JP2009075420A - 定着装置及び画像形成装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】金属ローラに外形が互いに相違する複数の領域を形成することによって、複雑な加工をすることなく、コストを低下させることができ、金属ローラと弾性層との結合力が強く、耐久性を向上させることができるようにする。
【解決手段】加熱部材と加圧部材とを有し、前記加熱部材と加圧部材とが接触することによって定着ニップ部が形成される定着装置であって、前記加熱部材又は加圧部材は、金属ローラと、該金属ローラの外周の少なくとも一部に形成された弾性層とを備え、前記金属ローラは、前記弾性層の形成された領域において、長手方向の中央部を含み、略均一な外径の第一の領域と、該第一の領域の外径とは異なる略均一な外径の第二の領域とを備える。
【選択図】図1
【解決手段】加熱部材と加圧部材とを有し、前記加熱部材と加圧部材とが接触することによって定着ニップ部が形成される定着装置であって、前記加熱部材又は加圧部材は、金属ローラと、該金属ローラの外周の少なくとも一部に形成された弾性層とを備え、前記金属ローラは、前記弾性層の形成された領域において、長手方向の中央部を含み、略均一な外径の第一の領域と、該第一の領域の外径とは異なる略均一な外径の第二の領域とを備える。
【選択図】図1
Description
本発明は、定着装置及び画像形成装置に関するものである。
従来、電子写真方式の画像形成装置で使用されている定着装置においては、加熱用ローラ及び加圧用ローラを配設し、少なくとも一方のローラをゴム等の弾性体で被覆し、加熱用ローラに対して加圧用ローラを圧接させることによってニップを形成するようになっている。この場合、前記加熱用ローラ及び加圧用ローラは、両端部が支持部材によって支持されているので、加熱用ローラに対して加圧用ローラを圧接させることにより長手方向に撓(たわ)みが生じ、該撓みの変位が原因となって長手方向の中央部において、圧力の低下が発生してしまう。
そこで、加熱用ローラ又は加圧用ローラの芯(しん)金部をクラウン形状に加工し、撓みによる変位を補正することによって、圧力の低下を低減する技術が提案されている(例えば、特許文献1参照。)。
特開2004−246015号公報
しかしながら、前記従来の定着装置においては、加熱用ローラ又は加圧用ローラの芯金部をクラウン形状に加工するために精度の高い切削装置が必要であり、かつ、芯金部のクラウン形状を検査する際に多くの測定点で寸法を測定する必要があるので、作業工程が増加し、結果として、製作コストが高くなってしまう。
本発明は、前記従来の定着装置の問題点を解決して、金属ローラに外形が互いに相違する複数の領域を形成することによって、複雑な加工をすることなく、コストを低下させることができ、金属ローラと弾性層との結合力が強く、耐久性を向上させることができる定着装置及び画像形成装置を提供することを目的とする。
そのために、本発明の定着装置においては、加熱部材と加圧部材とを有し、前記加熱部材と加圧部材とが接触することによって定着ニップ部が形成される定着装置であって、前記加熱部材又は加圧部材は、金属ローラと、該金属ローラの外周の少なくとも一部に形成された弾性層とを備え、前記金属ローラは、前記弾性層の形成された領域において、長手方向の中央部を含み、略均一な外径の第一の領域と、該第一の領域の外径とは異なる略均一な外径の第二の領域とを備える。
本発明によれば、定着装置は、金属ローラに外形が互いに相違する複数の領域を形成するようになっている。これにより、複雑な加工をすることなく、コストを低下させることができ、金属ローラと弾性層との結合力が強く、耐久性を向上させることができる。
以下、本発明の実施の形態について図面を参照しながら詳細に説明する。
図2は本発明の第1の実施の形態における定着装置を備えた画像形成装置を示す概略側面図である。
図において、10は本実施の形態における画像形成装置である。ここで、該画像形成装置10は、例えば、複写機、プリンタ、MFP(複合型プリンタ:Multi Function Printer)、ファクシミリ機等であり、電子写真方式によって、印刷用紙、封筒、OHP(Over Head Projector)シート等の印刷媒体上にモノクロやカラーの画像を形成するようになっている。なお、本実施の形態において、前記画像形成装置10は、電子写真方式によって画像を形成する装置であって、定着装置40を装着する装置であれば、いかなる種類のものであってもよい。また、前記画像形成装置10は、モノクロ画像を形成するものであってもよく、カラー画像を形成するものであってもよいが、ここでは、前記画像形成装置10がタンデム方式によってカラー画像を形成するものである場合について説明する。
ここで、11は、現像剤像、すなわち、トナー像が形成される媒体としての印刷媒体であり、該印刷媒体11を供給する印刷媒体供給手段としての給紙カセット12に保持される。
