合が大きい原因が供給・排出流路の流路面積が大きいことである場合には、平面視にて供給・排出流路が占める面積が大きくなって反応流路が占める面積(従って、化学反応に寄与する面積)が小さくなることに基づくと考えられる。
以上より、圧力損失割合は、1以上2500以下であることが好ましい。これにより、出力の低下を抑制でき且つ各反応流路に流入するガスの流量を極力均一にできる。
また、圧力損失割合が1以上2500以下である場合において、前記積層方向における前記反応流路の深さ(高さ、平板間の距離)が、0.15mm以上0.70mm以下であることがより好適である。
検討によれば、反応流路の深さが0.15mm未満の場合、反応流路の圧力損失が過大になって反応装置全体の圧力損失が過大になることが判明した。一方、反応流路の深さが0.7mmよりも大きい場合、スタック構造の積層方向(上下方向)の寸法が過大となることが判明した。以上より、反応流路の深さは、0.15mm以上0.70mm以下であることが好ましい。
また、圧力損失割合が1以上2500以下である場合において、前記積層方向と垂直な方向における前記供給流路又は前記排出流路の断面の断面積(流路面積)が、0.79mm2以上19.63mm2以下であることがより好適である。供給流路又は前記排出流路の断面形状としては、例えば、円形、楕円形、長方形、正方形等が考えられる。
検討によれば、供給流路又は排出流路の流路面積が0.8mm2未満の場合、供給流路又は排出流路の圧力損失が過大になって反応装置全体の圧力損失が過大になることが判明した。一方、供給流路又は排出流路の流路面積が20.0mm2よりも大きい場合、スタック構造の積層方向と垂直な方向(横方向、水平方向)の寸法が過大となることが判明した。以上より、流入流路又は排出流路の流路面積は、0.8mm2以上20.0mm2以下であることが好ましい。
以下、図面を参照しつつ本発明の実施形態に係る反応装置(固体酸化物型燃料電池)について説明する。
(燃料電池の全体構造)
図1は、本発明の一実施形態に係る反応装置である固体酸化物型燃料電池(以下、単に「燃料電池」と称呼する。)10の破断斜視図である。図2は、燃料電池10の部分分解斜視図である。燃料電池10は、薄板体11と支持部材12とが交互に積層されることにより形成されている。即ち、燃料電池10は、平板スタック構造を備えている。薄板体11は、燃料電池10の「単セル」とも称呼される。支持部材12は、「インターコネクタ」とも称呼される。
図1は、本発明の一実施形態に係る反応装置である固体酸化物型燃料電池(以下、単に「燃料電池」と称呼する。)10の破断斜視図である。図2は、燃料電池10の部分分解斜視図である。燃料電池10は、薄板体11と支持部材12とが交互に積層されることにより形成されている。即ち、燃料電池10は、平板スタック構造を備えている。薄板体11は、燃料電池10の「単セル」とも称呼される。支持部材12は、「インターコネクタ」とも称呼される。
図2の円A内に拡大して示したように、薄板体11は、電解質層(固体電解質層)11aと、電解質層11aの上(上面)に形成された燃料極層11bと、電解質層11a上の燃料極層11bとは反対の面(下面)に形成された空気極層11cと、を有している。薄板体11の平面形状は、互いに直交するx軸及びy軸の方向に沿う辺を有する正方形(1辺の長さ=A)である。薄板体11は、x軸及びy軸に直交するz軸方向に厚み方向を有する板体である。
本例において、電解質層11aはYSZ(イットリア安定化ジルコニア)の緻密な焼成体である。燃料極層11bは、Ni−YSZからなる焼成体であり、多孔質電極層である。空気極層11cはLSM(La(Sr)MnO3:ランタンストロンチウムマンガナイト)−YSZからなる焼成体であり、多孔質電極層である。
薄板体11は、4つの角部のそれぞれに円形のセル貫通孔11dを備えている。各セル貫通孔11dは、電解質層11a、燃料極層11b及び空気極層11cを貫通している。
図3は、図2においてx軸と平行な3−3線を含むとともにx−z平面と平行な平面に沿って支持部材12を切断した支持部材12の断面図である。図2及び図3に示したように、支持部材12は、平面部12aと、上方枠体部12bと、下方枠体部12cと、を備えている。上方枠体部12b、及び下方枠体部12cは、前記「枠体部」に対応する。