そして、前記画像形成装置10は、印刷媒体11の搬送経路に沿って順次並ぶように配設され、印刷媒体11上にシアン、マゼンタ、イエロー及びブラックの4色のトナー像を形成する作像装置21C、21M、21Y及び21BKを有する。前記作像装置21C、21M、21Y及び21BKは、各々、表面にシアン、マゼンタ、イエロー及びブラックの各色のトナー像を担持する静電潜像担持体としての感光体ドラム22C、22M、22Y及び22BK、前記感光体ドラム22C、22M、22Y及び22BKの回転方向aにおいて順に配設される帯電装置23C、23M、23Y及び23BK、露光装置24C、24M、24Y及び24BK、現像剤供給装置25C、25M、25Y及び25BK、並びに、クリーニング装置26C、26M、26Y及び26BKをそれぞれ備えている。なお、前記感光体ドラム22C、22M、22Y及び22BKの形状はドラム状でなく、ベルト状であってもよい。
また、前記画像形成装置10は、画像情報に応じて各色毎の画像を形成する作像装置21C、21M、21Y及び21BKに対向して配設されたベルト式の転写装置31を有する。該転写装置31はエンドレス転写媒体32を張架したローラ33及び34によって駆動される。
なお、前記作像装置21C、21M、21Y及び21BK、感光体ドラム22C、22M、22Y及び22BK、帯電装置23C、23M、23Y及び23BK、露光装置24C、24M、24Y及び24BK、現像剤供給装置25C、25M、25Y及び25BK、並びに、クリーニング装置26C、26M、26Y及び26BKを統合的に説明する場合には、それぞれ、作像装置21、感光体ドラム22、帯電装置23、露光装置24、現像剤供給装置25、及び、クリーニング装置26として説明する。
そして、前記給紙カセット12から搬送されてきた印刷媒体11を作像装置21による作像のタイミングに合わせて供給するレジストローラ13が配設され、矢印で示されるように、媒体搬送路に印刷媒体11を送り込むようになっている。
さらに、媒体搬送路の下流側には、印刷媒体11上の未定着トナー像を定着させる定着装置40が配設されている。そして、該定着装置40から排出された印刷媒体11は、印刷媒体搬送ローラ14によって搬送された後、排出搬送ローラ15によって印刷媒体排出口16へ搬送され、排紙積載部17に排出される。
次に、前記定着装置40の構成について詳細に説明する。
図3は本発明の第1の実施の形態における定着装置の構成を示す図である。なお、(a)はローラ長手方向の概略方向を示し、(b)は断面構成を示している。
図に示されるように、定着装置40は、加熱部材としての加熱用ローラ51及び加圧部材としての加圧用ローラ41を備える。本実施の形態においては、本発明の定着用ローラが加圧用ローラ41であるものとして説明する。
前記加熱用ローラ51は、金属ローラとしての中空円筒であるアルミニウム製の芯金部52と、該芯金部52の外周面に形成されたシリコーンゴム等から成る耐熱弾性層としての弾性層53とを有し、芯金部52の両端部が軸受54によって支持される。なお、芯金部52は、必ずしもアルミニウム製である必要はなく、鉄等の他の金属から成るものであってもよい。さらに、熱源としてのハロゲンランプ55が、図示されない支持体によって両端部を支持され、加熱用ローラ51の芯金部52の内部に配設されている。なお、加熱用ローラ51の熱源は、ハロゲンランプ55に限らず、誘導加熱等を使用することができる。
また、前記加圧用ローラ41は、金属ローラとしての中実シャフトである鉄製の芯金部42と、該芯金部42の外周面に形成されたシリコーンゴム等から成る耐熱弾性層としての弾性層43とを有し、芯金部42の両端部が軸受44によって支持される。そして、該軸受44は、スプリング等から成る付勢部材45によって支持され、該付勢部材45の付勢力により、加圧用ローラ41が加熱用ローラ51を押圧するように付勢される。ここで、軸受44は、図示されない支持体によってy方向のみに変位可能に支持されている。そして、未定着トナー像を印刷媒体11に定着させるための定着ニップ部としてのニップ部56は、加熱用ローラ51の弾性層53と加圧用ローラ41の弾性層43とが接触することによって形成される。
次に、本実施の形態における定着装置40の定着用ローラとしての加圧用ローラ41の構成について説明する。
図1は本発明の第1の実施の形態における加圧用ローラを示す図である。なお、(a)は芯金部の構成を示し、(b)は弾性層を形成した状態を示している。
図に示されるように、加圧用ローラ41の芯金部42は、該芯金部42の長手方向の中央部を含み、略均一の外径φDSA1 を備える第一の領域42−Aと、該第一の領域42−Aとは異なった外径φDSB1 を備える第二の領域42−Bとを有する。そして、前記第一の領域42−Aと第二の領域42−Bとの外周面には、外径φDR1の弾性層43が形成される。
また、前記芯金部42は、長手方向の両端に、軸受44によって支持される領域42−Cを有する。なお、本実施の形態においては、各外径の関係は、φDSB1 <φDSA1 <φDR1である。
次に、前記構成の画像形成装置10及び定着装置40の動作について説明する。まず、画像形成装置10の動作について説明する。
まず、図2に示される画像形成装置10の電源が投入されると、ハロゲンランプ55に通電され、該ハロゲンランプ55によって加熱用ローラ51が加熱されて昇温し、定着装置40が良好な定着を行うことができる状態となって立ち上がりが完了し、画像形成可能な状態となる。