支持部材12の平面形状は、互いに直交するx軸及びy軸の方向に沿う辺を有する正方形(1辺の長さ=A)であり、薄板体11の平面形状と同形である。支持部材12は、Ni系耐熱合金(例えば、フェライト系SUS、インコネル600及びハステロイ等)から構成されている。
平面部12aは、z軸方向に厚み方向を有する薄い平板体である。平面部12aの平面形状は、x軸及びy軸方向に沿う辺を有する正方形(1辺の長さ=L(<A))である。
上方枠体部12bは、平面部12aの周囲(4つの辺の近傍領域、即ち、外周近傍領域)において上方に向けて立設された枠体である。上方枠体部12bは、外周枠部12b1と段差形成部12b2とからなっている。
外周枠部12b1は、支持部材12の最外周側に位置している。外周枠部12b1の縦断面(例えば、y軸方向に長手方向を有する外周枠部12b1をx−z平面に平行な平面に沿って切断した断面)の形状は長方形(又は正方形)である。
段差形成部12b2は、平面部12aの4つの角部のうちの対角線上に位置する2つの角部において、外周枠部12b1の内周面から支持部材12の中央に向けて延設された部分である。各段差形成部12b2の下面は平面部12aと連接している。各段差形成部12b2の平面視における形状は略正方形である。各段差形成部12b2の上面(平面)は、外周枠部12b1の上面(平面)と連続している。各段差形成部12b2には、セル貫通孔11dと同径の円形の貫通孔THが形成されている。各貫通孔THは、各段差形成部12b2の下方に位置する平面部12aにも貫通している。
下方枠体部12cは、平面部12aの周囲(4つの辺の近傍領域、即ち、外周近傍領域)において下方に向けて立設された枠体である。下方枠体部12cは、平面部12aの厚さ方向の中心線CLに対して上方枠体部12bと対称形状を有している。従って、下方枠体部12cは、外周枠部12b1、及び段差形成部12b2とそれぞれ同一形状の外周枠部12c1、及び段差形成部12c2を備えている。但し、段差形成部12c2は、平面部12aの4つの角部のうち段差形成部12b2が形成されていない2つの角部に配置・形成されている。各段差形成部12c2にも、セル貫通孔11dと同径の円形の貫通孔THが形成されている。この各貫通孔THは、各段差形成部12c2の上方に位置する平面部12aにも貫通している。
図4は、図1において4−4線(対角線)を含むとともにz軸を含む平面(垂直面)に沿って燃料電池10を切断した縦断面図である。図5は、図1において5−5線(対角線)を含むとともにz軸を含む平面(垂直面)に沿って燃料電池10を切断した縦断面図である。
上述したように、燃料電池10は、薄板体11と支持部材12とが交互に積層されることにより形成されている。ここで、各薄板体11について、薄板体11を挟む一対の支持部材12のうち、薄板体11に対してその下方・上方に隣接するものをそれぞれ、便宜上、下方支持部材121及び上方支持部材122と称呼する。図2〜図5に示したように、下方支持部材121及び上方支持部材122は、下方支持部材121の上方枠体部12bの上に上方支持部材122の下方枠体部12cが対向するように互いに同軸的に配置される。
薄板体11は、その外周部全周が、下方支持部材121の上方枠体部12bと上方支持部材122の下方枠体部12cとの間に挟持される。このとき、薄板体11は、下方支持部材121の平面部12aの上面に空気極層11cが対向するように配置され、上方支持部材122の平面部12aの下面に燃料極層11bが対向するように配置される。
薄板体11の外周部下面(即ち、空気極層11cの外周部下面)は、下方支持部材121の上方枠体部12bの上面(具体的には、外周枠部12b1及び段差形成部12b2の上面)と当接し、且つ、この上方枠体部12bに対して導電性の所定の接合剤、ガラス接合剤等により接合・固定されている。同様に、薄板体11の外周部上面(即ち、燃料極層11bの外周部上面)は、上方支持部材122の下方枠体部12cの下面(具体的には、外周枠部12c1及び段差形成部12c2の下面)と当接し、且つ、この下方枠体部12cに対して導電性の所定の接合剤、ガラス接合剤等により接合・固定されている。