そして、オペレータが画像形成を開始するために周知の操作を行うと、給紙カセット12に保持されている印刷媒体11が、レジストローラ13によって転写装置31へ搬送される。また、各作像装置21では、感光体ドラム22が図において矢印aで示される方向に回転し、この回転に伴い、感光体ドラム22は帯電装置23によって帯電される。続いて、感光体ドラム22上に、露光装置24からの露光光によって画像情報に応じた静電潜像が形成され、該静電潜像が現像剤供給装置25により現像される。
続いて、感光体ドラム22上に形成された現像剤像は、転写装置31によって、図において矢印bで示される方向に搬送される印刷媒体11上に転写される。一方、転写後に感光体ドラム22上に残留している現像剤がクリーニング装置26によって掻(か)き取られる。そして、クリーニングされた感光体ドラム22は、次の帯電に供える。
そして、ブラックの作像装置21BKによってブラックの現像剤が転写された印刷媒体11は、転写装置31により図において矢印bで示される方向に搬送されつつ、作像装置21BKと同様の工程を行う作像装置21Y、21M及び21Cによって、それぞれ、イエロー、マゼンタ及びシアンの現像剤が適宜転写される。このようにして、画像形成に必要なすべての色の現像剤が転写された後、印刷媒体11は、転写装置31から定着装置40へ搬送される。
次に、該定着装置40の動作の概略について説明する。
まず、印刷媒体11の定着を行う際には、加熱用ローラ51の芯金部52と、該芯金部52の外周面に形成された弾性層53とは、印刷媒体11上に形成された現像剤像を熱圧着するのに十分な熱量を有するように、ハロゲンランプ55によって加熱される。また、前記加熱用ローラ51は、芯金部52の両端部が軸受54によって支持されているので、回転運動が可能であるとともに、図示されない駆動系によって回転運動が付与され、これにより、印刷媒体11を搬送することができる。
一方、加圧用ローラ41は、芯金部42が両端部を軸受44によって回転可能に支持されるとともに、該軸受44が付勢部材45により、図3の座標系において+y方向へ付勢されている。そのため、加圧用ローラ41の弾性層43が加熱用ローラ51の弾性層53へ押圧され、ニップ部56が形成される。
このとき、加熱用ローラ51の芯金部52と加圧用ローラ41の芯金部42とに撓みが生じ、加熱用ローラ51の芯金部52は+y方向へ変位し、加圧用ローラ41の芯金部42は−y方向へ変位する。このような前記芯金部52及び芯金部42の変位によって、ニップ圧力の低下が生じ、ローラ長手方向、すなわち、図3(a)でのx軸方向におけるニップ圧力の分布が不均一となる。
ニップ圧力の低下は、芯金部52及び芯金部42の撓みの変位量が一番大きいローラ長手方向の中央部において最大となる。しかし、本実施の形態において、加圧用ローラ41の芯金部42は、その長手方向の中央部周辺である第一の領域42−Aにおける外径が、長手方向の端部周辺である第二の領域42−Bにおける外径と比較して、大きくなっている。そのため、ローラ長手方向の中央部におけるニップ圧力の低下を抑えることが可能となる。
そして、定着装置40のニップ部56へ搬送された印刷媒体11は、加圧用ローラ41の長手方向に均一化されたニップ圧力の分布を有するニップ部56によって熱圧着されるので、ニップ圧力変動に起因する定着むらが抑制される。続いて、前記印刷媒体11は、定着が行われた後、印刷媒体搬送ローラ14によって搬送され、さらに、排出搬送ローラ15によって印刷媒体排出口16へ搬送されて、排紙積載部17に排出される。
次に、前記定着装置40の具体例の動作について説明する。
図4は本発明の第1の実施の形態における定着装置の比較例の構成を示す図、図5は本発明の第1の実施の形態における比較例の加熱用ローラの芯金部及び加圧用ローラの芯金部の撓み量を示すグラフ、図6は本発明の第1の実施の形態における定着装置の具体例の構成を示す図、図7は本発明の第1の実施の形態における具体例の加熱用ローラの芯金部及び加圧用ローラの芯金部の撓み量を示すグラフ、図8は本発明の第1の実施の形態における具体例の加熱用ローラの芯金部と加圧用ローラの芯金部との距離を示すグラフである。なお、図4及び6において、(a)はローラ長手方向の概略方向を示し、(b)は断面構成を示している。
図4に示される定着装置140は、本実施の形態における定着装置40と対比するための比較例であり、内部にハロゲンランプ155が配設された加熱用ローラ151と、該加熱用ローラ151に押圧される加圧用ローラ141とを有する。
そして、前記加熱用ローラ151は、材質がアルミニウム製であって、外径がDh=φ22〔mm〕、内径がdh=φ19〔mm〕、厚さth=1.5〔mm〕の円筒から成る芯金部152と、該芯金部152の外周面に形成され、硬度がASCER−C 15〔°〕で、厚さが1.5〔mm〕のシリコーンゴムから成る弾性層153とを備える。
また、前記加圧用ローラ141は、材質が鉄製であって、外径がDb=φ20〔mm〕の中実のシャフトから成る芯金部142と、該芯金部142の外周面に形成され、硬度がASCER−C 50〔°〕で、厚さ2.0〔mm〕のシリコーンゴムから成る弾性層143とを備える。
ここでは、ニップ部156の形成の現象を簡略化するために、加熱用ローラ151の両端部の軸受154は固定されているものとし、加圧用ローラ141の両端部の軸受144は、付勢部材145によって、片側10〔kgf〕、合計20〔kgf〕の付勢力により+y方向へ付勢されているものとする。また、前記加熱用ローラ151及び加圧用ローラ141の弾性層153及び弾性層143のローラ長手方向に関する寸法は、印刷媒体11がA4サイズの用紙であって、縦送りされたときに前記印刷媒体11の幅方向をカバーするのに十分な寸法となる230〔mm〕であるものとする。さらに、加熱用ローラ151の弾性層153と加圧用ローラ141の弾性層143とが接触することによって形成されるニップ部156に加わる荷重は、均一な分散荷重であるものとする。また、芯金部142及び152と比較して弾性層143及び153の剛性が非常に小さいので、該弾性層143及び153の剛性が芯金部142及び153の撓みに与える影響は無視する。
続いて、比較例としての前記定着装置140における加熱用ローラ151の芯金部152及び加圧用ローラ141の芯金部142の撓み量を計算する。
材料力学においては、両端支持における梁(はり)の最大撓み量αを求める式は、次の式(1)で表される。
α=(5ωl4 )/(384EI) ・・・式(1)
ここで、ωは荷重、lはローラ長手方向の長さ、Eはヤング率、Iは断面二次モーメントを意味する。なお、アルミニウムのヤング率を70〔kg/mm2 〕とし、鉄のヤング率を210〔kg/mm2 〕とする。
α=(5ωl4 )/(384EI) ・・・式(1)
ここで、ωは荷重、lはローラ長手方向の長さ、Eはヤング率、Iは断面二次モーメントを意味する。なお、アルミニウムのヤング率を70〔kg/mm2 〕とし、鉄のヤング率を210〔kg/mm2 〕とする。
また、円筒の断面二次モーメントを求める式は、次の式(2)で表される。
I=π(d1 4−d2 4)/64 ・・・式(2)
ここで、d1 は円筒の外径であり、d2 は円筒の内径である。
I=π(d1 4−d2 4)/64 ・・・式(2)
ここで、d1 は円筒の外径であり、d2 は円筒の内径である。
前記式(2)に芯金部142及び153の値を入れて計算を行うと、加熱用ローラ151の芯金部152の断面二次モーメントI152 及び加圧用ローラ141の芯金部142の断面二次モーメントI142 は、次の式(3)で表される。
I152 =5101〔mm4 〕、I142 =7853〔mm4 〕 ・・・式(3)
また、付勢部材145による付勢力と加熱用ローラ151及び加圧用ローラ141の長さとは、各々、ω=20〔kgf〕、l=230〔mm〕である。そして、これらの値を前記式(1)に代入すると、加熱用ローラ151の芯金部152の最大撓み量α152 及び加圧用ローラ141の芯金部142の最大撓み量α142 は、次の式(4)で表される。
α152 =0.177〔mm〕、α142 =0.038〔mm〕 ・・・式(4)
図5には、図4(a)に示される点0’を原点とし、縦軸、すなわち、y軸に加熱用ローラ151の芯金部152及び加圧用ローラ141の芯金部142の撓み量αを取り、横軸、すなわち、x軸にローラ長手方向の変位を示したグラフが示されている。
I152 =5101〔mm4 〕、I142 =7853〔mm4 〕 ・・・式(3)
また、付勢部材145による付勢力と加熱用ローラ151及び加圧用ローラ141の長さとは、各々、ω=20〔kgf〕、l=230〔mm〕である。そして、これらの値を前記式(1)に代入すると、加熱用ローラ151の芯金部152の最大撓み量α152 及び加圧用ローラ141の芯金部142の最大撓み量α142 は、次の式(4)で表される。
α152 =0.177〔mm〕、α142 =0.038〔mm〕 ・・・式(4)
図5には、図4(a)に示される点0’を原点とし、縦軸、すなわち、y軸に加熱用ローラ151の芯金部152及び加圧用ローラ141の芯金部142の撓み量αを取り、横軸、すなわち、x軸にローラ長手方向の変位を示したグラフが示されている。
図5から、ローラ長手方向の中央部C点において、撓みによって生じた加熱用ローラ151の芯金部152と加圧用ローラ141の芯金部142との変位の差Δα3 の値は、最大値0.215〔mm〕を取ることが分かる。ここで、加熱用ローラ151及び加圧用ローラ141の端部であるx=0、230における撓み変位は0なので、撓みによって生じた芯金部142及び152の差Δα3 がローラ長手方向の中央部C点における圧力低下の原因であることが分かる。
これに対し、本実施の形態における定着装置40の具体例は、図6に示されるようになっている。
定着装置40の加熱用ローラ51は、比較例の定着装置140の加熱用ローラ151と同様に、材質がアルミニウム製であって、外径がDh=φ22〔mm〕、内径がdh=φ19〔mm〕、厚さth=1.5〔mm〕の円筒から成る芯金部52と、該芯金部52の外周面に形成され、硬度がASCER−C 15〔°〕で、厚さが1.5〔mm〕のシリコーンゴムから成る弾性層53とを備える。