換言すると、薄板体11は、その外周部全周の上下面において、上方支持部材122の下方枠体部12c、及び下方支持部材121の上方枠体部12bに接合・固定されている。なお、係る接合・固定は、薄板体11が支持部材11に対して、完全に相対移動不能になされてもよいし、所定の温度以上でのみ或る程度相対移動可能になされてもよい。
以上により、図4に示したように、下方支持部材121の平面部12aの上面と、下方支持部材121の上方枠体部12b(外周枠部12b1及び段差形成部12b2)の内側壁面と、薄板体11の空気極層11cの下面と、により酸素を含むガス(本例では、空気)が供給される空気流路Sa(前記「反応流路」に対応)が、薄板体11毎に薄板体11の下側にそれぞれ区画・形成される。
また、平面視にて図1における4−4線で示した対角線上にある薄板体11のセル貫通孔11dと支部部材12の貫通孔THとが交互にz軸方向(上下方向、積層方向)に連続することで、空気供給流路Hainと空気排出流路Haoutとがz軸方向に沿って形成される。空気供給・排出流路Hain,Haoutにおけるx−y平面に平行な断面は円形(直径Dm)である。
空気供給流路Hainは、上端に空気の供給口Painを有し、下端は塞がれている。空気供給流路Hainは、各空気流路Saの流入側とそれぞれ直接接続されている。空気排出流路Haoutは、上端に空気の排出口Paoutを有し、下端は塞がれている。空気排出流路Haoutは、各空気流路Saの流出側とそれぞれ直接接続されている。
図4に白い矢印で示したように、外部(図示しないガス供給機構)から空気供給口Painを介して供給された空気は、先ず空気供給流路Hainを下向き(z軸負方向)に流れて各空気流路Saにそれぞれ流入する。各空気流路Saに流入した空気は各空気流路Saを横方向(水平方向、x−y平面に沿った方向)に流れて空気排出流路Haoutへそれぞれ流出する。空気排出流路Haoutへ流出した空気は空気排出流路Haoutを上向き(z軸正方向)に流れて空気排出口Paoutから外部へと排出される。即ち、この燃料電池10は、空気に関して、上述の「U字状流路」を備えたスタック構造を有する。
同様に、図5に示したように、上方支持部材122の平面部12aの下面と、上方支持部材122の下方枠体部12c(外周枠部12c1及び段差形成部12c2)の内側壁面と、薄板体11の燃料極層11bの上面と、により燃料ガス(本例では、水素)が供給される燃料流路Sfが、薄板体11毎に薄板体11の上側にそれぞれ区画・形成される。
また、平面視にて図1における5−5線で示した対角線上にある薄板体11のセル貫通孔11dと支部部材12の貫通孔THとが交互にz軸方向(上下方向、積層方向)に連続することで、燃料供給流路Hfinと燃料排出流路Hfoutとがz軸方向に沿って形成される。燃料供給・排出流路Hfin,Hfoutにおけるx−y平面に平行な断面は円形(直径Dm)である。
燃料供給流路Hfinは、上端に燃料ガスの供給口Pfinを有し、下端は塞がれている。燃料供給流路Hfinは、各燃料流路Sfの流入側とそれぞれ直接接続されている。燃料排出流路Hfoutは、上端に燃料ガスの排出口Pfoutを有し、下端は塞がれている。燃料排出流路Hfoutは、各燃料流路Sfの流出側とそれぞれ直接接続されている。
図5に黒い矢印で示したように、外部(図示しないガス供給機構)から燃料供給口Pfinを介して供給された燃料ガスは、先ず燃料供給流路Hfinを下向き(z軸負方向)に流れて各燃料流路Sfにそれぞれ流入する。各燃料流路Sfに流入した燃料ガスは各燃料流路Sfを横方向(水平方向、x−y平面に沿った方向)に流れて燃料排出流路Hfoutへそれぞれ流出する。燃料排出流路Hfoutへ流出した燃料ガスは燃料排出流路Hfoutを上向き(z軸正方向)に流れて排出口Pfoutから外部へと排出される。即ち、この燃料電池10は、燃料ガスに関しても、上述の「U字状流路」を備えたスタック構造を有する。