一方、定着用ローラとしての加圧用ローラ41は、比較例の定着装置140の加圧用ローラ141とは異なり、材質が鉄製の中実のシャフトから成るが、ローラ長手方向の中央部を含み、略均一な外径がφ20〔mm〕で、ローラ長手方向の寸法が162.5〔mm〕である第一の領域42−A、及び、略均一な外径がφ19.6〔mm〕である第二の領域42−Bを備える芯金部42を有する。また、該芯金部42の外周面に形成された弾性層43は、硬度がASCER−C 50〔°〕のシリコーンゴムから成り、外径の異なる第一の領域42−A及び第二の領域42−Bにおいても、均一なφ24〔mm〕の外径となるように形成されている。
なお、その他の点の構成は、比較例の定着装置140と同様である。すなわち、ニップ部56の形成の現象を簡略化するために、加熱用ローラ51の両端部の軸受54は固定されているものとし、加圧用ローラ41の両端部の軸受44は、付勢部材45によって、片側10〔kgf〕、合計20〔kgf〕の付勢力により+y方向へ付勢されているものとする。また、前記加熱用ローラ51及び加圧用ローラ41の弾性層53及び弾性層43のローラ長手方向に関する寸法は230〔mm〕であるものとする。さらに、加熱用ローラ51の弾性層53と加圧用ローラ41の弾性層43とが接触することによって形成されるニップ部56に加わる荷重は、均一な分散荷重であるものとする。また、芯金部42及び52と比較して弾性層43及び53の剛性が非常に小さいので、該弾性層43及び53の剛性が芯金部42及び53の撓みに与える影響は無視する。
式(2)より、中実のシャフトの断面二次モーメントIは、外径が増えるほど増加することが分かる。ここで、前記加圧用ローラ41の芯金部42の断面二次モーメントをI42とする。また、外径がφ19.6〔mm〕であり、他の条件は比較例の加圧用ローラ141の芯金部142と同一であると仮定した芯金部42の断面二次モーメントをImin とする。すると、次の式(5)で表される関係を導き出すことができる。
Imin <I42<I142 ・・・式(5)
そして、前記式(2)に値を入れてImin を計算すると、Imin =7244〔mm4 〕となる。
Imin <I42<I142 ・・・式(5)
そして、前記式(2)に値を入れてImin を計算すると、Imin =7244〔mm4 〕となる。
したがって、I42は、次の式(6)で表すことができる。
7244〔mm4 〕<I42<7853〔mm4 〕 ・・・式(6)
すると、前記式(1)及び(6)より、加圧用ローラ41の芯金部42の最大撓み量α42は、次の式(7)で表される。
0.038〔mm〕<α42<0.042〔mm〕 ・・・式(7)
図7には、比較例の定着装置140の場合と同様に、図6(a)に示す点0’を原点とし、縦軸、すなわち、y軸に加熱用ローラ51の芯金部52及び加圧用ローラ41の芯金部42の撓み量αを取り、横軸、すなわち、x軸に長手方向の変位を示したグラフが示されている。
7244〔mm4 〕<I42<7853〔mm4 〕 ・・・式(6)
すると、前記式(1)及び(6)より、加圧用ローラ41の芯金部42の最大撓み量α42は、次の式(7)で表される。
0.038〔mm〕<α42<0.042〔mm〕 ・・・式(7)
図7には、比較例の定着装置140の場合と同様に、図6(a)に示す点0’を原点とし、縦軸、すなわち、y軸に加熱用ローラ51の芯金部52及び加圧用ローラ41の芯金部42の撓み量αを取り、横軸、すなわち、x軸に長手方向の変位を示したグラフが示されている。
図7において、ローラ長手方向の中央部C点と、加熱用ローラ51及び加圧用ローラ41の端部であるx=0、230の点とを比較すると、撓みによる変位の差Δα5 は、加圧用ローラ41の芯金部42の撓み量α42が0.042〔mm〕のときに最大値0.219〔mm〕となることが分かる。しかし、図7は撓み量のみを表したものであり、実際には原点からの距離33.75〜196.25〔mm〕の第一の領域42−Aにおいて、加圧用ローラ41の芯金部42の外径はφ20〔mm〕となっている。そのため、実際の加熱用ローラ51の芯金部52及び加圧用ローラ41の芯金部42間の変位の差Δβ5 を表すグラフは、図8のようになる。図8におけるΔβ5 の最大値は、0.109〔mm〕程度であり、Δα5 の最大値0.215〔mm〕の約50〔%〕程度となる。
なお、今日の一般的な切削装置を使用して、φ20〔mm〕の加圧用ローラの芯金部の外径をDb=φ0.4〔mm〕程度切削することは、精度面から観て問題がない。このような切削工程を経ることで、図8に示されるように、ローラ長手方向における圧力むらの原因となる撓みによる最大変位を約50〔%〕程度に抑えることが分かる。
このように、本実施の形態においては、加圧用ローラ41の芯金部42に、ローラ長手方向の中央部を含み、略均一な外径φDSA1 を備える第一の領域42−Aと、該第一の領域42−Aとは外径が異なり、略均一な外径φDSB1 を備える第二の領域42−Bとが配設されている。これにより、複雑な加工を行う必要がなく、低コストで加熱用ローラ51及び加圧用ローラ41の撓みによって生じた変位を補正することができる。したがって、ローラ長手方向における圧力分布を均一化し、定着むらの少ない定着装置40、及び、該定着装置40を有する画像形成装置10を提供することができる。
また、加圧用ローラ41の芯金部42における第一の領域42−Aと第二の領域42−Bとの境界に段差が生じるので、芯金部42と弾性層43とのローラ長手方向に関する結合力が増大し、加圧用ローラ41の耐久性が向上する。