以上のように構成された燃料電池10では、上述のように空気と燃料ガスとを「U字状流路」をもって流通させることで、以下に示す化学反応式(1)及び(2)に基づく発電を行う。
(1/2)・O2+2e−→O2− (於:空気極層11c) …(1)
H2+O2−→H2O+2e− (於:燃料極層11b) …(2)
(1/2)・O2+2e−→O2− (於:空気極層11c) …(1)
H2+O2−→H2O+2e− (於:燃料極層11b) …(2)
(U字状流路の作用)
次に、空気のように動粘度が比較的小さいガスを「U字状流路」をもって流通させることによる作用について説明する。図6に示すように、上述の空気に関する「U字状流路」において空気排出流路Haoutが省略された流路(即ち、各空気流路Saの流出側がそれぞれ外部に開口している流路)を考える。
次に、空気のように動粘度が比較的小さいガスを「U字状流路」をもって流通させることによる作用について説明する。図6に示すように、上述の空気に関する「U字状流路」において空気排出流路Haoutが省略された流路(即ち、各空気流路Saの流出側がそれぞれ外部に開口している流路)を考える。
この流路の場合、空気供給口Painから空気を供給して空気供給流路Hainを下向き(z軸負方向)に空気を流すと、図6に示すように、空気流路Saに流入する空気の流量は、下側(z軸負方向側、空気供給流路Hainの底面に近い側)のものほど大きくなる(特に、最も下側の空気流路Saに流入する空気の流量が極端に大きくなる)傾向がある。これは、以下の理由に基づく。
即ち、動粘度が小さい空気については粘性の効果に比して慣性の効果が圧倒的に大きい。従って、空気は、その流れの方向が変わり難い性質を有する。この結果、空気が直線状の空気供給流路Hainを下向きに流れる場合、空気は空気供給流路Hainの底面に近い側(下側)の空気流路Saに流入し易くなる。加えて、各空気流路Saの流出側がそれぞれ外部に開口しているから、各空気流路Saの排出抵抗は均一である。以上より、空気流路Saに流入する空気の流量は、下側のものほど大きくなる。
一方、図7に示すように、空気を上述の「U字状流路」をもって流通させると、図6に示した流路の場合に比して、上側(空気供給口Painに近い側)の空気流路Saに流入する空気の流量が増大し、下側(空気供給流路Hainの底面に近い側)の空気流路Saに流入する空気の流量が減少する傾向がある。これは、空気が空気排出流路Haoutを上向きに流れて排出口Paoutから排出されることに起因して、空気流路Saの排出抵抗が下側(z軸負方向側、空気排出流路Haoutの底面に近い側)のものほど大きくなることに基づく。
以上のように、空気を上述の「U字状流路」をもって流通させると、各空気流路Saに流入する空気の流量を略均一とすること(空気を各空気流路Saに略均一に配分すること)ができる。このことに関して、本発明者は、以下に述べるように、空気を「U字状流路」をもって流通させた場合において、出力の低下を抑制でき且つ各空気流路Saに流入する空気の流量を極力均一にできる条件を見出した。
(出力の低下を抑制でき且つ各空気流路に流入する空気の流量を極力均一にできる条件)
本発明者は、燃料電池の作動中(作動温度)において空気供給流路Hain(又は空気排出流路Haout)で発生する空気の圧力損失ΔPmに対する空気流路Saで発生する空気の圧力損失ΔPcの割合(以下、「圧力損失割合ΔPc/ΔPm」と称呼する。)を導入した。
本発明者は、燃料電池の作動中(作動温度)において空気供給流路Hain(又は空気排出流路Haout)で発生する空気の圧力損失ΔPmに対する空気流路Saで発生する空気の圧力損失ΔPcの割合(以下、「圧力損失割合ΔPc/ΔPm」と称呼する。)を導入した。
図4に示すように、圧力損失ΔPmとは、空気供給流路Hain(又は空気排出流路Haout)の両端間の圧力差であり、圧力損失ΔPcとは、空気流路Saの流入側の端(流入口)と流出側の端(流出口)の間の圧力差である。圧力損失ΔPcとしては、各空気流路Saの圧力差の平均値、最下位置の空気流路Saの圧力差、最上位置の空気流路Saの圧力差等が採用され得る。
発明者は、出力の低下を抑制でき且つ各空気流路Saに流入する空気の流量を極力均一にするためには、圧力損失割合ΔPc/ΔPmが1以上2500以下であることが好ましいことを見出した。以下、このことを確認した実験について説明する。
(空気の各空気流路への配分の均一性の評価)
薄板体(セル)の出力は、その薄板体の上下面を通過するガスの流量に比例する傾向がある。従って、この実験では、各薄板体の出力を独立してそれぞれ計測することで、空気の各空気流路への配分の均一性を評価した。
薄板体(セル)の出力は、その薄板体の上下面を通過するガスの流量に比例する傾向がある。従って、この実験では、各薄板体の出力を独立してそれぞれ計測することで、空気の各空気流路への配分の均一性を評価した。
以下、実験条件について述べる。1辺の長さA=30mmである平面視にて正方形の平板スタック構造(図1等を参照)を有する燃料電池が採用された。薄板体における電極(反応部分)としての有効面積は約8cm2である。積層された薄板体の数(スタック数、従って、空気流路数)は10である。発電温度(作動温度)は800℃である。燃料電池全体への空気の供給流量は2000sccmであり、燃料ガス(水素)の供給流量は600sccmである。
空気流路Saの流路深さLc(図4を参照、下方支持部材121の平面部12aの上面と薄板体11の空気極層11cの下面との間のz軸方向の距離)としては、表1に示すように、0.1mm〜0.8mmの範囲で7水準を用意した。各水準に対応する供給・排出流路長さLm(図4を参照)は、表1に示すとおりである。なお、本例では、流路深さLcとしては、薄板体の反りがない状態での値が使用される。
供給・排出流路の流路断面は円形であり、その流路径Dm(図4を参照)としては、表2の最上欄に示すように、0.8mm〜6.0mmの範囲で6水準を用意した。この実験では、定格電圧を0.7Vに設定して燃料電池を作動させた場合における各薄板体の出力を独立してそれぞれ計測する評価を、表2に示すように、流路深さLc(最左欄)と流路径Dm(最上欄)との組み合わせを順次変更しながら繰り返し行った。
表2は、各組み合わせにおける最大出力と最小出力の比(以下、「ばらつき比」と称呼する。)を示している。各空気流路に流入する空気の流量が均一の場合(空気の各空気流路への配分が均一の場合)、ばらつき比は「1」となる。この実験では、ばらつき比が1.0〜1.3の範囲内である場合に「空気の各空気流路への配分の均一性」が「良好」と評価し、ばらつき比が1.3を超える場合に「空気の各空気流路への配分の均一性」が「不良」と評価した。
表2において、微細なドットで示した領域は「不良」対応する。従って、流路深さLcと流路径Dmとの組み合わせが白抜きで示した領域に対応するそれぞれの場合において、「空気の各空気流路への配分の均一性」が「良好」と評価された。
(常温での圧力損失の評価)
また、上述の各組み合わせについて、圧力損失ΔPc,ΔPmを計測する実験を行った。実際の燃料電池を用いて発電温度800℃で実験を行うと、計測が困難となる。従って、この実験では、実際の燃料電池を用いて発電温度800℃で実験を行う場合とレイノルズ数を一致させた条件下で、実際の燃料電池と略同一の形状・寸法の空気流路及び空気供給・排出流路の擬似モデルを用いて、代替ガスとしての常温の空気で圧力損失ΔPc,ΔPmを計測した。
また、上述の各組み合わせについて、圧力損失ΔPc,ΔPmを計測する実験を行った。実際の燃料電池を用いて発電温度800℃で実験を行うと、計測が困難となる。従って、この実験では、実際の燃料電池を用いて発電温度800℃で実験を行う場合とレイノルズ数を一致させた条件下で、実際の燃料電池と略同一の形状・寸法の空気流路及び空気供給・排出流路の擬似モデルを用いて、代替ガスとしての常温の空気で圧力損失ΔPc,ΔPmを計測した。
この具体的には、「空気流路(反応流路)の擬似モデル」と「空気供給・排出流路の擬似モデル」とを個別に準備した。特に、「空気供給・排出流路の擬似モデル」としては、両端のみが開口した円筒管を準備した。圧力損失ΔPcとしては、「空気流路の擬似モデル」における流入口(空気供給流路と空気流路との接続部分に対応)と流出口(空気排出流路と空気流路との接続部分に対応)との間の圧力差を使用した。圧力損失ΔPmとしては、上記円筒管の両端(流入口と流出口)の間の圧力差を使用した。