次に、本発明の第2の実施の形態について説明する。なお、第1の実施の形態と同じ構成を有するものについては、同じ符号を付与することによって、その説明を省略する。また、前記第1の実施の形態と同じ動作及び同じ効果についても、その説明を省略する。
図9は本発明の第2の実施の形態における加圧用ローラの概略図である。なお、(a)は芯金部の構成を示し、(b)は弾性層を形成した状態を示している。
本実施の形態においては、本発明の定着用ローラが加圧用ローラ41であるものとして説明する。
図に示されるように、加圧用ローラ41の芯金部42は、該芯金部42の長手方向の中央部を含み略均一の外径φDSA14の第一の領域42−Aと、該第一の領域42−Aとは異なる外径φDSB14の第二の領域42−Bとを有する。さらに、前記第一の領域42−Aと第二の領域42−Bとの境界部である領域Pに形成された面取り部Rを有する。
また、第一の領域42−Aと第二の領域42−Bとの外周面には、外径φDR14 の弾性層43が形成される。さらに、前記芯金部42は、長手方向の両端部に軸受44によって支持される領域42−Cを有する。
本実施の形態において、各外径の関係はφDSB14<φDSA14<φDR14 である。なお、その他の点の構成については、前記第1の実施の形態と同様であるので、その説明を省略する。
次に、本実施の形態における定着装置40の動作について説明する。
図10は本発明の第2の実施の形態におけるニップ圧力の分布のシミュレーション条件を示す図、図11は本発明の第2の実施の形態におけるニップ圧力の分布のシミュレーション結果を示すグラフである。なお、図10において、(a)は比較例を示し、(b)は具体例を示している。
まず、印刷媒体11の定着を行う際には、加熱用ローラ51の芯金部52と、該芯金部52の外周面に形成された弾性層53とは、印刷媒体11上に形成された現像剤像を熱圧着するのに十分な熱量を有するように、ハロゲンランプ55によって加熱される。また、前記加熱用ローラ51は、芯金部52の両端部が軸受54によって支持されているので、回転運動が可能であるとともに、図示されない駆動系によって回転運動が付与され、これにより、印刷媒体11を搬送することができる。
一方、加圧用ローラ41は、芯金部42が両端部を軸受44によって回転可能に支持されるとともに、該軸受44が付勢部材45により、図3の座標系において+y方向へ付勢されている。そのため、加圧用ローラ41の弾性層43が加熱用ローラ51の弾性層53へ押圧され、ニップ部56が形成される。
このとき、加熱用ローラ51の芯金部52と加圧用ローラ41の芯金部42とに撓みが生じ、加熱用ローラ51の芯金部52は+y方向へ変位し、加圧用ローラ41の芯金部42は−y方向へ変位する。このような前記芯金部52及び芯金部42の変位によって、ニップ圧力の低下が生じ、ローラ長手方向、すなわち、図3(a)におけるx軸方向に、ニップ圧力の分布が発生する。
ニップ圧力の低下は、芯金部52及び芯金部42の撓みの変位量が一番大きいローラ長手方向の中央部において最大となる。しかし、本実施の形態において、加圧用ローラ41の芯金部42は、その長手方向の中央部周辺である第一の領域42−Aにおける外径が、長手方向の端部周辺である第二の領域42−Bにおける外径と比較して、大きくなっている。そのため、ローラ長手方向の中央部におけるニップ圧力の低下を抑えることが可能となる。
さらに、本実施の形態においては、加圧用ローラ41の芯金部42が第一の領域42−Aと第二の領域42−Bとの境界部である領域Pに形成された面取り部Rを有するので、前記領域Pにおいて、長手方向に関するニップ圧力の分布の勾(こう)配が滑らかになる。
そして、定着装置40のニップ部56へ搬送された印刷媒体11は、加圧用ローラ41の長手方向に均一化され、かつ、勾配が滑らなニップ圧力の分布を有するニップ部56によって熱圧着されるので、ニップ圧力変動に起因する定着むらが抑制される。続いて、前記印刷媒体11は、定着が行われた後、印刷媒体搬送ローラ14によって搬送され、さらに、排出搬送ローラ15によって印刷媒体排出口16へ搬送されて、排紙積載部17に排出される。
次に、ニップ圧力の分布をシミュレーションした結果について説明する。ここでは、芯金部42と弾性層43との境界部分の断面形状が図10(a)に示されるものを比較例とし、前記断面形状が図10(b)に示されるものを本実施の形態における具体例として、ニップ圧力の分布をシミュレーションした結果を比較する。
図10(a)に示されるような比較例において、弾性層43は、硬度ASCER−C
50〔°〕のシリコーンゴムから成り、厚さは最大部にて1.7〔mm〕、最小部にて1.5〔mm〕である。また、芯金部42はアルミニウムから成る。そして、定着ローラ51を+y方向へ変位させることによって面S1に生じるx方向の圧力分布の測定を行った。このとき、圧力の最大値が、現時点において一般的なカラー画像形成装置の定着装置における値である2.0〔kgf/cm2 〕程度となるように調整した。
50〔°〕のシリコーンゴムから成り、厚さは最大部にて1.7〔mm〕、最小部にて1.5〔mm〕である。また、芯金部42はアルミニウムから成る。そして、定着ローラ51を+y方向へ変位させることによって面S1に生じるx方向の圧力分布の測定を行った。このとき、圧力の最大値が、現時点において一般的なカラー画像形成装置の定着装置における値である2.0〔kgf/cm2 〕程度となるように調整した。
また、図10(b)に示されるような具体例において、面取り部Rの寸法を0.1〔mm〕とした。その他の点の構成は、比較例と同様である。そして、比較例の場合と同様の条件で、面S2に生じるx方向の圧力分布の測定を行った。
図11に示されるシミュレーション結果から、具体例においては、面取り部Rを形成したことによって、弾性層43の面S2における圧力分布が、比較例の弾性層43の面S1における圧力分布と比較して、滑らかになっていることを確認することができた。
このように、本実施の形態において、加圧用ローラ41の芯金部42は、該芯金部42の長手方向の中央部を含み略均一の外径φDSA14の第一の領域42−Aと、該第一の領域42−Aとは異なる外径φDSB14の第二の領域42−Bとを有し、さらに、前記第一の領域42−Aと第二の領域42−Bとの境界部である領域Pに形成された面取り部Rを有する。これにより、複雑な加工を行うことなく、ローラ長手方向に関する撓みによって生じる変位を補正することができ、かつ、ローラ長手方向に関するニップ圧力の分布の勾配を滑らかにすることができる。したがって、定着むらの少ない定着装置40、及び、該定着装置40を有する画像形成装置10を提供することができる。
次に、本発明の第3の実施の形態について説明する。なお、第1及び第2の実施の形態と同じ構成を有するものについては、同じ符号を付与することによって、その説明を省略する。また、前記第1及び第2の実施の形態と同じ動作及び同じ効果についても、その説明を省略する。
図12は本発明の第3の実施の形態における定着装置の構成を示す図である。なお、(a)はローラ長手方向の概略方向を示し、(b)は断面構成を示している。
図に示されるように、本実施の形態における定着装置40は、定着用ローラとしての加熱用ローラ51及び加圧用ローラ41を備える。そして、前記加熱用ローラ51は、中空の芯金部52と、該芯金部52の外周面に形成された弾性層53とを有し、芯金部52の両端部が軸受54によって支持される。ハロゲンランプ55は、図示されない支持体によって両端部を支持され、中空の芯金部52の内部に配設される。
また、前記加圧用ローラ41は、中実の芯金部42と、該芯金部42の外周面に形成された均一な外径の弾性層43とを有する。そして、芯金部42の両端部には、絞り加工によって、他の領域より小さな径の小径領域が形成されている。該小径領域内には回転軸受46が埋め込まれ、該回転軸受46の中心をシャフト47が貫通する。すなわち、芯金部42は、回転軸受46を介して、シャフト47によって回転可能に支持されている。
なお、該シャフト47は軸受44によって支持される。そして、該軸受44は、スプリング等から成る付勢部材45によって支持され、該付勢部材45の付勢力により、加圧用ローラ41が加熱用ローラ51を押圧するように付勢される。そのため、加圧用ローラ41の弾性層43が加熱用ローラ51の弾性層53へ押圧され、ニップ部56が形成される。
次に、本実施の形態における加熱用ローラ51及び加圧用ローラ41の製造工程について説明する。
図13は本発明の第3の実施の形態における加熱用ローラ及び加圧用ローラの製造工程を示す第1の図、図14は本発明の第3の実施の形態における加熱用ローラ及び加圧用ローラの製造工程を示す第2の図である。なお、図13の(a)〜(c)及び図14の(a)及び(b)は、製造工程の各段階を示している。
まず、図13(a)に示されるように、内径がφdSA17であり、外径がφDSA17である中空の金属管61を用意する。続いて、該金属管61に切削加工を施して、図13(b)に示されるように、異なる外径φDSB17を有する領域61−Bを形成する。なお、領域61−Aは、加工を施さなかった領域であり、外径がφDSA17のままである。続いて、A−A部で金属管61を切断し、加熱用ローラ51の芯金部52(図13(b)における左側)と加圧用ローラ41の芯金部42(図13(b)における右側)とに分割する。
続いて、加圧用ローラ41の芯金部42の両端に絞り加工を施し、図13(c)に示されるように、小径化された領域42−Cを形成する。そして、該領域42−Cに回転軸受46を埋め込む。
最後に、図14(a)に示されるように、加熱用ローラ51の芯金部52における領域52−Rに外径φDR17 の弾性層53を形成し、加熱用ローラ51を得ることができる。同様に、図14(b)に示されるように、加圧用ローラ41の芯金部42における領域42−Rに外径φDR17 の弾性層43を形成し、加圧用ローラ41を得ることができる。
なお、その他の点の構成及び動作については、前記第1の実施の形態と同様であるので、その説明を省略する。
このように、本実施の形態において、加熱用ローラ51の芯金部52及び加圧用ローラ41の芯金部42は、同一の中空の金属管61に外径の異なる領域61−Bを形成した後に切断分離して作成される。そのため、加熱用ローラ51の芯金部52及び加圧用ローラ41の芯金部42を構成する材料を統一することができる。また、加熱用ローラ51及び加圧用ローラ41の領域52−R及び42−Rの長さと両端における外径とを同一の寸法にすることによって、弾性層53及び43を形成するために使用される型を統一することができる。したがって、加熱用ローラ51及び加圧用ローラ41の製造コストを抑制することができる。