なお、本例では、実際の燃料電池の各流路内には仕切り板、柱状構造物、網状構造物等の介在物が配設されていないが、実際の燃料電池の各流路内に介在物が配設されている場合には、上記擬似モデルに実際の介在物を模擬した部材を配設した状態で、圧力損失ΔPc,ΔPmが計測される。
上述のように、燃料電池全体への空気の供給流量は、800℃で2000sccmであるから、10個の空気流路にそれぞれ流入する空気の流量が均一の場合、各空気流路に流入する空気の流量は、800℃で200sccmとなる。空気の動粘度は、800℃で145mm2/sであり、常温で16mm2/sである。
ここで、レイノルズ数は流速(従って、流量)と動粘度との比に比例する。従って、実際の燃料電池と同じ寸法の擬似モデルを用いる場合において、レイノルズ数を変えることなく空気の温度を800℃から常温へと変更するためには、温度変更に伴う動粘度の低下率に応じて流量を小さくすればよい。即ち、この場合、空気流路の擬似モデルに対しては常温の空気の流入流量を約22sccmに設定し、空気供給・排出流路の擬似モデルに対しては常温の空気の流入流量を約220sccmに設定すればよい。
表3は、この条件下で常温の空気を用いて圧力損失ΔPc,ΔPmを上述の各組み合わせについてそれぞれ計測した場合における圧力損失割合ΔPc/ΔPmを示している。表3から理解できるように、「空気の各空気流路への配分の均一性」が「良好」と評価された組み合わせ(白抜きで示した領域に対応)では、圧力損失割合ΔPc/ΔPmが、1〜2500となり、「空気の各空気流路への配分の均一性」が「不良」と評価された組み合わせ(微細なドットで示した領域に対応)では、圧力損失割合ΔPc/ΔPmが、1未満、或いは、2500よりも大きい値となる。
即ち、「空気の各空気流路への配分の均一性」の良否と圧力損失割合ΔPc/ΔPmとは強い相関がある。以上より、各空気流路に流入する空気の流量を極力均一にするためには、発電温度800℃にて、圧力損失割合ΔPc/ΔPmが1〜2500であることが好ましい。
また、圧力損失割合ΔPc/ΔPmが2500を超えると、燃料電池の出力の低下傾向が顕著になることが判明している。以上より、圧力損失割合ΔPc/ΔPmが1〜2500であれば、各空気流路に流入する空気の流量を極力均一にして出力の低下を抑制することができる。
また、圧力損失割合が1〜2500である場合において、流路深さLcが0.15mm未満の場合、空気流路の圧力損失が過大になって燃料電池全体の圧力損失が過大になる。このため、外部のガス供給機構(具体的には、小型ポンプ等)のガス吐出能力(吐出圧)を高める必要があり、サイズ及び消費電力の観点から小型燃料電池システムの構築が困難となる。一方、流路深さLcが0.7mmよりも大きい場合、スタック構造の積層方向(上下方向)の寸法が過大となる。このため、スタックの体積(密度)に対する出力が低下して、SOFCを用いた小型燃料電池のメリットが失われる。また、流路深さが大き過ぎることで、空気流路(反応流路)内を流れる空気がセル(薄板体の空気極層)の表面に行き渡り難くなり(接触し難くなり)、これによっても、出力低下が顕著となる。以上より、流路深さLcは、0.15mm以上0.70mm以下であることが好ましい。
更には、圧力損失割合が1〜2500である場合において、供給流路又は排出流路の流路面積(流路径Dm)が0.8mm2(1.0mm)未満の場合、供給流路又は排出流路の圧力損失が過大になって燃料電池全体の圧力損失が過大になる。このため、上記と同様、サイズ及び消費電力の観点から小型燃料電池システムの構築が困難となる。一方、供給流路又は排出流路の流路面積(流路径Dm)が20.0mm2(5.0mm)よりも大きい場合、スタック構造の積層方向と垂直な方向(横方向、水平方向)の寸法が過大となる。このため、スタックの体積(密度)に対する出力が低下して、SOFCを用いた小型燃料電池のメリットが失われる。以上より、流入流路又は排出流路の流路面積(流路径Dm)は、0.8mm2以上20.0mm2以下(1.0mm以上5.0mm以下)であることが好ましい。
以上、比較的動粘度が小さい空気を「U字状流路」をもって流通させた場合において、各空気流路に流入する空気の流量を極力均一にする(各空気流路に空気を均等配分する)条件について説明した。一方、燃料ガス(水素ガス)の動粘度は800℃で950mm2/sであり比較的大きい。このため、水素ガスについては、慣性の効果に比して粘性の効果がより強く作用する。この結果、上述した種々の実験条件の何れにおいても、水素ガスが各燃料流路(反応流路)に略均等に配分されることが確認されている。
以上、説明したように、本発明の実施形態に係る固体酸化物型燃料電池10は、空気(及び燃料ガス)について「U字状流路」を備えたスタック構造を有する。この構造では、燃料電池の発電温度800℃において、空気供給流路Hain(又は空気排出流路Haout)で発生する空気の圧力損失ΔPmに対する空気流路Saで発生する空気の圧力損失ΔPcの割合(圧力損失割合ΔPc/ΔPm)が1〜2500であることが好ましい。これにより、出力の低下を抑制でき且つ各空気流路に流入する空気の流量を極力均一にすることができる。
なお、本発明は上記実施形態に限定されることはなく、本発明の範囲内において種々の変形例を採用することができる。例えば、上記実施形態では、動粘度が比較的大きい燃料ガスについても「U字状流路」が備えられているが、燃料ガスについては、「U字状流路」に代えて、「U字状流路」において燃料排出流路Hfout内の燃料ガスの流れ方向を逆にした流路を採用してもよい。この場合、燃料排出流路Hfoutは、上端が塞がれて下端に排出口Pfoutを備える。
また、上記実施形態では、反応装置として、2種類のガスが流通する固体酸化物型燃料電池が採用されているが、1種類のガスのみが流通する「U字状流路」を備えたスタック構造を有するもの(例えば、マイクロ燃焼器)等が採用されてもよい。
また、図1、図4、及び図5にそれぞれ対応する図8、図9、及び図10に示すように、上向きに開口する(上面に供給口と排出口を有する)「U字状流路」を有する上側スタック構造と、下向きに開口する(下面に供給口と排出口を有する)「U字状流路」を有する下側スタック構造とを有し、下側スタック構造の上に上側スタック構造を重ねて接合されてなる(或いは、上側スタック構造と下側スタック構造とが一体の)スタック構造を有するSOFC(反応装置)としてもよい。
また、燃料極層11bは、白金、白金−ジルコニアサーメット、白金−酸化セリウムサーメット、ルテニウム、ルテニウム−ジルコニアサーメット等から構成することができる。
また、空気極層11cは、例えば、ランタンを含有するペロブスカイト型複合酸化物(例えば、上述のランタンマンガナイトのほか、ランタンコバルタイト)から構成することができる。ランタンコバルタイト及びランタンマンガナイトは、ストロンチウム、カルシウム、クロム、コバルト(ランタンマンガナイトの場合)、鉄、ニッケル、アルミニウム等をドープしたものであってよい。また、パラジウム、白金、ルテニウム、白金−ジルコニアサーメット、パラジウム−ジルコニアサーメット、ルテニウム−ジルコニアサーメット、白金−酸化セリウムサーメット、パラジウム−酸化セリウムサーメット、ルテニウム−酸化セリウムサーメットであってもよい。
また、薄板体11及び支持部材12の平面形状は、長方形、円形、楕円形等であってもよい。
10…燃料電池、11…薄板体、11a…ジルコニア固体電解質層、11b…燃料極層、11c…空気極層、11d…セル貫通孔、12…支持部材、12a…平面部、12b…上方枠体部、12b1…外周枠部、12b2…段差形成部、12c…下方枠体部、12c1…外周枠部、12c2…段差形成部、121…下方支持部材、122…上方支持部材Sa…空気流路、Sf…燃料流路、Hain…空気供給流路、Haout…空気排出流路、Hfin…燃料供給流路、Hfout…燃料排出流路、Pain…空気供給口、Paout…空気排出口、Pfin…燃料供給口、Pfout…燃料排出口
Claims (7)
- 化学反応がなされる複数の薄板体と、
前記複数の薄板体を支持する複数の支持部材と、