さらに、芯金部42の長手方向の中央部を含み略均一の外径φDSA17の領域61−Aと、該領域61−Aとは異なる外径φDSB17の領域61−Bとが、加圧用ローラ41の芯金部42の弾性層43を形成する領域42−Rに配設されている。これにより、複雑な加工を行う必要がなく、低コストで加熱用ローラ51及び加圧用ローラ41の撓みによって生じた変位を補正することができる。したがって、ローラ長手方向における圧力分布を均一化し、定着むらの少ない定着装置40、及び、該定着装置40を有する画像形成装置10を提供することができる。
なお、前記第1〜第3の実施の形態においては、弾性層43及び53にシリコーンゴムを使用した例について説明したが、スポンジ又はベルトを弾性層43及び53に使用することも可能である。
また、前記第1〜第3の実施の形態においては、加熱部材として加熱用ローラ51を使用し、加圧部材として加圧用ローラ41とを使用する定着装置40について説明したが、撓み量の計算を合わせれば、加圧部材としてパットを使用したり、複数の加圧用ローラ41を使用することもできる。
さらに、前記第1〜第3の実施の形態においては、第一の領域及び第二の領域の2つの領域を用いた例について説明したが、第一の領域及び第二の領域とは異なる外径を有する、第三の領域、第四の領域等のより多くの領域を追加して、加熱用ローラ51及び加圧用ローラ41の撓み変位量を調節することも可能である。
さらに、本発明は前記実施の形態に限定されるものではなく、本発明の趣旨に基づいて種々変形させることが可能であり、それらを本発明の範囲から排除するものではない。
10 画像形成装置
11 印刷媒体
40、140 定着装置
41、141 加圧用ローラ
42、52 芯金部
42−A 第一の領域
42−B 第二の領域
42−C、42−R、52−R、61−A、61−B 領域
43、53、143、153 弾性層
51、151 加熱用ローラ
56 ニップ部
61 金属管
11 印刷媒体
40、140 定着装置
41、141 加圧用ローラ
42、52 芯金部
42−A 第一の領域
42−B 第二の領域
42−C、42−R、52−R、61−A、61−B 領域
43、53、143、153 弾性層
51、151 加熱用ローラ
56 ニップ部
61 金属管
Claims (9)
- (a)加熱部材と加圧部材とを有し、前記加熱部材と加圧部材とが接触することによって定着ニップ部が形成される定着装置であって、
(b)前記加熱部材又は加圧部材は、金属ローラと、該金属ローラの外周の少なくとも一部に形成された弾性層とを備え、
(c)前記金属ローラは、前記弾性層の形成された領域において、長手方向の中央部を含み、略均一な外径の第一の領域と、該第一の領域の外径とは異なる略均一な外径の第二の領域とを備えることを特徴とする定着装置。 - 前記加熱部材は前記金属ローラを備える加熱用ローラである請求項1に記載の定着装置。
- 前記加熱部材は前記金属ローラを備える加熱用ローラであり、前記加圧部材は前記金属ローラを備える加圧用ローラである請求項1に記載の定着装置。
- 前記加圧部材は前記金属ローラを備える加圧用ローラである請求項1に記載の定着装置。
- 前記加圧部材は前記金属ローラを備える加圧用ローラであり、前記金属ローラは印刷媒体の両端部を加圧する領域の外径が最も大きい請求項1〜3のいずれか1項に記載の定着装置。
- 前記金属ローラは、前記第一の領域と第二の領域との境界部に形成された面取り部を備える請求項1〜5のいずれか1項に記載の定着装置。
- 前記金属ローラは、前記第一の領域と第二の領域との境界部に形成された曲面部を備える請求項1〜5のいずれか1項に記載の定着装置。
- 前記加熱用ローラの金属ローラ及び前記加圧用ローラの金属ローラは、外径の異なる複数の領域を備える金属管を切断して製造される請求項3に記載の定着装置。
- 前記請求項1〜8のいずれか1項に記載の定着装置を有することを特徴とする画像形成装置。
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JP2007245280A JP2009075420A (ja) | 2007-09-21 | 2007-09-21 | 定着装置及び画像形成装置 |
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Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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JP2013092764A (ja) * | 2011-10-07 | 2013-05-16 | Sumitomo Chemical Co Ltd | 偏光板の製造方法 |
-
2007
- 2007-09-21 JP JP2007245280A patent/JP2009075420A/ja not_active Withdrawn
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