を備え、前記薄板体と前記支持部材とが1つずつ交互に積層されてなり、前記各薄板体について、前記薄板体と前記薄板体に隣接する前記支持部材との間にて前記化学反応に使用されるガスの流路である反応流路がそれぞれ区画・形成された反応装置において、
前記各反応流路の流入側とそれぞれ連通するように前記薄板体と前記支持部材とが積層される積層方向に沿って形成され、一端に供給口が設けられその反対側の端が塞がれていて前記供給口から供給されたガスが前記積層方向における一方向に流れて前記各反応流路に前記ガスをそれぞれ供給するガスの供給流路と、
前記各反応流路の流出側とそれぞれ連通するように前記積層方向に沿って形成され、前記供給流路の一端と同じ側の端に排出口が設けられその反対側の端が塞がれていて前記各反応流路から流出したガスが前記積層方向における前記一方向と反対方向に流れて前記排出口から外部へガスを排出するガスの排出流路と、
を備え、
前記反応装置の作動中において前記供給流路又は前記排出流路で発生するガスの圧力損失(ΔPm)に対する前記反応流路で発生するガスの圧力損失(ΔPc)の割合(ΔPc/ΔPm)が1以上2500以下である反応装置。 - 請求項1に記載の反応装置において、
前記積層方向における前記反応流路の深さ(Lc)が、0.15mm以上0.70mm以下である反応装置。 - 請求項1に記載の反応装置において、
前記積層方向と垂直な方向における前記供給流路又は前記排出流路の断面の断面積が、0.8mm2以上20.0mm2以下である反応装置。 - 請求項1に記載の反応装置において、
前記反応装置の作動中におけるガスの動粘度が85mm2/s以上190mm2/s以下である反応装置。 - 請求項1に記載の反応装置において、
前記供給流路が前記各反応流路の流入側とそれぞれ直接接続され、前記排出流路が前記各反応流路の流出側とそれぞれ直接接続された反応装置。 - 固体電解質層と、前記固体電解質層の上面に形成された燃料極層と、前記固体電解質層の下面に形成された空気極層と、が積層・焼成されてなる複数の薄板体と、
平面部と、前記平面部の外周部の全周に設けられた同平面部よりも厚さが大きい枠体部と、を有するとともに前記複数の薄板体を支持する複数の支持部材と、
を備え、前記薄板体と前記支持部材とが1つずつ交互に積層されてなる固体酸化物型燃料電池において、
前記各薄板体について、前記薄板体の外周部の全周が前記薄板体の上側に隣接する前記支持部材である上方支持部材の枠体部と前記薄板体の下側に隣接する前記支持部材である下方支持部材の枠体部との間に挟持されることにより、前記上方支持部材の平面部の下面と前記上方支持部材の枠体部の内側壁面と前記薄板体の燃料極層の上面とで燃料ガスが供給される燃料流路がそれぞれ区画・形成されるとともに、前記下方支持部材の平面部の上面と前記下方支持部材の枠体部の内側壁面と前記薄板体の空気極層の下面とで酸素を含むガスが供給される空気流路がそれぞれ区画・形成され、
前記各空気流路の流入側とそれぞれ連通するように前記薄板体と前記支持部材とが積層される積層方向に沿って形成され、上端に供給口が設けられ下端が塞がれていて前記供給口から供給された酸素を含むガスが前記積層方向における一方向に流れて前記各空気流路に酸素を含むガスをそれぞれ供給するガスの供給流路と、
前記各空気流路の流出側とそれぞれ連通するように前記積層方向に沿って形成され、上端に排出口が設けられ下端が塞がれていて前記各空気流路から流出した酸素を含むガスが前記積層方向における前記一方向と反対方向に流れて前記排出口から外部へ酸素を含むガスを排出するガスの排出流路と、
を備え、
前記固体酸化物型燃料電池の作動中において前記供給流路又は前記排出流路で発生する酸素を含むガスの圧力損失(ΔPm)に対する前記反応流路で発生する酸素を含むガスの圧力損失(ΔPc)の割合(ΔPc/ΔPm)が1以上2500以下である固体酸化物型燃料電池。 - 請求項6に記載の固体酸化物型燃料電池において、
前記各薄板体の厚さが、20μm以上且つ500μm以下である固体酸化物型燃料電池。
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